JP5830033B2 - パターン付きガラス基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン付きガラス基板及びその製造方法に係り、例えばアンテナ等の導電性パターン層を表面に備えた自動車用窓ガラス及びその製造方法に関する。
自動車等の窓ガラスの表面に、アンテナ線やデフォッガ等の導電性パターン層を焼結させたものが公知となっている。このような導電性パターン層は、銀及びガラスフリットを含む導電性ペーストを窓ガラスの表面にスクリーン印刷し、加熱処理によって窓ガラス表面上に導電性パターン層を焼結させる手法(例えば、特許文献1)や、銀及びガラスフリットを含む導電性パターン層が予め形成された導電性パターン層と、導電性パターン層の一面に設けられた粘着層とを有する転写フィルムを窓ガラス表面に貼付し、加熱処理によって転写フィルムの粘着層を分解すると共に、窓ガラス表面上に導電性パターン層を焼結させる手法(例えば、特許文献2)等によって形成される。
特開2008−44800号公報 特開2008−311356号公報
ところで、自動車用窓ガラスでは、外観上の見栄えを良くする観点から、周縁部に黒色セラミック層からなる遮光層(いわゆる、黒セラ)を焼結したものがある。遮光層は、黒又はグレーといった顔料及びガラスフリットを含む黒色セラミックスペーストをスクリーン印刷により窓ガラス表面に塗布し、加熱処理によって窓ガラス表面上に焼結させることによって形成される。上記の導電性パターン層は、目立たないようにするために窓ガラスの周縁部に設けられることがあるため、遮光層を設けた場合には、両者の配置箇所が重なることがある。
しかしながら、導電性パターン層を遮光層に重ねて配置する場合には、銀を含む導電性パターン層は、白色を呈するため、黒色の遮光層上で目立ち、外観上の見栄えが悪いという問題が生じる。また、製造上の問題として、焼結前の遮光層の表面は、ガラス基板に比べて表面粗さが粗いため、転写フィルムを用いる手法では、粘着層と遮光層との密着性が悪く、導電性パターン層と遮光層との間に気泡が残留する等の原因により、焼結不良及び導電性不良が生じることと、導電性パターン層の形成後も転写フィルムの跡が遮光層上に残ることとが考えられるため、これまで転写フィルムを用いて導電性パターン層を遮光層上に形成しようとする手法は実施されていなかった。その他、出願人らの検討によって、転写フィルムを用いて導電性パターン層を遮光層上に形成しようとする場合には以下のような問題が確認されている。ガラス基板上で遮光層の端縁部は段部を形成するため、導電性パターン層が遮光層の端縁部を横切る部分を有する場合には、導電性パターン層が遮光層の端縁部の形状に追従できず、導電性パターン層と遮光層及びガラス基板との密着性が低下し、焼結不良により導電性不良が生じる虞がある。転写フィルムと遮光層とを共に加熱し、導電性パターン層及び遮光層を焼結させる場合には、粘着層が遮光層から発生するガスの拡散を妨げ、焼結後に遮光層の表面に気泡が残留し、外観上の見栄えが悪化する。
合わせガラスを構成する車外側ガラス基板及び車内側ガラス基板を加熱成形する際には、両ガラス基板を重ね合わせた状態で行うことが一般的であるため、遮光層が両ガラス基板の接触面にある場合には遮光層を介して両ガラス基板が融着する。そのため、従来の自動車用合わせガラスでは、車外側ガラス基板の車内面に遮光層を形成し、車内側ガラス基板の車内面に導電性パターン層を形成し、遮光層と導電性パターン層とを重ねて形成しないようにする対策が採られていた。しかしながら、この場合には、遮光層を焼結させるための加熱工程と、車外側ガラス基板及び車内側ガラス基板を成形するための加熱工程とを別々に行わなければならず、生産性が悪いという問題があった。
本発明は、以上の問題を鑑みてなされたものであって、転写フィルムを用いて遮光層上に導電性パターン層を良好に形成することができる、パターン付きガラス基板の製造方法を提供すると共に、この製造方法を用いて遮光層上においても目立つことなく、かつ遮光層と良好に結合した導電性パターン層を有するパターン付きガラス基板を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、表面に、ガラス成分を含む導電性パターン層(8)が焼結されたパターン付きガラス基板(1)の製造方法であって、導電性パターン層(22)及び粘着層(28)を含む積層体(30)と、前記積層体の、前記粘着層とは反対側の面に剥離可能に積層された支持フィルム(21)とを有する転写フィルム(20)をガラス基板(3)の表面に前記粘着層が当接するように貼付し、続いて前記支持フィルムを前記積層体から剥離し、前記積層体を前記ガラス基板に転写する第1工程と、前記積層体を加熱し、前記粘着層を除去して、前記導電性パターン層を前記ガラス基板上に仮焼結させる第2工程と、前記ガラス基板及び前記導電性パターン層の一部に、顔料およびガラス成分を含む遮光ペーストを塗布し、前記ガラス基板上及び前記導電性パターン層上に遮光層(6)を形成する第3工程と、前記遮光層を加熱し、前記遮光層を前記ガラス基板上及び前記導電性パターン層に焼結させる第4工程とを含むことを特徴とする。
この構成によれば、ガラス基板よりも表面が粗く、粘着層が密着し難い遮光層の表面に転写フィルムを貼付することを避け、より密着し易いガラス基板に転写フィルムを貼付するようにしたため、焼結後の導電性パターン層とガラス基板との結合を良好にすることができる。また、遮光層を形成する前に積層体を加熱し、予め粘着層を熱分解させるようにしたため、第4工程における加熱において粘着層の消失及び熱分解ガスの発生が遮光層に与える影響をなくすことができる。
本発明の他の側面は、前記第2工程における加熱は、前記導電性パターン層に含まれるガラス成分の溶融温度以上かつ前記ガラス基板の軟化点以下の温度まで昇温することを特徴とする。
この構成によれば、第2工程の加熱によって、導電性パターン層を除く積層体が完全に分解されるとともに、導電性パターン層からの熱分解ガスが概ね放出されるため、第4工程の加熱時には導電性パターン層からのガス発生がほとんどなくなり、遮光層との間にガスが残留することが避けられる。
本発明の他の側面は、パターン付きガラス基板(1)であって、ガラス基板(3)と、前記ガラス基板上に焼結された導電性パターン層(8)と、顔料およびガラス成分を含み、前記ガラス基板及び前記導電性パターン層の表面の一部に焼結された遮光層(6)とを含み、前記導電性パターン層が、ガラス成分を含む導電層(11)と、顔料およびガラス成分を含み、前記導電層を包囲する被覆層(15、16)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、導電層が被覆層によって包囲されているため、ガラス基板側から見ても、遮光層内において導電層が目立たないようにすることができる。
本発明の他の側面は、前記導電性パターン層が、前記ガラス基板上の前記遮光層の端縁部を横切る部分を含むことを特徴とする。
この構成によれば、導電性パターン層の配置における自由度を高めることができる。
本発明の他の側面は、前記ガラス基板は、自動車用窓ガラスであり、前記遮光層および前記導電性パターン層は、前記ガラス基板の車内側の面上に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、遮光層および導電性パターン層が車内側に配置されるため、風雨や粉塵による劣化を防止することができる。
本発明の他の側面は、前記ガラス基板は、自動車用合わせ窓ガラスの車内側を構成するガラス基板であり、前記遮光層および前記導電性パターン層は、該ガラス基板の車内側の面上に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、合わせ窓ガラスを構成する各ガラス基板の合わせ面を避けて遮光層及び導電性パターン層を配置するため、各ガラス基板を重ね合わせて加熱成形する際に同時に、遮光層及び導電性パターン層の焼成を行うことができる。
本発明の他の側面は、前記導電性パターン層の厚さが、20μm以下であることを特徴とする。
この構成によれば、導電性パターン層に起因する凹凸が小さくなるため、遮光層は破断することなく、導電性パターン層を確実に覆うことができる。
以上の構成によれば、外観を損なうことなく、遮光層と重ねて導電性パターン層を形成することができる。
自動車のフロントガラスを車内側から見た概略側面図 図1のII−II断面図 図1のIII−III断面図 転写フィルムの断面及び転写フィルムの保管形態を示す概略図 ガラス基板上に遮光層及び導電性パターン層を形成する過程を示す説明図
以下、図面を参照して、本発明を自動車のフロントガラス(ウインドシールドガラス)に適用した一実施形態を詳細に説明する。
(導電性パターン付きガラス基板)
図1及び図2に示すように、実施形態に係る導電性パターン付きガラス基板1は、合わせガラスである自動車用フロントガラス10の車内側基板に適用されるものである。フロントガラス10は、車外面を構成する車外側ガラス基板2と、車内面を構成する車内側ガラス基板3と、両ガラス基板2、3の間に介装され、両ガラス基板2、3を接着する樹脂製の中間膜4とを有している。車内側ガラス基板3の車内面5の周縁部には、導電性パターン層8が焼結されている。また、車内側ガラス基板3の車内面5の周縁部には、導電性パターン層8の一部を覆うように黒色セラミック層からなる遮光層(いわゆる、黒セラ)6が焼結されている。
図3に示すように、導電性パターン層8は、導電性材料を含むガラス成分からなる導電層11と、顔料を含むガラス成分からなり、導電層11を包囲(被覆)する被覆層15、16とを有している。導電層11は、アンテナパターンを構成する線状部13と、線状部13の一端に設けられた線状部13よりも幅広の給電部14とを有している。導電性材料は、金、銀、銅や、これらの合金であってよく、本実施形態では銀を含むものとする。導電層11は、導電性材料を含むことで導電性を有している。被覆層15、16に含まれる顔料は、黒又はグレーなどの濃色を呈することが好ましく、顔料は、酸化銅、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マンガンの少なくとも一種を含むものであることが好ましく、これらを単独で、又は複数種を混合して、あるいは、その他の顔料と混合して用いてもよい。導電層11及び被覆層15、16に含まれるガラス成分は、ホウケイ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛などの結晶化ガラス及び非晶質ガラスを必須成分として含み、必要に応じてバナジウム、マンガン、鉄、及びコバルトの少なくとも1つの酸化物を含む遷移金属酸化物やアルミナ等の添加剤を含んでいる。
本実施形態における被覆層15、16は、導電層11を挟むように、第1の被覆層15及び第2の被覆層16の2つの層を積層することによって形成されており、導電層11の線状部13を全方位にわたって被覆する一方、給電部14をその車内側を向く外面が露呈するように被覆する。導電層11及び被覆層15、16は、それぞれのガラス成分が互いに融着すると共に、ガラス基板3の表面及び遮光層6の内面(ガラス基板側の面)に融着している。
本発明における遮光層6は、顔料を含むガラス成分からなる層であり、ガラス成分がガラス基板3の表面に融着することによって、ガラス基板3及び導電性パターン層8上に結合している。顔料は、上記の被覆層15、16と同じものを適用することができる。遮光層6は、遮光機能を有するものであれば特に制限はないが、黒又はグレーなどの濃色を呈することが好ましい。ガラス成分は、ホウケイ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛などの結晶化ガラス及び非晶質ガラスを必須成分として含み、必要に応じてバナジウム、マンガン、鉄、及びコバルトの少なくとも1つの酸化物を含む遷移金属酸化物やアルミナ等の添加剤を含んでいる。遮光層6は、導電性パターン層8の給電部14に対応する部分に切り欠き18を有しており、給電部14が切り欠き18を通して外部に露呈している。
以上のように構成したパターン付きガラス基板1は、導電性パターン層8が平滑なガラス基板3の表面上に設けられるため、施工性がよいとともに、導電性パターン層8の導電層11に断線が生じ難い。また、銀を含み、白色を呈する導電層11の線状部13を、遮光層6と同色または近い色を呈する被覆層15,16で隠蔽することによって、車内側から見ても導電層11が遮光層6上で目立たないようにし、フロントガラス10の外観上の見栄えを高めることができる。
(転写フィルム)
後述する導電性パターン付き窓ガラスの製造工程において使用する転写フィルム20の構成について説明する。転写フィルム20は、加熱(焼成)処理されることによってガラス基板3上で導電性パターン層8となる、加熱処理前の導電性パターン層8を予め含むものであり、ガラス基板3の表面上に貼り付けられることによって、ガラス基板3の表面上に導電性パターン層8を簡単に形成することができる。
図4に示すように、剥離性を有する支持フィルム21の一面上には、導電性パターン層8を含む積層体30が積層されている。導電性パターン層8の両面には、転写性を向上させるために、焼成除去可能な有機物よりなる樹脂層が積層されている。具体的には、この実施形態による転写フィルム20は、支持フィルム21上に保護層23、第2の被覆層16、導電層11、第1の被覆層15、中間層27、粘着層28がこの順に積層された構成となっている。
このような積層構造を形成するには、例えば、まず、中間層27用の塗布液を仮支持体の上に塗布して中間層27を形成し、その上に、第1の被覆層15用のペーストを、スクリーン印刷によりパターンを用いて印刷し、次に導電層11用のペーストを、パターンの版を用いてスクリーン印刷により第1の被覆層15上に印刷して、導電層11を形成し、次に、第2の被覆層16用のペーストを、スクリーン印刷によりパターンを用いて印刷して、導電層11を覆うように第2の被覆層16を形成し、この上に更に、保護層23用の塗布液を塗布して保護層23を形成し、そこに、剥離性を有する支持フィルム21を貼り合わせて、第1の積層物を得る。他方、別の仮支持体に、粘着層28用の粘着剤を塗布し、粘着層28を形成して、第2の積層物を得る。最後に、第1の積層物から仮支持体を剥がし、第1の積層物の中間層27を第2の積層物の粘着層28と貼り合わせれば、本発明の転写フィルム20を作製することができる。
支持フィルム21は、導電性パターン層8を含む積層体30と剥離性を有するものである。本実施形態では、支持フィルム21は、積層体30側と反対の面にシリコーン系やアルキド樹脂系などからなる剥離層31を有し、積層体30側の面に再剥離用の微粘着層32を有する。支持フィルム21は、施工性向上のために、エンボス加工やサンドブラスト等の粗面化処理したものであっても良い。支持フィルム21は、積層体30の遮光層6及びガラス基板3の表面への密着性を損なわないように、可撓性のある材料から構成されることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、アクリルなどのプラスチックや紙などを使用できる。各種材料を使用した場合において、支持フィルム21は、可撓性をより一層高めるために、薄膜化されることが望ましい。例えば、材質にポリエチレンを適用した場合には、25μm以下であることが好ましい。
導電層11は、焼成後に導電性を発現するための導電性材料と、基板と熱融着して機械的強度を発現するためガラスフリットと、焼成により除去可能な有機バインダとを含有し、線状部及び給電部を有する形状に構成されている。導電性材料としては金、銀、銅等の粉体や、これらを含む合金の粉体を用いることができ、焼成後の所望の機能に応じた材料を適宜選択して使用すればよい。導電層11の焼結体を形成するという観点から、導電性に優れると共に、大気中での焼成が可能で、且つ安価である材料を選択するのが望ましく、銀、銀−パラジウム、銀−白金等の銀を主成分とした導電性材料を好適に用いることができる。
ガラスフリットは、熱溶融することによって、導電性パターン層8に機械的強度、硫酸や塩水等に対する耐薬品性を与えると共に、導電性パターン層8と被覆層15、16と融着する目的で含まれている。ガラスフリットは、焼成温度や熱収縮率などのバランスを考慮して、好適な組成のものを適宜選定して用いることができる。ガラスフリットは、例えば、ホウケイ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛などの結晶化ガラス及び非晶質ガラスを必須成分として含み、必要に応じてバナジウム、マンガン、鉄、及びコバルトの少なくとも1つの酸化物を含む遷移金属酸化物やアルミナ等の添加剤を含んでいる。
本発明の導電層11に含まれる有機バインダとしては、焼成除去可能な材料であれば特に限定されない。焼成による熱分解によって除去されやすい材料としては、アクリル、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエステルなどの樹脂が挙げられ、これらを単独で、または混合して使用することができる。また、有機成分として、焼成前の塗膜に可撓性を付与する目的で、可塑剤を加えてもよい。可塑剤は、脂肪酸エステルやリン酸エステルなどの中から、適宜選定して用いることができる。
被覆層15、16は、黒色顔料のほか、ガラスフリットと、焼成により除去可能な有機バインダとを含む。黒色顔料は、焼成後に隠蔽性を発現し、外観を黒色に見せるための酸化クロム、酸化コバルト、酸化銅またはこれらの組み合わせたもの少なくとも1種類含む。ガラスフリットは、熱溶融することによって、被覆層15、16に機械的強度、硫酸や塩水等に対する耐薬品性を与えると共に、被覆層15、16と導電層11、遮光層6及びガラス基板3とを融着する目的で含まれている。ガラスフリット及び有機バインダとしては、導電層11に用いるものと同様のものを、適宜選定して用いることができる。
導電性パターン層8は、導電層11を挟むように、第1の被覆層15及び第2の被覆層16の2つの黒色層を積層することによって形成される。この態様によれば、導電層11は、2つの被覆層15、16で包囲されるため、確実に隠蔽され外観を向上させることができる。なお、導電層11の給電部14に対応する部分は、焼結後において給電部14の車内面を露出させるために、第2の被覆層16が設けられていない。被覆層15、16の線幅は導電層11の線幅よりも広いことが好ましい。好ましくは、第2の被覆層16のパターン幅が導電層11のパターン幅より0.2mm以上広い方が良い。
粘着層28は、遮光層6及びガラス基板3に貼り合せたときに適度な粘着性を有する焼成除去可能な有機物であれば特に限定されないが、常温でタック性を有するアクリル系、ゴム系、及びメタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合し、所望のガラス転移温度に設定した樹脂などの粘着剤を使用できる。アクリル系モノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ステアリル及びアクリル酸2エチルヘキシル等を適用することができ、メタクリル系モノマーとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル及びメタクリル酸ステアリル等を適用することができる。また、ヒートラミネートなどで施工をする場合には、ラミネート温度で軟化する有機物を用いても良い。粘着層28の硬度(ガラス転移温度)は、例えばメタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合した樹脂の場合、各モノマーの配合比を変更することによって調整することができる。
粘着層28は、導電性パターン層8を覆うように、剥離性を有する支持フィルム21の全面に形成してもよく、或いは導電性パターン層8と同様のパターンを形成するようにしてもよい。本実施形態では、粘着層28は支持フィルム21の全面に形成されるものとする。
中間層27及び保護層23は、選択的に付加し得る層であって、本発明に必須の構成ではない。中間層27は、粘着層28の粘着剤が含有する溶剤や有機物が導電性パターン層8に浸み込むことを防止するために、導電性パターン層8と粘着層28との間に設けられる。中間層27に用いる材料としては、焼成除去可能な有機物であれば特に限定されず、導電層11や被覆層15、16に用いられる有機バインダと同様なものであってよく、特にガラス転移温度が50℃以上の高分子樹脂を好適に使用することができる。例えば、中間層27は、メタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合し、所望のガラス転移温度に設定したものであってよい。メタクリル系及びアクリル系モノマーは、粘着層28について例示したものについての配合比を変更して適用し得る。中間層27は、導電性パターン層8を覆うように、剥離性を有する支持フィルム21の全面に形成しても良く、導電性パターン層8と同様のパターンを形成するようにしてもよい。本実施形態では、中間層27は支持フィルム21の全面に形成されるものとする。
中間層27の膜厚は0.5μm以上であることが好ましく、バリア効果を安定にするには1μm以上であるのが望ましい。
保護層23は、基板に転写した焼成前の導電性パターン層8に、異物が付着したり傷が発生したりするのを防ぐ等の目的で、導電性パターン層8を覆うように設けられる。保護層23に用いる材料としては、焼成除去可能な有機物であれば特に限定されず、導電層11や被覆層15、16に用いられる有機物と同様のものであってよい。例えば、保護層23は、メタクリル系とアクリル系のモノマーを共重合し、所望のガラス転移温度に設定したものであってよい。メタクリル系及びアクリル系モノマーは、粘着層28について例示したものについて配合比を変更して適用し得る。保護層23は、導電性パターン層8を覆うように、剥離性を有する支持フィルム21の全面に形成しても良く、導電性パターン層8と同様のパターンを形成するようにしてもよい。本実施形態では、保護層23は支持フィルム21の全面に形成されるものとする。保護層23の膜厚は、3μm〜6μmであることが好ましい。
図4に示すように、転写フィルム20の保管形態としては、リール形態41、スタック形態42及び単層形態43を取り得る。リール形態41では、支持フィルム21が帯状に形成され、支持フィルム21の長手方向に沿って、導電性パターン層8、保護層23、中間層27及び粘着層28からなる積層体30が断続的に支持フィルム21上に支持されている。なお、他の実施形態では、保護層23、中間層27及び粘着層28を支持フィルム21に沿って連続させ、導電性パターン層8のみを支持フィルム21の長手方向に断続的に配置してもよい。導電性パターン層8は、支持フィルム21の長手方向に沿って複数個が配置されている。転写フィルム20は、粘着層28が支持フィルム21の背面(保護層23側と異なる側)が接触するようにして、リール44に巻き取られた形態となっている。使用時には、連続した転写フィルム20の端部を引き出し、粘着層28を露出させて使用する。なお、導電性パターン層8を含む1枚の独立した転写フィルム20とすることができるように、支持フィルム21にミシン目等の加工を行ってもよい。
スタック形態42では、各転写フィルム20は、1つの導電性パターン層8を含むように予め切断され、各転写フィルム20の粘着層28が他の転写フィルム20の支持フィルム21の背面に接触するようにして積層されている。最下層に位置する粘着層28には、粘着層28に対して剥離可能なシリコーン層を備えたセパレータフィルム46が貼付されている。使用時には、最上層に位置する転写フィルム20を他の一層下の転写フィルム20から剥離し、粘着層28を露出させて使用する。
単層形態43では、各転写フィルム20は、1つの導電性パターン層8を含むように予め切断され、各転写フィルム20の粘着層28には、粘着層28に対して剥離可能なシリコーン層を備えたセパレータフィルム46が貼付されている。使用時には、転写フィルム20の粘着層28からセパレータフィルム46を剥離し、粘着層28を露出させて使用する。
以上のように構成した転写フィルム20は、導電性パターン層8を含み、粘着層28による貼り付けによって、ガラス基板3の表面に導電性パターン層8を容易に形成することができる。
(導電性パターン付き窓ガラスの製造方法)
図5及び図6を参照し、上述した転写フィルム20を用いて、ガラス基板3上に遮光層6及び導電性パターン層8を形成する第1の手順を説明する。
最初に、図5(A)に示すように、ガラス基板3を準備する。ガラス基板3は、一般的なフロート板ガラスを適用することができ、その軟化点は650〜700℃であってよい。
次の工程では、上述した構成を有する転写フィルム20を準備する。そして、続く工程では、図5(B)に示すように、転写フィルム20をガラス基板3に、その粘着層28によって貼り付ける。転写フィルム20は、ガラス基板3の周縁部に貼付される。
次の工程では、図5(C)に示すように、粘着層28とガラス基板3の表面との密着性を高めるために、転写フィルム20の支持フィルム21の背面をローラ50でガラス基板3側へと押圧する。ローラ50の表面の材質は、特に限定しないが、柔軟性を有するゴム、シリコーン材料や樹脂材料であることが好ましい。ローラ50によって転写フィルム20に加える圧力は、積層体30が圧壊(座屈)しない範囲で大きいほど好ましい。
次の工程では、図5(D)に示すように、転写フィルム20の支持フィルム21を保護層23から剥離し、積層体30のみがガラス基板3上に積層された状態にする。
次の工程では、積層体30が積層されたガラス基板3の加熱処理(焼成)を行い、図5(E)に示すように、導電性パターン層8をガラス基板3上に融着させ、焼結後の導電性パターン層8を形成する。この加熱処理を前加熱処理という。前加熱処理は、焼成温度550〜650℃で1〜10分間行う。前加熱処理の後は、ガラス基板3に歪み(透視及び反射)が発生或いは残存しないように、ガラス基板3の徐冷(冷却速度を緩和する操作)を行う。
この前加熱処理の際、保護層23、導電層11、被覆層15、16、中間層27及び粘着層28に含まれる有機物は揮発または燃焼して分解する。保護層23、中間層27及び粘着層28の分解が進むにつれて、導電性パターン層8は、ガラス基板3の表面に接近し、最終的に第1の被覆層15において遮光層6及びガラス基板3の表面に接触する。続いて、導電層11及び被覆層15、16に含まれるガラスフリットが、溶融し、互いに融着する。ガラスフリットの流動点は300〜700℃である。また、ガラス基板3の流動点は850℃以上であり、焼成において流動することはないが、ガラスフリットが融着する程度に軟化するので、ガラス基板3と導電層11(8)及び被覆層15、16(15、16)とは強固に結合され、互いの密着性も向上する。
次の工程では、図5(F)に示すように、スクリーン印刷によって、着色セラミックスペースト(遮光ペースト)をガラス基板3及び一部の導電性パターン層8の表面上に所定のパターンで印刷し、乾燥させて遮光層6を形成する。着色セラミックスペーストは、顔料及びガラスフリットを主要成分とするものであり、必要に応じてエチルセルロース等の樹脂や、パインオイル等の有機溶剤を含有する。
顔料は、酸化銅、酸化クロム、酸化鉄及び酸化マンガンの少なくとも一種を含むものであることが好ましく、これらを単独で、又は複数種を混合して、或いはその他の顔料と混合して用いてもよい。ガラスフリットは、ホウケイ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛などの結晶化ガラス及び非晶質ガラスを必須成分として含み、必要に応じてバナジウム、マンガン、鉄、及びコバルトの少なくとも1つの酸化物を含む遷移金属酸化物やアルミナ等の添加剤を含んでいる。
着色セラミックスペーストにおける各成分の含有量は、例えば、顔料が10〜35質量%、ガラスフリットが50〜70質量%、樹脂が5〜20質量%、有機溶媒が5〜30質量%である。着色セラミックペーストは、印刷時には導電性パターン層8の形状に追従し、導電性パターン層8とガラス基板3との境界部にも隙間無く塗布されるように粘度が低いことが好ましく、印刷後は所定のパターンを維持できるように粘度が高いことが好ましいため、チキソ性が高いことが好ましい。
スクリーン印刷は、100〜300メッシュ程度のポリエステルスクリーン等を用いて行えばよく、乾燥は150℃で10分程度行えばよい。乾燥によって、遮光層6中の有機溶剤が蒸発し、遮光層6は蒸発乾固される。
次の工程では、導電性パターン層8及び遮光層6が積層されたガラス基板3の加熱処理(焼成)を行い、遮光層6を導電性パターン層8及びガラス基板3上に融着させる。この加熱処理を後加熱処理という。後加熱処理は、焼成温度580〜700℃で1〜20分間行う。この後加熱処理は、ガラス板の曲げ加工や必要に応じて強化処理と同時に行ってもよい。後加熱熱処理の後は、ガラス基板3に歪み(透視及び反射)が発生或いは残存しないように、ガラス基板3の徐冷を行う。
この後加熱処理の際、遮光層6に含まれる有機物は揮発または燃焼して分解し、ガラスフリットが溶融して導電性パターン層8及びガラス基板3に融着する。
遮光層6は、乾燥後かつ後加熱処理前の厚さが前加熱処理後の導電性パターン層6の厚さより厚いことが好ましい。また、遮光層6は、後加熱処理後の厚さが後加熱処理後の導電性パターン層6の厚さより厚いことが好ましい。
以上に説明した製造方法によれば、転写フィルム20の粘着層28を遮光層6上に貼り付ける工法に代えて、粘着層28をガラス基板3の表面に直接に貼り付けるようにしたため、以下のような効果が得られる。第1に、ガラス基板3の表面は、遮光層6の表面に比べて平滑であるため、粘着層28が密着し易い。そのため、導電性パターン層8がガラス基板3に確実に融着できる。第2に、導電性パターン層8が遮光層6の端縁部7を横切る部分を有する場合でも、導電性パターン層8はガラス基板3の表面に沿って延び、遮光層6の端縁部7の形状に追従して屈曲する必要がないため、ガラス基板3に確実に密着することができる。
また、本実施形態に係る製造方法では、遮光層6を形成する前に前加熱処理を行って、粘着層28、中間層27及び保護層23を熱分解させ、さらに導電性パターン層8をガラス基板3に焼結させたため、後加熱処理時に遮光層6とガラス基板3との間にガス発生源がなく、遮光層6を導電性パターン層8及びガラス基板3に確実に融着させることができる。仮に、前加熱処理を行わずに、後加熱処理時に粘着層28、中間層27及び保護層23が存在する場合には、後加熱処理時に粘着層28、中間層27及び保護層23の分解に伴うガスが発生し、これらのガスが遮光層6の内面側に残留し、遮光層6のガラス基板3への融着が阻害される。
(転写フィルム)
仮支持体として、シリコーン系剥離層を設けたPETフィルム「A70」(帝人デュポンフイルム(株)製、フイルムサイズ20cm×30cm厚さ50μm)を用意した。中間層27の塗布液としては、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとを所定の配合比で共重合させて、ガラス転移温度Tgが55℃となるように調整したポリマーをトルエンに溶解した溶液を用意した。保護層23の塗布液としては、アクリル酸メチルとメタクリル酸イソブチルとを所定の配合比で共重合させて、ガラス転移温度Tgが50℃となるように調整したポリマーの水溶液を用意した。また、導電層用のペーストとして、ガラスフリット、銀粉体及び有機バインダを含有する導電層ペーストを用意した。導電層ペーストの成分は、銀:70〜80%、ターピネオール、ジブチカルビトール:10〜20%、エチルセルロース、ロジン系樹脂:1〜10%、ビスマス、亜鉛、ホウ素、シリカ、バリウム等よりなるガラス及び金属酸化物:1〜10%、添加剤1〜10%である。被覆層用のペーストは、酸化クロムと酸化銅の複合顔料と、ガラスフリット、及び有機バインダを、3本ロールミルで分散して作製した。有機バインダとしては、アクリル系樹脂であるBR102(三菱レーヨン(株)製)を、ビス(2−ブトキシエチル)エーテル(和光純薬工業(株)製)で溶解し、P/R=80/20に調整したものを用意した。なお、ここで使用される導電層ペースト、被覆層用のペーストに含まれるガラスフリットのガラス転移温度は約500℃である。
まず、中間層用の塗布液を、仮支持体の剥離性を有する側の全面に、メイヤーバーを用いて、厚さ1.5μmとなるように塗布し、中間層27を形成した。その上に、被覆層用のペーストを、スクリーン印刷により、導電性パターン層8の線状部13に対応する部分のサイズが幅0.4mm×長さ500mm、給電部14に対応する部分のサイズが5.4mm×5.4mm、厚さ5μmとなるように印刷し、第1の被覆層15を形成した。次に、この第1の被覆層15の上に、導電層ペーストを、スクリーン印刷により、導電性パターン層8の線状部13に対応する部分のサイズが幅0.2mm×長さ500mm、給電部14に対応する部分のサイズが5mm×5mm、厚さ10μmとなるように印刷し、導電層11を形成した。次に、この導電層11の上に、被覆層用ペーストを、スクリーン印刷により、導電性パターン層8のうち給電部14に対応する部分を除いた部分、すなわち線状部13に対応する部分について、サイズが幅0.4mm×長さ500mm、厚さ5μmとなるように印刷し、導電層11を覆うように第2の被覆層16を形成した。この第2の被覆層16及び中間層27の上に、上記の保護層用の塗布液を、メイヤーバーを用いて、厚さ5μmとなるように塗布し、中間層27の全面を覆うように、保護層23を形成した。
次に、支持フィルム21となる、微粘着層32が塗布された膜厚25μmのPETフィルム「SRL−0504」(リンテック(株)製)を用意した。このPETフィルムの微粘着面を、仮支持体上に形成した保護層23と貼り合わせ、ゴムローラーを用いて、0.5kg/cmの圧力で仮支持体上から加圧を行い、第1の積層物を作製した。
他方、別の仮支持体として、シリコーン系剥離層を設けたPETフィルム「A31」(帝人デュポンフイルム(株)製、フイルムサイズ20cm×30cm、厚さ50μm)を用意した。この別の仮支持体の剥離性を有する側全面に、粘着材を、メイヤーバーを用いて各種厚さになるように塗布し、第2の積層物を作製した。粘着材には、アクリル酸メチルとアクリル酸nブチルとを所定の配合比で共重合させて、ガラス転移温度Tgが−36℃となるように調整したポリマーをトルエンに溶解し、使用した。粘着層28の厚さは、7μmとした。最後に、第1の積層物から仮支持体を剥がし、第1の積層物の中間層27を第2の積層物の粘着層28と貼り合わせ、転写フィルム20を作製した。
(パターン付きガラス基板)
パターン付きガラス基板1の一実施例である実施例10を以下のように構成した。ガラス基板3には、厚さ2.0mmのガラス板(フロートガラス、日本板硝子株式会社製)を用意した。
続いて、上述した実施例1に係る転写フィルム20の粘着層28側を、導電性パターン層8がガラス基板3の表面に貼り付けた。そして支持フィルム21の背面側をゴム製のローラ50によって、ガラス基板3側に0.5MPaの圧力で押圧を行った。続いて、支持フィルム21を保護層23から剥離し、積層体30が転写されたガラス基板3を、電気炉を用いて加熱した(前加熱処理)。この前加熱処理は、大気雰囲気中で、昇温速度95℃/分で、室温から600℃まで昇温し、その温度を3分間維持した後、加熱を停止し、自然放冷で100℃以下まで冷却すること(徐冷)により、行った。この前加熱処理によって、ガラス基板3の表面上に焼結された導電性パターン層8を形成した。
次に、ガラス基板3の表面上及び導電性パターン層8の一部の表面状に着色セラミックペーストを印刷した。着色セラミックスペーストは、酸化銅、酸化クロム、酸化鉄または酸化マンガンを主成分とする顔料を20質量%、セルロース樹脂を10質量%、パインオイルを10質量%、ホウケイ酸ビスマスまたはホウケイ酸亜鉛を主成分とするガラスフリットを65質量%含む構成とし、粘度を100dPa・sとした。着色セラミックスペーストに含まれるガラスフリットのガラス転移温度は約500℃である。ガラス基板3の一面の周縁部及び焼結された導電性パターン層8の一部の上に、着色セラミックスペーストをスクリーン印刷し、遮光層6を形成した。スクリーン印刷の条件は、ポリエステルスクリーン:160メッシュ、コート厚み:15μm、テンション:20Nm、スキージ硬度:65度、取り付け角度:75度、印刷速度:300mm/sである。印刷後は、ガラス基板3を乾燥炉にて150℃、10分の乾燥を行った。
次に、導電性パターン層8及び遮光層6が積層されたガラス基板3を、電気炉を用いて、加熱した(後加熱処理)。この後加熱処理は、大気雰囲気中で、昇温速度95℃/分で、室温から600℃まで昇温し、その温度を30分間維持した後、加熱を停止し、炉内放冷で100℃以下まで冷却すること(徐冷)により、行った。冷却されたガラス板を電気炉から取り出し、導電性パターン層8の焼成体を形成したパターン付きガラス基板1を得た。このようにして作製したパターン付きガラス基板1を実施例1とする。
実施例1と比較する目的で、前加熱処理における加熱温度を550℃としたものを実施例2、450℃としたものを比較例1、350℃としたものを比較例2とし、前加熱工程を省略したものを比較例3とする。
(遮光層の外観評価)
以上のように作製した実施例1、2及び比較例1〜3のパターン付きガラス基板1について、遮光層6の外観形態を目視によって評価を行った。評価は、遮光層6に変色(黄色化)や破れ(ホールやスリットの有無)、ガラス基板3からの浮き上がり、ガスの噛み込み等の不良がなく、層が均質な外観を呈するものを○、一部にでも微小な変色や破れ、浮き上がり等の不良が確認されたものを×とした。結果を、以下の表1に示す。
Figure 0005830033
実施例1〜2及び比較例1〜3のいずれも、後加熱処理後の遮光層6の膜厚は13〜18μmであり、後加熱処理後の導電性パターン層8の膜厚は16〜17μmであった。表1に示すように、実施例1及び2では、遮光層6が導電性パターン層8の周辺及びその他の部分(ガラス基板3と接触する部分)において良好に形成されることが確認された。これは、前加熱処理時の温度を500℃以上とすることによって、導電性パターン層8、粘着層28、中間層27及び保護層23に含まれる有機溶媒が蒸発するとともに、有機物が熱分解されて概ね消失し、さらに導電性パターン層8に含まれるガラスフリットが概ね溶融し、導電性パターン層8はガラス基板3表面に焼結されたためであると考えられる。このように、前加熱処理時の加熱温度を500℃以上とすると、粘着層28、中間層27及び保護層23が概ね消失するため、印刷時に遮光層6は導電性パターン層8が無い部分においてガラス基板3と接触することができる。また、導電性パターン層8が前加熱処理において既に焼結されているため、後加熱処理時にはガスを発生せず、遮光層6が導電性パターン層8に密着した状態を維持できるためであると考えられる。
実施例1及び2に対して、前加熱処理時の温度を450℃又は350℃とした比較例1及び2では、導電性パターン層8の周辺部において遮光層6の破れやガスの噛み込みが確認された。これは、後加熱処理時に導電性パターン層8中のガラスフリットが溶融することに起因すると考えられる。ガラスフリットが溶融することによって、導電性パターン層8からガスが発生し、このガスが遮光層6の内面に残留すると考えられる。また、導電性パターン層8の焼結に伴って導電性パターン層8が薄膜化(体積が減少)するため、これに伴い遮光層6が引っ張られて破れが発生すると考えられる。なお、導電性パターン層8の周辺以外の他の部分では、遮光層6は良好であることが確認された。これは、前加熱処理時の温度を450℃としたことで、保護層23、中間層27及び粘着層28が消失し、印刷時から遮光層6がガラス基板3に密着することができたためであると考ええられる。
比較例3では、導電性パターン層8の周辺部およびその他の部分において遮光層6の変色や破れ、ガスの噛み込みが確認された。特に、積層体30の周縁部に対応する部分は、破れが酷く、周縁部に沿って延在するスリット状の破れが確認された。また、積層体30に重なりあった部分は全域にわたって変色することが確認された。これは、遮光層6を保護層23、中間層27及び粘着層28上に印刷したために起因すると考えられる。保護層23、中間層27及び粘着層28の上に遮光層6を印刷した場合、後加熱処理において、保護層23、中間層27及び粘着層28は熱分解してガスを発生するとともに消失するため、遮光層6はガスによって破られるとともに、ガラス基板3から浮いた状態となり、容易に破壊されるものと考えられる。
導電性パターン層8の厚さが遮光層6に与える影響を調査するべく、実施例1のパターン付きガラス基板1において、導電性パターン層8の厚みのみを変化させ、後加熱処理後の導電性パターン層8の厚さが16μm、17μm、24μm、25μm、27μmであるものを作成した。各厚みの導電性パターン層8は、実施例1と同様の転写フィルム20を使用し、前加熱処理及び後加熱処理における加熱温度及び加熱時間を変化させることによって形成した。加熱温度が高いほど、或いは加熱時間が長いほど導電性パターン層8の厚みは薄くなる。導電性パターン層8の厚さが16μm及び17μmの場合には、実施例1と同様に、遮光層6が導電性パターン層8の周辺において良好に形成されることが確認された。しかしながら、導電性パターン層8の厚さが24μm、25μm及び27μmの場合には、厚さが厚いものほど導電性パターン層8の周辺部において遮光層6の破れやガスの噛み込みが確認された。これは、導電性パターン層8による凹凸が大きいために、遮光層6が密着し難くなったためと考えられる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、本発明は、リアウインドウガラスやサイドドアガラスを構成する強化ガラスに適用することができる。
1…パターン付ガラス基板、2…車外側ガラス基板、3…車内側ガラス基板、6…遮光層、7…端縁部、8…導電性パターン層、9…傾斜面、10…自動車用フロントガラス、11…導電層、13…線状部、14…給電部、15…第1の被覆層、16…第2の被覆層、20…転写フィルム、21…支持フィルム、23…保護層、27…中間層、28…粘着層、30…積層体、31…剥離層、32…微粘着層、41…リール形態、42…スタック形態、43…単層形態、44…リール、45…カッター、46…セパレータフィルム、

Claims (7)

  1. 表面に、ガラス成分を含む導電性パターン層が焼結されたパターン付きガラス基板の製造方法であって、
    導電性パターン層及び粘着層を含む積層体と、前記積層体の、前記粘着層とは反対側の面に剥離可能に積層された支持フィルムとを有する転写フィルムをガラス基板の表面に前記粘着層が当接するように貼付し、続いて前記支持フィルムを前記積層体から剥離し、前記積層体を前記ガラス基板に転写する第1工程と、
    前記積層体を加熱し、前記粘着層を除去して、前記導電性パターン層を前記ガラス基板上に仮焼結させる第2工程と、
    前記ガラス基板及び前記導電性パターン層の一部に、顔料およびガラス成分を含む遮光ペーストを塗布し、前記ガラス基板上及び前記導電性パターン層上に遮光層を形成する第3工程と、
    前記遮光層を加熱し、前記遮光層を前記ガラス基板上及び前記導電性パターン層に焼結させる第4工程とを含むことを特徴とするパターン付きガラス基板の製造方法。
  2. 前記第2工程における加熱は、前記導電性パターン層に含まれるガラス成分の溶融温度以上かつ前記ガラス基板の軟化点以下の温度まで昇温することを特徴とする請求項1に記載のパターン付きガラス基板の製造方法。
  3. パターン付きガラス基板であって、
    ガラス基板と、
    前記ガラス基板上に焼結された導電性パターン層と、
    顔料およびガラス成分を含み、前記ガラス基板及び前記導電性パターン層の表面の一部に焼結された遮光層とを含み、
    前記導電性パターン層が、ガラス成分を含む導電層と、顔料およびガラス成分を含み、前記導電層を包囲する被覆層とを有することを特徴とするパターン付きガラス基板。
  4. 前記導電性パターン層が、前記ガラス基板上の前記遮光層の端縁部を横切る部分を含むことを特徴とする請求項3に記載のパターン付きガラス基板。
  5. 前記ガラス基板は、自動車用窓ガラスであり、前記遮光層および前記導電性パターン層は、前記ガラス基板の車内側の面上に設けられることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のパターン付きガラス基板。
  6. 前記ガラス基板は、自動車用合わせ窓ガラスの車内側を構成するガラス基板であり、前記遮光層および前記導電性パターン層は、該ガラス基板の車内側の面上に設けられることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1つの項に記載のパターン付きガラス基板。
  7. 前記導電性パターン層の厚さが、20μm以下であることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1つの項に記載のパターン付きガラス基板。
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