JP5826311B2 - 哺乳類遺伝子発現のためのヒトハイブリッド宿主細胞 - Google Patents

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Description

本発明は一般的に、生物学的に活性なタンパク質の生産のために遺伝子操作された哺乳類細胞系に関する。特定的には、本発明はヒト胎児性腎臓(293S)細胞(以下、本明細書では、ヒト胚腎臓細胞ともいう)及びBurkittのリンパ腫細胞の融合プロセスから誘導されるヒトハイブリッド細胞クローンに関する。これらのヒトハイブリッド細胞を異種タンパク質の生産のために用いることができる。
今日まで、ほとんどの治療用組換えタンパク質は非−ヒト哺乳類細胞から生産されてきた。いくつかの例を挙げる:
増幅可能な選択マーカー、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(非特許文献1および非特許文献2参照)を有するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)(dhfr−)細胞(非特許文献3参照)が治療用組換えタンパク質の生産のために用いられてきた。
多様な組換え治療用タンパク質、例えば組換え第VIII因子(rFVIII)(非特許文献4)、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)(特許文献1)、エリトロポエチン(EPO)(特許文献2)及びモノクローナル抗体(mAbs)(特許文献3)が哺乳類細胞において生産されることが既知である。
ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞(BHK21)は、G418選択及びG418耐性細胞のメトトレキセート(MTX)増幅の後に、rFVIIIの生産に用いられた(特許文献4)。
マウス骨髄腫(NS0)細胞は操作されたヒト抗−TNF抗体(EHAT)の生産に用いられた。(特許文献5)。しかしながらこの細胞系は、ヒトに用いるのに好ましくないマウス特異的炭水化物パターンを有するタンパク質を生産する。
ヒト細胞系、(Burkittのリンパ腫起源の)Namalwaは、Wellcome Research Laboratoryによりアルファ−インターフェロンの生産に、ならびにTokyo Research Laboratoriesによりプロウロキナーゼ(非特許文献5)、組織−プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)(非特許文献6)、顆粒球−マクロファージコロニー−刺激因子(非特許文献7)、インターフェロン及びリンホトキシン(非特許文献8)、及び顆粒球コロニー刺激因子(非特許文献9)の生産に用いられた。しかしながら、DNAを用いてこれらの細胞をトランスフェクションするのは非常に困難である。
非特許文献10は、ヒト胚腎臓細胞(293S細胞)において機能性プロテインCを発現するためのdhfr/MTX共−増幅戦略の使用につき報告している。293細胞(非特許文献11)は懸濁液中で、特に高カルシウム濃度下で(>100μM)、大きな凝集体を形成することが知られており、それはより大きな凝集及びより低い細胞生存能を助長する(非特許文献12)。引用したすべての参照文献は、引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる。
米国特許第4,766,075号明細書 米国特許第4,703,008号明細書 米国特許第4,816,397号明細書 米国特許第4,965,199号明細書 米国特許第4,816,397号明細書
Kaufman et al.,1982,Mol.Biol.159:601−621 Gasser et al.,1982,Proc Natl Acad Sci USA 79:6522−6526 Urlaub et al.,1980,Proc Natl Acad Sci USA 77:4216−4220 Kaufman et al.,1988,J Biol Chem 263:6352−6362 Satoh et al.,1996,Cytotechnology 18:167−185,1996 Khan et al.,1995,Biochem Soc Trans 23:S99 Okamoto et al.,1991,Arch Biochem Biophys 286:562−568 Hosoi et al.,1991,Cytotechnology 5:17−34 Hosoi et al.,1991,Cytotechnology 7:25−32 Walls et al.,1989,Gene 81:139−149 Stillman et al.,1985,Mol.Cell.Biol.5:2051−2060 Peshwa et al.,1993,Biotech and Bioeng 41:179−187
今回、エレクトロポレーション又はカチオン性リポソームにより容易にトランスフェクションされ、懸濁培養における生育に容易に適応するハイブリッド形成されたヒト細胞のクローンが確立された。ヒト細胞環境で低レベル(50〜100nM)のMTX増幅を用いて異種タンパク質を発現させることができる。さらに、該細胞は容易に無血清培地での生育に適合する。
これらの細胞はヒト胚腎臓(293S)細胞とBurkittのリンパ腫細胞との間の融合の生成物である。概要に関しては図1を参照されたい。HKBsと呼ばれるこれらのハイブリッドクローンは、Burkittのリンパ腫細胞、P3HR1(Hinuma et al.,1967,J Viol 1:1045−1051)に由来する細胞系であるHH514−16から誘導される欠陥EBV−ゲノムを宿している。P3HR1細胞は非−不死EBVを宿している。HH514−16は、非−不死EBVを宿しているP3HR1(Hinuma et al.,1967,J Viol 1:1045−1051)のクローンである。HH514−16はクローニングプロセスの間にhet−DNA、潜在性−中断DNA(latency−interrupting DNA)を失っている(Rabson et al.,1983,Proc Natl Acad Sci
USA 87:3660−3664)。従って、HKBクローンのEBVは非−不死ウィルスであり、潜在性(latency)として留まっている。
HKBsは治療用タンパク質の組換え生産に適したヒトハイブリッド宿主細胞である。これらの宿主細胞は、それぞれ種々の有利な性質を有する種々の親細胞系のハイブリッド形成により得られる。それぞれの親細胞系の有利な性質を有する宿主細胞が、ハイブリッド形成から生ずる細胞から得られる。
広範囲のタンパク質を多量に発現するように宿主細胞を遺伝子操作することができる。操作された宿主細胞により生産され得るタンパク質には、可溶性ICAM−1、組換えインターロイキン−4(IL−4)、tPA、EPO、rFVIII及びBDD−FVIII(第VIII因子のB−ドメイン−欠失変異型)ならびにこれらのタンパク質の誘導体が含まれるが、これらに限られるわけではない。第VIII因子はA1−A2−B−A3−C1−C2のドメイン構成(domain organization)を有しており、2351アミノ酸の1本鎖ポリペプチドとして合成され、小胞体のルーメン中に輸送されるとその中から19−アミノ酸シグナルペプチドが切断される。第VIII因子が重度にグリコシル化されているという事実のために、第VIII因子の多量発現(>0.2pg/c/d)は達成するのが困難であった(Lind et al.,1995,Eur
J Biochem.232:19−27;Kaufman et al.,1989,Mol Cell Biol.9:1233−1242)。哺乳類細胞における第VIII因子の発現は、類似のベクター及び方法を用いる他の遺伝子の場合に観察される大きさより典型的に2〜3桁低い。第VIII因子に関する生産細胞系の生産性は0.5〜1U/c/d(0.1〜0.2pg/c/d)の範囲内であった。
第VIII因子のB−ドメインはプロコアギュラント活性(procoagulant
activity)に関して必ずしも必要でないことが示された。第VIII因子の切頭変異型(truncated variants)を用い、哺乳類細胞における第VIII因子の向上した発現が種々のグループにより報告されている(Lind et al.,1995,Eur J Biochem 232:19−27;Tajima et
al.,1990,Proc 6th Int Symp H.T.p.51−63;Almstedtへの米国特許第5,661,008号、1997)。しかしながら、第VIII因子変異型の発現量は安定な細胞クローンから1pg/c/d未満に留まった。内在性免疫グロブリン(Ig)は発現されなかったが、操作された宿主細胞からの組換えIg発現は高かったことも見いだされた。HKB11細胞から生産されるタンパク質はヒト特異的グリコシル化プロフィール(glycosylation profile)を有する。従って該クローンは遺伝子−操作されたIg及び他のタンパク質の生産のために最適な宿主細胞である。
本明細書で用いられる場合、Burkittのリンパ腫起源の細胞とは、Burkittのリンパ腫細胞である細胞、Burkittのリンパ腫細胞から誘導される細胞、Burkittのリンパ腫起源の他の細胞から誘導される細胞、あるいは上記のいずれかの有糸分裂から生ずる細胞である。これに関し、“から誘導される”とは、通常の有糸細胞分裂ならびにトランスフェクション、細胞融合あるいは細胞を改変するか、又は新しい性質を有する細胞を作るために用いられる他の遺伝子操作もしくは細胞生物学法のようなプロセスを含むがこれらに限られないことが意図されている。類似して、ヒト胚腎臓起源の細胞とは、ヒト胚腎臓細胞である細胞、ヒト胚腎臓細胞から誘導される細胞、ヒト胚腎臓起源の他の細胞から誘導される細胞、あるいは上記のいずれかの有糸分裂から生ずる細胞である。又、293S起源の細胞とは、293S細胞である細胞、293S細胞から誘導される細胞、293S起源の他の細胞から誘導される細胞、あるいは上記のいずれかの有糸分裂から生ずる細胞である。又、2B8起源の細胞とは、2B8細胞である細胞、2B8細胞から誘導される細胞、2B8起源の他の細胞から誘導される細胞、あるいは上記のいずれかの有糸分裂から生ずる細胞である。異種タンパク質とは、細胞が生産するように操
作されたタンパク質である。
HKB細胞の誘導の概要を示す。 本文中で言及する発現ベクターの物理的地図を示す。すべてのプラスミドはpBR322バックボーンに基づいて構築され、dhfr発現単位を含有する。問題のタンパク質をコードするすべての遺伝子はCMVエンハンサー/プロモーター(CMVe/p)の調節下にあり;5’イントロン(MIS又はCIS)は、BZLF1を除いて遺伝子の5’末端に位置した。ポリAシグナル領域をpAとして示した。pSH157及びpCIS25DTRの両プラスミドはEBV−TR(402bp)の配列を含有した。 トランジェントトランスフェクションアッセイ(transient transfection assay)における遺伝子発現に関する宿主細胞系の比較を示す。トランスフェクションは同じ条件下で行った:同数の293S、2B8及びHKB11の細胞を同じトランスフェクション試薬を用いて同量のプラスミドDNAsでトランスフェクションした。トランスフェクションから2日後に組織培養液を収穫した。ELISA(IgG及びICAM−1;10個の細胞当たり且つ2日当たりのngタンパク質として測定)及びCoatest(R)アッセイキット(rFVIII;10個の細胞当たり且つ2日当たりのミリ単位として測定)によりタンパク質生産量を決定した。
<特定の態様>
材料及び方法
HH514−16はDr.George Miller(Yale University)により親切に提供された。293S細胞はDr.Brad Zerler(Molecular Therapeutic Institute,West Heaven,CT)から得た。293S細胞は、懸濁培養において生育するように適合させた293細胞(ATCC CRL−1573)である(Stillman et al.,1985,Mol Cell Biol 5:2051−2060)。
プラスミド
この報告において用いられたすべての発現ベクターは基本的に、機能dhfr遺伝子発現セグメントを有するpBR322に基づくプラスミドであった。発現ベクターの物理的地図を図2に記載する。プラスミド、pSH157及びpCIS25DTRはEpstein−Barrウィルスの末端繰り返し配列(EBV−TR)も有する。EBV−TR配列に関し、MSB−7254と指定されたCho and Chanの特許出願、“Terminal repeat sequence of Epstein−Barr virus enhances drug selection ratio”を参照されたい。Cho and Chan(MSB−7254、同上)に記載されている通り、American Type Culture Collectionに寄託されたベクターpSH131、ATCC 98879を用い、選ばれたタンパク質のための発現ベクターを作ることができる。
ELISA
tICAM−1分泌を測定するために、ICAM−1に対するモノクローナル抗体であるC92.5(McClelland et al.,1991,Proc Natl Acad Sci USA 88:7993−7997)を丸底ミクロタイタープレート(microtiter plates)上に吸着させた。1%の牛血清アルブミン(BSA)を含有するリン酸塩緩衝食塩水(PBS)の溶液を用いる処理によりプレートを遮断し、次いでtICAM−1含有試料と一緒にインキュベーションした。次いでプレートを洗浄緩衝液(PBSプラス0.005%のTween 20)で洗浄し、tICAM−1上の異なるエピトープに対する第2のモノクローナル抗体であるビオチン化(biot
inylated)C78.5(McClelland et al.,1991、同上)と一緒にインキュベーションした。洗浄の後、プレートをHRP−ストレプタビジンと一緒にインキュベーションした。次いでプレートを洗浄緩衝液で洗浄し、テトラメチルベンジジン(TMB)と反応させ、1N HClを用いて反応を停止させた。450/570nmにおいてODを読み取り、精製tICAM−1の標準曲線と比較することによりtICAM−1濃度を決定した。
免疫グロブリン(Ig)分泌の測定のために、抗−Ig抗体を用いてプレートをコーティングし、検出抗体としてビオチン化(biotinylated)抗−Ig抗体を用いた。標準として既知濃度のIg分子を用いた。他の点では、プロセスは同じままである。
インターロイキン−4(IL−4)分泌の測定のために、抗−IL−4抗体を用いてプレートをコーティングし、検出抗体としてビオチン化抗−IL−4抗体を用いた。標準として精製IL−4分子を用いた。
rFVIII分泌の測定のためのアッセイ
Coatest(R) VIII:C/4キット(Chromogenix,Moelndal,Sweden)からの試薬を用いてrFVIII分子を定量した。MEGA 1(Office of Biologics Research and Review,Bethesda,MD)として既知の合衆国標準抗−血友病因子(第VIII因子)を、Select Heat Blocks(VWR Scientific,San Francisco,CA)上で37℃に予備−加温されたEIA/RIA A/2プレート(Corning,Corning,NY)への測定の標準として用いた。第IXa因子、第X因子、リン脂質及びCaClを各試料に加え、第X因子の活性化のために10分間インキュベーションした。次いで発色基質(S2222)を加え、10分間インキュベーションして発色基であるpNAを遊離させた。50%酢酸の添加によりこの反応を停止させた。次いでSPECTRAmax(R) 250分光光度計ミクロプレートリーダー(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)上で405/450nmにおいて比色吸光度を測定し、データをMolecular Devicesにより提供されたSOFTmax(R) PROソフトウェアを介して計算した。
HAT−感受性及びG418−耐性Burkittのリンパ腫細胞系の誘導
HAT−感受性細胞を得るために、Siadak et al.(米国特許第4,834,975号、1989)により記載されている標準的案により、ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)−欠失細胞系(Szybalska et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:2026−2034,1962;Littlefield,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 50:568−576,1963)を確立した。
EBV het−DNAを含有しない(Rabson et al.,1983,Proc Natl Acad Sci USA 87:3660−3664)HH514−16細胞(Dr.G.Miller,Yale Universityから入手)を、15%胎児牛血清(FBS)(Hyclone,Logan UT)が補足されたRPMI−1640懸濁培地(Life Science,Gaithersburg,MD)中で300μg/mlのメタンスルホン酸エテルエステル(MSE)(Sigma,St.Louis,MO)を用いて24時間処理した。培地で細胞を洗浄した後、6−チオグアニン(6TG)(Sigma)(5μg/ml)を含有する培地中で細胞を平板培養し、HGPRT−陰性細胞に関して選択した。6カ月の選択期間の間に6TGの濃度を5μg/mlから30μg/mlに増加させた。次いでHAT−含有培地に対するそれらの感受性に関して細胞を調べた。HAT−感受性集団A5の限界希釈クローニング(96−ウェ
ルプレートにおいてウェル当たりに1細胞)から単細胞クローン(SCCs)を得た。SCCsの1つであるA5/1D7を、pBRベクター中でSV40プロモーター下にネオ遺伝子(neo gene)を有するpSV2neoを用いてトランスフェクションし、G418−耐性細胞を得た。2B8と指定されたG418(1.5mg/ml)耐性SCCsの1つ(American Type Culture Collectionに寄託、番号CRL−12569)を融合のために用いた。
<実施例>
細胞融合及び単細胞クローンの誘導
主にKennett(1979,Meth Enzymol 58:5−359)により記載されているポリエチレングリコール(PEG)融合法に従って細胞融合を行った。対数成長にあるそれぞれ500万個の293S及び2B8細胞をCa++及びMg++なしのPBS(Life Technologies,Rockville,MD)で洗浄し、ピーナッツアグルチニン(Sigma)(5μg/ml)で予備−処理された6−ウェルプレートの1つのウェル上に播種した(seeded)。細胞が添加された6−ウェルプレートをBeckman J−6M/E遠心分離機(Beckman,Palo Alto,CA)において400gで6分間遠心した。ウェルからPBSを除去した後、細胞を2mlの40%(w/v)PEG(Sigma)で1分間処理した。標準として、1つのウェルをPEGで処理しなかった。細胞を5%のDMSOを含有する5mlのPBSで3回洗浄し、続いてPBSで3回洗浄した。15%のFBSが補足された新しい培地を用いて細胞を25分間インキュベーションした。G418(1mg/ml)及びHAT(Life Technology)を含有し、15%のFBSが補足された新しい培地を用い、細胞を96−ウェルプレート上に播種した(プレート当たりに1.2x10個の細胞)。選択培地を用いて1週間に2回、細胞を供給した。この例では、初期選択のために、293S細胞はHAT含有培地に対する感受性の欠乏という望ましい性質を有し、類似して2B8細胞はG418に耐性であるという望ましい性質を有した。
選択条件下で融合細胞は生育したが、混合細胞は同じ条件下で生育しなかった。選択から3週間後、初期集団をもっと大きなフォーマット(formats)に転移させた。SCCsを得るために、安定して生育する20個の初期集団を混合し、選択培地を用いて限界希釈クローニングに供した(ウェル当たり1個の細胞)。顕微鏡を用いて個々のクローンを注意深く監視した後、15x96−ウェルプレートから19個のSCCsを選択した。融合実験から誘導されたSCCsをHKB細胞(ヒト腎臓−及びB−細胞のハイブリッド細胞)と指定した。トランスフェクション研究から7個のSCCsを選んだ。これらの7個のSCCsを種々のタンパク質の安定な生産に関してさらに調べた。7個のSCCsの1つであるHKB11を異種タンパク質の生産のための好ましい哺乳類細胞宿主として選んだ。概要に関し、図1を参照されたい。
HKBクローンの特性化
すべてのハイブリッド細胞は選択条件下で選択されたが、細胞中の染色体数をカウントすることにより、ハイブリッド状態(hybrid status)を確認した。事実、HKBsのすべてが90〜110の最頻染色体数(modal chromosome number)を示した。これらの数は293S及び2B8の最頻染色体数の合計と類似していた(ATCCデータに従うと、それぞれ64及び47)。293S(Stillman et al.,1985,Mol Cell Biol 5:2051−2060)は懸濁液適合293(ATCC CRL−1573)である。
メタノール固定細胞を用い、直接免疫蛍光アッセイにより、すべてのハイブリッド細胞クローンを内在性Ig(ミュー及びカッパ)発現に関して調べ、どの細胞クローンが内在性Igを分泌するかを決定した。比較的長期間に及ぶ繰り返し実験において、免疫蛍光試験(表1)及びELISA(データは示されていない)に基づき、これらの細胞はミュー−及びカッパ−鎖発現に関して陰性であることが観察された。
Figure 0005826311
表1は、3つの型の細胞の免疫蛍光試験から観察された結果を示す。細胞をPBS中に再懸濁させ、ガラススライド上にスミアとして適用した。細胞を乾燥した後、スライドを冷(−20℃)メタノール中で5分間固定した。FITC−抗ヒトカッパ及び抗ヒトミュー鎖(1:20希釈)(Zymed Laboratories,Inc.,So.San Francisco,CA)を用い、加湿室中で、37℃において細胞を45分間染色した。PBSを用いてスライドを10分間濯いだ後、PBS/グリセロール(1:1)を用い、スライドにカバーグラスを載せた。細胞を蛍光顕微鏡(Carl Zeiss,Inc.,Thornwood,NY)で観察した。
FITC共役サムブクス・ニグラ(Sambucus nigra)レクチン(SNA)(Sigma,St.Louis,MO)を用いるHKB細胞のFACS分析により、シアル酸結合のヒト特異的パターン、アルファ(2−6)シアリルトランスフェラーゼを確認した。HKB細胞(クローン 1G2)から分泌されるタンパク質は、オリゴ糖指紋法により分析されるグリコシル化プロフィールのシアル酸のアルファ(2−3)及びアルファ(2−6)結合を示した(データは示されていない)。この観察は、293S及び2B8細胞の融合から誘導されたHKB細胞がヒト特異的グリコシル化酵素を保持したことを示している。
これらのハイブリッド細胞が異種遺伝子を発現する能力を有しているかどうかを調べるために、ICAM−1及びIgG(抗−TNF抗体)のための発現ベクターを用いて細胞をトランスフェクションした。IgGの分泌を調べるために、重(ガンマ)及び軽(カッパ)鎖の機能的発現を与える10μgのプラスミドDNAを用いるエレクトロポレーションにより、HKB細胞(5x10個の細胞)をトランスフェクションした。可溶性ICAM−1の分泌量を調べるために、可溶性ICAM−1の機能的発現を与える10μgのプラスミドDNAを用いるエレクトロポレーションにより、HKB細胞(5x10個の細胞)をトランスフェクションした。IgG又はICAM−1に関し、ELISAによって分泌量を決定した。19個のSCCsはすべて、トランジェントトランスフェクションアッセイ(表2)において、比較的多量のICAM−1(100〜500ng/ml/2日)及びIgG(30〜200ng/ml/2日)を分泌した。これらのデータは、内在性Ig遺伝子発現は消滅したが、トランスフェクションされたIg遺伝子の発現をハイブリッド細胞が支持していることを示している。
Figure 0005826311
Epstein Barrウィルス(EBV)は2B8細胞においてエピソームとして存在する。すべてのSCCSはEBNA−1発現に関して陽性であり(データは示されていない)、それはEBVに関してそれらが陽性であることを示している。しかしながら、完全なEBVゲノムがハイブリッド細胞中にまだ存在しているかどうかはわからなかった。従って、EBVゲノムフラグメントBZLF1、潜在性切断トランス−活性化遺伝子を用いて細胞をトランスフェクションすることにより、ハイブリッド細胞中におけるEBVゲノムの状態を調べた。BZLF1の機能的発現を可能にする10μGのプラスミドDNA(pSH121)を用いてHKB細胞(5x10個の細胞)をトランスフェクションした。抗EBV−VCA力価を含有するヒト血清及びFITC共役抗−ヒトIgGを用いる間接免疫蛍光法により、EBVキャプシド抗原(EBV−VCA)の検出を行った。免疫蛍光試験の技術的詳細は上記に記載されている。表3に示す通り、模擬(mock)トランスフェクションされた細胞はEBVキャプシド抗原(EBV−VCA)の発現に関して陰性であり、それはEBV複製に関してそれらが陰性であることを示した。しかしながら、トランスフェクションされた細胞の小さいパーセンテージは抗原発現に関して陽性であった。これらのデータは、ハイブリッド細胞がEBVゲノムをその潜在形態で宿していることを示す。
Figure 0005826311
震盪フラスコ中におけるFBSの連続2倍希釈により、ハイブリッド細胞を無血清培地に適応させた。2週間後、細胞をFBSなしの培地中で生育させた。細胞は震盪フラスコ中で小さい凝集体として生育した。293S細胞と対照的に、ハイブリッド細胞は無血清懸濁培養に容易に適応可能であった。トランスフェリン及びインスリンが補足された無血清及び無アルブミン培地中におけるハイブリッド細胞を、震盪フラスコを用いる懸濁培養において1年より長期間保持することができた。
トランスフェクションされた遺伝子の産物の分泌量を比較するために、クローンの1つ、HKB11ならびに親細胞、293S及び2B8をpSM98(可溶性ICAM−1)、pSH125(抗−TNF IgG)及びpCISF8(rFVIII)を用いてトランスフェクションした。図3に示す通り、ICAM−1及びIgGの分泌量は293S細胞よりHKB11細胞においてずっと高かった(約10−倍)。2B8からの両タンパク質の分泌量は検出不可能であった。HKB11細胞におけるrFVIIIの分泌量は293S細胞の分泌量に似ていた。これらのデータは、HKB11細胞のトランスフェクション効率が親細胞よりずっと高いことを示している。
異種タンパク質を分泌する安定なHKBクローンの誘導
遺伝子増幅可能な系(dhfr/MTX)において、タンパク質の安定な発現に関してハイブリッドクローンを調べた。最初に適した発現ベクターを用いて細胞をトランスフェクションし、次いでトランスフェクションされた細胞(通常は96−ウェルプレート当たりに10個の細胞)を播種し、ヒポキサンチン及びチミジンはないがFBS及びMTX(50nM)が補足されている選択培地を用いて選択/増幅した。プレートの第1のスクリーニングの後、高分泌ウェルからの細胞を選択し、6−ウェルプレートに移した。6−ウェルプレート中の細胞を、培地中で濃度を増加させたMTX(100、200及び400nM)を用いてさらに増幅した。最良の集団の誘導のために、6−ウェルプレートの初期集団をさらにスクリーニングした。結局、単細胞から誘導されるクローンのクローニングのためにこれらの集団を用いた。表4に示す通り、HKB11細胞は多量の異種ヒトタンパク質の生産のために最適であった。ICAM−1、Ig及びIL−4誘導体の生産のために、HKB11細胞はCHO細胞と同じに優れていた(データは示されていない)。しかしながら、HKBクローンはCHOクローンより速く生育し、懸濁培養及び無血清条件に容易に適応させることができた。BDD−FVIII生産の場合、HKB11クローンはCHOクローンより約10倍大きい生産性を示した。上記の結果は、HKB11細胞がヒト治療用タンパク質の発現に有用な最適のヒト細胞宿主であることを示している。
Figure 0005826311
1)HKBクローンからのICAM−1生産量は293S細胞からのそれと似ていた。ICAM−1を分泌するHKBクローンは懸濁培養に容易に適応可能であったが、293Sクローンは懸濁培養に適応させるのが非常に困難であった。
2)BDD−FVIII分泌の分泌量は、同じ発現ベクターを用いてトランスフェクションされたCHO細胞から誘導されるクローンからのものより約10倍高かった。
3)グラム量のIL−4SA(T13D/R121E)生産は、HKB11を用いるとトランスフェクションから6カ月後に可能であったが、同じ発現ベクター及び類似の方法を用いる同時の実験において、CHO細胞を用いるとそれは数カ月長くかかった。
上記の方法により誘導される細胞系は、(i)100nMのMTX中における増幅の後にpSM98を用いてトランスフェクションされたHKB11細胞から誘導される可溶性ICAM−1分泌クローン(10pg/細胞/日)、(ii)50nMのMTX中における増幅及びMTXなしの限界希釈クローニングの後にpSS125を用いてトランスフェクションされたHKB13から誘導されるモノクローナル抗体(抗−TNF)分泌単細胞クローン(12pg/細胞/日)、(iii)増幅(400nMのMTX)及びMTXなしの限界希釈クローニングの後にpCIS25DTRを用いてトランスフェクションされたHKB11細胞から誘導される切頭(truncated)rFVIII(BDD−FVIII)分泌単細胞クローン(無血清条件において5〜10μU/c/d)、ならびに(iv)MTX増幅の後にpSH157を用いてトランスフェクションされたHKB11から誘導されるIL−4誘導体(IL−4選択的アゴニスト、IL−4SA;アミノ酸の2つの位置が突然変異、T13D及びR121E)分泌クローン(5pg/c/d)を含む。IL−4SA分泌HKBクローン、1G2を少量のタンパク質(グラム量)の比較的迅速な生産に用いた。上記の発現ベクターの物理的地図に関して図2を参照されたい。
<本発明の主な特徴または態様>
本発明の主な特徴または態様を以下に示す。
(1)ヒト胚腎臓起源の細胞とBurkittのリンパ腫起源の細胞との融合から誘導される細胞。
(2)ヒト胚腎臓起源の細胞が293起源の細胞である上記1に記載の細胞。
(3)ヒト胚腎臓起源の細胞が293S起源の細胞である上記1に記載の細胞。
(4)Burkittのリンパ腫起源の細胞が2B8細胞(ATCC寄託番号:CRL−12569)である上記3に記載の細胞。
(5)異種タンパク質を発現する上記1に記載の細胞。
(6)異種タンパク質がFVIII、BDD−FVIII、モノクローナル抗体、抗−TNF抗体、rIL4、tPA及びEPOより成る群から選ばれる上記5に記載の細胞。
(7)HKB11(ATCC寄託番号:CRL−12568)と称される細胞系。
(8)HKB11(ATCC寄託番号:CRL−12568)と称される細胞系から誘導される、異種タンパク質を発現する細胞系。
(9)タンパク質がICAM−1である上記8に記載の細胞系。
(10)タンパク質がBDD−FVIIIである上記8に記載の細胞系。
(11)タンパク質がモノクローナル抗体である上記8に記載の細胞系。
(12)モノクローナル抗体が抗−TNFである上記11に記載の細胞系。
(13)タンパク質がrIL4である上記8に記載の細胞系。
(14)タンパク質がFVIIIである上記8に記載の細胞系。
(15)タンパク質がtPAである上記8に記載の細胞系。
(16)タンパク質がEPOである上記8に記載の細胞系。
(17)タンパク質がIL−4SA(T13D/R121E)であり、1G2(ATCC寄託番号 PTA−87)と称される上記8に記載の細胞系。
(18)タンパク質がヒトグリコシル化プロフィールを有するヒトタンパク質である上記8に記載の細胞系。
(19)a)第1の望ましい性質を有するヒト胚腎臓起源の細胞を得、
b)第2の望ましい性質を有するヒトBurkittのリンパ腫起源の細胞を得、
c)段階a)の細胞を段階b)の細胞と、細胞融合が起こるのを可能にする条件下で接触させ、
d)段階c)から得られる細胞を、段階a)及びb)の細胞のそれぞれの少なくとも1つの望ましい性質を示す細胞に関してスクリーニングする
段階を含んでなる異種タンパク質の発現のために有用なハイブリッドヒト細胞の作製方法。
(20)ヒト胚腎臓起源の細胞が293起源の細胞である上記19に記載の方法。
(21)ヒト胚腎臓起源の細胞が293S起源の細胞である上記20に記載の方法。
(22)Burkittのリンパ腫起源の細胞が2B8細胞(ATCC寄託番号:CRL−12569)である上記21に記載の細胞。
本明細書に記載したハイブリッドヒト細胞系は、それらの親細胞系が保有する望ましい性質を示す。ヒト胚腎臓細胞(又はヒト胚腎臓細胞から誘導される細胞)とBurkittのリンパ腫細胞(又はBurkittのリンパ腫細胞から誘導される細胞)の融合により作られるHKB細胞系は、異種タンパク質の発現のための細胞系を開発するのに有用である。
293S及び2B8のハイブリッド細胞系を確立する初期の目的は、懸濁培養において生育させる時に固まる傾向(望ましくない性質)がある293S細胞の凝集の問題を解決することであった。ハイブリッド形成法から出現したHKB細胞は、T−フラスコ中で培養されると単層として生育する。しかしながら、これらの細胞を懸濁様式で培養すると、それらは懸濁細胞として生育する(大きな凝集体を形成しない)。HKB細胞はトランスフェクションのために取り扱うのが非常に容易であり、トランスフェクション効率は293S細胞の場合よりずっと高い。
安定な細胞系を作るためにほとんどの場合に必要な形質転換又はハイブリッド形成の結果(event)は、改変されたグルコシル化プロフィールを生じ得るが(Yamashita,1989,J Biol Chem 264:2415−2423)、体ハイブリッド細胞系であるHKB11は典型的なヒトグリコシル化酵素、例えばアルファ(2−3)及びアルファ(2−6)シアリルトランスフェラーゼを有することが見いだされた。さらに、トランスフェクションされたHKB細胞から生産されるタンパク質はアルファ(2−3)及びアルファ(2−6)シアリル酸結合の正常なヒトグリコシル化パターンを有する。
要するに、HKBsは親細胞系のそれぞれからの望ましい性質;すなわち懸濁培養における凝集なしの容易な生育(2B8細胞の場合に観察されるような)、ならびにトランスフェクションの容易さ及び望ましい分泌特性(293S細胞の場合に観察されるような)を有するハイブリッドヒト細胞である。好ましいハイブリッドヒト細胞系、HKB11は、293S細胞の場合にそうであるように、免疫グロブリン遺伝子発現に関して陰性である。この特色は、ヒト細胞からモノクローナル抗体を組換え的に生産することが望まれている場合に有利である。ヒト細胞の融合が有利な性質を有する細胞を生じたという発見は、種々の親細胞系の融合からハイブリッド細胞において新しい特色の組み合わせを得るために、293SとB−細胞起源の他の細胞系、例えばNamalwa及び6F11を用いるさらに別の融合研究を勇気づけるのに役立つ。
特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の第7規定に基づく寄託
(1)生物名:Hybrid cell line HKB11
寄託した機関の名称およびあて名:
American Type Culture Collection, Manassas, VA 20110-2209 USA
寄託した日付:1998年9月16日
受託番号:ATCC CRL−12568
(2)生物名:HAT-Sensitive cell line
寄託した機関の名称およびあて名:
American Type Culture Collection, Manassas, VA 20110-2209 USA
寄託した日付:1998年9月16日
受託番号:ATCC CRL−12569
(3)生物名:IL-4 selective agonist secreting HKB11 clone IG2 (Ref. MSB7241)
寄託した機関の名称およびあて名:
American Type Culture Collection, Manassas, VA 20110-2209 USA
寄託した日付:1999年5月19日
受託番号:ATCC PTA−87

Claims (2)

  1. 異種タンパク質の発現のために有用なハイブリッドヒト細胞の作製方法であって、
    a)ヒト胎児性腎臓から予め得られた細胞を用意する工程、
    b)ATCC受託番号:CRL−12569の細胞から有糸細胞分裂により誘導された2B8細胞を用意する工程、
    c)工程a)の細胞を工程b)の細胞と、細胞融合が起こるのを可能にする条件下で接触させる工程、
    d)工程c)から得られる細胞を、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞よりも多量の異種タンパク質を分泌する細胞に関してスクリーニングする工程
    を含むこと、かつ、ヒト胎児性腎臓起源の細胞が293細胞であることを特徴とする、方法
  2. ヒト胎児性腎臓起源の細胞が293S細胞である請求項に記載の方法。
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