JP5830019B2 - 脂肪酸を生成するプロセス - Google Patents

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Description

本発明は、高純度で選択的に脂肪酸を生成するプロセスに関する。
更に本発明は、植物油又は天然油及び動物性油脂の脂肪酸グリセリドを、固体酸触媒の存在下、水と接触させて加水分解する工程を含む脂肪酸を生成するプロセスに関する。
特に、C6- C24の炭素原子を含む脂肪酸は、石鹸、洗剤、脂肪アルコール、化粧品、薬
品、食品、潤滑油、可塑剤等のような多様な製品のための主成分および前駆体である。それらは、単一成分で、または明確に定義された脂肪酸の混合物として使用される。それらを生成するための主な原料として、植物油または天然油および動物性油脂等が挙げられる。現在、脂肪酸は、主に植物油および/または動物性油脂を過熱蒸気で、高温、高圧下で
反応させることにより生成される(An Ullmann’s Encyclopedia, Industrial Organic Chemicals: Starting Materials and Intermediates, Wiley-VCH, Weinheim, Germany, Vol. 4, Year 1999, pp. 2481 - 2532)。
最も広く用いられるColgate-Emeryプロセスにおいては、反応は連続向流式で、触媒の
非存在下、250 - 330℃で、49 - 80 Kg/cm2の圧力で行われる(H.L. Barnebey, The Journal of the American Oil Chemists’Society, Year 1948, pp. 95 - 99)。このプロセス
は、効率的で、98%以上の植物油脂分解収率が得られるが、全ての種類の植物油および動物性油脂、特に脂肪酸の骨格部分に共役二重結合およびヒドロキシ置換基を含む植物油および動物性油脂(ひまし油、魚油など)への適応には限度がある。高温下における酸化、分解、脱水、重合処理及び重縮合処理に起因して、通常望ましくない副反応が起こり、脂肪酸が損傷する。その傾向は温度とともに指数関数的に上昇する。この際に生成する副産物により、脂肪酸の色及び臭気が変質し、留出物である脂肪酸の収量が減少する(Russell L. Holliday, Jerry W. King, Gary R. List, Ind. Eng. Chem. Res. Year 1997, Vol. 36, pp. 932 - 935)。
Twitchell油脂分解プロセスは、バッチ式反応プロセスで、現在はあまり使用されてい
ない。このTwitchell油脂分解プロセスは、適度な温度(約100℃)で大気圧下、均一触媒を使用して行われる。Twitchell試薬は、炭化水素、オレイン酸および濃硫酸からなる。こ
のプロセスは、Colgate-Emeryプロセスより長い接触時間(12〜24時間)を必要としながら
、わずか80〜85%の油脂分解収率しか得られない(L. Hartman, The Journal of the American Oil Chemists’Society, Year 1953, pp. 349 - 350)。
鹸化による油脂加水分解は、実際で最も古い方法のひとつである。US特許6,646,146 B1および5,383,678は、金属またはアルカリ土類金属触媒の存在下で遂行されるプロセスを
開示している。このプロセスにより、金属石鹸が生成される。これを脂肪酸に変換するために、生成物を酸化する必要があり、著しい量の無機廃水や硬水が生じる結果となる上に、グリセリン副産物の質も劣る。このプロセスは、グリセロールを薬学的な品質のグリセリンに変換するためには、更なる工程が必要とされる。
酵素による油脂分解プロセスは、低エネルギー(35℃)であるが、長時間の接触時間(16
時間〜数日)を必要とする(US patent No. 6,933,139 B2; Warner M. Linfield, Dennis J. O’Brien, Samuel Serota and Robert A. Barauskas, JAOCS, Year 1984, Vol. 61, pp. 1067 - 1071)。US特許No. 6,258,575 B1は、触媒として固定化酵素を用いたプロセスを開示している。加水分解が完全に行われる間、酵素の反応生成物への溶出および触媒の長
期安定性が共通の課題である。
参照として、US特許出願2006/0047131 A1は、石状にした酸化カルシウム及び酸化マグ
ネシウムを充填する下向流充填カラム反応器内で、常圧、60℃での加水分解により、グリセロールから遊離脂肪酸を分解するプロセスを記載している。
近年、バイオディーゼルは脂肪酸から生成される。一方、従来バイオディーゼルは、植物油とアルコールのエステル交換により生成されるが、この方法が適用されるのは、精製植物油脂又は遊離脂肪酸と水の含有量が低い精製植物油脂のみであった。原油/脂、廃油、及びソーダ油滓に見られるように、脂肪酸及び/又は水の含有量が高い場合は、脂肪酸
と水が反応を阻害するため、メチルエステル(バイオディーゼル)の収率は低い。従って、バイオディーゼル油を2工程により調製するプロセスが導入された。つまり、第1工程において、油脂原料を未臨界状態で遊離脂肪酸へ加水分解し、第2工程において、得られた脂
肪酸とアルコールとを混合し、アルコールが超臨界となる条件でエステル化反応を行わせて、脂肪酸アルキルエステル(バイオディーゼル)を生成した。(Dadan Kusdiana and Shiro Saka, Appl. Biochem. Biotech. Year 2004, Vol. 113 - 116, pp. 781)。
特許WO 2003087027は、脂肪酸エステルを、200-350℃の温度で、より好ましくは250-280℃で、及び2-100barの圧力で、好ましくは10-70barで、対応する脂肪酸へ加水分解する
液相プロセスに関する;この方法は、ゼオライト、イオン交換樹脂および酸アモルファス触媒の群から選ばれる酸触媒の存在下で、脂肪酸エステル(液相中で)を水と接触させる(
脂肪酸エステルの量に対する水の量のモル比は、少なくとも1)ステップからなる。この
プロセスは、連続型またはバッチ式として実施されると共に、適度に高い脂肪酸収率を達成するために、250℃より高い温度で、管理される必要がある。これは250℃で、共役二重結合およびヒドロキシ基を含む油(例えば、ひまし油、魚油など)が損傷し、所望しない生成物になるからである。更に、ここに挙げる実施例は、実施例1−5および7−9に示すように、バッチ式プロセスにおいて最大分解収率70%の短鎖脂肪酸メチルエステル、すなわちC8-C12の加水分解を記載している。また、脂肪酸グリセリド及び長鎖エステルの実施例は上記出願に記載されていない。
特許US6646146は、脂肪酸エステル(6-20炭素原子)を、Li、Zn、Sn、Al、Ba、Ca、Mg、TiおよびZrから選ばれる金属の有機酸塩、または、酸化物、アルコキシド、ヒドロキシド
等の触媒下、脂肪酸とアルコールに直接加水分解し、好ましくは温度180-230℃で、43.5-290psiの圧力下、大きな水和殻(水和層)を有する石鹸を形成することができる液相プロセスを記載している。ここには、加水分解は、エステルの重量に対して、0.01-0.2重量パーセントの金属の存在下、好ましくは500-2000ppmの金属の存在下で行われたことが開示さ
れている。このプロセスの課題は、鹸化及び金属石鹸の形成である。
特許US2458170で発明者は、油脂類を水と接触させて熱と圧力により脂肪酸とグリセリ
ンに加水分解するプロセスであって、油脂材を向流下で水と密接な接触状態にすることにより油脂材を実質的に加水分解し、脂肪酸とグリセリンを生成するプロセスを記載している。その加水分解は触媒なしで実施され、それによって、油脂類の実質的に完全な水溶性加水分解が、触媒の汚染を伴わずに成し遂げられる。低温低圧下では反応が平衡点に達するまでに時間がかかり、平衡点に達した時点で加水分解は減速する。
植物性油脂の加水分解は吸熱反応である。加水分解の程度は、温度の上昇とともに向上する。更に、より高い温度では、脂質における水の混和性が上昇し、それによって反応率が高まる。しかしながら、上記したような高温でのプロセスでの大きな欠点は、エネルギー集約的で、コストがかかり、反応剤として、過熱蒸気の相当量を使用し、また、高価な耐腐食性物質で作られた大きな反応器の使用を必要とする。更に原油の質が悪いため、脂
肪酸とグリセロール生成物を精製するための更なる工程を必要とし、全体の製造工程におけるコストを上昇させる。
“Ind. Eng. Chem. Res. Vol. 48, Year 2009, pp. 4757 - 4767”のジャーナルによれば、Ngaosuwanらは、モデル系トリカプリリンの加水分解に使用するメソ多孔質シリカ(SAC-13)に担持されたナフィオン樹脂ナノパーティクルおよびタングステン酸ジルコニア等
の固体酸触媒の適用を開示している。この反応は、半バッチ式反応器内で大気圧下、110-150℃で、低流量の水を連続添加することにより行われた。しかし、このプロセスにおい
ては再利用前に触媒を焼成しなければならず、よってこの固体酸触媒システムは、特に長鎖脂肪酸エステルの場合、90%以上の変換率が達成できないという大きな問題を抱えると共に、触媒の再利用を検討する上でも、不活性化しやすいという更なる問題を抱える。
以上に鑑み、適度な温度下で行われ、高純度の遊離脂肪酸とグリセリンを生成する、効率的、経済的に有益で、及び環境に優しい、触媒作用による植物油の加水分解プロセスを提供することが望ましい。
また、容易に回収再利用できると共に鹸化化合物を生成させない触媒システムを提供することが好ましいことは明らかである。更にこの触媒は滲出物質を生じさせない特性を有する。従来の触媒の問題点は、温度が250℃を超えて上昇するとプロセスの速度が増すが
、依然としてエネルギー集約的で、温度に感受性が高い物質の加水分解には適さないという温度-時間が逆相関関係を示すということにある。反応基(魚油やひまし油などに存在する共役二重結合およびヒドロキシ基)を有する脂肪酸は、より高い温度で不安定で、所望
しないタール生成物を生成する。副産物グリセロールの収率も、高温下ではより低くなる。
従来の触媒システムの更なる問題点は、親水性触媒であるため、低温下でも反応が促進される脂質分子の吸着が行われないことである。
[発明の目的]
本発明の主な目的は、適切な反応条件下、構造的に簡素で工業的に拡張可能で、効率的、及び再利用可能な固体酸触媒の存在下で脂肪酸を調製するプロセスを提供することである。
本発明の更なる目的は、98%より良い純度と選択性を有している遊離脂肪酸とグリセロールを生成することである。
本発明の更なる目的は、温度感受性があるひまし油や魚油等を含むあらゆるタイプの植物油または天然油および動物性油脂を原油として使用できる汎用性のあるプロセスを提供することである。
本発明の更なる目的は、バッチ式、半バッチ式、及び連続式固定型のいずれかの触媒充填層反応器において行われるプロセスを提供することである。
本発明の更なる目的は、トランス異性体が5%未満の脂肪酸を生成するプロセスを提供
することである。
[発明の要約]
本発明は、植物油又は天然油又は動物性油脂の脂肪酸グリセリドを、固体酸触媒の存在下、水と接触させる工程を含む脂肪酸の生成プロセスであって、固体酸触媒が二重金属シアン化物錯体又はVIb族担持遷移金属酸化物のいずれかより選ばれることを特徴とし、
(a) 植物油又は天然油及び動物性油脂由来の一以上の脂肪酸グリセリドと水とを固体酸触媒の存在下接触させ、油脂類の水に対するモル比を1:5〜1:40の範囲に設定する共
に、触媒を油脂類の3〜10wt%の範囲に設定する工程と、
(b) 工程(a)で得られた反応生成物を、150-230℃の範囲の温度下、1-6MPaの範囲の圧力で反応させて脂肪酸を得る工程と、
(c) 工程(b) で得られた脂肪酸を反応生成物とグリセロール副産物から分離する工程、とを含む脂肪酸の生成プロセスを提供する。
本発明の一実施形態によると、二重金属シアン化物錯体は化学式
Zn3M2(CN)n(ROH).xZnCl2.yH2O
によって表され、Rはターシャリーブチルを示し、MはFe、CoおよびCrからなる群から選ばれる遷移金属イオンを示し、xは、0から0.5で変化し、yは3から5で変化し、nは10また
は12である。
本発明の他の実施形態によると、VIb族遷移金属酸化物は、酸化モリブデンまたは酸化
タングステンで、シリカ又はアルミナ及びその混合物に担持されるか、又は前記金属酸化物を含む担体に担持されるか、又はリン元素等VA族プロモーターと共にこれら酸化物を含む担体に担持される。
本発明の更に他の実施形態によると、安定性があり再利用可能な固体触媒を、粉末形態または好ましくは押出成形体又は球体で使用することを特徴とするプロセスを提供する。
本発明の更に他の実施形態によると、植物油または天然油は、食用または非食用の油またはその混合物である。
本発明の更に他の実施形態によると、ココナツ油、ひまわり油、大豆油、からし油、オリーブ油、綿実油、落花生油、なたね油、マーガリン油、ホホバ油、ジャトロファ油、ひまし油、米ぬか油、魚油の群から選ばれる、又はその組み合わせから選ばれる植物油、および動物性油脂、鶏油、および精製油脂からなる植物油および動物性油脂を使用する。
本発明の更に他の実施形態によると、生成物中のトランス異性体の量は5%未満である
本発明の更に他の実施形態によると、脂肪酸およびグリセリンの純度は少なくとも98%である。
[発明の詳細な説明]
本発明は、二重金属シアン化物錯体又はVIb族担持遷移金属酸化物から選ばれる、効率
的で再利用可能な固体酸触媒の存在下、適切な反応条件で、植物油又は天然油又は動物性油脂中の脂肪酸グリセリドを水と接触させる工程を含み、脂肪酸及びグリセロールを98%の純度で選択的に得ることを目的とする。
本発明に係る脂肪酸の生成プロセスは、
a. 植物油又は天然油又は動物性油脂由来の一以上の脂肪酸グリセリドを、二重金
属シアン化物錯体又は固定化したVIb族担持遷移金属酸化物から選ばれる固体酸触媒の存
在下で水と接触させる工程と、
b. 工程(a)の反応生成物を、約150-230℃の範囲の温度で、約1-6MPaの範囲の圧力
で処理する工程と、
c. 反応生成物及びグリセロール副産物から生成する脂肪酸を分離する工程とを、
含むことを特徴とする脂肪酸の生成プロセスである。
脂肪グリセリドの加水分解に使用される本発明の二重金属シアン化錯体は化学式、
Zn3M2(CN)n(ROH).xZnCl2.yH2O
で表され、Rはターシャリーブチルを示し、MはFe、CoおよびCrの群から選ばれる遷移金属イオンを示し、xは0から0.5で変化し、yは3から5で変化し、nは10または12である。二
重金属シアン化物錯体は、以下の物理化学的特性を有する:
Figure 0005830019
VIb族遷移金属酸化物は、酸化モリブデンまたは酸化タングステンで、シリカ又はアル
ミナ及びその混合物に担持されるか、又は前記金属酸化物を含む担体に担持されるか、又はリン等のVA族プロモーターと共にこれら酸化物を含む担体に担持される。VIb族担持金
属酸化物触媒は、以下に示す物理化学特性を有する。
Figure 0005830019
EP1733788 (US20070004599) {2005年6月16日付、インド出願番号1561/DEL/2005より優先権主張}、および US 7,754,643、7,482,480は、植物油または動物由来の油脂から得ら
れる潤滑油と炭化水素燃料を調製するための改良されたプロセスに関する発明を開示している。これは、動植物油脂を、二重金属シアン化物触媒の存在下で、150-200℃の範囲の
温度で、3-6時間、アルコールと反応させて望ましい生成物を得るプロセスであるが、ア
ルコールの代わりに水と反応させて脂肪酸を生成するために上記触媒を適用するプロセス
は新規であると言える。ルイス酸は、脂肪酸グリセリドの加水分解およびエステル交換を触媒するが、全ての固体酸触媒が、150-230℃と同程度の低い温度で、より高収率で、同
等の効率性を有する反応を触媒できるわけではない。疎水性であるDMCは、より低い温度
で、そして、ここで例証されるように、魚油及びひまし油を含む全ての油に対して、所望しないトランス異性体生成物をより少なくすると共に、収量を改善したエステル交換および加水分解を遂行することができる。
植物油および動物性脂肪は、例えば、ココナツ油、ひまわり油、大豆油、からし油、オリーブ油、綿実油、なたね油、マーガリン油、ホホバ油、ジャトロファ油、ひまし油、米ぬか油、魚油、藻油およびこれらの類縁油からなる群より選ばれる、またはこれらの組み合わせから選ばれる単独、または混合物としての食用または非食用の油であるが、これらに限定されない。動物性脂肪は、鶏油または精製油脂で、単独またはそれらの混合物である。
油脂類の水に対するモル比は、1:5〜1:40の範囲で、使用される触媒量は、油脂類の3-10wt%である。反応は、バッチ式または半バッチ式反応器または連続式固定型の充填層反
応器で行われる。本発明の固体触媒は安定性があり、再利用可能である。
反応は、適切な条件下で最小限の工数で行われる。したがって、反応が150-230℃の範
囲の温度で、10-60bar(1-6MPa)の圧力で実施されることが好ましい。
本発明のプロセスの一態様によると、触媒は固体で、反応は不均一条件で起こり、生成物である脂肪酸およびグリセリンは液体で、固体触媒は更なる再利用のために遠心分離/
濾過により生成物から容易に分離することができる。
本発明のプロセスの他の態様によると、油脂類中のトリグリセリドの変換率は90%と同等かそれより大きく、脂肪酸とグリセロールの選択性は少なくとも98%であり、よってこのプロセスで生成される脂肪酸とグリセリンの純度は少なくとも98%で、生成物中のトランス異性体の量は5%未満となる。本発明のプロセスにより生成される脂肪酸は、C6-C24
の炭素原子を有する脂肪酸の組成物である。
本発明のプロセスの更なる他の態様によると、上記反応は、いかなる溶媒も使用せずに行われる。
本発明の発明者らの鋭意努力の結果、二重金属シアン化物錯体又は担持遷移金属酸化物からなる群より選ばれる固体酸触媒は、植物油または天然油または動物性脂肪の脂肪酸への変換を可能にし、反応生成物からの分離、再利用が容易であることが分かった。すなわち、反応生成物から触媒を分離するため材料を追加しなければならない金属およびリパーゼ等の触媒を用いる従来技術によるプロセスの欠点を克服できることが分かった。このように、本発明に係る容易に分離可能な触媒システムにより、経済的かつ環境に優しい脂肪酸生成プロセスを達成することができた。更に、本発明に係る効率的な固体触媒により、従来技術の触媒回収等、手間のかかるプロセスを省くことも可能となった。更に本発明の効率的な触媒システムにより、いかなる溶媒も追加せずにすみ、脂肪酸生成プロセスを適切な条件下で行うことができ、それによって、経済性が達成されると共に、食品および医薬品業界に直接適用できる高純度の脂肪酸およびグリセロール生成が達成された。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、あくまで例示的であって、これにより本発明の権利範囲が制限されると解釈されてはならない。
実施例1
実施例1は、本発明に係るFe-Zn二重金属シアン化物触媒の調製を示す。K4[Fe(CN)6] (0.01 mol)を2回蒸留した水(40ml)に溶解した(溶液-1)。ZnCl2 (0.1 mol)を蒸留水(100ml)およびターシャリーブタノール(20ml)の混合液に溶解した(溶液-2)。ポリ(エチレングリ
コール)-ブロック-ポリ(プロピレングリコール)-ブロック-ポリ(エチレングリコール)(EO20-PO70-EO20;分子量約 5800)(15g)を2mlの蒸留水および40mlのターシャリーブタノールに別々に溶解した(溶液-3)。溶液-2を溶液-1に50℃で60分間かけて激しく撹拌しながら加えた。白色析出物が添加中に得られた。そこで、溶液-3を上記反応生成物へ5分かけて加
え、更に1時間撹拌を続けた。得られた固体を濾過し、蒸留水(500ml)で洗浄し、25℃で2-3日間乾燥し、これを反応に使用する前に、4時間、180-200℃で活性化させた。
実施例2
実施例2は、本発明に係るFe-Co二重金属シアン化物触媒の調製を示す。K4[Co(CN)6] (0.01 mol)を2回蒸留した水(40ml)に溶解した(溶液-1)。ZnCl2 (0.1 mol)を蒸留水(100ml)およびターシャリーブタノール(20ml)の混合液に溶解した(溶液-2)。ポリ(エチレングリ
コール)-ブロック-ポリ(プロピレングリコール)-ブロック-ポリ(エチレングリコール)(EO20-PO70-EO20;分子量約 5800)(15g)を2mlの蒸留水および40mlのターシャリーブタノールに別々に溶解した(溶液-3)。溶液-2を溶液-1に50℃で60分間かけて激しく撹拌しながら加えた。白色析出物が添加中に得られた。そこで、溶液-3を上記反応生成物へ5分かけて加
え、更に1時間撹拌を続けた。得られた固体を濾過し、蒸留水(500ml)で洗浄し、25℃で乾燥し、これを反応に使用する前に、4時間、180-200℃で活性化させた。
実施例3
実施例3は、本発明に係るFe-Cr二重金属シアン化物触媒の調製を示す。K3[Cr(CN)6] (0.01 mol)を2回蒸留した水(40ml)に溶解した(溶液-1)。ZnCl2 (0.1 mol)を蒸留水(100ml)およびターシャリーブタノール(20ml)の混合液に溶解した(溶液-2)。ポリ(エチレングリコール)-ブロック-ポリ(プロピレングリコール)-ブロック-ポリ(エチレングリコール)(EO20-PO70-EO20;分子量約 5800)(15g)を2mlの蒸留水および40mlのターシャリーブタノールに別々に溶解した(溶液-3)。溶液-2を溶液-1に50℃で60分間かけて激しく撹拌しながら加えた。白色析出物が添加中に得られた。そこで、溶液-3を上記反応生成物へ5分かけて加
え、更に1時間撹拌を続けた。形成した固体を濾取し、蒸留水(500ml)で洗浄し、25℃で乾燥し、これを反応に使用する前に、4時間、180-200℃で活性化させた。
実施例4
実施例4は、バッチ式反応器中で、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒により大豆油から脂
肪酸の調製を示す。50gの大豆油、水(油の水に対するモル比は1:40)および触媒(油の10wt%)を300mlのチタン系のオートクレーブ(Parr社製)に充填した。この反応は、反応器の内容物を500rpmの速度で撹拌しながら、210℃で、自己圧(2MPa)で8時間行われた。オートクレーブは、そこで25℃に冷却された。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によ
って分離された。生成物は、上層の油層および下層の水層からなる2層を有した。油層は
脂肪酸およびもしあれば未反応の油を含み、水層は水および副産物であるグリセロールを含有した。2層を重力で分離し、油層中に存在する水は蒸留され、高速液体クロマトグラ
フィ(HPLC)分析に付して、酸価が評価された。下層からのグリセロールは水を蒸留することにより分離された。質量バランス(マスバランス)は100%であった。ガスクロマトグラ
フィ(GC)分析によって測定されたグリセロールの純度は100%であった。脂肪酸のトラン
ス異性体は2%であることが判明した。反応生成混合物中での油層および水層の分離を促
進するために、少量の石油エーテルまたはヘキサンを加えることができる。逆相パーキン-エルマーシリーズ200HPLCである、C-18 Spheri-5カラム(5 μm 粒子サイズを有する250 x 4.6 mm)およびELSD検出器(Gilson)がHPLC分析に用いられた。注入量は10μLで、流量は1ml/min、カラム温度は50℃で、メタノールおよび2-プロパノール/n-ヘキサンの移動相(5
から4の質量比)が用いられた。FAMEカラム(30 m x 0.32 mm ID x 0.25 μm フィルム厚)
のためのバリアンセレクトを装備したバリアンGC機器(250℃で注入し、260℃で検出)がGC法によるグリセロールの分析に用いられた。
実施例5
実施例5は、連続式固定型床反応器中、配合されたFe-Zn二重金属シアン化物触媒上に
より大豆油からの脂肪酸の調製を示す。Fe-Zn二重金属シアン化物は、結合剤としてアル
ミナと混合し(錯体:結合剤の重量比=80:20)、公知の方法で押出成形(1/24”)された。典型的な反応において、触媒は、ステンレスの反応チューブに充填された。試薬である大豆油および水(モル比は1:15)が2台のポンプシステムを用いて反応器に供給された。植物油
に対する供給物の流量を、0.4 h-1に維持し、反応器内の温度は210℃に設定し、圧力は3Mpaに設定した。反応は上向流式で行われ、生成混合物を反応器の上部から採取した。脂肪酸はグリセロールおよび水から分離され、実施例4に記載するように分析された。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定されたグリセロールの
純度は100%であることが判明した。脂肪酸のトランス異性体は4%であった。数時間、時系列に沿って調べたが、触媒の不活性化は検出されなかった。
実施例6
実施例6は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による大豆油から脂
肪酸の調製を示す。10gの大豆油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt
%;粉末または押出球状)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)
製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧(1MPa)で12時間行われた。そして、オートクレーブを25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪酸を、グリセロールおよび水から分離し、実
施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフ
ィ分析によって測定されたグリセロールの純度は100%であった。脂肪酸のトランス異性
体は<2%であることが判明した。
実施例7
実施例7は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒によるひまし油から
脂肪酸の調製を示す。10gのひまし油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充
填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で12時間行われた。そして、
オートクレーブを25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によっ
て分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定さ
れたグリセロールの純度は100%であった。脂肪酸のトランス異性体は<2%であることが
判明した。
実施例8
実施例8は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による非食用のカラ
ンジャ油からの脂肪酸の調製を示す。10gのカランジャ油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼の
オートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で12時間
行われた。そして、オートクレーブを25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施
例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ
分析によって測定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトラ
ンス異性体は<2%であることが判明した。
実施例9
実施例9は、静的バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による非食用の
ジャトロファ油から脂肪酸の調製を示す。10gのジャトロファ油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレ
ス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒ
ロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で12時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離
し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマト
グラフィ分析によって測定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪
酸のトランス異性体は2%であることが判明した。
実施例10
実施例10は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒によるヤシ油から
脂肪酸の調製を示す。10gのヤシ油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填
した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で12時間行われた。そして、オ
ートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によっ
て分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定さ
れたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は1%であることが判明した。
実施例11
実施例11は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による廃食油から
の脂肪酸の調製を示す。10gの廃食油(大豆油、落花生油、マーガリン油を含む異なった植物油の混合物)、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレー
ブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で12時間行われた。そして、オートクレーブを、25
℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪
酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定されたグリセロールの
純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は4%であることが判明した。
実施例12
実施例12は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による鶏油から脂
肪酸の調製を示す。10gの鶏油、水(油の水に対するモル比は1:30)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した
。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、その反応内圧力で12時間行われた。そして
、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過に
よって分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測
定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は1%未満であることが判明した。
実施例13
実施例13は、アルミナ触媒上に担持された酸化モリブデンを用いた脂肪酸の調製を示す。典型的なプロセスとして、10gの大豆油、水(油の水に対するモル比は1:20)および触
媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード-
KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で8時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過
によって分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって
測定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は<2%であることが判明した。
実施例14
実施例14は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒によつ、油の水に
対するモル比が1:5での脂肪酸の調製を示す。10gの大豆油、水および触媒(油の5wt%)を
テフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した。
オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で8時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離さ
れた。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定されたグリ
セロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は<2%であること
が判明した。
実施例15
実施例15は、連続式固定型床反応器中で、アルミナ触媒を含む2%のリン等のVA族プ
ロモーターに担持された酸化モリブデン(VIB族金属酸化物)による脂肪酸の調製を示す。
押出成形体である(1/24”)の触媒が設置されたステンレス反応器に充填された。供給試料の大豆油および水が二つの異なったポンプを用いてその反応器に供給された。大豆油の水に対するモル比は、1:15に設定された。植物油に対する供給流量は、0.4 h-1で、反応器
内は、温度230℃、圧力5.5MPaに設定された。反応は上向流式で行われ、生成混合物を反
応器の上部から採取した。脂肪酸をグリセロールおよび水から分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって
測定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は3%であることが判明した。数時間、時系列に沿って調べたが、触媒の不活性化は検出されなかった。
実施例16
実施例16は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による脂肪酸の調
製を示す。この反応では、実施例6の生成物の約20wt%を80%の新鮮な大豆油に加え、これを油原料として使用した。この混合物は油層中の水の混和性を高めることができ、反応時間をかなり減少させ、脂肪酸をより高い収率で得ることができた。典型的なプロセスとして、10gの油混合物(実施例4の20%生成物+80% の新鮮大豆油)、水(油の水に対する
モル比は1:20)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステ
ンレス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会
社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧(1MPa)で5時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が
、反応生成物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪酸をグリセロールおよび水か
ら分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスク
ロマトグラフィ分析によって測定されたグリセロールの純度は100%であった。生成物中
の脂肪酸のトランス異性体は2%であることが判明した。
実施例17
実施例17は、バッチ反応において、Fe-Zn二重金属シアン化物触媒による、大豆油の
水に対するモル比が1:20に設定された脂肪酸の調製および触媒の再利用性を示す。10gの
大豆油、水および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒ
ロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で8時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成
物から遠心分離/濾過によって分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離
し、実施例4に記載するように分析した。触媒を5サイクル用いた結果および脂肪酸への
変換と選択性の結果を表に示した。分離した触媒は、精製/表面洗浄の何らかの更なる処
理に付すことなく引き続くリサイクルに再利用された。この再利用された触媒は、新鮮な触媒のそれらと同じ構造を有し、同じ分光学的特性を有した(表1)。
実施例18
実施例18は、バッチ反応において、Co-Zn二重金属シアン化物触媒による、大豆油か
ら脂肪酸の調製を示す。10gの大豆油、水(油の水に対するモル比は1:20)および触媒(油の5wt%)をテフロン(登録商標)ライナー付き100mlのステンレス鋼のオートクレーブに充
填した。オートクレーブを閉じ、回転合成反応器(株式会社ヒロ(日本)製、モード- KH 02; 回転速度 = 50 rpm)中に置き、反応は、190℃で、自己圧で8時間行われた。そして、オートクレーブを、25℃に冷却した。まず、触媒が、反応生成物から遠心分離/濾過によっ
て分離された。脂肪酸および副生成物のグリセロールを分離し、実施例4に記載するように分析した。質量バランスは100%であった。ガスクロマトグラフィ分析によって測定さ
れたグリセロールの純度は100%であった。生成物中の脂肪酸のトランス異性体は<2%で
あることが判明した。
Figure 0005830019
Figure 0005830019
本発明は、当業者にとって自明である多数の変形及び変更が可能であり、添付の請求の範囲から逸脱することなしに、実施例に特記する事項以外でも本発明を実施することができる。
[発明の効果]
本発明の効果は次の通りである。
1.低温プロセスを達成
2.ノンアルコールプロセスを達成
3.トランス異性体の発生が微小
4.高純度の生成物を達成
5.100%の高質量バランスを達成
6.多くの油脂類やその組み合わせ等広い適用範囲

Claims (9)

  1. 植物油又は天然油又は動物性油脂の脂肪酸グリセリドを、固体酸触媒の存在下、水と接触させる工程を含む脂肪酸の生成プロセスであって、固体酸触媒が二重金属シアン化物錯体又はVIb族担持遷移金属酸化物のいずれかより選ばれることを特徴とし、
    (a) 植物油又は天然油及び動物性油脂由来の一以上の脂肪酸グリセリドと水とを固体酸触媒の存在下接触させ、油脂類の水に対するモル比を1:5〜1:40の範囲に設定すると共に、触媒を油脂類の3〜10wt%の範囲に設定する工程と、
    (b) 工程(a)で得られた反応生成物を、150-230℃の範囲の温度下、1-6MPaの範囲の圧力で反応させて脂肪酸を得る工程と、
    (c) 工程(b) で得られた脂肪酸を反応生成物とグリセロール副産物から分離する工程、とを含む脂肪酸の生成プロセス。
    ただし、VIb族の表記は、米国の旧CAS方式によるものとする。
  2. 請求項1に記載のプロセスであって、使用する二重金属シアン化錯体は化学式
    Zn3M2(CN)n(ROH).xZnCl2.yH2O
    で表され、Rはターシャリーブチルを示し、MはFe、CoおよびCrの群から選ばれる遷移金属イオンを示し、xは0から0.5に変化し、yは3から5に変化し、nは10または12であることを特徴とするプロセス。
  3. 請求項1に記載のプロセスであって、使用するVIb族遷移金属酸化物は、酸化モリブデンまたは酸化タングステンで、シリカ又はアルミナ及びその混合物に担持されるか、又は前記金属酸化物を含む担体に担持されるか、又はリンと共にこれら酸化物を含む担体に担持されることを特徴とするプロセス。
  4. 請求項1に記載のプロセスであって、(a) で使用される安定性があり再利用可能な固体触媒を、粉末形態または押出成形体又は球体から選ばれる形態で使用することを特徴とするプロセス。
  5. 請求項1に記載のプロセスであって、前記植物油または天然油は、食用または非食用の油またはその混合物であることを特徴とするプロセス。
  6. 請求項1に記載のプロセスであって、ココナツ油、ひまわり油、大豆油、からし油、オリーブ油、綿実油、落花生油、なたね油、マーガリン油、ホホバ油、ジャトロファ油、ひまし油、米ぬか油、魚油の群から選ばれる植物油、及びその組み合わせから選ばれる植物油を使用することを特徴とするプロセス。
  7. 請求項1に記載のプロセスであって、動物性油脂は、鶏脂及び精製油脂から選ばれることを特徴とするプロセス。
  8. 請求項1に記載のプロセスであって、生成物中トランス異性体の量は5%未満であることを特徴とするプロセス。
  9. 請求項1に記載のプロセスであって、脂肪酸およびグリセリンの純度は少なくとも98%であることを特徴とするプロセス。
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