JP5818871B2 - 管内検査装置 - Google Patents
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Description
本発明は、例えばボイラチューブなどのように、曲率が大きい曲り部を有する細径管の検査に好適な管内検査装置に関する。
従来、ボイラチューブ内面のスケール付着状況や腐食状況などを検査するため、工業用内視鏡等の検査用センサをボイラチューブ内に挿入して内部観察や肉厚計測などの検査を実施している。ボイラチューブは例えば内径が40mmφのような細径を有し、特に節炭器や加熱器等では、ヘアピン状に屈曲しており、多数のU字状曲折部が形成されている。そのため、先頭部に検査用センサを装着したケーブルをボイラチューブに挿入しようとしても、管内面の摩擦抵抗でケーブルを挿入できなくなったり、あるいはケーブルがボイラチューブ内で撓んでしまい、ケーブルが突っ張ることで挿入できなくなる事態が発生している。
図28は、ケーブルがボイラチューブのようなU字状曲り部Tbを有する細径管Toに挿入されたときの管内挙動を示している。ケーブル110と管内壁の接触面において、押込み力Fが管内壁との摩擦力f1、f2、f3、f4、f5及びfEにより分散され、次の式が成立すれば、ケーブル110は管内を前進できる。
F>f1+f2+f3+f4+f5+fE=Σfn
しかし、ケーブル110が管内で撓んでしまうことで、管内を前進できなくなる。そのため、さらにケーブル110を押し込んでも、入口領域Dで撓みが増すだけで先に進まない状態となる。
F>f1+f2+f3+f4+f5+fE=Σfn
しかし、ケーブル110が管内で撓んでしまうことで、管内を前進できなくなる。そのため、さらにケーブル110を押し込んでも、入口領域Dで撓みが増すだけで先に進まない状態となる。
そこで、従来、ケーブルをボイラチューブのような細径管にスムーズに挿入するための様々な手段が提案されている。
例えば、特許文献1に開示された管内通線具は、円弧状に曲げられた棒状の摺接部材が常時管内面と接触してケーブルを管内中心に保持する構成を有している。
特許文献2に開示された孔検査装置は、ケーブルに固定された大径のセンサ部と管内面との間に滑車やボールベアリングを介装して摩擦を低減する構成を有している。
例えば、特許文献1に開示された管内通線具は、円弧状に曲げられた棒状の摺接部材が常時管内面と接触してケーブルを管内中心に保持する構成を有している。
特許文献2に開示された孔検査装置は、ケーブルに固定された大径のセンサ部と管内面との間に滑車やボールベアリングを介装して摩擦を低減する構成を有している。
特許文献3に開示された、細径管に挿入される探傷装置は、探傷子本体の表面に管内面との摩擦を低減するための多数の摺動体を有している。
特許文献4に開示された配管検査装置は、ケーブルの先頭に管内を走行するロボットを有し、その後方のケーブルに複数の車輪を設けることで、検査装置と管内面との摩擦を低減する構成を有している。
特許文献5に開示された管内自走点検装置は、配管のT字部やエルボを走行可能にするため、ケーブルに複数の駆動車、モータ車及び誘導車等を配置している。
特許文献4に開示された配管検査装置は、ケーブルの先頭に管内を走行するロボットを有し、その後方のケーブルに複数の車輪を設けることで、検査装置と管内面との摩擦を低減する構成を有している。
特許文献5に開示された管内自走点検装置は、配管のT字部やエルボを走行可能にするため、ケーブルに複数の駆動車、モータ車及び誘導車等を配置している。
特許文献1に開示された構成では、ケーブルが管内面に直に面接触するよりは摩擦抵抗が低減されるが、曲がりの急な配管に挿入可能なほどの抵抗低減効果は期待できない。
特許文献2に開示された構成では、管内径とセンサ部との大きさの関係から、U字状管を通過させようとすると管内面と干渉を起すおそれがある。
特許文献3に開示された構成では、ケーブルの長さに応じて摺動体の数が多くなり、その結果自重が増すので細管内を通過できなくなるおそれがある。特に、垂直方向に配置された管を通過させることが困難となることが予想される。
特許文献2に開示された構成では、管内径とセンサ部との大きさの関係から、U字状管を通過させようとすると管内面と干渉を起すおそれがある。
特許文献3に開示された構成では、ケーブルの長さに応じて摺動体の数が多くなり、その結果自重が増すので細管内を通過できなくなるおそれがある。特に、垂直方向に配置された管を通過させることが困難となることが予想される。
特許文献4に開示された構成では、ケーブルと車輪の自重を牽引するだけの推進力が管内走行ロボットに必要となり、1台の走行ロボットにその能力を具備させようとすると、走行ロボット自体が大型化してしまうため、細径管に適用するのは難しいと考えられる。
特許文献5に開示された構成では、細径管のU字状曲折部を通過させるためには、駆動車などの配置を工夫する必要があるが、この点は特許文献5には開示されていない。
特許文献5に開示された構成では、細径管のU字状曲折部を通過させるためには、駆動車などの配置を工夫する必要があるが、この点は特許文献5には開示されていない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、検査具が装着されたケーブルを曲り部を有する細径管の内部にスムーズに挿入可能にすることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の第1発明の管内検査装置は、検査具が装着されたケーブルを、直管部を介在させて形成される曲り部を有する被検査管に挿入し、該被検査管の検査を行う管内検査装置において、前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置されると共に、ハウジングに設けられた駆動輪と、駆動輪とハウジングの反対側でハウジングに設けられた従動輪とを有し、前記ハウジングには駆動輪を駆動する電動モータが内蔵され、前記駆動輪及び前記従動輪が被検査管の内面に接触した状態で駆動輪によって走行するように構成された自走装置を備え、複数の前記自走装置は、前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置され、先頭の前記自走装置を除き、少なくともその後方の2台目以降の前記自走装置は、前記ケーブルに対して着脱可能に構成され、前記被検査管の前記直管部の長さに応じて曲り部の上流側の直管部及び下流側の直管部に少なくとも1台配置されるように取付けピッチが調整されて固定され、複数の前記自走装置は、制御装置によって、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の前記自走装置から先に移動を開始するように走行制御されることを特徴とする。
また、本発明の第2発明の管内検査装置は、検査具が装着されたケーブルを、直管部を介在させて形成される曲り部を有する被検査管に挿入し、該被検査管の検査を行う管内検査装置において、前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置されると共に、ハウジングに設けられた駆動輪と、駆動輪とハウジングの反対側でハウジングに設けられた従動輪とを有し、前記ハウジングには駆動輪を駆動する電動モータが内蔵され、前記駆動輪及び前記従動輪が被検査管の内面に接触した状態で駆動輪によって走行するように構成された自走装置を備え、複数の前記自走装置は、制御装置によって、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の前記自走装置から先に移動を開始するように走行制御されるとともに、複数の前記自走装置の移動速度と移動時間と停止時間は各自走装置で同一に制御されることを特徴とする。
また、第1発明、第2発明において、駆動輪はハウジングの中央部に設けられ、従動輪はハウジングの先端及び後端に設けられるとよい。
また、本発明の第2発明の管内検査装置は、検査具が装着されたケーブルを、直管部を介在させて形成される曲り部を有する被検査管に挿入し、該被検査管の検査を行う管内検査装置において、前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置されると共に、ハウジングに設けられた駆動輪と、駆動輪とハウジングの反対側でハウジングに設けられた従動輪とを有し、前記ハウジングには駆動輪を駆動する電動モータが内蔵され、前記駆動輪及び前記従動輪が被検査管の内面に接触した状態で駆動輪によって走行するように構成された自走装置を備え、複数の前記自走装置は、制御装置によって、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の前記自走装置から先に移動を開始するように走行制御されるとともに、複数の前記自走装置の移動速度と移動時間と停止時間は各自走装置で同一に制御されることを特徴とする。
また、第1発明、第2発明において、駆動輪はハウジングの中央部に設けられ、従動輪はハウジングの先端及び後端に設けられるとよい。
本第1発明では、自走装置はケーブルに着脱可能に固定されるので、自走装置の取付けピッチを自在に変更できる。そのため、曲り部間の直管部の長さが異なっていても、検査対象毎に最適なピッチで自走装置を配置できる。
また、制御装置により、複数の自走装置は、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の自走装置から先に移動を開始するように走行制御され、自走装置間のケーブルに張力が発生しないように自走装置の走行が制御される。
また、制御装置により、複数の自走装置は、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の自走装置から先に移動を開始するように走行制御され、自走装置間のケーブルに張力が発生しないように自走装置の走行が制御される。
また、自走装置をケーブルの長手方向に複数配置しているので、個々の自走装置の推力は小さくても、ケーブルの挿入に必要な推力を保持できる。
前記制御装置は、例えば管外に設置し、電力線通信で複数の自走装置を同期制御するようにする。あるいは予め決まったシーケンスで駆動するようにする。
本発明の第2発明では、後方の自走装置から先に移動を開始するように走行制御されるとともに、複数の自走装置は、制御装置によって移動速度と移動時間と停止時間は各自走装置で同一に制御されることを特徴とする。
前記制御装置は、例えば管外に設置し、電力線通信で複数の自走装置を同期制御するようにする。あるいは予め決まったシーケンスで駆動するようにする。
本発明の第2発明では、後方の自走装置から先に移動を開始するように走行制御されるとともに、複数の自走装置は、制御装置によって移動速度と移動時間と停止時間は各自走装置で同一に制御されることを特徴とする。
本第1発明及び第2発明において、自走装置間のケーブルに張力が付加されないようにする複数の自走装置の移動方法は種々考えられる。例えば、自走装置間のケーブルを弛ませた状態で、各自走装置を等速で移動させてもよい。しかし、この移動方法は被検査管の内面に生じた凹凸や傷等の障害物によって、自走装置間の間隔を保持できなくなる場合がある。
これに対し、本第1発明及び第2発明の一実施態様として、複数の自走装置の各々を移動と停止とを繰り返す動作をさせ、後方の自走装置から先に移動を開始させるようにすることができる。これによって、被検査管の内面に存在する凹凸や傷等の障害物に抗して、自走装置間のケーブルに常に張力が付与されないように確実に制御できる。
これに対し、本第1発明及び第2発明の一実施態様として、複数の自走装置の各々を移動と停止とを繰り返す動作をさせ、後方の自走装置から先に移動を開始させるようにすることができる。これによって、被検査管の内面に存在する凹凸や傷等の障害物に抗して、自走装置間のケーブルに常に張力が付与されないように確実に制御できる。
本発明の一実施態様として、複数の自走装置間のケーブルに、ケーブルと被検査管との間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けることができる。これによって、ケーブルに対する被検査管の摩擦抵抗を軽減し、被検査管内でのケーブルの移動をスムーズに行わせることができる。前記摩擦低減手段は、曲り部の曲率半径や長さに応じ、ケーブルが接触する可能性が高い場所、又はケーブル全長に配置することで、ケーブルの摩擦抵抗を低減できる。該摩擦低減手段によって、ケーブルに座屈やたわみが生じても、湾曲部分が直に被検査管内面に接触しないようにするとよい。
前記摩擦低減手段の一実施態様として、ケーブルに固定された振動体と、該振動体の外周面から前記被検査管の内周面に向けて放射状に配置されたブラシ(繊毛)とで構成し、該ブラシを振動させてケーブルを進行方向へ進ませる推力を与えるようにすることができる。ケーブルをブラシで被検査管の中心に保持することで、ケーブルと被検査管との摩擦抵抗を軽減できる。これによって、自走装置間の間隔を広げることができる。また、ブラシに振動を与え、ブラシの振動によってケーブルを進行方向へ進ませる推力を与えることで、自走装置の推力を補うことができる。
前記摩擦低減手段の一実施態様として、ケーブルの外周面に螺旋状に巻回された弾性バンドと、この弾性バンドに装着され、弾性バンドから外側へ突出するように配置された複数の車輪とで構成することができる。車輪の配置間隔は、ケーブルの1周当り少なくとも4個の車輪が配置される間隔にするとよい。また、車輪の向きは、被検査管の軸方向と平行とすることで、車輪と被検査管内面との摩擦を軽減できる。あるいは被検査管の軸方向に対して一定の角度をもたせるようにすれば、ケーブルを被検査管内で螺旋状に前進させることができ、これによって、突起物の乗り越え性を向上できる。
弾性バンドは、ケーブルに任意の間隔でケーブルに巻回できる。弾性バンド及び車輪を含めたケーブルの外形を被検査管の内径より小さくすることで、被検査管の内面に対する接触部分を最小限にでき、被検査管内面との摩擦を低減できる。
弾性バンドは、ケーブルに任意の間隔でケーブルに巻回できる。弾性バンド及び車輪を含めたケーブルの外形を被検査管の内径より小さくすることで、被検査管の内面に対する接触部分を最小限にでき、被検査管内面との摩擦を低減できる。
前記摩擦低減手段の一実施態様として、ケーブルの外周面に間隔を置いて装着された複数のリング状保持具と、このリング状保持具の外周面に回動可能に装着された複数の球体とで構成することができる。
前記球体を含めたケーブルの外径を被検査管の内径より小さくすることで、被検査管内面との接触部分を最小限にでき、これによって、被検査管との摩擦を低減できる。なお、球体の材質は、被検査管の材質より硬度が小さい金属製又は非金属製とすれば、被検査管に傷を付けるおそれがない。
前記球体を含めたケーブルの外径を被検査管の内径より小さくすることで、被検査管内面との接触部分を最小限にでき、これによって、被検査管との摩擦を低減できる。なお、球体の材質は、被検査管の材質より硬度が小さい金属製又は非金属製とすれば、被検査管に傷を付けるおそれがない。
前記リング状保持具を2つの半リング状保持具で構成し、これら2つの半リング状保持具の相対する面を結合するジョイント構造を有するように構成することができる。これによって、リング状保持具のケーブルへの着脱が容易になる。
また、前記球体の少なくとも1個にケーブルを前進させる駆動力を付与する駆動機構を備えるようにするとよい。これによって、ケーブルに進行方向へ向かう推力を付与でき、ケーブルの挿入が容易になる。
また、前記球体の少なくとも1個にケーブルを前進させる駆動力を付与する駆動機構を備えるようにするとよい。これによって、ケーブルに進行方向へ向かう推力を付与でき、ケーブルの挿入が容易になる。
前記摩擦低減手段の一実施態様として、ケーブルの外側を囲うエアチューブを設け、該エアチューブは、全長に亘り被検査管の曲り部で曲折したときエアが吹出す切れ目を有した構成とすることができる。
これによって、ケーブルが被検査管の曲り部に進んだとき、ケーブルからエアが吹出すため、ケーブルと曲り部内面との接触をなくし、ケーブルと曲り折部との摩擦を低減できる。
これによって、ケーブルが被検査管の曲り部に進んだとき、ケーブルからエアが吹出すため、ケーブルと曲り部内面との接触をなくし、ケーブルと曲り折部との摩擦を低減できる。
本発明によれば、検査具が装着されたケーブルを複数の曲り部を有する被検査管の内部に奥までスムーズに挿入でき、被検査管内面の検査を容易にすることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1において、ボイラプラントの節炭器や加熱器等に設けられたボイラチューブTは、ヘアピン状に屈曲しており、多数のU字状曲り部Tbが直管部Tsを介在させて形成されている。ボイラチューブ内面のスケール付着状況や腐食状況を検査する場合、検査装置10をボイラチューブ内に挿入して検査を行う。
検査装置10は、先頭部位に検査用センサが装着され、通信線や電力線等を内蔵したケーブル12と、ケーブル12の軸方向に間隔を置いて固定された自走装置14a〜14dと、管外に設けられて自走装置14a〜14dの動作を制御する制御装置26とで構成されている。
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1において、ボイラプラントの節炭器や加熱器等に設けられたボイラチューブTは、ヘアピン状に屈曲しており、多数のU字状曲り部Tbが直管部Tsを介在させて形成されている。ボイラチューブ内面のスケール付着状況や腐食状況を検査する場合、検査装置10をボイラチューブ内に挿入して検査を行う。
検査装置10は、先頭部位に検査用センサが装着され、通信線や電力線等を内蔵したケーブル12と、ケーブル12の軸方向に間隔を置いて固定された自走装置14a〜14dと、管外に設けられて自走装置14a〜14dの動作を制御する制御装置26とで構成されている。
図2は、ケーブル12の先頭部位に装着された自走装置14aを示している。自走装置は、ハウジング16と、ハウジング16の中央部に設けられた駆動輪18と、駆動輪18とハウジング16の反対側でハウジング16の先端及び後端に設けられた従動輪20とを備えている。ハウジング16には駆動輪18を駆動する電動モータ22が内蔵されている。ケーブル12の先端には内視鏡などの検査用センサ24が配置されている。
自走装置は、駆動輪18及び従動輪20がボイラチューブTの内面に接触した状態で駆動輪18によってボイラチューブTの内部を走行する。
自走装置は、駆動輪18及び従動輪20がボイラチューブTの内面に接触した状態で駆動輪18によってボイラチューブTの内部を走行する。
図1に示すように、かかる構成の複数の自走装置14a〜14dがケーブル12の軸方向に間隔を置いて配置されると共に、先頭の自走装置14aを除き、少なくともその後方の2台目以降の自走装置14b〜14dは、ケーブル12に対して着脱可能に固定されている。そのため、自走装置間の間隔は調整可能である。自走装置間の間隔は、U字状曲り部Tbの上流側の直管部Ts及び下流側の直管部Tsに少なくとも1台配置されるように調整されている。
図3は、図1に示すボイラチューブTより直管部Tsの長さが長いボイラチューブTを示している。即ち、直管部Tsの長さL1<L2となっている。このように、直管部Tsの長さが変わっても、各自走装置間の間隔は、U字状曲り部Tbの上流側の直管部Ts及び下流側の直管部Tsに少なくとも1台配置されるように調整される。
各自走装置14の発停動作及び速度等はボイラチューブTの外部に設けられた制御装置26で制御される。
各自走装置14の発停動作及び速度等はボイラチューブTの外部に設けられた制御装置26で制御される。
図4は、制御装置26による自走装置14a〜14dの走行方法を示している。各自走装置は夫々移動と停止を繰り返す。移動時間及び停止時間は各自走装置で同一とし、移動速度も各自走装置で同一とする。移動と停止の切替えタイミングは後方の自走装置から早く行う。このように動作させることで、各自走装置間のケーブル12に張力が発生せず、常に緩んだ状態に保持できる。
本実施形態によれば、ケーブル12の軸方向に複数の自走装置14a〜14dを配置しているので、ケーブル12の十分な推力を保持できると共に、個々の自走装置をボイラチューブT内に挿入可能なサイズとすることができる。また、U字状曲り部Tbの上流側直管部Ts及び下流側直管部Tsに常に1台の自走装置を配置させると共に、かつ制御装置26により、自走装置間にケーブル12に常に張力が付与されないように各自走装置の移動を制御するので、ケーブル12とボイラチューブ、特にU字状曲り部Tbの内面との摩擦を低減でき、ケーブル12のスムーズな移動が可能になる。
また、自走装置はケーブル12に着脱可能に固定されるので、ボイラチューブTの直管部Tsの長さに応じて自走装置の取付けピッチを調整できる。さらに、各自走装置の移動方法として、各自走装置で移動と停止とを繰り返す移動方法を採用しているので、ボイラチューブ内面の凹凸や障害物に抗して、各自走装置の移動を確実に行うことができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。本実施形態は、前記第1実施形態の構成に加えて、自走装置14a〜14d間のケーブル12とボイラチューブ内面との間の摩擦を低減する手段を付加したものである。
図5に示すように、自走装置14a〜14d間のケーブル12に適宜間隔を置いて、ブラシ(繊毛)30を有する振動体32が設けられている。その他の構成、例えば自走装置14a〜14dは第1実施形態と同一である。
次に、本発明の第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。本実施形態は、前記第1実施形態の構成に加えて、自走装置14a〜14d間のケーブル12とボイラチューブ内面との間の摩擦を低減する手段を付加したものである。
図5に示すように、自走装置14a〜14d間のケーブル12に適宜間隔を置いて、ブラシ(繊毛)30を有する振動体32が設けられている。その他の構成、例えば自走装置14a〜14dは第1実施形態と同一である。
図6に示すように、ブラシ30は円筒形状の振動体32の外周面からボイラチューブTの内面に向けて放射状に取り付けられ、ブラシ30の先端はボイラチューブTの内面に接触しており、ブラシ30によって振動体32がボイラチューブTの中心に保持される。振動体32にはケーブル12に内蔵された電力線から電力が供給されることで振動する。
かかる構成により、ブラシ30によってケーブル12をボイラチューブTの中心に保持できるため、ケーブル12とボイラチューブT間の摩擦を低減できる。また、ブラシ30を振動させることで、ケーブル12に進行方向の推力を与えることができるので、自走装置14a〜14dの推力を補うことができる。
(実施形態3)
次に、前記摩擦低減手段の別な構成例を図7及び図8に基づいて説明する。本実施形態のケーブル12はファイバースコープで構成されている。
本実施形態では、多数の車輪36が取り付けられたゴム製バンド34がケーブル12の外周面に螺旋状に巻回されている。板状のゴム製バンド34は、ケーブル12に間隔を置いて螺旋状に巻回され、車輪36間の間隔は、ゴム製バンド34の1周当り少なくとも4個以上配置される間隔とする。
次に、前記摩擦低減手段の別な構成例を図7及び図8に基づいて説明する。本実施形態のケーブル12はファイバースコープで構成されている。
本実施形態では、多数の車輪36が取り付けられたゴム製バンド34がケーブル12の外周面に螺旋状に巻回されている。板状のゴム製バンド34は、ケーブル12に間隔を置いて螺旋状に巻回され、車輪36間の間隔は、ゴム製バンド34の1周当り少なくとも4個以上配置される間隔とする。
図8に示すように、ゴム製バンド34には、ゴム製バンド34の長手方向に長方形の孔34aが所定間隔で多数形成されている。孔34aはゴム製バンド34の長手方向に対して傾斜している。車輪36が車輪台38に回転自在に支承されている。車輪36が孔34aに挿入された状態で車輪台38は接着剤でゴム製バンド34に接着され、車輪36は孔34aから外方へ突出している。
ゴム製バンド34に取り付けられた車輪36の向きはケーブル12の軸方向に平行となるようにしてもよいし、あるいはケーブル12の軸方向に所定の角度をもたせるようにしてもよい。車輪36の向きをケーブル12の軸方向と平行とすることで、車輪36とボイラチューブ内面との摩擦を低減できる。
あるいはケーブル12の直径はボイラチューブTの内径より小さくし、車輪36の向きをケーブル12の軸方向と角度をもたせることで、ケーブル12を螺旋状に進ませることができる。これによって、摩擦低減効果に加えて、ボイラチューブ内面に形成された突起物などの障害物を容易に乗り越えることができる。
あるいはケーブル12の直径はボイラチューブTの内径より小さくし、車輪36の向きをケーブル12の軸方向と角度をもたせることで、ケーブル12を螺旋状に進ませることができる。これによって、摩擦低減効果に加えて、ボイラチューブ内面に形成された突起物などの障害物を容易に乗り越えることができる。
次に、前記第3実施形態の変形例を図9及び図10に基づいて説明する。本変形例は、第3実施形態のゴム製バンド34と比べて、ゴム製バンド34の厚みを大きくし、かつゴム製バンド34をケーブル12に隙間なく螺旋状に巻回している例である。その他の構成は第3実施形態と同一である。
本変形例では、ゴム製バンド34の厚みを大きくしたので、車輪36は孔34aの外側に車輪部分だけが突出している。そのため、ケーブル12がボイラチューブT内を移動するとき、車輪36がボイラチューブTの内面に引っ掛かりにくくすることができる。
本変形例では、ゴム製バンド34の厚みを大きくしたので、車輪36は孔34aの外側に車輪部分だけが突出している。そのため、ケーブル12がボイラチューブT内を移動するとき、車輪36がボイラチューブTの内面に引っ掛かりにくくすることができる。
(実施形態4)
さらに、前記摩擦低減手段の別な構成例を図11及び図12に基づいて説明する。本実施形態に係る摩擦低減手段は、ケーブル12の軸方向に所定間隔で固定された複数のリング状保持具40Aで構成されている。リング状保持具40Aの外周面には、周方向に複数の球体42が回転自在に装着されている。リング状保持具40Aの外径はボイラチューブTの内径に対して小さく形成されている。また、球体42はボイラチューブTの材質より小さい硬度の金属製又は非金属製の材質で構成されている。球体42は周方向に少なくとも6個配置されるとよい。
さらに、前記摩擦低減手段の別な構成例を図11及び図12に基づいて説明する。本実施形態に係る摩擦低減手段は、ケーブル12の軸方向に所定間隔で固定された複数のリング状保持具40Aで構成されている。リング状保持具40Aの外周面には、周方向に複数の球体42が回転自在に装着されている。リング状保持具40Aの外径はボイラチューブTの内径に対して小さく形成されている。また、球体42はボイラチューブTの材質より小さい硬度の金属製又は非金属製の材質で構成されている。球体42は周方向に少なくとも6個配置されるとよい。
リング状保持具40Aの内周側部位には、ケーブル12の外径より若干内径が小さく、かつ軸方向に突出した環状のストッパ40aが一体に形成されている。ストッパ40aがケーブル12の表面に食い込むことで、リング状保持具40Aはケーブル12に強固に固定される。なお、ケーブル12の先端には内視鏡などのカメラヘッド44が取り付けられている。
本実施形態によれば、リング状保持具40Aをケーブル12に設けることで、ケーブル12とボイラチューブ内面との接触をなくし、ケーブル12とボイラチューブ内面との摩擦を大きく低減できる。これによって、ボイラチューブT内でのケーブル12の移動をスムーズに行うことができる。
次に、前記第4実施形態の第1変形例を図13及び図14に基づいて説明する。本変形例のリング状保持具40Bは、一対の半リング状保持具46a及び46bで構成されている。半リング状保持具46a及び46bの内周側部位には、夫々半リング状のストッパ48a及び48bが形成されている。ストッパ48a及び48bは、ケーブル12の外径より若干小さい内形を有し、かつ軸方向に長く突出している。
ストッパ48a及び48bの相対する面に嵌め合い式のジョイント50a及び50bが形成されている。
ストッパ48a及び48bの相対する面に嵌め合い式のジョイント50a及び50bが形成されている。
本変形例では、半リング状保持具46a及び46bをジョイント50a及び50bを介してケーブル12の外周面にワンタッチで装着できる。そのため、第4実施形態で得られる作用効果に加えて、リング状保持具40Bの装着が容易になるという利点がある。
さらに、第4実施形態の第2変形例を図15に基づいて説明する。本変形例に係るリング状保持具40Cは、球体42の少なくとも1個を駆動力を有する球体52で構成するものである。球体52は、例えば3自由度の回転を発生させる所謂「球面モータ」で構成され、この「球面モータ」は従来公知である。具体的には、圧電材料を球体に押し付け、高周波数・超音波領域における変形を作用させることによる摩擦駆動で球体を回転させる圧電式球面モータと、電磁力で球体を回転させる電磁式球面モータとがある(例えば特開2003−70272号公報及び特開2009−100636号公報参照)。球体52以外の構成は第4実施形態と同一である。
かかる駆動機構を有する球体52を備えているので、ケーブル12を任意の方向へ移動させることができる。そのため、ボイラチューブTの内面に凹凸や障害物等がないときには、ケーブル12を直進させ、ケーブル12が凹凸や傷等の障害物で直進できないとき、ケーブル12を捩り運動させながら前進させ、障害物を回避しながら前進できる。
(実施形態5)
次に、前記摩擦低減手段の別な構成例を図16及び図17に基づいて説明する。図16において、本実施形態の摩擦低減手段は、ケーブル12の全長に亘りケーブル12を覆うエアチューブ54を設け、エアチューブ54に管外から圧縮空気aを供給するようにしている。エアチューブ54には全長に亘り切れ目56が形成されており、この切れ目56はエアチューブ54が曲がったときだけエアが吹き出る構成となっている。エアチューブ54の内部は、全長に亘り仕切り58によって周方向に仕切られ、仕切り58で仕切られる空間はエアチューブ54の軸方向で異なる領域に連通している。
次に、前記摩擦低減手段の別な構成例を図16及び図17に基づいて説明する。図16において、本実施形態の摩擦低減手段は、ケーブル12の全長に亘りケーブル12を覆うエアチューブ54を設け、エアチューブ54に管外から圧縮空気aを供給するようにしている。エアチューブ54には全長に亘り切れ目56が形成されており、この切れ目56はエアチューブ54が曲がったときだけエアが吹き出る構成となっている。エアチューブ54の内部は、全長に亘り仕切り58によって周方向に仕切られ、仕切り58で仕切られる空間はエアチューブ54の軸方向で異なる領域に連通している。
本実施形態によれば、ケーブル12がU字状曲り部Tbにあるとき、切れ目56からエアが吹き出し、ケーブル12を空中に浮かせるようにすることができる。そのため、ケーブル12とボイラチューブ内面との摩擦を低減できる。
図17は、ボイラチューブTの内部におけるケーブル12の挙動を示している。U字状曲り部Tbにあるケーブル12の領域Bからエアを吹き出すため、U字状曲り部Tbのケーブル12に対するボイラチューブ内面の摩擦力(f2+f3+f4)を低減できる。
図17は、ボイラチューブTの内部におけるケーブル12の挙動を示している。U字状曲り部Tbにあるケーブル12の領域Bからエアを吹き出すため、U字状曲り部Tbのケーブル12に対するボイラチューブ内面の摩擦力(f2+f3+f4)を低減できる。
また、直管部Tsにあるケーブル12の領域A及びCからはエアが吹き出さないため、エア供給量を最小限に抑えることができる。さらに、エアチューブ54が曲がったときだけエアが吹き出す切れ目56を形成したことで、エアを供給する配管をケーブル12の領域毎に分けて配設する必要がなくなり低コスト化できると共に、エアの供給量を制御する必要がなくなる。
(実施形態6)
次に、本発明の第6実施形態を図18〜図25に基づいて説明する。本実施形態は自走装置の別な構成例に係る。
図18において、本実施形態に係る検査装置60は、ケーブル12が内部を貫通する筒体68で構成され、ケーブル12に対して軸方向に相対移動可能な駆動体62と、ケーブル12が内部を貫通する筒体70で構成され、ケーブル12に固定された固定体64とで構成されている。駆動体62及び固定体64との間に複数の通電線及び信号線で構成される集合導線66が接続されている。
次に、本発明の第6実施形態を図18〜図25に基づいて説明する。本実施形態は自走装置の別な構成例に係る。
図18において、本実施形態に係る検査装置60は、ケーブル12が内部を貫通する筒体68で構成され、ケーブル12に対して軸方向に相対移動可能な駆動体62と、ケーブル12が内部を貫通する筒体70で構成され、ケーブル12に固定された固定体64とで構成されている。駆動体62及び固定体64との間に複数の通電線及び信号線で構成される集合導線66が接続されている。
図19及び図20に示すように、駆動体62は、筒体68の外周面に2個の固定用シュー72が取り付けられている。固定用シュー72は平坦な板で構成され、前後部位が筒体68の前後端面に沿うように筒体68側に曲折されている。固定用シュー72は折り畳み式の脚74を介して筒体68に接続され、ボイラチューブTの内面に向けて進退可能になっている。脚74は固定体64に内蔵された後述する電動モータ84により集合導線66を介して駆動される。筒体68の外周面にはケーブル12の軸方向に配置された複数のガイドローラ76が設けられ、駆動体62はガイドローラ76によってボイラチューブTの内面に接しながら移動する。
図20は、固定用シュー72がボイラチューブTに向けて伸長し、ボイラチューブ内面に接触した状態を示している。この状態で、駆動体62はボイラチューブTに固定される。
図21に示すように、駆動体62は内部にケーブル12を前後方向へ送る送り機構78を有している。送り機構78は、駆動体62の内部でケーブル12を囲むように配置された複数の送りギア78aと、ケーブル12の表面に軸方向に形成されたラック78bとで構成されている。送りギア78aは固定体64に内蔵された後述する電動モータ84によって正逆転される。送り機構78によって駆動体62はケーブル12を前後方向へ送ることができる。
図21に示すように、駆動体62は内部にケーブル12を前後方向へ送る送り機構78を有している。送り機構78は、駆動体62の内部でケーブル12を囲むように配置された複数の送りギア78aと、ケーブル12の表面に軸方向に形成されたラック78bとで構成されている。送りギア78aは固定体64に内蔵された後述する電動モータ84によって正逆転される。送り機構78によって駆動体62はケーブル12を前後方向へ送ることができる。
図22に示すように、固定体64は、筒体70の外周面に駆動体62の固定用シュー72及び脚74と同様の構成及び機能を有する固定用シュー80及び脚82を有している。脚74及び82は固定体64に内蔵された電動モータ84によって駆動される。筒体70の外周面には、筒体68と同様の複数のガイドローラ76が設けられている。
本実施形態において、ケーブル12はファイバースコープで構成され、先頭部位には内視鏡などのカメラヘッド44が装着されている。カメラヘッド44の向きを変えるワイヤ86がカメラヘッド44から筒体70の内部に導設されている。筒体70にはワイヤ86を巻き又は巻き戻し可能な少なくとも一対のリール88及びリール88を駆動する正逆転モータ90が内蔵されている。かかる構成によってカメラヘッド44の向きを自在に変えることができる。
また、固定体64には、カメラヘッド44の映像情報を管外へ通信する通信部92を有している。検査装置60は所定間隔でケーブル12の軸方向に複数個配設されている。
また、固定体64には、カメラヘッド44の映像情報を管外へ通信する通信部92を有している。検査装置60は所定間隔でケーブル12の軸方向に複数個配設されている。
ケーブル12がファイバースコープである場合、カメラヘッド44から固定体64までの距離が長いと、ファイバースコープの湾曲制御が容易ではないが、カメラヘッド44から固定体64までの距離がおよそ50〜150cmであれば、固定体64に湾曲するための機構が十分作用してファイバースコープの先頭部位を湾曲できる。
図23は、検査装置60によってボイラチューブTの内部へケーブル12を挿入する手順を(A)から(G)へ順を追って示している。図23(A)では、固定用シュー72が伸長してボイラチューブTの内面に接触し、駆動体62はボイラチューブTに固定されている。固定体64の固定用シュー80は筒体70側へ後退しており、ケーブル12及び固定体64は送り機構78によって前方へ移動している。
図23(B)は、ケーブル12の送り動作を停止した状態を示している。図23(C)では、駆動体62の固定用シュー72がボイラチューブ内面から後退すると共に、固定体64の固定用シュー80が伸長してボイラチューブ内面に接触し、固定体64がボイラチューブTに固定されている。そして、駆動体62が送り機構78によってケーブル12上を前方へ移動開始する状態を示している。
図23(B)は、ケーブル12の送り動作を停止した状態を示している。図23(C)では、駆動体62の固定用シュー72がボイラチューブ内面から後退すると共に、固定体64の固定用シュー80が伸長してボイラチューブ内面に接触し、固定体64がボイラチューブTに固定されている。そして、駆動体62が送り機構78によってケーブル12上を前方へ移動開始する状態を示している。
図23(D)は、駆動体62がカメラヘッド44直後の位置まで移動した後停止した状態を示している。図23(E)は、駆動体62の固定用シュー72がボイラチューブ内面まで伸長し、駆動体62がボイラチューブTに固定されると共に、固定体64の固定用シュー80が後退し、ケーブル12及び固定体64の前進を開始する状態を示している。
図23(F)は、ケーブル12及び固定体64の前進が終了し、固定体64の固定用シュー80が伸長してボイラチューブ内面に接触し、固定体64がボイラチューブTに固定された状態を示している。図23(G)は、駆動体62が送り機構78によってケーブル12上を前進している状態を示している。その後、固定体64の固定用シュー80が筒体70側に後退し、図23(A)の状態に戻る。
図23(F)は、ケーブル12及び固定体64の前進が終了し、固定体64の固定用シュー80が伸長してボイラチューブ内面に接触し、固定体64がボイラチューブTに固定された状態を示している。図23(G)は、駆動体62が送り機構78によってケーブル12上を前進している状態を示している。その後、固定体64の固定用シュー80が筒体70側に後退し、図23(A)の状態に戻る。
この動作サイクルを繰り返すことでケーブル12を前進させる。なお、ケーブル12に間隔を置いて設けられた複数の検査装置60は、制御装置26によって同じ動作を同期して行う。
図24は、ボイラプラントの管寄せ(ヘッダ)94間に架設され、垂直方向に設けられたボイラチューブtの内部を検査するため、検査装置60をボイラチューブtに挿入して検査している状態を示している。
本実施形態の検査装置60によれば、駆動体62及び固定体64が移動及び停止を繰り返しながらケーブル12を前進させていくので、ケーブル12のボイラチューブTへの挿入を着実に行うことができる。また、駆動体62及び固定体64は固定用シュー72及び80でのみボイラチューブTの内面と接触するので、ケーブル12とボイラチューブ内面との摩擦を低減できると共に、ボイラチューブTの内面に凹凸や障害物等があっても、それらを乗り越えて前進できる。また、ボイラチューブtのように、垂直方向に配置された細径管への挿入も容易になる。
図25は、駆動体62の送り機構の別な構成例を示している。図26において、ケーブル12にネジ山102が形成され、駆動体62は、ネジ山102を囲むように配置され、ネジ山102と螺合する複数のウォーム歯車104と、ウォーム歯車104を回転駆動する電動モータ106とを有している。かかる構成の送り機構100では、電動モータ106を正逆回転させることで、ケーブル12の前進及び後進を可能とする。
この構成では、ウォーム歯車104を設けたことで、電動モータ106の動力を低減できる。
この構成では、ウォーム歯車104を設けたことで、電動モータ106の動力を低減できる。
(実施形態7)
次に、自走装置の別な構成例を図26及び図27に基づいて説明する。本実施形態は、ケーブル12の先頭部位に検査装置60を構成する駆動体62及び固定体64からなる自走装置を配置し、これらの後方に検査装置10を構成する自走装置と同一構成の自走装置14を所定の間隔を置いて複数配置した例である。制御装置26によって駆動体62及び自走装置14の動きは同期される。
図27は、本実施形態の検査装置を管寄せ94間に架設されたボイラチューブtの内部の検査に適用したものである。
さらに、これら自走装置間のケーブル12に前記第2実施形態から第3実施形態から第5実施形態で説明した摩擦低減手段を施すようにしてもよい。
次に、自走装置の別な構成例を図26及び図27に基づいて説明する。本実施形態は、ケーブル12の先頭部位に検査装置60を構成する駆動体62及び固定体64からなる自走装置を配置し、これらの後方に検査装置10を構成する自走装置と同一構成の自走装置14を所定の間隔を置いて複数配置した例である。制御装置26によって駆動体62及び自走装置14の動きは同期される。
図27は、本実施形態の検査装置を管寄せ94間に架設されたボイラチューブtの内部の検査に適用したものである。
さらに、これら自走装置間のケーブル12に前記第2実施形態から第3実施形態から第5実施形態で説明した摩擦低減手段を施すようにしてもよい。
ボイラチューブtは垂直方向に設けられており、かかる構成のボイラチューブは、検査装置60の挿入が難しいが、検査装置60を用いることで、ケーブル12の挿入が容易になる。
本発明によれば、検査具が装着されたケーブルを複数の曲り部を有する細径管の内部にスムーズに挿入できるため、細径管内部の検査効率を向上できる。
10、60 検査装置
12 ケーブル
14、14a、14b、14c、14d 自走装置
16 ハウジング
18 駆動輪
20 従動輪
22,84,106 電動モータ
24 検査用センサ
26 制御装置
30 ブラシ
32 振動体
34 ゴム製バンド
36 車輪
38 車輪台
40A、40B、40C リング状保持具
40a、48a、48b ストッパ
42、52 球体
44 カメラヘッド
46a、46b 半リング状保持具
50a、50b ジョイント
54 エアチューブ
56 切れ目
58 仕切り
62 駆動体
64 固定体
66 集合導線
68、70 筒体
72、80 固定用シュー
74、82 脚
76 ガイドローラ
78,100 送り機構
78a 送りギア
78b ラック
104 ウォーム歯車
86 ワイヤ
88 リール
90 正逆転モータ
92 通信部
94 管寄せ
T、t ボイラチューブ
Tb U字状曲り部
Ts 直管部
a 圧縮空気
12 ケーブル
14、14a、14b、14c、14d 自走装置
16 ハウジング
18 駆動輪
20 従動輪
22,84,106 電動モータ
24 検査用センサ
26 制御装置
30 ブラシ
32 振動体
34 ゴム製バンド
36 車輪
38 車輪台
40A、40B、40C リング状保持具
40a、48a、48b ストッパ
42、52 球体
44 カメラヘッド
46a、46b 半リング状保持具
50a、50b ジョイント
54 エアチューブ
56 切れ目
58 仕切り
62 駆動体
64 固定体
66 集合導線
68、70 筒体
72、80 固定用シュー
74、82 脚
76 ガイドローラ
78,100 送り機構
78a 送りギア
78b ラック
104 ウォーム歯車
86 ワイヤ
88 リール
90 正逆転モータ
92 通信部
94 管寄せ
T、t ボイラチューブ
Tb U字状曲り部
Ts 直管部
a 圧縮空気
Claims (10)
- 検査具が装着されたケーブルを、直管部を介在させて形成される曲り部を有する被検査管に挿入し、該被検査管の検査を行う管内検査装置において、
前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置されると共に、ハウジングに設けられた駆動輪と、駆動輪とハウジングの反対側でハウジングに設けられた従動輪とを有し、前記ハウジングには駆動輪を駆動する電動モータが内蔵され、前記駆動輪及び前記従動輪が被検査管の内面に接触した状態で駆動輪によって走行するように構成された自走装置を備え、
複数の前記自走装置は、前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置され、先頭の前記自走装置を除き、少なくともその後方の2台目以降の前記自走装置は、前記ケーブルに対して着脱可能に構成され、前記被検査管の前記直管部の長さに応じて曲り部の上流側の直管部及び下流側の直管部に少なくとも1台配置されるように取付けピッチが調整されて固定され、
複数の前記自走装置は、制御装置によって、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の前記自走装置から先に移動を開始するように走行制御されることを特徴とする管内検査装置。 - 検査具が装着されたケーブルを、直管部を介在させて形成される曲り部を有する被検査管に挿入し、該被検査管の検査を行う管内検査装置において、
前記ケーブルの軸方向に間隔を置いて配置されると共に、ハウジングに設けられた駆動輪と、駆動輪とハウジングの反対側でハウジングに設けられた従動輪とを有し、前記ハウジングには駆動輪を駆動する電動モータが内蔵され、前記駆動輪及び前記従動輪が被検査管の内面に接触した状態で駆動輪によって走行するように構成された自走装置を備え、
複数の前記自走装置は、制御装置によって、各々を移動と停止とを繰り返す動作をし、後方の前記自走装置から先に移動を開始するように走行制御されるとともに、複数の前記自走装置の移動速度と移動時間と停止時間は各自走装置で同一に制御されることを特徴とする管内検査装置。 - 前記駆動輪は、前記ハウジングの中央部に設けられ、前記従動輪は、前記ハウジングの先端及び後端に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の管内検査装置。
- 前記複数の自走装置間のケーブルに、前記ケーブルと前記被検査管との間の摩擦を低減する摩擦低減手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の管内検査装置。
- 前記摩擦低減手段は、
前記ケーブルに固定された振動体と、該振動体の外周面から前記被検査管の内周面に向けて放射状に配置されたブラシとで構成され、
該ブラシを振動させて前記ケーブルを進行方向へ進ませる推力を与えるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の管内検査装置。 - 前記摩擦低減手段は、
前記ケーブルの外周面に螺旋状に巻回された弾性バンドと、前記弾性バンドに装着され、前記弾性バンドから外側へ突出するように配置された複数の車輪とで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の管内検査装置。 - 前記摩擦低減手段は、前記ケーブルの外周面に間隔を置いて装着された複数のリング状保持具と、前記リング状保持具の外周面に回動可能に装着された複数の球体とで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の管内検査装置。
- 前記リング状保持具は、
2つの半リング状保持具で構成され、前記2つの半リング状保持具の相対する面は、これら面を結合するジョイント構造を有していることを特徴とする請求項7に記載の管内検査装置。 - 前記複数の球体の少なくとも1個に前記ケーブルを前進させる駆動力を付与する駆動機構を備えていることを特徴とする請求項7に記載の管内検査装置。
- 摩擦低減手段は、
前記ケーブルを囲うように配置されたエアチューブで構成され、
該エアチューブは、全長に亘り前記曲り部で曲折したときエアが吹出す切れ目を有していることを特徴とする請求項4に記載の管内検査装置。
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