JP5828421B1 - プレキャスト工法における型枠支持具および梁施工方法 - Google Patents

プレキャスト工法における型枠支持具および梁施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】PC工法において梁を構成する場合に接合部に設ける型枠の底面枠を支持脚によらず簡単に支持することができる型枠支持具および梁施工方法を提供すること。【解決手段】本発明の型枠支持具は、所定の高さに配置された2つのプレキャストコンクリート部材の接合部を囲むように設けられる型枠のうち底面枠を支持する型枠支持具であって、プレキャストコンクリート部材から接合部に露出する鉄筋に取り付けられる係止部と、一端が係止部に螺合され、係止部に対して角度可変に取り付けられる支持棒と、支持棒の他端に螺合され、底面枠の上面と当接する固定部と、固定部との間で底面枠を挟持する締結部と、締結部に取り付けられ、底面枠の外側を押さえる棒材を固定するための座金部と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材の接合部を繋ぐ際に用いられる型枠支持具および梁施工方法に関する。
プレキャスト工法(以下、「PC工法」と言う。)は、鉄筋コンクリートの柱や梁、壁の部材(プレキャストコンクリート部材)を予め作製しておき、建築現場においてプレキャストコンクリート部材をつなぎ合わせて構造体を構築する工法である。PC工法によれば、工期の短縮化を図ることができるとともに、安定した品質の構造体を構築することができる。
PC工法において、複数のプレキャストコンクリート部材をつなぎ合わせる場合、接合部に露出する鉄筋をコンクリートで埋める作業が必要になる。この際、プレキャストコンクリート部材の接合部に型枠を取り付けて、型枠内にコンクリートを流し込み、プレキャストコンクリート部材と接合部とをコンクリートで一体化している。
特許文献1には、鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC構造)におけるトラス埋込PC板に対向して、柱または梁用の型枠を固定する型枠固定構造が記載されている。この型枠固定構造で用いられる型枠固定具は、トラス埋込PC板のトラス筋に係止する係止部材と、この係止部材に螺合してトラス筋に対しこの係止部材を固定するセパレータ部材と、このセパレータ部材を型枠に固定する締結部材とを備えている。セパレータ部材は、柱または梁を構成する鉄骨を貫通してトラス筋および型枠間に配設されている。
特許文献2には、トラスを有するPC板のような薄肉プレキャスト板体を壁部材として用いる場合に、ラチス筋および上弦筋の露出している側に型枠を固定するためのセパレータ等の取り付け部材を固定して、型枠の固定作業を容易にする型枠の固定具が記載されている。
特開2001−98684号公報 実開昭60−57649号公報
このようなPC工法において梁を構成する場合には、2つのプレキャストコンクリート部材の接合部を囲むように両側面および底面に型枠を設ける必要がある。すなわち、梁は床面から離れた高い位置にあるため、プレキャストコンクリート部材の接合部に設ける型枠として、接合部の下側に底面枠を取り付け、接合部の左右両側に側面枠を取り付ける必要がある。このような型枠のうち底面枠を支持するためには、底面枠と床面との間に支持脚を設けて底面枠の下方を支えておく必要がある。
しかしながら、支持脚には金属パイプなどの重量物が用いられることから、支持脚の運搬や取り付け作業には重労働が強いられる。また、底面枠の下方に多くの支持脚が立ち並ぶことで作業空間が遮られることになり、資材の運搬の邪魔になったり、作業性が悪化したりするという問題がある。
本発明の目的は、PC工法において梁を構成する場合に接合部に設ける型枠の底面枠を支持脚によらず簡単かつ確実に支持することができる型枠支持具および梁施工方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の型枠支持具は、所定の高さに配置された2つのプレキャストコンクリート部材の接合部を囲むように設けられる型枠のうち底面枠を支持する型枠支持具であって、プレキャストコンクリート部材から接合部に露出する鉄筋に取り付けられる係止部と、一端が係止部に螺合され、係止部に対して角度可変に取り付けられる支持棒と、支持棒の他端に螺合され、底面枠の上面と当接する固定部と、固定部との間で底面枠を挟持する締結部と、締結部に取り付けられ、底面枠の外側を押さえる棒材を固定するための座金部と、を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、2つのプレキャストコンクリート部材の接合部を囲むようにコンクリート打設用の型枠を取り付ける際、接合部に露出した鉄筋にぶら下げるように型枠支持具が取り付けられ、この型枠支持具によって底面枠を支持する。これにより、底面枠の下方に支持脚を設ける必要がなくなる。型枠支持部は鉄筋を利用して取り付けられるため、底面枠を確実に支持することができる。また、型枠支持具の支持棒の取り付け角度に自由度があるため、他の鉄筋などの部材との干渉を避けるように型枠支持具を容易に取り付けることができる。
本発明の型枠支持具において、係止部は、鉄筋に掛けられるバンド金具と、バンド金具に回転可能に取り付けられ、支持棒の一端を螺合するバックルと、を備えていてもよい。これにより、バックルがバンド金具に対して回転可能に取り付けられ、鉄筋に固定されるバンド金具に対して支持棒の取り付け角度を調整できるようになる。
本発明の型枠支持具において、バックルは、バンド金具に取り付けられるバックル本体と、バックル本体の載置面に載置され、支持棒の一端を螺合するナットと、を有し、ナットの軸は、載置面に対して傾斜可能に設けられていてもよい。これにより、支持棒の一端をナットに螺合した状態で、バックル本体に対して傾斜可能になるため、支持棒の取り付け角度に自由度を持たせることができる。
本発明の型枠支持具において、バンド金具は、合口側とは反対側に設けられた蝶番を有していてもよい。これにより、蝶番によってバンド金具を拡げて鉄筋に容易に掛けることができる。
本発明の梁施工方法は、上記の型枠支持具を用いた梁施工方法であって、所定の高さに2つのプレキャストコンクリート部材を横並びに配置し、2つのプレキャストコンクリート部材のそれぞれから延出する鉄筋を接合部で結合する工程と、接合部の鉄筋に係止部を取り付ける工程と、係止部に支持棒の一端を螺合するとともに、支持棒の他端に固定部を螺合する工程と、2つのプレキャストコンクリート部材のそれぞれの下面に底面枠の両端部を突き当てて接合部の下方を覆うように底面枠を配置するとともに、底面枠の上面を固定部に当接させた状態で締結部によって底面枠を固定部との間で挟持する工程と、接合部の側方に側面枠を取り付けて、側面枠と底面枠とによって型枠を構成する工程と、型枠内にコンクリートを流し込み、固化させて、2つのプレキャストコンクリート部材と一体化した梁を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、所定の高さに配置された2つのプレキャストコンクリート部材の接合部にコンクリートを流し込み、一体化させて梁を形成する際、接合部に露出した鉄筋にぶら下げるように型枠支持具を取り付け、この型枠支持具によってコンクリート打設用の型枠の底面枠を支持する。これにより、接合部を囲む型枠を取り付けた状態で底面枠の下方を支える支持脚が不要になる。型枠支持部は鉄筋を利用して取り付けられるため、底面枠を確実に支持することができる。また、型枠支持具を取り付ける際、支持棒の取り付け角度に自由度があるため、他の鉄筋などの部材との干渉を避けるように型枠支持具を容易に取り付けることができ、型枠取り付けの作業性が向上する。
本発明によれば、PC工法において梁を構成する場合に接続部分に設ける型枠の底面枠を支持脚によらず簡単かつ確実に支持することができる型枠支持具および梁施工方法を提供することが可能になる。
(a)は本実施形態に係る型枠支持具を例示する模式図、(b)は本実施形態に係る型枠支持具の一部分解模式図である。 (a)は係止部を例示する拡大正面図、(b)は係止部を例示する拡大斜視図、(c)は係止部を開いた状態を例示する模式図、(d)は係止部を閉じた状態を例示する模式図である。 (a)は支持棒に角度を付けた状態を例示する模式図、(b)はバックルに角度を付けた状態を例示する模式図である。 (a)は図1(a)に示すA−A線断面図、(b)は型枠支持具を取り付けた状態を例示する拡大模式図である。 本実施形態に係る型枠支持具を用いて型枠を取り付けた状態を例示する模式斜視図である。 (a)〜(c)は梁施工方法を例示する模式図である。 (a)〜(c)は梁施工方法を例示する模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
[型枠支持具の構成]
図1(a)の模式図に表したように、本実施形態に係る型枠支持具1は、所定の高さに配置された2つのプレキャストコンクリート部材110および120の接合部Jを囲むように設けられる型枠200のうち、底面枠201を支持する部材である。
プレキャストコンクリート部材110および120によって梁500を構成する場合、所定の高さに2つのプレキャストコンクリート部材110および120を横並びに配置し、2つのプレキャストコンクリート部材110および120のそれぞれから接合部Jに延出する鉄筋101および102を結合する。そして、鉄筋101および102が露出する接合部Jをコンクリートで固めて2つのプレキャストコンクリート部材110および120を一体化し、梁500を形成する。
本実施形態に係る型枠支持具1は、この接合部Jにコンクリートを打設する際に取り付けられる型枠200のうち底面枠201を支持するものである。
図1(b)の一部分解模式図に表したように、型枠支持具1は、係止部10と、支持棒20と、固定部30と、締結部40と、座金部50とを備える。係止部10は、プレキャストコンクリート部材110から接合部Jに露出する鉄筋101に取り付けられる。係止部10は、プレキャストコンクリート部材120から接合部Jに露出する鉄筋102に取り付けられてもよい。係止部10は、バンド金具11と、バックル12とを備える。係止部10の詳細は後述する。
支持棒20は、棒材に雄ねじが設けられたものである。支持棒20の一端は係止部10に螺合される。例えば、支持棒20の一端は、バックル12に設けられた座付きナット122に螺合される。支持棒20は、係止部10に対して角度可変に取り付けられる。
固定部30は、支持棒20の他端に螺合される。固定部30は、例えばプラスチック製の円錐台型部31を有する。円錐台型部31の一端側には支持棒20が螺合される雌ねじ部が設けられ、円錐台型部31の他端側には雄ねじ部が設けられる。円錐台型部31の下面31aは、底面枠201の上面201aと当接する。
締結部40は、固定部30との間で底面枠201を挟持する。すなわち、固定部30の下面31aに底面枠201の上面201aを当接させた状態で、締結部40の一方端に設けられた雌ねじ部を固定部30の雄ねじ部に螺合する。これにより、固定部30と締結部40との間に底面枠201が挟持される。
座金部50は、締結部40に取り付けられる金具である。座金部50は、底面枠201の外側を押さえるパイプ300などの棒材を固定する。座金部50の中央には締結部40を通すための孔が設けられる。座金部50を締結部40に通した状態でパイプ300を受けて、座金部50の外側に突出した締結部40の雄ねじ部にナット45を取り付けて締め付ける。これにより、座金部50で受けたパイプ300によって底面枠201を押さえ込むことができる。
[係止部の構成]
図2(a)の拡大正面図および(b)の拡大斜視図に表したように、係止部10はバンド金具11とバックル12とを備える。バンド金具11はリング状になっており、鉄筋101の外周に取り付けられるようになっている。バンド金具11の合口側には1本の締結具(ボルトおよびナット)13によってバックル12が取り付けられる。
この締結具13を緩めることでバックル12のバンド金具11に対する取り付け角度を調整することができる。バックル12を所望の角度にした後は、締結具13を締めることで、バンド金具11とバックル12とが固定される。バンド金具11の合口とは反対側には蝶番11aが設けられる。
締結具13を外してバンド金具11とバックル12とを分離することで、バンド金具11を合口から拡げることができる。図2(c)には、蝶番11aによってバンド金具11が拡げられた状態が示される。バンド金具11を拡げることで、鉄筋101にバンド金具11を容易に取り付けることができる。
バンド金具11を鉄筋101に取り付けた後は、合口側にバックル12を取り付けて締結具13で共締めすることでバンド金具11が締められ、係止部10を鉄筋101に固定することができる。
図2(a)および(b)に示すように、バックル12は、例えば金属板を折り曲げて底部を設けたバックル本体121を有する。バックル本体121の底部の内側の面である載置面121aには座付きナット122が載置される。載置面121aには座付きナット122のナット部1221を通す孔hが設けられる。孔hの直径は、ナット部1221の外径よりも大きく、座1222の外径よりも小さい。ナット部1221を孔hに通すことで座1222が載置面121aに引っ掛かる状態となる。座付きナット122はバックル本体121に固定されていない。このため、座付きナット122の軸122aは、バックル本体121の載置面121aに対して傾斜可能になっている。
この座付きナット122に支持棒20の一端を螺合することで、支持棒20が係止部10に取り付けられる。この際、座付きナット122および支持棒20を相対的に回転させることで、支持棒20の取り付け長さを調整することができる。
座付きナット122は孔hに挿入されているだけのため、座付きナット122に支持棒20を螺合した状態で、支持棒20の取り付け角度にある程度の自由度を持たせることができる。
図3(a)の模式図に表したように、鉄筋101に係止部10を取り付けて支持棒20を下方に延ばすように取り付ける際、係止部10を取り付けた鉄筋101の下方に他の鉄筋101などの部材がある場合、係止部10の鉄筋101に対する取り付け角度を調整し、支持棒20に角度を付けるようにする。これにより、鉄筋101の下方の部材に支持棒20が干渉することを避けることができる。
また、図3(b)の模式図に表したように、鉄筋101に係止部10を取り付けた状態でバックル12の取り付け角度を調整してもよい。バックル12に角度を持たせた場合でも、バックル本体121に対する支持棒20の取り付け角度に自由度があるため、下方の鉄筋101などの部材に支持棒20が干渉することを避けることができる。
このように、バックル12の角度や支持棒20の角度に自由度があることから、例えば鉄筋101が真っ直ぐ延びていない場合や、斜めに延びる鉄筋101があっても、固定部30の下面31aを基準面に合わせることができる。また、バンド金具11の鉄筋101への固定状況によっては必ずしも係止部10を決まった方向に固定できないこともある。このような場合でも、バックル12や支持棒20の角度を調整することで、固定部30の下面31aを基準面に合わせることができる。
図4(a)には、図1(a)に示すA−A線断面図が表される。本実施形態に係る型枠支持具1は接合部J内において鉄筋101に取り付けられ、型枠200の底面枠201を吊るようにして支える。型枠支持具1は、必要に応じて複数箇所に設けられ、これらの型枠支持具1によって底面枠201を支える。
底面枠201は、型枠支持具1の固定部30の下面31aに当接して位置決めされる。図4(b)の拡大図に示すように、底面枠201は固定部30の下面31aと締結部40との間で挟持される。締結部40を締めることで底面枠201の上面201aが固定部30の下面31aに押し当てられる。
底面枠201にはリブ板2011が取り付けられていてもよい。このリブ板2011をパイプ300などの棒材で押さえることで底面枠201を均一な力で固定することができる。パイプ300はリブ板2011と直交する方向に渡される。型枠支持具1は、2本のパイプ300を座金部50によって受けて押さえ込むことができる。
すなわち、底面枠201を固定部30と締結部40との間で挟持した状態で、締結部40を間にして2本のパイプ300を渡し、これらのパイプ300を座金部50で受けてナット45によって締め付ける。ナット45を締結部40に締め付けることで座金部50により2本のパイプ300を押さえ込み、パイプ300を介して底面枠201を固定部30側に押圧固定することができる。
このように固定された底面枠201の両サイドには、それぞれ側面枠202が取り付けられる。これにより、上部開口の型枠200が接合部Jを囲む形で構成される。型枠200の上部開口からコンクリートを流し込むことで、接合部Jの鉄筋101および102がコンクリートで固められる。本実施形態の型枠支持具1の係止部10、支持棒20および固定部30もコンクリートで埋められる。なお、固定部30はコンクリートが固化し、型枠200を取り外した後に取り外される。
図5の斜視図に表したように、接合部Jには底面枠201および側面枠202による型枠200が取り付けられる。この際、本実施形態に係る型枠支持具1によって底面枠201を支持すると、底面枠201の下方に支持脚を設ける必要がなくなる。すなわち、底面枠201は型枠支持具1によって吊られた状態で、その両端部が2つのプレキャストコンクリート部材110および120の下面に当接して固定される。これにより、床面から底面枠201を支える支持脚を設けることなく、底面枠201を支持できることになる。
図5に表したように、底面枠201の下方に支持脚を設ける必要がないため、作業空間を遮ることがなくなる。したがって、資材の運搬や作業効率が大幅に向上する。また、支持脚によって支える場合には、金属パイプや固定具、端太材など数多くの重量物を用意する必要があり、これらの資材の運搬や取り付けには甚大な手間と労力が掛かる。特に、建設階数が多く、高層階で作業する場合には、重量物の上げ下ろしだけでも非常に大変である。
本実施形態に係る型枠支持具1は非常に軽いものであり、運搬や取り付けに手間を要しない。パイプ300は底面枠201の長さに対応したものを用意すればよい。しかも、型枠支持具1の係止部10や支持棒20はそのままコンクリート中に埋め込まれるため、取り外す必要はない。したがって、型枠200の取り外し作業も大幅に簡素化される。つまり、本実施形態に係る型枠支持具1を用いることで、型枠200を設ける際の支持脚の取り付けや、型枠200を外す際の支持脚の取り外しといった煩わしい作業が不要になるとともに、支持脚による作業空間の遮りも無くなり、現場での作業性を大幅に向上させることができる。
[梁施工方法]
次に、本実施形態に係る型枠支持具1を用いた梁施工方法について説明する。
先ず、図6(a)に表したように、所定の高さに2つのプレキャストコンクリート部材110および120を横並びに配置する。それぞれのプレキャストコンクリート部材110および120からは鉄筋101および102が延出している。これらの鉄筋101および102を向かい合わせるようにプレキャストコンクリート部材110および120を配置する。鉄筋101および102が並ぶ部分が接合部Jとなる。次いで、これらの鉄筋101および102をスリーブ150で結合する。スリーブ150と鉄筋101および102との間にはモルタルが注入される。
次に、図6(b)に表したように、接合部Jの鉄筋101および102に本実施形態に係る型枠支持具1の係止部10を取り付ける。次いで、係止部10に支持棒20の一端を螺合し、さらに、支持棒20の他端に固定部30を螺合する。この際、固定部30の下面31aがプレキャストコンクリート部材110および120の下面の位置と合うように調整される。
次に、図6(c)に表したように、2つのプレキャストコンクリート部材110および120のそれぞれの下面に底面枠201の両端部を突き当てて接合部Jの下方を覆うように底面枠201を配置する。そして、底面枠201の上面201aを固定部30の下面31aに当接させた状態で締結部40によって底面枠201を固定部30との間で挟持する。これにより、底面枠201が2つのプレキャストコンクリート部材110および120の間の下側に渡されることになる。
次に図7(a)に表したように、底面枠201の下にパイプ300を配置して、座金部50によって受ける。そして、ナット45の締め付けによって座金部50でパイプ300を底面枠201側に押さえ込む。パイプ300からの押圧力は、リブ板2011を介して底面枠201に伝わり、底面枠201の全体を均一に押さえることができる。次いで、接合部Jの側方に側面枠202を取り付ける。側面枠202と底面枠201とによって型枠200が構成される。
次に、図7(b)に表したように、型枠200内にコンクリート400を流し込む。コンクリート400は接合部Jに充填され、鉄筋101および102、並びに型枠支持具1の係止部10、支持棒20および固定部30を埋め込む。コンクリート400を固化させることで、2つのプレキャストコンクリート部材110および120がコンクリート400によって一体化される。
次に、図7(c)に表したように、型枠200を取り外す。型枠200を取り外した後、コンクリート400に埋め込まれた固定部30を取り出し、穴埋めする。これにより、2つのプレキャストコンクリート部材110および120の接合部Jがコンクリート400によって繋げられた梁500が完成する。
このような梁施工方法によれば、接合部Jに露出した鉄筋101および102にぶら下げるように型枠支持具1を取り付け、これに型枠200の底面枠201を取り付けるため、底面枠201の下方を支える支持脚が不要になる。これにより、支持脚の取り付け、取り外しの作業が不要になるとともに、型枠200を取り付けている状態でも底面枠201の下方の空間を支持脚によって遮ることがなくなり、作業性が大幅に向上する。
以上説明したように、実施形態によれば、PC工法において梁500を構成する場合に接合部Jに設ける型枠200の底面枠201を支持脚によらず簡単に支持することが可能になる。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、座金部50ではパイプ300以外の棒材を受けてもよい。また、パイプ300等の棒材によってリブ板2011を押圧する例を示したが、リブ板2011を介さず底面枠201の下面をパイプ300等の棒材で直接押圧してもよい。また、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
1…型枠支持具
10…係止部
11…バンド金具
11a…蝶番
12…バックル
13…締結具
20…支持棒
30…固定部
40…締結部
45…ナット
50…座金部
101…鉄筋
102…鉄筋
110…プレキャストコンクリート部材
120…プレキャストコンクリート部材
121…バックル本体
121a…載置面
122…座付きナット
150…スリーブ
200…型枠
201…底面枠
202…側面枠
300…パイプ
400…コンクリート
500…梁
J…接合部

Claims (2)

  1. 所定の高さに配置された2つのプレキャストコンクリート部材の接合部を囲むように設けられる型枠のうち底面枠を支持する型枠支持具であって、
    前記プレキャストコンクリート部材から前記接合部に露出する鉄筋に取り付けられる係止部と、
    一端が前記係止部に螺合され、前記係止部に対して角度可変に取り付けられる支持棒と、
    前記支持棒の他端に螺合され、前記底面枠の上面と当接する固定部と、
    前記固定部との間で前記底面枠を挟持する締結部と、
    前記締結部に取り付けられ、前記底面枠の外側を押さえる棒材を固定するための座金部と、
    を備え
    前記係止部は、前記鉄筋に掛けられるバンド金具と、前記バンド金具に回転可能に取り付けられ、前記支持棒の前記一端を螺合するバックルと、を備え
    前記バックルは、前記バンド金具に取り付けられるバックル本体と、前記バックル本体の載置面に載置され、前記支持棒の前記一端を螺合するナットと、を有し、
    前記ナットの軸は、前記載置面に対して傾斜可能に設けられた
    ことを特徴とする型枠支持具。
  2. 請求項1に記載の型枠支持具を用いた梁施工方法であって、
    所定の高さに2つのプレキャストコンクリート部材を横並びに配置し、前記2つのプレキャストコンクリート部材のそれぞれから延出する鉄筋を接合部で結合する工程と、
    前記接合部の前記鉄筋に前記係止部を取り付ける工程と、
    前記係止部に前記支持棒の前記一端を螺合するとともに、前記支持棒の前記他端に前記固定部を螺合する工程と、
    前記2つのプレキャストコンクリート部材のそれぞれの下面に前記底面枠の両端部を突き当てて前記接合部の下方を覆うように前記底面枠を配置するとともに、前記底面枠の上面を前記固定部に当接させた状態で前記締結部によって前記底面枠を前記固定部との間で挟持する工程と、
    前記接合部の側方に側面枠を取り付けて、前記側面枠と前記底面枠とによって型枠を構成する工程と、
    前記型枠内にコンクリートを流し込み、固化させて、前記2つのプレキャストコンクリート部材と一体化した梁を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする梁施工方法。
JP2015100861A 2015-05-18 2015-05-18 プレキャスト工法における型枠支持具および梁施工方法 Active JP5828421B1 (ja)

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