JP5826984B2 - 超音波診断装置、心拍同期信号生成装置及び心拍同期信号生成方法 - Google Patents
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生成や表示を行なう超音波診断装置、心拍同期信号生成装置及び心拍同期信号生成方法に
関する。
スを被検体内に放射し、被検体組織の音響インピーダンスの差異によって生ずる超音波反
射波を前記超音波振動子によって受信することにより各種生体情報を収集するものである
。
の2次元画像が容易に観察できるため、生体臓器の機能診断や形態診断に広く用いられて
いる。生体内の組織あるいは血球からの反射波により生体情報を得る超音波診断法は、超
音波パルス反射法と超音波ドプラ法の2つの大きな技術開発により急速な進歩を遂げ、こ
れらの技術を用いて得られるBモード画像とカラードプラ画像は、今日の超音波画像診断
において不可欠なものとなっている。
の超音波画像データ(以下では、画像データと呼ぶ。)は、通常、同一被検体から得られ
る心電波形等の生体信号に同期して生成あるいは表示される。例えば、被検体に対する時
系列的な画像データの生成と並行して生体信号に基づく心拍時相を計測し、画像データを
保存する際に前記心拍時相を画像データの付帯情報として保存する方法が提案されている
(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば、上述の画像データを表示する際に、
心拍時相情報に基づいて画像データを読み出すことができるため所望の心拍時相における
画像データを短時間かつ正確に表示することが可能となる。同様にして、各種診断パラメ
ータの計測においても、付帯情報として付加された心拍時相情報に基づいて読み出した画
像データに対し所定の処理を行なうことにより所望の心拍時相における診断パラメータを
精度よく計測することができる。
負荷や運動負荷の前後における同一診断対象部位の画像データを比較する際に、各々の画
像データに付加された心拍同期信号を用いることにより所望の心拍時相における時系列的
な画像データを比較観察することができ、又、心拍同期信号に基づいて所望の心拍時相に
おける時系列的な画像データの生成と表示をリアルタイムで行なうことも可能となる。
る際、この心拍同期信号のタイミングを安定かつ正確に検出するために種々の工夫がなさ
れており、例えば、被検体が人の場合には、心電波形において最も振幅の大きなR波に起
因するトリガ信号を心拍同期信号として生成する方法が通常行なわれている。この場合、
心拍同期信号の生成部は、予め設定された閾値と心電波形の振幅とを比較し、心電波形が
閾値を超えたタイミングにおいて前記トリガ信号を発生する。
には、T波の振幅が前記閾値を超えるタイミングにおいて新たなトリガ信号が発生する。
即ち、1心拍周期において複数個のトリガ信号が発生するという問題が生ずる。この場合
、心電波形の振幅は被検体間で異なり、又、時間的にも変動するため、T波の振幅がR波
の振幅に対して十分小さくない場合にはR波に起因したトリガ信号のみの発生を可能とす
る閾値を常時設定することは困難である。
が考えられる。このマスク期間をR波からT波までの間隔(R−T間隔)より長く、又、
R波から次のR波までの間隔(R−R間隔:心拍周期)より短く設定することにより、R
波に起因するトリガ信号のみを得ることが可能となる。
解明を目的とした基礎研究や創薬研究においても超音波診断装置が広く用いられるように
なり、これらの動物から得られる心拍同期信号に基づいて所望の心拍時相における画像デ
ータの生成や表示が行なわれている。しかしながら、上述の各種動物から計測された心電
波形に基づいて心拍同期信号を生成する場合、心電波形における周期や波高値等は正常人
の心電波形に対して著しく異なる。
電波形に適用してR波に起因したトリガ信号を得るとき、マスク期間が短過ぎる場合には
R波に起因したトリガ信号と前記R波に後続するT波に起因したトリガ信号が発生し、マ
スク期間が長過ぎる場合には次の心拍周期におけるR波に起因したトリガ信号を得ること
ができない。
したトリガ信号を得るとき、閾値が小さ過ぎる場合にはP波等に起因したトリガ信号が発
生し、閾値が大き過ぎる場合にはトリガ信号を得ることができなくなる。即ち、人間用に
設定された閾値及びマスク期間が各種動物から収集された心電波形に対して適当でない場
合、R波に起因するトリガ信号を得ることは困難であった。
考えられるが、心電波形における心拍周期、形状及び振幅(波高値)等の特徴量は同種の
動物であっても固体差が大きく、従って、標準的な閾値やマスク期間を用いてR波に起因
するトリガ信号を常に安定して得ることも困難であった。
から得られた生体信号に基づいて生成された心拍同期信号を用いて前記被検体の所望心拍
時相における画像データの生成や表示を行なう際、正常人の生体信号に対して心拍周期や
波高値等が著しく異なった生体信号を呈する被検体に対し安定かつ正確な心拍同期信号の
生成を可能とする超音波診断装置、心拍同期信号生成装置及び心拍同期信号生成方法を提
供することにある。
れた受信信号に基づいて所望心拍時相における画像データを生成する超音波診断装置にお
いて、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載した心拍同期信号生成装置を心拍同期信
号生成手段として備え、前記心拍同期信号生成手段によって生成された前記被検体の心拍
同期信号に基づいて前記所望心拍時相における画像データを生成する。
を備える。
体の心電波形に基づいて心拍同期信号生成部が生成した心拍同期信号に基づき、所望の心
拍時相における時系列的なフレームトリガ信号を生成し、送受信部は、このフレームトリ
ガ信号に従って超音波プローブに設けられた複数の振動素子を駆動し被検体に対して超音
波の送受信を行なう。次いで、画像データ生成部は、前記被検体の複数方向から収集され
た受信信号を信号処理して前記心拍時相における画像データを生成し、表示部は、フレー
ムトリガ信号の各々に同期して生成された時系列的な前記画像データを順次表示する。
部の特徴量計測部は、生体信号計測ユニットによって予め収集された当該被検体の心電波
形(第1の心電波形)におけるQRS波の周期及び波高値を計測する。次いで、マスク期
間設定部は、特徴量計測部によって計測されたQRS波の周期に基づいてマスク期間を設
定し、閾値設定部は、QRS波の波高値に基づいて閾値を設定する。そして、トリガ信号
発生部は、前記生体信号計測ユニットからリアルタイムで供給される心電波形(第2の心
電波形)に対して上述のマスク期間と閾値を設定し、QRS波に同期したトリガ信号を心
拍同期信号として生成する。
更に、薬物投与後の前記被検体の所望心拍時相において時系列的な画像データ(以下では
、心拍同期画像データと呼ぶ。)の収集と表示を行なう場合について述べるが、これに限
定されるものではなく、例えば、運動負荷前後における画像データの生成/表示であって
もよい。又、以下の実施例では、所望の心拍時相において収集されたBモードデータに基
づいて上述の各画像データを生成する場合について述べるが、カラードプラデータ等の他
の超音波データに基づいた画像データであっても構わない。更に、心電波形に基づいて心
拍同期信号を生成する場合について述べるが、心音波形等の他の生体信号に基づいて心拍
同期信号を生成してもよい。
本発明の第1の実施例における超音波診断装置の構成につき図1乃至図6を用いて説明
する。尚、図1は、本実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図であり
、図2及び図3は、この超音波診断装置が備えた送受信部及び画像データ生成部と心拍同
期信号生成部の具体的な構成を示すブロック図である。
音波)を送信し、この送信によって得られた超音波反射波(受信超音波)を電気信号(受
信信号)に変換する複数個の振動素子を有した超音波プローブ3と、前記被検体の所定方
向に対して超音波パルスを送信するための駆動信号を前記振動素子に供給し、この振動素
子から得られた複数チャンネルの受信信号を整相加算する送受信部2と、整相加算後の受
信信号を信号処理して動画像データあるいは所望の心拍時相における画像データ(即ち、
心拍同期画像データ)を生成する画像データ生成部4と、前記被検体の心電波形を生体信
号として計測する生体信号計測ユニット5と、計測された心電波形に基づいて心拍同期信
号を生成する心拍同期信号生成部1を備えている。
いは心拍同期画像データに生体信号計測ユニット5から供給される心電波形等を重畳して
表示する表示部6と、被検体情報の入力や画像データ生成条件の設定等を行なう入力部7
と、超音波診断装置100における上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部
8を備えている。
触させ体内に対し超音波の送受信を行なう。そして、前記振動素子の各々は、図示しない
Nxチャンネルの多芯ケーブルを介して送受信部2に接続されている。振動素子は電気音
響変換素子であり、送信時には電気パルス(駆動信号)を超音波パルス(送信超音波)に
変換し受信時には超音波反射波(受信超音波)を電気的な受信信号に変換する機能を有し
ている。この超音波プローブ3には、セクタ走査対応、リニア走査対応、コンベックス走
査対応等があり、本実施例ではセクタ走査用の超音波プローブ3を用いた場合について述
べるが、リニア走査やコンベックス走査等に対応した超音波プローブであっても構わない
。
て説明する。図2に示す送受信部2は、超音波プローブ3におけるNx個の振動素子に対
して駆動信号を供給する送信部21と、前記振動素子から得られたNxチャンネルの受信
信号を整相加算する受信部22を備えている。
ートパルス発生器211と、送信超音波を所定の深さに集束するための遅延時間と所定の
方向に送信するための遅延時間を前記レートパルスに与える送信遅延回路212と、この
レートパルスの遅延時間に基づいて駆動パルスを生成し超音波プローブ3に内蔵されたN
x個の振動素子を駆動する駆動回路213を有している。
するA/D変換器221と、所定の深さからの受信超音波を集束するための遅延時間と所
定方向に対して受信指向性を設定するための遅延時間をA/D変換されたNxチャンネル
の受信信号の各々に与える受信遅延回路222と、受信遅延回路222から出力されたN
xチャンネルの受信信号を加算合成する加算器223を有し、受信遅延回路222と加算
器223により、被検体の所定方向から得られた受信信号は整相加算される。
信信号に対し所定の信号処理を行なってBモードデータを生成する受信信号処理部41と
、このBモードデータを当該被検体に対する超音波の送受信方向に対応させて保存しBモ
ード画像データを生成するデータ記憶部42を備えている。そして、受信信号処理部41
は、受信部22の加算器223から供給された受信信号を包絡線検波する包絡線検波器4
11と、包絡線検波された信号の振幅を対数変換してBモードデータを生成する対数変換
器412を備えている。但し、包絡線検波器411と対数変換器412は順序を入れ替え
て構成しても構わない。
し、心電波形の検出を目的として被検体体表面に配置された計測用電極と、この計測用電
極が検出した心電波形を所定の振幅に増幅する増幅回路と、増幅された心電波形をデジタ
ル信号に変換するA/D変換器(何れも図示せず)を備えている。
。心拍同期信号生成部1は、生体信号計測ユニット5によって計測された心電波形に基づ
いて心拍同期信号を生成する機能を有し、特徴量計測部11と、マスク期間/閾値データ
保管部12と、マスク期間設定部13と、閾値設定部14と、トリガ信号発生部15を備
えている。
いはS波(以下では、これらを纏めてQRS波と呼ぶ。)の周期及び波高値を計測する機
能を有し、心拍同期画像データの生成に先立って生体信号計測ユニット5から供給される
連続した複数心拍周期の前記第1の心電波形を保存する生体信号記憶部111と、この心
電波形のQRS波において最大振幅(波高値)を呈するR波あるいはS波の周期を計測す
る周期計測部112と、前記QRS波における波高値の絶対値と極性を計測する波高値計
測部113を備えている。
号記憶部111に保存されている第1の心電波形を複数心拍周期にわたって読み出し、こ
の心電波形と時間軸方向に所定量シフトさせた前記心電波形との自己相関演算(パターン
マッチング)を行なう。そして、相関値が最大となる時間軸方向のシフト量に基づいてQ
RS波の周期を計測する。
を順次比較することによりQRS波における波高値の絶対値と符号(極性)を計測する。
この場合、周期計測部112によって計測されたQRS波の周期の各々においてその波高
値を計測し、得られた複数の波高値を加算平均することにより測定精度を向上させること
ができる。
であり、被検体が霊長類の場合には、図4(a)に示すように心電波形EaのR波におい
て正の極性をもった最大振幅AaがQRS波の波高値として波高値計測部113によって
計測され、隣接したR波の間隔(R−R間隔)がQRS波の周期T0aとして周期計測部
112によって計測される。
等の霊長類やマウス等のげっ歯類の場合には、既に、図4(a)において示したように心
電波形EaのR波において正の波高値Aaが計測されるが、同じ哺乳類でも馬や牛等の有
蹄類の場合には、図4(b)に示すように心電波形EbのS波において負の波高値Abが
計測される。このような場合、波高値計測部113は、心電波形EbのS波における負の
極性の最大振幅AbをQRS波の波高値として計測し、周期計測部112は、隣接したS
波の間隔(S−S間隔)をQRS波の周期T0bとして計測する。
たマスク期間データの一覧(周期−マスク期間一覧データ)が予め保管されている図示し
ないマスク期間データ保管部と、QRS波の波高値データに対応した閾値データの一覧(
波高値−閾値一覧データ)が予め保管されている図示しない閾値データ保管部を有してい
る。
模式的に示したものであり、例えば、所定間隔で設定された周期データT01、T02、
T03、・・・の各々に対応したマスク期間データTM1,TM2,TM3、・・・が保
管されている。一方、図5(b)は、前記閾値データ保管部に予め保管されている閾値デ
ータを模式的に示したものであり、所定間隔で設定された正の極性を有する波高値データ
A1、A2,A3,・・・の各々に対応した閾値データα1、α2、α3、・・・と、負
の極性を有する波高値データA1、A2,A3,・・・の各々に対応した閾値データβ1
、β2、β3、・・・が夫々保管されている。
ら供給されるQMS波の周期T0に基づきマスク期間/閾値データ保管部12のマスク期
間データ保管部における周期データT01、T02,T03、・・・の中から周期T0に
最も近い周期データT0xを検索し、次いで、この周期データT0xに対応したマスク期
間データTMxを読み出してQRS波のマスク期間として設定する。
るQMS波の波高値Aに基づき、例えば、波高値Aの極性が正の場合には、マスク期間/
閾値データ保管部12の閾値データ保管部に保管された正極性の波高値データA1、A2
、A3、・・・の中から波高値Aに最も近い正極性の波高値データAxを検索し、次いで
、この波高値データAxに対応した閾値データαxを読み出してQRS波に対する閾値と
して設定する。又、波高値計測部113から供給されるQMS波の波高値Aの極性が負の
場合には、前記閾値データ保管部に保管された負極性の波高値データA1、A2、A3、
・・・の中から波高値Aに最も近い負極性の波高値データAxを検索し、次いで、この波
高値データAxに対応した閾値データβxを読み出してQRS波に対する閾値として設定
する。
Mxと閾値設定部14が設定した閾値αxあるいは閾値βxを生体信号計測ユニット5か
ら供給される当該被検体の心電波形に対して設定し、QRS波に基づくトリガ信号を心拍
同期信号として発生する。
Eaに対して上述の閾値αxとマスク期間TMxを設定した場合におけるトリガ信号の生
成を説明するための図であり、図6(a)に示すように、生体信号計測ユニット5から供
給される心電波形Eaに対しマスク期間設定部13から供給されるマスク期間TMxと閾
値設定部14から供給される閾値αxを設定することにより、閾値αxが心電波形Eaと
交叉する時刻t1においてトリガ信号が発生する。そして、前記トリガ信号の発生時刻t
1を基準としてマスク期間TMxが設定される。この場合、T波の振幅はR波の振幅(即
ち、波高値Aa)に対して十分小さいため、マスク期間TMxの設定の有無に関わらずR
波に同期したトリガ信号St1のみを時刻t1にて発生させることが可能となる。
い場合には、心電波形Eaに設定された閾値αxは、時刻t1において心電波形EaのR
波と、又、時刻t2において心電波形EaのT波と交叉する。このとき、時刻t1を基準
として設定されたマスク期間TMxに時刻t2が含まれるようにマスク期間TMxを設定
することにより、時刻t2におけるT波に同期したトリガ信号St2の発生は抑えられ、
時刻t1においてのみR波に同期したトリガ信号St1を発生させることが可能となる。
3を備えている。表示データ生成部61は、例えば、画像データ生成部4において生成さ
れた薬物投与前における当該被検体の動画像データあるいは所望心拍時相における心拍同
期画像データと生体信号計測ユニット5にて計測された前記被検体の心電波形等を合成し
て表示データを生成する。そして、データ変換部62は、前記表示データに対してD/A
変換と表示フォーマット変換を行なって映像信号を生成しモニタ63に表示する。
、選択ボタン、入力ボタン等の入力デバイスを備え、被検体情報の入力、観測モードの選
択、画像データ収集モードの選択、画像データの生成条件や表示条件の設定、更には、種
々のコマンド信号の入力等を行なう。尚、観測モードとして動画像観測モードと心拍同期
画像観測モードがあり、画像データ収集モードとしてBモードデータに基づく画像データ
の収集モードやカラードプラデータに基づく画像データの収集モード等がある。
7にて入力/選択/設定された上述の各種情報が保存される。そして、前記CPUは、上
述の入力/選択/設定情報に基づいて超音波診断装置100の送受信部2及び画像データ
生成部4を制御し、被検体に対しセクタ走査を行なって動画像データをリアルタイムで生
成する。更に、心拍同期信号生成部1から供給される心拍同期信号に基づいて所望の心拍
時相に対応したフレームトリガ信号を生成し、このフレームトリガ信号を用いて送受信部
2及び画像データ生成部4を制御し前記心拍時相における時系列的な心拍同期画像データ
を生成する。
次に、本実施例の所望心拍時相における画像データの収集手順につき図7のフローチャ
ートに沿って説明する。
力部7において被検体情報の入力、画像データ生成条件の設定、画像データ表示条件の設
定等を行なう。そして、これらの入力/設定情報は、システム制御部8の記憶回路に保存
される(図7のステップS1)。
ドを選択した後、超音波プローブ3を薬物投与前の被検体体表面に接触させた状態で入力
部7より画像データ収集開始コマンドを入力する。そして、このコマンド信号がシステム
制御部8に供給されることにより当該被検体に対する動画像データの収集が開始される(
図7のステップS2)。
システム制御部8から供給された制御信号に従ってレートパルスを生成し送信遅延回路2
12に供給する。送信遅延回路212は、送信において細いビーム幅を得るために所定の
深さに超音波を集束するための遅延時間と、最初の送受信方向θ1に超音波を送信するた
めの遅延時間を前記レートパルスに与え、このレートパルスをNxチャンネルの駆動回路
213に供給する。次いで、駆動回路213は、送信遅延回路212から供給されたレー
トパルスに基づいて所定の遅延時間を有した駆動信号を生成し、この駆動信号を超音波プ
ローブ3におけるNx個の振動素子に供給して被検体体内に送信超音波を放射する。
射し、前記振動素子によって受信されてNxチャンネルの電気的な受信信号に変換される
。次いで、この受信信号は、受信部22のA/D変換器221においてデジタル信号に変
換された後、Nxチャンネルの受信遅延回路222において所定の深さからの受信超音波
を収束するための遅延時間と送受信方向θ1からの受信超音波に対し強い受信指向性を設
定するための遅延時間が与えられ、加算器223にて整相加算される。
における包絡線検波器411及び対数変換器412は、この受信信号に対して包絡線検波
と対数変換を行なってBモードデータを生成しデータ記憶部42に保存する。
2乃至θPの各々に対し同様の手順で超音波の送受信が行なわれ、このとき得られたBモ
ードデータもデータ記憶部42に保存される。即ち、データ記憶部42では、送受信方向
θ1乃至θPに対する超音波送受信に基づいて生成されたBモードデータが送受信方向に
対応して保存され画像データが生成される。そして、生成された画像データは表示部6の
表示データ生成部61に供給される。
して計測した心電波形を所定の大きさに増幅した後A/D変換して表示部6の表示データ
生成部61に供給する。そして、表示データ生成部61は、画像データ生成部4から供給
された画像データに生体信号計測ユニット5から供給された心電波形を重畳して表示デー
タを生成し、データ変換部62を介してモニタ63に表示する。
電波形が重畳された時系列的な複数の画像データは動画像データとして表示部6のモニタ
63にリアルタイム表示される(図7のステップS3)。
の位置や方向を調節することによって好適な撮影位置を決定した後当該被検体に対し薬物
投与を行ない(図7のステップS4)、入力部7において心拍同期画像観察モードを選択
する(図7のステップS5)。
は、この心電波形に対して好適なマスク期間と閾値を設定しQRS波に同期したトリガ信
号を心拍同期信号として生成する(図7のステップS6)。尚、心拍同期信号の詳細な生
成手順については後述する。
拍同期信号と同一のタイミングあるいはこの心拍同期信号から所定量遅延したタイミング
においてフレームトリガ信号を生成する(図7のステップS7)。
、上述のステップS3と同様の手順によってフレームトリガ信号に同期した画像データ(
心拍同期画像データ)を生成する。一方、表示部6の表示データ生成部61は、生体信号
計測ユニット5から供給された心電波形にシステム制御部8から供給されたフレームトリ
ガ信号のタイミング情報を合成し、更に、合成後の心電波形を上述の心拍同期画像データ
に重畳して表示データを生成する。そして、データ変換部62は、前記表示データに対し
てD/A変換と表示フォーマット変換を行なってモニタ63に表示する(図7のステップ
S8)。
63には、心電波形とフレームトリガ信号のタイミング情報が重畳された所望心拍時相に
おける時系列的な心拍同期画像データが表示される(図7のステップS6乃至S8)。
次に、本実施例における心拍同期信号の生成手順につき図8のフローチャートに沿って
説明する。
制御部8の制御信号に従い生体信号計測ユニット5から供給される当該被検体の連続した
複数心拍周期における心電波形(第1の心電波形)を生体信号記憶部111に保存する(
図8のステップS11)。
れた複数心拍周期の心電波形を読み出し、この心電波形と時間軸方向に所定量シフトさせ
た前記心電波形との自己相関演算(パターンマッチング)を行なう。そして、相関値が最
大となる時間軸方向のシフト量に基づいてQRS波の周期T0を計測する(図8のステッ
プS12)。同様にして、波高値計測部113は、生体信号記憶部111に保存された上
述の心電波形を読み出し、この心電波形の数値を順次比較することによりQRS波におけ
る波高値Aの絶対値と極性を計測する(図8のステップS13)。
周期計測部112から供給されたQMS波の周期T0に基づき、マスク期間/閾値データ
保管部12に予め保管された周期−マスク期間一覧データにおける周期データT01、T
02,T03、・・・の中から周期T0に最も近い周期データT0xを検索し、次いで、
この周期データT0xに対応したマスク期間データTMxを読み出してQRS波のマスク
期間として設定する(図8のステップS14)。
たQMS波の波高値Aに基づき、例えば、この波高値の極性が正の場合には、マスク期間
/閾値データ保管部12に予め保管された正極性の波高値データA1、A2、A3、・・
・の中から波高値Aに最も近い正極性の波高値データAxを検索し、この波高値データA
xに対応した閾値データαxを読み出してQRS波に対する閾値として設定する。又、波
高値計測部113から供給されたQMS波の波高値Aの極性が負の場合には、マスク期間
/閾値データ保管部12に予め保管された負極性の波高値データA1、A2、A3、・・
・の中から波高値Aに最も近い負極性の波高値データAxを検索し、この波高値データA
xに対応した閾値データβxを読み出してQRS波に対する閾値として設定する(図8の
ステップS15)。
Mxと閾値設定部14から供給された閾値αxあるいは閾値βxを生体信号計測ユニット
5からリアルタイムで供給される当該被検体の心電波形(第2の心電波形)に対して設定
し、QRS波に基づくトリガ信号を心拍同期信号として生成する(図8のステップS16
)。
設定を行なっているため、有蹄類等のように負の極性を有するS波において波高値をもつ
ような場合においても心拍同期信号の生成が可能となる。
正確かつ安定して生成あるいは表示することが可能となり診断効率や診断精度が大幅に向
上すると共に操作者の負担が軽減される。
対し同一の超音波診断を用いて心拍同期画像データの生成や表示を行なうことが可能とな
る。
例における心拍同期信号生成装置の特徴量計測部は、生体信号計測ユニットにより予め収
集された当該被検体の心電波形(第1の心電波形)におけるQRS波の周期及び波高値を
計測する。次いで、マスク期間設定部は、特徴量計測部によって計測されたQRS波の周
期に基づいてマスク期間を設定し、閾値設定部は、前記QRS波に於ける波高値の絶対値
と極性に基づいて閾値を設定する。そして、トリガ信号発生部は、前記生体信号計測ユニ
ットからリアルタイムで供給される心電波形(第2の心電波形)に対して上述のマスク期
間と閾値を設定し、QRS波に同期したトリガ信号を心拍同期信号として生成する。
本発明の第2の実施例における心拍同期信号生成装置の構成につき図9のブロック図を
用いて説明する。但し、図9において、図3に示した心拍同期信号生成部1の各ユニット
と同一の構成と機能を有するユニットは同一の符号を付加し詳細な説明は省略する。
ユニットによって計測される心電波形に基づいて心拍同期信号を生成する機能を有してい
る。この心拍同期信号生成装置200は、当該検査に先立ち別途設けられた生体信号計測
ユニットから予め供給される連続した複数心拍周期の心電波形(第1の心電波形)を保存
する生体信号記憶部111と第1の心電波形に対しQRS波の周期を計測する周期計測部
112と前記第1の心電波形に対しQRS波の波高値を計測する波高値計測部113を有
した特徴量計測部11と、QRS波の周期データに対応するマスク期間データの一覧(周
期−マスク期間一覧データ)及び前記QRS波の波高値データに対応する閾値データの一
覧(波高値−閾値一覧データ)が予め保管されているマスク期間/閾値データ保管部12
を備えている。
周期−マスク期間一覧データの中から特徴量計測部11が計測した第1の心電波形におけ
るQMS波の周期に最も近い周期データを検索し、この周期データに対応したマスク期間
データを読み出してQRS波のマスク期間として設定するマスク期間設定部13と、マス
ク期間/閾値データ保管部12に保管された波高値−閾値一覧データの中から特徴量計測
部11が計測した第1の心電波形におけるQMS波の波高値に最も近い波高値データを検
索し、この波高値データに対応した閾値データを読み出してQRS波の閾値として設定す
る閾値設定部14と、上述のマスク期間と閾値を生体信号計測ユニットからリアルタイム
で供給される当該被検体の心電波形(第2の心電波形)に対して設定し、この第2の心電
波形のQRS波に同期したトリガ信号を心拍同期信号として発生するトリガ信号発生部1
5を備えている。
ータ収集モードの選択、画像データの生成条件や表示条件の設定、更には、種々のコマン
ド信号の入力等を行なう入力部7xと、心拍同期信号生成装置200における上述の各ユ
ニットを統括的に制御し心拍同期信号の生成を行なうシステム制御部8xを備えている。
尚、本実施例の心拍同期信号生成装置200による心拍同期信号の生成手順は、図8に示
したフローチャートと略同様であるため説明は省略する。
た当該被検体の心電波形(第2の心電波形)に基づいて心拍同期信号を生成する際、前記
被検体に対して予め収集された心電波形(第1の心電波形)における周期と波高値に基づ
いて好適なマスク期間と閾値を設定し、前記第2の心電波形に対し前記マスク期間と閾値
を適用することによって心拍同期信号を生成しているため、心電波形の周期や波高値等の
値に依存することなく正確な心拍同期信号を常に安定して生成することができる。
設定を行なっているため、有蹄類等のように負の極性を有するS波において波高値をもつ
ような場合においても心拍同期信号の生成が可能となる。
対し独立して設置されているため、これらの医用装置と接続して用いることにより、如何
なる医用装置に対しても正確な心拍同期信号を容易に供給することが可能となる。
では無く、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、第1の心電
波形におけるQRS波の周期と波高値に基づいて第2の心電波形に対するマスク期間と閾
値を設定する場合について述べたが、前記QRS波の周期に基づくマスク期間及び前記Q
RS波の波高値に基づく閾値の設定の何れか一方のみを行なってもよい。特に、QRS波
の波高値がT波の波高値より大きな場合には、マスク期間を設定することなく安定した心
拍同期信号を生成することが可能となる。
て計測された第1の心電波形における周期及び波高値に基づき、マスク期間/閾値データ
保管部12に保管された周期−マスク期間一覧データ及び波高値−閾値一覧データの中か
ら抽出する場合について述べたが、第1の心電波形における周期及び波高値に所定のマス
ク期間率Rm(Rm=マスク期間/周期)及び閾値率Rt(Rt=閾値/波高値)を乗算
して求めてもよい。
の他の生体信号に基づいて心拍同期信号を生成してもよい。
列的な画像データを生成/表示する場合について述べたが、時系列的に得られた動画像デ
ータの各々に前記心拍同期信号に基づく心拍時相データを付加して保存し、所望心拍時相
における画像データを前記心拍時相データに基づいて読み出し表示してもよい。この場合
、既に述べたように運動負荷前後における画像データ、あるいは、同一被検体の異なる複
数走査断面における画像データ等の他の条件下で生成された画像データの比較表示であっ
てもよく、又、この時の表示は静止画像表示あるいは動画像表示の何れであってもよい。
示を行ない、更に、薬物投与後の前記被検体の所望心拍時相において時系列的な心拍同期
画像データの生成と表示を行なう場合について述べたが、これに限定されるものではなく
、例えば、運動負荷前後における画像データの生成/表示であってもよい。又、上述の実
施例では、Bモードデータに基づいて画像データを生成する場合について述べたが、カラ
ードプラデータ等の他の超音波データに基づいた画像データであっても構わない。
11…特徴量計測部
111…生体信号記憶部
112…周期計測部
113…波高値計測部
12…マスク期間/閾値データ保管部
13…マスク期間設定部
14…閾値設定部
15…トリガ信号発生部
2…送受信部
21…送信部
211…レートパルス発生器
212…送信遅延回路
213…駆動回路
22…受信部
221…A/D変換器
222…受信遅延回路
223…加算器
3…超音波プローブ
4…画像データ生成部
41…受信信号処理部
411…包絡線検波器
412…対数変換器
42…データ記憶部
5…生体信号計測ユニット
6…表示部
61…表示データ生成部
62…データ変換部
63…モニタ
7、7x…入力部
8、8x…システム制御部
100…超音波診断装置
200…心拍同期信号生成装置
Claims (7)
- 生体信号計測手段から供給された、被検体の心電波形に基づいて心拍同期信号を生成する心拍同期信号生成装置において、
心拍同期信号の生成以前に前記生体信号計測手段から供給された、前記被検体の第1の心電波形におけるQRS波の周期及び前記第1の心電波形におけるQRS波の最大振幅の極性および絶対値を計測する特徴量計測手段と、
前記周期に基づいて、前記周期より短いマスク期間を設定するマスク期間設定手段と、
前記極性および前記絶対値に基づいて、前記最大振幅の極性と同一極性であり、前記最大振幅の絶対値より絶対値が小さい閾値を設定する閾値設定手段と、
前記第1の心電波形の供給後に前記生体信号計測手段から供給された、前記被検体の第2の心電波形に対して、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を設定し、前記第2の心電波形におけるQRS波が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を超えた各時刻を基準として、前記マスク期間設定手段によって設定された前記マスク期間を繰り返し開始し、前記マスク期間外にある前記第2の心電波形が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を超える度に、前記トリガ信号を心拍同期信号として発生するトリガ信号発生手段と、
を備えたことを特徴とする心拍同期信号生成装置。 - 前記トリガ信号発生手段は、前記生体信号計測手段からリアルタイムで供給され、前記マスク期間外にある前記第2の心電波形が前記閾値を超えたときに、前記トリガ信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の心拍同期信号生成装置。
- マスク期間データ保管手段を備え、前記マスク期間設定手段は、前記特徴量計測手段が計測した前記周期に対応したマスク期間データを前記マスク期間データ保管手段から読み出して前記マスク期間を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の心拍同期信号生成装置。
- 閾値データ保管手段を備え、前記閾値設定手段は、前記特徴量計測手段が計測した前記極性及び前記絶対値に対応した閾値データを前記閾値データ保管手段から読み出して前記閾値を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した心拍同期信号生成装置。
- 前記特徴量計測手段は、前記第1の心電波形に対する時間軸方向の自己相関演算によって前記周期を計測することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した心拍同期信号生成装置。
- 被検体に対する超音波の送受信によって得られた受信信号に基づいて所望心拍時相における画像データを生成する超音波診断装置において、
請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載した心拍同期信号生成装置を心拍同期信号生成手段として備え、前記心拍同期信号生成手段によって生成された前記被検体の心拍同期信号に基づいて前記所望心拍時相における画像データを生成することを特徴とする超音波診断装置。 - 生体信号計測手段から供給された、被検体の心電波形に基づいて心拍同期信号を生成する心拍同期信号生成方法であって、
特徴量計測手段が、心拍同期信号の生成以前に前記生体信号計測手段から供給された、前記被検体の第1の心電波形におけるQRS波の周期及び前記第1の心電波形におけるQRS波の最大振幅の極性および絶対値を計測するステップと、
マスク期間設定手段が、前記周期に基づいて、前記周期より短いマスク期間を設定するステップと、
閾値設定手段が、前記極性および前記絶対値に基づいて、前記最大振幅の極性と同一極性であり、前記最大振幅の絶対値より絶対値が小さい閾値を設定するステップ
と、
トリガ信号発生手段が、前記第1の心電波形の供給後に前記生体信号計測手段から供給された、前記被検体の第2の心電波形に対して、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を設定し、前記第2の心電波形におけるQRS波が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を超えた各時刻を基準として、前記マスク期間設定手段によって設定された前記マスク期間を繰り返し開始し、前記マスク期間外にある前記第2の心電波形が前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を超える度に、前記トリガ信号を心拍同期信号として発生するステップと、
を備えたことを特徴とする心拍同期信号生成方法。
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