JP2012214313A - 導電層付き窓ガラスおよびガラス用転写フィルム - Google Patents

導電層付き窓ガラスおよびガラス用転写フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】自動車の窓ガラス等のガラス板の端面に、均一性が高く、美観が優れる導電体を形成でき、さらに耐摩耗性や耐侯性に優れた導電体を簡易的に形成できる導電層付き窓ガラスを提供する。
【解決手段】支持体上に、導電性材料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する導電層を少なくとも含む積層体を設けた転写フィルムを用い、窓ガラス用ガラス板の端面に焼成除去可能な有機物を含有する粘着層を貼り合わせることによりガラス板の端面に積層体を転写し、次いで積層体を焼成することにより、ガラス板の端面に導電層の焼成体を形成した導電層付き窓ガラス。
【選択図】図2

Description

本発明は、窓ガラス、特に車両用パワーウインドウに関し、ウインドレギュレータにより昇降される窓ガラスの端面に導電体を付加した導電層付き窓ガラス及びそれに用いる転写フィルムに関する。
従来、自動車等の窓ガラスをモータの力により昇降させるパワー式ウインドレギュレータでは、窓ガラスを上昇させる際に首や手を窓ガラスと窓枠との間に挟み込まないようにするため、挟み込みの発生を検知して窓ガラスを停止あるいは下降させるような安全装置が設けられたものがある。
パワーウインドウが上下に移動する際に、首や手を窓ガラスと窓枠との間に挟み込むことを考慮した安全装置として、例えば、特開2008-19657号公報は、サイドガラスを駆動するモータが指などの物体と接触した時のトルク特性の変化を利用したものを開示している。また、特開平10-76843号公報は、サイドガラスの周縁部に圧電センサを設け、指などの物体と接触した時の圧電特性の変化を利用したものを開示している。しかしながら、これらの安全装置の場合、首や手が接触しただけではモータを直ちに停止させるには圧力が低い場合があり、モータの停止が間に合わない場合がある。
そこで、より動作感度の高い挟み込み防止方法として、特開平10-110574号公報には、サイドガラスに導電体を付加し、導電体の静電容量の変化を利用することで、サイドガラスに指などが接触せずに接近しただけで検出出来る方法が開示されている。しかしながら、窓ガラスに圧電センサや静電容量センサの導電体を形成する場合、できるだけ視界の邪魔にならないように窓ガラスの上端部に沿った平面部に導電体を形成されるところ、この方法では導電体が目立つため視界を遮る原因となり、また窓ガラスの美観も優れているとはいえない。さらに、特開2007-137091号公報では、窓ガラスの上端面に凹部を形成し、凹部内に導電性材料を注入して電極を形成する窓ガラスの導電性付加方法が開示されている。
特開2008-19657号公報 特開平10-76843号公報 特開平10-110574号公報 特開2007-137091号公報
自動車等の窓ガラスによる挟み込み防止を目的とするセンサ等に使用するため、窓ガラスの端面に導電体を形成する方法として、ノズル等の製膜法で直接ガラス端面に形成する方法が提案されている。しかしながら、ノズル等でガラス板の端面にライン状に導電体を形成する場合、ガラス板を立ててノズルを垂直に設置し、塗料を重力方向に吐出する必要がある。このため、自動車の窓ガラスなどの大きいサイズで複雑なデザインのガラス板を取り扱う場合には、大きな困難を伴うこととなる。また、ガラス端面に凹みを設ける加工が必要となるなど、通常の窓ガラスでは対応しにくい問題点もある。ノズル等の製膜法に代えて、印刷でガラス板の端面に導電体を形成する場合、ガラス端面への加工を省略することは可能であっても、上記同様のガラスの取り扱い上の困難は避けられない。
また、パワーウインドウ用の窓ガラスは、車のデザインに合わせるための曲げ加工を施すのが通常であり、ガラス板の曲げ加工は、ガラス板を500〜700℃程度の高温の焼成炉に投入して、熱によりガラス板が変形する現象を利用する。このため、曲げ加工前のガラス板に上記のような導電体を形成する場合には、形成された導電体を高温から保護してやる必要が生ずる。一方、曲げ加工後のガラス板に導電体を形成する場合には、ガラス板の固定方法など取り扱い上の困難性が一層高くなる。
さらに、形成した導電体をセンサとして使用する場合、ガラス板の端面に形成された導電体を回路に接続するための電極取出が必要となるが、そのための方法にしても、従来法では、ガラス板に穴加工を施したり、端子固定部を設けたり、導電性接着剤を用いたりする等の複雑な工程や構成が要求される。このため、簡易で実用性がある方法は得られていないのが実情である。
本発明は、上記課題に鑑み、自動車の窓ガラス等のガラス板の端面に、均一性が高く、美観に優れ、さらに耐摩耗性や耐侯性に優れた導電体を簡易に形成できる導電層付き窓ガラスを提供するものである。
本発明は、支持体上に、導電性材料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する導電層を少なくとも含む積層体を設けた転写フィルムを用い、窓ガラス用ガラス板の端面に焼成除去可能な有機物を含有する粘着層を貼り合わせて前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、前記ガラス板の端面に前記導電層の焼成体を形成したことを特徴とする導電層付き窓ガラスである。
本発明の一つの実施形態によると、前記積層体は、着色顔料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する着色層を含み、前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、着色層の焼成体を含む積層焼成体を形成した導電層付き窓ガラスとすることができる。
本発明の別の実施形態によると、前記積層体は、ガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有するセラミック層を含み、前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、セラミック層の焼成体を含む積層焼成体を形成した導電層付窓ガラスとすることができる。
本発明の導電層付き窓ガラスでは、前記導電層の少なくとも一端を、前記ガラス板の端面から前記ガラス板の平面に向かって折り返すことにより、前記ガラス板の平面に前記導電層への給電部を形成することができる。
本発明の導電層付窓ガラスは、前記導電層が挟み込み防止用の接触センサを構成する車両用パワーウインドウとして好適に用いることができる。
本発明はまた、窓ガラス用ガラス板の端面に、導電性材料を含有する導電層、セラミック層、及び着色顔料を含有する着色層を少なくとも含む層が積層されていることを特徴とする導電層付窓ガラスである。
本発明はまた、支持体上に、導電性材料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する導電層を少なくとも含み、さらに必要に応じて着色顔料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する着色層、及びガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有するセラミック層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を含む積層体を設けた転写フィルムであって、ガラス板の端面に焼成除去可能な有機物を含有する粘着層を貼り合わせて前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することによって、導電層、着色層と導電層、セラミック層と導電層、着色層とセラミック層と導電層のいずれかの焼成体をガラス板の端面に形成し得ることを特徴とする転写フィルムである。
本発明の転写フィルムの一つの実施形態としては、前記積層体が、前記支持体の平面上に概ね直線形状をなすように設けられ、少なくとも前記導電層の一端はL字型に形成されている転写フィルムである。
本発明の転写フィルムを用いて、窓ガラスなどのガラス板の端面に積層体を転写形成するための好適な実施形態としては、転写される積層体が、中間層、保護層をさらに含むことが好ましい。中間層、保護層は、転写フィルムとしての機能を向上させるためのものであり、積層体中の粘着層と同様に、ガラス板の端面に形成した積層焼成体中には残存していないのが通常である。このため粘着層、中間層、保護層は焼成除去可能な有機物からなることが好ましい。
本発明の転写フィルムを用いて形成された導電層は、自動車等の窓ガラスを上昇させる際に首や手を窓ガラスと窓枠との間に挟み込まないようにするため、自動車等の窓ガラスの開閉において挟み込みが発生したことを検知する挟み込み検知装置に用いることができ、特にウインドレギュレータにより昇降される窓ガラスの端面に設けられた静電容量センサとして好適に用いられる。
本発明の導電層付窓ガラスは、転写フィルムで導電層を形成して、ガラス端面に転写法により形成するため、直接端面に塗布形成するよりも容易に導電層を設けることができ、端面に形成するため、外観が良好でセンサ感度も良好となる。また給電部も転写法でガラス平面部に折り返して形成されるため、回路への接続も半田等の一般的な接続法で容易に行うことができる。さらに着色層が導電層上に被覆された積層体の焼結体であるため、窓ガラスと融着して接着されることから強固で美観を備えた導電膜付窓ガラスを提供することができる。
本発明の導電層付窓ガラスは、転写フィルムの積層体を焼成して導電層の焼成体を形成するものであるため、従来のパワーウインドウ用窓ガラスの曲げ加工に使用される焼成工程を巧妙に利用することができ、新たな工程の追加を必要とすることなく、高性能の導電層付窓ガラスを得ることを可能としたものである。
本発明の一実施例の転写フィルムを示す拡大断面模型図である。 本発明の一実施例の転写フィルムによる導電層付き窓ガラスの製造法を示す拡大断面模型図である。 本発明の一実施例の導電層付き窓ガラス(配線部)を示す拡大断面模型図である。 本発明の一実施例の導電層付き窓ガラス(給電部)を示す拡大断面模型図である。 本発明の一実施例の転写フィルムを上部から見た拡大平面模型図である。 自動車の窓ガラスの形態の本発明の導電層付き窓ガラスを示す模型図である。 本発明の実施例で作製した導電層付きガラス板サンプルの拡大平面模型図である。
以下に本発明について詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施例である転写フィルムをガラス板の端面に転写形成した場合の転写前(図1)、転写後(図2)および焼成後(図3、図4)のそれぞれを例示した拡大断面模型図である。本発明の一実施例によると、転写フィルムは、(図中上から下へ向かって)支持体9上に、積層体10として、着色層7と、セラミックス層6と、導電層5が積層され、着色層7側に保護層8、導電層5側に中間層4及び粘着層3を備えた構成である。図1では、転写前の粘着層3を保護する目的で剥離用フィルム2が貼り合わされている。図2では、ガラス板1に転写する前に剥離用フィルム2を剥離し、粘着層3をガラス板1の端面に貼り合わせた後、支持体9を剥離している。図3、図4では、ガラス板1の端面上に転写した粘着層3、中間層4、導電層5、セラミックス層6、着色層7および保護層8を同時に焼成することにより、ガラス板1の端面に焼成された導電層5a、セラミックス層6aおよび着色層7aを積層焼成体10aとして付加した導電層付き窓ガラスを形成している。
図5は、本発明の一実施例である転写フィルムを上部から見た平面図である。図6は自動車の窓ガラスの形態の本発明の導電層付き窓ガラスを示す模型図である。図5、図6では、導電層、セラミックス層および着色層を含む積層体10、10aの両端に、セラミックス層および着色層が積層形成されていない、導電層に電力を供給するための給電部11、11aを設けてある。本発明の転写フィルムにおいて、導電層、セラミックス層および着色層を含む積層体10は、ガラス板の端面に形成するのに必要な長さを有した概ね直線形状の配線部と、少なくとも一端の導電層はL字型をなし、ガラス板の端面からガラス板の平面に向かって折り返されることにより形成される給電部とを有するものとして構成することができる。
次に、本発明の転写フィルムの各層について説明する。
支持体は、支持体上に設けた積層体を後に剥離することができるよう剥離性を有するフィルム基材であれば良く、フィルム基材をそのまま用いても良いが、必要によりフィルム基材上にシリコーン系やアルキド樹脂系などからなる剥離層や再剥離用の微粘着層を形成した構成であっても良い。支持体としては、ガラス板の端面に積層体を転写する際の施工性を考慮してフレキシブル性のある基材が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、アクリルなどのプラスチックや、紙などが使用できる。施工性の観点から、支持体の厚みは、剛性を十分なものとして施工中の導電層のクラック発生を防止する観点から、10μm以上であるのが好ましく、また、フィルムの剛性を適当な高さに抑えて施工時にガラス端面の円弧系形状やガラスのカーブ形状に追従しやすくする観点から、75μm以下であるのが好ましい。支持体の厚みは、より望ましくは12.5〜38μmである。
導電層は、導電性材料と焼成除去可能な有機物と熱融着可能なガラス粉体とを含有する。
導電性材料としては、Au、Ag、Cu、Ni、Co、Sn、Pb、Zn、Bi、Inの粉体やこれらを含む合金の粉体を使用することが可能である。
導電層には、焼成後にガラス板に担持させ、耐久性を向上させるなどの目的のために、ガラス粉体が含まれている。ガラス粉体は焼成温度や熱収縮率などのバランスを考慮して、好適な組成のガラス粉体を選定すればよい。熱融着可能なガラス粉体としては、SiO2、ZrO2、Al2O3、TiO2、CeO2 、B2O3、Bi2O3、Na2O、K2O、ZnOなどの酸化物単体またはこれらの酸化物を2種類以上含む複合酸化物が使用可能である。
導電性材料とガラス粉体の重量部比率は、導電性材料の比率が90以下であれば、ガラス板や導電層上に形成されるセラミックス層や着色層と融着するガラス粉体の比率が多いため良好な密着性が得られ、導電性材料の比率が50以上であれば、焼成後の抵抗値を低く抑えて導電層のセンサとしての感度を良好なものとすることができる、という観点から、90: 10から50: 50であるのが好ましい。導電性材料とガラス粉体の重量部比率は、より好ましくは80: 20から60: 40の範囲である。
有機物としては、焼成除去可能な材料であれば特に限定されない。焼成による熱分解によって除去されやすい材料としては、アクリル、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエステルなどの樹脂が挙げられ、これらを単独または混合して使用することができる。また有機成分として焼成前の導電層の塗膜に可とう性を付与する目的で可塑剤を加えてもよい。可塑剤としては脂肪酸エステル系、リン酸エステル系などが使用可能である。
有機物の含有量としては、導電性材料とガラス粉体を合わせた無機材料と有機物との重量比率で、97:3から80:20であるのが好ましい。これは、有機物の含有割合が3以上であれば、施工時のフィルムの屈曲や圧力などによるクラックなどの不具合の発生に起因する断線を防止することができ、また有機物の含有割合が20以下であれば、緻密な焼成膜が形成しやすく、ボイドやピンホールなどの欠陥の発生を防止して、良好な導電性を得ることができるからである。有機物の含有量は、より好ましくは95:5から88:12の範囲である。
導電層の膜厚は、4〜10μmが好ましい。膜厚が4μm以上あれば焼成後の抵抗値を低く抑えることができ、10μm以下であれば、焼成性を向上させ、所望の焼成膜が得やすくなるからである。
導電層の幅は、ガラス板の幅以下にすることで、ガラス板の端面に転写する際のガラス形状への追従性を高め、且つクラックなどの発生を防止できるため、ガラス板の幅以下であるのが好ましい。導電層の幅はセンサ感度や耐久性を考慮して、幅0.4mm以上のパターンを形成することが好ましい。また導電層は、焼成後の抵抗値が0.6Ω/cm以下、さらには0.3Ω/cm以下であることが好ましい。
粘着層は、積層体に含まれるものとしてもよく、あるいは積層体とは別体のものとして準備してもよい。
粘着層は、焼成除去可能な有機物であれば特に限定はされないが、常温でタックを有するアクリル系、ゴム系などの粘着剤が使用可能である。粘着層の熱分解温度は、他の樹脂層の熱分解温度よりも高いことが望ましい。粘着層の膜厚は、被着体の表面粗さや形状に合わせて転写が容易となる厚みを選択することができ、好ましくは1〜20μmである。粘着層の膜厚が1μm以上であれば、粘着力が十分で良好な転写性が得られ、20μm以下であれば、熱分解ガスの発生量を少なく抑え、導電層、セラミックス層および着色層に欠陥が生じるのを防ぎ、焼成不良となるのを防止することができるからである。粘着層の膜厚は、より好ましくは2〜10μmである。粘着層の膜厚は、粘着層の熱分解ガス量の観点からは、被着体への接着力が発現する範囲で可能な限り薄い方が、良好な焼成性が安定して得られやすい。このため、窓ガラスの端面などの被着体の表面粗さ(Ra)を0.2μm以下になるように研磨等の処理をすることが好ましい。この場合、粘着層の膜厚は0.2〜6μm、好ましくは0.4〜4μmで良好な接着性と焼成性が得られる。
粘着層の形成方法としては、スクリーン印刷やオフセット印刷などの印刷方式やグラビアコーティングなどの塗布方式を採用することが可能である。粘着層をスクリーン印刷などの印刷方式で形成するときには、粘着剤を適当な溶剤に溶解した塗料を作製し、粘度、チキソ性など印刷適正、固形分を適宜調整して用いる。印刷時の気泡対策や粘度調整のために、必要により消泡剤や増粘剤などの添加剤を使用することも可能である。ただし、添加剤としては焼成によって分解除去できるものを使用する使用する必要がある。溶剤としては、各形成方法に適した沸点や、粘度、チキソ性を調整可能なものを選定すればよく、水系、アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系、炭化水素系などを使用することが可能である。
なお、転写前の粘着層を保護する目的で使用する剥離用フィルムとしては、上記支持体に使用可能な剥離性を有するフィルム基材と同様の材料を使用することができる。
導電層にAgを導電性材料として使用した場合、焼成後の外観が白色となる。このため、ガラス板の端面の見栄えを改善するため、導電層上に着色層を積層した形態をとることができる。
着色層は、着色顔料と焼成除去可能な有機物と熱融着可能なガラス粉体とを含有する。
着色顔料としてはセラミック系であれば特に限定されない。自動車の窓ガラスに用いる場合は、車両のボディの色に合わせて色を選択することもできる。美観を付与するための色としては黒色が好ましく、この場合、酸化物系の黒色顔料など使用できる。黒色顔料としてはCu-Cr系酸化物またはCu-Cr-Mn系酸化物などが挙げられる。
着色顔料とガラス粉体の重量部比率は10: 90から30: 80の範囲が好ましい。着色顔料比率が10以上であれば、着色度が低下するのを防止することができる。また、着色顔料比率が30以下であれば、焼成しても融着しない着色顔料の割合を抑え、着色顔料とガラス粉体の界面の化学的な結合力を十分なものとし、良好な耐摩耗性および耐侯性が得られる。
有機物としては、導電層に用いたものを使用できる。セラミックス層に用いるガラス粉体は焼成によりガラス板に融着可能な材料であれば特に限定されず、導電層に用いたものを使用できるが、SiおよびBiを含有するガラスフリットが好ましく、Siを100at%としたときのBi含有率が20〜50at%であるのが好ましい。Bi含有率が20at%以上であれば、融点を低く抑えることができ、融着しやすくして導電層との密着性を向上させることができる。また、Bi含有率が50at%以下であれば、良好な耐磨耗性および耐候性が得られる。Siを100at%としたときのBi含有率は、より好ましくは30〜40at%である。
有機物の含有量としては、着色顔料とガラス粉体を合わせた無機材料と有機物との重量比率として、97:3から80:20であるのが好ましい。これは、有機物の含有割合が3以上であれば、施工時のフィルムの屈曲や圧力などによるクラックなどの不具合の発生を防止することができ、また有機物の含有割合が20以下であれば、緻密な焼成膜が形成しやすく、ボイドやピンホールなどの欠陥の発生を防止して、外観の色ムラなどを防止することができるからである。有機物の含有量は、より好ましくは95:5から88:12の範囲である。
着色層の膜厚は、5〜15μmであるのが好ましい。膜厚が5μm以上であれば、ガラス粉体の量が十分となり、良好な耐磨耗性および耐候性、ならびに着色度が得られる。膜厚が15μ以下であれば、焼成性が良好となり、所望の焼成膜が得られやすくなる。着色層の膜厚は、より好ましくは7〜13μmである。着色層の幅は、ガラス板の厚み以下で、導電層以上の幅を有するものとすることで、パターンの積層形成が容易となり、且つ美観が向上する。また窓ガラスが取り付けられた際、着色層はガラス板の端面の視認可能な範囲に設けられていることが、美観上好ましい。着色層の焼成後の抵抗値は、1kΩ/cm以上、より好ましくは抵抗値が10kΩ/cm以上であることが好ましい。
着色層に含まれるガラス粉体は焼成により導電層やガラス基材に融着するため、耐久性のある導電層を形成できる。また、着色層は複数の層から形成されてもよく、分割したパターンで形成されていてもよい。
更に焼成された積層体の耐久性を向上させる目的で、セラミックス層を積層した構成としてもよい。セラミックス層は、焼成除去可能な有機物と熱融着可能なガラス粉体とを含有するものであり、導電層や着色層に用いたものと同じ有機物とガラス粉体を使用することができる。また、ガラス粉体以外の顔料が含まれていてもよいが、顔料の量は、積層体の耐久性を維持するため、ガラス粉体100wt%に対し10wt%以下とするのが望ましく、5wt%以下とするのがより好ましい。
有機物の含有量としては、導電性材料とガラス粉体を合わせた無機材料と有機物との重量比率として、97:3から80:20であるのが好ましい。有機物の含有割合が3以上であれば、施工時のフィルムの屈曲や圧力などでクラックなどの不具合が発生するのを防止することができる。また、有機物の含有割合が20以下であれば、緻密な焼成膜が形成しやすくなり、ボイドやピンホールなどの欠陥の発生を防止して、良好な耐久性や密着性を得ることができる。有機物の含有量は、より好ましくは95:5から88:12の範囲である。
セラミックス層の膜厚は、7〜21μmであるのが好ましい。膜厚が7μm以上であれば、良好な耐磨耗性および耐候性が得られる。膜厚が21μ以下であれば、焼成性を良好なものとすることにより、所望の焼成膜が得られる。セラミックス層の膜厚は、より好ましくは10〜18μmである。セラミックス層の幅は、ガラス板の厚み以下で、導電層以上とすることで、導電層を被覆して保護することができるため好ましい。導電層上に形成したセラミックス層の焼成後の抵抗値は、1kΩ/cm以上であることが好ましい。より好ましくは、抵抗値は10kΩ/cm以上である。
セラミック層はガラス粉体が主成分のため、焼成後は有機バインダが消失し、ガラス粉体の融着による無機ガラス層が形成される。このため、セラミック層を採用することにより、パワーウインドウ等の窓ガラスの端面に導電層を設けた場合に、雨や物が接触する影響を緩和し、耐久性を向上させることが期待される。また透明なセラミックス層は、美観を損なわずに着色層上に設けることが可能である。更に、ガラス板との密着力向上のため、セラミックス層を導電層の下に設けることもできる。
本発明の転写フィルムの各層は、支持体上に、スクリーン印刷などの印刷方式や、ディスペンサーを用いたインクジェット方式などを用いて形成することが可能である。スクリーン印刷などの印刷方式で導電層、セラミックス層および着色層を形成するときは、ガラス粉体や有機物を溶剤中に分散してなる塗料を作製し、使用することになる。溶剤としては、有機物の溶解性や分散性、印刷に適した沸点を考慮し、水系、アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系、炭化水素系などを使用することが可能である。塗料物性としては、粘度、チキソ性など印刷適正、固形分を適宜調整して用いる。必要により印刷時の気泡対策や粘度調整のために消泡剤や増粘剤などの添加剤を使用することも可能である。添加剤は焼成によって分解除去できるものを使用する。本発明の転写フィルムを用いる場合、導電層を直接ガラス端面に形成せず、支持体上に形成するため、既存の製膜技術を活用でき、生産性のある導電層付窓ガラスを作製することが可能となる。
本発明の転写フィルムには、転写フィルムとしての機能を向上させるため、中間層および保護層を形成することができる。中間層、保護層は、転写性を向上させるためのものであり、焼成除去可能な有機物よりなる樹脂層である。
中間層としては、焼成除去可能な有機物からなるものであれば特に限定されるものではないが、中間層の上に導電層、セラミックス層、着色層および保護層を積層形成する場合には、タック性がなく、Tgが30℃以上、好ましくは40℃以上のものを用いて中間層を形成すると良い。例えば、水酸基を有しているポリオールを中間層に使用することが可能であり、(メタ)アクリル系、ブチラール系、ポリエステル系、ポリウレタン系、セルロース系、ポリビニル系などから1種もしくは複数種を選択して中間層に用いることも可能である。
中間層に有機物を硬化させる硬化剤を使用する場合、硬化剤が熱硬化系であるのが好ましい。硬化剤としては、エポキシ硬化系、イソシアネート硬化系を使用することができ、特にイソシアネート系を使用するのが好ましく、例えばイソシアヌレート系、ブロックイソシアネート系などを使用することが可能である。硬化処理により、硬化剤との反応点で有機物が100%硬化する必要はなく、導電層、セラミックス層および着色層のパターン形状の変形(滲み、カスレ、クラックなど)や焼成性の低下を防止できる程度の硬化度であればよい。また、Tgが30℃未満である樹脂であっても、硬化剤を添加することによりTgを30℃以上に変化させて、中間層として使用することができる。
中間層の形成方法としては、スクリーン印刷やオフセット印刷などの印刷方式、グラビアコーティングなどの塗布方式を用いることができる。中間層は導電層、セラミックス層および着色層と同形状のパターンで形成しても良く、導電層、セラミックス層および着色層よりも広いシート形状にしても良い。
保護層は、焼成除去可能な有機物からなり、セラミックス層または着色層の上に形成する。保護層を設けることで、導電層、セラミックス層および着色層を傷などから保護する効果、支持体との剥離強度を安定化し、転写性を向上する効果が得られる。
保護層に用いる有機物は、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル系、ブチラール系、ポリエステル系、ポリウレタン系、セルロース系、ポリビニル系などを用いることが可能であり、複数種を選択して用いることが可能である。保護層に用いる有機物は、粘着層、中間層、導電層、セラミックス層および着色層に用いる有機物の熱分解温度よりも低温側の熱分解温度を有するのが望ましい。
保護層は、印刷方式、塗布方式、ラミネート方式などにより形成することが可能であり、導電層、セラミックス層および着色層と同じパターン形状で形成してもよく、導電層、セラミックス層および着色層よりも広いシート状で形成してもよい。保護層は、保護効果を維持できる範囲でできるだけ薄膜にすることが好ましいが、セラミックス層または着色層の粗さを平滑化し、支持体との密着力を安定化し、転写性を向上させ、且つ焼成性に優れていることが求められているため、膜厚は1〜10μmが好ましい。1μm以上であれば、セラミックス層または着色層の被覆にムラが生じて保護効果が低くなるのを防止することができる。膜厚が10μm以下であれば、各層からの熱分解ガス量の放出を妨げず、焼成後に導電層、セラミックス層および着色層に欠陥が生じるのを防いで、焼成不良となるのを防止することができる。
次に本発明の転写フィルムの製造方法の一例を例示する。
本発明の転写フィルムは、支持体上に保護層、着色層、セラミックス層、導電層、中間層、粘着層を順次積層形成することにより製造することができる。好ましい製造方法として、粘着層が積層体に含まれるものとなるように、剥離用フィルム上に粘着層を形成し、その上に中間層を積層して硬化した後、導電層、セラミックス層、着色層および保護層を積層形成し、転写フィルムの支持体となる保護フィルムを保護層上にラミネートして、本発明の転写フィルムを作製することができる。あるいは、粘着層が積層体とは別体のものとなるような別の方法によれば、キャリアフィルムに中間層を形成し、導電層、セラミックス層、着色層および保護層を積層形成した後、保護フィルムを保護層上にラミネートして積層物Aを作製し、積層物Aのキャリアフィルムを剥離して中間層上に粘着層を塗布形成するか、あるいは剥離用フィルムに粘着層を形成した積層物Bを別に準備し、積層物Aのキャリアフィルムを剥離した中間層上にラミネートすることにより、本発明の転写フィルムを作製することができる。
本発明の転写フィルムを用いた導電層付き窓ガラスの製造方法について説明する。製造方法は主に転写工程と焼成工程からなる。
ます、転写工程について説明する。粘着層が積層体に含まれる本発明の転写フィルムを用いて転写フィルムの積層体をガラス板の端面に転写する場合は、粘着層をガラス板の端面に貼り合わせた後、保護フィルムを剥離し、ガラス板の端面に導電層、セラミックス層、着色層を含む積層体を転写形成し、これを焼成して、導電層、セラミックス層、着色層の焼成体を被着体上に形成する。また、積層体とは別体の粘着層用に積層物Bを別に準備した場合には、積層物Bの粘着層をガラス板に端面に貼り合わせ、剥離用フィルムを剥離して粘着層単層を転写した後、積層物Aのキャリアフィルムを剥離し、粘着層上に貼り合わせ、転写することも可能である。
転写フィルムの積層体のガラス板の端面への貼り合わせは、給電部からでも配線部からでも構わず、貼り合わせ時に保護フィルム越しに加圧してガラス形状になじむように空気を抜きながら貼りつけることが好ましい。またガラス形状へ馴染みやすくするため、ガラス板を加熱したり、支持体越しに熱を加えたりしても構わない。貼り合わせを行う際、ガラス板は立てた状態でも横に寝かした状態でもよく、また転写フィルムを固定してガラスを回転させることも、ガラスを固定して転写フィルムをガラス板の端面に沿って移動して貼りつけることも可能であり、生産性やラインへの組み込みに適した転写方式を選択できる。保護フィルムの剥離速度や剥離角度は、作業効率や剥離時に導電層等の積層体が保護フィルム側に残ってしまう泣き別れなどの現象が発生しないように条件を選択する。ガラス板に対して剥離角度180°方向に剥離すると、剥離強度が低くなるため好ましい。
次に焼成工程について説明する。通常パワーウインドウ用の窓ガラスの製造は、車のデザインに合わせるための曲げ加工を伴う。ガラス板の曲げ加工は、ガラス板を焼成炉に投入して、熱によりガラス板が変形する現象を利用するため、500〜700℃程度の高温で熱処理する。本発明の転写フィルムを用いた製造方法においては、積層体を転写したガラス板を焼成炉に投入することにより、曲げ加工と焼成を同時に実施可能であり、従来工程をそのまま用いてガラス板の端面に導電層を形成できる。焼成により転写した積層体中の有機物は分解・消失し、ガラス粉体が溶融してガラス板に密着して強固な焼成体を形成する。
本発明の転写フィルムは、自動車の窓ガラスの端面のような湾曲した被着体に転写形成することができ、耐摩耗性や耐侯性が付加された挟み込み防止機能膜を容易に形成でき、均一性が高く、動作感度のバラツキが少ない導電層を形成することができる。また、視界を阻害せずに見栄えのよい導電層をガラス板の端面に形成することが可能である。さらに、給電部については回路との接続手法に適した形状、サイズを選択でき、自動車等のドアに窓ガラスが取り付けられた際には見えない位置に、電極を配置することもできる。
以下に本発明の具体例を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(塗料の作製)
セラミックス層用塗料を、Si100at%に対しBi36at%を含有したガラスフリット86重量部とアクリル系樹脂ラッカー(DIC製NCB−166の溶媒をジエチレングリコールジブチルエーテルに置換した固形分40%品)14重量部を混合し、3本ロールにより混練して作製した。
着色層用塗料を、酸化クロムと酸化銅の複合黒色顔料粉体(トウカンマテリアル製:42-302A)13重量部とSi100at%に対しBi36at%を含有したガラスフリットを73重両部、セラミックス層塗料に用いたアクリル系樹脂ラッカー14重量部を混合し、3本ロールにより混練して作製した。
導電層用塗料を、Ag粉体をガラスフリットおよび有機物を含有する導電ペースト(昭栄化学工業製:H4170)70重量部とセラミック層用塗料30重量部を混合して作製した。
中間層および保護層用塗料を、セルロース系樹脂粉体(松本油脂製薬製:60MP4000)2重量部をイソプロピルアルコール(関東化学製)80重量部と超純水20重量部の混合溶媒中に溶解させて作製した。
粘着層用塗料として、(総研化学製:SKダイン1309、トルエン溶媒)を用いた。
(実施例1)
(転写フィルムの作製)
まず、以下の手順で、転写フィルムを作製した。
支持体としてシリコーン系剥離層を設けたPETフィルムA70(帝人デュポンフィルム(株)製、幅:150mm、長:300mm、厚:50μm)を用い、この剥離層面に保護層用塗料をアプリケーターで塗布し、120℃、5分間乾燥し、幅:130mm、長:250mm、ドライ膜厚:2μmの保護層を形成した。保護層上にスクリーン印刷により着色層用塗料を印刷し、120℃、5分間乾燥し、幅:1.8mm、長:180mm、ドライ膜厚:10μmの着色層を形成した。着色層上にスクリーン印刷によりセラミックス層用塗料を印刷し、120℃、5分間乾燥し、幅:1.8mm、長:180mm、ドライ膜厚:10μmのセラミックス層を形成した。セラミックス層上に、導電層用塗料をスクリーン印刷により印刷し、120℃、5分間乾燥し、配線部(幅:1.5mm、長:185mm)と給電部(幅:20mm、長:20mm)を有する図5に示すようなパターンの導電層をドライ膜厚:6μmで形成した。導電層上に中間層用塗料をアプリケーターで塗布し、120℃、5分間乾燥し、幅:130mm、長:250mm、ドライ膜厚:2μmの中間層を形成した。最後に、中間層上に粘着層用塗料をアプリケーターで塗布し、120℃、5分間乾燥し、幅:130mm、長:250mm、ドライ膜厚:5μmの粘着層を形成した。形成した粘着層を保護するために剥離用フィルムとしてシリコーン系剥離層を設けたPETフィルムA31(帝人デュポンフィルム(株)製、幅:150mm、長:300mm、厚:38μm)を粘着層の上にラミネートした。各層を積層した積層体を配線部の幅方向を中心として幅3mm、給電部はパターン端部から1mm外側で、外周に沿ってカットして転写フィルムを作製した。
(実施例2)
剥離用フィルムとしてシリコーン系剥離層を設けたPETフィルムA31(帝人デュポンフィルム(株)製、幅:150mm、長:300mm、厚:38μm)を用い、この剥離層面に粘着層塗料をアプリケーターで塗布し、120℃,5分間乾燥し、幅:130mm、長:250mm、ドライ膜厚:5μmの粘着層を形成した。粘着層上に中間層用塗料をアプリケーターで塗布し、120℃,5分間乾燥し、幅:140mm、長:260mm、ドライ:2μmの中間層を形成した。中間層上に導電層用塗料をスクリーン印刷により印刷し、120℃、5分間乾燥し、配線部(幅:1.5mm、長:185mm)と給電部(幅:20mm、長:20mm)を有する図5に示すようなパターンの導電層をドライ膜厚:6μmで形成した。導電層上にスクリーン印刷によりセラミックス層用塗料を印刷し、120℃、5分間乾燥し、幅:1.8mm、長:180mm、ドライ膜厚:10μmのセラミックス層を形成した。セラミックス層上にスクリーン印刷により着色層用塗料を印刷し、120℃、5分間乾燥し、幅:1.8mm、長:180mm、ドライ膜厚:10μmの着色層を形成した。着色層上に保護層用塗料をアプリケーターで塗布し、120℃,5分間乾燥し、幅:140mm、長:260mm、ドライ:2μmの保護層を形成した。これとは別に、PETフィルムT60(東レ製、幅:150mm、長:300mm、厚:25μm)上にアクリル系再剥離用粘着塗料サイアバインSH101(東洋インキ製)をアプリケーターで塗布し、120℃,5分間乾燥し、幅:130mm、長:250mm、ドライ膜厚:5μmの微粘着層を形成した支持体用の保護フィルムを準備し、微粘着面を先の保護層面に向かい合わせてラミネートし、各層を積層した積層体を配線部の幅方向を中心として幅3mm、給電部はパターン端部から1mm外側で、外周に沿ってカットして転写フィルムを作製した。
(転写工程)
実施例1と実施例2の転写フィルムの剥離用フィルムを剥離し、厚み:2mm、平面サイズ:100mm×100mmのガラス板の端面2辺に、配線部幅の中心とガラス板の厚みの中心を合せて貼り合せ、給電部をガラス板の平面部に折り曲げて貼り合わせた後、支持体を剥離して、ガラス板の端面に導電層、セラミックス層、着色層を含む積層体を転写形成した。
(焼成工程)
端面に導電層、セラミックス層、着色層を含む積層体を転写形成したガラス板を670℃の焼成炉に室温から搬送して投入し、10min暴露後に室温に搬送して取出し、ガラス板の温度が室温になるまで放置して冷却し、導電層、セラミックス層、着色層の積層施用生体を形成した導電層付きガラス板を作製した(図7)。
(測定および評価)
実施例1、実施例2の導電層付きガラス板の給電部からもう一方の配線部終端までの導通をテスターにより測定した結果、導通が確認され、ガラス端面に導電層が断線せずに形成できることを確認した。また導電部にセロテープ(登録商標)を貼付け、セロテープ(登録商標)剥離テストを実施したところ、剥離がなく、ガラス板に強固に接着していることがわかった。
次に導電層付きガラス板を昇降動作する車用ドアを模した装置に組み込み、給電部を制御系と半田で配線接続して挟み込みを防止センサとしての動作を確認した。ガラス板を上昇させ、上昇中に指をガラス板の端面の配線部分に接触させると、接触する圧力をほとんど感じずに、ガラス板の上昇が停止した。このことから従来のモータによる圧力検知より、高感度な挟み込み防止センサを付与した導電層付きガラス板を作製することができた。
次に各種の転写フィルムを作製し、評価した。
(実施例3)
キャリアフィルムとして、シリコーン系剥離層付きPETフィルムA54(帝人デュポンフィルム製、厚み38μm)を使用し、剥離層上に膜厚1.5μmの中間層、膜厚7μmの導電層、膜厚16μmのセラミックス層、膜厚12μmの着色層、膜厚1.5μmの保護層を順次形成し、保護層上に支持体となる保護フィルム(日東電工製:SPV-J-300)をラミネートし、積層物Aを作製した。尚、各層の形成方法は実施例1と同条件で行った。
次に、剥離用フィルムとしてシリコーン系剥離層付きPETフィルムA31(帝人デュポンフィルム製、厚み38μm)を使用し、剥離層上に粘着層用塗料をメイヤーバーによりドライ膜厚3μmで形成し、積層物Bを作製した。
最後に、積層物Aのキャリアフィルムを剥離して露出した中間層と積層物Bの粘着層とを向かい合わせてラミネートし、本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例4)
実施例3と同様に中間層上に導電層を形成した後、着色層、セラミックス層の順で積層形成した。それ以外は実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例5)
実施例3と同様に中間層上に導電層を形成した後、着色層を形成せずに、セラミックス層を形成した。それ以外は実施例3と同様にして本発明の用転写フィルムを作製した。
(実施例6)
導電層用塗料として、導電ペーストを90重量部に対し、セラミックス層用塗料を10重量部の比率となる塗料を3本ロールにより混練し、作製した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例7)
導電層用塗料として、導電ペーストを50重量部に対し、セラミックス層用塗料を50重量部の比率となる塗料を3本ロールにより混練し、作製した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例8)
セラミックス層のドライ膜厚7μmで形成した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例9)
セラミックス層のドライ膜厚21μmで形成した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例10)
着色層の乾燥膜厚5μmで形成した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例11)
着色層の乾燥膜厚15μmで形成した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例12)
セラミックス層用塗料にSi100at%対しBi42at%を含有したガラスフリットを用いた以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(実施例13)
セラミックス層用塗料にSi100at%対しBi28at%を含有したガラスフリットを用いた以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
(比較例1)
導電層用塗料として、Ag粉と塩酢酸ビニル系樹脂からなる導電ペースト(東洋紡績製:DW-351H-30)を用い、ガラスフリットを添加せずに作製した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
作製した転写フィルムの剥離用フィルムを剥離し、平面サイズ100×100mm、厚さ5mmのガラス板の端面に貼り合わせた後、保護フィルムを剥離し、ガラス板の端面に導電層、セラミックス層、着色層を含む積層体を転写形成した後、これを焼成し、ガラス板の端面に導電層、セラミックス層、着色層の積層焼成体を形成した。焼成は昇温20℃/minで680℃まで昇温し、その後2分間維持した後、炉内放冷で100℃まで冷却し、炉内から取り出し、導電層付ガラス板を作製した。
(各種の転写フィルムとそれを用いた導電層付きガラス板の評価)
導電層付ガラス板の焼成性として、目視観察により、パターン形状の欠け、ゆがみ、クラック、剥離、色変化などの有無を確認した。電気特性として、導電層の抵抗値をテスターにより確認した。耐摩耗性として、摩擦試験機(東洋精機製)の試験台に導電付きガラス板の端面を固定し、φ10mmの鉄球に自動車のサイドガラスのウェザーストリップに用いられるクロロプレンゴムを貼りつけ、JISZ8901ダスト1種とJISZ8901ダスト2種が1:3で配合された水溶液を1cm3滴下後、荷重500g、稼動速度100mm/sec、ストローク200mmで500回試験した。耐侯性として、焼成後サンプルを0.1Nの希硫酸水溶液中に80℃/140時間浸漬させた後、超純水で焼成後サンプルを洗浄および乾燥させて、JIS K5600 5-6に準拠したテープ剥離試験を行い、焼成後サンプルの剥離度を目視観察した。
焼成性の評価基準は目視観察でパターン形状の欠け、ゆがみ、クラック、剥離、色変化などが無い状態を◎、目視観察でパターン形状の欠け、ゆがみ、クラック、剥離、色変化などがあるが、他の特性に影響を及ぼさない状態を○、目視観察でパターン形状の欠け、ゆがみ、クラック、剥離、色変化などがあり、他の特性に影響を及ぼす状態を×とした。耐摩耗性の評価基準は磨耗試験後の試験面の積層焼成体を目視観察し、剥離していない状態を◎、剥離しているが、他の特性に影響を及ぼさない状態を○、剥離し、かつ他の特性に影響を及ぼす状態を×とした。耐候性の評価基準はテープ剥離試験後の目視観察で試験面の積層焼成体が剥離していない状態を◎、剥離しているが、他の特性に影響を及ぼさない状態を○、剥離し、かつ他の特性に影響を及ぼす状態を×とした。
表1 評価結果
Figure 2012214313
比較例1は、導電層にガラスフリットが添加されていないため、焼成後の抵抗値は低くなるが、ガラス板およびセラミックス層との密着性が低下することで焼成性が低下するだけでなく、耐磨耗性および耐候性も所望する結果が得られなかった。
(実施例14)
キャリアフィルムとして、シリコーン系剥離層付きPETフィルムA54(帝人デュポンフィルム製、厚み38μm)を使用し、剥離層上に膜厚1.5μmの中間層、膜厚7μmの導電層、膜厚1.5μmの保護層を順に形成し、保護層上に支持体となる保護フィルム(日東電工製:SPV-J-300)をラミネートし、積層物Aを作製した。それ以外は、実施例3と同様にして本発明の転写フィルムを作製した。
作製した転写フィルムの剥離用フィルムを剥離し、平面サイズ100×100mm、厚さ5mmのガラス板の端面に貼り合わせた後、保護フィルムを剥離し、ガラス板の端面に導電層を転写形成した後、これを焼成した。焼成は昇温20℃/minで680℃まで昇温し、その後2分間維持した後、炉内放冷で100℃まで冷却し、炉内から取り出し、導電層付ガラス板を作製した。
導電層付ガラス板の焼成性を目視観察により、パターン形状の欠け、ゆがみ、クラック、剥離、色変化など無く、良好な結果が得られた。電気特性として、導電層の抵抗値をテスターにより、30mm間隔で配線に沿って6か所測定した。測定した6か所全てにおいて、0.3Ω/cmの結果が得られており、バラつきのない導電膜が形成されていることを確認した。導電層はフィルム平面上で印刷形成されるため、膜厚や配線幅が均一に形成できた結果と考えられる。
(比較例2)
導電層用塗料をディスペンサー(ノズル径200μm、塗料温度:75℃、ワーキングディスタンス(ガラス端面からノズル先端までの距離):0.3mm、速度:10mm/sec)を用いて、厚さ5mmのガラス板の端面の1辺に長さ90mmの配線部を形成し、これを焼成した。焼成は、昇温20℃/minで680℃まで昇温し、その後2分間維持した後、炉内放冷で100℃まで冷却し、炉内から取り出し、導電層付きガラス板を作製した。
導電層付きガラス板の焼成性を目視観察したところ、配線幅のゆがみが観察された。これは吐出した空気圧力の脈動によって吐出量が不均一になったことが影響していると考えられる。また電気特性として導電層の抵抗値をテスターにより30mm間隔で測定したところ、最小値0.05Ω/cm、最大値1kΩ/cmのバラつく結果となった。外観で観察された配線幅のゆがみ同様に、膜厚もゆがみを生じるため、抵抗値のバラつきが発生したと考えられる。バラつきが発生した原因は、ガラス板の端面形状の変位(凹凸)に起因する部分もあると考えられる。
以上のことより、本発明の導電層付き窓ガラスは、直接ガラス板の端面に導電層を形成せずに、一旦支持体上に導電層を形成するため、任意のパターンの導電層を高精度で形成でき、作製や管理が容易であり、生産性を高めることが可能である。また、粘着層を介して転写することにより容易にガラス板の端面に導電層を形成でき、その後の焼成により強固で耐久性のある導電層を形成することが可能となる。さらに給電部を配線部から折り返すことでガラス板の平面に一括形成できるため、導電接着材や半田接着などにより容易に回路への接続ができる。また、ガラス板の端面に導電層を設けているため、窓ガラスとしての視野を阻害することなく、外観に優れ、着色層を有することにより美観の優れた導電層を形成することができた。
1 ガラス板
2 剥離用フィルム
3 粘着層
4 中間層
5 導電層
5a 導電層(焼成後)の配線部
5b 導電層(焼成後)の給電部
6 セラミックス層
6a セラミックス層(焼成後)
7 着色層
7a 着色層(焼成後)
8 保護層
9 支持体(保護フィルム)
10 積層体
10a 積層焼成体
11 電極
11a 電極(焼成後)

Claims (8)

  1. 支持体上に、導電性材料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する導電層を少なくとも含む積層体を設けた転写フィルムを用い、窓ガラス用ガラス板の端面に焼成除去可能な有機物を含有する粘着層を貼り合わせることにより前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、前記ガラス板の端面に前記導電層の焼成体を形成したことを特徴とする導電層付き窓ガラス。
  2. 前記積層体は、着色顔料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する着色層を含み、前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、着色層の焼成体を含む積層焼成体を形成したことを特徴とする請求項1に記載の導電層付き窓ガラス。
  3. 前記積層体は、ガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有するセラミック層を含み、前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することにより、セラミック層の焼成体を含む積層焼成体を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電層付窓ガラス。
  4. 前記導電層の少なくとも一端を、前記ガラス板の端面から前記ガラス板の平面に向かって折り返すことにより、前記ガラス板の平面に前記導電層への給電部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電層付き窓ガラス。
  5. 前記導電層が挟み込み防止用の接触センサを構成し、前記導電層付き窓ガラスが車両用パワーウインドウであることを特徴とする請求項1〜4に記載のいずれか1項の導電層付窓ガラス。
  6. 窓ガラス用ガラス板の端面に、導電性材料を含有する導電層、セラミック層、及び着色顔料を含有する着色層を少なくとも含む層が積層されていることを特徴とする導電層付窓ガラス。
  7. 支持体上に、導電性材料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する導電層を少なくとも含み、さらに必要に応じて着色顔料とガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有する着色層、及びガラス粉体と焼成除去可能な有機物とを含有するセラミック層からなる群から選ばれる少なくとも1つの層を含む積層体を設けた転写フィルムであって、ガラス板の端面に焼成除去可能な有機物を含有する粘着層を貼り合わせることにより前記ガラス板の端面に前記積層体を転写し、次いで前記積層体を焼成することによって、導電層、着色層と導電層、セラミック層と導電層、着色層とセラミック層と導電層のいずれかの焼成体をガラス板の端面に形成し得ることを特徴とする転写フィルム。
  8. 前記積層体は、前記支持体の平面上に概ね直線形状をなすように設けられ、少なくとも前記導電層の一端はL字型に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の転写フィルム。
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