JP5827936B2 - 濾過構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、水処理用の溝に挿着され、土又は芝生のグラウンドに対して上部を突出又は表出させ、形状を工夫することで着脱自在にした濾過構造体に関する。
従来、土又は芝生のグラウンドのグラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水を排水する手段として、グラウンドの周囲を取り囲むように側溝を設ける手法が知られている。しかし、この側溝は、通常、コンクリート等の水を通さない材料からなるため、側面が仕切りとなり、余剰水及び浸透水が側溝へ排水されるのを妨げる構造となっている。
行き場を失った余剰水及び浸透水は地中に蓄積され、過剰な水分を含んだ浸透水過剰状態となる。この浸透水過剰状態は、芝生の根腐れや芝枯れ、土壌中の酸素欠乏により有毒な硫化水素ガスが発生し、芝の生育を妨げるブラックレイヤーの温床にもなる。浸透水過剰状態の解消方法としては、一般に、グラウンドの地中に透水管を埋設し、グラウンドに染み込んだ浸透水をこの透水管から側溝に導くことでグラウンド外に排水する方法がとられている。
しかしながら、この浸透水排水方法では、時間が経過すると、地中の土砂に含まれる粘土質のシルト成分が、透水管の開孔部に粘着することで目詰まりを起こし、グラウンドに染み込んだ浸透水が透水管内部まで届かず地中に蓄積され、透水管未設置の場合と同じく浸透水過剰状態が解消しないという問題があった。
この問題は、グラウンド中に埋設された透水管を一度掘り起こし、新しい透水管に交換したり、トレンチャー等の機材を使用して、比較的幅が狭く深い穴を掘り、グラウンドに染み込んだ浸透水をその穴に集める等の作業によって解消し得るが、何れの作業も膨大な時間や費用を要し、自治体等のグラウンド管理者にとっては大きな負担となっていた。
このグラウンド管理者の負担を軽減すべく、本件発明者は、土又は芝生のグラウンドの周囲において、グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に副側溝を設けることで、余剰水及び浸透水を仕切りによって阻むことなく、副側溝に排水させることを特徴とするグラウンドの排水方法に係る発明について出願している。
このグラウンドの排水方法によれば、グラウンド新設時若しくは初回メンテナンス時にのみ副側溝を設ければ、従来のような大掛かりな作業を必要とせず、トラクタ等の専用又はその他の掘削機材によってグラウンド内を走り、グラウンド表層から基盤の上までの過剰な浸透水の捌け道を造り、古い根を切るという簡単なメンテナンス作業のみで芝生劣化の原因となる地中の過剰な浸透水をグラウンド外に排水することができ、従来に比べ、短時間且つ低コストでのメンテナンス作業が可能となる。
また、副側溝には充分な強度を有する濾過構造体を装着することで、余剰水及び浸透水に混じる、土砂,芝生の残滓,微生物が側溝や河川へ流れ込むのを防ぎ、芝生の残滓等に残る農薬,肥料によって生じる河川水の汚染が低減されるとともに、濾過構造体に付着した微生物が、水の汚れの原因物質であるチッソやリン等を栄養分として取り込み、分解しながら生き続けることで、排水を浄化できるので環境に優しい。
さらに、濾過構造体を着脱可能にしたことにより、副側溝に溜まった土砂を取り除いたり、濾過構造体に絡まった芝生の残滓を除去する清掃作業が容易となる利点がある。
特願2012−107535
しかしながら、このグラウンドの排水方法に用いる濾過構造体は、副側溝に長期間設置することによって、副側溝周囲の土砂による土圧によって変形し、副側溝から抜き出すことが容易ではなく、簡単にメンテナンスが行えないという懸念があった。
また、副側溝を用いない従来の透水管による排水方法によれば、透水管の開孔部が目詰まりを起こす度に、透水管を一度掘り起こし、新しい透水管に交換する必要があり、その都度、膨大な時間と費用を必要とする。
この問題は、透水管による排水方法を用いる限り改善されることはなく、継続的に繰り返すことになるため、大規模なメンテナンス作業を必要とせず、充分な透水性を有する透水管の代替品の発明が嘱望されている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、土圧によって変形しても、着脱自在で、メンテナンス作業が容易であって、副側溝に装着可能、或いは、透水管に代替可能な透水性と濾過機能とを備えた濾過構造体を提供することである。
本発明の第1の側面に係る濾過構造体によれば、水処理用の溝に挿着され、断面視において前記溝への挿着方向に先細りの形状をした筒状ハウジングからなり、前記筒状ハウジングは、透水孔が複数形成されており、前記筒状ハウジングの形状に合うように掘削された前記溝から突出するように、又は、上端部が表出するように前記溝に挿着されることを特徴としている。
前記構成により、筒状ハウジングを、断面視において溝への挿着方向に先細りの形状にしているので、矩形状にした場合と比べて、溝周囲の土砂から掛かる土圧によって構造体中央部が湾曲する変形を起こし難く、上に引き抜く際の抵抗が少なくなり、溝から濾過構造体を容易に引き抜くことができる。
すなわち、濾過構造体を矩形状にした場合には、構造体の体角部と体周部の強度に大きな差が生じ、溝周囲の土砂から土圧を受けると構造体中央部が湾曲し、鼓形状に変形する。鼓形状に変形した濾過構造体は、溝から抜き出す際に、上と横との2方向から加圧され、底辺の角部が引っかかることで、溝から濾過構造体を引き抜くことは容易ではない。一方、請求項1に記載の濾過構造体の構成であれば、このような引き抜きにくい問題を解消することができる。
また、前記構成により、筒状ハウジングは、透水孔が複数形成されているので、地中の過剰な浸透水を筒状ハウジング内に取り込み、副側溝又は側溝まで導水し、グラウンド外へ排水することができる。すなわち、前記構成により、従来の透水管に代替する優れた透水管を提供することができる。
さらに、前記構成により、溝から濾過構造体の上部を突出させ、又は、上端部を表出させることにより、地中の過剰な浸透水のみならず、グラウンド表面の余剰水も副側溝又は側溝まで導水し、グラウンド外へ排水することができる。
本発明の第2の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、高強度合成樹脂からなり、断面視において、台形状であり、平行する2つの辺のうち短い辺側が下に向くように、前記溝に装着されることを特徴としている。
前記構成により、濾過構造体が高強度合成樹脂で形成されているので、グラウンド上での競技者の踏圧、又は、溝周囲の土砂から掛かる土圧に耐えることができ、先細りの形状の中で比較的容量が大きい断面視台形状にすることで、透水管としてグラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水とを副側溝及び側溝まで導水する際に充分な流量を保つことができる。
本発明の第3の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、断面視において、上下の辺の両方又はどちらか一方に膨らみがあることを特徴としている。
本発明の第4の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、高強度合成樹脂からなり、断面視において、三角状であり、一番小さい内角を有する頂点が下に向くように、前記溝に装着されることを特徴としている。
本発明の第5の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、断面視において、各頂点の全て又は何れかは丸みを帯びていること、及び/又は、辺の全て又は何れかに膨らみがあることを特徴としている。
本発明の第6の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、上端部に着脱可能な蓋と、内部にグラウンド表面の余剰水や地中の過剰な浸透水に混じる微細ゴミや、土砂,砂利を下部に落下させないようにするためのフィルターと、前記フィルターを支持するストッパーとを備えていることを特徴としている。
前記構成により、内部にフィルターを設けたので、溝周辺のグラウンド表面の余剰水や地中の過剰な浸透水に混じる微細ゴミや、土砂,砂利を下部に落下させないように受け止めることができ、筒状ハウジング上端部に蓋を設けたことにより、筒状ハウジングを抜き出すことなく、蓋を開けるだけで、フィルターに溜まった微細ゴミや、土砂,砂利を簡単に取り除くことができる。すなわち、清掃,メンテナンスを容易に行うことができる。
本発明の第7の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングの上端部に人工芝が設けられていることを特徴としている。
前記構成により、筒状ハウジングの上端部の溝から突出した部分に人工芝を植栽することにより、濾過構造体周囲の芝との違和感や境界を目立たなくすると共に、溝から突出及び表出した濾過構造体の上部の露出を防ぎ、グラウンド利用者の安全を確保することができる。
本発明の第8の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングの表面が透水性を有する不織布で覆われていることを特徴としている。
前記構成により、筒状ハウジングの表面が透水性を有する不織布で覆われているので、土砂や芝生の残滓等の絡みつきや、透水孔の目詰まりを防止することができ、筒状ハウジング内に土砂等が入り込まないので、メンテナンス作業を容易にすることができる。
本発明の第9の側面に係る濾過構造体によれば、前記筒状ハウジングは、上端部に埋込式の取手が設けられていることを特徴としている。
前記構成により、筒状ハウジングの上端部に埋込式の取手を付けたことにより、濾過構造体の溝への着脱を容易にすることができ、取手を使用しない場合には濾過構造体内に埋入することで、グラウンド利用者の邪魔になることもなく、景観を損なうこともない。
本発明の第10の側面に係る濾過構造体によれば、小石,砂利,砂,炭,枯葉,籾殻の何れかで又は何れかの組み合わせで前記筒状ハウジングの内部を充填することを特徴としている。
前記構成により、小石,砂利,砂,炭,枯葉,籾殻の何れかで又は何れかの組み合わせで筒状ハウジングの内部を充填することにより、濾過機能を向上させ、副側溝及び側溝を介して排水される水に混じる土砂,芝生の残滓,微生物が側溝や河川へ流れ込むのを防ぎ、芝生の残滓等に残る農薬,肥料によって生じる河川水の汚染を低減することができる。
本発明の第11の側面に係る濾過構造体によれば、前記溝は、土又は芝生のグラウンドの周囲において、該グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に設ける副側溝であることを特徴としている。
前記構成により、溝は、本件発明者が既に出願しているグラウンドの排水方法に用いられ、土又は芝生のグラウンドの周囲において、グラウンドの内外を隔てる仕切り又は側溝の内側に設けられた副側溝に対して使用することができる。
また、前記構成により、副側溝は、スリットドレーン等の掘削機材によって、グラウンド表面から基盤上までを掘削することで設けられ、掘削面の土が剥きだしになっているため、経年劣化や降雨などによって副側溝に周囲の土砂が流れ込み、埋没してしまう懸念があったところ、濾過構造体を副側溝に装着することにより、土砂の流れ込みを防ぎ、副側溝の形状と機能とを長期間持続させることが可能となる。
本発明によれば、土圧によって変形しても、着脱及びメンテナンス作業が容易であって、透水管に代替可能な透水性と濾過機能とを備えた濾過構造体を提供することができる。
濾過構造体の説明に供する図である。 濾過構造体の形状の説明に供する図であって、(A)台形状,(B)上の辺に膨らみがある台形状,(C)下の辺に膨らみがある台形状,(D)上下両方の辺に膨らみがある台形状,(E)三角状,(F)各頂点の全てが丸みを帯びている三角状、(G)辺の全てに膨らみがある三角状の断面図である。 濾過構造体への加圧方向の説明に供する図であって、(A)矩形状の濾過構造体への加圧方向の加圧方向、(B)断面視が先細りの形状の濾過構造体への加圧方向の図である。 濾過構造体の透水孔の説明に供する図である。 濾過構造体の一実施形態を示す部分断面図である。 濾過構造体を透水管の代替品とする使用方法の説明に供する図であって、(A)使用形態を示す図、(B)浸透水の流れを示す図である。 濾過構造体内部に小石,砂利,砂,炭,枯葉,籾殻の何れか、又は、何れかの組み合わせを充填した一実施形態の説明に供する図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、例えば図1に示すような構成の濾過構造体1に適用される。
先ず、図1を参照して、濾過構造体1の構成の概略について説明する。この濾過構造体1は、筒状ハウジング2からなり、筒状ハウジング2が、透水孔3、埋込式取手4、蓋27、フィルター28、ストッパー29を主要部として備えている。
筒状ハウジング2は、グラウンド上での競技者の踏圧や、溝5周囲の土砂から掛かる土圧に耐え得る強度を有する高強度合成樹脂、例えば高強度ポリエチレンで形成されている。筒状ハウジング2は、どの断面で切っても同一の筒形状であり、断面は、溝5への挿着方向に先細りの台形状になっている。これは、後述するように、筒状ハウジング2の形状を矩形状にした場合と比べて、濾過構造体1を溝5から容易に引き抜くことができるからである。
筒状ハウジング2は、先細りの形状のうち比較的容量が大きい断面視台形状にすることで、透水管としてグラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水とを副側溝6及び側溝7まで導水する際に充分な容量を確保することができる。なお、断面視台形状であれば左右対称である必要はない。
筒状ハウジング2は、上端部に着脱可能な蓋27を備えており、内部にはフィルター28を備えている。蓋27は、例えば、矩形状に形成されており、筒状ハウジング2の上端部の全面を覆うように、排水方向が長手方向になるように筒状ハウジング2の上端部に着脱自在に設置される。また、蓋27は、上面に取手4が埋込式に設けられており、さらに人工芝9が植栽されている。
フィルター28は、蓋27と略同一の形状をしており、例えば網状やメッシュなどの濾過機能を有する素材で構成されている。フィルター28は、筒状ハウジング2内の4隅に設けられたストッパー29によって支持されている。ストッパー29は、例えば、四角柱の出っ張りであり、筒状ハウジング2内の中間の高さに設けられている。なお、ストッパー29の形状は、四角柱に限定されず、凸状に形成された出っ張りであればよい。
筒状ハウジング2は、装着する溝5の長さに応じて複数連結が可能なように連結機構15を備えている。例えば、筒状ハウジング2は、長手方向の一方の内寸が大きく、他方の外寸が小さくされており、大きな内寸の一方に小さな外寸の他方を嵌入することで、水を漏らすことなく複数の筒状ハウジング2を長さ調節自在に連結できるようになっている。なお、連結機構15は、水を漏らさないことが必須ではないので、例えば、透水性を有する不織布で、筒状ハウジング2を複数巻回して接続してもよい。
濾過構造体1の形状は、どの断面で切っても同一の断面形状が表れる筒形状であって、断面が、溝5への挿着方向に先細りになっている。例えば、図2(A)に示すような、台形状,図2(B)に示すような、上の辺に膨らみがある台形状,図2(C)に示すような、下の辺に膨らみがある台形状,図2(D)に示すような、上下両方の辺に膨らみがある台形状,図2(E)に示すような、三角状,図2(F)に示すような、各頂点の全てが丸みを帯びている三角状、図2(G)に示すような、辺の全てに膨らみがある三角状であってもよい。
ここで、図3を参照して、濾過構造体1を断面視において先細りにすることで、矩形状にした場合と比べて少ない力で着脱が可能になる根拠について説明する。矩形状の濾過構造体の形状を断面視において矩形状にした場合、構造体の四隅と、上下左右の辺とでは強度に大きな差があり、溝5周囲の土砂から土圧を受けると、四隅と比べて強度の弱い左右の辺23の中央のみが湾曲し、鼓形状に変形する。
鼓形状に変形した濾過構造体は、溝5から抜き出す際に、底辺の2つの角部24が引っかかりとなり大きな抵抗力が生じるため、溝5から濾過構造体を引き抜くには大きな力が必要となる。
一方、例えば、濾過構造体1の断面が台形状である場合(図2(A)に対応。)、溝5周囲の土砂から土圧を受けても、左右の辺23の湾曲を比較的小さく抑えることができ、湾曲したとしても底辺の2つの角部24による抵抗力を大幅に軽減できるため、矩形状の濾過構造体と比べて小さな力での着脱が可能になる。
また、矩形状の濾過構造体の場合、構造体は、溝から完全に抜き出されるまで摩擦による抵抗力を受け続けるのに対して、例えば、濾過構造体1の断面が台形状である場合、濾過構造体1は、一旦、溝5から抜き出されると、周囲から摩擦を受けることがないので、容易に溝5から抜き出すことができる。
筒状ハウジング2の表面は不織布8で覆われており、土砂や芝生の残滓等の絡みつきや、透水孔3の目詰まりを防止することができる。
さらに、筒状ハウジング2の上面には人工芝9が植栽されており、濾過構造体1周囲の芝との境界を目立たなくすると共に、溝5から突出及び/又は表出した濾過構造体1の上部を露出させないことで、グラウンド利用者が濾過構造体1に躓き転倒することを未然に防ぎ、安全を確保することができる。
透水孔3は、図4に示すように、筒状ハウジング2の表面に編み目状に複数設けられており、グラウンドの浸透能力を超えた表面の余剰水及び地中の過剰な浸透水を筒状ハウジング2内に取り込み、副側溝6又は側溝7まで導水し、グラウンド外へと排水させる。なお、透水孔3は、グラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水とを濾過構造体1内に取り入れ、時間をかけて地中に浸透させることができれば形状は特に限定されず、例えば、パンチングメタルのように形成されても良い。
埋込式取手4は、筒状ハウジング2の上端部に埋込可能に設けられており、濾過構造体1の溝への着脱を容易にすることができる。取手4を使用しない場合には、濾過構造体1内に埋入することで、グラウンド利用者の邪魔になることもなく、景観を損なうこともない。
続いて、図5を参照して、濾過構造体1の使用方法について説明する。
1.副側溝6に装着する使用方法
副側溝6は、グラウンドの内外を隔てる仕切り10又は側溝7の内側を、スリットドレーン等の掘削機材によって、グラウンド表面から基盤14の上までを掘削することで設けられている。副側溝7の幅及び深さは特に定められておらず、グラウンド表面の余剰水と、地中の過剰な浸透水を副側溝6から流路22を経由して側溝7まで導水するのに十分な幅及び深さを有していれば足りる。
装着時には、断面視台形状の平行する2つの辺のうち、短い辺側が下に向くように装着する。濾過構造体1は、長手方向において、ある程度の長さを有しているが、装着する溝5の長さに応じて複数個連結して使用する。
2.透水管の代替品としての使用方法
図6(A)に示すように、濾過構造体1を、スリットドレーン等の掘削機材によって設けられ、副側溝6及び側溝7に接続された溝5に、例えば、濾過構造体1の断面が台形状である場合(図2(A)に対応。)、断面視台形状の平行する2つの辺のうち短い辺側が下に向くように装着する。濾過構造体1によって集水されたグラウンド表面の余剰水と地中の過剰な浸透水は、図6(B)に示すように、一旦濾過構造体1内に取り込まれ、時間をかけて地中に浸透することで、溝5周辺の浸透水過剰状態を解消、または、副側溝6及び側溝7を介してグラウンド外へ排水される。
溝5に装着した濾過構造体1は、定期的に抜き出し、洗い流すだけの簡単なメンテナンス作業のみで排水機能を長期間維持することができるので、従来のような、透水管交換作業や集水穴穿設作業等の大規模なメンテナンスの必要がなくなり、大幅なコストの削減が可能になる。
なお、濾過構造体1を装着した溝5は、排水用の副側溝6及び側溝7に必ずしも接続されてなくてもよい。この場合、地中の過剰な浸透水は、一時的に濾過構造体1内に取り込まれ、時間をかけて地中に浸透していく。
また、濾過構造体1は、図7に示すように、小石25A,砂利25B,砂25C,炭25D,枯葉25E,籾殻25Fの何れか又は何れかの組み合わせで筒状ハウジング2の内部を充填することにより、濾過機能を向上させ、溝5を介して排水される水に混じる土砂,芝生の残滓,微生物が側溝や河川へ流れ込むのを防ぎ、芝生の残滓等に残る農薬,肥料によって生じる河川水の汚染を低減することができる。
なお、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、この濾過構造体1は、芝に関しては人工であるか天然であるかを問わず、また、土の種類も限定されず、公園,学校,野球場,陸上競技場等のグラウンド施設,農地等に広く活用することができる。
1 濾過構造体
2 筒状ハウジング
3 透水孔
4 取手
5 溝
6 副側溝
7 側溝
8 不織布
9 人工芝
10 仕切り
11 表層
12 中層
13 下層
14 基盤
15 連結機構
16 透水管
17 集水枡
18 排水量調整具
19 芝
20 サッチ層
21 上蓋
22 流路
23 左右の辺
24 底辺の2つの角部
25A 小石
25B 砂利
25C 砂
25D 炭
25E 枯葉
25F 籾殻
26 排水管
27 蓋
28 フィルター
29 ストッパー

Claims (5)

  1. 土又は芝生の地下への浸透水を処理するための断面視略V字状に掘削された溝に挿入され、メンテナンス時に土圧に対抗して引き抜くことができるよう、断面視において前記溝への挿着方向に先細りの形状をした筒状ハウジングからなる濾過構造体であって、
    前記筒状ハウジングは、高強度合成樹脂からなり、透水孔が該筒状ハウジングの全周に複数形成され、前記溝の形状に合うよう、断面視において、各頂点の全て又は上部の2つの頂点が丸みを帯び、辺の全てに膨らみがある略三角の形状をしており、
    前記溝から、上部が突出又は上端部が表出するように前記溝に、挿脱自在に、直接挿着される濾過構造体。
  2. 請求項1に記載の濾過構造体であって、
    前記筒状ハウジングの上端部に埋込式の取手を有する濾過構造体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の濾過構造体であって、
    前記溝は、周囲に側溝を有し、該側溝まで土又は芝生が続き、地下に、浸透水が浸透し難い基盤を有するグラウンドにおいて、前記側溝の前記グラウンド側に設けられ、前記グラウンドの表層から前記基盤の上までの余分な前記浸透水を排水するための、前記側溝との間に該側溝内部へ導水させるための流路が設けられた副側溝であり、
    前記副側溝に、挿脱自在に、直接挿着される濾過構造体。
  4. 請求項1〜3の何れか一に記載の濾過構造体であって、
    前記筒状ハウジングの上端部に人工芝が設けられている濾過構造体。
  5. 請求項1〜4の何れか一に記載の濾過構造体であって、
    小石,砂利,砂,炭,枯葉,籾殻の何れかで又は何れかの組み合わせで前記筒状ハウジングの内部を充填する濾過構造体。
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