図1は、電子写真プロセスを利用した画像形成装置を示し、この場合、一般的な静電作像手法を用いたカラー画像形成装置について示したものであるが、もちろん、本発明としてこれに限定するものではない。この画像形成装置は、画像形成装置本体1の下部に配設される給送装置100と、この給送装置100の上部に配設される画像形成部3とを備える。
給送装置100は、後述詳細に説明するが、記録媒体束41が積載収納される媒体収容体47と、この媒体収容体47の記録媒体束41に上方から接触しつつ駆動して記録媒体束41から媒体を給送するための給送手段4と、媒体収容体47と給送手段とを収納する給送装置本体10とを備える。なお、記録媒体束41は、複数枚のシート状の記録媒体を積層したものである。
給送手段(給送部4)は、回転軸75と給紙ローラ42と有し、この給紙ローラ42に相対向する分離体としての分離パッド43と、この給紙ローラ42とで、給紙ローラ42がその軸心廻りに回転することによって、媒体収容体47に収容された記録媒体束41から1枚の記録媒体が送出(給送)される。媒体収容体47から給送された記録媒体が縦搬送ローラ44、45によりレジストローラ81へと搬送される。そして、記録媒体の先端がレジストローラ81とレジストテンションローラ80のニップに突き当たり、先端の整合が行われる。レジストローラ81は、トナー像と記録媒体の転写位置を合わせるように回転する。
画像形成部(作像装置)3は、水平方向に配設された転写ベルト装置5と、この転写ベルト装置5との上方に水平方向に並んで配設された4つの画像形成ユニット(現像機)30M、30C、30Y、30Kを有する。ここで、一つの現像機30Kについて説明すると、像担持体としての感光体(感光体ドラム)31Kを備え、この感光体31Kの外周側に、感光体31Kの表面を帯電する帯電ローラ32Kと、感光体31K上の静電潜像にトナーを現像する現像ローラ33Kと、記録媒体にトナーを転写させる転写ローラ50Kと、転写後の残トナーを掻きとるクリーニング部(図示省略)等が配置されている。他の現像機においても同様である。
画像形成ユニット30M、30C、30Y、30Kの上方には、露光手段としての光学ユニット2が配設されている。光学ユニット2は、レーザ光を感光体ドラム31へ照射する。
転写ベルト装置5は、無端状の転写ベルト21と、駆動ローラ52、従動ローラ51とを備え、転写ベルト21が駆動ローラ52及び従動ローラ51に巻回張架される構造となっている。また、転写ベルト21の上部走行辺の内側には、各画像形成ユニット30M、30C、30Y、30Kの感光体ドラム31にそれぞれ対向する位置に、転写バイアスが印加される転写ローラ50が転写ベルト21に接触するように配置されている。
このように、転写ベルト装置5を通過することによって、記録媒体に画像が転写される。そして、画像が転写された記録媒体は、定着装置6に搬送され、この定着装置6で画像が定着される。定着装置6は、記録媒体に画像を定着する定着部材としての定着ローラ60と、当該定着ローラ60に対向して定着ニップを形成する対向部材としての加圧ローラ61とを備える。また、定着ローラ60内に配設された加熱手段としてのヒータ(図示省略)が配置されている。加圧ローラ61は定着ローラ60に対して所定の圧力で圧接しており、互いに圧接する圧接部において定着ニップを形成している。
定着装置6にて画像が定着された記録媒体は、排出装置7を介して画像形成装置本体1の上部の排出部1aに反転排紙される。排出装置7は、搬送ローラ72,73、及び排紙ローラ70、71を備える。なお、この画像形成装置本体1には手差しトレイ9が設けられている。
次に本発明の給送装置100について説明する。給送装置100は、図2と図3等に示すように、前記したように媒体収容体47と、給送手段4と、媒体収容体47と給送手段4とを収納する給送装置本体10とを備え、給送装置本体10に媒体収容体47が収納された状態等においては、この媒体収容体47は保持体46に保持される。
この場合、平面的に見て給送手段4による給送方向上流側及び/又は給送方向下流側への給送装置本体10に対する媒体収容体の出し入れとなる第1方向操作と、前記第1方向操作の出し入れ方向と直交する方向の媒体収容体の出し入れとなる第2方向操作とが可能である。ここで、第1方向操作における出し入れ方向は、図2の矢印A1、A2方向である。すなわち、矢印A1が第1方向操作における引き出し方向であり、矢印A2は第1方向操作における挿入方向(収納方向)である。また、第2方向操作における出し入れ方向は、図8に示す矢印B1、B2方向である。すなわち、矢印B1が第2方向操作における引き出し方向であり、矢印B2は第2方向操作における挿入方向(収納方向)である。
媒体収容体47は、図4と図5等に示すように、底壁65と、この底壁の外周縁から立設される周壁66とを有する。周壁66は、前壁66aと後壁66bと、一対の側壁66c,66dとからなる。また、底壁65には、媒体収容体47に収容された記録媒体束41の給送方向下流側を上昇させる底板49が付設されている。
前壁66aには第1外装体(外装板)48Aが付設される。第1外装体48Aはその前面中央下部に把持部67が設けられている。また、第1外装体48Aは、媒体収容体47側に設けられた収容体側係合部(この場合、ピン部材47a)と、第1外装体48A側に設けられた外装側係合部(この場合、ピン部材47aが係脱自在に係合する係合孔48a)とを介して取り付けられる。
すなわち、媒体収容体47の一方の側壁66cの前壁66a側と、媒体収容体47の前壁66aの他方の側壁66d側の突設される突出片68とに、それぞれ、上下一対ずつピン部材47aが設けられている。この場合、各ピン部材47aは図5の矢印B2方向側に突出されている。また、第1外装体48Aの裏面の幅方向両端部側に一対の孔形成片69、69を設け、各孔形成片69、69にそれぞれ、上下一対ずつ係合孔48aが設けられている。この場合、一方の側壁66c側に設けられたピン部材47a、47aと、他方の側壁66d側のピン部材47a、47aとは、給送方向に沿って位置ずれしている。
このため、図5に示す状態から、媒体収容体47に対して、第1外装体48Aを媒体収容体47の前壁66aに沿って矢印B1方向にスライドさせていけば、各係合孔48aにピン部材47aが嵌合(係合)する。すなわち、第1外装体48Aに対して、媒体収容体47の前壁66aを第1外装体48Aの裏面に沿って矢印B2方向にスライドさせていれば、各係合孔48aにピン部材47aが嵌合(係合)する。これによって、第1外装体48Aを矢印A1に引張っても、A2方向に押しても、第1外装体48Aとともに、媒体収容体47は移動する。すなわち、第1外装体48Aを介して第1方向操作における媒体収容体47の出し入れ(第1外装体48Aの把持部67を用いた出し入れ)では、第1外装体48Aと媒体収容体47とが一体状に第1方向操作の出し入れが可能となる。
これに対して、この第1外装体48Aが装着された状態(図2と図3と図6と図7等に示す状態)において、第1外装体48Aに対して、媒体収容体47を図5に示す矢印B1方向に引張れば、図4と図5等に示すように、第1外装体48Aと媒体収容体47とが分離した状態となる。
このため、媒体収容体47の前壁66aの前面の下部には、図5等に示すように、ガイドレール15が設けられるともに、第1外装体48Aの裏面の下部には、このガイドレール15を受けるガイドレール16(図4参照)が設けられている。すなわち、図2等に示すように、給送装置本体に収納された状態において、媒体収容体47側のガイドレール15が第1外装体48A側のガイドレール16に受けられた状態であって、この状態から、媒体収容体47を第2方向操作における矢印B1方向に引き出せば、ガイドレール15がガイドレール16上を摺動して引き出される。また、引き出された状態から、第1外装体48A側のガイドレール16上に媒体収容体47側のガイドレール15を載置した状態として、媒体収容体47を押し込んで行けば、ガイドレール15がガイドレール16上を摺動して押し込
まれる。
媒体収容体47を保持する保持体46は、図6に示すように、底壁26と、この底壁26の外周縁から立設される周壁27とからなる。周壁27は、後壁27bと、一対の側壁27c、27dとからなる。このため、この周壁27には、媒体収容体47の出入り口28Aが形成される。
図6に示すように、保持体46の各側壁27c、27dの下部にガイドレール35が設けられるとともに、図7に示すように、媒体収容体47の各側壁66c、66dの外面の下部にガイドレール36が設けられている。この場合、側壁27c、27dの内面間寸法を側壁66c、66dの外面間寸法よりも僅かに大きく設定する。
このため、図6に示す状態から、媒体収容体47のガイドレール36を、保持体46のガイドレール35上に載置し、保持体46に対して媒体収容体47を押し込んでいけば、ガイドレール36がガイドレール35上を摺動(スライド)して、媒体収容体47が保持体46に対して押し込まれて、収納状態となる。また、逆にこの収納状態から媒体収容体47を引き出せば、ガイドレール36がガイドレール35上を摺動(スライド)して、保持体46から出入り口28Aを介して媒体収容体47を引き出すことができる。
また、保持体46の側壁27dの外面側には第2外装体48Bが一体的に付設されている。この第2外装体48Bの表面の中央下部には把持部55(図2等参照)が設けられている。
ところで、図6に示すように、保持体46には保持体側係合部(この場合、係合ピン46b)が設けられるとともに、図7に示すように、媒体収容体47には収容体側係合部(この場合、係合ピン46bに係脱自在に係合する係合孔47b)が設けられている。
図6に示すように、係合ピン46bは、保持体46の後壁27bの一方の側壁27c側と、他方の側壁27dの開口端側とに設けられる。この場合、他方の側壁27dの開口端側には、ピン形成片38が設けられ、このピン形成片38に係合ピン46bが設けられている。
また、図7に示すように、係合孔47bは、媒体収容体47の後壁66bの一方の側壁66c側と、媒体収容体47の他方の側壁66dの前壁66a側に設けられている。この場合、媒体収容体47の他方の側壁66dの前壁66a側に、外側方に突出する孔形成片40が設けられ、この孔形成片40に係合孔47bが設けられている。
このため、媒体収容体47を出入り口28Aを介して保持体46に挿入して収納状態とすれば、保持体46の係合ピン46bが媒体収容体47の係合孔47bに係合(嵌合)する。
この係合状態では、第1外装体48Aの把持部67を把持して媒体収容体47を保持体46から矢印A1方向に沿って引き出せば、媒体収容体47を出入り口28Aを介して引き出すことができ、引き出した状態から、第1外装体48Aの把持部67を把持して媒体収容体47を矢印A2方向に沿って挿入していれば、媒体収容体47を出入り口28Aを介して保持体46に収納することができる。
ところが、保持体46に媒体収容体47が収納された状態では、前記したように、保持体46の係合ピン46bが媒体収容体47の係合孔47bに係合(嵌合)しているので、第2方向操作における矢印B1、B2方向の出し入れでは、保持体46と媒体収容体47とが安定した一体状の出し入れが可能となる。
給送手段4を構成する給紙ローラ42は、その回転軸75が、保持体46の出入り口28Aの上方位置に回転自在に枢支される。すなわち、図6に示すように、側壁27c、27dの出入り口側端部に起立片76,76を立設し、この起立片76,76に設けた枢支孔76a,76aに回転軸75が回転自在に挿通されている。このため、回転軸75は、矢印B1、B2方向に沿って配設されることになる。
図8(b)等に示すように、回転軸75の反第2外装体側の端部にはギア部材78が設けられ、このギア部材78が、給送装置本体10側に設けられた回転駆動力伝達手段(例えば、カップリング)79に接続される。この場合、第2方向操作における媒体収容体47の出し入れによって、ギア部材78は回転駆動力伝達手段79に脱着される。
ところで、給送装置本体10は、図8に示すように、背面枠12と、側面枠13と、前方支柱11とを有する枠体95を備える。背面枠12の内面の下部にガイドレール12aが設けられ、また、保持体46の後壁27bの外面の下部にガイドレール90(図8(b)参照)が設けられている。
保持体46に支持されている媒体収容体47を給送装置本体10に収納する場合、図8に示すように、本体側に第1外装体48Aが留置された状態であり、側面枠13に対向する面が開口状となっている。つまり、出入り口28Bが形成される。このため、この状態において、媒体収容体47のガイドレール15を、第1外装体48Aのガイドレール16上に載置するともに、背面枠12のガイドレール12aに、保持体46の後壁27bのガイドレール90を載置する。
この状態で、第2外装体48Bの把持部55を把持した状態で、矢印B2の方向に挿入していけば、ガイドレール15がガイドレール16上を摺動(スライド)するとともに、ガイドレール90がガイドレール12a上を摺動(スライド)する。これによって、保持体46に支持されている媒体収容体47を出入り口28Bを介して給送装置本体10に収納することができる。
逆に、収納状態において、第2外装体48Bの把持部55を把持した状態で、矢印B1の方向に引き出せば、ガイドレール15がガイドレール16上を摺動(スライド)するとともに、ガイドレール90がガイドレール12a上を摺動(スライド)する。これによって、保持体46に支持されている媒体収容体47を出入り口28Bを介して給送装置本体10から引き出すことができる。
このため、この画像形成装置では、各方向の出し入れ操作時に媒体収容体47に収納されている記録媒体のサイズを確認できる表示手段Mを、図9等に示すように、備えている。この表示手段Mは、図10に示すように、給送手段4による記録媒体の給送方向に沿った方向からの目視が可能な第1表示部101と、前記給送方向と直交する方向からの目視が可能な第2表示部102とを有する。
表示手段Mは、給送方向と平行に配設される軸部材103の軸心廻りに回転自在な回転ドラム105を備える。この場合の軸部材103は前方支柱11に回転自在として枢支されている。
第1表示部101は、回転ドラム105の一方の端面(第1方向操作の送出方向下流側の端面)105aの外周側に、周方向に沿って各媒体サイズ(用紙サイズ)が表示されている。用紙サイズとして、この図例のものでは、A3,A4,B4、B5,LG,LT,HCT,DLTである。
また、第2表示部102は、回転ドラム105の円筒面である外周面105bの他方の端面側に、周方向に沿って各媒体サイズ(用紙サイズ)が表示されている。用紙サイズとして、この場合も、A3,A4,B4、B5,LG,LT,HCT,DLTである。
各表示部101、102の表示サイズは、前方支柱11に設けられた窓部106、107を介して外部から観察することができる。すなわち、前方支柱11は、断面L字形状の一対の壁体111,112を筒状に組み合わせることによって構成され、一方の壁体111が他方の壁体112よりも肉厚とされ、一方の壁体111に窓部106,107が形成される。
すなわち、第1表示部101用の第1窓部106は、前方支柱11の第1方向操作の送出方向下流側の壁部(一方の壁体111の第1壁部111a)に開設され、第2表示部102用の第2窓部107は、前方支柱11の第2方向操作の送出方向下流側の壁部(一方の壁体111の第2壁部111b)に開設されている。各窓部106は矩形乃至矩形状の貫通孔であり、その開口縁部が内部から外部に向かって拡大する傾斜面108とされる。このように、回転ドラム105が前方支柱11内に収容されるので、図13に示すように、各表示部101、102が装置外面よりも内部側に位置する。すなわち、壁体111の表面111cから表示部101(102)までを所定寸Cだけ装置内部側に配設している。
この回転ドラム105の上方には、サイズ検知用にセンサ109が配置されている。このセンサ109は例えば透視型センサであり、前方支柱11に設けられてセンサーボード110に保持されている。また、回転ドラム105の外周面105bには、図示省略の凹凸部(表示部の表示サイズに対応した凹凸部)が形成され、この凹凸部を前記センサ109が検知することによって、この表示手段Mにて表示されているサイズを、この画像形成装置の制御部に送信することができる。これによって、この画像形成装置の制御部ではサイズの判断を行っている。
表示手段Mの表示部101、102の表示の切換えは、作業者(オペレータ)が窓部106,107に指を挿入してこの回転ドラム105を回転させるものである。このため、図11に示すように、ダイヤル操作窓113と操作用ダイヤル104を設けてもよい。ダイヤル操作窓113は、第2壁体112の一方の壁部112aに設けられた切欠部にて形成される。操作用ダイヤル104は、回転ドラム105の外周面105bの端面105a側に形成される。この場合、ダイヤル操作窓113を介して表示されている操作用ダイヤル104のサイズ表示は、第1窓部106および第2窓部107を介して表示されている表示部101、102のサイズ表示と同じである。
このため、この図11に示すものでは、ダイヤル操作窓113を介して回転ドラム105をその軸心廻りに回転させることができる。この場合の操作窓113
は、出入り口28A(図3等参照)の内面側に設けられるので、図3に示すように、媒体収容体47を第1方向操作によって引き出した状態で行えることになる。このような操作窓113を設けることによって、表示サイズの変更作業の操作性の向上を図ることができる。しかも、この操作用ダイヤル104にて表示されるサイズと同じサイズが、第1窓部106と第2窓部107とを介して表示される。
本発明の給送装置では、媒体収容体47の2方向の着脱が可能となる。これによって、記録媒体補給時・ジャム除去時の操作性の向上を図ることができ、また装置設置場所の多様化を図れる給送装置を提供できる。しかも、従来のように、底板を抑えるための機構も設けることなく、安定してこの方向に沿って媒体収容体を出し入れできる。このため、装置構成の簡素化を図ることができて、低コスト化を達成できる。
媒体収容体47を外周側から保持するための保持体46を備えることによって、給送装置本体10側の構成、媒体収容体側の構成、及び保持体側の構成の簡略化を図ることができ、生産性の向上を図ることができ、しかも、媒体収容体の2方向の出し入れ動作を安定させることができる。特に、通常多く使用する第1方向操作時における出し入れでは、保持体46が給送装置本体側に留置されるものであり、軽量の媒体収容体47の出し入れとなって操作性の向上を図ることができる。
給送手段4が保持体46に一体的に保持されているので、第1方向操作及び第2方向操作の動作が安定して、しかも、少ない部品点数にて、これらの動作を行う構成を達成できる。
給送手段4の回転軸75を第2方向に沿った出し入れによって、回転駆動力伝達手段79に脱着が可能であるので、第2方向操作によって、媒体収容体47とともに給送手段4が取り出されても、再度、媒体収容体47を挿入(セット)する場合に、回転駆動力伝達手段79との連結を安定して行うことができ、操作性に優れる。
給送手段4の回転軸75が保持体46の出入り口28の上方部位に枢支されているので、回転軸75を安定して回転自在に枢支することができ、記録媒体の給送を安定して行うことができる。
媒体収容体47に分離体が付設されているので、従来において必要としていた分離機構(給送手段4である給紙ローラ42と分離体である分離パッド43とを分離するための機構)を必要とせず、部品点数の削減を図るとともに構成の簡素化を図ることができ、低コスト化を達成できる。
第1外装体48Aを備えているので、取り出し方向前方部を保護することができるとともに、媒体収容体47の剛性の向上を図ることができ、さらには、給送装置本体側の媒体収容体収容部位の剛性の向上を図ることができる。このため、媒体収容体47を給送装置本体10に収容した状態であっても、給送装置本体10から取り出した状態であっても、給送装置本体10の剛性を大とすることができ、小型の給送装置を提供することができる。
第1外装体48Aに把持部67を設けているので、第1方向操作時の操作が安定して、記録媒体の補給作業等の迅速化を達成できる。
第2方向操作における媒体収容体47の挿入方向に沿った移動によって、収容体側係合部と外装体側係合部とが係合するので、第1方向操作及び第2方向操作を簡単な構成で安定して行うことができ、しかも、構成のシンプル化、高精度締結部分の削減が可能となって、低コスト化を図ることができる。
第2外装体48Bを備えているので、保持体46の剛性の向上を図ることができ、媒体収容体47を安定した状態で保持できて、第2方向操作における媒体収容体47の出し入れが安定する。
第2外装体48Bに把持部55を設けているので、第2方向操作時の操作が安定して、記録媒体の補給作業等の迅速化を達成できる。
第2方向操作における媒体収容体47の挿入方向に沿った移動によって、収容体側係合部と保持体側係合部とが係合するので、第1方向操作及び第2方向操作を簡単な構成で安定して行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
サイズ表示部は、第1表示部101と第2表示部102を有するものであるので、作業者等は2方向からのサイズ確認が可能となり、用紙(記録媒体)補給時や印刷JOB送信時の操作性が向上する。特に、この実施例のように、第1方向操作時における目視が可能な第1表示部101と、第2方向操作時における目視が可能な第2表示部102とを有するものでは、第1方向操作時であっても、第2方向操作時であっても、媒体サイズの誤確認を有効に防止できる。
図10に示す表示手段Mは、前方支柱11内に配置される1つの回転ドラム105にて構成されるので、第1表示部101と第2表示部102とが同一構成部品にて形成されることになる。このため、部品点数の減少化を図ることができ、軽量化及び簡略化を達成できる。
表示手段Mは、前方支柱11内に配置されるものであるので、第1方向操作であっても第2方向操作であっても、この表示手段Mは、引き出した後に給送装置本体100側に残る残部部材に配置されることになる。このため、表示手段を媒体収容体側に設ける必要が無くなって、媒体収容体47のコンパクト化及び軽量化を図ることができ、媒体収容体47の引き出し作業の容易化を図ることができる。しかも、この前方支柱11は、第1方向操作の出入り口28Aと第2方向操作の出入り口28Bとの間の給送装置本体コーナ部に設けられるので、第1方向操作時の媒体サイズの確認と、第2方向操作時の確認とが安定する。
また、表示部101,102の確認は窓部106,107を介して行うものであるので、表示部以外が露出せず、表示手段の損傷等を防止でき、耐用性に優れる。また、窓部106,107の開口縁部を傾斜面108とすることによって、回転操作性の向上を図ることができるとともに、外部から窓部を介してサイズの確認を行い易くしている。
ダイヤル操作窓113と操作用ダイヤル104を設けたものでは、サイズ表示の切換えを簡単に行うことができ、操作性の向上を図ることができる。また、サイズ検知センサ151が設けられていれば、使用者(ユーザ)の設定ミスで、実際に収容されているサイズと異なった表示がなされている場合に、サイズ検知センサ151の検知によって、異なったサイズが表示されていることがわかり、正しく表示し直すことができる。
次に、図12(a)(b)に示す表示手段Mでは、回転ドラム105に滑り止め部115が設けられている。すなわち、この回転ドラム105は、窓部106,107を介して、作業者が指を挿入して回転させることになる。このため、この回転ドラム105に滑り止め部115を設けている。
この場合の滑り止め部115は、ローレット加工にて形成されたローレットにて構成される。なお、ローレットとして、平目ローレットや綾目(アヤメ)ローレット等の種々の種類のものを採用できる。滑り止め部115は、図12(b)に示すように、第1窓部106及び第2窓部107を介して見える部位に設けられる。このため、回転ドラム105の端面105a及び外周面105bに設けられる。なお、表示部101、102の表示されている文字部、およびセンサ109によって検知される凹凸部(図示省略)には重ならないようにする。
このように、滑り止め部115を設けることによって、回転操作用の指先の滑りがなく、サイズ表示の安定したサイズ切換えが可能となる。
ところで、サイズ表示を刻印で行った場合、媒体サイズの総数が検知パターン数を越えた場合、図14に示すように、必要な媒体サイズを記載したデカル(貼付材)120を貼付することができる。この場合、デカル120として、第1表示部101用の第1シール材120aと、第2表示部102用の第2シール材120bとを備える。
すなわち、第1表示部101用の第1シール材120aは、平板リング状であり、回転ドラム105の端面105aにその外周側に貼付される。また、第2シール材120bは、回転ドラム105の外周面105bの他方の端面105c側に、帯状のシール材が巻設される。
また、回転ドラム105の表面には、前記貼付材120の貼付位置基準となる基準構造125が設けられている。すなわち、回転ドラム105の外周面105bの一方の端面105a側には、第1シール材120aの位置決め用の突起121が設けられ、回転ドラム105の外周面105bの他方の端面105c側には、第2シール材120bの位置決め用の突起122が設けられている。そして、第1シール材120aの内径面には、凹所123が設けられ、この第1シール材120aを貼り付ける際に、この凹所123を突起121に合わせる。また、この第1シール材120bを貼り付ける際に、貼り付け始端124を突起122に合わせて巻設する。このため、基準構造125は、回転ドラム105の外周面105bに設けられる突起121、122等で構成することができる。
このように、デカル120を用いれば、媒体サイズの表示を変更でき、しかも、突起121、122に合わせてシール材120a、120bを貼り付けることになり、第1表示部101と第2表示部102の媒体サイズの表示を一致させることができる。また、基準構造125を設ければ、表示部101,102のサイズ表示位置の所定位置からずれを防止できる。
なお、前記実施例では、回転ドラム105に刻印にて媒体サイズが表示されており、サイズを変更する際に、このシール材120a、120bを貼り付けるようにしていた。これに対して、媒体サイズが刻印されていない回転ドラム105において、このようなシール材120a、120bを貼り付けるようにしてもよい。
ところで、前記各回転ドラム105は、分解時に、図15に示すように、壁体111を取り外した状態とすることによって、軸部材103から引き抜くことができる。また、このような分解状態から回転ドラム105を、軸部材103に差し込んで組み立てることができる。
次に、図16は、表示手段Mにおいて、第1表示部101と第2表示部102とが別の構成部品にて構成される。すなわち、表示手段Mは、図17に示すように、円筒面である外周面131aに第1表示部101が表示された第1回転ドラム131と円筒面である外周面132aに第2表示部102が表示された第1回転ドラム132を備える。なお、各回転ドラム131,132の表示部1010、102は、前記回転ドラム105の場合と同様、刻印にて形成しても、貼付材120に形成してもよい。
第1回転ドラム131の軸部材133は第2方向に沿って配置され、第2回転ドラム132の軸部材134は第1方向に沿って配置される。このため、第1回転ドラム131の軸部材133と第2回転ドラム132の軸部材134とは直交するように配設される。
第1回転ドラム131と第2回転ドラム132とは、同期機構140を介して、同期するように回転する。同期機構140は、第1回転ドラム131に連結される傘歯車141と、第2回転ドラム132に連結される傘歯車142とを備え、傘歯車141と傘歯車142とが噛合している。このため、第1回転ドラム131がその軸部材133廻りに回転すれば、第2回転ドラム132が軸部材134廻りに同期して回転する。また、第2回転ドラム132が軸部材134廻りに回転すれば、第1回転ドラム131がその軸部材133廻りに同期して回転する。
この場合の前方支柱11も、一対の断面L字状の壁体146、147が組み合わされてなる。そして、一方の壁体146の第1方向操作の取り出し方向下流側の端面146aに第1窓部106が設けられ、他方の壁体147の第2方向操作の取り出し方向下流側の端面147aに第2窓部107が設けられている。
また、この前方支柱11にはセンサーボード150が配置され、このセンサーボード150に、第1表示部用のサイズ検知センサ151aと、第2表示部用のサイズ検知センサ151とが保持されている。
また、図18に示すように、サイズ検知センサ151を3つ設けた場合を示す。この場合、回転ドラム131には短円筒状の検知用リブ152が設けられ、この検知用リブ152には切欠部153が設けられている。そして、3つのサイズ検知センサ151にて、この切欠部153を検知することによって、最大8の媒体サイズの検知を可能としている。
図16等に示すように、第1表示部101と第2表示部102とが別の構成部品で構成されていれば、構成部品毎に交換や修理等を行うことができ、低コスト化を達成できる。
前記図16等に示すように、第1表示部101と第2表示部102とが別の構成部品であっても、相互に直交する方向の表示部101,102を確実に形成でき、各方向からのサイズ確認が安定する。また、第1表示部101と第2表示部102とが同期するものでは、サイズ誤認を回避することができる。同期機構として、例えば、傘歯車を用いた歯車機構等の既存の機構にて構成でき、低コストにて安定した同期回転を行わせることができる。
次に、図19に示す表示手段Mでは、各回転ドラム131、132の外周面131a,132aの両端面側に滑り止め部151、151が設けられ、これによって、各回転ドラム131、132の回転操作時にすべらないようにしている。
なお、図16や図19等に示すように、一対の壁体146、147の組み合わせにて構成される前方支柱11においても窓部106、107の外周端部は、傾斜面108とされる。そして、回転ドラム131、132の表示部101,102が前方支柱11の外面から所定寸Cだけ内部に入った位置に配設される。このため、表示部101,102の傷付きを有効に防止できる。
図21では、第1回転ドラム131と第2回転ドラム132とが、凹凸嵌合による位置合わせが行われる位置合わせ機構160が設けられている。位置合わせ機構160は、第1回転ドラム131側、この場合傘歯車141の端面側に形成される凹部161と、第2回転ドラム132側、この場合傘歯車142の端面側に設けられる突起部162とを備える。
このため、第2回転ドラム132側の突起部162が第1回転ドラム131側の凹部161に嵌合し、第1回転ドラム131と第2回転ドラム132とが安定して同期回転する。
凹凸嵌合による位置合わせを行うものでは、第1表示部101の表示と、第2表示部102の表示とが常時同一となって、用紙(記録媒体)補給時や印刷JOB送信時の操作性の向上を一層図ることができる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。また、図4に示す外装体側係合部が係合孔48aであり、図5に示す収容体側係合部がピン部材47aであったが、逆に、外装体側係合部をピン部材とするとともに、収容体側係合部を係合孔としてもよい。図6に示す保持体側側係合部が係合ピン46bであり、図7に示す収容体側係合部が係合孔47bであったが、逆に、保持体側係合部を係合孔とするとともに、収容体側係合部をピン部材としてもよい。
ところで、ピン部材47aとしては、前記実施例のように、給送方向に直交する方向に離間した位置に、それぞれ、上下2個ずつ配設するようにすることによって、ガタツキを有効に防止できる。このため、ガタツキを防止できれば、実施例の位置に限るものではない。要は、第1方向操作における出し入れにおいて、第1外装体48Aと媒体収容体47とが分離せず、第2方向操作における引き出しにおいて、第1外装体48Aが給送装置本体側に留置でき、かつ、第2方向操作における挿入において、第1外装体48Aと媒体収容体47とが連結されるものであればよい。
前記実施形態では、第1方向操作における取出しは、給送方向下流側への取出しであったが、給送方向上流側へ取り出すようにしてもよい。なお、本発明の記録媒体には、一般にコピー等に用いられる普通紙、OHPシート、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の厚紙、封筒等の用紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シート等を含むものである。
図10等に示すように、表示手段Mとして1つの回転ドラム105を備えたものにおいて、前記実施形態では、第1表示部101を回転ドラム105の一方の端面105aに設けるとともに、第2表示部102を回転ドラム105の外周面(円筒面)105bに設けていたが、第1表示部101を回転ドラム105の外周面(円筒面)105bに設けるとともに、第2表示部102を回転ドラム105の端面に設けるものであってもよい。
また、窓部106,107の形状としても、正方向乃至矩形に限るものではなく、円形、楕円、三角形、5角形以上の多角形等の種々の形状のものを採用できる。
図16等に示すように、表示手段Mとして2つの回転ドラム131,132を備えたものにおいては、同期機構160を介して回転ドラムを連結する必要がある。この場合、同期機構160として実施例の傘歯車機構に限るものではなく、
他の歯車機構等であってもよい。
前記各実施形態での表示手段Mは、第1方向操作の出入り口28Aと第2方向操作の出入り口28Bとの間の給送装置本体コーナ部に設けたものであったが、勿論この位置に限るものではなく、第1表示部101と第2表示部102とが設けられ、オペレータが、第1方向操作時に第1表示部101を確認でき、第2方向操作時に第2表示部102を確認できればよい。