JP5830442B2 - 導光体、照明装置、これを用いた画像形成装置 - Google Patents

導光体、照明装置、これを用いた画像形成装置 Download PDF

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本発明は、光源が発する照明光を導光する導光体、この導光体を用いた照明装置、並びに、これを用いた画像形成装置に関する。
スキャナー、或いは複写機等の画像形成装置においては、原稿シートの画像を光学的に読み取るために、原稿シートに光を照射する照明装置が用いられている。近年、この照明装置の光源として、発光効率が高いという利点がある白色LED(Light Emitting Diode)が採用されるようになっている。この種の照明装置では、原稿シートをライン状に照明する必要があるが、LEDは点光源であるため、棒状の導光体と前記白色LEDとを組み合わせてライン状照明光を生成している。前記導光体は、当該導光体の一端に配置され白色LEDが発する照明光が入射される入射面と、当該導光体の長手方向に沿って延び前記照明光を出射させる帯状の出射面と、前記出射面に対向する面に形成され前記照明光を反射する帯状の反射面とを有している。
前記入射面から入射された照明光は、導光体内を伝播しながら前記出射面から外部へ出射する。この出射光には、白色LEDから前記反射面へ直接的に向かい、当該反射面で反射された照明光(直接光)と、導光体の周面で1回以上全反射された後に前記反射面へ向かい、当該反射面で反射された照明光(間接光)とが含まれている。前記直接光は、前記入射面に近い部分から専ら出射される。直接光は、間接光よりも導光体の長手方向に直交する方向(副走査方向)への光の配光角度が狭くなる。
また、入射面から入射された照明光が反射面に入射する際に、導光体の軸方向となす角度は、入射面から遠ざかるほど小さくなり、すなわち軸方向と平行に近くなる。その結果、導光体から出射される照明光の、導光体の長手方向と直交する方向(副走査方向)への拡がり方が、入射面から遠ざかるほど少なくなる。そのため、導光体の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方が、導光体の長手方向において不均一になるという、不都合があった。
一方、導光体の長手方向の照度を均一化する技術として、特許文献1の照明装置が知られている。特許文献1の照明装置では、前記直接光が出射面から出射しないようにするために、導光体の断面形状を多角形にしている。さらに、導光体の底面である反射面を長手方向に傾斜させ、長手方向の位置によって、導光体の断面形状を大きく変化させている。
また、導光体の側面を導光体の長手方向に傾斜させて、側面で反射される光の量を、長手方向の位置によって異ならせることによって、導光体の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方を、長手方向において均一にする導光体も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−241432号公報 特開2010−277940号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の導光体は、長手方向の位置によって、導光体の断面形状が大きく変化する。導光体のように、細長い形状の部材を樹脂成形によって製造する場合、長手方向の位置において断面形状が大きく異なると、導光体を成型する際に反りが発生しやすくなるという不都合があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、導光体の断面形状を長手方向の位置によって大きく変化させることなく、導光体の長手方向の位置における、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが容易な導光体、これを備えた照明装置、該照明装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る導光体は、照明光を発する光源と組み合わせて用いられる導光体であって、第1方向に長い棒状の形状を有し前記照明光を導光する本体部と、該本体部の一方の端面であって前記照明光が入射される入射面と、前記本体部の表面において前記第1方向に沿って延び前記照明光を出射させる帯状の出射面と、前記本体部の前記出射面に対向する面において前記第1方向に沿って延び前記照明光を反射する帯状の反射面とを備え、前記反射面は、前記照明光を前記出射面に向けて反射する機能を備え、平坦な面に前記第1方向と直交する第2方向に延びる反射溝部が形成されてなる溝パターン面と、前記照明光を前記出射面に向けて反射する機能を備え、前記照明光を、前記第2方向の断面視において反射角度が広がる方向に偏向させて反射する偏向面が形成された偏向パターン面とを含み、前記溝パターン面と前記偏向パターン面とが、前記第1方向に沿って配列され、複数の前記溝パターン面と複数の前記偏向パターン面とは、前記第1方向に沿って交互に隣接して配列され、前記入射面近傍において前記溝パターン面により反射させる光と前記偏向パターン面により反射される光との比率は、前記本体部の他方の端面近傍における前記比率よりも、前記偏向パターン面により反射される光の比率が多く、前記複数の溝パターン面は、それぞれ所定の間隔を空けて平行に形成された複数の前記反射溝部を含み、前記入射面近傍に形成された前記溝パターン面における前記間隔は、前記本体部の他方の端面近傍に形成された前記溝パターン面における前記間隔よりも広く、前記偏向パターン面は、前記偏向面を有する微小な反射凹部を含む
この構成によれば、入射面から入射した光は、反射面に含まれる、溝パターン面と偏向パターン面とによって、出射面に向けて反射され、出射面から出射される。溝パターン面は、反射溝部を含む。反射溝部は、第1方向と直交する第2方向、すなわち入射面から入射した光を横切る方向に延びている。そのため、光を反射する面(導光体材料と空気との界面)の面積が大きくなるので、反射溝部を含む溝パターン面は、効果的に多くの光を出射面から出射させることが可能である。そして、溝パターン面が、多くの光を出射面から出射させることが可能であることは、溝パターン面によって、出射面から出射される照明光の明るさを調節可能な余地が大きく、照明光の明るさを調節することが容易であることを意味する。
一方、偏向パターン面は、照明光を、第2方向の断面視において反射角度が広がる方向に偏向させて反射する。従って、偏向パターン面によって、導光体の長手方向と直交する方向(第2方向)への照明光の拡がり方を調節することが容易である。
このように、反射面には、照明光の明るさを調節することが容易な溝パターン面と、導光体の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方を調節することが容易な凹パターンとが導光体の長手方向(第1方向)に沿って配列されているので、導光体の長手方向の位置における、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが容易である。また、反射面に溝や偏向面を形成することによって、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが可能となるので、導光体の断面形状を長手方向の位置によって大きく変化させる必要がない。
また、この構成によれば、直接光が多い入射面近傍において、偏向パターン面により反射される光、すなわち導光体の長手方向と直交する方向(第2方向)へ偏向される光の比率が増大する。その結果、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方の均一性を向上することができる。
また、この構成によれば、直接光が多い入射面近傍において、溝パターン面における反射溝部の密度が低くなり、相対的に偏向パターン面により反射される光の比率が増大する。その結果、直接光が多い入射面近傍において、導光体の長手方向と直交する方向(第2方向)へ偏向される光の比率が増大する。従って、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方の均一性を向上することができる。
また、この構成によれば、反射凹部は、照明光を、第2方向の断面視において反射角度が広がる方向に偏向させて反射する偏向面を有する。反射凹部によれば、照明光を、第2方向、すなわち長手方向と直交する方向の断面視において反射角度が広がる方向に偏向させることができるから、反射凹部を含む偏向パターン面によって、導光体の長手方向と直交する方向(第2方向)への照明光の拡がり方を調節することが容易である。また、反射面に微小な凹部を形成することによって、偏向面を有する反射凹部が得られるので、導光体の断面形状を長手方向の位置によって大きく変化させる必要がない。
また、前記反射凹部は、前記反射面の平坦な面が三角錐状に窪んだ形状を有し、前記平坦な面内に含まれる前記三角錐の三つの頂点のうち一つが、他の二つの頂点よりも前記入射面に近い位置に位置することが好ましい。
この構成によれば、三角錐の面(導光体材料と空気との界面)のうち少なくとも一つが、導光体の長手方向に対して斜めに配置された偏向面となる。偏向面となった三角錐の面は、光源から出射された光を、長手方向と直交する方向へ反射、拡散することができる。その結果、反射凹部は、照明光を、第2方向の断面視において反射角度が拡がる方向に偏向させて反射することができる。
また、前記反射凹部は、前記平坦な面内に含まれない前記三角錐の頂点が、前記出射面側から見た平面視で前記他の二つの頂点の略中央に位置し、前記平坦な面内に含まれない頂点と前記一つの頂点とを結ぶ辺が、前記出射面側から見た平面視で前記第1方向に沿うことが好ましい。
この構成によれば、上記辺の両側の面が、導光体の長手方向に対して斜めに配置された偏向面となるので、反射凹部は、二つの偏向面によって、光源から出射された光を副走査方向に効率よく反射、拡散することができる。また、二つの偏向面が、長手方向に対して為す角度が、主走査方向に対して略左右対称となるので、照明光を、長手方向と直交する方向にバランスよく拡げることができる。
また、前記反射凹部は、半楕円体の形状を有し、その長径方向が前記第2方向に延びていることが好ましい。
この構成によれば、楕円形状の長径方向が、光源から出射された光を横切る方向に延びる。従って、反射凹部は、短径方向が第2方向に延びる場合よりも、光を反射する面積が増大する結果、効果的に、照明光を第2方向の断面視において反射角度が拡がる方向に偏向させて反射することができる。
また、前記導光体が、透光性樹脂材料を金型成形して得られた部材からなることが好ましい。
この構成によれば、導光体の本体部の断面形状を長手方向の位置によって大きく変化させる必要がないため、導光体を金型成形した場合に反りが発生しにくい。そのため、透光性樹脂材料を金型成形して得られた部材は、導光体として好適である。
また、本発明に係る照明装置は、照明光を発する光源と、上述の導光体とを備える。
また、本発明に係る画像形成装置は、原稿シートに照明光を照射する上述の照明装置と、前記原稿シートからの反射光を受光して電気信号に変換する受光装置と、前記受光装置から出力される画像データに基づいて、その周面に静電潜像が形成される像担持体とを備え、前記第1方向が主走査方向であり、前記第2方向が副走査方向である。
本発明によれば、反射面には、照明光の明るさを調節することが容易な溝パターン面と、導光体の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方を調節することが容易な凹パターンとが交互に形成されているので、導光体の長手方向の位置における、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが容易である。また、反射面に溝や微小な凹部を形成することによって、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが可能となるので、導光体の断面形状を長手方向の位置によって大きく変化させる必要がない。
本発明の一実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 導光体内における照明光の反射状態を示す模式図である。 導光体から出射する直接光及び間接光の、副走査方向における光強度の角度分布を示すグラフである。 直接光及び間接光の、導光体からの出射状況を模式的に示す図である。 導光体の入射面近傍を示す斜視図である。 図7に示す反射面の一部分を拡大した拡大斜視図である。 (a)は、反射溝部を主走査方向に切断した断面図である。(b)は、反射凹部を入射面側から見た正面図である。(c)は、反射凹部を出射面側から見た平面図である。 (a)は、V字型の凹溝からなる反射溝部による照明光の反射状態を説明するための説明図である。(b)は、半円形の凹溝からなる反射溝部による照明光の反射状態を説明するための説明図である。 (a)は、三角錐状に窪んだ形状の反射凹部による照明光の反射状態を説明するための説明図である。(b)は、半楕円形状に窪んだ形状の反射凹部による照明光の反射状態を説明するための説明図である。 図7に示す照明装置において、出射面から出射される照明光の、副走査方向における照度分布の測定結果を示すグラフである。 偏向パターン面を設けなかった場合の比較例による照度分布を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1として、いわゆる胴内排紙型の複写機を例示している。なお、本発明に係る照明装置が適用される装置は複写機に限られるものではなく、例えばスキャナー装置、ファクシミリ装置、或いは複合機であってもよい。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有し胴内空間(胴内排紙部24)を備えたハウジング2を備える。ハウジング2は、画像形成のための各種機器が収容される下部筐体(装置本体21)と、装置本体21の上方に配設された上部筐体(画像読取装置22)と、装置本体21と画像読取装置22とを連結する連結筐体23とを含む。画像読取装置22は、原稿シートの画像を光学的に読み取り、原稿画像に応じた画像データを生成する。装置本体21は、前記画像データに基づき、シートに対してトナー画像を形成する処理を行う。装置本体21と画像読取装置22との間には、画像形成後のシートが排紙される胴内排紙部24が設けられている。連結筐体23は、ハウジング2の右側面の側に配置され、胴内排紙部24へシートを排出するための排出口961が設けられている。
装置本体21の内部には、上方から順に、トナーコンテナ99Y、99M、99C、99K、中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、及び給紙カセット211が収容されている。
画像形成部93は、フルカラーのトナー像を形成するために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各トナー像を形成する4つの画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkを備える。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11の周囲に配置された、帯電器12、現像装置13、一次転写ローラー14及びクリーニング装置15とを含む。
感光体ドラム11は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム11としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電器12は、感光体ドラム11の表面を均一に帯電する。帯電後の感光体ドラム11の周面は、露光ユニット94によって露光され、静電潜像が形成される。
現像装置13は、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム11の周面にトナーを供給する。現像装置13は、2成分現像剤用のものであり、攪拌ローラー16、17、磁気ローラー18、及び現像ローラー19を含む。攪拌ローラー16、17は、2成分現像剤を攪拌しながら循環搬送することで、トナーを帯電させる。磁気ローラー18の周面には2成分現像剤層が担持され、現像ローラー19の周面には、磁気ローラー18と現像ローラー19との間の電位差によってトナーが受け渡されることにより形成されたトナー層が担持される。現像ローラー19上のトナーは、感光体ドラム11の周面に供給され、前記静電潜像が現像される。
一次転写ローラー14は、中間転写ユニット92に備えられている中間転写ベルト921を挟んで感光体ドラム11とニップ部を形成し、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト921上に一次転写する。クリーニング装置15は、トナー像転写後の感光体ドラム11の周面を清掃する。
イエロー用トナーコンテナ99Y、マゼンタ用トナーコンテナ99M、シアン用トナーコンテナ99C、及びブラック用トナーコンテナ99Bkは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、YMCBk各色に対応する画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkの現像装置13に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
露光ユニット94は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkの各々に設けられた感光体ドラム11の周面に、原稿画像の画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
中間転写ユニット92は、中間転写ベルト921、駆動ローラー922及び従動ローラー923を備える。中間転写ベルト921上には、複数の感光体ドラム11からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。重ね塗りされたトナー像は、給紙カセット211又は給紙トレイ30から供給されるシートに、二次転写部98において二次転写される。中間転写ベルト921を周回駆動させる駆動ローラー922及び従動ローラー923は、装置本体21によって回転自在に支持される。
給紙カセット211は、複数のシートが積層されてなるシート束を収納する。給紙カセット211の右端側の上部には、ピックアップローラ212が配置されている。ピックアップローラ212の駆動により、給紙カセット211内のシート束の最上層のシートが1枚ずつ繰り出され、搬入搬送路26へ搬入される。なお、装置本体21の右側面には、手差し給紙用の給紙トレイ30を備えた給紙ユニット40が備えられている。給紙トレイ30に載置されたシートは、給紙ユニット40の給紙ローラー41の駆動によって、搬入搬送路26へ搬入される。
搬入搬送路26の下流側には、二次転写部98、後述する定着ユニット97及び排紙ユニット96を経由して排出口961まで延びるシート搬送路28が設けられている。シート搬送路28の上流部分は、装置本体21に形成された内壁と、反転搬送ユニット29の内側面を形成する内壁との間に形成されている。なお、反転搬送ユニット29の外側面は、両面印刷の際にシートを反転搬送する反転搬送路291の片面を構成している。シート搬送路28の、二次転写部98よりも上流側にはレジストローラ対27が配置されている。シートは、レジストローラ対27にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、二次転写部98に送り出される。
連結筐体23の内部には、定着ユニット97と排紙ユニット96とが収納されている。定着ユニット97は、定着ローラーと加圧ローラーとを含み、二次転写部98においてトナー像が二次転写されたシートを加熱及び加圧することで、定着処理を施す。定着処理されたカラー画像付のシートは、定着ユニット97の下流に配置されている排紙ユニット96により、排出口961から胴内排紙部24に向けて排出される。
画像読取装置22は、前記上部筐体の上面221に嵌め込まれた、第1コンタクトガラス222と第2コンタクトガラス223とを備える。第1コンタクトガラス222は、自動原稿給送装置(ADF;図示せず)が画像読取装置22上に配置される場合に、ADFから自動給送される原稿シートの読取用に設けられている。第2コンタクトガラス223は、手置きされる原稿シートの読取用に設けられている。
画像読取装置22は、前記上部筐体内に収容された、第1移動キャリッジ224、第2移動キャリッジ225、集光レンズユニット228及び撮像素子229(受光装置)を含む。第1移動キャリッジ224には、本発明の実施形態に係る照明装置50と、第1反射ミラー226とが搭載されている。第2移動キャリッジ225には、光路を反転させるために第2反射ミラー227A及び第3反射ミラー227Bが搭載されている。
第1移動キャリッジ224は、第1コンタクトガラス222及び第2コンタクトガラス223の下面に沿って、左右方向に往復移動する。第2移動キャリッジ225は、第1移動キャリッジ224の1/2の移動量で左右方向に往復移動する。第1移動キャリッジ224は、原稿シートが図略の自動原稿給送装置から自動給送される自動給送モードのとき、第1コンタクトガラス222の直下に移動し、静止状態となる。この静止状態において、照明装置50から原稿シートに向けて光が発せられる。一方、原稿シートが第2コンタクトガラス223上に載置される手置きモードのとき、第1移動キャリッジ224は、第2コンタクトガラス223の左端直下から原稿シートのサイズに応じて右方へ移動する。この移動の際に、照明装置50から原稿シートに向けて光が発せられる。第2移動キャリッジ225は、第1移動キャリッジ224の1/2の移動量で、第1移動キャリッジ224に追従して右方に移動する。
照明装置50は、原稿シートに対し、主走査方向に長いライン状の照明光を照射する。具体的には、照明装置50は、第1コンタクトガラス222上を通過する自動給送の原稿シート若しくは第2コンタクトガラス223上に載置される手置きの原稿シートに向けて、原稿シート画像の光学的な読み取りのために照明光を発する。第1反射ミラー226は、照明装置50が原稿シートに向けて発した照明光の反射光を、第2移動キャリッジ225の第2反射ミラー227Aへ向わせるように反射する。
第2反射ミラー227Aは、第1反射ミラー226が反射した前記反射光を、第3反射ミラー227Bに向けて反射する。第3反射ミラー227Bは、前記反射光を集光レンズユニット228に向かうように反射する。集光レンズユニット228は、第3反射ミラー227Bにおいて反射された反射光の光像を、撮像素子229の撮像面に結像させる。撮像素子229は、CCD(charge coupled device)等からなり、反射光をアナログ電気信号に光電変換する。このアナログ電気信号は、A/D変換回路(図略)によってデジタル電気信号に変換された後、上述の露光ユニット94に画像データとして入力される。
なお、第2コンタクトガラス223の左端側には、読取濃度の白基準を決定するための白基準板(図略)が配置されている。画像読取動作の前に前記白基準板に照明光が照射され、その反射光を撮像素子229で受光させ、このときの画像データが主走査方向で均一な出力となるような補正値が予め取得される(シェーディング補正)。
続いて、照明装置50の詳細について説明する。図2は、照明装置50の斜視図、図3は、図2のIII−III線断面図である。照明装置50は、照明光を発する光源51と、光源51から発せられた照明光を伝搬すると共に、ライン状の照明光に変換して出射する導光体52とを含む。
光源51は、薄い円板状の形状を有し、白色光を発する白色LED(Light Emitting Diode)51Lを備えている。白色LED51Lとしては、例えば、青色光又は紫外光を発するGaN系またはInGaN系半導体発光素子を蛍光体入り透明樹脂で封入してなるLEDパッケージを用いることができる。なお、図2では1個の白色LED51Lを図示しているが、実際は図7に示しているように、光源51はモジュール化された複数個の白色LED51Lを備える。
なお、光源51として、三原色の光を各々発する3つのLEDを組み合わせて白色光を作る白色LEDを用いても良い。また、光源51として、LED以外の他の光源を採用しても良く、光源51は白色光源でなくてもよい。
導光体52は、透光性の樹脂材料によって成形され、主走査方向(第1方向)に長い棒状の形状を有し、光源51から発せられた照明光を導光する本体部53と、該本体部53の一方の端面であって前記照明光が入射される入射面54と、入射面54とは反対側の端面である遠端面55とを含む。入射面54には、上記の光源51の発光面が当接されている。遠端面55には、照明光が当該遠端面55から漏洩することを防止する反射コーティング層が設けられている。以下、導光体52の長手方向を主走査方向と称し、導光体52の長手方向と直交する方向を副走査方向と称する。
導光体52は、さらに、本体部53の上面側(第1、第2コンタクトガラス222、223と対向する側)に配置された出射面56と、この出射面56に対向して本体部53の下面側に配置された反射面57とを備える。出射面56は、主走査方向に延びる帯状の面であって、前記照明光を第1、第2コンタクトガラス222、223(原稿シート)に向けて出射する面である。反射面57は、同様に主走査方向に延びる帯状の面であって、本体部53内を伝搬する前記照明光を出射面56に向けて反射する。
出射面56は、副走査方向において比較的緩い凸の曲面を有している。後記で詳述するが、反射面57には、導光体52の長手方向と直交する方向(副走査方向、第2方向)に延びる反射溝部611を含む溝パターン面61と、微小な反射凹部621が多数設けられた偏向パターン面62とが、例えば交互に設けられている(図7参照)。
図4は、導光体52内における照明光の伝搬状態を模式的に示す説明図である。以下、もし仮に、偏向パターン面62を備えていなかった場合に、導光体52の長手方向と直交する方向(副走査方向)に対する照明光の拡がり方が、導光体52の長手方向の位置によって不均一になる原理について、図4を参照しつつ説明する。
光源51から入射面54を通して本体部53内に照明光が入射される。光源51は点光源であるため、前記照明光は拡散光の性質を有する。入射された照明光は、基本的に、導光体52の構成材料と空気との屈折率差に基づき、本体部53の周面において全反射を繰り返しながら遠端面55の方向に進行する。しかし、溝パターン面61のようなV字型の凹溝からなる反射パターン面を備えた反射面57が出射面56に対向して設けられていることで、出射面56から照明光が出射する。本体部53は、主走査方向に長い棒形状を有するため、導光体52から出射される照明光は主走査方向に長いライン状の照明光となる。
既述の通り、導光体52から出射される照明光には直接光DLと間接光ILとが含まれる。直接光DLは、光源51から反射面57へ直接的に向かう照明光L1であって、該照明光L1が反射面57で反射されることによって出射面56から出射する光である。一方、間接光ILは、本体部53の周面で1回以上全反射された後に反射面57へ向かう照明光L2であって、該照明光L2が反射面57で反射されることによって出射面56から出射する光である。直接光DLは、出射面56における、入射面54に近い部分から専ら出射される。
従来、反射面57に形成される反射パターン面として一般的に用いられているのは、反射溝部611(図7参照)と同様の副走査方向に延びるV字型の凹溝であって、プリズムと同様の機能を果たす微小な凹溝である。このようなV字溝プリズムが、多数個、主走査方向に配列された態様の反射パターンが、現状では汎用されている。しかし、反射溝部611のようなV字溝プリズムは、副走査方向においては、当該V字溝プリズムに入射した光線の角度を偏向することなく、そのまま反射する性質を有する。従って、反射溝部611のみを反射面57に形成した場合には、直接光DLと間接光ILとでは、副走査方向の出射光強度分布(副走査方向への変更角度が小さい光と大きい光の成分比率)が異なることになる。
図5は、上記V字溝プリズムの反射パターン面を備えた導光体から出射する直接光DL及び間接光ILの、副走査方向における光強度の角度分布を示すグラフである。図5から明らかな通り、直接光DLは間接光ILに比べて鋭利な特性を有している。図6は、図5のグラフで示される直接光DL及び間接光ILの強度分布を、強度スケールを一致させて模式的に示す図である。
直接光DLは、副走査方向で見たときに、光源51から反射面57(V字溝プリズム)へ所定の限られた入射角度で直接的に向かう照明光L1が、V字溝プリズムによってそのままの角度で反射されるので、さほど拡散しない。これが直接光DLの強度分布が鋭利である理由である。一方、間接光ILは、本体部53の周面で全反射されることによってあらゆる入射角度を持つ照明光L2が、V字溝プリズムに反射されることによって作られる光である。従って、間接光ILの強度分布は比較的拡がったブロードなものとなる。
このような直接光DLと間接光ILとの強度分布の相違は、導光体52の長手方向において照明光の均一性が得られないという問題を招来する。これは、上述の通り直接光DLが専ら入射面54に近い部分から専ら出射されるからである。照明光の強度分布が主走査方向で異なると、原稿シートの読取位置の位置ズレや原稿シートがコンタクトガラスから浮いた場合等に、原稿シートからの反射光量の変化量が異なるようになる。このことは、主走査方向に読取濃度ムラを発生させることになる。
このような問題に鑑みて、本発明では反射面57に形成する反射パターンの形状に工夫を施している。前記反射パターンは、平坦な反射面57に凹設された反射溝部611を含む溝パターン面61と、微小な反射凹部621が多数設けられた偏向パターン面62とが、交互に設けられて形成されている(図7参照)。反射凹部621は、反射角度が広がる方向に偏向させて光を反射する偏向面622(図9(b)参照)を備えている。
このような偏向パターン面62を具備させることで、反射凹部621に入射する照明光は、偏向面622で反射角度が広がる方向に偏向されて反射される。このため、直接光DLの副走査方向の断面視における反射角度を広げることができる。これにより、直接光DLの性質を間接光ILの性質に近づけることができ、出射面56から放射される照明光の主走査方向における均一性を担保することができる。
一方、反射凹部621が多数設けられた偏向パターン面62は、副走査方向への反射光を増加させることができる。その一方、反射凹部621と反射凹部621との間に隙間が生じ、反射凹部621と反射凹部621との間では光が出射面56方向へ偏向されない。そのため、偏向パターン面62のみでは、充分な光量の照明光を出射面56から出射させることが容易でない。
このように、偏向パターン面62では、充分な光量が得られないので、偏向パターン面62を用いて出射面56から出射される照明光の光量を調節することが容易でない。その結果、必要な光量を確保しつつ、長手方向における照明光の明るさを均一化することが容易でない。
そこで、反射溝部611を含む溝パターン面61と、偏向パターン面62とが交互に配設されている。溝パターン面61に含まれる反射溝部611は、副走査方向に導光体52を横断するように延びて形成されている。そのため、反射溝部611には、反射凹部621と反射凹部621との間に生じるような隙間がなく、光をもれなく出射面56方向へ偏向させることができる。従って、溝パターン面61は、充分な光量の照明光を出射面56から出射させることが容易である。そして、容易に充分な(多くの)光量を出射面56から出射させることが可能であることは、出射面56から出射される照明光の明るさを調節できる余地が大きいことを意味している。
従って、溝パターン面61によれば、必要な光量を確保しつつ、出射面56から出射される照明光の明るさを溝パターン面61によって調節することが容易となり、その結果、照明光の明るさの均一性を向上することが容易となる。
以下、反射面57の具体例を説明する。図7は、本実施形態に係る導光体52の入射面54の近傍を示す斜視図である。ここでは、反射溝部の例として、V字型に窪んだ形状の反射溝部611を例示している。また、上述の偏向面を有する反射凹部の例として、三角錐状に窪んだ形状を有する反射凹部621を例示している。
先に図2に基づき説明した通り、照明装置50は、光源51と導光体52とを含む。導光体52の入射面54には、光源51の発光面が当接状態で対向されている。図7では、6個の白色LED51Lが2×3のマトリクス状に配列された態様の光源51を例示している。導光体52の棒状の本体部53は、ライン状の照明光を原稿シートに向けて発する出射面56と、この出射面56に対向した反射面57とを備える。
反射面57は平坦な面であって、光源51から導光体52内に入射された照明光を、出射面56に向けて反射する機能を備えた複数の溝パターン面61と複数の偏向パターン面62とを含む。溝パターン面61と偏向パターン面62とは、交互に配設されている。
図8は、図7に示す反射面57の一部分を拡大した拡大斜視図である。溝パターン面61は、複数、例えば三つの反射溝部611を含んでいる。反射溝部611は、反射面57の平坦な面57aに、V字型に凹設された窪んだ凹溝である。溝パターン面61は、複数の反射溝部611が、ピッチP1間隔で平行に配設されて構成されている。
図9(a)は、反射溝部611を主走査方向に沿って切断した断面図である。図9(a)に示すように、反射溝部611は、幅d1、深さh1のV字型の溝である。図10は、反射溝部611による光の反射状況を説明するための説明図である。
図10(a)に示すように、V字型の凹溝からなる反射溝部611によれば、光源51から出射された光束を、効率よく出射面56に向けて反射することができる。なお、反射溝部611は、副走査方向に延び、照明光を出射面56に向けて反射する機能を備えた溝であればよく、必ずしもV字型の凹溝でなくてもよい。反射溝部611は、例えば、図10(b)に示すように半円形の凹溝によって反射溝部611が構成されていてもよく、半楕円や非球面等、他の形状の溝であってもよい。
副走査方向に延びる凹溝形状の反射溝部611は、反射面の面積が大きく、且つ密集して配置することが容易なので、光源51から出射された光束を効率よく出射面56に向けて反射することが容易である。
図8を参照して、偏向パターン面62は、多数の反射凹部621を含んでいる。反射凹部621は、例えばピッチP2間隔で副走査方向に一列、又は複数列配列されている。
図9(b)は、反射凹部621を入射面54側から見た正面図である。図9(c)は、反射凹部621を出射面56側から見た平面図である。反射凹部621は、反射面57の平坦な面57aが三角錐状に窪んだ形状を有している。反射凹部621の副走査方向の幅はd2、反射凹部621の主走査方向の長さはa、反射凹部621の平坦な面57aからの深さはh2となっている。
そして、平坦な面57a内に含まれる三角錐の三つの頂点のうち一つである頂点621aが、他の二つの頂点621b,621cよりも入射面54に近い位置に位置する。その結果、三角錐の面のうち少なくとも一つが主走査方向に対して斜めに配置された偏向面622となり、偏向面622によって、光源51から出射された光を副走査方向に反射、拡散することができる。
また、平坦な面57a内に含まれない三角錐の頂点621dが、出射面56側から見た平面視で頂点621b,621cの略中央に位置し、頂点621aと頂点621dとを結ぶ辺621eが、主走査方向に沿うように配置されることが望ましい。
このような向きに反射凹部621が配置されると、図11(a)に示すように、辺621eの両側の面が、主走査方向に対して斜めに配置された偏向面622となるので、二つの偏向面622によって、光源51から出射された光を副走査方向に効率よく反射、拡散することができる。また、二つの偏向面622が、主走査方向に対して為す角度が、主走査方向に対して略左右対称となるので、照明光を、副走査方向にバランスよく拡げることができる。
なお、反射凹部621は、照明光を、副走査方向の断面視において、反射角度が広がる方向に偏向させて反射する偏向面を有していればよく、必ずしも三角錐状の凹部でなくてもよい。反射凹部621は、例えば、図11(b)に示すように反射面57の平坦な面57aが半楕円形状に窪んだ形状であってもよく、円形や非球面等、他の形状の凹部であってもよい。半楕円形状等の曲面は、照明光を、副走査方向の断面視において、反射角度が広がる方向に偏向させて反射するので、偏向面となる。
反射凹部621が、図11(b)に示すように反射面57の平坦な面57aが半楕円形状に窪んだ形状である場合、その長径方向が副走査方向に延びていることが望ましい。反射凹部621が半楕円形状の場合、その長径方向が副走査方向に延びるようにすれば、楕円の長径方向に延びる壁面(導光体52の樹脂と空気との界面)によって、光源51から出射された光を横切るように受け止めることができる。
その結果、短径方向が副走査方向に延びる向きに反射凹部621が配設される場合よりも、光を反射する面積が増大するので、効果的に、反射凹部621によって光を反射、拡散させることができる。従って、反射凹部621によって、照明光を副走査方向の断面視において反射角度が拡がる方向に偏向させて反射させ、副走査方向の断面視において反射角度が大きい光の成分を増大させることが可能となる。
図8を参照して、このように構成された偏向パターン面62が、溝パターン面61に主走査方向に隣接して配置され、溝パターン面61と偏向パターン面62との組が、反射面57において、予め設定された間隔P3毎に繰り返し配置されている。
溝パターン面61に含まれる反射溝部611の数が多いほど、ピッチP1が狭いほど、幅d1が広くかつ深さh1が深いほど、溝パターン面61によって出射面56方向へ偏向される光束が増え、出射面56から射出される照明光が明るくなる。
一方、偏向パターン面62に含まれる反射凹部621の数が多いほど、ピッチP2が狭いほど、長さaが長いほど、(幅d2が一定であれば)深さh2が深いほど、偏向パターン面62によって偏向される光の副走査方向の断面視における反射角度が大きくなり、副走査方向の断面視において反射角度が大きい光の成分を増大させることができる。
そこで、導光体52の主走査方向の各位置において、偏向パターン面62に含まれる反射凹部621の数、ピッチP2、幅d2、長さa、及び深さh2を、例えば実験的に求めて適宜設定することによって、導光体の長手方向の位置における、副走査方向への照明光の拡がり方を均一にすることが可能となる。
また、導光体52の主走査方向の各位置において、溝パターン面61に含まれる反射溝部611の数、ピッチP1、幅d1、及び深さh1を、例えば実験的に求めて適宜設定することによって、導光体の長手方向の位置における、照明光の明るさを均一にすることが可能となる。
例えば、溝パターン面61だけでは副走査方向への照明光の拡がり方を均一にすることが困難であり、偏向パターン面62だけでは照明光の明るさを均一にすることが困難であるところ、図7に示す導光体52は、溝パターン面61と偏向パターン面62とを含むことによって、導光体52の主走査方向の各位置における、副走査方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさの均一性を向上することが容易となる。
また、溝パターン面61及び偏向パターン面62は、導光体52の反射面57に、例えば深さ10〜100μm程度の微細加工を施すことで形成可能である。従って、導光体52の断面形状を主走査方向の位置によって大きく変化させることなく溝パターン面61及び偏向パターン面62を形成できる。従って、導光体52の断面形状を主走査方向の位置によって大きく変化させることなく、導光体の長手方向の位置における、長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方の均一性を向上することが容易である。
ここで、上述したように、従来の導光体においては、入射面に近い位置の方が直接光が多いために、入射面から遠い位置よりも、出射される照明光に副走査方向への配光角度が狭い光の成分が含まれる比率が高くなる。そのため、本実施形態に係る導光体52においては、入射面54に近づくほど、すなわち遠端面55近傍よりも入射面54近傍において、反射凹部621によって反射される光と反射溝部611によって反射される光との比率が、反射凹部621によって反射される光の比率が高くなるようにされている。その結果、導光体52の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方の均一性を向上することができる。
具体的には、例えば、入射面54に近づくほど、すなわち遠端面55近傍よりも入射面54近傍において、溝パターン面61に含まれる反射溝部611の数が少なく、ピッチP1が広く、幅d1が狭くかつ深さh1が浅くなるように溝パターン面61を形成することによって、反射凹部621によって反射される光と反射溝部611によって反射される光との比率を、入射面54に近づくほど、反射凹部621によって反射される光の比率が高くなるようにすることができる。
特に、入射面54に近づくほど、すなわち遠端面55近傍よりも入射面54近傍において、反射溝部611のピッチP1が広くなるように反射溝部611を形成すると、入射面54近傍における反射溝部611の密度が低下する。その結果、入射面54に近づくほど、反射凹部621によって反射される光の比率を高くすることができるので、導光体52の長手方向と直交する方向への照明光の拡がり方の均一性を向上する上で効果的である。
導光体52は、透光性樹脂材料を用い、この樹脂材料を溶融させて金型に注入するインジェクション成形によって得ることができる。この場合、上記の反射溝部611(溝パターン面61)及び反射凹部621(偏向パターン面62)は、前記金型の反射面57に対応する部位に、それぞれ反射溝部611及び反射凹部621に対応する形状の凸部を設けることで、容易に形成することができる。
図12は、図7に示す照明装置50において、出射面56から出射される照明光の、副走査方向における照度分布の測定結果を示すグラフである。図12において、横軸は、出射面56の副走査方向の中央位置を0としたときの、中央位置からの副走査方向の距離を示している。縦軸は、各位置のうち照度が最大の位置における照度のピーク値を1としたときの、照度の比率を示している。
三角マークで示すグラフは、入射面54から90mmの位置において、出射面56から出射される照明光の照度を示している。四角マークで示すグラフは、入射面54から180mmの位置において、出射面56から出射される照明光の照度を示している。Xマークで示すグラフは、入射面54から240mmの位置において、出射面56から出射される照明光の照度を示している。
図12に示すグラフは、溝パターン面61に含まれる反射溝部611の数、ピッチP1、幅d1、及び深さh1、偏向パターン面62に含まれる反射凹部621の数、ピッチP2、幅d2、長さa、及び深さh2、間隔P3を、入射面54近傍、導光体52の長手方向中央付近、及び遠端面55付近において、それぞれ下記の通りに設定した場合における照度分布のシミュレーション結果を示している。
[入射面54近傍]
・溝パターン面61における反射溝部611の数:5
・ピッチP1:300μm
・幅d1:30μm
・深さh1:15μm
・偏向パターン面62に含まれる反射凹部621の数:15
・ピッチP2:200μm
・幅d2:30μm
・長さa:50μm
・深さh2:15μm
(反射面57に、反射溝部611の数5に対して、偏向パターン面62を1の割合で形成)。
[長手方向中央付近]
・溝パターン面61における反射溝部611の数:10
・ピッチP1:150μm
・幅d1:30μm
・深さh1:15μm
・偏向パターン面62に含まれる反射凹部621の数:15
・ピッチP2:200μm
・幅d2:30μm
・長さa:50μm
・深さh2:15μm
(反射面57に、反射溝部611の数10に対して、偏向パターン面62を1の割合で形成)。
[遠端面55付近]
・ピッチP1:50μm
・幅d1:30μm
・深さh1:15μm
・反射凹部621:なし。
図12に示すように、入射面54近傍の90mmの位置(三角マーク)、入射面54から180mmの長手方向中央付近の位置(四角マーク)、入射面54から240mmの、遠端面55付近の位置(Xマーク)において、出射面56から出射される照明光の照度をほぼ一致させることができた。すなわち、図7に示す照明装置50によれは、導光体52の長手方向の位置における、副走査方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさを均一にできることが確認できた。
図13は、偏向パターン面62を設けなかった場合の比較例による照度分布を示すグラフである。図13に示すグラフは、導光体が偏向パターン面62を備えていない点を除いて、図12に示すグラフとは、同じ条件でシミュレーションを行ったものである。
図13に示すように、偏向パターン面62を備えない場合、入射面54近傍の90mmの位置(三角マーク)、入射面54から180mmの長手方向中央付近の位置(四角マーク)、及び入射面54から240mmの、遠端面55付近の位置(Xマーク)における照度は一致しない。すなわち、図12にデータを示すように、溝パターン面61に加えて偏向パターン面62を備えることで、導光体52の長手方向の位置における、副走査方向への照明光の拡がり方及び照明光の明るさを均一にできることが確認できた。
1 画像形成装置
11 感光体ドラム(像担持体)
22 画像読取装置
229 撮像素子(受光装置)
50 照明装置
51 光源
51L 白色LED
52 導光体
53 本体部
54 入射面
55 遠端面
56 出射面
57 反射面
57a 平坦な面
61 溝パターン面
62 偏向パターン面
611 反射溝部
621a,621b,621c,621d 頂点
621 反射凹部
621e 辺
622 偏向面
DL 直接光
IL 間接光
P1 ピッチ(間隔)
P2 ピッチ
P3 間隔

Claims (7)

  1. 照明光を発する光源と組み合わせて用いられる導光体であって、
    第1方向に長い棒状の形状を有し前記照明光を導光する本体部と、
    該本体部の一方の端面であって前記照明光が入射される入射面と、
    前記本体部の表面において前記第1方向に沿って延び前記照明光を出射させる帯状の出射面と、
    前記本体部の前記出射面に対向する面において前記第1方向に沿って延び前記照明光を反射する帯状の反射面とを備え、
    前記反射面は、
    前記照明光を前記出射面に向けて反射する機能を備え、平坦な面に前記第1方向と直交する第2方向に延びる反射溝部が形成されてなる溝パターン面と、
    前記照明光を前記出射面に向けて反射する機能を備え、前記照明光を、前記第2方向の断面視において反射角度が広がる方向に偏向させて反射する偏向面が形成された偏向パターン面とを含み、
    前記溝パターン面と前記偏向パターン面とが、前記第1方向に沿って配列され、
    複数の前記溝パターン面と複数の前記偏向パターン面とは、前記第1方向に沿って交互に隣接して配列され、
    前記入射面近傍において前記溝パターン面により反射させる光と前記偏向パターン面により反射される光との比率は、前記本体部の他方の端面近傍における前記比率よりも、前記偏向パターン面により反射される光の比率が多く、
    前記複数の溝パターン面は、それぞれ所定の間隔を空けて平行に形成された複数の前記反射溝部を含み、
    前記入射面近傍に形成された前記溝パターン面における前記間隔は、前記本体部の他方の端面近傍に形成された前記溝パターン面における前記間隔よりも広く、
    前記偏向パターン面は、前記偏向面を有する微小な反射凹部を含む導光体。
  2. 前記反射凹部は、前記反射面の平坦な面が三角錐状に窪んだ形状を有し、前記平坦な面内に含まれる前記三角錐の三つの頂点のうち一つが、他の二つの頂点よりも前記入射面に近い位置に位置する請求項記載の導光体。
  3. 前記反射凹部は、前記平坦な面内に含まれない前記三角錐の頂点が、前記出射面側から見た平面視で前記他の二つの頂点の略中央に位置し、前記平坦な面内に含まれない頂点と前記一つの頂点とを結ぶ辺が、前記出射面側から見た平面視で前記第1方向に沿う請求項記載の導光体。
  4. 前記反射凹部は、半楕円体の形状を有し、その長径方向が前記第2方向に延びている請求項記載の導光体。
  5. 前記導光体が、透光性樹脂材料を金型成形して得られた部材からなる請求項1〜のいずれか1項に記載の導光体。
  6. 照明光を発する光源と、
    請求項1〜のいずれかに記載の導光体と、を備える照明装置。
  7. 原稿シートに照明光を照射する請求項に記載の照明装置と、
    前記原稿シートからの反射光を受光して電気信号に変換する受光装置と、
    前記受光装置から出力される画像データに基づいて、その周面に静電潜像が形成される像担持体とを備え、
    前記第1方向が主走査方向であり、前記第2方向が副走査方向である
    画像形成装置。
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