JP3170921B2 - フェーズドアレーアンテナ装置 - Google Patents

フェーズドアレーアンテナ装置

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JP3170921B2
JP3170921B2 JP00247093A JP247093A JP3170921B2 JP 3170921 B2 JP3170921 B2 JP 3170921B2 JP 00247093 A JP00247093 A JP 00247093A JP 247093 A JP247093 A JP 247093A JP 3170921 B2 JP3170921 B2 JP 3170921B2
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beam scanning
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circuit
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隆司 石井
邦昭 白松
龍彦 鈴木
俊彦 青木
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、位相制御によりビー
ム走査を行うフェーズドアレーアンテナの微小ビーム走
査特性の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフェーズドアレーアンテナについ
て説明する。図17は従来のフェーズドアレーアンテナ
を示す図であり、1は素子アンテナ、2は移相器、3は
電力分配合成回路、4は移相器制御装置、5はビーム制
御計算機、6は電気長補正データ、8はビーム走査用位
相である。
【0003】次に、動作について説明する。空間より各
素子アンテナ1に入射した信号は移相器2により位相制
御して、電力分配合成回路3にて入力される。電力分配
合成回路3では各素子アンテナ1からの信号を合成しモ
ノパルス和信号とモノパルス差信号を生成して出力す
る。
【0004】一方、移相器2は移相器制御装置4からの
移相器制御信号によって動作する。この移相器制御信号
は、ビーム制御計算機5によって計算された所望の方向
にビームを向けるためのビーム走査用位相と、移相器制
御装置4内に保持されている工作精度のばらつきによる
電力分配合成回路3から素子アンテナ1までの電気長の
差による各素子アンテナの励振位相の理想波面(例え
ば、等位相波面)からのずれを補正する位相データを加
えたデータである。
【0005】次に、移相器2に位相データを設定する処
理について説明する。ビーム走査を行うためのビーム走
査用位相計算はビーム制御計算機5によって行われる
が、どれだけビームを細かく制御できるかは、移相器2
のビット数、ビーム制御計算機5の計算を行うビット
数、電力分配合成回路3から素子アンテナ1までの電気
長の差による理想波面からのずれを補正する位相データ
の量子化ビット数によって決まる。従来のフェーズドア
レーアンテナにおいては、ビーム制御計算機5の計算を
行うビット数と、電力分配合成回路3から素子アンテナ
1までの電気長の差による各素子アンテナの励振位相の
理想波面からのずれを補正する位相データの量子化のビ
ット数は等しくなるよう構成されている。
【0006】図18は、ビーム制御計算機5でビーム走
査用位相データを計算してから移相器2に設定されるま
での演算フローを示したものである。
【0007】図18に示すような量子化された計算を行
う場合、最終の移相器に設定される位相データには計算
過程で発生した誤差が含まれる。
【0008】ビーム走査を行うための各移相器のビーム
走査用位相の計算から実際に移相器に与える位相データ
を計算するまでの計算過程で発生する誤差が、移相器に
設定する位相データのL、S、Bに影響を与える確率P
errは次式で与えられる。
【0009】
【数1】
【0010】”数1”において、Aはビーム制御計算機
の計算を行うビット数、Bは移相器のビット数である。
また、移相器L、S、Bに誤差を含んだ素子数Nerr
は次式で与えられる。
【0011】
【数2】
【0012】”数2”においてNは全素子数である。ま
た、誤差を含んだ素子によるビーム方向変化の最大値は
次式で与えられる。
【0013】
【数3】
【0014】”数3”において、φはディジタル移相器
の最小位相変化量、kは波数、θはビーム走査角、Ei
はi番目の素子の振幅、Xiはi番目の素子の座標であ
る。
【0015】”数3”で示される値が発生するのは、ビ
ーム制御計算機で計算されたビーム走査用位相データの
Aビットのビット列のうち、上位のBビットを除いた部
分がすべて0となる場合において発生する。上記のよう
な場合は、移相器に与えるBビットの位相データと量子
化する前の実数(真値)での位相データが一致する場合
であり、このときは量子化による誤差が存在しないこと
になる。この状態から、少しでもビーム走査を行った場
合、量子化された位相データと真値の間には量子化によ
る誤差が含まれることになり、”数3”で示される最大
のビーム方向変化が発生する。これは、上記に状態が、
Bビットに量子化された位相データと真値とが一致して
いる状態から、少しでもビーム走査を行うために発生す
る量子化誤差を含んだ素子の配量がアンテナ面内に片寄
って発生するためである。
【0016】よって、従来のフェーズドアレーアンテナ
の微小ビーム走査特性は、移相器のビット数と、ビーム
制御計算機の計算ビット数によって決まる。
【0017】図19は、従来のフェーズドアレーアンテ
ナにおける微小ビーム走査特性の計算結果を示す図であ
る。計算は、移相器のビット数を5ビット、ビーム制御
計算機の計算ビット数および電力分配合成回路から素子
アンテナまでの電気長の差を補正する位相データの量子
化ビット数を8ビットとした場合について行った。
【0018】また、図20は、”数3”で示される値が
発生する場合の、誤差を含んだ素子のアンテナ面上での
分布を示す図である。図中、9は誤差が+1ビットの素
子、10は誤差が−1ビットの素子である。
【0019】図21は従来の他のフェーズドアレーアン
テナを示す図であり、1は素子アンテナ、Mはモジュー
ル、3は電力分配合成回路、5はビーム制御計算機、8
はビーム走査用位相である。
【0020】図22は、モジュールMを示す図であり、
2は移相器、12は位相演算回路、13は低雑音増幅
器、6は電気長補正データである。
【0021】次に、動作について説明する。空間より各
素子アンテナ1に入射した信号はモジュールMへ入力さ
れモジュール内の低雑音増幅器13により増幅、移相器
2により位相制御して、電力分配合成回路3にて入力さ
れる、電力分配合成回路3では各モジュールMからの信
号を合成しモノパルス和信号とモノパルス差信号を生成
して出力する。
【0022】一方、モジュール内の移相器2は、モジュ
ール内の位相演算回路12により、ビーム制御計算機5
によって計算されたビーム走査用位相8と、上記位相演
算回路12内に保持されている工作精度のばらつきによ
る励振位相の電力分配合成回路から素子アンテナまでの
電気長の差による理想波面(例えば、等位相波面)から
のずれを補正する位相データ6とを加えた位相データに
より制御される。
【0023】ビーム走査を行うためのビーム走査用位相
計算はビーム制御計算機5によって行われるが、どれだ
けビームを細かく制御できるかは、移相器2のビット
数、ビーム制御計算機5の計算を行うビット数、モジュ
ール内位相演算回路12の計算ビット数、電力分配合成
回路3から素子アンテナ1までの電気長の差による理想
波面からのずれを補正する位相データの量子化ビット数
によって決まる。従来のフェーズドアレーアンテナにお
いては、モジュール内位相演算回路12の計算を行うビ
ット数と、電力分配合成回路3から素子アンテナ1まで
の電気長の差による理想波面からのずれを補正する位相
データの量子化ビット数は等しくなるよう構成されてい
る。
【0024】図23は、ビーム制御計算機5でビーム走
査用位相8を計算してからモジュールM内の移相器2に
設定されるまでの演算フローを示したものである。
【0025】図23に示すような量子化された計算を行
う場合、移相器2に設定される位相データには計算過程
で発生した誤差が含まれる。ビーム走査を行うための各
移相器2のビーム走査用位相8の計算から実際に移相器
2に与える位相データを計算するまでの計算過程で発生
する誤差が、移相器2に設定する位相データのL、S、
Bに影響を与える確率Perrは次式で与えられる。
【0026】
【数4】
【0027】”数4”において、A’はモジュール内位
相演算回路12の計算を行うビット数、Bは移相器のビ
ット数である。また、移相器のL、S、Bに誤差を含ん
だ素子数Nerrおよび誤差を含んだ素子によるビーム
方向変化の最大値は上記した”数2”、”数3”で与え
られる。
【0028】”数3”で示される値が発生するのは、モ
ジュール内位相演算回路12で計算されたAビットのビ
ット列のうち、上位のBビットを除いた部分がすべて0
となる場合において発生する。上記のような場合は、移
相器に与えるBビットの位相データと量子化する前の実
数(真値)での位相データが一致する場合であり、この
ときは量子化による誤差が存在しないことになる。この
状態から、少しでもビーム走査を行った場合、量子化さ
れた位相データと真値の間には量子化による誤差が含ま
れることになり、”数3”で示される最大のビーム方向
変化が発生する。これは、上記に状態が、Bビットに量
子化された位相データと真値とが一致している状態か
ら、少しでもビーム走査を行うために発生する量子化誤
差を含んだ素子の配置がアンテナ面内に片寄って発生す
るためである。
【0029】よって、従来のフェーズドアレーアンテナ
の微小ビーム走査特性は、移相器のビット数と、位相演
算回路の計算ビット数によって決まる。
【0030】なお、従来のフェーズドアレーアンテナに
おける微小ビーム走査特性の計算結果を図19に示す。
計算は、移相器のビット数を5ビット、モジュール内位
相演算回路の計算ビット数および電力分配合成回路から
素子アンテナまでの電気長の差を補正する位相データの
量子化ビット数を8ビットとした場合について行った。
【0031】また、”数3”で示される値が発生する場
合の、誤差を含んだ素子のアンテナ面上での分布を図2
0に示す。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】従来のフェーズドアレ
ーアンテナ装置は、以上のように構成されているので、
ビーム制御計算機又はモジュール内位相演算回路の計算
精度で実現できる細かさのビーム走査特性しか得ること
しかできないという問題点があった。
【0033】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ビーム制御計算機又はモジュー
ル内位相演算回路の計算精度で実現できる以上の細かさ
のビーム走査特性を持つフェーズドアレーアンテナ装置
を得ることを目的としている。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフェーズ
ドアレーアンテナ装置は、電力分配合成回路から各素子
アンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを
補正する移相量をビーム制御計算機と同じ計算精度で量
子化した位相データと、不足している計算精度を補うラ
ンダムな位相データを保持し、ビーム制御計算機から送
られる量子化されたビーム走査用位相に加えるようにし
たものである。
【0035】また、使用周波数帯域内で電力分配合成回
路から各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面
からのずれを補正する移相量をビーム制御計算機と同じ
計算精度で量子化した位相データを複数個持ち、不足し
ている計算精度を補うランダムな位相データを周波数に
関係なく1つ保持し、それぞれの位相データをビーム制
御計算機から送られる量子化されたビーム走査用位相に
加えるようにしたものである。
【0036】また、電力分配合成回路から各素子アンテ
ナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補正す
る移相量を所望の細かさでビーム走査を行うのに必要な
計算精度で量子化した位相データを保持し、ビーム制御
計算機から送られる量子化されたビーム走査用位相に加
えるようにしたものである。
【0037】また、電力分配合成回路から各素子アンテ
ナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補正す
る移相量をビーム制御計算機と同じ計算精度で量子化し
た位相データと、不足している計算精度を補うランダム
な位相データを発生する乱数発生回路を有し、ビーム制
御計算機から送られる量子化されたビーム走査用位相に
加えるようにしたものである。
【0038】また、使用周波数帯域内で電力分配合成回
路から各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面
からのずれを補正する移相量をビーム制御計算機と同じ
計算精度で量子化した位相データを複数個持ち、不足し
ている計算精度を補うランダムな位相データを周波数に
関係なく1つ発生する乱数発生回路を有し、それぞれの
位相データをビーム制御計算機から送られる量子化され
たビーム走査用位相に加えるようにしたものである。
【0039】この発明に係るフェーズドアレーアンテナ
装置は、電力分配合成回路から各素子アンテナまでの電
気長の差による理想波面からのずれを補正する位相デー
タをモジュール内位相演算回路と同じ計算精度で量子化
した位相データと、不足している計算精度を補うランダ
ムな位相データを保持し、モジュール内位相演算回路内
でビーム制御計算機から送られる量子化されたビーム走
査用位相に加えるようにしたものである。
【0040】また、使用周波数帯域内で電力分配合成回
路から各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面
からのずれを補正する位相データをモジュール内位相演
算回路と同じ計算精度と同じ計算精度で量子化した位相
データを複数個持ち、不足している計算精度を補うラン
ダムな位相データを周波数に関係なく1つ保持し、モジ
ュール内位相演算回路内でそれぞれの位相データをビー
ム制御計算機から送られる量子化されたビーム走査用位
相に加えるようにしたものである。
【0041】また、電力分配合成回路から各素子アンテ
ナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補正す
る移相量を所望の細かさでビーム走査を行うのに必要な
計算精度で量子化した位相データを保持し、ビーム制御
計算機から送られる量子化されたビーム走査用位相に加
えるようにしたものである。
【0042】また、電力分配合成回路から各素子アンテ
ナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補正す
る位相データをモジュール内位相演算回路と同じ計算精
度で量子化した位相データと、不足している計算精度を
補うランダムな位相データを発生する乱数発生回路を有
し、モジュール内位相演算回路内でビーム制御計算機か
ら送られる量子化されたビーム走査用位相に加えるよう
にしたものである。
【0043】また、使用周波数帯域内で電力分配合成回
路から各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面
からのずれを補正する位相データをモジュール内位相演
算回路と同じ計算精度と同じ計算精度で量子化した位相
データを複数個持ち、不足している計算精度を補うラン
ダムな位相データを周波数に関係なく1つ発生する乱数
発生回路を有し、モジュール内位相演算回路内でそれぞ
れの位相データをビーム制御計算機から送られる量子化
されたビーム走査用位相に加えるようにしたものであ
る。
【0044】また、ビーム制御計算機からの素子座標デ
ータと波長データとビーム指向方向からビーム走査用位
相を演算すると同時に、電力分配合成回路から各素子ア
ンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補
正する位相データをモジュール内位相演算回路と同じ計
算精度で量子化した位相データと、位相演算回路にて不
足している計算精度を補うランダムな位相データを保持
し、ビーム走査用位相に加えるようにしたものである。
【0045】また、ビーム制御計算機からの素子座標デ
ータと波長データとビーム指向方向からビーム走査用位
相を演算すると同時に、電力分配合成回路から各素子ア
ンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補
正する位相データをモジュール内位相演算回路と同じ計
算精度で量子化した位相データと、位相演算回路にて不
足している計算精度を補うランダムな位相データを発生
する乱数発生回路を有し、ビーム走査用位相に加えるよ
うにしたものである。
【0046】
【作用】この発明は、ビーム制御計算機で不足している
所望の細かさでビーム走査を行う計算精度を補う位相デ
ータを移相器制御装置内で加算するので、所望の細かさ
でビーム走査を行うことができる。
【0047】またこの発明は、モジュール内位相演算回
路で不足している所望の細かさでビーム走査を行う計算
精度を補う位相データをモジュール内位相演算回路内で
加算するので、所望の細かさでビーム走査を行うことが
できる。
【0048】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の1実施例を示す図であり、
図において、1は素子アンテナ、2は移相器、3は電力
分配合成回路、4は移相器制御装置、5はビーム制御計
算機、6は電気長補正データ、7は計算精度補正デー
タ、8はビーム走査用位相である。
【0049】次に動作について説明する。空間より各素
子アンテナ1に入射した信号は、移相器2により位相制
御して電力分配合成回路3に入力される。電力分配合成
回路3では、各素子アンテナからの信号を合成しモノパ
ルス和信号とモノパルス差信号を生成して出力する。
【0050】一方、移相器2は移相器制御信号によって
動作する。この移相器制御信号は、ビーム制御計算機5
によって計算された所望の方向にビームを向けるための
ビーム走査用位相8に、電力分配合成回路3から素子ア
ンテナ1までの電気長に差による理想波面からのずれを
補正する位相データ6と、ビームを細かく制御するため
のランダムな位相データ7を加えたものである。
【0051】次に、細かくビーム走査を行う場合につい
て説明する。図2は、この発明による位相制御の演算フ
ローを示したものである。この発明では、ビーム走査を
行うためのビーム走査用位相計算がビーム制御計算機5
によって行われる過程での計算精度で実現できる”数
1”で示されるところの微小ビーム走査特性が大きく、
より細かくビーム走査を行うことが必要な場合、その計
算精度の不足を補うデータ7をビーム制御計算機5によ
って計算されたビーム走査用位相8に加えるようにして
いる。
【0052】次に、計算精度の不足を補うデータの役割
について説明する。従来の場合、前述の”数3”にて求
められる最大のビーム方向変化の発生は、ビーム制御計
算機5で計算されたAビットのビーム走査用位相8のビ
ット列のうち、移相器のビット数に相当する上位のBビ
ットを除いた部分がすべて0となる場合の近傍において
発生する。これは、上記の状態が、Bビットに量子化さ
れた位相データと真値とが一致している状態から、少し
でもビーム走査を行うために発生する量子化誤差が、ア
ンテナ面内に片寄って発生するためである。
【0053】よって、この片寄りをなくすデータとし
て、所望の微小ビーム走査特性を得るのに必要な計算時
のビット数Cのうち、実際のビーム制御計算機5の計算
時のビット数Aに相当する上位Aビット分を除いた部分
に、0〜2(C-A) の値をとるランダムな数値を入れ上位
Aビット分はすべて0となるようなデータを保持し、ビ
ーム制御計算機5から送られたビーム走査を行うための
ビーム走査用位相8に、電力分配合成回路3から素子ア
ンテナ1までの電気長に差による理想波面からのずれを
補正する位相データ6を加えて理想波面に近付けた後
に、ビームを細かく制御するための計算精度補正データ
7を加えて、移相器の設定するBビット量子化を行うこ
とにより、ビーム走査用位相8を演算する過程で発生し
た誤差がアンテナ面上で片寄ることなくアンテナ面上に
分散されるので、大きなビーム偏移が発生することなく
ビームを細かく走査できる。
【0054】図3に、この発明によるフェーズドアレー
アンテナの微小ビーム走査特性の計算結果を示す。計算
は、移相器2のビット数Bを5ビット、ビーム制御計算
機5の計算ビット数Aおよび電力分配合成回路から素子
アンテナまでの電気長の差を補正する位相データ6の量
子化ビット数Aを8ビットとし、所望の微小ビーム走査
特性を得るために必要な計算ビット数Cを16ビットと
した場合について行った。
【0055】また、図4に、”数3”で示される値が発
生する場合の、誤差を含んだ素子のアンテナ面上での分
布を示す。図中、9は誤差が+1ビットの素子、10は
誤差が−1ビットの素子である。
【0056】図3、図4から分るように、微小ビーム走
査特性は改善され、誤差の発生している素子のアンテナ
面上での片寄りが無くなっていることがわかる。
【0057】実施例2.図5は、この発明の実施例2に
ついて説明したものである。この実施例2はアンテナが
任意の周波数帯域を持ち、電力分配合成回路3から素子
アンテナ1までの電気長の差による理想波面からのずれ
を補正する位相データ6を周波数帯域内で複数個持つ場
合についての例である。この実施例は、移相器に設定さ
れる位相データは、ビーム制御計算機5で計算されたビ
ーム走査位相8に、RF信号の周波数に応じた周波数帯
域の電気長補正データ6を加え、周波数に関係なく1つ
保持しているビーム制御計算機5の計算精度を補正する
計算精度補正データ7を加えて移相器に設定するための
量子化を行う場合について示している。ここで計算精度
補正データ7は、実施例1で説明したように、ビーム走
査位相8を計算するうえで発生する計算誤差を含んだ素
子をアンテナ面上に片寄ることなく分散させる役割を持
つデータであり、周波数によって選択される電気長補正
データ6との組合せによって、誤差を含んだ素子のアン
テナ面上への分散の仕方が変化するだけであり周波数に
依存せず1つ持てばよく、実施例1と同様に細かくビー
ム走査を行うことができる。
【0058】実施例3.図6は、この発明の実施例3に
ついて説明したものである。上記の実施例では、電力分
配合成回路3から素子アンテナ1までの電気長の差によ
る理想波面からのずれを補正する位相データ6をビーム
制御計算機5内の計算ビット数と同じビット数で量子化
し、不足している計算精度を補うランダムな位相データ
7を別途保持する場合ついて述べたが、図6に示す例
は、電力分配合成回路3から素子アンテナ1までの電気
長の差による理想波面からのずれを補正する位相データ
6を所望の細かさでビーム走査を行うのに必要なビット
数で量子化した場合を示している。この場合、上記の実
施例における計算精度補正データに当たるデータは、電
気長補正データに含まれていることになり、電気長補正
データをビーム走査用位相に加えることにより、誤差を
含んだ素子をアンテナ面上に片寄ることなく分散させる
ことができ、ビームを細かく走査することができる。
【0059】実施例4.図7は、この発明の実施例4に
ついて説明したものである。上記の実施例1では、電力
分配合成回路3から素子アンテナ1までの電気長の差に
よる理想波面からのずれを補正する位相データ6をビー
ム制御計算機5内の計算ビット数と同じビット数で量子
化し、不足している計算精度を補うランダムな位相デー
タ7を別途保持する場合について述べたが、図7に示す
例は、不足している計算精度を補うランダムな位相デー
タ7を1つ保持する代りに、計算精度を補うのに必要な
ビット長の乱数を発生させる乱数発生回路11を有する
場合を示しており、この乱数発生回路で発生させたデー
タをビーム走査用位相に加えることによって上記実施例
と同様に効果が得られる。
【0060】実施例5.図8は、この発明の実施例5に
ついて説明したものである。この実施例はアンテナが任
意の周波数帯域を持ち、電力分配合成回路3から素子ア
ンテナ1までの電気長の差による理想波面からのずれを
補正する位相データ6を周波数帯域内で複数個持ち、不
足している計算精度を補うランダムな位相データ7は周
波数に関係なく1つ持つだけ発生する乱数発生回路11
を有する場合の例で、実施例2における計算精度補正デ
ータ7の代りとなるランダムなデータを乱数発生回路に
て発生させ、ビーム走査用位相8に加えるようにしたの
で、上記実施例と同様に、誤差を含んだ素子をアンテナ
面上に片寄ることなく分散させることができ、細かくビ
ーム走査を行うことができる。
【0061】実施例6.図9はこの発明の実施例6を示
すモジュールMの図であり、図において、2は移相器、
12は位相演算回路、13は低雑音増幅器、6は電気長
補正データ、7は計算精度補正データである。
【0062】次に動作について説明する。空間より各素
子アンテナ1に入射した信号は、モジュール内の低雑音
増幅器13で増幅され移相器2により位相制御されて電
力分配合成回路3に入力される。電力分配合成回路3で
は、各モジュールMからの信号を合成しモノパルス和信
号とモノパルス差信号を生成して出力する。
【0063】一方、移相器2はモジュール内位相演算回
路12からの信号によって動作する。この信号は、ビー
ム制御計算機によって計算されモジュールに送られた所
望の方向にビームを向けるためのビーム走査用位相8
に、位相演算回路12内の電力分配合成回路から素子ア
ンテナまでの電気長に差による理想波面からのずれを補
正する位相データ6とビームを細かく制御するためのラ
ンダムな位相データ(計算精度補正データ)7を加えた
ものである。
【0064】次に、細かくビーム走査を行う場合につい
て説明する。図10は、この発明による位相制御の演算
フローを示したものである。この発明では、ビーム制御
計算機4によって行われるビーム走査を行うためのビー
ム走査用位相8と電力分配合成回路3から素子アンテナ
1までの電気長の差による理想波面からのずれを補正す
る位相6を位相演算回路12内にて加算する計算が、ビ
ーム制御を行う計算精度で実現できる”数4”で示され
るところの微小ビーム走査特性が大きく、より細かくビ
ーム走査を行うことが必要な場合、その計算精度の不足
を補うデータ7を位相演算回路12内に保持し、ビーム
制御計算機4によって計算されたビーム走査用位相8に
加えるようにしている。
【0065】次に、計算精度の不足を補うデータの役割
について説明する。従来の場合、前述の”数3”にて求
められる最大のビーム方向変化の発生は、モジュール内
位相演算回路12で計算されたAビットのビーム走査用
位相データ8のビット列のうち、移相器2のビット数に
相当する上位のBビットを除いた部分がすべて0となる
場合の近傍において発生する。これは、上記に状態が、
Bビットに量子化された位相データと真値とが一致して
いる状態から、少しでもビーム走査を行うために発生す
る量子化誤差が、アンテナ面内に片寄って発生するため
である。
【0066】よって、位相演算回路12内に、この片寄
りをなくすデータとして、所望の微小ビーム走査特性を
得るのに必要な計算時のビット数Cのうち、実際の位相
演算回路12での計算時のビット数Aに相当する上位A
ビット分を除いた部分に、0〜2(C-A) の値をとるラン
ダムな数値を入れ上位Aビット分はすべて0となるよう
なデータを保持し、ビーム制御計算機4から送られたビ
ーム走査用位相データ8に上記データと、電力分配合成
回路3から素子アンテナ1までの電気長に差による理想
波面からのずれを補正する位相データ6を加えた後に、
移相器2の設定するBビット量子化を行うことにより、
ビーム走査用位相データ8を演算する過程で発生した誤
差がアンテナ面上で片寄ることなくアンテナ面場に分散
されるので、大きなビーム偏移が発生することなくビー
ムを細かく走査できる。
【0067】この発明の実施例6によるフェーズドアレ
ーアンテナの微小ビーム走査特性の計算結果を図3に示
す。計算は、移相器6のビット数Bを5ビット、モジュ
ール内位相演算回路7の計算ビット数Aおよび電力分配
合成回路3から素子アンテナ1までの電気長の差を補正
する位相データ9の量子化ビット数Aを8ビットとし、
所望の微小ビーム走査特性を得るために必要な計算ビッ
ト数Cを16ビットとした場合について行った。
【0068】また、図4に、”数3”で示される値が発
生する場合の、誤差を含んだ素子のアンテナ面上での分
布を示す。図中、10は誤差が+1ビットの素子、11
は誤差が−1ビットの素子である。
【0069】図3、図4から分るように、微小ビーム走
査特性は改善され、誤差の発生している素子のアンテナ
面上での片寄りが無くなっていることがわかる。
【0070】実施例7.図11は、この発明の実施例7
によるモジュールについて説明したものである。この実
施例はアンテナが任意の周波数帯域を持ち、電力分配合
成回路3から素子アンテナ1までの電気長の差による理
想波面からのずれを補正する位相データを周波数帯域内
で複数個持つ場合についての例である。この実施例7
は、移相器2に設定されるデータは、ビーム制御計算機
で計算されたビーム走査用位相に、RF信号の周波数に
応じた周波数の電気長補正データ6を加え、周波数に関
係なく1つ保持しているビーム制御計算機の計算精度を
補正する計算精度補正データ7を加えて移相器2に設定
するための量子化を行う場合について示している。ここ
で、計算精度補正データ7は、実施例1で示したよう
に、ビーム走査用位相8を計算するうえで発生する計算
誤差を含んだ素子をアンテナ面上にかたよることなく分
散させる役割を持つデータであり、周波数によって選択
される電気長補正データとの組合せによって、誤差を含
んだ素子のアンテナ面上への分散の仕方が変化するだけ
であり周波数に依存せず1つ持てばよく、実施例1と同
様に細かくビーム走査を行うことができる。
【0071】実施例8.図12は、この発明の実施例8
について説明したものである。上記の実施例では、電力
分配合成回路から素子アンテナまでの電気長の差による
理想波面からのずれを補正する位相データをモジュール
内位相演算回路12の計算ビット数と同じビット数で量
子化し、不足している計算精度を補うランダムな位相デ
ータを別途保持する場合ついて述べたが、図12に示す
例は、電力分配合成回路から素子アンテナまでの電気長
の差による理想波面からのずれを補正する位相データ6
を所望の細かさでビーム走査を行うのに必要なビット数
で量子化した場合を示している。この場合、上記の実施
例における計算精度補正データに当るデータは、電気長
補正データ6に含まれていることになり、電気長補正デ
ータ6をビーム走査用位相に加えることにより、誤差を
含んだ素子をアンテナ面上に片寄ることなく分散させる
ことができ、ビームを細かく走査することができる。
【0072】実施例9.図13は、この発明の実施例9
によるモジュールについて説明したものである。実施例
1では、計算精度を補正するランダムな位相データを1
つ保持する場合について述べたが、図13に示す例は、
不足している計算精度を補うランダムな位相データを発
生させる乱数発生回路11を有する場合を示しており、
この乱数発生回路11で発生させたデータをビーム走査
用位相8に加えることによって上記実施例と同様な効果
が得られる。
【0073】実施例10.図14は、この発明の実施例
10によるモジュールについて説明したものである。こ
の実施例はアンテナが任意の周波数帯域を持ち、電力分
配合成回路から素子アンテナまでの電気長の差による理
想波面からのずれを補正する位相データ6を周波数帯域
内で複数個持ち、周波数に関係なく不足している計算精
度を補うランダムな位相データを乱数発生回路11にて
発生させ、ビーム走査用位相に加えるようにしたので、
上記実施例と同様に、誤差を含んだ素子をアンテナ面上
に片寄ることなく分散させることができ、細かくビーム
走査を行うことができる。
【0074】実施例11.図15は、この発明の実施例
11によるモジュールについて説明したものである。上
記実施例では、ビーム走査位相データはビーム制御計算
機で計算される場合について述べたが、図15に示す実
施例では、ビーム制御計算機から素子座標と波長とビー
ム指向方向データ15を各モジュールに設定し各モジュ
ール内でビーム走査用位相を演算する場合を示してお
り、不足している計算精度を補うランダムな位相データ
12をモジュール内位相演算回路12内に保持して14
で演算されたビーム走査位相に加えることにより上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0075】実施例12.図16は、この発明の実施例
12によるモジュールについて説明したものである。上
記実施例では、ビーム走査位相データはビーム制御計算
機で計算される場合について述べたが、図16に示す実
施例では、ビーム制御計算機から素子座標と波長とビー
ム指向方向データ15を各モジュールに設定し各モジュ
ール内でビーム走査用位相を演算する場合を示してお
り、不足している計算精度を補うランダムな位相データ
を発生する乱数発生回路11を位相演算回路12内に有
し演算されたビーム走査位相に加えることにより上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0076】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電力
分配合成回路から素子アンテナまでの電気長の差による
理想波面からのずれを補正する位相データと、不足して
いる計算精度を補うランダムな位相データを保持し、そ
れぞれの位相データをビーム制御計算機から送られるビ
ーム走査用位相に加えるようにしたので、ビーム制御計
算機又はモジュール内位相演算回路の計算精度で実現で
きる以上の細かさでビーム走査を行うことのできるフェ
ーズドアレーアンテナを得られるという効果がある。
【0077】また、任意の周波数帯域内で、電力分配合
成回路から素子アンテナまでの電気長の差による理想波
面からのずれを補正する位相データを複数個移相器制御
装置内又はモジュール内位相演算回路内に保持している
場合、不足している計算精度を補うランダムな位相デー
タを周波数に関係なく1つ保持し、それぞれの位相デー
タをビーム制御計算機から送られるビーム走査用位相に
加えるようにしたので、ビーム制御計算機又はモジュー
ル内位相演算回路の計算精度で実現できる以上の細かさ
でビーム走査を行うことのできるフェーズドアレーアン
テナを得られるという効果がある。
【0078】また、電力分配合成回路から素子アンテナ
までの電気長の差による理想波面からのずれを補正する
位相を所望の細かさでビーム走査ができる計算精度で量
子化した位相データを保持し、ビーム制御計算機から送
られるビーム走査用位相に加えるようにしたので、ビー
ム制御計算機又はモジュール内位相演算回路の計算精度
で実現できる以上の細かさでビーム走査を行うことので
きるフェーズドアレーアンテナを得られるという効果が
ある。
【0079】また、電力分配合成回路から素子アンテナ
までの電気長の差による理想波面からのずれを補正する
位相データと、不足している計算精度を補うランダムな
位相データを発生する乱数発生回路を有し、それぞれの
位相データをビーム制御計算機から送られるビーム走査
用位相に加えるようにしたので、ビーム制御計算機又は
モジュール内位相演算回路の計算精度で実現できる以上
の細かさでビーム走査を行うことのできるフェーズドア
レーアンテナを得られるという効果がある。
【0080】また、任意の周波数帯域内で、電力分配合
成回路から素子アンテナまでの電気長の差による理想波
面からのずれを補正する位相データを複数個移相器制御
装置内に保持している場合、不足している計算精度を補
うランダムな位相データを周波数に関係なく1つ発生す
る乱数発生回路を有し、それぞれの位相データをビーム
制御計算機から送られるビーム走査用位相に加えるよう
にしたので、ビーム制御計算機の計算精度で実現できる
以上の細かさでビーム走査を行うことのできるフェーズ
ドアレーアンテナを得られるという効果がある。
【0081】また、任意の周波数帯域内で、電力分配合
成回路から素子アンテナまでの電気長の差による理想波
面からのずれを補正する位相データを複数個モジュール
内位相演算回路内に保持している場合、不足している計
算精度を補うランダムな位相データを発生する乱数発生
回路を有し、それぞれの位相データをビーム制御計算機
から送られるビーム走査用位相に加えるようにしたの
で、モジュール内位相演算回路の計算精度で実現できる
以上の細かさでビーム走査を行うことのできるフェーズ
ドアレーアンテナを得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の構成を示す図である。
【図2】この発明の実施例1によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の位相演算のフローを示す図である。
【図3】この発明の実施例1および6によるフェーズド
アレーアンテナ装置の微小ビーム走査特性の計算例を示
す図である。
【図4】この発明の実施例1および6によるフェーズド
アレーアンテナ装置の微小ビーム走査時の演算誤差のア
ンテナ面上でのばらつきの例を示す図である。
【図5】この発明の実施例2によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の構成を示す図である。
【図6】この発明の実施例3によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の構成を示す図である。
【図7】この発明の実施例4によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の構成を示す図である。
【図8】この発明の実施例5によるフェーズドアレーア
ンテナ装置の構成を示す図である。
【図9】この発明の実施例6によるモジュールの構成を
示す図である。
【図10】この発明の実施例6によるフェーズドアレー
アンテナ装置の位相演算のフローを示す図である。
【図11】この発明の実施例7によるモジュールの構成
を示す図である。
【図12】この発明の実施例8によるモジュールの構成
を示す図である。
【図13】この発明の実施例9によるモジュールの構成
を示す図である。
【図14】この発明の実施例10によるモジュールの構
成を示す図である。
【図15】この発明の実施例11によるモジュールの構
成を示す図である。
【図16】この発明の実施例12によるモジュールの構
成を示す図である。
【図17】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の構成
を示す図である。
【図18】従来のモジュールの構成を示す図である。
【図19】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の位相
演算のフローを示す図である。
【図20】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の構成
を示す図である。
【図21】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の位相
演算フローを示す図である。
【図22】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の微小
ビーム走査特性の計算例を示す図である。
【図23】従来のフェーズドアレーアンテナ装置の微小
ビーム走査時の演算誤差のアンテナ面上でのばらつきの
例を示す図である。
【符号の説明】
1 素子アンテナ 2 移相器 3 電力分配合成回路 4 移相器制御装置 5 ビーム制御計算機 6 電気長補正データ 7 計算精度補正データ 8 ビーム走査用位相 9 誤差を+1含んだ素子 10 誤差を−1含んだ素子 11 乱数発生回路 12 位相演算回路 13 低雑音増幅器 14 ビーム走査位相演算回路 15 素子座標・波長・ビーム指向方向データ M モジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 俊彦 鎌倉市上町屋325番地 三菱電機株式会 社 鎌倉製作所内 (56)参考文献 特開 昭51−95763(JP,A) 特開 昭64−77204(JP,A) 特開 昭63−224403(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/26 - 3/42

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に
    電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する
    移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子
    化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持た
    ないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、
    上記電力分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長
    の差による理想波面からのずれを補正する移相量をビー
    ム制御計算機と同じ計算精度で量子化した位相データ
    と、不足している計算精度を補うランダムな位相データ
    を保持し、それぞれの位相データを上記ビーム制御計算
    機から送られるビーム走査用位相に加えることを特徴と
    するフェーズドアレーアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に
    電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する
    移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子
    化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持た
    ないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、
    使用周波数帯域内で複数個の上記電力分配合成回路から
    各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面からの
    ずれを補正するための移相量をビーム制御計算機と同じ
    計算精度で量子化した位相データと、不足している計算
    精度を補うランダムな位相データを周波数に関係なく1
    つ保持し、それぞれの位相データを上記ビーム制御計算
    機から送られるビーム走査用位相に加えることを特徴と
    するフェーズドアレーアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に
    電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する
    移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子
    化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持た
    ないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、
    上記電力分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長
    の差による理想波面からのずれを補正する移相量を所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度で量子
    化した位相データを保持し、上記ビーム制御計算機から
    送られるビーム走査用位相に加えることを特徴とするフ
    ェーズドアレーアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に
    電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する
    移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子
    化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持た
    ないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、
    上記電力分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長
    の差による理想波面からのずれを補正する移相量をビー
    ム制御計算機と同じ計算精度で量子化した位相データ
    と、不足している計算精度を補うランダムな位相データ
    を発生する乱数発生装置を有し、それぞれの位相データ
    を上記ビーム制御計算機から送られるビーム走査用位相
    に加えることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装
    置。
  5. 【請求項5】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器、上記各移相器に
    電力分配する電力分配合成回路、上記移相器を制御する
    移相器制御装置、上記移相器制御装置に送るための量子
    化されたビーム走査用位相を計算することにおいて所望
    の細かさでビーム走査を行うのに必要な計算精度を持た
    ないビーム制御計算機からなるアンテナ装置において、
    使用周波数帯域内で複数個の上記電力分配合成回路から
    各素子アンテナまでの電気長の差による理想波面からの
    ずれを補正するための移相量をビーム制御計算機と同じ
    計算精度で量子化した位相データと、不足している計算
    精度を補うランダムな位相データを周波数に関係なく1
    つ発生する乱数発生回路を有し、それぞれの位相データ
    を上記ビーム制御計算機から送られるビーム走査用位相
    に加えることを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装
    置。
  6. 【請求項6】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査する
    ための移相量を加算する位相演算回路を含んだモジュー
    ル、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュールに送るための量子化されたビーム走
    査用位相を所望の細かさでのビーム走査を行うのに十分
    な計算精度で計算するビーム制御計算機において、上記
    モジュール内の位相相演算回路が所望の細かさでビーム
    走査を行うため必要な計算精度を持たない場合、上記電
    力分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長の差に
    よる理想波面からのずれを補正する位相データを上記モ
    ジュール内の位相演算回路と同じ計算精度で量子化した
    位相データと、不足している計算精度を補うランダムな
    位相データを保持し、それぞれの位相データを上記ビー
    ム制御計算機から送られるビーム走査用位相に加えるこ
    とを特徴とするフェーズドアレーアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査する
    ための移相量を加算する位相演算回路を含んだモジュー
    ル、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュールに送るための量子化されたビーム走
    査用位相を所望の細かさでのビーム走査を行うのに十分
    な計算精度で計算するビーム制御計算機において、上記
    モジュール内の位相演算回路が所望の細かさでビーム走
    査を行うため必要な計算精度を持たない場合、使用周波
    数帯域内で複数個の上記電力分配合成回路から各素子ア
    ンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補
    正するための位相データを上記モジュール内の位相演算
    回路と同じ計算精度で量子化した周波数帯域ごとの位相
    データと、不足している計算精度を補うランダムな位相
    データを周波数に関係なく1つ保持し、それぞれの位相
    データを上記ビーム制御計算機から送られるビーム走査
    用移相に加えることを特徴とするフェーズドアレーアン
    テナ装置。
  8. 【請求項8】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査する
    ための移相量を加算する位相演算回路を含んだモジュー
    ル、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュールに送るための量子化されたビーム走
    査用位相を所望の細かさでのビーム走査を行うのに十分
    な計算精度で計算するビーム制御計算機において、上記
    モジュール内の位相演算回路が所望の細かさでビーム走
    査を行うため必要な計算精度を持たない場合、上記電力
    分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長の差によ
    る理想波面からのずれを補正する位相データを所望の細
    かさでビーム走査を行うため必要な計算精度で量子化し
    た位相データを保持し、上記ビーム制御計算機から送ら
    れるビーム走査用位相に加えることを特徴とするフェー
    ズドアレーアンテナ装置。
  9. 【請求項9】 複数個の素子アンテナ、これら素子アン
    テナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査する
    ための移相量を加算する位相演算回路を含んだモジュー
    ル、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュールに送るための量子化されたビーム走
    査用位相を所望の細かさでのビーム走査を行うのに十分
    な計算精度で計算するビーム制御計算機において、上記
    モジュール内の位相演算回路が所望の細かさでビーム走
    査を行うため必要な計算精度を持たない場合、上記電力
    分配合成回路から各素子アンテナまでの電気長の差によ
    る理想波面からのずれを補正する位相データを上記モジ
    ュール内の位相演算回路と同じ計算精度で量子化した位
    相データと、不足している計算精度を補うランダムな位
    相データを発生する乱数発生回路を有し、それぞれの位
    相データを上記ビーム制御計算機から送られるビーム走
    査用位相に加えることを特徴とするフェーズドアレーア
    ンテナ装置。
  10. 【請求項10】 複数個の素子アンテナ、これら素子ア
    ンテナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査す
    るための移相量を加算する位相演算回路を含んだモジュ
    ール、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュールに送るための量子化されたビーム走
    査用位相を所望の細かさでのビーム走査を行うのに十分
    な計算精度で計算するビーム制御計算機において、上記
    モジュール内の位相演算回路が所望の細かさでビーム走
    査を行うため必要な計算精度を持たない場合、使用周波
    数帯域内で複数個の上記電力分配合成回路から各素子ア
    ンテナまでの電気長の差による理想波面からのずれを補
    正するための位相データを上記モジュール内の位相演算
    回路と同じ計算精度で量子化した周波数帯域ごとの位相
    データと、不足している計算精度を補うランダムな位相
    データを周波数に関係なく1つ発生する乱数発生回路を
    有し、それぞれの位相データを上記ビーム制御計算機か
    ら送られるビーム走査用移相に加えることを特徴とする
    フェーズドアレーアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 複数個の素子アンテナ、これら素子ア
    ンテナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査す
    るための移相量を演算する位相演算回路を含んだモジュ
    ール、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュール内の位相演算回路にてビーム走査用
    位相を演算するのに必要な素子座標と波長データとビー
    ム指向方向を演算しモジュールに設定するビーム制御計
    算機において、上記モジュール内の位相相演算回路が所
    望の細かさでビーム走査を行うため必要な計算精度を持
    たない場合、上記電力分配合成回路から各素子アンテナ
    までの電気長の差による理想波面からのずれを補正する
    位相データを上記モジュール内の位相演算回路と同じ計
    算精度で量子化した位相データと、不足している計算精
    度を補うランダムな位相データを保持し、それぞれの位
    相データを上記ビーム制御計算機から送られるビーム走
    査用位相に加えることを特徴とするフェーズドアレーア
    ンテナ装置。
  12. 【請求項12】 複数個の素子アンテナ、これら素子ア
    ンテナに対応するディジタル形の移相器とビーム走査す
    るための移相量を演算する位相演算回路を含んだモジュ
    ール、上記各モジュールに電力分配する電力分配合成回
    路、上記モジュール内の位相演算回路にてビーム走査用
    位相を演算するのに必要な素子座標と波長データとビー
    ム指向方向を演算しモジュールに設定するビーム制御計
    算機において、上記モジュール内の位相相演算回路が所
    望の細かさでビーム走査を行うため必要な計算精度を持
    たない場合、上記電力分配合成回路から各素子アンテナ
    までの電気長の差による理想波面からのずれを補正する
    位相データを上記モジュール内の位相演算回路と同じ計
    算精度で量子化した位相データと、不足している計算精
    度を補うランダムな位相データを発生する乱数発生回路
    を有し、それぞれの位相データを上記ビーム制御計算機
    から送られるビーム走査用位相に加えることを特徴とす
    るフェーズドアレーアンテナ装置。
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