JP5820511B2 - 超音波トランスデューサとその製造方法 - Google Patents
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Description
、被検体に超音波を送波し、反射波を受波するために用いられている。近年では、精度の
高い診断を行うために、圧電素子をマトリックス状に配列した2次元アレイの超音波トラ
ンスデューサが用いられてきた。
板108の間を、導電素子111および接着材112により接合させて形成している。
ランスデューサ素子102の相対する略平面状の面上に、第1電極103及び第2電極1
04がそれぞれ形成されている。また、IC基板108は、基板本体106上にIC回路
107が形成され、更にその上に導体109を含む再分配層110が設けられている。
109上に導電素子111を設けた後、接着材112を体積させる。そして、振動子10
5が連続して接続したものである振動体(図示せず)を導電素子111上に接合させ、振
動子105へと個片化を行う。個片化する際には、第2電極104に接する前までダイシ
ングを行い、残りのトランスデューサ素子102と第2電極104は、レーザを用いて切
断を行っている。
導電性のバンプ等の高さや径等でバラつきの生じやすい方法により形成されたものである
ため、振動子105の略平面状の第2電極104と導電素子111が電気的な接続が出来
ず、接続不良をおこすことがあった。
が半田ボールや導電性バンプ等である場合、振動子105とIC基板108との間隔が、
半田ボールや導電性バンプ等の高さ分しか間隔が開かないので、非常に狭くなってしまう
。その結果、振動子105が連続して接続したものである振動体(図示せず)を個片化す
る工程で、ダイシングやレーザ等で切断する際に、IC基板108の導体109まで切断
をしていまい、接続不良をおこす可能性があった。
目的とする。
部が凸形状に形成された凸部を有する振動子と、前記凸部に対して対向するように設けら
れている配線基板と、前記凸部の少なくとも一部を包接し、前記振動子と前記配線基板と
を電気的に接続する接着材と、前記振動子と前記配線基板との間に設けられ、前記凸部を
覆うように設けられている樹脂と、を有し、前記接着剤と前記樹脂とは同じ材質であるこ
とを特徴としている
ンスデューサの製造方法であって、振動体に複数の前記凸部を設ける工程と、前記振動体
の前記凸部と前記配線基板とが電気的に接続するように位置合わせする工程と、前記振動
体と前記配線基板との間に樹脂を供給する工程と、前記振動体を分割して前記振動子に個
片化する工程と、を含むことを特徴としている。
して詳細に説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る超音波トランスデューサ1について、図1、図2を
参照して説明する。超音波トランスデューサ1は、振動子2と配線基板3との間に接着材
4と樹脂5とが設けられたものである。
形成されている。また、振動子2はマトリックス状に複数配置されており、本実施形態で
は例えば短手方向に約40個、長手方向に約100個配列して設けられているが、振動子
2の数や配置の仕方はこれに限られない。なお、図1は、分かりやすくするため、短手方
向に10個、長手方向に31個配列したものを用いており、図2は一部を省略した断面図
である。
2を積層して形成されている。
をとる役割を果たしている。また、圧電素子11は、電気信号を超音波パルスに変換して
被検体へ送波した後、被検体から反射して戻ってきた超音波を受波して電気信号に変換し
て出力している。
の照射方向と反対側に放射される超音波パルスを吸収し、圧電素子11の余分な振動を抑
えるために設けられている。
態では、バッキング材12により形成されている。また、凸部6は最頂部に略平坦の面を
有し、四方に段差が設けられた形状に形成されている。そして、凸部6の最頂部は、接着
材4へと差し込み、凸部6と接着材4の接続を強固にするため、接着材4が設けられる領
域よりも狭い領域となるように形成されている。なお、凸部6の形状はこれに限られるこ
とはなく、接着材4へと凸部6の最頂部を差し込むことが可能な形状であればどの様な形
状でも良い。例えば、複数の段差が設けられた形状や、段差のない四角柱や三角柱、円柱
等の柱状形状、角錘や円錐等の形状でも良い。
設けられており、第2電極9は凸部6が設けられている側の相対する面側を覆うように設
けられている。なお、第1電極8は、図2では凸部6の最頂部の略平坦面に設けられてい
るが、これに限られることはなく、凸部6の最頂部を含むように設けられていれば、どの
ように設けても良い。
しているが、この他にニッケル(Ni)と金(Au)を順に積層したものでもよく、積層
順や積層数、使用する材質はこれに限られない。そして、第2電極9は、例えばチタン(
Ti)と金(Au)を順に積層して形成しているが、積層順積層数、使用する材質はこれ
に限られない。
積層する導体14と接続し、凸部6にそれぞれ対応する位置にパッド15が設けられてい
る。また、パッド15を囲むようにソルダーレジスト16が形成されている。
されたものを用いているが、積層順や使用する材質はこれに限られない。また、パッド1
5の大きさは、接着材4と接している部分より少し大きめに形成されている。
部6の少なくとも一部を包接して振動子2と配線基板3を接合している。
Ag)フィラーとエポキシ樹脂を含むものを用いているが、これに限られることはない。
例えば、半田や、半田と熱硬化性樹脂を含むもの等、振動子2と配線基板3を電気的に接
続可能な材質であればどのような材質であっても良い。
材質としては、本実施形態では熱膨張率が50ppm以下の熱硬化性樹脂、例えばエポキ
シ樹脂などを用いているが、これに限られることはない。接着材4に用いる樹脂と同じ材
質のものを用いた場合、より密着性が向上するため、確実な接合を行うことが可能になる
。
。
基板3に接着材4を設ける工程と、振動体20と配線基板3とを接合して振動体20を分
割する工程に分けられる。なお、振動体20は振動子2と同じ構成であるが、振動子2に
分割される前の状態のものである。また、振動体20は一定の厚みに形成されている。
ように、トランスデューサ素子7のバッキング材12側と音響整合層10側にそれぞれ第
1電極8、第2電極9を設ける。
そして第2電極9はチタン(Ti)、金(Au)の順に、例えばスパッタリングや電気め
っきを行って成膜する。なお、第1電極8、第2電極9を構成する材質及び、順番はこれ
に限られることはなく、適宜選択してよい。
グ材12に対して行われる。ダイシングに使用するブレード21は、本実施形態では厚み
が約50μmであり、複数のブレード21が約200μmのピッチに設けられたものを使
用する。なお、ブレード21の厚みやピッチはこれに限られることはなく、所望の厚みや
ピッチに形成されたものを用いてもよい。
なるように、ブレード21の厚みの半分である約25μmずつずらしながらカットを5回
行っていく。なお、ダイシングの深さや溝の幅、ブレード21をずらす距離、カットの回
数はこれに限られることはなく、適宜変更してもよい。
1回目のダイシングによって形成された溝を更にダイシングする工程であり、ダイシング
に使用するブレード21は、1回目のダイシングに使用したブレード21と同様のものを
使用する。また、ダイシングをする際は、溝の中央部に対して行い、深さ約50μm、溝
の幅が約50μmになるようにカットを1回行う。なお、本実施形態では1回目のダイシ
ングに使用したブレード21と同様のものを用いているが、これに限られることはなく、
異なるものを用いてもよい。また、溝の深さや幅も適宜変更してもよい。
と同様にダイシングを行っていく。これにより、最頂部の面積が50×50μm2、底部
の面積が150×150μm2の凸部6が形成される。
そのため、例えば複数の段差が設けられた形状を形成したい場合は、更にダイシングを行
い、段差を形成させる工程があってもよい。また、段差のない四角柱や三角柱、円柱等の
柱状形状、角錘や円錐等の形状を形成したい場合は、段差を形成させる工程を減らしても
よい。
して凸部6を形成することにより、高さばらつきをおさえることが可能となる。
a)に示すように、配線基板3上にマスク22を載置する。
)が順に積層されたものを用いる。
されており、孔23の大きさは、パッド15の大きさより少し小さめに形成されている。
着材4を充填させ、その後、図4(c)に示すように、マスク22を取り除く。
配線基板3と振動体20とを接合させる際に、接着材4がパッド15からはみだし、他の
パッド等へと広がることで発生するリークを抑制することができる。
、図5を参照して説明する。
動体20の凸部6を配線基板3上の接着材4へと約90μm程度差し込んで接合する。な
お、本実施形態では凸部6を約90μm程度、接着材4へと差し込んで接合しているが、
これに限られることはなく、凸部6の一部を露出する程度に接着材4へと差し込んで接合
していればよい。
出来るため、後述する振動体20を振動子2へと分割する際に、配線基板3までダイシン
グすることを防ぐことが出来る。また、凸部6を接着材4へと差し込んで接合することに
より、接触面積を広くすることができるため、強度の高い接続を行うことが可能となる。
更に、凸部6の高さに多少のばらつきがあっても、接着材4に差し込んでいるため、ばら
つき吸収し、かつ電気的な接続をおこなうことが可能となる
次に、図5(b)に示すように、振動体20と配線基板3との間を樹脂5で満たし、封
止する。この時、樹脂5はディスペンサー25を用いて、アンダーフィル塗布を行い、毛
細管現象により樹脂を満たしていく。
化させる。例えば加熱装置26で加熱する際には、気泡を抜くために樹脂5を満たしてか
ら約10分程度放置してから加熱を行い、約150℃で約4時間加熱を行う。なお、本実
施形態では、銀(Ag)フィラーとエポキシ樹脂を含むものを用いた場合であるが、接着
材4として半田を含むものを用いた場合の温度と加熱時間は、約240℃で約30秒の加
熱を行う。また、樹脂5を満たしてから放置する時間や、加熱の温度、時間についてはこ
れに限られることはなく、適宜変更する事が可能である。
ード21は、厚みが約50μmの厚みのものを使用している。そして、ダイシングする位
置は、隣り合う凸部6の略中央をダイシングしており、振動子2がマトリックス状に形成
されるように一方向にダイシングした後、その方向に対して略垂直となる方向にも同様に
ダイシングを行う。また、ダイシングする際、振動体20を確実に切断するため、樹脂5
を少しダイシングする。
を設け、配線基板3上に設けた接着材4へ、凸部6の少なくとも一部を包接するように差
し込んでマウントし、接合させている。
にすることができる。更に、接着材4に凸部6の少なくとも一部を包接するように差し込
んでマウントするため、配線基板3と振動体20との間隔を広くすることが出来、配線基
板3までダイシングすることを防ぐことが出来る。その結果、接続信頼性の高い超音波ト
ランスデューサ1を提供することが出来る。
ができるため、ダイシングを行っても電気的な接続を保持可能な強度の高い接続を行うこ
とが可能なため、より接続信頼性の高い超音波トランスデューサ1を提供することが出来
る。
が、第2電極9を先に設けておき、第1電極8は凸部6を形成した後に設けてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る超音波トランスデューサとその製造方法について、
図6乃至図8を参照して説明する。本実施形態は、振動子31上に凸部32を形成した点
で第1実施形態と異なり、その他の構成部分については、同様の構成を有している。従っ
て、図6乃至図8では、第1実施形態と異なる凸部32を含む超音波トランスデューサ3
0とその製造方法のみを示し、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成部分に
ついては、詳細説明を省略して異なる構成部分についてのみ説明する。
1上に形成されている。振動子31は、トランスデューサ素子33と第1電極8及び第2
電極9とから形成されている。
34を積層して形成されたものであり、第1、第2電極8,9は、トランスデューサ素子
33の長手方向の相対する面上に設けられている。
態では、例えば金(Au)や半田等の導電性の材質から形成されたバンプである。
音波トランスデューサ30は、大きく分けて振動体35へ凸部32を設ける工程と、配線
基板3に接着材4を設ける工程と、振動体35と配線基板3とを接合して振動体35を分
割する工程に分けられる。なお、振動体35は振動子31と同じ構成であるが、振動子3
1に分割される前の状態のものである。また、配線基板3に接着材4を設ける工程は第1
実施形態と同様のため、省略して説明する。
すように、トランスデューサ素子33のバッキング材34側と音響整合層10側にそれぞ
れ第1電極8、第2電極9を設ける。
9はチタン(Ti)、金(Au)の順に、例えばスパッタリングや電気めっきを行って成
膜する。
イヤーボンディングにより設けられ、凸部32が形成される量だけ供給されて形成される
。
を、図8を参照して説明する。
動体35の凸部32の少なくとも一部を露出するように接着材4へと差し込んで接合させ
る。このように接合させることにより、配線基板3と振動体35との間隔を広くすること
が出来るため、後述する振動体35を振動子31へと分割する際に、配線基板3までダイ
シングすることを防ぐことが出来る。また、凸部6を接着材4へと差し込んで接合するこ
とにより、接触面積を広くすることができるため、強度の高い接続を行うことが可能とな
る。更に、凸部32の高さに多少のばらつきがあっても、接着材4に差し込んでいるため
、ばらつき吸収し、かつ電気的な接続をおこなうことが可能となる。
止する。この時、樹脂5はディスペンサー25を用いて、アンダーフィル塗布を行い、毛
細管現象により樹脂を満たしていく。
化させる。例えば加熱装置26で加熱する際には、気泡を抜くために樹脂5を満たしてか
ら約10分程度放置してから加熱を行い、約150℃で約4時間加熱を行う。なお、本実
施形態では、銀(Ag)フィラーとエポキシ樹脂を含むものを用いた場合であるが、接着
材4として半田を含むものを用いた場合の温度と加熱時間は、約240℃で約30秒加熱
を行う。また、樹脂5を満たしてから放置する時間や、加熱の温度、時間についてはこれ
に限られることはなく、適宜変更する事が可能である。
ード21は、厚みが約50μmの厚みのものを使用し、ダイシングする位置は、隣り合う
凸部32の略中央をダイシングした後、ダイシングした方向に対して直角方向にも同様に
ダイシングを行う。また、ダイシングする際、振動体35を確実に切断するため、樹脂5
を少しダイシングする。
け、配線基板3上に設けた接着材4へ、凸部32の一部を包接するように差し込んでマウ
ントし、接合させている。
トするため、配線基板3と振動体20との間隔を広くすることが出来、配線基板3までダ
イシングすることを防ぐことが出来る。また、凸部32の高さに多少のばらつきがあって
も、接着材4に差し込んでいるため、ばらつき吸収し、かつ電気的な接続をおこなうこと
が可能となる。その結果、接続信頼性の高い超音波トランスデューサ30を提供すること
が出来る。
とができるため、ダイシングを行っても電気的な接続を保持可能な強度の高い接続を行う
ことが可能なため、より接続信頼性の高い超音波トランスデューサ30を行提供すること
が出来る。
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種
々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範
囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含ま
れる。
2,31,105…振動子
3…配線基板
4,112…接着材
5…樹脂
6,32…凸部
7,33,102…トランスデューサ素子
8,103…第1電極
9,104…第2電極
10…音響整合層
11…圧電素子
12,34…バッキング材
13,106…基板本体
14,109…導体
15…パッド
16…ソルダーレジスト
20,35…振動体
21…ブレード
22…マスク
23…孔
24…スキージ
25…ディスペンサー
26…加熱装置
107…IC回路
108…IC基板
110…再分配層
111…導電素子
W…幅
Claims (4)
- バッキング材の一部が凸形状に形成された凸部を有する振動子と、
前記凸部に対して対向するように設けられている配線基板と、
前記凸部の少なくとも一部を包接し、前記振動子と前記配線基板とを電気的に接続する接着材と、
前記振動子と前記配線基板との間に設けられ、前記凸部を覆うように設けられている樹脂と、
を有し、
前記接着剤と前記樹脂は同じ材質であり、
前記振動子は、音響整合層、圧電素子、バッキング材の順に積層したトランスデューサ素子と、前記バッキング材上に設けられた第1電極と、前記音響整合層上に設けられた第2電極を含み、
前記凸部は、前記第1電極と、前記トランスデューサ素子の前記バッキング材から形成されている
ことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - バッキング材の一部が凸形状に形成された凸部を有する振動子と、
前記凸部に対して対向するように設けられている配線基板と、
前記凸部の少なくとも一部を包接し、前記振動子と前記配線基板とを電気的に接続する接着材と、
前記振動子と前記配線基板との間に設けられ、前記凸部を覆うように設けられている樹脂と、
を有し、
前記接着剤と前記樹脂は同じ材質であり、
前記振動子は、音響整合層、圧電素子、バッキング材の順に積層したトランスデューサ素子と、前記バッキング材上に設けられた第1電極と、前記音響整合層上に設けられた第2電極を含み、
前記凸部は、前記第1電極上に形成されている
ことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - 前記接着剤と前記樹脂は、熱硬化性樹脂により形成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波トランスデューサ。 - 前記樹脂は少なくとも前記接着材の一部を覆うように設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサ。
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