1.実施形態
(1)パチンコ遊技機の構造
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠40の内部に遊技盤2を取り付けて構成されている。
図1に示すように、遊技盤2には、発射ハンドル装置11の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材12で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する案内釘(図示せず)が多数突設され、また、盤ランプ19が配設されている。
また、遊技領域3には、液晶表示装置である画像表示器4の表示部4aが配置されている。画像表示器4は、客待ち演出(客待ち用のデモ表示)、装飾図柄変動演出、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出などを表示部4aに表示する。装飾図柄変動演出は、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の画像とにより構成されて、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により、大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定)の結果を報知する演出である。この装飾図柄変動演出は、特別図柄変動に並行して行われる。また、大当たり抽選は、遊技球の第1始動口51aまたは第2始動口51bへの入賞に対して行われる。
遊技領域3の中央部であって画像表示器4の前方には、センター役物装置30が配置されている。センター役物装置30は、表示部4aの周縁部前方に配設された枠体部31を備えている。枠体部31の下部には、上面を転動する遊技球を、第1始動口51aへと案内可能なステージ部32が形成されている。枠体部31の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部32へ遊技球を流出するワープ部33が配設されている。
また、遊技領域3の左右方向における中央下部には、始動入賞装置5が設けられている。始動入賞装置5は、遊技球の入球し易さが常時変わらない第1始動口51aと、電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)52により開閉される第2始動口51bとを備えている。電チュー52は、電チューソレノイド53(図6参照)により駆動される。第2始動口51bは、電チュー52が開いているときのみ遊技球が入賞可能となる。
また、遊技領域3には、大入賞装置7が設けられている。大入賞装置7は、始動入賞装置5の下方に配置されており、大入賞口71と、大入賞口ソレノイド72(図6参照)により動作する開閉部材73とを備えている。大入賞口71は、開閉部材73により開閉される。
また、遊技領域3には、複数の普通入賞装置9及び遊技球が通過可能なゲート8が設けられている。各普通入賞装置9は、始動入賞装置5の左方に配置されている。各普通入賞装置9に入った遊技球は、その普通入賞装置9内の普通入賞口90に入賞する。ゲート8は、センター役物装置30の左方に配置されている。
遊技領域3の外側には、普通図柄表示器13、第1特別図柄表示器14a、及び、第2特別図柄表示器14bが設けられるとともに、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bがそれぞれ4つ設けられている。
第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bは、それぞれ、遊技球の第1始動口51a、第2始動口51bへの入賞を契機として行われる大当たり抽選の結果を、変動表示を経て停止表示された図柄(特別図柄)により報知する(これを「特別図柄変動」という)ものである。第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14bに停止表示された図柄(特別図柄)が大当たり図柄又は小当たり図柄であれば、大入賞口71を所定回数開閉する当たり遊技が行われる。
特別図柄の変動表示中または当たり遊技中に、遊技球が第1始動口51aまたは第2始動口51bに入賞すると、メイン制御基板20(図6参照)は、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の乱数を、第1始動口51aへの入賞であれば第1保留記憶部27a(図6参照)に、第2始動口51bへの入賞であれば第2保留記憶部27b(図6参照)に、保留記憶として記憶する。そして、特別図柄変動を実行可能になったときに、記憶しておいた保留記憶に基づいて大当たりか否かの判定を行い、特別図柄変動を実行する。
第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16bは、それぞれ、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶されている保留記憶の個数を表示するものである。なお、第1保留記憶部27a、第2保留記憶部27bに記憶される保留記憶の個数は、それぞれ4個が上限とされているため、第1保留記憶部27aに4個の保留記憶がある状態で遊技球が第1始動口51aに入賞したときや、第2保留記憶部27bに4個の保留記憶がある状態で遊技球が第2始動口51bに入賞したときは、その入賞に対して大当たり乱数等の乱数は取得されない。
普通図柄表示器13は、ゲート8への遊技球の通過を契機として行われる普通図柄抽選の結果を、変動表示を経て停止表示される普通図柄により報知するものである。停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、所定時間及び所定回数、電チュー52を開く補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート8を通過すると、メイン制御基板20(図6参照)は、その通過に対して取得した当たり乱数を記憶する。そして、普通図柄の変動表示を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた当たり乱数を用いて当たりか否かの判定を行い、普通図柄の変動表示を開始して、その判定結果を示す普通図柄を停止表示する。普通図柄保留ランプ15は、このように記憶されている当たり乱数の個数を表示するものである。なお、記憶される当たり乱数は4個が上限とされているため、4個の当たり乱数が記憶されている状態で遊技球がゲート8を通過しても、その通過に対する当たり乱数の取得は行われない。
図2に示すように、遊技機枠40は、外枠41と内枠42とガラス扉枠46とを備えている。外枠41は、パチンコ遊技機1の外郭部となる枠体であり、内枠42は、遊技盤2が取り付けられる枠体であり、ガラス扉枠46は、遊技盤面を保護するとともに発射ハンドル装置11などが配設される枠体である。遊技機枠40は、左端部にヒンジ部45を備えて構成され、ヒンジ部45により、ガラス扉枠46は、外枠41および内枠42に対してそれぞれ回動自在とされ、内枠42は、外枠41およびガラス扉枠46に対してそれぞれ回動自在とされている。なお、ガラス扉枠46の後面の右上部には、このような遊技機枠40の開放を検出するための枠開放SW(スイッチ)44が配設されている。枠開放SW44は、ガラス扉枠46のみが開かれた場合、又は、ガラス扉枠46が内枠42とともに開かれた場合に、ONされて、後述する払出制御基板21(図6参照)に対して枠開放信号を出力する。
図1,3及び4に示すように、ガラス扉枠46は、前面下部に、受け皿ユニット35を備える。受け皿ユニット35は、球受け皿36および演出ボタン37を備える。また、ガラス扉枠46は、受け皿ユニット35の右方に、発射ハンドル装置11を備える。球受け皿36は、図示しない賞球払出装置から払い出された遊技球を一時貯留すると共に、遊技球を整列状態として図示しない球送り機構部に送る流路となるものである。発射ハンドル装置11は、遊技球の発射操作を行うものである。発射ハンドル装置11が操作されると、球送り機構部により、球受け皿36から図示しない発射レール(Mレール)の発射部へ遊技球が送られ、発射部に送られた遊技球は、図示しない打球機構部の槌により叩かれて遊技領域3へ打ち出される。演出ボタン37は、遊技中に実行される演出に合わせて遊技者が押下操作するもので、遊技者の遊技への関与度を高める効果を発揮するものである。
また、ガラス扉枠46は、受け皿ユニット35の上方に、遊技領域3を視認可能な透視窓としてガラス板39を備えている。少なくとも遊技領域3の前方はガラス板39が配される。その他、ガラス扉枠46には、スピーカ17、及び、枠ランプ18が配設されている。
図1,3,及び4に示すように、ガラス扉枠46は、前面の周縁部47における右端部47aに、前方へ突出した突出部56を備えている。なお周縁部47は、図1に示すように、右端部47a、左端部47b、上端部47c、及び下端部47dから構成されている。右端部47a、左端部47b、上端部47c、及び下端部47dは、それぞれ、遊技機枠40の右縁40a、左縁40b、上縁40c、及び下縁40dを含む部分である。
突出部56は、図1,3及び4に示すように、右側面(外側面に相当する)56aを略台形形状とされ、左右方向を薄肉とする台形柱型に形成されている。突出部56の右側面56aは、遊技機枠40の右縁40aから前方に延びる仮想鉛直面に略沿っている。突出部56の左右方向の長さ寸法は、40mm〜80mm程度である。突出部56の上下方向の長さ寸法は、ガラス板39の上下方向の長さ寸法と略同一であり、400mm〜500mm程度である。突出部56は、下端56bが遊技領域3の上から略3/4程度の位置に位置し、上端が遊技機枠40の上縁40cに位置するように、遊技機枠40に設けられている。また、突出部56は、ガラス板39の前面よりも前方へ突出している。突出部56の前方への突出量は、図3,4に示すように、下端56bから上端にかけて大きくなっている。突出部56において最も前方へ突出している部分の突出量、すなわち、突出部56において最も前方へ突出している部分の前後方向の長さ寸法は、受け皿ユニット35の左端部の前後方向の長さ寸法と略同じであり、実施形態では、120mm〜150mm程度とされている。
図4に示すように、突出部56は、表示装置64を埋設させて構成されており、突出部の右側面56aは、表示装置64の表示部(表示画面ともいう)65となっている。表示装置64は、液晶表示装置とされ、表示部65に、文字・模様・画像などを表示する。表示装置64は、後述するランプ制御基板24(図6参照)に接続されており、演出制御基板22によりランプ制御基板24を介して表示内容を制御される。
表示部65は、図4に示すように、突出部56の右側面56aの略全域程度の大きさで構成されている。詳しく述べれば、表示部65は、その上下方向の長さを遊技機枠40の上下方向の長さの略半分を越える長さで構成され、かつ、前方へも受け皿ユニット35程度に突出した大きさで構成されている。表示部65は、このように大きく構成されているため、右側面56a側からパチンコ遊技機1を視認したホールの従業員や来店者P1(図16参照)に対して、表示内容をはっきりと視認させることができる。また、突出部56の右側面56aは、遊技機枠40の右縁40aから前方に延びる仮想鉛直面に略沿っており、表示部(表示画面)65は、右方を向いて、すなわち外側を向いている。よって、パチンコ遊技機1の正面に正対して、パチンコ遊技機1の正面に配置された椅子に着座した遊技者P2(図16参照)は、自分が遊技しているパチンコ遊技機1の表示部65を視認することができない。なお、表示部(表示画面)65は、必ずしも、遊技機枠40(ガラス扉枠46)の前面との交差角θ(図4参照)を略90度として設けられる必要はない。表示部(表示画面)65は、パチンコ遊技機1の正面に正対する遊技者P2(図16参照)から視認されない範囲であれば、交差角θを任意に変更して設けることができる。
なお、図1,3及び4に示すように、遊技機枠40は、遊技機枠40に取り付けられた突出部56の下端56bからデザイン的に一連につながる形状の装飾部68を備えている。装飾部68は、上から下にかけて左に傾斜した傾斜部69と、左右方向に延びる水平部70とにより構成され、傾斜部69の上端69aは、突出部56の下端56bと一連につながる形状とされ、水平部70の右端70aは、傾斜部69の下端69bと一連につながる形状とされている。傾斜部69の上端69aは、ガラス扉枠46の右端部47aに位置し、水平部70の左端70bは、ガラス扉枠46の左端部47bに位置している。装飾部68の前後方向の幅寸法は、突出部56の下端56bの前後方向の幅寸法と略一致し、装飾部68の左右方向の幅寸法は、突出部56の左右方向の幅寸法と略一致する。なお、突出部56の水平部70は、発射ハンドル装置11の左方に位置している。また、水平部70の左端70bは、略L字形状とされた受け皿ユニット35の下端35aと連続する形状に構成されている。
図5はゲート8近傍の横断面図である。図5に示すように、ゲート8は、ゲートSW(スイッチ)81と、磁気検知センサ28(後述する演出制御基板22(図6参照)とともに不正検知手段を構成する)とを左右方向に並設させて、ゲート飾り82に収納され、ゲート飾り82のフランジ部82aを利用して、遊技盤2に取り付け固定されている。ゲートSW81及び磁気検知センサ28は、メイン制御基板20(図6参照)に接続されている。
ゲートSW81は、遊技球がゲート8を通過したことを検出するものである。磁気検知センサ28は、図5に示すように、ガラス板39に永久磁石などの磁石Hを近づけることにより、遊技領域3に発射された遊技球をワープ部33の入口に向けて誘導したり、第1始動口51aなどの入賞口へ向けて誘導したりする不正行為を検知するためのセンサである。磁気検知センサ28が磁石Hによる磁気を検知すると、磁気検知信号がメイン制御基板20(図6参照)を介して演出制御基板22(図6参照)に入力される。
(2)パチンコ遊技機の電気系統
次に、図6に基づいて実施形態のパチンコ遊技機1の電気系統について説明する。図6に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、メイン制御基板20、払出制御基板21、サブ制御基板25を備え、サブ制御基板25は、演出制御基板22、画像制御基板23、及び、ランプ制御基板24を備えている。そして、払出制御基板21及び演出制御基板22はメイン制御基板20に接続され、画像制御基板23及びランプ制御基板24は演出制御基板22に接続されている。各制御基板は、CPU、ROM、RAM等を備えている。また、メイン制御基板20は、RAM内に、第1保留記憶部27a及び第2保留記憶部27bを有する保留記憶部27を備えている。また、演出制御基板22は、RAM内に、磁気検知センサ28から送られてきた磁気検知信号の受信回数をカウントする磁気検知カウンタ29を備えている。
メイン制御基板20は、大当たりの抽選や遊技状態の移行など主に利益に関わる制御を行うものである。メイン制御基板20には、第1始動口51a内に設けられて第1始動口51aに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)54a、第2始動口51b内に設けられて第2始動口51bに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW54b、電チュー52を駆動する電チューソレノイド53、ゲート8内に設けられてゲート8を通過した遊技球を検出するゲートSW81、大入賞口71内に設けられて大入賞口71に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW74、開閉部材73を駆動する大入賞口ソレノイド72、各普通入賞口90内にそれぞれ設けられてその普通入賞口90に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW91、ガラス板39越しに遊技球に対し磁石Hを近づけて遊技球を誘導する不正行為を検知するための磁気検知センサ28、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16b、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14b、普通図柄表示器13がそれぞれ接続され、図6に矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御基板20に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御基板20から信号が出力される。
また、メイン制御基板20は、払出制御基板21に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板21から信号を受信する。払出制御基板21には、図示しない払出装置を駆動する払出駆動モータ26が接続され、払出制御基板21は、メイン制御基板20から受信したコマンドに従って払出駆動モータ26を動作させ、賞球の払出を行わせる。また、払出制御基板21には、枠開放SW44が接続されており、払出制御基板21は、枠開放SW44から開放信号を受信すると、メイン制御基板20を介して演出制御基板22に対して枠開放信号を送信する。
さらに、メイン制御基板20は、演出制御基板22に対し各種コマンドを送信し、演出制御基板22は、画像制御基板23との間でコマンドや信号の送受信を行う。画像制御基板23には画像表示器4及びスピーカ17が接続され、画像制御基板23は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、画像表示器4の表示部4aに装飾図柄その他の画像を表示し、スピーカ17から音声を出力する。また、演出制御基板22は、ランプ制御基板24との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御基板24には枠ランプ18、及び盤ランプ19が接続され、ランプ制御基板24は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、枠ランプ18や盤ランプ19を点灯・消灯する。また、ランプ制御基板24には表示装置64が接続され、ランプ制御基板24は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、表示装置64を作動させて表示部65に所定の文字等を表示する。また、演出制御基板22には、演出ボタン37が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW37aが接続されており、演出ボタン37(図1参照)が押下されると、演出ボタン検出SW37aから演出制御基板22に対して信号が出力される。
(3)パチンコ遊技機の動作
次に、図7〜13に基づいて、上記のように構成された遊技機における演出制御基板22の動作について説明する。なお、後述する各カウンタは、RAMに設けられ、パチンコ遊技機1の電源投入時にゼロクリアされる。
[サブ側タイマ割込処理]演出制御基板22は、図7に示すようなサブ側タイマ割込処理を所定の短時間毎に繰り返す。サブ側タイマ割込処理では、後述する不正処理(S1101)及びコマンド受信処理(S1102)を行い、続いて、コマンド受信処理でセットしたコマンドを画像制御基板23やランプ制御基板24に送信するコマンド送信処理(S1103)を行う。コマンド送信処理が実行されると、各種コマンドを受信した画像制御基板23やランプ制御基板24は、各種演出装置(実施形態では、画像表示器4,スピーカ17,枠ランプ18,盤ランプ19が相当する)を用いて各種演出(図柄変動演出や大当たり演出、客待ち演出など)を実行したり、所定の内容を報知したりする。
[不正処理]図8に示すように、不正処理では、演出制御基板22は、磁気検知センサ28からメイン制御基板20を介して送信されてくる磁気検知信号を受信したか否か判定し(S1201)、磁気検知信号を受信していない場合は、ステップS1203に進むが、磁気検知信号を受信している場合は、磁気検知信号の受信回数を数える磁気検知カウンタ29(図6参照)の値Kに1を加算して(S1202)、ステップS1203に進む。
ステップS1203では、演出制御基板22は、磁気検知カウンタ29の値Kを参照し、続いて、磁気検知カウンタ29の値Kが1以上か否か判定する(S1204)。判定結果がNOであれば、磁気検知センサ28が1回も磁気を検知していないため不正行為はなされていないと判断できるので処理を終える。判定結果がYESであれば、磁気検知センサ28が少なくとも1回は磁気を検知しているため不正行為がなされている可能性があるので、所定のエラー報知を行うためのエラー報知コマンドをセットして(S1205)、処理を終える。エラー報知コマンドは、磁気検知センサ28から受信した磁気検知信号の受信回数に応じたエラー報知を行うため、磁気検知カウンタ29の値Kに基づいてセットされるコマンドである。エラー報知コマンドがコマンド送信処理(図7のステップS1103参照)において送信されると、所定のエラー報知が実行される。
具体的には、所定のエラー報知として、演出制御基板22は、突出部56に設けられた表示部65に、所定の文字および模様を表示する。表示部65に表示する所定の文字および模様は、磁気検知カウンタ29の値Kに応じて異なる内容のものが選択される。すなわち、磁気検知センサ28からの磁気検知信号の受信状況によって、不正行為が発生している確実性の度合(以下「危険度」ともいう)が異なるため、演出制御基板22は、この危険度に応じて実行するエラー報知の内容を変化させる。
磁気検知センサ28からの磁気検知信号の受信状況を示す「Kの値」と、不正行為が発生している確実性の度合を示す「危険度」との対応関係は、図14に示すようになっている。すなわち、K=0のとき、つまり、磁気検知センサ28が1度も磁気を検知していないときは、不正行為がなされていないため危険度はゼロの「正常」となる。1≦K<3のとき、つまり、磁気検知センサ28が磁気を1回または2回検知しているときは、不正行為の可能性もあるがノイズによる誤動作である可能性も高いため危険度は「弱」となる。3≦K<5のとき、つまり、磁気検知センサ28が磁気を3回または4回検知しているときは、不正行為の可能性が高いがノイズによる誤動作の可能性もあるため危険度は「中」となる。5≦Kのとき、つまり、磁気検知センサ28が磁気を5回以上検知しているときは、不正行為がほぼ確実に発生しておりノイズによる誤動作の可能性はほとんどないため危険度は「強」となる。なお、「Kの値」と「危険度」との対応関係は任意に変更可能である。
そして、このように判断される危険度に応じて、演出制御基板22は、図15に示すように表示装置64の表示部65に表示する内容を変化させる。具体的には、危険度が「弱」すなわち1≦K<3のときは、図15(a)に示すように、表示部65に「不正行為がなされている可能性があります。お近くの従業員までお知らせください。」と文字を表示し、表示部65の下端から上方へ1/3程度までの領域を他の領域とは異なる色で表示する。「不正行為がなされている可能性があります。お近くの従業員までお知らせください。」と文字を表示するのは、表示部65を見たホールへの来店者に対して、ホールの従業員に不正行為の発生を通知してくれるように、行動を指示するためである。また、表示部65の下端から上方へ1/3程度までの領域を他の領域と異なる色(不正行為発生の危険度が正常のときに表示している色と異なる色)で表示しているのは、色の変化している領域がどのくらいあるかによって、不正行為発生の危険度を一見してわかるようにするためである。危険度が「中」すなわち3≦K<5のときは、図15(b)に示すように演出制御基板22は、表示部65に「不正行為がなされています。お近くの従業員までお知らせください。」と文字を表示し、表示部65の下端から上方へ2/3程度までの領域を他の領域とは異なる色で表示する。危険度が「強」すなわち5≦Kのときは、図15(c)に示すように演出制御基板22は、表示部65に「不正行為です。必ず従業員までお知らせください。」と文字を表示し、表示部65の全域を不正行為発生の危険度が正常のときに表示している色と異なる色で表示する。
このように、演出制御基板22は、不正行為発生の危険度に応じて、表示部65に表示する文字を、来店者にホール店員への通知を強く促すものへとだんだん変化させる。また、表示部65の色(模様)の変化領域を、だんだん大きくして、不正行為発生の危険度を視認者(周囲の遊技者やホール店員など)に一見して知らせる(イメージさせる)。
なお、このようなエラー報知(表示部65に表示する不正行為が発生した旨の表示)は、磁気検知カウンタ29の値Kが「1」であったときは、ノイズによる誤作動の可能性も高いため数秒程度で停止され、Kが「2」であったときは、K=1の場合よりも多少表示時間を長くして数分程度で停止され、K≧3であったときは、ホールの従業員が操作(例えばRAMをクリアするなど)しない限り停止されないよう構成されている。
ここで、図16に基づいて、ホールにおけるパチンコ遊技機1の設置状況について説明する。ホール内では、複数台のパチンコ遊技機1が通路に沿って並べて配置されて、いわゆる遊技島77を構成している。遊技島77は、例えば同一の機種を複数台並べて構成される。実施形態のパチンコ遊技機1のような突出部56を有するパチンコ遊技機1を、複数台並べて遊技島77を構成した場合、突出部56の右側面56aにはその略全域に至る大きさで表示部65が配されているから、ホールの従業員又はホールへの来店者P1は、遊技島77の入口(通路の入口)から、各遊技機1の表示部65をはっきりと視認することが可能である。したがって、このときに表示部65に不正行為がなされている旨が表示されていれば、ホールの従業員又はホールへの来店者P1は、その表示に即座に気付くことができる。よって、ホールの従業員P1等は、遊技島77の入口(通路の入口)から各遊技機1を一望するだけで、不正行為発生の有無とその発生の確実性の度合を容易に確認することができる。
加えて、ホールにおいて、各遊技機1を遊技する際に遊技者P2,P3が着座する椅子は、遊技機1の正面に配置されている。遊技者P2,P3は、この椅子に着座して、遊技機1の正面に正対して遊技を行う。したがって、遊技機枠40の右縁40aから前方へ延びる鉛直面に沿う表示部65を、その遊技機1の遊技者P2,P3は視認することができない。したがって、図16に示すように遊技者P2が不正行為を行っている場合、遊技者P2自身は、自分の座っている遊技機1の表示部65に不正行為がなされている旨が表示されていることに気付かない。これに対して近くで遊技している遊技者P3は、自分が座っている遊技機1よりも左側に設置された遊技機1の表示部65を視認することができるため、表示部65に不正行為がなされている旨が表示されていることに気付くことができる。
[コマンド受信処理]図9に示すように、コマンド受信処理では、演出制御基板22は、メイン制御基板20から変動開始コマンドを受信していれば後述する演出選択処理を行い(S1301,S1302)、変動停止コマンドを受信していれば後述する変動演出終了中処理を行う(S1303,1304)。そして、演出制御基板22は、オープニングコマンドを受信していれば、後述する当たり演出選択処理を行い(S1305,1306)、エンディングコマンドを受信していれば、エンディングコマンドを解析し、モードフラグを参照してエンディング演出パターンを選択し、エンディング演出開始コマンドをセットするエンディング演出選択処理を行う(S1307,1308)。続いて、演出制御基板22は、後述する客待ちコマンド受信処理を行って(S1309)、コマンド受信処理を終える。
[演出選択処理]図10に示すように、演出選択処理では、演出制御基板22は、メイン制御基板20から受信した変動開始コマンドを解析する(S1401)。変動開始コマンドには、現在の遊技状態を示す情報、大当たり抽選において当選した特別図柄の種類を示す情報、及び、装飾図柄変動演出の変動パターンを示す変動パターン情報が含まれている。次に、演出制御基板22は、演出モードを示すモードフラグを参照する(S1402)。続いて、解析した変動開始コマンドおよび参照したモードフラグに基づいて装飾図柄変動演出の変動パターンを選択する変動演出パターン選択処理を行う(S1403)。そして、演出制御基板22は、装飾図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをセットする(S1404)。ここで、演出モードとは、画像表示器4における演出の態様であり、演出モードが異なると、登場するキャラクタや背景が異なる等、画像表示器4に表示される動画が異なり、装飾図柄変動演出も演出モードに応じたものが選択される。
[変動演出終了中処理]図11に示すように、変動演出終了中処理では、演出制御基板22は、変動停止コマンドを解析し(S1501)、モードフラグを参照する(S1502)。次に、今終了しようとする装飾図柄変動演出が当たり(大当たりまたは小当たり)を報知するものか否かを判定して(S1503)、当たりを報知するものであればモードフラグ変更処理を行う(S1508)。モードフラグ変更処理では、その当たりの種類に応じた演出モードを示すものにモードフラグを変更するとともに、変更後の演出モードが通常モードでない場合には、その演出モードに対応するカウンタの値Mに上限回数をセットする。
一方、演出制御基板22は、今終了しようとする装飾図柄変動演出が当たりを報知するものでなければ(S1503でNO)、モードフラグが0か否かを判定し(S1504)、0であればステップS1509に進む。なお、モードフラグが0とは通常モードであることを示し、初期状態では(即ち、電源が投入されて最初の遊技が開始されるときは)モードフラグは0である。一方、モードフラグが0でなければ、現在の演出モード用のカウンタの値Mを1減少させて(S1505)、その値Mが0にならなければ(S1506でNO)、ステップS1509に進むが、0になれば(S1506でYES)、通常モードに戻すためにモードフラグを0として(S1507)、ステップS1509に進む。ステップS1509では、演出制御基板22は、装飾図柄変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。
[当たり演出選択処理]図12に示すように、当たり演出選択処理では、演出制御基板22は、オープニングコマンドを解析して(S1601)、解析したオープニングコマンドに基づいて、当たり演出のパターンを選択する当たり演出パターン選択処理を行う(S1602)。そして、演出制御基板22は、当たり演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。なお、当たり演出とは、小当たり遊技又は大当たり遊技時に実行される演出をいう。
[客待ちコマンド受信処理]図13に示すように、客待ちコマンド受信処理では、演出制御基板22は、客待ちコマンドを受信したか否かを判定し(S1701)、受信していれば、客待ち演出を実行するまでの時間の計測を開始するとともに計測フラグをONして(S1702、S1703)、ステップS1705に進む。一方、受信していなければ、計測フラグがONされているか否か判定し(S1704)、オンされていなければ、客待ち演出実行までの時間の計測中ではないので処理を終え、オンされていればタイムアップか、すなわち、いま計測している時間が客待ち演出実行までの時間として設定した所定時間に達したか否か判定する(S1705)。そして、タイムアップでなければ、処理を終え、タイムアップであれば、計測フラグをOFFするとともに(S1706)、客待ち演出を開始するための客待ち演出開始コマンドをセットする(S1707)。
(4)実施形態の効果
以上説明したように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技盤2を内部に取り付ける遊技機枠40と、不正な遊技がなされたことを検知する不正行為検知手段(磁気検知センサ28と演出制御基板22により構成される)とを備えるパチンコ遊技機1において、遊技機枠40は、前面の周縁部47における右端部47a又は/及び左端部47bから前方へ突出した突出部56を備えて構成され、突出部56の右側面(外側面)56aに、パチンコ遊技機1の正面に正対する遊技者から視認できないように表示部65を設け、不正行為検知手段が不正な遊技がなされたことを検知したとき、表示部65に不正行為が発生した旨の表示を行う(すなわち、所定のエラー報知を行う)。ここで、突出部56の外側面とは、遊技機枠40における突出部56が設けられている側の端部(実施形態では右端部47a)を基準に遊技領域3とは反対側となる側面(実施形態では右側面56a)をいう。
このようなパチンコ遊技機1によれば、不正行為が発生した旨を表示する表示部65が、突出部56の右側面(外側面)56aに、その遊技機1の遊技者からは視認できないように設けられているため、不正行為者P2(図16参照)は、表示部65に表示された不正行為が発生した旨の表示に気付かない。一方、不正行為がなされた遊技機1の近くで遊技している遊技者P3(図16参照)は、表示部65を視認することができる。よって、表示部65を視認して不正行為がなされていることを知った遊技者P3(図16参照)からホールの従業員に対して不正行為がなされているとの通知がなされることが期待できる。また、ホールの従業員P1(図16参照)は、ホールの巡回中に表示部65を視認することにより、不正行為を容易に発見することができる。したがって、実施形態のパチンコ遊技機1によれば、不正行為者P2(図16参照)に気付かれることなく不正行為を容易に発見することができる。またこれにより、不正行為者P2(図16参照)をホールから取り逃がしてしまう可能性を低下させることができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1は、不正検知手段(実施形態では磁気検知センサ28及び演出制御基板22により構成される)による検知結果に応じて、表示部65になされる表示を変化させている。詳しく述べれば、不正検知手段は不正行為発生の確実性の度合を判断可能に構成されており、表示部65になされる表示を、不正検知手段が検知した不正行為発生の確実性の度合(危険度)に応じて変化させている。別の表現で言い換えれば、実施形態のパチンコ遊技機1は、不正行為を検知する検知部(磁気検知センサ28)と、検知部(磁気検知センサ28)の検知結果に基づいて不正行為発生の確実性の度合を判断する判断部(演出制御基板22)と、判断部(演出制御基板22)の判断結果に応じて表示部65になされる表示を変化させる表示制御部(演出制御基板22およびランプ制御基板24)とを備えて構成されている。
不正行為がなされている旨を表示している遊技機1を、近くで遊技している遊技者が発見した場合であっても、ホールの従業員に知らせることを躊躇してしまうことがあると考えられるところ、実施形態のパチンコ遊技機1によれば、表示部65には不正行為発生の確実性の度合(危険度)に応じて異なる表示がなされるので、危険度が強い場合に図15(c)に示すような確実に不正行為が発生している旨の表示を行うことにより、この表示を見た遊技者P3(図16参照)に対して、何ら躊躇することなく不正行為がなされている旨をホールの従業員に知らせてくれるよう行動を促すことができる。すなわち、不正行為が発生している旨の表示を見た遊技者P3(図16参照)が、何ら躊躇することなく不正行為がなされている旨をホールの従業員に知らせてくれることが期待できるようになる。よって、不正行為の発見をより確実なものとすることができる。
2.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、実施形態のパチンコ遊技機1と同様の符号を付して説明を省略する。
実施形態のパチンコ遊技機1では、磁気検知センサ28により不正検知手段を構成して、磁石Hを用いた不正行為を検出するよう構成したが、不正検知手段は、他のセンサを備えて他の不正行為を検出するように構成することができる。例えば、振動検知センサにより不正検知手段を構成して、遊技機1を揺らして遊技球を入賞口(第1始動口51a)へ入賞させる不正行為を検出するよう構成してもよい。また、枠開放SW44により不正検知手段を構成して、ガラス扉枠46や内枠42を開放して遊技領域3にワイヤーを挿入して遊技釘の調整を変更する不正行為やメイン制御基板20を取り出す不正行為を検出するよう構成してもよい。この場合、ガラス扉枠46や内枠42が開放されたときの枠開放SW44からの信号に基づいて、エラー報知を行うよう構成する。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、磁気検知センサ28が磁石Hによる磁気を検知した回数に基づいて、不正行為発生の危険度を決めるよう構成したが、磁気検知センサ28が磁石Hによる磁気を検知している時間に基づいて、不正行為発生の危険度を決めるよう構成してもよい。この場合、磁気検知センサ28が磁石Hによる磁気を検知している時間が長くなるにつれて、不正行為発生の危険度が高くなるよう構成する。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技機枠40の左端部47bにヒンジ部45を設け、右端部47aに突出部56を設けて構成したが、右端部47aにヒンジ部を設けた場合には、左端部47bに突出部56を設け、突出部56の左側面(外側面)に表示部65が配置されるように構成する。この場合、表示部(表示画面)65は、遊技機枠40の左縁40bから前方へ延びる鉛直面に略沿うように配置する。なお、このようにヒンジ部が設けられている側の端部とは反対側の端部に突出部56を配するのは、遊技機枠40の開放に際して突出部56が邪魔にならないようにするためである。また、遊技機枠40の上端部47c又は下端部47dにヒンジ部を設ける場合には、左端部47bおよび右端部47aに突出部56を設けて構成してもよい。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、表示装置64を液晶表示装置により構成し、表示部65を表示装置64の表示画面としたが、表示装置は、ドットマトリクス表示装置や有機ELなど他のディスプレイデバイスにより構成してもよい。この場合もディスプレイデバイスの表示画面が表示部を構成する。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、液晶表示装置64の表示画面を表示部65として構成したが、LEDなどの発光装置を突出部56の右側面56aに配置して、この発光装置を表示部として構成してもよい。この場合、LEDとして、光の三原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)の発光素子を有するフルカラーLEDを適用すれば、赤、緑、青、水、紫、黄、白の7色に発光可能とすることができる。そして、不正行為発生の危険度に応じて点灯させるLEDの色を異ならせることによって、不正行為発生の危険度を報知することができる。さらに、この発光装置からの光がハーフミラーを透過して視認されるように構成すれば、すなわち、突出部56の右側面56aにハーフミラーを配して、突出部56の内部に発光装置を配する構成とすれば、発光装置が不正行為の発生を報知するために設けられていることを、不正行為者等に対して分かりにくくすることができ、不正行為者の警戒を低下させることができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、表示部65における色の変化する領域の大きさで、不正行為発生の危険度を報知するよう構成した(図15参照)が、磁気検知センサ28の磁気検知回数が0回、1〜2回、2〜4回、5回以上と増加するにしたがって、表示部65の色が白色、青色、黄色、赤色と変化するよう構成して、不正行為発生の危険度を報知するよう構成してもよい。このように構成すれば、ホールの従業員等は、表示部65の色を一目確認するだけで、そのパチンコ遊技機1についての不正行為発生の危険度を即座に認識することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、演出制御基板22が磁気検知カウンタ29を備える構成としたが、メイン制御基板20が磁気検知カウンタを備える構成としてもよい。この場合、メイン制御基板20が、磁気検知センサ28からの磁気検知信号の受信回数をカウントし、不正行為発生の危険度を判断して、どのようなエラー報知を行うかを指示するコマンドを演出制御基板22に対して送信する。そして、メイン制御基板20からコマンドを受信した演出制御基板22等のサブ制御基板25が、受信したコマンドに基づき、エラー報知を実行するように構成する。なおこの場合は、磁気検知センサ28およびメイン制御基板20が不正検知手段を構成する。
また、演出制御基板22が表示部65に図15に示すような不正行為発生の表示を行うのに加えて、メイン制御基板20が、磁気検知センサ28からの検知信号を、ホール内の各遊技機と接続されている管理コンピュータ(所謂ホールコンピュータ)に対しても送信して、不正行為発生の可能性があることをホールの管理者等に報知するよう構成してもよい。
また、表示装置64は、不正行為発生の可能性があるときにその旨を表示部65に表示するだけでなく、例えば、大当たり遊技が発生した場合に大当たり遊技中であることを示す「大当たり」の文字を表示部65に表示したり、確変遊技状態である場合に確変遊技状態中であることを示す「確変中」の文字を表示部65に表示したりするように構成してもよい。この場合、図12のステップS1603でセットされたオープニング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(図7のステップS1103参照)によりランプ制御基板24に送信された場合に、ランプ制御基板24が、表示装置64を作動させて、表示部65に「大当たり」の文字を表示させるよう構成する。また、客待ち演出を実行している場合に、パチンコ遊技機1の機種名を示す文字やキャラクタの画像を表示部65に表示して、ホールへの来店者に対して空き台であることを報知するように構成してもよい。この場合、図13のステップS1707でセットされた客待ち演出開始コマンドが、コマンド送信処理(図7のステップS1103参照)によりランプ制御基板24に送信された場合に、ランプ制御基板24が、表示装置64を作動させて、表示部65にパチンコ遊技機1の機種名を表示させるよう構成する。このように構成すれば、表示装置64による文字や模様の表示によりパチンコ遊技機1の右側面が装飾されるので、遊技島77の入口(通路の入口)から各遊技機1を視認するホールの来店者P1に対して、斬新な演出効果を発揮できる(図16参照)。また、不正行為時以外には表示部65による演出がなされることとなるので、表示部65が不正行為の発生を報知するために設けられていることを、不正行為者等に対して分かりにくくすることができ、不正行為者の警戒を低下させることができる。