JP5817749B2 - エネルギー分散型蛍光x線分析装置 - Google Patents

エネルギー分散型蛍光x線分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5817749B2
JP5817749B2 JP2013013173A JP2013013173A JP5817749B2 JP 5817749 B2 JP5817749 B2 JP 5817749B2 JP 2013013173 A JP2013013173 A JP 2013013173A JP 2013013173 A JP2013013173 A JP 2013013173A JP 5817749 B2 JP5817749 B2 JP 5817749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
peak
energy
sample
characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013013173A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014145617A (ja
Inventor
荒川 智
智 荒川
克巳 熊澤
克巳 熊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKK TOA Corp
Original Assignee
DKK TOA Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DKK TOA Corp filed Critical DKK TOA Corp
Priority to JP2013013173A priority Critical patent/JP5817749B2/ja
Priority to CN201410041382.2A priority patent/CN103969275B/zh
Publication of JP2014145617A publication Critical patent/JP2014145617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5817749B2 publication Critical patent/JP5817749B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置に関する。さらに詳しくは、検出器等の温度変化があっても、測定対象元素から得られる特性X線のピークを的確に同定可能なエネルギー分散型蛍光X線分析装置に関する。
蛍光X線分析装置は、試料に励起X線を照射することにより発せられる蛍光X線を利用して試料中の測定対象元素を同定ないし定量するものである。蛍光X線に、試料中の測定対象元素に固有の特性X線が含まれれば当該測定対象元素の存在を確認でき、また、その特性X線のカウント値から、当該測定対象元素の定量情報も得ることができる。
蛍光X線分析装置には、波長分散型とエネルギー分散型があるが、この内、エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、分光系が不要のため装置が小型化でき、種々の試料の分析用途に使用されている。
従来、エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、厳密な温度管理の下で使用されていた(たとえば、特許文献1)。これは、特に検出器が温度の影響を受けやすく、同じエネルギー(波長)のX線であっても、温度変化により、異なる波高値におけるピークとして検出してしまうからである。
また、検出器に印加する高圧電圧等を、励起X線の散乱光の波高値の位置ずれを検知してフィードバック制御し、同じエネルギー(波長)のX線であれば、厳密な温度管理を行うことなく一定の波高値におけるピークとして得られるようにすることも提案されている(特許文献2)。
登録実用新案第3075377号公報 特開平04−274745号公報
しかし、特許文献1のように温度管理を行なおうとすると、温度管理のための大がかりなシステムが必要となる。また、厳密に温度管理しようとしても、環境温度が大きく変化した場合など一定温度を保ちきれない場合もあった。特に、検出器として比例計数管を用いると、温度変化による影響が大きく、正確な分析に支障を来す場合があった。
また、特許文献2のように励起X線の散乱光の波高値の位置ずれが生じないように、フィードバック制御を行っても、エネルギー値(波長)と波高値とは単純な比例関係にはないため、試料中の測定対象元素に固有の特性X線に基づくピークの波高値は、依然として温度変動が避けられなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、温度変化があっても、測定対象元素から得られる特性X線のピークを的確に同定可能なエネルギー分散型蛍光X線分析装置を提供する。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]試料に励起X線を照射することにより発生する蛍光X線に基づいて、前記試料中の測定対象元素を分析するエネルギー分散型蛍光X線分析装置であって、
ターゲットから発生するエネルギーE1の特性X線を含む励起X線を放射するX線源と、
前記X線源から前記試料に至る励起X線の光束の一部を遮るように設けられ、励起X線によってエネルギーE2の特性X線を補正X線として発生させる補正体と、
前記試料から発生する蛍光X線を、前記励起X線及び前記補正X線と同時に検出する検出器と、
前記検出器の出力を、エネルギー値に応じた波高値を横軸、カウント値を縦軸とするスペクトルに変換する波高分析器と、
該波高分析器から得られたスペクトルから前記試料中の測定対象元素の情報を求める演算部とを備え、
前記演算部は、エネルギーE1の特性X線に基づくピーク頂点における波高値H1とエネルギーE2の特性X線に基づくピーク頂点における波高値H2とから、エネルギー値と波高値との関係を補正し、
試料中の測定対象元素のエネルギーExの特性X線に対応する波高値Hxにおけるピークを前記試料中の測定対象元素に基づくピークであると同定することを特徴とするエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
[2]前記エネルギーE2は、前記エネルギーExより小さい[1]に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
[3]前記補正体は、前記励起X線の光束の中心部分を通過させるピンホールが形成された絞りである[1]または[2]に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
]前記検出器が比例計数管である[1]〜[3]のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
]前記ターゲットを構成する元素がチタンまたはスカンジウムであり、前記補正体を構成する元素がアルミニウムまたはケイ素である[1]〜[4]のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
]前記試料中の測定対象元素が硫黄である[1]〜[]のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
]前記試料が石油である[1]〜[]のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
]さらに、前記ターゲットを構成する元素と同一の元素、または原子番号が前記ターゲットを構成する元素より1だけ大きい元素で構成され、前記X線源から前記試料に至る励起X線の光束を濾波するように前記X線源と前記補正体との間であり、かつ前記X線源と前記試料との間である位置に設けられたフィルターを備え、
前記演算部は、エネルギーE1の特性X線に基づくピークのカウント値に基づき、各波高値におけるカウント値の補正を行うと共に、エネルギーE1の特性X線に基づくピークは、ピーク頂点の低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1を折り返し軸として反転させたものであるとみなして、エネルギーExの特性X線に基づくピークのカウント値を求め、前記試料中の測定対象元素の定量情報を得る[1]〜[]のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
なお、本発明における波高値は、本来のX線のエネルギー値自体ではなく、検出器が認識したエネルギー値を意味する。
また、本明細書において散乱とは、エネルギー(波長)の変化しない弾性散乱を意味する。
また、本明細書においてピークのカウント値とは、原則として当該ピークのカウント値の積算値を意味するが、シャープなピークが得られる場合は、ピーク頂点におけるカウント値でもよい。また、ピークのカウント値の積算値は、当該ピークのピーク頂点から一定の幅の範囲のカウント値の積算値でもよいし、当該ピークの全体のカウント値の積算値でもよい。
本発明のエネルギー分散型蛍光X線分析装置によれば、温度変化があっても、測定対象元素から得られる特性X線のピークを的確に同定可能である。
そのため、装置の温度管理システムを省略または簡略化することが可能であり、簡易な装置で、正確な分析が可能となる。
本発明の一実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置の構成図である。 図1のフィルターの透過率曲線の一例である。 補正X線が検出器に至る光路の説明図である。 他の補正体についての説明図である。 ターゲットとフィルターがチタン、補正体がアルミニウムである本発明の一実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置によって、測定対象元素である硫黄を含まないゼロ液を測定した際のスペクトルの一例である。 図5の部分拡大図である。 ターゲットとフィルターがチタン、補正体がアルミニウムである本発明の一実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置によって、測定対象元素である硫黄を既知量含むスパン液を測定した際のスペクトルの一例である。 硫黄のピークの正味のカウント値の求め方の説明図である。 硫黄のピークの正味のカウント値の求め方の説明図である。 硫黄のピークの正味のカウント値の求め方の説明図である。
本発明の一実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置について説明する。図1に示すように、本実施形態のエネルギー分散型蛍光X線分析装置は、励起X線Aを発するX線源1、X線源1に高圧電力を印加する高圧電源2、試料が流れるフローセル3、試料ないしフローセル3によって散乱された励起X線Aと試料から発せられる蛍光X線Bの光路上に設けられた検出器4、検出器4の出力が入力される波高分析器5、波高分析器5で得られるスペクトルから試料中の測定対象元素の情報を求める演算部6を備えている。
また、X線源1からフローセル3に至る励起X線Aの光路には、フィルター7と補正体8とが順次設けられている。フローセル3の両端には、試料導入路11と試料排出路12が各々接続されている。X線源1からフローセル3に至る励起X線Aの光路と試料から検出器4に至る励起X線A及び蛍光X線Bの光路は真空環境下、またはヘリウム、窒素などの蛍光X線Bの透過を妨げない単一ガス雰囲気下に形成することが好ましい。
X線源1は、真空とされた筐体内部に図示を省略するターゲットを備え、このターゲットに高速度の電子を衝突させることにより、ターゲットを構成する元素に特有のエネルギーE1の特性X線を発生させ、このエネルギーE1の特性X線を含む励起X線Aを放射するようになっている。高圧電源2は、この高速度の電子を発生させるためにX線源1に高電圧を印加するものである。
ターゲットを構成する元素としては、Sc、Ti、Ag、Rh、Mo、Cu、Cr、W、Co、Fe等の固体ターゲット材料を用いることができる。ターゲットを構成する元素の種類によって特性X線のエネルギーE1が異なるので、試料中の測定対象元素に合わせて適宜選択すればよい。
励起X線Aは、測定対象元素のエネルギーExの特性X線を蛍光として発生させるものなので、エネルギーE1は、エネルギーExより充分大きいことが必須である。そのため、ターゲットを構成する元素は、測定対象元素より、大きい元素でなければならない。一方、エネルギーE1がエネルギーExより過大に大きいと、測定対象元素より大きい元素の特性X線も発生させてしまい、測定精度の低下をもたらすため好ましくない。
たとえば、試料中の測定対象元素が硫黄(Kα=2.31keV)である場合、ターゲットを構成する元素としては、チタン(Kα=4.51keV)またはスカンジウム(Kα=4.09keV)を好適に採用できる。
フローセル3は、X線源1からの励起X線Aが入射される側にX線透過性の窓が設けられている。窓としては、通常ベリリウム薄膜が用いられる。
検出器4としては、比例計数管、半導体検出器、シンチレーションカウンター等の公知の検出器が採用できる。中でも比例計数管は、温度の影響を受けやすいため、本発明を好適に適用できる。比例計数管は、温度の影響の問題を解決できれば、わずかなX線を高い出力で検出できるため、微量の測定対象元素の測定に適している。検出器4の窓にも、通常ベリリウム薄膜が用いられる。
検出器4は、試料から発せられる蛍光X線Bと共に、フローセル3で散乱された励起X線Aと後述の補正X線Cも同時に検出できる位置に配置されている。
波高分析器5は、検出器4の出力を、エネルギー値に応じた波高値を横軸、カウント値を縦軸とするスペクトルに変換するものである。具体的には、スペクトルを得る波高値の範囲を多数(2048、4096等)のチャンネルに分割し、分割したチャンネル毎に、検出したX線をカウントすることによりスペクトルを得る。
フィルター7は、X線源1からフローセル3に至る励起X線Aの光束を濾波するように、励起X線Aを遮る位置に設けられている。フィルター7は、X線源1のターゲットを構成する元素と同一の元素、または原子番号が前記ターゲットを構成する元素より1だけ大きい元素の薄膜で構成されている。たとえば、ターゲットを構成する元素がチタンの場合、フィルター7を構成する元素としては、チタンまたはバナジウムを採用できる。また、ターゲットを構成する元素がスカンジウムの場合、フィルター7を構成する元素としては、スカンジウムまたはチタンを採用できる。
フィルター7のX線透過性は、ターゲットを構成する元素の特性X線のエネルギーE1において充分に高く、エネルギーE1より低くなるに従い漸減し、エネルギーE1を超えると急激に低下する。
たとえば、チタンで構成されたフィルターの透過率は、図2に示すように、4.96keVをピーク頂点として、4.96より低くなるに従い漸減し、エネルギーE1を超えると急激に低下する。なお、図2において透過率1.0は、100%透過することを意味する。
したがって、ターゲットを構成する元素がチタン(Kα=4.51keV)またはスカンジウム(Kα=4.09keV)の場合、チタンで構成されたフィルター7で濾波することにより、ターゲットを構成する元素の特性X線を充分透過させながら、励起X線A中の白色X線を低減できる。また、X線源1の筐体を構成する元素(たとえば、鉄、ニッケル、コバルト)等に起因して発生するノイズとなる特性X線もカットすることができる。
補正体8は、励起X線AによってエネルギーE2の特性X線を補正X線Cとして発生させるものである。エネルギーE2は、励起X線A中の特性X線のエネルギーE1より小さいことは自明であるが、試料中の測定対象元素を構成する元素の特性X線のエネルギーExよりも小さいことが好ましい。エネルギーExがエネルギーE1とエネルギーE2の間にあることにより、エネルギーExに対応する波高値Hxをより正確に求められる。
たとえば、試料中の測定対象元素が硫黄(Kα=2.31keV)である場合、補正体8を構成する元素としては、アルミニウム(Kα=1.49keV)、ケイ素(Kα=1.74keV)、ナトリウム(Kα=1.04keV)、マグネシウム(Kα=1.25keV)を採用できる。中でも単体として安定であることからアルミニウムとケイ素が好ましく、純物質として加工しやすいことからアルミニウムが特に好ましい。ナトリウムまたはマグネシウムを用いる場合は、酸化物など安定な化合物として使用する必要がある。
本実施形態の補正体8は、図3に模式的に示すように、開口部8aを備える構造とされている。開口部8aはピンホールまたはスリットなどとすることができ、ピンホールとすることが好ましい。開口部8aをピンホールとすることにより、補正体8は、励起X線Aの絞りの役割も兼ねることができる。たとえば、X線源1の直近(1〜5mm程度)の位置に、直径2mm程度のピンホールを有する補正体8を配置することにより、X線源1からフローセル3に向けて照射される励起X線Aの光束は、一部が補正体8によって遮られるが、光束の中心部分はピンホール(開口部8a)を通過してフローセル3に至る。
補正X線Cは補正体8の励起X線Aがあたる部分全体から発生するが、検出器4で検知されるのは、主として開口部8aのエッジ部分において発生する補正X線Cである。開口部8aのエッジ部分において発生した補正X線Cの一部は、図3(a)に示すように、励起X線Aとほぼ同等の光路を通ってフローセル3に至り、そこで散乱されて蛍光X線Bとほぼ同等の光路を通って検出器4に至る。また、他の一部は、図3(b)に示すように直接検出器4に至る。なお、検出器4は、図3(a)に示す光路を経た補正X線Cのみを検出するように配置してもよいし、図3(b)に示す光路を経た補正X線Cのみを検出するように配置してもよい。
補正体8は、図4に模式的に示すように、フローセル3のセル窓に蒸着されたものでもよい。この場合も補正体8は開口部8aを有し、開口部8aが実質的なセル窓となる。開口部8aの形状は、ピンホールやスリットとすることができる。この場合、補正X線Cは補正体8の励起X線Aがあたる全体から発生し、直接検出器4に至って検知される。たとえば、セル窓の中心を中心点としてリング状に補正体8を設けることができる。
また、補正体8は、一部に開口部を有する構成ではなく、セル窓の周縁部の一部に連続的または断続的に蒸着することにより形成してもよい。たとえば、セル窓の中心を中心点として断続的なリング状に補正体8を設けることができる。
補正X線Cは、ピーク頂点の波高値H2さえ確認できれば良いので、検出器4で得られるカウント値は極小さくてかまわない。検出器4で得られるカウント値が大きすぎると、補正X線Cのピークと測定対象元素の特性X線に基づくピークとの重なりが誤差の要因となるので好ましくない。
演算部6は、波高分析器5から得られたスペクトルから試料中の測定対象元素の情報を求める。
以下、X線源1のターゲットとフィルター7がチタン、補正体8がアルミニウムである本実施形態のエネルギー分散型蛍光X線分析装置により石油中の硫黄を測定する場合を例にとって、演算部6が、波高分析器5から得られたスペクトルから試料中の測定対象元素である硫黄を同定し、さらには定量情報を得るステップの一例を説明する。
また、以下の説明では、ピークのカウント値は、当該ピークのピーク頂点から一定の幅の範囲のカウント値の積算値を意味するものとする。一定の幅は、安定な数値を得る観点から、波高分析器5のチャンネル数として5チャンネル分以上であることが好ましく、10チャンネル分以上であることがより好ましい。また、他のピークとの重なりによる誤差を抑制する観点から、各ピークの半値幅以下が好ましく、半値幅の半分以下であることがより好ましい。
以下では、波高分析器5の全体のチャンネル数が2048チャンネルであり、ピークのカウント値を、ピーク頂点を含むチャンネルとその前後10チャンネルからなる21チャンネル分のカウント値の積算値とした例に基づき説明する。
(ゼロ液の測定)
まず、測定対象元素である硫黄を含まないゼロ液をフローセル3に流す。ゼロ液としては、たとえば、流動パラフィン、デカリンなどを用いることができる。
図5はその時に得られるスペクトルの一例であり、図6はその一部拡大図である。図5に示すように、アルミニウムのピークはスペクトル全体の図5では確認できない程度に小さいものの、図6に示すように拡大すれは明確に確認できる。
エネルギーE1(Kα=4.51keV)のチタンのピーク頂点の波高値H1と、エネルギーE2(Kα=1.49keV)のアルミニウムのピーク頂点の波高値H2に基づき、他の波高値もエネルギー値に関連づけられる。
波高値H1、H2以外の波高値Hが対応するエネルギーEは、以下の式により求めることができる。
E=(E1−E2)×(H−H2)/(H1−H2)+E2
図5、図6は、チタンのピーク頂点の波高値H1はエネルギーE1(Kα=4.51keV)であるとし、アルミニウムのピーク頂点の波高値H2はエネルギーE2(Kα=1.49keV)であるとして、総ての波高値についてエネルギー値との関連づけを行い、エネルギー値と波高値との関係を補正済み(横軸補正済み)とした図である。
(スパン液の測定)
次に測定対象元素である硫黄を既知量含むスパン液をフローセル3に流す。スパン液としては、たとえば、流動パラフィンまたはデカリンに既知量のジブチルスルフィドまたはジブチルジスルフィドを溶解したものなどを用いることができる。
図7はゼロ液を測定する際と同一ではない温度条件下で得られるスパン液のスペクトルの一例である。図7の「生スペクトル」は補正を全くしていないそのままのスペクトルである。「生スペクトル」のチタンのピークは、図5のチタンのピークと、異なる波高値に異なる大きさで現れる。図7ではアルミニウムのピークは確認できないが、図6と同様に拡大すれば、この「生スペクトル」においてもアルミニウムのピークは確認可能である。
2keVよりやや高波長側に現れているピークが硫黄のピークである。
この生スペクトルに対して、エネルギー値と波高値との関係を補正したのが、横軸補正スペクトルである。エネルギー値と波高値との関係の補正は、ゼロ液の測定で説明したのと同様に、チタンのピーク頂点の波高値H1はエネルギーE1(Kα=4.51keV)であるとし、アルミニウムのピーク頂点の波高値H2はエネルギーE2(Kα=1.49keV)であるとして、総ての波高値についてエネルギー値との関連づけを行ったものである。
スパン液は、比較的高濃度(たとえば約500ppm)の硫黄を含む場合、横軸補正を行うまでもなく硫黄のピークが同定できる。本実施形態の装置では、以下の式により、硫黄の特性X線のエネルギーEx(Kα=2.31keV)に対応する波高値Hxを求めることができるため、極低濃度(たとえば約10ppm)の硫黄のピークであっても同定が可能である。
Hx=(H1−H2)×(Ex−E2)/(E1−E2)+H2
次にこの横軸補正スペクトルに対して、カウント値を補正(縦軸補正)したのが縦軸補正スペクトルである。縦軸補正は、チタンのピークのカウント値に基づいて行う。
具体的には、横軸補正スペクトルのチタンのピークのカウント値が、ゼロ液の測定で得られたチタンのピークのカウント値と同じになるように、縦軸の目盛りを変化させる。本実施形態において、ピークのカウント値はピーク頂点を含むチャンネルとその前後10チャンネルからなる21チャンネル分のカウント値の積算値であるから、4.51keVを含むチャンネルとその前後10チャンネルからなる21チャンネル分の幅の面積が、ゼロ液の測定で得られたチタンのピークのものと同じになるようにする。
なお、縦軸補正において、ゼロ液の測定で得られたチタンのピークのカウント値を基準とすることは必ずしも必須ではない。たとえば、スパン液の測定で得られたチタンのピークのカウント値に対する比率として、スパン液の測定で得られた他のピークのカウント値を表してもよい。
得られた縦軸補正スペクトルは、チタンのピークの裾に硫黄のピークが重なっている。そこで、硫黄のピークの正味のカウント値を求めるためには、チタンのピークの裾の位置を確定する必要がある。
そこで本実施形態では、チタンの特性X線に基づくピークは、その低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1(Kα=4.51keV)を折り返し軸として反転させたものであるとみなして、エネルギーExの特性X線に基づくピークのカウント値を求める。
低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1を折り返し軸として反転させたものであるとみなせるのは、本実施形態では、チタンフィルターを用いているため、チタンのピークの高波高側に重なってくる恐れのある鉄(Kα=1.94keV)、コバルト(Kα=1.79keV)、ニッケル(Kα=1.66keV)等の特性X線がカットされているからである。そのため、チタンのピークの高波高側半分は、正味のチタンに基づくピーク形状であるとみなせる。そして、単一のエネルギー値(波長)のX線のピークは、本来ガウス分布またはガウス分布に準じる形状となるので、低波高側半分は、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1を折り返し軸として反転させたものであるとみなせる。
図8は、図7で得られた縦軸補正スペクトルに対して、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1(Kα=4.51keV)を折り返し軸として反転させた折り返しスペクトルを重ねた図である。
波高値H1(Kα=4.51keV)以下において、縦軸補正スペクトルから折り返しスペクトルを差し引くと、図9に示すように、硫黄の正味のピークが得られるので、その正味のピークのカウント値とスパン液の硫黄濃度との関係からスパン校正ができる。
チタンのピークが、その低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1(Kα=4.51keV)を折り返し軸として反転させたものであるとみなした上で、硫黄のピークの正味のカウント値を求める方法は、上記に限られない。たとえば、縦軸補正スペクトルにおけるチタンのピークの高波高側半分から、ゼロ液の測定で得られたチタンのピークの高波高側半分を差し引くと、図10に示すような差分スペクトルが得られる。
この差分スペクトルを波高値H1(Kα=4.51keV)を折り返し軸として反転させたものを縦軸補正スペクトルから差し引き、さらに波高値H1(Kα=4.51keV)以下においてゼロ液の測定で得られたスペクトルを差し引くと、硫黄の正味のピークが得られるので、その正味のピークのカウント値とスパン液の硫黄濃度との関係からスパン校正ができる。
(試料の測定)
次に測定対象元素である硫黄の含有量が未知である試料(石油)をフローセル3に流す。この場合のスペクトル処理は、スパン液の場合と同様である。
すなわち、ゼロ液やスパン液を測定する際と同一ではない温度条件下で得られる試料のスペクトルは、補正を全くしていない「生スペクトル」ではチタンのピークがゼロ液やスパン液のチタンのピークと、異なる波高値に異なる大きさで現れる。また、「生スペクトル」では硫黄のピークがスパン液の硫黄のピークと、異なる波高値に現れる。そこで同時に検出されるアルミニウムのピークも用いて、スパン液について説明したのと同様にして横軸補正を行う。
また、スパン液について説明したのと同様にして縦軸補正を行って縦軸補正スペクトルを得る。さらに、縦軸補正スペクトルにおけるチタンのピークが、その低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1(Kα=4.51keV)を折り返し軸として反転させたものであるとみなした上で、硫黄のピークの正味のカウント値を求める。具体的な正味のカウント値の求め方は、スパン液について説明したのと同様である。このカウント値とスパン液における硫黄のピークの正味のカウント値とを対比することにより、試料中の硫黄含有量を求めることができる。
本実施形態によれば、X線源1のターゲットの特性X線と補正体を構成する元素の特性X線の2点で横軸補正を行うので、温度変化があっても、測定対象元素から得られる特性X線のピークを的確に同定可能である。
また、X線源1のターゲットの特性X線に基づき縦軸補正を行い、さらに、ターゲットの特性X線に基づくピークの裾まで考慮して、測定対象元素のピークの正味のカウント値を求めるので、測定対象元素を正確に定量できる。
したがって、装置の温度管理システムを省略または簡略化することが可能であり、簡易な装置で、正確な分析が可能となる。
また、検出器として比例係数管を用いた場合、わずかなX線を高い出力で検出できる。従来、比例係数管は温度変化の影響を受けやすく、かつ、シャープなピークを得にくいため、微量な測定対象元素について高い出力を得ても、X線源1のターゲットの特性X線の裾と区別して、正味の測定対象元素のピークのカウント値を正確に求めることが難しく、微量な測定対象元素の測定は困難であった。本実施形態によれば、温度を厳密に管理することなく、比例計数管を検出器として用いて微量な測定対象元素の正確な定量が可能となる。
たとえば、X線源1のターゲットとフィルター7がチタン、補正体8がアルミニウムである本実施形態のエネルギー分散型蛍光X線分析装置により石油中の硫黄を測定する場合、1ppm以下の極めて低濃度の硫黄でも定量可能である。
なお、本発明において、演算部6で定量情報まで求めることは必須ではない。その場合、フィルターも省略可能である。
1…X線源、2…高圧電源、3…フローセル、4…検出器、5…波高分析器、6…演算部、7…フィルター、8…補正体、A…励起X線、B…蛍光X線、C…補正X線

Claims (8)

  1. 試料に励起X線を照射することにより発生する蛍光X線に基づいて、前記試料中の測定対象元素を分析するエネルギー分散型蛍光X線分析装置であって、
    ターゲットから発生するエネルギーE1の特性X線を含む励起X線を放射するX線源と、
    前記X線源から前記試料に至る励起X線の光束の一部を遮るように設けられ、励起X線によってエネルギーE2の特性X線を補正X線として発生させる補正体と、
    前記試料から発生する蛍光X線を、前記励起X線及び前記補正X線と同時に検出する検出器と、
    前記検出器の出力を、エネルギー値に応じた波高値を横軸、カウント値を縦軸とするスペクトルに変換する波高分析器と、
    該波高分析器から得られたスペクトルから前記試料中の測定対象元素の情報を求める演算部とを備え、
    前記演算部は、エネルギーE1の特性X線に基づくピーク頂点における波高値H1とエネルギーE2の特性X線に基づくピーク頂点における波高値H2とから、エネルギー値と波高値との関係を補正し、
    試料中の測定対象元素のエネルギーExの特性X線に対応する波高値Hxにおけるピークを前記試料中の測定対象元素に基づくピークであると同定することを特徴とするエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  2. 前記エネルギーE2は、前記エネルギーExより小さい請求項1に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  3. 前記補正体は、前記励起X線の光束の中心部分を通過させるピンホールが形成された絞りである請求項1または2に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  4. 前記検出器が比例計数管である請求項1〜3のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  5. 前記ターゲットを構成する元素がチタンまたはスカンジウムであり、前記補正体を構成する元素がアルミニウムまたはケイ素である請求項1〜4のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  6. 前記試料中の測定対象元素が硫黄である請求項1〜のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  7. 前記試料が石油である請求項1〜のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
  8. さらに、前記ターゲットを構成する元素と同一の元素、または原子番号が前記ターゲットを構成する元素より1だけ大きい元素で構成され、前記X線源から前記試料に至る励起X線の光束を濾波するように前記X線源と前記補正体との間であり、かつ前記X線源と前記試料との間である位置に設けられたフィルターを備え、
    前記演算部は、エネルギーE1の特性X線に基づくピークのカウント値に基づき、各波高値におけるカウント値の補正を行うと共に、エネルギーE1の特性X線に基づくピークは、ピーク頂点の低波高側半分が、高波高側半分をピーク頂点の波高値H1を折り返し軸として反転させたものであるとみなして、エネルギーExの特性X線に基づくピークのカウント値を求め、前記試料中の測定対象元素の定量情報を得る請求項1〜のいずれか一項に記載のエネルギー分散型蛍光X線分析装置。
JP2013013173A 2013-01-28 2013-01-28 エネルギー分散型蛍光x線分析装置 Expired - Fee Related JP5817749B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013173A JP5817749B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 エネルギー分散型蛍光x線分析装置
CN201410041382.2A CN103969275B (zh) 2013-01-28 2014-01-28 能量色散型荧光x射线分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013173A JP5817749B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 エネルギー分散型蛍光x線分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014145617A JP2014145617A (ja) 2014-08-14
JP5817749B2 true JP5817749B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=51239035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013013173A Expired - Fee Related JP5817749B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 エネルギー分散型蛍光x線分析装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5817749B2 (ja)
CN (1) CN103969275B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162984A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 株式会社日立ハイテクサイエンス 放射線分析装置
GB202106959D0 (en) * 2021-05-14 2021-06-30 Malvern Panalytical Bv Apparatus and method for x-ray fluorescence analysis

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51103492A (en) * 1975-03-07 1976-09-13 Seiko Instr & Electronics x senbunsekisochino sokuteihetsudo
JPS52146688A (en) * 1976-05-31 1977-12-06 Mitsubishi Electric Corp Fluorescent x ray analyzer
US4577338A (en) * 1982-11-01 1986-03-18 Xertex Corporation X-Ray fluorescence spectrometer and method of calibrating the same
JPS6320053U (ja) * 1986-07-22 1988-02-09
JPH04274745A (ja) * 1991-03-02 1992-09-30 Horiba Ltd X線分析装置
JPH071311B2 (ja) * 1991-04-05 1995-01-11 理学電機工業株式会社 蛍光x線スペクトルのピーク分離方法
JPH05215785A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Jeol Ltd Ad変換装置
JPH06174663A (ja) * 1992-12-01 1994-06-24 Toshiba Corp 汚染元素分析方法
JPH08136480A (ja) * 1994-11-11 1996-05-31 Dkk Corp 油中硫黄分測定装置
FR2741155B1 (fr) * 1995-11-15 1997-12-05 Commissariat Energie Atomique Appareil d'analyse d'une solution par fluorescence x
JPH1048161A (ja) * 1996-07-31 1998-02-20 Shimadzu Corp X線分析装置
JPH10197461A (ja) * 1997-01-07 1998-07-31 Mitsui Chem Inc 蛍光x線分析装置の校正用の方法及び装置
JP4237891B2 (ja) * 1999-09-20 2009-03-11 株式会社堀場製作所 蛍光x線分析装置のバックグラウンド補正方法及びその方法を用いる蛍光x線分析装置
JP3075377U (ja) * 2000-08-02 2001-02-16 セイコーインスツルメンツ株式会社 エネルギー分散型x線検出器
JP2006058046A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Sii Nanotechnology Inc 超伝導x線分析装置及びx線分析方法
EP1978354A1 (en) * 2007-04-05 2008-10-08 Panalytical B.V. Wavelength dispersive X-ray Fluorescence Apparatus with energy dispersive detector in the form of a silicon drift detector to improve background supression
JP2010107261A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Shimadzu Corp 蛍光x線分析装置
JP2012512394A (ja) * 2008-12-12 2012-05-31 サーモ ニトン アナライザーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー X線蛍光分析器における自動サムピーク抑制
JP2011099749A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Horiba Ltd 濃度計測方法及び蛍光x線分析装置
CN101782537B (zh) * 2010-02-05 2011-12-14 北京矿冶研究总院 用于荧光分析仪上的x射线检测方法
CN102128851B (zh) * 2010-12-24 2012-10-03 沈阳飞机工业(集团)有限公司 X射线荧光光谱分析谱线重叠校正方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014145617A (ja) 2014-08-14
CN103969275B (zh) 2018-02-16
CN103969275A (zh) 2014-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109716115B (zh) X射线光谱仪及使用方法
JP4874697B2 (ja) 電子プローブx線分析装置及びその動作方法
KR101281105B1 (ko) 수용액 내 존재하는 우라늄 농도의 정량방법
JPH08136480A (ja) 油中硫黄分測定装置
EP2839498B1 (en) Apparatus for protecting a radiation window
WO2007116559A1 (ja) 蛍光x線分析装置
AU2021102216A4 (en) X-ray fluorescence analyzer with a plurality of measurement channels, and a method for performing x-ray fluorescence analysis
EP4033231A1 (en) Quantitative analysis method, quantitative analysis program, and fluorescence x-ray analysis device
US20180106736A1 (en) X-ray fluorescence spectrometer
KR102009051B1 (ko) 이물 검출 장치
CN104390945A (zh) 一种铁基合金的元素含量荧光分析方法
JP5817749B2 (ja) エネルギー分散型蛍光x線分析装置
JP5817750B2 (ja) エネルギー分散型蛍光x線分析装置
US8774356B2 (en) Wavelength dispersive X-ray fluorescence spectrometer
EP2998730B1 (en) X-ray fluorescence analyzer
CN105115999A (zh) 一种高灵敏度单色激发多元素x射线荧光光谱仪
JP4514772B2 (ja) 蛍光x線分析装置およびその方法
JP5874108B2 (ja) 蛍光x線分析装置
WO2014175363A1 (ja) 成分濃度計測装置と方法
JP6530669B2 (ja) ガス濃度測定装置
JP2013186062A (ja) 組成比測定方法
Rackwitz et al. Accurate determination of small spot X-ray tube spectra by means of direct measurement in a calibrated instrumental setup
JP2008256576A (ja) 比表面積測定装置及びそれを用いた比表面積測定方法
CN105445239A (zh) 基于背景扣除的元素检测方法和系统
Hodeau et al. A compact-rigid multi-analyser for energy and angle filtering of high-resolution X-ray experiments. Part 2. Efficiency of a single-crystal-comb

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5817749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees