JP5818031B2 - Led素子 - Google Patents

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Description

本発明はLED素子に関し、特に窒化物半導体で構成された縦型LED素子に関する。
従来、窒化物半導体を用いたLED(発光ダイオード)素子においては、主としてGaNが利用されている。この場合、格子整合の観点からサファイア基板上にエピタキシャル成長させて欠陥の少ないGaN膜を形成することで、窒化物半導体からなるLED素子を形成していた。ここで、サファイア基板は絶縁材であることから、GaN系LEDへの給電には、p層の一部を削ってn層を露出させ、p層及びn層の各層に給電用電極を形成していた。このように給電用の電極が同じ向きに配置されている構造のLEDを横型構造と呼び、例えば下記特許文献1にこのような技術が開示されている。
一方で、LED素子の発光効率の改善や光取り出しの効率化を目的として、p層とn層を表裏面に配置して給電する、いわゆる縦型構造のLEDの開発が進められている。この縦型構造のLEDを製造する際には、サファイア基板上に下から順にn層、p層を配置し、当該p層側にSiやCuWからなる支持基板を接合した後、サファイア基板が除去される。この場合、素子表面はn層側となり、このn層にボンディング電極を設け、この電極に給電線であるワイヤを繋ぐ(ワイヤボンディング)ことで電流供給を行っている。例えば下記特許文献2にはこのような技術が開示されている。
また、この特許文献2には、発光効率を高める目的で、p層側の電極上層において、ボンディング電極に対して下方に対向する位置に絶縁層を設ける構成が開示されている。
絶縁層が形成されていない場合、p層側の電極とボンディング電極(これはn層側の電極でもある)の間に電圧が印加されると、p層側の電極(以下、「p側電極」と呼ぶ。)からボンディング電極(以下、「n側電極」と呼ぶ。)にほぼ最短距離で向かう、基板面に対して直交方向(以下、「鉛直方向」と呼ぶ。)の電流経路が形成される。これらの両電極間に発光層を含む半導体層(LED層)が形成されているため、発光層内においてもこれら両電極に挟まれた箇所に集中して電流が流れてしまう。この結果、水平方向に関し発光層内の広い範囲に電流が流れずに発光領域が限定的になり、LED素子から取り出される光量は極めて少ないものとなってしまう。
特許文献2に開示されているように、鉛直方向に関し、n側電極に対向する位置に係るp側電極の上層に絶縁層を設けることで、p側電極の位置とn側電極が、発光層を含む半導体層を介して鉛直方向に対向する位置関係に配置されるという状況が回避される。このとき、両電極間に電圧が印加された場合に、発光層内において水平方向に一定の広がりを有した電流経路を介して、p側電極からn側電極に向かって電流が流れる。これにより、発光層内を電流が流れる領域が水平方向に拡がり、LED素子の発光効率が高まる。
特許第2976951号明細書 特許第4207781号明細書 特開2006−328206号公報 特開2009−19205号公報
図10は、特許文献2に記載されたLED素子の概略断面図である。LED素子90は、支持基板11、導電層20、反射電極19、絶縁層41、LED層(半導体層)30及び電極42を含んで構成される。LED層30は、p型半導体層31、発光層33、及びn型半導体層35が下からこの順に積層されて形成されている。また、導電層20は、ハンダ層13、ハンダ層15、及び保護層17を有している。
前述したように、絶縁層41は、LED層30を介して電極42と鉛直方向に対向する位置関係に配置される。もし絶縁層41がなく、当該位置にも導電部材(反射電極19又は導電層20)が形成されていたら、大部分の電流が電極42と当該箇所に位置する導電部材の間を鉛直方向に流れる。発光層33内においても、これらの間に挟まれた箇所に大部分の電流が流れる結果、発光層33全面を効率的に光らせることができなくなる。絶縁層41は、電流の流れを水平方向に拡げることで、発光層33を全体的に光らせる機能を有している。
また、LED素子90においては、光の取り出し口が電極42側、すなわち図10における上方となる。発光層33からの光は、上方のみならず下方にも放射される。このため、下方に放射された光を上方に反射させ、光の取り出し効率を向上させるために、反射電極19が形成されている。この反射電極19としては、反射率の高い金属材料、例えばAgやAg系合金が用いられる。
そして、ハンダ層13及び15を構成するハンダ材料が、この反射電極19側に拡散して反射率を低下させないよう、反射電極19とハンダ層(13,15)の間には導電性の保護層17が設けられている。
しかし、LED素子90の構成の場合、点灯動作を継続して行うと、LED層30内においてリーク電流が発生し、場合によっては短絡することが分かった。本発明者の鋭意研究により、この現象は、反射電極19を構成するAg成分がマイグレーションによりLED層30内へと拡散したことに起因するものであることを突き止めた。
本発明は、上記の課題に鑑み、継続点灯動作を行なってもマイグレーションが抑制され、リーク電流の発生を抑制できるLED素子を提供することを目的とする。
本発明に係るLED素子は、
導電体又は半導体で構成された支持基板と、
前記支持基板の上層に形成された導電層と、
前記導電層の上層に形成された反射電極と、
前記反射電極の上層に形成されたp型窒化物半導体層で構成される第1半導体層と、
前記第1半導体層の上層に形成された、窒化物半導体層で構成される発光層と、
前記発光層の上層に形成された、n型窒化物半導体層で構成される第2半導体層と、
少なくとも前記反射電極の外側面を覆うように形成された、防水機能を有する絶縁層を有することを特徴とする。
上記構成によれば、反射電極の外側面が防水性の絶縁層で覆われているため、反射電極の表面に、外部雰囲気中の水分が付着することが抑制される。これにより、長時間動作時においても、反射電極の金属成分が電離して、当該金属イオンが発光層側へと移動するマイグレーションの抑制が図れる。
なお、前記反射電極を、Agを含む金属で形成した場合、Agイオンの移動度が高く、マイグレーションの問題が顕在化しやすいことから、上記構成とした場合に、マイグレーション抑制の効果が大きく現れる。
ここで、上記特徴に加えて、前記絶縁層の一部を、前記反射電極の上面と前記第1半導体層の底面の間に位置させ、前記絶縁層と前記支持基板の基板面に垂直な方向に対向する位置に、前記第2半導体層の一部上面に底面を接触して形成された電極を備える構成とするのが好ましい。
この構成によると、絶縁層が、マイグレーションを抑制させる機能と、電流を支持基板の基板面に平行な方向に拡げて発光層の全体で発光させ光出力を向上させる機能の両者を同時に奏する。
また、LED素子は、前記反射電極の一部上面に底面を接触して形成された導電性酸化膜層と、
前記導電性酸化膜層と前記支持基板の基板面に垂直な方向に対向する位置に、前記第2半導体層の一部上面に底面を接触して形成された電極を備え、
前記第1半導体層は、前記反射電極の一部上面及び前記導電性酸化膜層の上面に底面を接触するように配置され、
前記絶縁層が、前記反射電極及び前記導電性酸化膜層の外側面を覆うように形成されることを別の特徴とする。
この構成によれば、電極の対向位置に形成された導電性酸化膜層の存在によって、電流を支持基板の基板面に平行な方向に拡げて発光層の全体で発光させ光出力を向上させる効果が得られる。そして、絶縁層は、反射電極の外側面を覆うことで、マイグレーションの抑制機能を有する。
更に、この絶縁層は、導電性酸化膜層の外側面も覆う構成としている。これにより、製造時の素子分離工程において、導電性酸化膜層が露出することがないため、この材料が巻き上げられて第1半導体層、発光層又は第2半導体層の側面に付着することに由来したリーク電流や短絡の発生を防止できる。
ここで、前記発光層が、波長が400nm以下の光を発する窒化物半導体層で構成されている場合には、マイグレーションの抑制のために前記絶縁層を形成する効果が大きく現れる。この理由については、「発明を実施するための形態」の項にて後述される。
本発明のLED素子によれば、マイグレーション由来のリーク電流の発生が抑制され、発光効率の高いLED素子が実現できる。
第1実施形態のLED素子の概略断面図である。 第1実施形態と従来構造のLED素子に対し、長時間動作後の逆バイアス印加時における電流電圧特性を示すグラフである。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 LED素子の工程断面図の一部である。 第2実施形態のLED素子の概略断面図である。 第2実施形態と検討用のLED素子に対し、初期の逆バイアス印加時における電流電圧特性を示すグラフである。 検討用のLED素子の概略断面図である。 第2実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 第2実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 第2実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 第2実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 別実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 別実施形態のLED素子の工程断面図の一部である。 従来のLED素子の概略断面図である。
本発明のLED素子につき、図面を参照して説明する。なお、各図において図面の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。
<第1実施形態>
LED素子の第1実施形態につき、説明する。
[構造]
図1は、LED素子1の概略断面図である。なお、図10に示すLED素子90と同一の部材については、同一の符号を付している。
LED素子1は、支持基板11、導電層20、反射電極19、絶縁層3、LED層30及び電極42を含んで構成される。LED層30は、p型半導体層31(「第1半導体層」に対応)、発光層33、及びn型半導体層35(「第2半導体層」に対応)が下からこの順に積層されて形成されている。また、導電層20は、ハンダ層13、ハンダ層15、及び保護層17を有している。
(支持基板11)
支持基板11は、例えばCuW,W,Moなどの導電性基板、又はSiなどの半導体基板で構成される。
(導電層20)
支持基板11の上層には、多層構造からなる導電層20が形成されている。この導電層20は、本実施形態では、ハンダ層13、ハンダ層15及び保護層17を含む。
ハンダ層13及びハンダ層15は、例えばAu−Sn,Au−In,Au−Cu−Sn,Cu−Sn,Pd−Sn,Snなどで構成される。後述するように、これらのハンダ層13とハンダ層15は、支持基板11上に形成されたハンダ層13と、別の基板上に形成されたハンダ層15を対向させた後に、両者を貼り合せることで形成されたものである。
保護層17は、例えばPt系の金属(TiとPtの合金),W,Moなどで構成される。後述するように、ハンダ層を介した貼り合わせの際、ハンダを構成する材料が後述する反射電極19側に拡散し、反射率が落ちることによる発光効率の低下を防止する機能を果たしている。
(反射電極19)
反射電極19は、例えばAg,Ag系合金(NiとAgの合金),Al,Rhなどで構成されるが、反射率の観点からはAg又はAg系合金が好ましい。本発明のLED素子1は、発光層33から放射された光を、図1の上向き(電極42側)に取り出すことを想定しており、反射電極19は、発光層33から下向きに放射された光を上向きに反射させることで発光効率を高める機能を果たしている。
なお、反射電極19は、底面を導電層20と接触しており、一部上面をLED層30、より詳細にはp型半導体層31と接触している。支持基板11と電極42の間に電圧が印加されると、支持基板11、導電層20、反射電極19、LED層30を介して電極42へと流れる電流経路が形成される。
(絶縁層3)
絶縁層3は、例えばAl,AlN,Zr,SiN,SiOなどで構成され、特にAlやAlNで構成されるのが好ましい。この絶縁層3は、上面がp型半導体層31の底面と接触している。また、支持基板11の基板面に平行な方向に関し、反射電極19の外側面を覆うように形成されている。この絶縁層3の機能については後述される。なお、この絶縁層3としては、大気に含まれる水分等、外部からの水分の侵入を防止できる材料が用いられる。
(LED層30)
上述したように、LED層30は、p型半導体層31、発光層33及びn型半導体層35が下からこの順に積層されて形成される。
p型半導体層31は、例えばAlGaNで構成され、Mg,Be,Zn,Cなどのp型不純物がドープされている。
発光層33は、例えばInGaNからなる井戸層とAlGaNからなる障壁層が繰り返されてなる多重量子井戸構造(MQW:Multi−quantum Well)を有する窒化物半導体層で形成される。これらの層はノンドープでもp型又はn型にドープされていても構わない。
n型半導体層35は、例えばAlGaNで構成される層(電子供給層)とGaNで構成される層(保護層)を含む多層構造で構成される。少なくとも保護層には、Si,Ge,S,Se,Sn,Teなどのn型不純物がドープされており、特にSiがドープされているのが好ましい。
(電極42)
電極42はn型半導体層35の上層に形成され、例えばCr−Auで構成されるn型電極で構成される。特に、LED素子1においては、絶縁層3に対して、支持基板11の基板面に直交する方向(鉛直方向)に対向する位置に係るn型半導体層35の上層に電極42が形成されている。
電極42のうち、端部に形成されている電極については、例えばAu,Cuなどで構成されるワイヤが連絡されており(不図示)、このワイヤの他方は、LED素子1が配置されている基板の給電パターンなどに接続される(不図示)。
[絶縁層3の機能]
次に、LED素子1が備える絶縁層3の機能について説明する。本実施形態では、絶縁層3は、電流を水平方向に拡げることで発光層33の全体での発光に寄与させる第1の機能に加えて、継続点灯動作を行なっても反射電極19を構成する金属材料のマイグレーションの発生を抑制する第2の機能を奏する。
第1の機能については、図10を参照して説明したLED素子90の絶縁層41の機能と同じであるため、説明を省略する。
第2の機能につき、図2を参照して説明する。図2は、図10に示す従来構成のLED素子90と、図1に示す本実施形態のLED素子1について、それぞれ500時間動作させた後における、逆バイアス印加時の電流電圧特性を示したグラフである。
マイグレーションは、LED素子の動作時間が長くなると顕在化する現象である。通常、逆バイアス電圧を印加した時点では、LED層30にはほとんど電流は流れない。しかし、マイグレーションが生じると、LED層30に導電材料が流入する結果、逆バイアス印加時においても大きなリーク電流が流れる。図2によれば、従来のLED素子90においては、−5Vの電圧印加時にLED素子1よりも3桁以上大きい電流がLED層30を介して流れており、リーク電流が生じていることが分かる。これに対し、本発明のLED素子1では、このリーク電流が大幅に抑制されている。
LED素子90の構成によってマイグレーション現象が生じる理由は、以下によるものと推察される。
LED素子90の構成において、反射電極19の外側面は露出状態にあり、周辺雰囲気に晒されている。この状態の下で、LED素子90の点灯状態が継続すると、反射電極19間の電位差と、周辺雰囲気から反射電極19の表面に吸着した水分の存在により、以下の(化1)のような電離が生じる。
(化1)
Ag → Ag
O → H + OH
以下の(化2)により、反射電極19の陽極側(支持基板11側)においてAgOHが析出される。
(化2)
Ag + OH → AgOH
以下の(化3)により、このAgOHは分解されて、反射電極19の陽極側でAgOとなり、コロイド状に分散される。
(化3)
2AgOH ←→ AgO + H
更に、水分が加えられると、以下の(化4)のような反応が進行し、Agが生成されて陰極側(LED層30側)に移動する。
(化4)
AgO + HO ←→ 2AgOH ←→ 2Ag + 2OH
以上の(化1)〜(化4)の反応を繰り返し、AgがLED層30側へと移動して、Agのデンドライト状の析出が進行する。これにより、LED層30内に導電材料のAgが析出し、リーク電流の原因を作り出す。場合によっては、p型半導体層31とn型半導体層35がこのAgによって短絡してしまう。
これに対し、LED素子1の構成によれば、反射電極19の側面が絶縁層3で覆われている。このため、反射電極19の表面が周辺雰囲気に晒されておらず、周辺雰囲気に含まれる水分が反射電極19の表面に付着することがない。また、絶縁層3は防水性を有しているため、絶縁層3を介して周辺雰囲気内の水分が反射電極19の表面に取り込まれることもない。
よって、LED素子1の構成によれば、上記(化1)の反応が抑制されるため、(化1)〜(化4)を経て反射電極19のAg成分がLED層30内に進行する現象が抑制される。
LED素子90において、マイグレーションの発生を防止する目的で、反射電極19を含む素子の周辺を絶縁性の樹脂で覆って反射電極19を周辺雰囲気に晒さないようにする方法も考えられる。しかし、一般的なエポキシ系樹脂に紫外線が当たると黄変現象が生じ、透過率が低下してしまうことが知られている(上記特許文献3参照)。このような現象が生じると、光の取り出し効率が大幅に低下してしまう。よって、光取り出し効率の観点から、このような樹脂でLED素子90を覆うことはできない。
また、一部のシリコーン系樹脂は、耐紫外線特性を有するものがある。このような樹脂によれば、紫外線が照射されても、透過率があまり低下しないため、光取り出し効率の問題は解消する。しかし、この樹脂は透湿性を有していることが知られている(上記特許文献4参照)。つまり、このような樹脂でLED素子90を覆ったとしても、この樹脂を介して反射電極19の表面に周辺雰囲気内の水分が付着してしまう。
上記LED素子1の構成によれば、紫外や近紫外の波長の光(波長が400nm以下の光)を放射する素子として設計された場合においても、マイグレーションの発生が防止される。また、その構造としても、単に絶縁層3で反射電極19の外側面を覆うのみでよいため、LED素子90と比較しても追加的に複雑なプロセスを要求されるものではない。
[製造プロセス]
次に、このようなLED素子1の製造プロセスの一例につき、図3A〜図3Hに示す工程断面図及び図1を参照して説明する。
(ステップS1)
図3Aに示すように、サファイア基板61上にLEDエピ層40を形成する。このステップS1は例えば以下の手順により行われる。
(サファイア基板61の準備)
まず、c面サファイア基板61のクリーニングを行う。このクリーニングは、より具体的には、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相蒸着)装置の処理炉内にc面サファイア基板61を配置し、処理炉内に流量が10slmの水素ガスを流しながら、炉内温度を例えば1150℃に昇温することにより行われる。
(アンドープ層36の形成)
次に、c面サファイア基板61の表面に、GaNよりなる低温バッファ層を形成し、更にその上層にGaNよりなる下地層を形成する。これら低温バッファ層及び下地層がアンドープ層36に対応する。
アンドープ層36のより具体的な形成方法は例えば以下の通りである。まず、МОCVD装置の炉内圧力を100kPa、炉内温度を480℃とする。そして、処理炉内にキャリアガスとして流量がそれぞれ5slmの窒素ガス及び水素ガスを流しながら、原料ガスとして、流量が50μmol/minのトリメチルガリウム及び流量が250000μmol/minのアンモニアを処理炉内に68秒間供給する。これにより、c面サファイア基板の表面61に、厚みが20nmのGaNよりなる低温バッファ層を形成する。
次に、MOCVD装置の炉内温度を1150℃に昇温する。そして、処理炉内にキャリアガスとして流量が20slmの窒素ガス及び流量が15slmの水素ガスを流しながら、原料ガスとして、流量が100μmol/minのトリメチルガリウム及び流量が250000μmol/minのアンモニアを処理炉内に30分間供給する。これにより、低温バッファ層の表面に、厚みが1.7μmのGaNよりなる下地層を形成する。
(n型半導体層35の形成)
次に、アンドープ層36の上層にAlGa1−nNの組成からなる電子供給層を形成し、更にその上層にn型GaNよりなる保護層を形成する。これら電子供給層及び保護層がn型半導体層35に対応する。
n型半導体層35のより具体的な形成方法は例えば以下の通りである。まず、MOCVD装置の炉内圧力を30kPaとする。そして、処理炉内にキャリアガスとして流量が20slmの窒素ガス及び流量が15slmの水素ガスを流しながら、原料ガスとして、流量が94μmol/minのトリメチルガリウム、流量が6μmol/minのトリメチルアルミニウム、流量が250000μmol/minのアンモニア及び流量が0.025μmol/minのテトラエチルシランを処理炉内に30分間供給する。これにより、Al0.06Ga0.94Nの組成を有し、Si濃度が1×1019/cmで厚みが1.7μmの電子供給層をアンドープ層36の上層に形成する。
その後、トリメチルアルミニウムの供給を停止すると共に、それ以外の原料ガスを6秒間供給することにより、電子供給層の上層に厚みが5nmのn型GaNよりなる保護層を形成する。
なお、n型半導体層35に含まれるn型不純物としては、Si,Ge,S,Se,Sn及びTeなどを用いることができる。これらの中では、特にSiが好ましい。
(発光層33の形成)
次に、n型半導体層35の上層にInGaNで構成される井戸層及びn−AlGaNで構成される障壁層が周期的に繰り返される多重量子井戸構造(MQW)を有する発光層33を形成する。
発光層33のより具体的な形成方法は例えば以下の通りである。まず、MOCVD装置の炉内圧力を100kPa、炉内温度を830℃とする。そして、処理炉内にキャリアガスとして流量が15slmの窒素ガス及び流量が1slmの水素ガスを流しながら、原料ガスとして、流量が10μmol/minのトリメチルガリウム、流量が12μmol/minのトリメチルインジウム及び流量が300000μmol/minのアンモニアを処理炉内に48秒間供給するステップを行う。その後、流量が10μmol/minのトリメチルガリウム、流量が1.6μmol/minのトリメチルアルミニウム、0.002μmol/minのテトラエチルシラン及び流量が300000μmol/minのアンモニアを処理炉内に120秒間供給するステップを行う。以下、これらの2つのステップを繰り返すことにより、厚みが2nmのInGaNよりなる井戸層及び厚みが7nmのn−AlGaNよりなる障壁層による15周期の多重量子井戸構造を有する発光層33が、n型半導体層35の表面に形成される。
(p型半導体層31の形成〉
次に、発光層33の上層に、AlGa1−mNで構成されるp型半導体層31を形成する。
p型半導体層31の、より具体的な形成方法は例えば以下の通りである。まず、MOCVD装置の炉内圧力を100kPaに維持し、処理炉内にキャリアガスとして流量が15slmの窒素ガス及び流量が25slmの水素ガスを流しながら、炉内温度を1050℃に昇温する。その後、原料ガスとして、流量が35μmol/minのトリメチルガリウム、流量が20μmol/minのトリメチルアルミニウム、流量が250000μmol/minのアンモニア及び流量が0.1μmol/minのビスシクロペンタジエニルを処理炉内に60秒間供給する。これにより、発光層33の表面に、厚みが20nmのAl0.3Ga0.7Nの組成を有する正孔供給層を形成する。その後、トリメチルアルミニウムの流量を9μmol/minに変更して原料ガスを360秒間供給することにより、厚みが120nmのAl0.13Ga0.87Nの組成を有する正孔供給層を形成する。これらの正孔供給層によりp型半導体層31が形成される。
なお、必要に応じて、このp型半導体層31の上層に、高濃度のp型コンタクト層を形成するものとしても構わない。この場合においては、p型半導体層31の形成後、トリメチルアルミニウムの供給を停止すると共に、ビスシクロペンタジエニルの流量を0.2μmol/minに変更して原料ガスを20秒間供給する。これにより、厚みが5nmのp−GaNよりなるp型コンタクト層が形成される。
なお、p型不純物としては、Mg,Be,Zn,Cなどを用いることができる。
このようにしてサファイア基板61上に、アンドープ層36、n型半導体層35、発光層33、p型半導体層31を含むLEDエピ層40が形成される。
(ステップS2)
次に、ステップS1で得られたウェハに対して活性化処理を行う。より具体的には、RTA(Rapid Thermal Anneal:急速加熱)装置を用いて、窒素雰囲気下中650℃で15分間の活性化処理を行う。
(ステップS3)
次に、図3Bに示すように、p型半導体層31の上層の所定箇所に絶縁層3を形成する。より具体的には、絶縁層3の非形成領域に係るp型半導体層31の上層をマスクしておき、Alなどの防水性絶縁材料をスパッタリング法によって成膜する。更に、別のマスクを用いて外周に近い側のみ同様の方法で成膜する。成膜する絶縁層3の材料としては、防水性能と絶縁性能を有するものであれば、Alに限られない。
ここでは、p型半導体層31の上層のうち、外周に近い箇所d1の絶縁層3の膜厚を300nm程度とし、その内側の箇所d2の絶縁層3の膜厚を100nm程度としている。
(ステップS4)
次に、図3Cに示すように、p型半導体層31の上面及び膜厚の薄い内側に係る絶縁層3の上面を覆うように、反射電極19を形成する。ここで、反射電極19の膜厚を、膜厚の薄い内側に係る絶縁層3の上面に形成された反射電極19の上面が、外周に近い箇所の絶縁層3の上面の高さ位置よりも低くなるようにする。これにより反射電極19は、素子外周に形成された絶縁層3よりも内側に位置するように形成される。
反射電極19のより具体的な形成方法は例えば以下の通りである。まず、スパッタ装置にてp型半導体層31の上面及び膜厚の薄い内側に係る絶縁層3の上面を覆うように、膜厚0.7nmのNi及び膜厚150nmのAgを成膜して、反射電極19を形成する。次に、RTA装置を用いてドライエアー雰囲気中で400℃、2分間のコンタクトアニールを行う。
(ステップS5)
次に、図3Dに示すように、反射電極19の上面を覆うように保護層17を形成し、その上層にハンダ層15を形成する。保護層17及びハンダ層15のより具体的な形成方法は例えば以下の通りである。
まず、電子線蒸着装置(EB装置)にて反射電極19の上面に、膜厚100nmのTiと膜厚200nmのPtを2周期成膜することで、保護層17を形成する。更にその後、保護層17の上面に、膜厚10nmのTiを蒸着させた後、Au80%/Sn20%で構成されるAu−Snハンダを膜厚3μm蒸着させることで、ハンダ層15を形成する。
なお、このハンダ層15の形成ステップにおいて、サファイア基板61とは別に準備された支持基板11の上面にもハンダ層13を形成するものとして構わない(図3E参照)。このハンダ層13は、ハンダ層15と同一の材料で構成されるものとしてよく、次のステップにおいてハンダ層13と接合されることで、サファイア基板61と支持基板11が貼り合せられる。なお、この支持基板11としては、構造の項で前述したように、例えばCuWが用いられる。
(ステップS6)
次に、図3Fに示すように、サファイア基板61と支持基板11とを貼り合せる。より具体的には、280℃の温度、0.2MPaの圧力下で、ハンダ層15と支持基板11の上層に形成されたハンダ層13とを貼り合せる。
(ステップS7)
次に、図3Gに示すように、サファイア基板61を剥離する。より具体的には、サファイア基板61を上に、支持基板11を下に向けた状態で、サファイア基板61側からKrFエキシマレーザを照射して、サファイア基板61とLEDエピ層40の界面を分解させることでサファイア基板61の剥離を行う。サファイア61はレーザが通過する一方、その下層のGaNはレーザを吸収するため、この界面が高温化してGaNが分解される。これによってサファイア基板61が剥離される。
その後、ウェハ上に残存しているGaNを、塩酸などを用いたウェットエッチング、ICP装置を用いたドライエッチングによって除去し、n型半導体層35を露出させる。なお、本ステップS7においてアンドープ層36が除去されて、p型半導体層31、発光層33、及びn型半導体層35が下からこの順に積層されてなるLED層30が残存する。
(ステップS8)
次に、図3Hに示すように隣接する素子同士を分離する。具体的には、隣接素子との境界領域に対し、ICP装置を用いて絶縁層3の上面が露出するまでLED層30をエッチングする。これにより、隣接領域のLED層30同士が分離される。
(ステップS9)
次に、図1に示すように、n型半導体層35の上面のうち、支持基板11の基板面に垂直な方向に絶縁層3と対向する位置に電極42を形成する。より具体的には、膜厚100nmのCrと膜厚3μmのAuからなる電極を形成後、窒素雰囲気中で250℃1分間のシンタリングを行う。
その後の工程としては、露出されている素子側面、及びワイヤボンディングを行う予定の電極42以外の上面を絶縁層で覆う。より具体的には、EB装置にてSiO,SiNを成膜する。その後、各素子同士を例えばレーザダイシング装置によって分離し、支持基板11の裏面を例えばAgペーストにてパッケージと接合して一部の電極42に対してワイヤボンディングを行う。
なお、ステップS8の後、光取り出し効率を向上させる目的で、n型半導体層35の表面に凹凸を形成するプロセスを行なっても構わない。具体的には、KOHなどのアルカリ溶液を浸すことで凹凸形成を行う。このとき、次のステップS9で電極42を形成する箇所に対しては、凹凸を形成しないものとしても構わない。これらの箇所に凹凸を形成しないことで、電極を形成する箇所のn型半導体層35の表面がなだらかとなる。電極形成箇所のn型半導体層35の表面をなだらかにすることで、特に電極42の形成後、ワイヤボンディングを行う際に電極42とn型半導体層35の界面にボイドが発生するのを防ぐ効果が得られる。
<第2実施形態>
LED素子の第2実施形態につき、説明する。なお、以下の各実施形態では、第1実施形態と異なる箇所のみを説明する。
[構造]
図4は、第2実施形態のLED素子1Aの概略断面図である。図1に示すLED素子1と比較して、反射電極19の上層に導電性酸化膜層4を備える点が異なる。
導電性酸化膜層4は、例えばITO,IZO,In,SnO,IGZO(InGaZnO)などの酸化物導電性材料で構成される。この導電性酸化膜層4は、上面がp型半導体層31の底面と接触している。この導電性酸化膜層4としては、透光性の酸化物導電性材料を用いるのがより好ましい。
また、電極42は、n型半導体層35の上層のうち、この導電性酸化膜層4と支持基板11の基板面に垂直な方向(鉛直方向)に対向する位置に配置される。
この導電性酸化膜層4は、第1実施形態において上述した絶縁層3の第1の機能を奏する。導電性酸化膜層4は、Alなどの絶縁層と比べると比抵抗が小さいものの、Agなどで構成される反射電極19と比べると2桁程度比抵抗を大きくすることができる。反射電極19は、電極42と鉛直方向に対向しない位置においてp型半導体層31と接触する一方、電極42と鉛直方向に対向する位置では導電性酸化膜層4に接触し、p型半導体層31とは接触していない。
よって、反射電極19と電極42の間に電圧が印加されると、電極42の直下には位置しない、p型半導体層31と接触する箇所における反射電極19から、発光層33を介して電極42に向かう電流経路に沿って電流が流れる。よって、発光層33内において水平方向に一定の広がりを有した電流経路を介して電流を流すことができる。これにより、水平方向に関し発光層33内を電流が流れる領域が広がるため、LED素子1Aは高い発光効率が実現される。
そして、この構成において、絶縁層3は、支持基板11の基板面に平行な方向に関し、反射電極19及び導電性酸化膜層4の外側面を覆うように形成されている。反射電極19の外側面を覆う構成であるため、第1実施形態と同様にマイグレーションの抑制機能を実現できる。更に、導電性酸化膜層4の外側面を覆うことで、導電性酸化膜層4の材料がLED層30の表面に付着することに起因するリーク電流の抑制機能も実現する。
図5は、図2と同様に、LED素子1Aに対して逆バイアス印加時の電流電圧特性を示したグラフである。なお、図6に示すLED素子2を検討用素子として用いた。この素子は、図10に示す従来のLED素子90のうち、絶縁層41に代えて導電性酸化膜層4を形成したものである。
LED素子1A及び検討用のLED素子2においても、製造する際には、第1実施形態で上述したステップS8の素子分離工程が必須となる。LED素子2の場合、この素子分離工程は、導電性酸化膜層4が露出するまでLED層30をエッチングする工程となる。本来、導電性酸化膜層4の上面が露出した時点でエッチングを終了すればよいが、実際にはそれが困難であるため、導電性酸化膜層4も一部エッチングされてしまう。このとき、エッチングされた導電性酸化膜層4の材料の一部が、LED層30の側面に付着し、リーク電流などの原因になる可能性がある。このような現象が生じると、耐圧が低下し、電気的特性が悪化するなどの不具合を招く。
導電性酸化膜層4がLED層30の側面に付着していた場合、LED素子の初期段階からリーク電流の発生が顕在化する。このため、図5では、図2とは異なり、初期時において、LED素子1A及び検討用のLED素子2に対して逆バイアスを印加し、電流電圧特性を測定している。
図5によれば、検討用のLED素子2においては、−5Vの電圧印加時に、LED素子1Aよりも5桁以上大きい電流がLED層30を介して流れており、リーク電流が生じていることが分かる。これに対し、本発明のLED素子1Aでは、このリーク電流が大幅に抑制されている。
本発明のLED素子1Aにおいては、導電性酸化膜層4の外側面を覆うように絶縁層3が形成されている。よって、上述した素子分離工程は、導電性酸化膜層4ではなく、この絶縁層3が露出するまでLED層30をエッチングする工程となる。従って、素子分離工程において導電性酸化膜層4の材料が巻き上がることがないため、LED層30の側面にこの導電材料が付着することに起因するリーク電流を防止する効果が得られている。
更に、LED素子1Aが備える絶縁層3は、LED素子1と同様に、反射電極19の外側面も覆うように形成されている。このため、LED素子1と同様、反射電極19のマイグレーションによるリーク電流の抑制機能も実現する。
[製造プロセス]
次に、このようなLED素子1Aの製造プロセスの一例につき、第1実施形態と異なる箇所のみを説明する。
LED素子1と同様に、ステップS1及びS2を実行する。次に、ステップS3において、図7Aに示すように、p型半導体層31の上層のうちの外周に近い箇所にのみ絶縁層3を形成する。例えば、その膜厚を300nm程度とする。
次に、図7Bに示すように、p型半導体層31の上層の所定箇所、より詳細には外側面が絶縁層3に接触するように導電性酸化膜層4を形成する。このとき、導電性酸化膜層4の膜厚を、その上面の位置が絶縁層3の上面の高さ位置よりも低くなるようにする。これにより導電性酸化膜層4は、素子外周に形成された絶縁層3よりも内側に位置するように形成される。
次に、図7Cに示すように、p型半導体層31の上面及び導電性酸化膜層4の上面を覆うように反射電極19を形成する。ここで、反射電極19の膜厚を、導電性酸化膜層4の上面に形成された反射電極19の上面が、絶縁層3の上面の高さ位置よりも低くなるようにする。これにより反射電極19は、素子外周に形成された絶縁層3よりも内側に位置するようにされる。
以後、第1実施形態と同様にステップS5〜S7を実行する。
次に、ステップS8と同様、図7Dに示すように隣接する素子同士を分離する。具体的には、隣接素子との境界領域に対し、ICP装置を用いて絶縁層3が露出するまでLED層30をエッチングする。これにより、隣接領域のLED層30同士が分離される。なお、この工程において、上述したように、導電性酸化膜層4が露出することがないので、導電性材料が巻き上げられてLED層30の側面に付着するという現象が抑制される。
以後は、第1実施形態と同様のステップを経て、図4に示すLED素子1Aが形成される。
<別実施形態>
以下に、別実施形態につき説明する。
〈1〉 図8に示すLED素子1Bのように、図1のLED素子1に対して、n型半導体層35の上面に追加の電極43を備える構成としても構わない。この電極43は、n型半導体層35の上面に例えば網目状に形成されることで、LED層30に流れる電流を支持基板11の基板面に平行な方向に拡げる機能を有する。この構成の場合、反射電極19の上層において、電極43と支持基板11の基板面に垂直な方向に対向する位置にも絶縁層3が形成される。この位置の絶縁層3は、上述したステップS3における外周よりも内側に位置する膜厚d2と同等とすればよい。
更に、図9に示すLED素子1Cのように、第2実施形態のLED素子1Aに対しても、同様にn型半導体層35の上面に追加の電極43を備える構成としても構わない。この場合、図7Bに示すステップにおいて、図9上において電極43と支持基板11の基板面に垂直な方向に対向する位置となる箇所にも導電性酸化膜層4を形成するものとすればよい。
〈2〉 上述の実施形態では、保護層17をLEDエピ層40側に形成したが、支持基板11側に形成しても構わない。すなわち、図3Eに示す構成に代えて、支持基板11の上層に保護層17を形成し、その上層にハンダ層13を形成したものを、ステップS6においてサファイア基板61と貼り合せても構わない。
〈3〉 上述の実施形態では、サファイア基板61と支持基板11の両者にハンダ層を形成したが(ハンダ層13、15)、どちらか一方にのみハンダ層を形成した後に両基板を貼り合せても構わない。
〈4〉 各工程断面図を参照して上述した製造方法は、好ましい実施形態の一例であって、これらのプロセスの全てを備えなければならないというものではない。例えばハンダ層13とハンダ層15は、2つの基板の貼り合せを効率的に行うべく形成されたものであって、2基板の貼り合せが実現できるのであればLED素子1(1A,1B,1C)の機能を実現する上で必ずしも必要なものではない。
1,1A,1B,1C : 本発明のLED素子
2 : 検討用素子
3 : 絶縁層
4 : 導電性酸化膜層
11 : 支持基板
13 : ハンダ層
15 : ハンダ層
17 : 保護層
19 : 反射電極
20 : 導電層
30 : LED層
31 : p型半導体層
33 : 発光層
35 : n型半導体層
36 : アンドープ層
40 : LEDエピ層
42 : 電極
43 : 電極
61 : サファイア基板

Claims (4)

  1. 導電体又は半導体で構成された支持基板と、
    前記支持基板の上層に形成された導電層と、
    前記導電層の上層に形成された反射電極と、
    前記反射電極の上層に形成されたp型窒化物半導体層で構成される第1半導体層と、
    前記第1半導体層の上層に形成された、窒化物半導体層で構成される発光層と、
    前記発光層の上層に形成された、n型窒化物半導体層で構成される第2半導体層と、
    少なくとも前記反射電極の外側面を覆うように形成され防水機能を有し、厚みの異なる領域を有する絶縁層と、
    前記第2半導体層の一部上面に底面を接触して形成された電極とを有し、
    前記絶縁層は、厚みの厚い第1領域が前記支持基板の基板面に平行な方向に関して前記第1半導体層よりも外側に位置し、且つ、前記第1半導体層の端部領域において前記支持基板の基板面に垂直な方向に関して前記電極と対向するように形成され、
    前記反射電極は、前記電極に対して前記支持基板の基板面に垂直な方向に対向する位置において、当該反射電極の一部が前記絶縁層のうちの前記第1領域よりも厚みの薄い第2領域の下層に位置し、且つ、前記支持基板の基板面に平行な方向に関して異なる位置において、前記絶縁膜の前記第1領域が構成する側面と、前記絶縁膜の前記第2領域が構成する側面とに接触するように形成されていることを特徴とするLED素子。
  2. 導電体又は半導体で構成された支持基板と、
    前記支持基板の上層に形成された導電層と、
    前記導電層の上層に形成された反射電極と、
    前記反射電極の上層に形成されたp型窒化物半導体層で構成される第1半導体層と、
    前記第1半導体層の上層に形成された、窒化物半導体層で構成される発光層と、
    前記発光層の上層に形成された、n型窒化物半導体層で構成される第2半導体層と、
    少なくとも前記反射電極の外側面を覆うように形成された、防水機能を有する絶縁層と、
    前記第2半導体層の一部上面に底面を接触して形成された電極と、
    前記反射電極の一部上面に底面を接触して形成された導電性酸化膜層とを備え、
    前記第1半導体層は、前記反射電極の一部上面及び前記導電性酸化膜層の上面に底面を接触するように配置され、
    前記絶縁層が、前記反射電極及び前記導電性酸化膜層の外側面を覆うように形成されており、
    前記反射電極は、前記電極に対して前記支持基板の基板面に垂直な方向に対向する位置において、当該反射電極の一部が前記導電性酸化膜層の下層に位置するように形成されていることを特徴とするLED素子。
  3. 前記発光層は、波長が400nm以下の光を発する窒化物半導体層で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のLED素子。
  4. 前記反射電極は、Agを含む金属で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のLED素子。
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