JP5824714B2 - 脱墨装置及び古紙再生処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は脱墨装置及び古紙再生処理装置に関するものである。
従来、古紙を離解して得られた古紙パルプを脱墨し、脱墨後の古紙パルプ液を抄紙することにより再生紙を製造する古紙再生処理装置が知られている。脱墨の工程では、古紙パルプを含む液体からインク成分、トナー成分等の印刷成分を分離除去するが、この分離により生じた脱墨排液には、印刷成分等と共に古紙パルプが混入している。
古紙パルプが混入したままの脱墨排液を外部に排出しようとすると、配管などを詰まらせる恐れがある。また、古紙パルプを多く含む場合はSS(浮遊物質)に関する排水基準を満たさなくなるので、この古紙パルプを分離、除去する必要がある。
下記特許文献1には、古紙パルプを分離回収する方法ついて、白色度60%以上の古紙からなる古紙原料を離解してパルプスラリーを得て、得られたパルプスラリーを脱水して得られる脱水濾液を3枚のスクリーン本体に吹きつけて、前記脱水濾液に混入している古紙パルプと灰分とを分離回収し、回収した古紙パルプ及び灰分を前記脱墨工程前のパルプスラリーに加える技術に関する開示がある。
この方法は、製紙工場の一角に設置され、脱墨排液から古紙パルプを分離回収するための大型の装置を用いて行われる。古紙パルプを分離後は、インク成分やトナー成分等の印刷成分を多く含む排液を別途設けられた非常に大掛かりな水処理装置において処理し、印刷成分を除去する。
特開2006−183210号公報
しかし、このような大掛かりな水処理装置は、古新聞紙等の古紙が発生する住宅街や、機密情報の印刷された用紙という古紙の発生するオフィス等といった古紙の発生場所において、古紙を再生処理するための小型の古紙再生処理装置に用いることは現実的でない。脱墨工程で生じる脱墨排液を脱墨装置内で水質改善処理可能な脱墨装置が望まれている。
本発明は上記した課題を解決するものであり、脱墨工程で生じる脱墨排液を脱墨装置内で処理可能な脱墨装置及び古紙再生処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の脱墨装置は、古紙を離解し得られた古紙パルプ液中に気泡供給部から気泡を供給し、脱墨を行う脱墨槽と、脱墨槽から溢流した気泡を受け止めるオーバーフロー槽と、オーバーフロー槽内に収容する気泡の消滅により生じた脱墨排液の処理を行う排液処理部とを設けてなり、排液処理部は、オーバーフロー槽から取り出した脱墨排液を貯留する排液タンクと、脱墨排液に凝集剤を添加する凝集剤添加部と、凝集剤添加部より凝集剤が添加された脱墨排液を貯留し、凝集物を沈殿させる沈殿槽と、沈殿槽内の上澄み液を外部に排出する外部排出流路と、沈殿槽内で沈殿した凝集物を除去する除去部とを備え、排液タンク内に貯留する脱墨排液を循環流路へと流通させ、オーバーフロー槽内の気泡の消滅に利用するか、または、脱墨排液を外部排出流路へ流通させ、外部に排出するかを切り替えるよう制御する制御部を備えてなるものである。
そして、請求項に記載の発明は、請求項に記載の脱墨装置において、排液処理部は、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送るポンプとを備えてなるものである。
更に、請求項に記載の発明は、請求項に記載の脱墨装置において、沈殿槽内の上澄み液を外部に排出する外部排出流路を設け、排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が、所定水位に達したことを検知する水位検知手段を排液タンク内に備えるとともに、制御部は、水位検知手段が排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が所定水位に達したことを検知するまでは、脱墨排液を循環流路へと流通させ、各部の動作を制御する制御部を備え、制御部は、水位検知手段が排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が所定水位に達したことを検知した場合に、ポンプを駆動し、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送り、沈殿槽において脱墨排液の浮遊物を凝集処理した脱墨排液の上澄み液を外部排出流路により外部に排出するよう制御する構成としたものである。
更に、請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の脱墨装置と、脱墨装置により脱墨を行った古紙パルプ液を抄紙する抄紙装置とを一体に備えた古紙再生処理装置に関するものである。
請求項1に記載の脱墨装置は、排液処理部は、オーバーフロー槽から取り出した脱墨排液を貯留する排液タンクと、脱墨排液に凝集剤を添加する凝集剤添加部と、凝集剤添加部より凝集剤が添加された脱墨排液を貯留し、凝集物を沈殿させる沈殿槽と、沈殿槽内の上澄み液を外部に排出する外部排出流路と、沈殿槽内で沈殿した凝集物を除去する除去部とを備え、排液タンク内に貯留する脱墨排液を循環流路へと流通させ、オーバーフロー槽内の気泡の消滅に利用するか、または、脱墨排液を外部排出流路へ流通させ、外部に排出するかを切り替えるよう制御する制御部を備えたので、脱墨槽より溢流し、オーバーフロー槽から連続的に取り出される脱墨排液を排液タンク内に一旦貯留することができる。また、凝集剤の添加により浮遊物質を凝集させ、沈殿させ、沈殿槽内の上澄み液を外部排出流路により脱墨装置の外部に排出する。よって、脱墨工程で生じる脱墨排液を容易に処理可能である。また、除去部により脱墨排液に含まれる浮遊物質を容易に除去できる。
そして、請求項に記載の発明によれば、排液処理部は、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送るポンプを備えたので、沈殿槽における凝集剤の添加、及び沈殿のための静置を効率よく行うことができる。
更に、請求項に記載の発明によれば、制御部は、水位検知手段が排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が所定水位に達したことを検知するまでは、脱墨排液を循環流路へと流通させ、、所定水位に達したことを検知した場合に、ポンプを駆動し、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送り、沈殿槽において脱墨排液の浮遊物を凝集処理した脱墨排液の上澄み液を外部排出流路により外部に排出するよう制御するので、脱墨排液の処理を非常に効率よく行うことが可能である。
更に、請求項に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の脱墨装置と、脱墨装置により脱墨を行った古紙パルプ液を抄紙する抄紙装置とを一体に備えた古紙再生処理装置に関するものであるので、古紙再生処理の際に排出される脱墨排液の水質を容易に改善することができる。
本発明の一実施形態に係る古紙再生処理装置の構成概略図である。 前記古紙再生処理装置の古紙パルプ液製造部の内部構造を示す概略図である。 前記古紙再生処理装置の脱墨装置の斜視図である。 前記脱墨装置の平面図及びその一部断面図である。 前記脱墨装置の排液処理部の構成概略図である。 前記排液処理部の沈殿槽の概略図である。 前記古紙再生処理装置の抄紙部の構成概略図である。 本発明の他の実施形態に係る古紙再生処理装置の脱墨装置の排液処理部の構成概略図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる古紙再生処理装置の構成概略図である。図1において、古紙再生処理装置100は、古紙パルプ製造部1、脱墨パルプ部2、抄紙部3、仕上げ部4をケーシング(図示省略)内に一体に備えてなり、さらに各部を制御する制御部8を有している。
古紙パルプ製造部1は、古紙6を離解して古紙パルプを製造するものであり、脱墨パルプ部2は、古紙パルプ製造部1において製造された古紙パルプを脱墨するものであり、抄紙部3は、脱墨パルプ部2において得られた脱墨パルプを抄紙するものであり、仕上げ部4は、抄紙部3において抄紙された仕上げ前の再生紙を裁断等することにより仕上げを行って再生紙7を得るものである。
(古紙パルプ製造部)
図2は、古紙パルプ製造部1の内部構造を示す概略図である。古紙パルプ製造部1は、パルパー18を備えてなり、該パルパー18は未切断の古紙6、又はシュレッダー等の切断機器による切断後の古紙6の紙片(図示省略)を水及び離解促進剤の液体中において、繊維、つまり古紙パルプにまで離解するものである。
パルパー18には、古紙6が投入される攪拌槽181と、攪拌槽181に給水するための給水部182と、離解促進剤供給部183とを設けている。離解促進剤供給部183から供給される古紙6の離解を促進する離解促進剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等を用いることができ、更に、スルファミン酸、塩酸、硫酸、リン酸、硫酸アルミニウムなどの酸類、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素などの酸化剤、界面活性剤、漂白剤、PH安定剤、キレート剤、分散剤などを補助的に用いることもできる。
攪拌槽181の内底部には、古紙6を給水部182から給水された水とともに攪拌し離解するための攪拌羽根184が設けられ、前記攪拌羽根184を回転駆動するモータ等の駆動手段188を有している。また、得られた古紙パルプ液を取り出すための古紙パルプ液取出部187を設けている。
(脱墨パルプ部)
図1に示すように、 脱墨パルプ部2は、脱墨前希釈部21及び脱墨処理部22を備え、各部の間には配管、ポンプ等からなる移送部(図示省略)を設けている。
脱墨前希釈部21は、パルパー18から送られた古紙パルプ液を脱墨に適した繊維濃度、ここでは0.1重量%〜5.0重量%程度、より好ましくは0.3重量%〜2.0重量%程度にまで希釈するものであり、希釈用水および脱墨剤としての界面活性剤等を投入する希釈液供給部(図示省略)を備えている。脱墨前希釈部21において繊維濃度を0.1重量%〜5.0重量%とすることにより、後の脱墨処理部22においてトナー成分と脱墨剤とを効率よく接触させトナー成分等を容易に除去することができる。
図3に脱墨処理部22を構成する脱墨装置Dの斜視図を、図4(a)に脱墨装置Dの平面図を、同図(b)に図4(a)のA−A線矢視断面図を示す。脱墨装置Dは、古紙パルプ液に溶解又は混合されてなるインク成分、トナー成分等の印刷成分を分離して脱墨パルプを製造するためのものであり、脱墨槽46、気泡掃出手段47、オーバーフロー槽48、排液処理部49を備えている。尚、図4(b)では排液処理部49を省略して示している。
脱墨槽46は、脱墨前希釈部21で希釈液の供給により所定濃度に調整されたインク成分、トナー成分等の印刷成分を含有する古紙パルプ液を流通させ、脱墨を行うものである。脱墨槽46内は、複数の仕切壁23により複数の脱墨室25に区画されており、図4(a)の平面図において示すように、仕切壁23の左方または右方が交互に開口することで全ての脱墨室25は連通している。図4(b)に示すように、各脱墨室25の底部には、脱墨槽46内を流通する古紙パルプ液中に、微細な気泡を供給するための気泡供給部26を設けている。
また、脱墨槽46内のうち、古紙パルプ液の流速が低下し該古紙パルプ液が淀みやすい所定位置に淀んだ古紙パルプ液を攪拌し下流側へと流動させるための攪拌翼(図示省略)を配置している。攪拌翼としては種々のものがあるが、例えば複数の羽根を回転軸の周りに放射状に配置した構造の攪拌翼等が挙げられる。更に、古紙パルプ液を脱墨槽46内に流入させる流入部44と、脱墨処理後生じた脱墨パルプを含有する脱墨パルプ液を脱墨槽46外に流出させる流入部45とを設けている。
また、各脱墨室25内の古紙パルプ液の温度の検出を行う温度センサ27と、ヒータ28とを仕切壁23の表裏面にそれぞれ設けているが、古紙パルプ液の温度管理を行わない場合には、温度センサ27及びヒータ28を設けない構成としても構わない。
気泡掃出手段47は、脱墨槽46の上部を浮遊する気泡を、脱墨槽46の周壁を溢流させオーバーフロー槽48側へ掃き出すためのものであり、脱墨槽46の上方に設けられたブレード47cが、モータ47aの駆動によりガイドレール47bに案内されつつ往復移動するよう構成されている。
図4(a)に示すように、オーバーフロー槽48は、脱墨槽46の外周を取り囲むよう平面視ロ字状に設けられ、気泡供給部26から古紙パルプ液中に供給された気泡が脱墨槽46から溢流した際にこの気泡を受け止めるものである。図3,4(b)に示すように、オーバーフロー槽48には、オーバーフロー槽48の内壁面に付着した気泡を洗い流し、消泡し、さらにオーバーフロー槽の内壁面に付着した古紙パルプを洗浄する液体供給手段38を設けている。液体供給手段38は、オーバーフロー槽48の内壁面の上段部及び中段部に全周に亘って配備された液体供給配管36を備えており、この液体供給配管36には複数の液体供給口35が所定間隔で形成されている。
液体供給配管36は、水道水を供給する水道水供給部(図示省略)、後述する白水を貯留する白水タンク42及び、排液処理部49に接続され、制御部8が制御することで、これらから水道水、白水、または脱墨排液のいずれかの液体が供給されるようになっている。
更に、オーバーフロー槽48は、必要により、生じた気泡に温風又は熱風を吹き付けて気泡の水分を吹き飛ばすことで気泡を消滅させる風供給部(図示省略)等を備えることとしてもよい。
オーバーフロー槽48の底部には、オーバーフロー槽48内に収容する液体を取り出す取出部39を設けている。オーバーフロー槽48内に収容する液体とは、液体供給口35から供給された液体と、脱墨槽46から気泡とともに溢流し気泡の消滅により生じた液、インク成分やトナー成分等の印刷成分及び古紙パルプ等が混合された脱墨排液である。取出部39には、配管71が接続されている。
図5に、排液処理部49の構成概略図を示す。排液処理部49は、オーバーフロー槽48の取出部39から取り出した脱墨排液を処理するためのものであり、排液取出流路51、排液タンク58、循環流路52、分岐流路53、沈殿槽59、外部排出流路54、沈殿物流路55を備えている。
排液取出流路51は、取出部39から取り出した脱墨排液を排液タンク58へと流入させる流路であり、途中位置に脱墨排液中の固形分を除去する除去部としての濾過部81を設けている。そして、取出部39と濾過部81とを接続する配管71及び濾過部81と排液タンク58を接続する配管72を有する。
濾過部81は、脱墨排液に含まれる古紙パルプ等の固形分を濾過する濾過体82を備えている。濾過体82は、濾紙や活性炭、金属製メッシュ、合成樹脂製メッシュ、フェルト等により構成され、枠体(図示省略)等に着脱可能に取設する構成としてもよいが、濾過体82のうち脱墨排液が供給され実際に濾過を行っている部分を順次移動可能に構成し、連続的な濾過処理が可能な構成としてもよい。即ち、例えば、周回走行する無端状のメッシュベルト(図示省略)を濾過体82とし、この濾過体82上に脱墨排液を流下して濾過を行い、濾過体82としてのメッシュベルトを走行させて濾過体82上に残存する残渣を、メッシュベルトの走行方向下流側に設けた圧搾ローラにより圧搾し、スクレーパ(図示省略)等で濾過体82上から順次除去するといった構成としてもよい。
濾過部81の濾過体82が金属製または合成樹脂製メッシュである場合の網目の粗さは、脱墨排液に含まれる古紙パルプ等を濾別可能な粗さ、即ち、10メッシュ〜50メッシュが好ましく、20メッシュ〜40メッシュがより好ましい。10メッシュより網目が細かいことで濾別されずに網目を通過してしまう古紙パルプの量を低減可能であり、50メッシュより網目が粗いことで古紙パルプ等による網目の目詰まりが生じにくくなり濾過効率を向上させることができる。
排液取出流路51には、消泡剤添加部83を設けている。消泡剤添加部83は、濾過部81から排液タンク58に至る配管72の途中位置に設けており、取出部39から取り出した脱墨排液に消泡剤を添加するものである。消泡剤添加部83の設置位置は排液取出流路51に限定されず、排液タンク58内や排液処理部49を構成する配管71,73,74の途中位置等であってもよく、排液処理部49以外の箇所、即ちオーバーフロー槽48の内部や液体供給配管36内でもよい。これらのうち消泡剤を容易に添加でき、消泡剤が添加された脱墨排液を容易に攪拌して、消泡剤を脱墨排液中に溶解し、分散できる点で、排液タンク58内が好ましい。
排液タンク58は、オーバーフロー槽48の下方に設けられ、排液取出流路51を自然流下により流通した脱墨排液を貯留するようになっている。排液タンク58の底部には、配管73が接続されている。また、排液タンク58内の側壁の高位、中位、低位の3箇所に、排液タンク58内に貯留する脱墨排液の水位を検知する水位検知手段84、85、86を備えている。
循環流路52は、排液タンク58内の脱墨排液を液体供給手段38へと送るものであり、途中位置にポンプ88が配設され、排液タンク58とポンプ88とを接続する配管73、及びポンプ88と液体供給管36とを接続する配管74を有する。
分岐流路53は、循環流路52のポンプ88の設置位置より下流側で配管74から分岐して形成され、該配管74と沈殿槽59とを接続する配管75を有し、配管75には途中位置に開閉弁67を設けている。
図6に沈殿槽59の外観図を示す。同図に示すように、沈殿槽59は、槽本体91と、攪拌手段92と、凝集剤添加部93と、水位センサ87とを備えている。槽本体91は、胴部が円筒状で下部が漏斗状に形成されている。槽本体91の下部の漏斗状部分に配管75が接続され、循環流路52から分岐流路53に流入した脱墨排液を槽本体91内に流入させるようになっている。槽本体91の中位高さの側壁に配管76が接続され、沈殿槽59内の上澄み液を取出すようになっている。さらに、槽本体91の漏斗状部分の最下端には、配管77が接続され、沈殿槽59内の下部に沈殿した固形分を槽本体91内に貯留する脱墨排液とともに取り出すようになっている。
攪拌手段92は、槽本体91の内部に貯留する脱墨排液を攪拌するものであり、攪拌羽根95とモータ等の駆動手段96と、駆動手段96の駆動を伝達するベルト、プーリなどの伝達手段97を備えている。凝集剤添加部93は、脱墨排液に含まれる浮遊物質を凝集するための凝集剤を貯留する凝集剤貯留部98と、凝集剤貯留部98¬¬¬から槽本体91へ凝集剤を供給する配管99とを備えている。水位センサ87は、槽本体91の上部側壁に設けられ、該水位センサ87の設置位置まで脱墨排液が貯留されていることを検知する。
凝集剤添加部93から供給される凝集剤としては、種々のものが使用でき、有機系及び無機系のいずれも使用可能である。有機系では、ノニオン性、アニオン性、及びカチオン性のいずれも使用可能であり、ノニオン性ではポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドなどが、アニオン性ではポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、マレイン酸共重合体などが、カチオン性ではポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、キトサンなどが使用可能である。また、無機系では、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸バンド、アンモニウムミョウバン、カリウムミョウバン、ポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、消石灰、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等が使用可能である。
これらのうち、無機系凝集剤を用いることが好ましく、また、液状の凝集剤が粉状の凝集剤に比較してより好ましい。液状の凝集剤を用いることで、該凝集剤の添加手段として、ポンプを使用し、凝集剤の添加の有無をポンプの運転および停止により調整することができる。これより、凝集剤添加部93の構造を簡易にできる。更に、同じく凝集剤添加部93の構造を簡易にできる点で、凝集剤は1剤単体により凝集可能なものが、2剤併用のものよりより好ましい。
外部排出流路54は、槽本体91の側壁に接続された配管76及び該配管76の途中位置に設けられた開閉弁69により構成され、沈殿槽59の上澄み液を脱墨装置Dの外部に排出するようになっている。沈殿物流路55は、配管77及び該配管77の途中位置に設けられた開閉弁68により構成され、沈殿槽59底部より沈殿槽59内で沈殿した固形分を脱墨排液とともに取出し、自重により濾過部81へ流入させるようになっている。
(抄紙部)
図7は、抄紙部3及び仕上げ部4の概略斜視図である。抄紙部3は、脱墨パルプ部2による脱墨の終了した脱墨パルプ液を抄紙するものであり、ヘッドボックス31、ワイヤー部32、プレス部33、ドライヤー部34からなる。
ヘッドボックス31は、上部が開口しており、下部に脱墨パルプ液の供給口31aが形成されている。脱墨パルプ液の供給口31aの幅方向両端部には、脱墨パルプ液を抄紙する抄紙ワイヤー323の両幅縁部に沿って所定長さを有するガイド部材31bが片持ち支持されている。ガイド部材31bは、ヘッドボックス31から抄紙ワイヤー323上に供給された脱墨パルプ液が抄紙ワイヤー323の側縁から外方に流れ落ちるのを防止するとともに、湿紙64の抄紙幅を所定長さとなるよう設定し、維持するようになっている。
ワイヤー部32は、複数の回転ローラ321に掛け渡され、無端軌道を形成する抄紙ワイヤー323が設けられ、周回する抄紙ワイヤー323の内方には、抄紙ワイヤー323の網目から流下する水を受ける受水部325を設けている。受水部325は白水タンク42に接続され、該白水タンク42はパルパー18及び脱墨前希釈部21等に接続されることで、古紙の離解または古紙パルプ液の希釈に利用される。更に、白水タンク42は脱墨処理部22の液体供給配管36にも接続され、白水タンク42内の白水を消泡液または洗浄液の少なくともいずれかとして再度利用可能に構成されている。
プレス部33は、複数の回転ローラ331の間にそれぞれ掛け渡したフェルトからなる無端状の吸水ベルト332a,332bを上下一対有し、上側の吸水ベルト332aと下側の吸水ベルト332bとが一部当接している。この上側の吸水ベルト332aと下側の吸水ベルト332bとが一部当接した部分において、双方の吸水ベルト332a,332bを挟圧して圧搾する一対の圧搾ローラ334を複数備えている。
ドライヤー部34は、フード(図示省略)内に複数の回転ローラ351及び乾燥ローラ343を配置し、この複数の回転ローラ351及び乾燥ローラ343の間に掛け渡した搬送ベルト342を上下一対備えている。搬送ベルト342の材質は特に限定されず、例えば、布、耐熱樹脂または金属等とし、上下の搬送ベルト342は一部が当接した状態で走行し、上下の搬送ベルト342の当接箇所に複数の乾燥ローラ343が配置されている。乾燥ローラ343は、内部にヒータ345を備えるとともに、外周面に搬送ベルト342を巻回しており、また、乾燥ローラ343の表面の温度を測定する温度センサ(図示省略)を有している。
(仕上げ部)
仕上げ部4は、カレンダー部41及びカット部(図示省略)を有しており、カレンダー部41は紙の平坦度を上げるための複数のプレスローラ411を備え、カット部は紙を所定のシートサイズにカットする裁断刃(図示省略)を備えている。
(制御部)
制御部8は、古紙再生処理装置100全体の動作を制御し、脱墨装置Dの排液処理部49については、中位の水位検知手段85が排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が所定水位に達したことを検知した場合に、ポンプ88を駆動し、排液タンク58内に貯留する脱墨排液を沈殿槽59へ送り、沈殿槽59において脱墨排液の浮遊物を凝集処理した脱墨排液の上澄み液を外部排出流路54により外部に排出するよう制御する。
(作用)
本実施形態にかかる古紙再生処理装置100の作用につき以下に説明する。
まず、図2に示すように、事前に重量を計測しておいた所定量の古紙6を攪拌槽181に投入する。また、投入された古紙6の重量に応じた重量の水及び離解促進剤を、それぞれ給水部182、離解促進剤供給部183よりそれぞれ攪拌槽181に投入する。
そして、駆動手段188を作動して攪拌羽根184を回転し、攪拌槽181内で古紙6を水及び離解促進剤とともに攪拌して古紙パルプ液を製造する。製造された古紙パルプ液を古紙パルプ液取出部187より取り出し、図1に示すように、脱墨パルプ部2へ送る。
脱墨パルプ部2では、まず、古紙パルプ液を脱墨前希釈部21において脱墨に適した古紙パルプの濃度になるよう希釈液供給部から希釈用水および脱墨剤としての界面活性剤を投入して古紙パルプ液の希釈を行う。次に、所定の古紙パルプの濃度に調整された古紙パルプ液を脱墨処理部22に送る。
図3,4に示すように、脱墨処理部22では、流入部44から流入した古紙パルプ液を、仕切壁23の左方または右方の開口から隣接する脱墨室25へ順次流通させる。各脱墨室25では、古紙パルプ液中に気泡供給部26から微細な気泡を吹き込み、脱墨剤の存在によって、消失することなく多量に発生した気泡の表面にトナー粒子等の疎水性の異物を付着させて各脱墨室25の上部に浮上させる。また、必要により攪拌翼を作動し、脱墨槽46内の古紙パルプ液の円滑な流通を促すようにする。
親水性の繊維は、水とともに脱墨室25を順次流通していく。このようにして古紙パルプ液からインク成分やトナー成分の印刷成分等を除去する脱墨を行う。その際、必要により温度センサ27で古紙パルプ液の温度の検出を行い、ヒータ28で古紙パルプ液を所定温度に維持するよう加熱する温度制御を行ってもよいが、この脱墨処理部22での温度管理は必ずしも行わなくてもよい。
脱墨処理部22に古紙パルプ液を導入した後、所定時間経過し、脱墨処理が進行して各脱墨室25の上部に気泡が大量に浮遊すると、脱墨槽46の周壁から気泡が溢流する。この大量に発生した気泡を、モータ47aを駆動し、ガイドレール47bに案内させつつブレード47cを図4(a)において上下方向に往復移動することで、オーバーフロー槽48へと強制的に掃き出す。
脱墨槽46からオーバーフロー槽48に溢流し、または気泡掃出手段47により掃き出された気泡を、液体供給口35から供給する液体により洗い流し、消泡し、また、壁面に付着した古紙パルプを洗い流す。
液体供給口35から供給する液体としては、図5に示すように排液タンク58内に下位の水位検知手段86の設置高さ以上の水位の脱墨排液を貯留している場合には、この排液タンク58内の脱墨排液を用いることする。また、排液タンク58内の脱墨排液の水位が下位の水位検知手段86の設置高さに満たない場合には、白水タンク42内の白水を用いる。排液タンク58内の脱墨排液の水位が下位の水位検知手段86の設置高さを満たさず、且つ白水タンク42内に白水を貯留していない場合には、水道水供給部からの水道水を用いる。
気泡が脱墨槽46から溢流するとともに、液体供給配管35から液体が供給されると、オーバーフロー槽48内の下部に脱墨排液が溜まる。このオーバーフロー槽48に溜まった脱墨排液は、少なくとも液体供給口35から供給される液体を含んでなり、この液体のほか、水、脱墨剤、インク成分やトナー成分等の印刷成分、脱墨槽46から溢流した気泡及びこの気泡の消滅により生じた液等に加え、気泡とともに脱墨槽46より溢流した古紙パルプ等の固形分を含む。この脱墨排液は、取出部39から取り出され、排液取出流路51に至る。
図5に示すように、排液処理部49において排液取出流路51を流通する脱墨排液は自然流下により配管71内を流通し、濾過部81に流入し、濾過体82により濾過された後、必要により、消泡剤添加部83より消泡剤が添加され、自然流下により配管72内を流通して排液タンク58に収容される。濾過を行った結果、濾過体82上に残存した古紙パルプ等の残渣は所定量溜まった時点で使用者が濾過体82ごと交換する。この濾過部81での濾過処理により、脱墨槽46から気泡とともに溢流した古紙パルプ等の固形分を脱墨排液から分離することができ、脱墨排液の水質を改善できる。
濾過部81がメッシュベルトを用いた連続処理の可能なものである場合には、走行するメッシュベルトにより脱墨排液を濾過し、メッシュベルト上の残渣を圧搾ローラ等で圧搾し、残渣収容箱(図示省略)等に一旦収容しておき、脱水した残渣が所定量に達した時点で使用者が廃棄する。
排液タンク58では、該排液タンク58に流入した脱墨排液の量が増加し、下位の水位検知手段86が水位を検知すると、制御部8がポンプ88を作動し、脱墨排液を配管73、74に流入させ、循環流路52を液体供給配管36へと流通させる。このポンプ88の作動に先立って、制御部8は、予め開閉弁67を閉止しておき、循環流路52を流通し、液体供給配管36に流入する脱墨排液が、分岐流路53へ流入しないようにする。液体供給配管36に流入した脱墨排液は液体供給口35からオーバーフロー槽48内にシャワー状に供給され、オーバーフロー槽48内の気泡の消滅及び槽内の洗浄に利用される。
このように、オーバーフロー槽48内の脱墨排液を取出部39から取出し、排液処理部49で循環して液体供給配管36へと送り、消泡、洗浄に利用することで、水道水供給部からの水道水や、白水タンク42からの白水の利用量を低減でき節水の効果があるたけでなく、脱墨排液の量を低減することも可能となる。
即ち、水道水供給部からの水道水や白水タンク42からの白水を、オーバーフロー槽48の液体供給手段38に供給する場合には、この水道水や白水は、脱墨槽46を溢流した印刷成分を多く含む液体と混合されてしまいもはや分離することは不可能となる。よって、この消泡、洗浄に利用する液体に用いた水道水や白水は脱墨排液となって処分する他ない。一方、例えば、白水タンク42の白水を、パルパー18へと送り古紙の離解の際に利用するか、または脱墨前希釈部21に送り希釈液として利用する場合には、抄紙ワイヤー323での抄紙により再度白水として回収可能となるため何度でも利用でき、該白水を有効に活用することができ、節水となる。水道水についても同様に節水となる。
また、消泡剤添加部83から消泡剤を脱墨排液に添加する場合には、液体供給口35から供給される脱墨排液中に消泡剤が含まれているので、非常に迅速に気泡を消滅させることができる。よって、オーバーフロー槽48内に収容すべき気泡の容積の低減が可能となるので、オーバーフロー槽48を小さくすることができる。
脱墨槽46における脱墨処理の進行により、排液タンク58内に貯留する脱墨排液の量が徐々に増加し、やがて中位の水位検知手段85の設置位置まで脱墨排液の水位が上昇する。そして、この中位の水位検知手段85が、脱墨タンク58内の水位が該中位の水位検知手段85の設置位置に達したことを制御部8に伝えると、制御部8は、開閉弁67を開放するとともに、開閉弁68を閉止し、循環流路52内を流通する脱墨排液の一部を分岐流路53に流入させ、配管75から沈殿槽59へと流通させる。
そして、槽本体91に上部に設けた水位センサ87が沈殿槽59内が略満杯となる所定量の脱墨排液で満たされたことを検知するまでの間、所定時間に亘り開閉弁67を開放したままとし、その後、沈殿槽59内の脱墨排液が略満杯となったことを水位センサ87が検知した時点で開閉弁67を閉止し、脱墨排液の循環流路52から分岐流路53への流入を一旦停止する。
この脱墨排液の一部を循環流路52から分岐流路53へ流通させ、沈殿槽59へ流入させている間においても、配管74内を流通する残部の脱墨排液が、液体供給配管35へと流入し、オーバーフロー槽48内の気泡を消滅させているので、オーバーフロー槽48内の気泡が該オーバーフロー槽48から外方へ溢れ出る恐れは生じない。
沈殿槽59が満杯の脱墨排液で満たされたことを水位センサ87が検知し、開閉弁67を閉止した後、凝集剤添加部93より所定量の凝集剤を供給する。そして、攪拌手段92により沈殿槽59内に貯留する液体を攪拌する。これにより、沈殿槽59内の液体中に凝集剤を分散させ、脱墨排液に含まれる浮遊物質と混合して浮遊物質を凝集させ、フロックを形成させる。その後攪拌手段92を停止して所定時間放置することで、沈殿槽59の下部に生じたフロックを沈殿させる。
フロックが沈殿した後、沈殿槽59の上澄み液は、制御部8が開閉弁69を開放することで、配管76に流入し、外部排出流路54から古紙再生処理装置100の外部に排出される。沈殿槽59において、浮遊物質を凝集させ、沈殿させているので、上澄み液は再度の水質改善のための処理を行うことなく、外部に排出可能である。
その後、開閉弁68を開放し、沈殿したフロックや微細な古紙パルプ等の固形分を多く含む液体を、沈殿槽59の下部から取り出し、配管77内を流通させ、濾過部81に流入させる。濾過部81では、沈殿槽59で生じたフロックや一度は該濾過体82を通過した古紙パルプを濾過体82により濾過し、脱墨排液中に含まれる浮遊物質を除去する。このように、濾過部81により脱墨排液に含まれる浮遊物質を容易に除去できる。制御部8は、沈殿槽59の下部に堆積したほぼ全ての沈殿物を沈殿物流路55に流通させた後、開閉弁68を閉止する。
濾過部81により濾過され、排液タンク58内に流下した脱墨排液は、取出部39から取り出した脱墨排液と混合され、上記と同様に、ポンプ88により再度循環流路52に流入し、複数回に亘って液体供給管35へと送られるとともに分岐流路53に流入し外部へ排出される。
非常事態が発生し、高位の水位検出手段84が水位を検知した場合、制御部8は取出部39を閉止して排液処理部49への脱墨排液の流入を一時的に停止する。
図3,4に示す脱墨処理部22において、脱墨槽46内の全ての脱墨室25を流通した古紙パルプ液は脱墨されることで印刷成分等の除去された脱墨後の古紙パルプとなり、得られた脱墨後の古紙パルプを含む古紙パルプ液は流出部45から流出され、抄紙部3へ送られる。
抄紙部3では、ワイヤー部32において、ヘッドボックス31から走行する抄紙ワイヤー323上に、脱墨後の脱墨パルプを含む脱墨パルプ液をガイド部材31bに案内させつつ均一に供給し、水切りして水分を比較的多く含んだ繊維の層である湿紙64を形成する。抄紙ワイヤー323の下方に流下した水は受水部325に受水され、該受水部325から白水タンク42に送られる。
抄紙ワイヤー323上の湿紙64が上側の抄紙ワイヤー323の終端部に達すると、上側の吸水ベルト332aに転移され、下側の吸水ベルト332bとの間で挟持され、脱水ローラ対334によって挟圧され、湿紙64に含まれる水分が脱水される。
脱水ローラ対334により脱水された湿紙64は、乾燥部34へと搬送され、一対の乾燥用ベルト342の間に挟持されて搬送される。そして、ヒータ345により加熱され所定温度に維持された複数の乾燥ローラ343に、乾燥用ベルト342を介して当接されつつ搬送されることで、湿紙64の乾燥が行われ仕上げ前の再生紙65を得る。
乾燥部34を出た仕上げ前の再生紙65はカレンダー部41に送られ、複数のプレスローラ411の間に通され、平坦度を向上させ、更に、カット部で所定の大きさに裁断されて再生紙7が完成する。
カット部において裁断された結果不要となった仕上げ前の再生紙65の端材は、図1に示すようにパルパー18に戻され、再度再生紙の製造に利用される。
(第2の実施形態)
図8に第2の実施形態にかかる古紙再生処理装置の脱墨パルプ部の排液処理部49aの構成概略図を示す。上記第1の実施形態では、図5に示すように、外部排出流路54を槽本体91の中位高さの側壁に接続された配管76により構成し、沈殿物流路55を槽本体91の漏斗状部分の最下端に接続された配管77により構成したが、本第2の実施形態では、これに替えて、外部排出流路54aを構成する配管76aと、沈殿物流路55aを構成する配管77aをともに槽本体91aの漏斗状部分の最下端に接続された配管78に接続し、この接続部分に三方バルブ69aを設けている。
この排液処理部49aにより、脱墨排液を処理する際には、三方バルブ69aを閉止し、沈殿槽59a内を脱墨排液で満たし、脱墨排液に凝集剤を供給し、攪拌を行って、浮遊物質を凝集させ、形成したフロックを沈殿させた後、制御部が三方バルブ69aを配管77a側を開放し、配管76a側を閉止する。これにより、まず、沈殿槽59a内で沈殿した固形分を多く含む液体を、上澄み液より先に、配管77aから取り出す。その後、全ての固形分が配管77aを流通し、濾過部81aへと送られることで、沈殿槽59a内には上澄み液のみ残存するようにする。そして、この状態で、三方バルブ69aを配管77a側を閉止し、配管76a側を開放し、上澄み液を配管76a内を流通させ外部に排出させる。
これにより、沈殿槽59aからの固形分を含む液体と上澄み液との双方の液体の取出しに、配管78を兼用することができ、構造の簡略化や装置の小型化等が可能である。また、沈殿物流路55aを流通し、濾過部81aへと送られる固形分を含む液体の量を、上記第1の実施形態にかかる排液処理部49の場合より少なくし、外部排出流路54aにより外部へ排出できる液体の量を増大させることができる。よって、迅速な排液の処理が可能となる。
D 脱墨装置
S 抄紙装置
46 脱墨槽
47 オーバーフロー槽
49 排液処理部
54 外部排出流路
58 排液タンク
59 沈殿槽
85 水位検知手段
88 ポンプ
93 凝集剤添加部
100 古紙再生処理装置

Claims (4)

  1. 古紙を離解し得られた古紙パルプ液中に気泡供給部から気泡を供給し、脱墨を行う脱墨槽と、
    脱墨槽から溢流した気泡を受け止めるオーバーフロー槽と、
    オーバーフロー槽内に収容する気泡の消滅により生じた脱墨排液の処理を行う排液処理部とを設けてなり、
    排液処理部は、オーバーフロー槽から取り出した脱墨排液を貯留する排液タンクと、
    脱墨排液に凝集剤を添加する凝集剤添加部と、
    凝集剤添加部より凝集剤が添加された脱墨排液を貯留し、凝集物を沈殿させる沈殿槽と、
    沈殿槽内の上澄み液を外部に排出する外部排出流路と、
    沈殿槽内で沈殿した凝集物を除去する除去部とを備え、
    排液タンク内に貯留する脱墨排液を循環流路へと流通させ、オーバーフロー槽内の気泡の消滅に利用するか、または、脱墨排液を外部排出流路へ流通させ、外部に排出するかを切り替えるよう制御する制御部を備えた脱墨装置。
  2. 排液処理部は、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送るポンプを備えた請求項に記載の脱墨装置。
  3. 沈殿槽内の上澄み液を外部に排出する外部排出流路を設け、
    排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が、所定水位に達したことを検知する水位検知手段を排液タンク内に備えるとともに、
    制御部は、水位検知手段が排液タンク内に貯留する脱墨排液の水位が所定水位に達したことを検知するまでは、脱墨排液を循環流路へと流通させ、所定水位に達したことを検知した場合に、ポンプを駆動し、排液タンク内に貯留する脱墨排液を沈殿槽へ送り、沈殿槽において脱墨排液の浮遊物を凝集処理した脱墨排液の上澄み液を外部排出流路により外部に排出するよう制御する請求項に記載の脱墨装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の脱墨装置と、脱墨装置により脱墨を行った古紙パルプ液を抄紙する抄紙装置とを一体に備えた古紙再生処理装置。
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