JP5817433B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5817433B2
JP5817433B2 JP2011233024A JP2011233024A JP5817433B2 JP 5817433 B2 JP5817433 B2 JP 5817433B2 JP 2011233024 A JP2011233024 A JP 2011233024A JP 2011233024 A JP2011233024 A JP 2011233024A JP 5817433 B2 JP5817433 B2 JP 5817433B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
pressure
valve
ecu
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011233024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013092061A (ja
Inventor
享 須田
享 須田
赤木 正紀
正紀 赤木
勝則 神谷
勝則 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2011233024A priority Critical patent/JP5817433B2/ja
Publication of JP2013092061A publication Critical patent/JP2013092061A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5817433B2 publication Critical patent/JP5817433B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

本発明は、燃料タンク内に貯留された燃料を調圧して燃料消費部に供給する燃料供給装置に関するものである。
従来、車両に搭載される内燃機関の燃料供給装置は、燃料タンク内に貯留された燃料を燃料ポンプによって燃料消費部に供給するときに、燃料消費部に対する燃料供給圧力を調整するための圧力制御装置を備えている。この圧力制御装置は、燃料タンク内の燃料を汲み上げる燃料ポンプから、燃料消費部を構成するインジェクタへの燃料供給圧力を調圧するようになっている。
このような圧力制御装置においては、一般に、ハウジング内を2室に区画し、中央部に調圧弁体を有するダイヤフラムを備えている。このダイヤフラムの一面側において、調圧室内の燃料圧に応じたダイヤフラム中央部の変位を利用して調圧弁体を開弁方向および閉弁方向に変位させる一方、ダイヤフラムの他面側に設置された圧縮コイルばねによりダイヤフラムの変位を抑制するようになっている。これにより、調圧室内の燃料圧が設定圧に達するよう調圧弁体の開弁状態を保持するようになっている。また、このような圧力制御装置は、燃料ポンプとともに燃料タンク内に配置されていることが多い。
このような圧力制御装置としては、ハウジング内部を区画するダイヤフラムと、このダイヤフラムの一面側に位置し、燃料ポンプから加圧燃料が導入される燃料導入口および余剰燃料が排出される排出口を有する調圧室と、ダイヤフラムの他面側に位置し、背圧流体が導入される背圧室と、ダイヤフラムと背圧室の間に大気に開放される開放室を形成するプランジャと、ダイヤフラムの変位に応じて排出口を開閉するようダイヤフラムに装着された弁部材と、ダイヤフラムとプランジャの間に介在されて弁部材を閉弁方向に付勢するスプリングと、プランジャの可動範囲を規定するストッパ手段と、によって構成される可変燃料圧調整弁を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の燃料供給装置は、このような圧力制御装置を構成する可変燃料圧調整弁を備えることにより、背圧流体の供給の有無によってスプリングの設定荷重を2段階に切替えることで、調圧する燃料圧の設定値を低圧と高圧とのいずれかに切替えることができる。
しかしながら、この特許文献1に記載の燃料供給装置は、1つの可変燃料圧調整弁により燃料圧を切替えることができるものの、可変燃料圧調整弁が3室により構成されているため、小型化が難しく、また、調圧室と背圧室に燃料を供給する配管は、互いに逆向きに接続されるため、可変燃料圧調整弁の配置に制約が生じるという問題があった。
さらには、この特許文献1に記載の燃料供給装置は、燃料ポンプの劣化や吐出特性のばらつきに応じて燃料消費部に供給される燃料圧が変化するにもかかわらず、燃料ポンプの劣化や吐出特性のばらつきを考慮するようなものではなかった。そのため、実燃料圧が目標燃料圧から乖離し、気筒に対する燃料噴射量が適切なものとならず、結果として、空燃比が目標空燃比から乖離する可能性があるという問題があった。
また、特許文献1に記載の燃料供給装置とは異なり燃料圧を高圧と低圧とに切替える構成を有していないものの、燃料ポンプの吐出特性のばらつきや劣化に起因した燃料噴射量のずれを補正する燃料供給装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に開示された燃料供給装置は、燃料ポンプの回転速度に基づいてインジェクタに吐出される燃料圧を推定し、この推定された燃料圧に応じてインジェクタの開弁時間を補正するようになっている。
このような構成を有することにより、特許文献2に記載の燃料供給装置は、燃料ポンプの吐出特性が特性の個体差に起因したばらつきや劣化に起因して標準的な燃料ポンプからずれ、燃料圧が変化する場合においても、燃料ポンプの回転速度に応じて燃料圧を推定するので、インジェクタの開弁時間を補正することにより、実空燃比を所望の空燃比に近づけるようになっていた。
特開2009−144686号公報 特開2007−263090号公報
しかしながら、上述した特許文献2に記載の燃料供給装置は、燃料ポンプに対する駆動制御量を補正するようになっているものの、燃料圧を高圧と低圧とに設定可能な可変燃料圧調整弁を備えたものに適用することを考慮するようものではなかった。
そのため、可変燃料圧調整弁を備えたものにおいて、低圧および高圧のうち現在設定されているいずれか一方の燃料圧において駆動制御量を調整することにより、現在の燃料圧を推定することが可能であるとしても、設定燃料圧の切替後における他方の燃料圧を推定することができなかった。
さらには、この特許文献2に記載の燃料供給装置は、燃料ポンプの特性のばらつきに起因した燃料圧の変化を考慮しているものの燃料圧調整弁の調圧特性のばらつきに起因した燃料圧の変化を考慮するようなものではなかった。
したがって、可変燃料圧調整弁を有する燃料供給装置においては、設定燃料圧を低圧と高圧とのうちいずれか一方から他方に切替えた後における燃料圧を推定することができなかった。このため、燃料圧が切替わった場合において実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離し、燃費向上を図ることができないという可能性があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、可変燃料圧調整弁を有する燃料供給装置において、設定燃料圧の切替え後における燃料圧を推定し、燃料圧が切替わった場合においても実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離することを抑制することにより、燃費向上を図ることができる燃料供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料供給装置は、上記目的達成のため、(1)燃料ポンプから吐出した燃料を調圧して燃料消費部に供給する燃料供給装置であって、少なくとも前記燃料の燃料圧を高圧にする高圧供給状態と低圧にする低圧供給状態とのいずれかの状態を取り得る可変燃料圧調整弁と、排気成分に基づいて空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記可変燃料圧調整弁が前記低圧供給状態であることを条件に、前記燃料ポンプに印加される電圧と前記空燃比検出手段により検出された空燃比とに基づいて、前記低圧供給状態において前記可変燃料圧調整弁から排出される燃料の排出量を推定する低圧時排出量推定手段と、前記可変燃料圧調整弁の高圧時における調圧特性を取得する高圧時特性取得手段と、前記低圧時排出量推定手段により推定された燃料の排出量と、前記高圧時特性取得手段により取得された調圧特性とに基づいて、前記高圧供給状態における燃料圧を推定する高圧時燃料圧推定手段と、を備えることを特徴とする。
この構成により、可変燃料圧調整弁が燃料供給装置に組み込まれ可変燃料圧調整弁の高圧時特性ばらつきを検出することができない場合においても、初期状態における可燃燃料圧調整弁の調圧特性および現在の低圧時の排出量に基づいて現在の高圧時燃料圧を推定することが可能となる。また、燃料圧を検出するための高価な検出手段を備えることなく低圧供給状態における燃料圧を推定することが可能になるとともに、高圧供給状態における燃料圧も推定することが可能になる。したがって、低圧から高圧への設定燃料圧の切替え後における燃料圧を推定し、燃料圧が高圧に切替わった場合においても実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離することを抑制することにより、燃費向上を図ることができる。
また、上記(1)に記載の燃料供給装置において、(2)前記高圧時特性取得手段は、前記燃料供給装置に組み込まれる前に測定された前記可変燃料圧調整弁の調圧特性を取得することを特徴とする。
この構成により、可変燃料圧調整弁が燃料供給装置に組み込まれると、可変燃料圧調整弁の調圧特性の個体差を算出することが難しくなるが、予め実測した調圧特性を用いることにより、可変燃料圧調整弁の個体差を反映した高圧時燃料圧の推定が可能となる。
また、上記(1)または(2)に記載の燃料供給装置において、(3)前記燃料消費部における燃料噴射時間の長さを制御する燃料噴射量制御手段を備え、前記燃料噴射量制御手段は、前記高圧時燃料圧推定手段により推定された燃料圧に応じて前記燃料噴射時間の長さを補正することを特徴とする。
この構成により、高圧時の燃料圧に応じて燃料噴射時間を補正するので、燃料圧が高圧時および低圧時のいずれの場合においても、実空燃比を目標空燃比に近づけることができる。
また、上記(1)から(3)に記載の燃料供給装置において、(4)前記高圧時燃料圧推定手段は、初期の高圧時燃料圧を基準となる高圧時燃料圧として予め記憶し、前記低圧時排出量推定手段により推定された燃料の排出量と、前記高圧時特性取得手段により取得された調圧特性とに基づいて前記基準となる高圧時燃料圧を補正することにより、現在の高圧時燃料圧を推定することを特徴とする。
この構成により、予め正確に実測された高圧時燃料圧を基準に高圧時燃料圧を推定するので、高圧時燃料圧の推定精度を高めることができる。
また、上記(1)から(4)に記載の燃料供給装置において、(5)前記低圧時排出量推定手段は、前記燃料ポンプに印加する電圧を変化させ前記空燃比検出手段により検出される空燃比が最もリーンとなる最低電圧を求め、前記最低電圧と前記燃料ポンプの新品時に空燃比が最もリーンとなる初期電圧との差と、に基づいて前記排出される燃料量を推定することを特徴とする。
この構成により、燃料ポンプに印加される電圧の変化に応じて、可変燃料圧調整弁から排出される燃料量を推定することが可能となる。結果として、燃料ポンプの劣化度合いおよび吐出特性のばらつきを求めることができる。
また、上記(5)に記載の燃料供給装置において、(6)前記初期電圧は、複数の前記燃料ポンプにおいて新品時に空燃比が最もリーンとなる電圧の略平均値であることを特徴とする。
ここで、本発明における「略平均値」とは、燃料ポンプが大量に生産された場合に吐出特性が平均的な燃料ポンプによる値を意味し、中央値であってもよい。
この構成により、平均的な吐出特性を有する燃料ポンプの初期電圧が予め算出されていれば、すべての燃料ポンプに対し初期電圧を測定することなく、燃料ポンプの劣化特性や吐出特性のばらつきを算出することが可能になる。したがって、燃料供給装置の生産効率を低下することなく各燃料ポンプを最適な状態に維持することができる。
また、上記(1)から(6)に記載の燃料供給装置において、(7)前記低圧時排出量推定手段は、前記燃料の温度に応じて前記低圧供給状態における排出量の推定値を補正することを特徴とする。
この構成により、燃料の温度に応じて可変燃料圧調整弁から排出される燃料量が変化する場合においても、排出量を精度よく推定することが可能となる。
また、上記(1)から(7)に記載の燃料供給装置において、(8)前記可変燃料圧調整弁は、前記燃料が導入される燃料導入口および該燃料が排出される燃料排出口を有するハウジングと、前記ハウジングとの間に前記燃料導入口に連通する調圧室を形成する隔壁部と前記調圧室内の燃料圧に応じて前記調圧室を前記燃料排出口に連通させる開弁方向に変位する可動弁体部とを有する調圧部材と、を備え、前記調圧室の内部に前記燃料排出口に連通するとともに前記可動弁体部の変位に応じて開度が変化する排出穴を形成する第1弁座部と、前記調圧室の内部に前記可動弁体部の変位に応じて開度が変化するとともに操作圧を有する燃料が導入される操作圧燃料導入穴を形成する第2弁座部とが、それぞれ前記ハウジングに設けられ、前記調圧部材が前記開弁方向に燃料圧を受ける面積が、前記操作圧燃料導入穴内の操作圧に応じて変化することを特徴とする。
この構成により、調圧部材が燃料圧を受ける面積を可変とすることにより燃料圧が2段階に調圧される。したがって、可変燃料圧調整弁の内部を3室にしたり、可変燃料圧調整弁を2つ設けることなく燃料消費部に供給される燃料圧を2段階に制御することができる。このため、燃料供給装置を小型化することができる。
本発明によれば、設定燃料圧の切替え後における燃料圧を推定し、燃料圧が切替わった場合においても実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離することを抑制することにより、燃費向上を図ることができる燃料供給装置を提供できる。
本発明の実施の形態に係る燃料供給装置およびその周辺を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る切替弁の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る燃料供給装置の高圧供給状態を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る燃料供給装置の低圧供給状態を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る燃料供給装置の概略ブロック構成図である。 本発明の実施の形態に係る電力供給ユニット周辺の回路図である。 本発明の実施の形態に係る燃料供給装置のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係るリターン流量と制御圧との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る燃料ポンプユニットの経年劣化と吐出量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係るリターン流量推定制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る印加電圧と吐出量との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るリターン流量に対するプレッシャレギュレータの調圧特性に応じた高圧側燃料圧の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るプレッシャレギュレータ特性設定制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るリターン流量に対する初期および経年劣化後の高圧側燃料圧を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る高圧側初期設定制御を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る補正値設定制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、本発明に係る燃料供給装置を4気筒のガソリンエンジンを搭載した車両に適用する場合について説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る燃料供給装置8は、エンジン1で消費される燃料を貯留する燃料タンク2と、燃料タンク2の内部に貯留された燃料をエンジン1の複数のインジェクタ3に圧送する燃料圧送機構10と、燃料圧送機構10からインジェクタ3に供給される燃料を導入して予め設定された燃料圧に調圧するプレッシャレギュレータ20と、プレッシャレギュレータ20により調圧される燃料圧を高圧側の設定圧と低圧側の設定圧との間で切替えるようプレッシャレギュレータ20を制御する切替弁60と、を備えている。ここで、プレッシャレギュレータ20は、本発明に係る可変燃料圧調整弁を構成する。
エンジン1は、車両に搭載される多気筒の内燃機関により構成されている。本実施の形態においては、4つの気筒5を備える4サイクルガソリンエンジンにより内燃機関が構成されている。ここで、インジェクタ3および各気筒5は、本発明に係る燃料消費部を構成する。インジェクタ3は、エンジン1の各気筒5にそれぞれ設置されており、噴孔を形成する端部3aが吸気ポート7内に露出している。
また、燃料圧送機構10とインジェクタ3はデリバリーパイプ4を介して接続されており、燃料圧送機構10からの燃料は、デリバリーパイプ4を介して各インジェクタ3に分配されるようになっている。
燃料圧送機構10は、燃料タンク2内の燃料を吸入口から汲み上げ、加圧して吐出口から吐出する燃料ポンプユニット11と、燃料ポンプユニット11の吸入口側に設置され燃料ポンプユニット11内への異物の吸入を阻止するサクションフィルタ12と、燃料ポンプユニット11の吐出口側に設置され燃料ポンプユニット11から吐出された燃料に含まれる異物を除去する燃料フィルタ13と、燃料フィルタ13の上流側または下流側に設置されるチェック弁14と、を有している。
燃料ポンプユニット11は、ポンプ作動用の羽根車を有する燃料ポンプ11pと、燃料ポンプ11pを回転駆動する内蔵直流モータであるポンプ駆動モータ11mへの通電を後述するECU(Electronic Control Unit)51により制御させることで駆動および停止されるようになっている。
また、ECU51は、燃料ポンプユニット11のポンプ駆動モータ11mに印加される電圧を制御することによって、ポンプ駆動モータ11mの回転速度を変化させ、燃料ポンプユニット11による単位時間当たりの吐出量Dを変化させることができるようになっている。なお、以下では説明を簡単にするために、燃料ポンプユニット11に電圧が印加されるものとして説明する。また、本実施の形態に係る燃料ポンプユニット11は、本発明に係る燃料ポンプを意味する。
チェック弁14は、燃料ポンプユニット11からインジェクタ3側への燃料供給方向に開弁する一方、インジェクタ3側から燃料ポンプユニット11側への燃料の逆流方向には閉弁し、加圧された供給燃料の逆流を阻止するようになっている。
燃料タンク2の上部には、燃料ポンプユニット11の動作を制御する燃料ポンプコントローラ(以下、FPCという)17が設けられており、このFPC17には、ポンプ駆動モータ11mの端子電圧を検出する電圧検出部や、ポンプ駆動モータ11mに流れる電流を検出する電流検出部が装着されている。
FPC17は、ECU51からのポンプ制御信号と、ポンプ駆動モータ11mの端子電圧を検出する電圧検出部の検出信号との偏差に応じて、燃料ポンプユニット11に印加する電圧を制御したり、燃料圧送機構10の異常診断のためのポンプ駆動モータ11mの作動状態に応じた診断用信号をECU51に供給したりするようになっている。つまり、本実施の形態において、ECU51は、FPC17を介して燃料ポンプユニット11に印加される電圧を制御するようになっている。
図1および図3に示すように、プレッシャレギュレータ20は、燃料が導入される流体導入口21aおよびその燃料が排出される流体排出口21bを有するハウジング21を備えている。ハウジング21は、一対の凹状のハウジング部材18、19をそれらの外周部でかしめ結合して形成されている。
ハウジング21の内部には、ハウジング21の内部を2室に区画する隔壁状の調圧部材22が設けられている。この調圧部材22は、ハウジング21との間に流体導入口21aに連通する調圧室23を形成する隔壁部24と、調圧室23内の燃料圧に応じた開度で調圧室23を流体排出口21bに連通させる開弁方向に変位する可動弁体部25とを一体化したものである。隔壁部24は、その一面側で調圧室23内の燃料圧を常時受圧するようになっている。
また、隔壁部24は、その他面側でハウジング21との間に調圧室23側に背圧を付与する背圧室26を形成しており、背圧室26内には、調圧部材22の可動弁体部25を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね27が設けられている。また、調圧部材22と共に背圧室26を形成する他方のハウジング部材19には、少なくとも1つの大気圧導入穴19aが形成されている。
さらに、ハウジング21の内側には、互いに径が異なる外側筒状部材29および内側筒状部材30が設置されている。内側筒状部材30および外側筒状部材29の可動弁体部25側の端部には、それぞれ第1弁座部31および第2弁座部32が形成されている。また、外側筒状部材29と内側筒状部材30とによって、操作圧燃料導入穴32hが形成されている。操作圧燃料導入穴32hは、操作圧流出口21cを介して切替弁60の内部に連通している。
図2に示すように、切替弁60は、プレッシャレギュレータ20の操作圧燃料導入穴32h内の燃料圧を切替えるためのもので、電磁コイル61と、圧縮コイルばね62と、合成樹脂製のボビン63と、バルブ67と、電磁コイル61の外周を覆うシールド65と、を備えている。
ボビン63は、ボビン部73と、シリンダ部74と、燃料管部75と、を備えている。ボビン部73の外周には、電磁コイル61が巻きつけられている。一方、ボビン部73の内側には圧縮コイルばね62が収容されている。
ボビン部73とシリンダ部74とは、内周面が同一面となるよう形成されており、バルブ67は、シリンダ部74の内部に往復動可能に収容されている。
燃料管部75は、シリンダ部74の端部に形成されており、プレッシャレギュレータ20の操作圧流出口21cを介して燃料が流入される燃料流入管77と、燃料を燃料タンク2内にリターンするための燃料流出管78と、シリンダ部74の内側に向けた開口を形成する開口端部70と、を備えている。
バルブ67は、略円柱形状の磁性体からなり、アーマチャ部71と、一方の端面に設けられたシール部64とを有している。バルブ67がシリンダ部74で移動してシール部64が開口端部70に押圧されることにより、燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路との連通が阻止されるようになっている。
圧縮コイルばね62は、バルブ67が燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路との連通を阻止する方向に付勢している。
このように構成される切替弁60において、電磁コイル61に通電されているON状態のときは、図3に示すように、バルブ67は、電磁コイル61により圧縮コイルばね62の付勢力に抗して吸引され、燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路とが連通される。したがって、燃料流入管77に流入された燃料は、シリンダ部74を経て燃料流出管78から排出される。
一方、電磁コイル61に通電されていないOFF状態のときは、図4に示すように、バルブ67は、圧縮コイルばね62の付勢により燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路との連通を阻止する。したがって、燃料流入管77に流入された燃料は、バルブ67により燃料タンク2への流出を阻止される。
次に、燃料圧を高圧にする高圧供給状態におけるプレッシャレギュレータ20の作用について説明する。
燃料ポンプユニット11(図1参照)の運転中において、ECU51により燃料圧が高圧に設定されると、図3に示すように、切替弁60がECU51によりON状態に制御される。
このとき、バルブ67のシール部64が開口端部70から離隔し、燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路とが連通する。そのため、操作圧燃料導入穴32hは、燃料タンク2内と連通し、排出穴31hおよび操作圧燃料導入穴32hのいずれもが大気圧となる。したがって、調圧室23の内部の燃料のみが調圧部材22を開弁方向に付勢する。つまり、調圧部材22の有効受圧面積が、隔壁部24の環状受圧面24aのみとなる。これにより、可動弁体部25の閉弁方向の推力が増加し、可動弁体部25を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね27の撓み量が減少することで、可動弁体部25が第1弁座部31および第2弁座部32に対して閉弁方向に変位する。
この可動弁体部25の閉弁方向への変位により、燃料通路15から分岐通路15aを介して調圧室23に供給される燃料量が減少し、結果として燃料通路15内を流通する燃料が高圧に調圧される。
一方、燃料圧を低圧にする低圧供給状態におけるプレッシャレギュレータ20の作用について説明する。燃料ポンプユニット11の運転中において、ECU51により燃料圧が低圧に設定されると、図4に示すように、切替弁60がECU51によりOFF状態に制御される。
このとき、バルブ67のシール部64が開口端部70に当接し、燃料流入管77内の流路と燃料流出管78内の流路との連通が阻止される。そのため、燃料流入管77と、プレッシャレギュレータ20の操作圧燃料導入穴32hは、燃料下流側における端部が閉塞されるため、操作圧燃料導入穴32h内の燃料圧は、調圧室23内の燃料圧と等しくなる。つまり、排出穴31hのみが大気圧となり、調圧室23の内部の燃料および操作圧燃料導入穴32hの燃料が調圧部材22を開弁方向に付勢する。したがって、調圧部材22の有効受圧面積が拡大し、隔壁部24の環状受圧面24aおよび操作圧燃料導入穴32hに対向する略円形の受圧面を含むものとなる。したがって、可動弁体部25の開弁方向の推力が増加し、可動弁体部25を開弁方向に付勢する圧縮コイルばね27の撓み量が増加することで、可動弁体部25が第1弁座部31および第2弁座部32に対して開弁方向に変位する。
そして、その可動弁体部25の開弁方向への変位により燃料通路15から分岐通路15aを介して調圧室23に供給される燃料が増加し、結果として燃料通路15内を流通する燃料が低圧に調圧される。
図5に示すように、本実施の形態に係るエンジン1を搭載した車両は、エンジン回転数センサ41、エアフロメータ42、吸気温センサ43、スロットル開度センサ44、冷却水温センサ45、アクセル開度センサ46、車輪速センサ47および空燃比センサ48を備えている。これらのセンサは、検出結果を表す信号をECU51にそれぞれ出力するようになっている。
エンジン回転数センサ41は、エンジン1のクランクシャフトの回転数を検出し、エンジン回転数NeとしてECU51に出力する。エアフロメータ42は、図示しないスロットルバルブより吸気上流側に配置され、吸入空気量に応じた検出信号をECU51に出力する。吸気温センサ43は、図示しない吸気マニホールドに配置され、吸入空気の温度に応じた検出信号をECU51に出力する。スロットル開度センサ44は、スロットルバルブの開度に応じた検出信号をECU51に出力する。
冷却水温センサ45は、エンジン1のシリンダブロックに形成されたウォータージャケットに配置されており、エンジン1の冷却水温Twに応じた検出信号をECU51に出力する。アクセル開度センサ46は、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号をECU51に出力する。
車輪速センサ47は、車両の図示しない車輪の回転速度に応じた検出信号をECU51に出力する。空燃比センサ48は、検出対象となる排気中の酸素濃度及び燃料の未燃成分の濃度に基づいて、空燃比に応じた電圧VafをECU51に出力する。したがって、空燃比センサ48は、本発明に係る空燃比検出手段の一部を構成する。
燃料供給装置8の一部を構成するECU51は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)52、RAM(Random Access Memory)53、ROM(Read Only Memory)54およびバックアップメモリ55などを備えている。なお、本実施の形態に係るECU51は、本発明に係る空燃比検出手段、低圧時排出量推定手段、高圧時特性取得手段、高圧時燃料圧推定手段および燃料噴射量制御手段を構成する。
ROM54は、燃料圧切替制御および気筒5における燃料噴射制御を実行するための制御プログラムを含む各種制御プログラムや、これらの各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップなどが記憶されている。CPU52は、ROM54に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行するようになっている。また、RAM53は、CPU52による演算結果や、上述した各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するようになっている。バックアップメモリ55は、不揮発性のメモリにより構成されており、例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶するようになっている。
CPU52、RAM53、ROM54およびバックアップメモリ55は、バス58を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース56および出力インターフェース57と接続されている。
入力インターフェース56には、エンジン回転数センサ41、エアフロメータ42、吸気温センサ43、スロットル開度センサ44、冷却水温センサ45、アクセル開度センサ46、車輪速センサ47および空燃比センサ48が接続されている。さらに、入力インターフェース56には、オルタネータ35が接続されている。なお、車両がECU51以外の他のECUを搭載し、これらのセンサのうち少なくとも一部から出力された信号が、当該他のECUを介してECU51に入力されるようにしてもよい。
出力インターフェース57は、インジェクタ3、点火プラグ6、切替弁60や図示しないスロットルバルブなどに接続されている。さらに、出力インターフェース57は、FPC17(図1参照)を介して燃料ポンプユニット11に接続されている。そして、ECU51は、上記した各種センサの出力に基づいて、燃料圧切替制御および燃料噴射制御などを含む各種制御および後述するリターン流量推定制御、プレッシャレギュレータ特性設定制御、高圧側初期設定制御および補正値設定制御を実行する。
本実施の形態において、ECU51は、オルタネータ35の起電力を検出するようになっている。図6は、本実施の形態における電力供給ユニット34周辺の回路図である。
電力供給ユニット34は、エンジン1に機械的に接続されるオルタネータ35と、オルタネータ35に電気的に接続されるバッテリ37とを有している。オルタネータ35は、エンジン1にベルト36で接続され、ベルト36を介してエンジン1から駆動力が入力されるようになっている。
オルタネータ35は、図示しない固定子のステータコイル、回転子のロータコイル、整流器およびレギュレータから構成されている。ロータコイルは、レギュレータを介してイグニッションスイッチ38の一端子に接続されている。イグニッションスイッチ38の他端子はバッテリ37に接続されており、イグニッションスイッチ38がON状態に移行すると、バッテリ37からレギュレータを介してロータコイルに通電され、ロータコイルが磁化される。エンジン1により生成された駆動力は、ロータコイルに入力されるようになっており、エンジン1の回転に連動してロータコイルが回転すると、ステータコイルに交流電圧が発生する。発生した交流電圧は整流器で直流電圧に変換され、この直流電圧がオルタネータ35の起電圧としてバッテリ37に印加される。
オルタネータ35の起電力は、エンジン回転数Neに応じて変化する。エンジン回転数Neが高回転数である場合には、オルタネータ35の起電力は、例えば14[V]の近傍になる。一方、エンジン回転数Neが低回転数である場合には、オルタネータ35の起電力は例えば8[V]の近傍になる。
また、オルタネータ35はECU51に接続されており、オルタネータ35の起電力がECU51に入力されるようになっている。また、切替弁60の電磁コイル61は、ECU51に接続されており、オルタネータ35の起電力に応じた電圧が電磁コイル61に印加されるようになっている。つまり、切替弁60の電磁コイル61に印加される電圧は、オルタネータ35の起電力を検出することにより求められる。
また、ECU51は、CPU52(図5参照)により制御されるトランジスタ69を有している。トランジスタ69は、オルタネータ35の起電力を切替弁60の電磁コイル61に印加するON状態と、オルタネータ35の起電力が切替弁60の電磁コイル61に印加されないOFF状態とのいずれかの状態をとるようになっている。
図7は、以上のように構成された燃料供給装置8の動作を示すタイミングチャートである。最初に、図7において、燃料圧が低圧から高圧に切替えられる箇所について説明する。また、オルタネータ35の起電力Ebが12[V]である場合を例に説明する。
まず、ECU51は、車両の走行状態に基づいて、時刻T0より前に燃料圧を低圧から高圧に切替える燃料圧切替要求が発生したと判断している。そして、ECU51は、オルタネータ35の起電力Ebを検出すると、後述するように設定される時刻T0、すなわち切替タイミングにおいて、オルタネータ35の起電力が切替弁60の電磁コイル61に印加されるよう、トランジスタ69をON状態にする(実線81参照)。
トランジスタ69がON状態になると、電磁コイル61に印加される電圧が0[V]から12[V]になる(実線82参照)。このとき、切替弁60の電磁コイル61に電圧Ebが印加されると、切替弁60の電磁コイル61に供給される電流Iは、以下の式(1)で表される。
I(t)=Eb/R(1−exp(−t/τ)) (1)
ここで、Ebは、オルタネータ35の起電力であり、τは、L/Rにより表される時定数である。また、Rは、電磁コイル61の電気抵抗、Lは、電磁コイル61のインダクタンスを表している。
このため、電磁コイル61に供給される電流Iは、式(1)に表される応答特性にしたがって上昇する(実線83参照)。このような電流Iが電磁コイル61に供給されると、切替弁60のバルブ67に加わる吸引力Fは、以下の式(2)により表される。
F = Φ/(2・μ・S) (2)
式(2)において、μは透磁率であり、真空の透磁率と比透磁率の積により求められる。また、Sは磁気通路の断面積を表している。また、Φは、磁気ギャップ中の磁束であり、以下の式(3)により表される。
Φ = n・(I/R) (3)
式(3)において、nは電磁コイル61のターン数、Iは上記式(1)により求められる電流、Rは磁気抵抗をそれぞれ表している。
したがって、電磁コイル61に供給される電流Iが上記式(1)にしたがって増加すると、電磁コイル61のバルブ67に対する吸引力は、式(2)にしたがって増加する。
そして、時刻T1において、バルブ67に対する電磁コイル61の吸引力が、圧縮コイルばね62のバルブ67に対する付勢力より大きくなると、バルブ67のシール部64が開口端部70に当接する下死点から離隔する上死点の方向に移動を開始する(実線84参照)。その結果、プレッシャレギュレータ20の操作圧燃料導入穴32h内の燃料圧、すなわちパイロット圧が300[kPa]から大気圧に低下する(実線85参照)。
これにより、プレッシャレギュレータ20の可動弁体部25は、オーバーシュートを経て閉弁方向に変位し(実線86参照)、これに伴い、燃料通路15内を流通する燃料も、時刻T2において一旦高圧となった後、オーバーシュートを経て時刻T3において高圧の定常状態となる(実線87参照)。
ところで、この可動弁体部25のオーバーシュート量および変位の脈動の収束の特性は、プレッシャレギュレータ20の構造に依存するため、予め実験的な測定により求めることができる。これに対し、切替弁60のバルブ67が下死点から上死点に移動を開始する時刻T1は、上記式(1)に示すように、電磁コイル61に印加される電圧Ebに応じて電磁コイル61に供給される電流Iが変わるため、毎回異なる値となる。つまり、オルタネータ35の起電力Ebによって時刻T0からT2までの時間t1が変動する。
したがって、本実施の形態に係るECU51は、燃料圧を低圧から高圧に切替える際に、オルタネータ35の起電力Ebを検出することにより、切替り遅れ時間t1を算出し、この算出した切替り遅れ時間t1および予め求められた脈動時間t2に基づいて燃料圧の切替タイミングT0を制御するようになっている。
次に、図7において、燃料圧が高圧から低圧に切替えられる箇所について説明する。ECU51は、車両の暖機時や燃料の高温時などに燃料圧を高圧に設定した状態で、車両の暖機が終了したり燃料温度が低下した場合に、燃料圧を高圧から低圧に低下する燃料圧切替制御を実行するようになっている。
ECU51は、車両の暖機時や燃料の高温時などに燃料圧を高圧に設定した状態で、車両の暖機が終了したり燃料温度が低下した場合には、燃料圧を高圧から低圧に切替える燃料圧切替要求が発生したと判断する。
そして、ECU51は、切替弁60の電磁コイル61に印加されているオルタネータ35の起電力が遮断されるよう、後述するように設定される時刻T0'、すなわち切替タイミングにおいて、トランジスタ69をON状態からOFF状態に移行する(実線81参照)。
トランジスタ69がOFF状態になると、電磁コイル61に印加される電圧が12[V]から0[V]になる(実線82参照)。このとき、切替弁60の電磁コイル61に印加されていた電圧がEbから0になり、切替弁60の電磁コイル61に供給される電流I(t)は、以下の式(4)で表される。
I(t)=Eb/R・exp(−t/τ) (4)
そのため、電磁コイル61に供給される電流Iは、式(4)に表される応答特性にしたがって減少する(実線83参照)。
また、切替弁60のバルブ67に加わる吸引力Fは、上述した式(2)および式(3)により表される。したがって、電磁コイル61に供給される電流Iが上記式(4)にしたがって減少すると、電磁コイル61のバルブ67に対する吸引力は、式(2)にしたがって減少する。
そして、時刻T1'において、電磁コイル61のバルブ67に対する吸引力が、圧縮コイルばね62のバルブ67に対する付勢力より小さくなると、バルブ67のシール部64が開口端部70から離隔した上死点から下死点の方向に移動を開始する(実線84参照)。
そして、時刻T2'において、バルブ67のシール部64が開口端部70に当接すると(実線84参照)、プレッシャレギュレータ20の操作圧燃料導入穴32h内の燃料圧、すなわちパイロット圧が大気圧から300[kPa]に上昇する(実線85参照)。
これにより、燃料通路15内を流通する燃料の燃料圧は、プレッシャレギュレータ20の可動弁体部25の開弁方向への変位に応じて、時刻T3'において一旦目標となる低圧に達すると、オーバーシュートを経て(実線87参照)、時刻T4'において低圧となる(実線87参照)。
燃料圧を低圧から高圧に切替える場合と同様、可動弁体部25のオーバーシュート量および変位の脈動の収束は、予め実験的な測定により求めることができる。また、切替弁60のバルブ67が上死点から下死点に到達するまでにかかる時間(時刻T1'〜T2')も、予め実験的な測定により求めることができる。これに対し、バルブ67が上死点から下死点に向けて移動を開始する時刻T1'は、上記式(4)に示すように、切替え開始時に電磁コイル61に印加されている電圧Ebに応じて電磁コイル61に供給される電流Iが変わるため変動する。つまり、オルタネータ35の起電力によって切替り遅れ時間t1が変動する。
したがって、本実施の形態に係るECU51は、燃料圧を高圧から低圧に切替える際に、オルタネータ35の起電力Ebを検出することにより、切替り遅れ時間t1を予測し、この予測した切替り遅れ時間t1に基づいて燃料圧の切替タイミングT0'を制御するようになっている。
オルタネータ35の起電力Ebと切替り遅れ時間t1とは、切替り遅れ時間マップとして予め対応付けられている。ECU51は、高圧への切替時および低圧への切替時に使用する切替り遅れ時間マップをそれぞれROM54に予め記憶しており、ECU51は、オルタネータ35の起電力Ebを表す信号を取得すると、切替り遅れ時間マップを参照して切替り遅れ時間t1を算出するようになっている。
燃料圧が低圧から高圧に切替わる場合には、オルタネータ35の起電力Ebが小さいほど、トランジスタ69をON状態にしてからバルブ67が移動を開始するまでの時間が長くなる。したがって、ECU51は、オルタネータ35の起電力Ebが小さいほど、トランジスタ69をOFF状態にするタイミングを前倒しすることになる。一方、燃料圧が高圧から低圧に切替わる場合には、オルタネータ35の起電力Ebが大きいほど、トランジスタ69をOFF状態にしてからバルブ67が移動を開始するまでの時間が長くなる。したがって、ECU51は、オルタネータ35の起電力Ebが大きいほど、トランジスタ69をOFF状態にするタイミングを前倒しすることになる。
また、燃料温度が低下すると、燃料の粘性が高まるため、プレッシャレギュレータ20の可動弁体部25の変位に時間がかかる。したがって、ECU51は、予め実験的な測定により求められている脈動時間t2を燃料温度により補正するようにしてもよい。
以上のように構成された燃料供給装置8において、プレッシャレギュレータ20は、燃料圧を高圧と低圧との間で切替えるよう動作するために、少なくとも調圧室23内を常に燃料で満たす必要がある。そのため、ECU51は、プレッシャレギュレータ20の動作に必要となる燃料量より多い燃料を流体導入口21aから導入し、流体排出口21bから余分な燃料が排出されるよう燃料ポンプユニット11を制御するようになっている。
ここで、プレッシャレギュレータ20が燃料圧を低圧に設定する場合、プレッシャレギュレータ20により調圧される燃料圧(制御圧)Pと、流体排出口21bから排出される燃料量(以下、リターン流量Qという)とは、図8に示す対応関係を有している。
一般に、燃料ポンプユニット11による吐出量Dの低下に応じてリターン流量Qが低下すると、制御圧Pも低下する。しかしながら、リターン流量Qがある所定値まで低下すると、操作圧燃料導入穴32hにおける燃料圧が上昇せず、結果として、可動弁体部25における受圧面積が低下した状態となる。そのため、リターン流量Qが所定値より低い場合には、プレッシャレギュレータ20はリターン流量Qが低いほど高圧供給状態に近づき、制御圧Pが上昇するようになっている。換言すれば、本実施の形態に係るプレッシャレギュレータ20のように、燃料圧を高圧および低圧に調圧可能であるプレッシャレギュレータは、リターン流量Qに対し制御圧Pが最小となる曲げ点を上記所定値として有している。
そこで、ECU51は、プレッシャレギュレータ20が燃料圧を高圧と低圧との2段に切替える機能を維持し、かつ、燃料ポンプユニット11に過剰な電圧が印加されないよう、曲げ点におけるリターン流量、すなわち上記所定値をリターン流量Qの最低必要量とし、リターン流量Qが最低必要量以上を維持するよう燃料ポンプユニット11に印加する電圧を制御するようになっている。
また、インジェクタ3から噴射される単位時間当たりの燃料量は、燃料圧の平方根に比例する。したがって、インジェクタ3による燃料噴射時間を一定とした場合、各気筒5の燃焼室内に供給される燃料量は、制御圧Pが高いほど増加する。つまり、制御圧Pが高いほど空燃比が低く、すなわちリッチとなり、空燃比センサ48は、上述した排気ガス成分に基づいて、各気筒5の燃焼室内において燃焼した混合気がリッチであったことを表す信号をECU51に送信することになる。
ところで、燃料ポンプユニット11は、製造時の特性ばらつきや経年劣化に起因して、同じ電圧が印加されたとしても吐出量Dに個体差が生じる。図9は、特性ばらつきおよび劣化に応じた燃料ポンプユニット11による吐出量Dの変化を示すグラフである。横軸は、走行距離に応じた経年劣化を示しており、縦軸は、燃料ポンプユニット11による燃料の吐出量Dを示している。また、燃料ポンプユニット11から吐出される燃料のうち、エンジン1の燃焼室において消費される燃料量をエンジン消費量Aとする。したがって、燃料ポンプユニット11から吐出される燃料量Dは、エンジン消費量Aと、プレッシャレギュレータ20からのリターン流量Qとを合計した値となる。
車両の走行距離が0である場合、燃料ポンプユニット11の吐出量Dは、特性ばらつきにより、点aと点bとの間に分布する。以下、走行距離が0の新品時において吐出量Dが点aとなる燃料ポンプユニット11を上限品、吐出量Dが点bとなる燃料ポンプユニット11を下限品という。
燃料ポンプユニット11の吐出量Dは、車両の走行距離が増加するにつれて劣化カーブに沿って減少し、例えば20万kmに達すると、走行距離が0である場合と等しい電圧が印加されたとしても上限品で点a'、下限品で点b'まで低下する。
このとき、下限品のリターン流量Qが最低必要量Qminを下回ると、図8に示したように、低圧側の燃料圧が上昇し、燃費が悪化する可能性が生じる。
したがって、従来は、車両に燃料ポンプユニット11が設置されると、当該燃料ポンプユニット11が仮に下限品であったとしても、走行距離が20万kmに達した時点でリターン流量Qが最低必要量Qminを下回らないよう、新品時の時点から高めの電圧をかけ、この電圧を維持するようになっていた。
ところが、このように燃料ポンプユニット11に印加される電圧が設定されると、ECU51は、リターン流量Qを検出するための高価なセンサを備えることなく、吐出性能や走行距離にかかわらずリターン流量Qを最低必要量Qmin以上に維持することが可能になるものの、下限品で走行距離が20万[km]に達したもの以外の燃料ポンプユニット11においては、最低必要量Qmin以上の燃料がプレッシャレギュレータ20から排出され続けることになる。つまり、従来のECU51は、燃料ポンプユニット11に必要以上の電圧を印加し続けており、燃費の低下や燃料ポンプユニット11の劣化を早める原因となっていた。
そこで、本実施の形態に係るECU51は、リターン流量Qを検出するセンサを備えていない車両において、リターン流量Qを推定し、この推定したリターン流量Qに基づいて燃料ポンプユニット11に印加される電圧を最適化するとともに、燃料ポンプユニット11の吐出性能のばらつきおよび経年劣化を求めるようになっている。つまり、本実施の形態に係るECU51は、本発明に係る低圧時排出量推定手段を構成する。
ECU51は、リターン流量Qを算出するために、リターン流量推定制御を実行するようになっている。図10は、本実施の形態に係るリターン流量推定制御を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ECU51を構成するCPU52によって所定のタイミングで実行されるとともに、CPU52によって処理可能なプログラムを実現する。
ECU51は、まず燃料の低圧供給状態であるか否かを判断する(ステップS11)。具体的には、ECU51は、冷却水温センサ45から入力される信号に基づいて、燃料が高圧供給状態となる車両の暖機時や高燃料温度時に該当していないか否かを判断する。ECU51は、燃料の低圧供給状態であると判断すると(ステップS11でYES)、ステップS12に移行する。一方、ECU51は、燃料の高圧供給状態であると判断すると(ステップS11でNO)、ENDに移行する。
次に、ECU51は、燃料噴射量が一定であるか否かを判断する(ステップS12)。具体的には、ECU51は、エンジン回転数センサ41、スロットル開度センサ44およびアクセル開度センサ46から入力される信号に基づいて、エンジン回転数、スロットル開度およびアクセル開度を所定時間検出する。そして、ECU51は、これらの値が所定の幅にある場合には、燃料噴射量が一定であると判断する。
ECU51は、燃料噴射量が一定であると判断した場合には(ステップS12でYES)、ステップS13に移行する。一方、ECU51は、燃料噴射量が一定でないと判断した場合には(ステップS12でNO)、ENDに移行する。
次に、ECU51は、冷却水温センサ45など公知のセンサから入力される信号に基づいて、燃料温度が推定できるか否かを判断する(ステップS13)。具体的には、ECU51は、冷却水温センサ45などのセンサから燃料温度が推定できる車両の走行状態であるか否かを判断する。この走行状態を表す諸条件は、使用するセンサと燃料温度との相関関係に応じて予め実験的に定められている。
ECU51は、燃料温度を推定可能であると判断した場合には(ステップS13でYES)、ステップS14に移行する。一方、ECU51は、燃料温度を推定可能でないと判断した場合には(ステップS13でNO)、ENDに移行する。なお、車両が燃料温度を検出するための燃料温度センサを備えている場合には、この燃料温度センサから入力される信号に基づいて、燃料温度を表す情報を直接取得してもよい。
次に、ECU51は、燃料ポンプユニット11に印加される電圧を所定値分減少させる(ステップS14)。本実施の形態においては、ECU51は、所定値として0.5[V]低下させる。そして、ECU51は、現在燃料ポンプユニット11に印加されている電圧をRAM53に記憶する(ステップS15)。
次に、ECU51は、空燃比センサ48から入力される信号に基づいて、空燃比がリーンの方向に振れたか否かを判断する(ステップS16)。
ECU51は、燃料ポンプユニット11に印加される電圧を低下させたことにより空燃比がリーンの方向に振れたと判断した場合には(ステップS16でYES)、ステップS14に戻り、燃料ポンプユニット11に印加される電圧をさらに0.5[V]低下させる。一例として、燃料ポンプユニット11におけるリターン流量Qと制御圧Pとの関係が、図8に示す点2から点5にある場合には、電圧を0.5[V]低下させたことにより空燃比がリーンの方向に振れるため、ECU51は、ステップS16において電圧を再び0.5[V]低下させることになる。
一方、ECU51は、空燃比がリーンの方向に振れていない、すなわちリッチの方向に振れたと判断すると(ステップS16でNO)、RAM53に記憶されている電圧を取得する(ステップS17)。一例として、燃料ポンプユニット11におけるリターン流量Qと制御圧Pとの関係が、図8に示す点6にある場合には、電圧を0.5[V]低下させたことにより空燃比がリッチの方向に振れたため、ECU51は、ステップS17において、点6の状態における電圧をRAM53から取得することになる。
そして、ECU51は、RAM53から取得した電圧の値より0.5[V]高い電圧が燃料ポンプユニット11に印加された際に空燃比が最もリーンに振れているので、この電圧を最リーン電圧Vafと定義し、バックアップメモリ55に記憶する。一例として、ECU51は、RAM53から取得した電圧に0.5[V]を加えたV(図8参照)を最リーン電圧Vafと定義する。なお、ECU51は、このリターン流量推定制御を常時実行してもよく、あるいは、所定の走行距離、あるいは走行時間ごとに実行するようにしてもよい。ここで、本実施の形態に係る最リーン電圧Vafは、本発明に係る最低電圧を意味する。
また、ECU51は、最リーン電圧Vafに基づいて、以下に説明するようにリターン流量Qを算出する(ステップS18)。
リターン流量Qは、同一の電圧が燃料ポンプユニット11に印加されたとしても、燃料ポンプユニット11の劣化度合いおよび吐出特性の個体差により変化する。そこで、ECU51は、最リーン電圧Vafを算出すると、平均的な吐出特性を有する燃料ポンプユニット11の新品時における最リーン電圧Vaf(以下、初期電圧Viniという)と、リターン流量を推定する対象となる燃料ポンプユニット11の最リーン電圧Vafとの差に基づいて、燃料ポンプユニット11の個体差に応じた吐出特性を算出するようになっている。
初期電圧Viniと最リーン電圧Vafとの差と、燃料ポンプユニット11による吐出量Dの変化量、すなわちリターン流量Qの変化量は、個体差によらず一様に表される。そこで、ECU51は、燃料ポンプユニット11に印加される初期電圧Viniと最リーン電圧Vafとの差と、当該電圧差に応じた吐出量Dの変化量と、を対応付けた吐出量算出マップを予めROM54に記憶している。吐出量算出マップは、図11に示すように、傾きαが一定となるグラフにより表されるものであり、ECU51は、上記リターン流量推定制御において求めた最リーン電圧Vafと初期電圧Viniとの電圧差を算出し、吐出量算出マップを参照することにより、リターン流量Qのずれを算出する。なお、この傾きαは、ポンプ駆動モータ11mにおける公知の電圧方程式により算出できる。また、傾きαは、実験的な測定により予め求められてもよい。
本実施の形態における一例として、リターン流量推定制御において求めた最リーン電圧Vafと初期電圧Viniとの電圧差が0.6[V]、傾きα=30であるとする。また、新品時に8[V]の電圧が印加された場合、平均的な吐出特性(図9における点c)を有する燃料ポンプユニット11の吐出量Dが80[L/h]になる場合を考える。また、この平均的な吐出特性を有する燃料ポンプユニット11の新品時におけるVafを7[V]とする。
ECU51は、初期電圧Viniと最リーン電圧Vafとの差0.6[V]と、傾きα=30との積から、吐出量Dの変化量を18[L/h]と算出する。したがって、ECU51が燃料ポンプユニット11に8[V]の電圧を印加している場合、現在のリターン流量Qは、吐出量80[L/h]から、エンジン消費量16[L/h]と吐出量Dの変化量18[L/h]を引いた46[L/h]であると推定するようになっている。
また、ECU51は、算出したリターン流量Qを、燃料温度Tに応じて補正してもよい。リターン流量Qに対する補正量は、燃料温度Tに対応付けられた補正量マップとして予めROM54に記憶されている。この補正量マップにおける補正量は、リターン流量Qが燃料温度Tの減少に伴い減少するように定義されており、予め実験的な測定により求められている。なお、ECU51は、補正量マップの代わりに、燃料温度Tに応じて補正量を算出する式をROM54に記憶していてもよい。
また、ECU51は、燃料ポンプユニット11に印加する電圧を算出した最リーン電圧Vafに基づいて調節するようになっている。この場合、ECU51は、最リーン電圧Vafより若干高い電圧を燃料ポンプユニット11に印加することにより、不要に高い電圧を印加することを抑圧するとともに、次回リターン流量推定制御を実行するまでにリターン流量Qが変動したとしても、リターン流量Qが最低必要量Qminを下回ることを抑制することが可能となる。
ここで、燃料圧の高圧時において、実空燃比と目標空燃比とが乖離する原因となる目標燃料圧と実燃料圧との乖離は、上述した燃料ポンプユニット11の吐出特性のばらつき等のみならず、プレッシャレギュレータ20の調圧特性のばらつきによっても生じ得る。
燃料ポンプユニット11の吐出特性のばらつきおよび経年劣化は、上述したように、ECU51により印加電圧を変化させ、リターン流量Qを算出することにより推定することができる。これに対し、プレッシャレギュレータ20が一旦燃料供給装置8に組み込まれると、燃料供給装置8の全体の特性ばらつきからプレッシャレギュレータ20のみの特性ばらつきを抽出して把握することは難しい。
また、プレッシャレギュレータ20の低圧設定時における燃料圧は、ハウジング部材18、19のかしめの結合度合いにより調節することができる。しかしながら、高圧側の設定圧は調圧部材22のハード特性に依存するため、高圧側の燃料圧を低圧側の燃料圧に対して独立に調節することは難しい。
そこで、本実施の形態においては、まず、プレッシャレギュレータ20が燃料供給装置8に組み込まれる前の出荷時において、プレッシャレギュレータ20の高圧側の調圧特性を予め測定し、ECU51は、この測定により得られた調圧特性をバックアップメモリ55に記憶するようになっている。つまり、本実施の形態におけるECU51は、高圧時特性取得手段を構成する。
図12に示すように、燃料圧の高圧時におけるリターン流量Qと制御圧Pとは、上記の傾きαの関係で表され、燃料ポンプユニット11の吐出特性のばらつきおよび経年劣化は、リターン流量Qと平行方向(図12における左右方向)の広がりとして表すことができる。また、傾きαは、プレッシャレギュレータ20の調圧特性のばらつきにかかわらず同じ値をとる。
これに対し、プレッシャレギュレータ20の調圧特性のばらつきは、制御圧Pと平行方向(図12における上下方向)の広がり90として表すことができる。
したがって、プレッシャレギュレータ20の工場出荷時に、プレッシャレギュレータ20の特性ばらつきを予め実測することにより、図12に示す高圧特性のうち、直線91および直線92の間のいずれかの位置において定義される直線93によりプレッシャレギュレータ20の調圧特性を表すことができる。
本実施の形態においては、ECU51は、制御圧Pとリターン流量Qとの関係を、傾きが既知の値αの一次関数として予めROM54に記憶しており、工場出荷時の実測により、この一次関数の制御圧P方向の位置、つまり縦軸との切片を表す値をバックアップメモリ55に記憶するようになっている。
工場出荷時の実測においては、測定対象となるプレッシャレギュレータ20を、所望の吐出量が得られる燃料ポンプや、設定圧を高圧側と低圧側との間で切り替えるための切替弁などにより構成される実測用装置に接続する。そして、低圧時においてプレッシャレギュレータ20からのリターン流量Qが予め定められた流量になるよう燃料ポンプの出力を設定し、この状態で設定圧が高圧となるよう切替弁を制御する。そして、この時に検出される高圧時の燃料圧と低圧時のリターン流量Qから、図12における直線93の位置を特定するようになっている。これにより、ECU51は、ROM54に記憶されている一次関数およびバックアップメモリ55に記憶されている値を用いて高圧側の燃料圧を推定することができる。
次に、本実施の形態に係るプレッシャレギュレータ特性設定制御処理について図13を参照して説明する。なお、以下の処理は、ECU51を構成するCPU52によって所定のタイミングで実行されるとともに、CPU52によって処理可能なプログラムを実現する。
まず、上記のようにプレッシャレギュレータ20の工場出荷時における高圧時の燃料圧を実測し、この燃料圧と低圧時のリターン流量とに基づいてプレッシャレギュレータ20の調圧特性が一次関数により特定される。ECU51は、この一次関数を特定する値を当該プレッシャレギュレータ20の初期の調圧特性としてバックアップメモリ55に記憶する(ステップS21)。
次に、ECU51は、現在の低圧時リターン流量Qを推定する(ステップS22)。低圧時リターン流量Qは、上述したようにリターン流量推定制御を実行することにより推定される。
次に、ECU51は、ステップS21により実測された調圧特性およびステップS22において推定された低圧時リターン流量から、燃料圧が高圧側に設定された場合に得られる燃料圧を推定する(ステップS23)。つまり、本実施の形態に係るECU51は、本発明に係る高圧時燃料圧推定手段を構成する。
そして、ECU51は、燃料の噴射時間に対する第1の補正をする(ステップS24)。具体的には、ECU51は、燃料噴射量制御の実行により、一回当たりの噴射に要求される燃料噴射量を算出し、この燃料噴射量を得るために、基準となる予め定められた燃料圧において必要となる噴射時間を算出する。
そして、ECU51は、基準となる燃料圧とステップS23において算出された燃料圧との比の平方根の値により燃料噴射時間に対する第1の補正をする。
以上のように、ECU51は、工場出荷時のプレッシャレギュレータ20の調圧特性のばらつきに応じて燃料噴射時間を補正するようになっている。しかしながら、ECU51は、経年劣化に応じたリターン流量Qの変化に応じて高圧側燃料圧がどのように変化するかを算出することはできるものの、このプレッシャレギュレータ20が実際に燃料供給装置8に設置された時点における初期の高圧時燃料圧を把握していなければ、現在の高圧時燃料圧の推定に誤差が生じる可能性がある。
そこで、本実施の形態に係る燃料供給装置8は、調圧特性が特定された後のプレッシャレギュレータ20を燃料供給装置8に組み込んだ際の、初期の高圧側燃料圧を設定する高圧側初期設定制御処理を実行するようになっている。
具体的には、プレッシャレギュレータ20が燃料供給装置8に組み込まれた直後において、燃料ポンプユニット11に予め定められた電圧を印加し、設定圧が高圧側になるよう切替弁を制御することにより、初期の高圧側燃料圧を実測し、この実測された値をバックアップメモリ55に記憶するようになっている。
図14に示すように、ECU51は、プレッシャレギュレータ特性設定制御処理により算出したプレッシャレギュレータ20の特性を表す直線93において、初期の高圧側燃料圧を予め実測し、このときの低圧側リターン流量Qと対応させてバックアップメモリ55に記憶するようになっている。
これにより、ECU51は、燃料ポンプユニット11が経年劣化したとしても、上記のリターン流量推定制御処理を実行することにより低圧時リターン流量Qの変化量を算出し、この変化量に対応する高圧側燃料圧の変化量を算出することにより、初期の高圧側燃料圧から高圧側燃料圧がどの程度変化をしたかを算出できる。結果として、ECU51は、現在の高圧時燃料圧を推定することができる。
次に、本実施の形態に係る高圧側初期設定制御処理について図15を参照して説明する。なお、以下の処理は、ECU51を構成するCPU52によって所定のタイミングで実行されるとともに、CPU52によって処理可能なプログラムを実現する。
まず、プレッシャレギュレータ特性設定制御処理が実行された後のプレッシャレギュレータ20を、燃料供給装置8に設置する。そして、この燃料供給装置8において高圧側燃料圧が実測される。ECU51は、この実測値を初期の高圧側燃料圧として、バックアップメモリ55に記憶する(ステップS31)。
次に、ECU51は、低圧時リターン流量Qを算出する(ステップS32)。低圧時リターン流量Qは、上述したようにリターン流量推定制御を実行することにより推定される。
次に、ECU51は、低圧時リターン流量Qの変化量に基づき、高圧側燃料圧を推定する(ステップS33)。具体的には、ECU51は、リターン流量推定制御処理により得られたリターン流量の変化量と、図14に示す直線93の特性とに基づいて、現在の時点における高圧側燃料圧を推定するようになっている。
次に、ECU51は、燃料噴射時間を補正する(ステップS34)。具体的には、ECU51は、プレッシャレギュレータ特性設定制御処理のステップS24により第1の補正が実行された燃料噴射時間に対し、ステップS33で特定された高圧時燃料圧に基づいて第2の補正を実行するようになっている。
以上のように、ECU51は、高圧側初期設定制御処理を実行することにより、現在の高圧時燃料圧を特定することができる。
なお、以上の説明においては、ECU51は、プレッシャレギュレータ特性設定制御処理の実行後に高圧側初期設定制御処理を実行する場合について説明したが、これに限定されず、ECU51は、高圧側初期設定制御処理を独立して実行するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、プレッシャレギュレータ20の調圧特性を予め実測する場合および初期の高圧側燃料圧を予め実測する場合について説明した。しかしながら、ECU51は、プレッシャレギュレータ20の調圧特性を予め取得する代わりに、空燃比フィードバック制御により得られる学習値を予め取得し、この学習値をプレッシャレギュレータ20の調圧特性を表す値として燃料噴射時間の補正に使用するようにしてもよい。
この場合、本実施の形態に係るECU51は、燃料供給装置8の組み立て後において、車両に搭載する前に燃料の高圧時における空燃比フィードバック制御を予め実行し、このフィードバック制御に用いられる学習値をバックアップメモリ55に予め記憶しておくようにする。この学習値は、プレッシャレギュレータ20の調圧特性のばらつきを反映した値となる。
また、ECU51は、リターン流量推定制御によって得られるリターン流量Qの変化量と、初期の高圧側燃料圧とに基づいて、現在の高圧側燃料圧を推定し、現在の高圧側燃料圧と初期の高圧側燃料圧との比の平方根の値により、予め記憶された学習値を補正するようになっている。なお、初期の高圧側燃料圧としては、平均的な調圧特性を有するプレッシャレギュレータ20を用い、かつ、平均的な吐出特性を有する燃料ポンプユニットに対し予め定められた電圧を印加した場合に得られる値として予め実験的な測定により求めておくと好適である。
具体的には、ECU51は、工場出荷時において、燃料供給装置8を用いて空燃比フィードバック制御を実行し、この学習値を、燃料噴射制御による燃料噴射時間を補正するための初期学習値としてバックアップメモリ55に記憶する。なお、空燃比フィードバック制御は、PID制御など公知のフィードバック制御により実行される。
そして、初期の高圧側燃料圧と、上記のように推定される高圧側燃料圧に基づいて、当該初期学習値を補正するようになっている。
ここで、上述したように、燃料噴射量は、燃料噴射時間が一定ならば、燃料圧の平方根に比例する。例えば、工場出荷時における高圧側燃料圧がP1、現在の高圧側燃料圧がP2、工場出荷時における噴射時間の初期学習値がCiniであるならば、噴射時間に対する新たな学習値Cは、次式(5)により求めることができる。
C=Cini・√(P2/P1) (5)
次に、本実施の形態に係る補正値設定制御処理について図16を参照して説明する。なお、以下の処理は、ECU51を構成するCPU52によって所定のタイミングで実行されるとともに、CPU52によって処理可能なプログラムを実現する。
まず、工場出荷時、すなわち初期の燃料供給装置8に対し、高圧時におけるフィードバック制御が実行され、噴射時間に対する初期の学習値が実測により求められる。ECU51は、この実測により得られた初期の噴射時間学習値をバックアップメモリ55に記憶する(ステップS41)。
次に、ECU51は、初期の高圧時燃料圧をバックアップメモリ55に記憶する(ステップS42)。
次に、ECU51は、低圧時リターン流量Qを推定する(ステップS43)。低圧時リターン流量Qは、上述したようにリターン流量推定制御を実行することにより推定される。
次に、ECU51は、低圧時のリターン流量の変化量に基づき、高圧側燃料圧を算出する(ステップS44)。
次に、ECU51は、上記式(5)により算出した新たな学習値により燃料噴射時間を補正する(ステップS45)。これにより、ECU51は、燃料圧が高圧側に設定されている場合においても、実空燃比と目標空燃比との乖離を抑制し、燃費向上を図ることが可能となる。
このように、ECU51は、燃料圧が低圧側に設定されている状態で、燃料圧を高圧側に切替えた後の制御圧を推定できるので、燃料圧の切替直後から精度よく燃料圧を推定できる。したがって、ECU51は、推定した燃料圧に応じて燃料噴射時間を補正することにより、実空燃比を理論空燃比などの目標空燃比に近づけることが可能となり、結果として、燃費を向上することが可能となる。
以上のように、本発明の実施の形態に係る燃料供給装置8は、使用中においてはプレッシャレギュレータ20の高圧時特性ばらつきを検出することができない場合においても、初期状態における特性および低圧時のリターン流量に基づいて現在の高圧時燃料圧を推定することが可能となる。したがって、低圧から高圧への設定燃料圧の切替え後における燃料圧を推定し、燃料圧が高圧に切替わった場合においても実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離することを抑制することにより、燃費向上を図ることができる。
また、プレッシャレギュレータ20が燃料供給装置8に組み込まれると、プレッシャレギュレータ20の調圧特性の個体差を算出することが難しくなるが、予め実測した調圧特性を用いることにより、プレッシャレギュレータ20の個体差を反映した高圧時燃料圧の推定が可能となる。
また、高圧時の燃料圧に応じて燃料噴射時間を補正するので、燃料圧が高圧時および低圧時のいずれの場合においても、実空燃比を目標空燃比に近づけることができる。
また、燃料ポンプユニット11に印加される電圧の変化に応じて、プレッシャレギュレータ20からのリターン流量Qを推定することが可能となる。結果として、燃料ポンプユニット11の劣化度合いおよび吐出特性のばらつきを求めることができる。
また、平均的な吐出特性を有する燃料ポンプユニット11の初期電圧Viniが予め算出されていれば、すべての燃料ポンプユニット11に対し初期電圧Viniを測定することなく、燃料ポンプユニット11の劣化特性や吐出特性のばらつきを算出することが可能になる。したがって、燃料供給装置8の生産効率を低下することなく各燃料ポンプユニット11を最適な状態に維持することができる。
また、燃料の温度に応じてプレッシャレギュレータ20から排出される燃料量が変化する場合においても、燃料の温度に応じてリターン流量Qの推定値を補正するので、リターン流量Qを精度よく推定することが可能となる。
なお、以上の説明において、プレッシャレギュレータ20および切替弁60の構成は一例である。したがって、小型化、低コスト化あるいは燃料圧の切替え応答性などの点で本実施の形態に係る燃料供給装置8より低下する可能性が高いものの、例えば、プレッシャレギュレータ20を公知のものと置き換えてもよい。
また、以上の説明においては、ECU51がリターン流量Qを推定する際に、空燃比がリッチの方向に振れるまで電圧を0.5Vずつ下げていく場合について説明したが、これに限定されず、ECU51は、空燃比がリッチの方向に振れるまで0.5Vずつ下げていき、空燃比がリッチの方向に振れたならば、電圧を再び0.5Vずつ上げていくようにしてもよい。この場合、電圧を上げることにより空燃比が再びリッチの方向に振れる直前の電圧が最リーン電圧Vafとなる。また、ECU51は、最リーン電圧Vafを求めるために電圧を低下させる場合には0.5Vずつ下げていき、空燃比がリッチの方向に振れたことにより電圧を再び上昇させる場合には、電圧を0.1Vずつ上げていくようにしてもよい。この場合、最リーン電圧Vafをより正確に求めることが可能となる。
以上のように、本発明に係る燃料供給装置は、設定燃料圧の切替え後における燃料圧を推定し、燃料圧が切替わった場合においても実際の燃料噴射量が所望の燃料噴射量から乖離することを抑制することにより、燃費向上を図ることができるという効果を奏するものであり、燃料タンク内に貯留された燃料を調圧して燃料消費部に供給する燃料供給装置に有用である。
1 エンジン
2 燃料タンク
3 インジェクタ(燃料消費部)
5 気筒(燃料消費部)
7 吸気ポート
8 燃料供給装置
10 燃料圧送機構
11 燃料ポンプユニット
15 燃料通路
15a 分岐通路
19a 大気圧導入穴
20 プレッシャレギュレータ(可変燃料圧調整弁)
21 ハウジング
21a 流体導入口
21b 流体排出口
21c 操作圧流出口
22 調圧部材
23 調圧室
24 隔壁部
24a 環状受圧面
25 可動弁体部
26 背圧室
31 第1弁座部
31h 排出穴
32 第2弁座部
32h 操作圧燃料導入穴
35 オルタネータ
41 エンジン回転数センサ
42 エアフロメータ
44 スロットル開度センサ
45 冷却水温センサ
47 車輪速センサ
48 空燃比センサ(空燃比検出手段)
51 ECU(空燃比検出手段、低圧時排出量推定手段、高圧時特性取得手段、高圧時燃料圧推定手段、燃料噴射量制御手段)
60 切替弁
61 電磁コイル
67 バルブ
69 トランジスタ
70 開口端部
75 燃料管部
77 燃料流入管
78 燃料流出管

Claims (8)

  1. 内燃機関の燃料噴射部に供給する燃料を吐出するとともに該燃料の吐出量を印加電圧に応じて変化させる燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプから吐出される燃料の圧力を受圧する調圧部材および該調圧部材を閉弁方向に付勢する弁体付勢部材を有し、前記燃料ポンプから吐出される燃料のうち余剰の燃料を排出しつつ前記燃料を予め設定された制御圧に調圧する可変燃料圧調整弁と、を備え、
    前記可変燃料圧調整弁が、前記調圧部材を開弁方向に付勢する燃料圧の受圧面積の変化により、前記制御圧を低圧側制御圧にする低圧の調圧特性と前記制御圧を高圧側制御圧にする高圧の調圧特性とに切替え可能である燃料供給装置であって、
    前記内燃機関の排気成分に基づいて空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記燃料ポンプに印加される電圧から求めた前記燃料ポンプの前記吐出量を前記空燃比検出手段により検出された空燃比に基づいて補正し、該補正後の吐出量と前記燃料噴射部での燃料消費量とに基づいて、前記低圧の調圧特性下で前記可変燃料圧調整弁から排出される前記燃料の排出量を推定する低圧時排出量推定手段と、
    前記燃料の排出量に応じて前記高圧側制御圧を変化させる前記可変燃料圧調整弁の前記高圧の調圧特性を取得する高圧時特性取得手段と、
    前記低圧時排出量推定手段により推定された燃料の排出量、および、前記高圧時特性取得手段により取得された前記高圧の調圧特性に基づいて前記推定された燃料の排出量で前記低圧の調圧特性から前記高圧の調圧特性に切り替える場合の前記高圧側の制御圧に対応する燃料圧を推定する高圧時燃料圧推定手段と、を備えることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記高圧時特性取得手段は、前記燃料供給装置に組み込まれる前に測定された前記可変燃料圧調整弁の前記高圧の調圧特性を取得することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記燃料噴射部における燃料噴射時間の長さを制御する燃料噴射量制御手段を備え、
    前記燃料噴射量制御手段は、前記高圧時燃料圧推定手段により推定された燃料圧に応じて前記燃料噴射時間の長さを補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記高圧時燃料圧推定手段は、初期の高圧時燃料圧を基準となる高圧時燃料圧として予め記憶し、前記低圧時排出量推定手段により推定された燃料の排出量と、前記高圧時特性取得手段により取得された前記高圧の調圧特性とに基づいて前記基準となる高圧時燃料圧を補正することにより、現在の高圧時燃料圧を推定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の燃料供給装置。
  5. 前記低圧時排出量推定手段は、前記燃料ポンプに印加する電圧を変化させるときの前記空燃比検出手段により検出される空燃比の変化に基づいて、前記可変燃料圧調整弁の調圧に必要な必要最低流量に対応する最低電圧を検出し該検出した最低電圧と前記燃料ポンプの必要最低流量に対応する最低電圧として予め設定された初期電圧とに基づいて、前記補正後の前記燃料の排出量を推定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の燃料供給装置。
  6. 前記初期電圧は、前記燃料ポンプの個体差によるばらつきの平均値であることを特徴とする請求項5に記載の燃料供給装置。
  7. 前記低圧時排出量推定手段は、前記燃料の温度に対応付けられた補正量をマップとして記憶しており、前記燃料の温度に応じて前記排出量の推定値を補正することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1の請求項に記載の燃料供給装置。
  8. 前記可変燃料圧調整弁は、前記燃料が導入される燃料導入口および該燃料が排出される燃料排出口を有するハウジングと、前記ハウジングとの間に前記燃料導入口に連通する調圧室を形成する隔壁部と前記調圧室内の燃料圧に応じて前記調圧室を前記燃料排出口に連通させる開弁方向に変位する可動弁体部とを有する調圧部材と、を備え、
    前記調圧室の内部に前記燃料排出口に連通するとともに前記可動弁体部の変位に応じて開度が変化する排出穴を形成する第1弁座部と、前記調圧室の内部に前記可動弁体部の変位に応じて開度が変化するとともに操作圧を有する燃料が導入される操作圧燃料導入穴を形成する第2弁座部とが、それぞれ前記ハウジングに設けられ、
    前記調圧部材が前記開弁方向に燃料圧を受ける面積が、前記操作圧燃料導入穴内の操作圧に応じて変化することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1の請求項に記載の燃料供給装置。
JP2011233024A 2011-10-24 2011-10-24 燃料供給装置 Expired - Fee Related JP5817433B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011233024A JP5817433B2 (ja) 2011-10-24 2011-10-24 燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011233024A JP5817433B2 (ja) 2011-10-24 2011-10-24 燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013092061A JP2013092061A (ja) 2013-05-16
JP5817433B2 true JP5817433B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=48615388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011233024A Expired - Fee Related JP5817433B2 (ja) 2011-10-24 2011-10-24 燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5817433B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4415276B2 (ja) * 2006-04-04 2010-02-17 株式会社デンソー 燃料供給装置
JP4732429B2 (ja) * 2007-12-18 2011-07-27 愛三工業株式会社 調圧弁及び燃料供給装置
JP5292111B2 (ja) * 2009-01-15 2013-09-18 本田技研工業株式会社 内燃機関の燃料供給装置
JP2011153529A (ja) * 2010-01-26 2011-08-11 Aisan Industry Co Ltd エンジンの燃料供給装置
CN102753809B (zh) * 2010-02-10 2015-02-18 丰田自动车株式会社 流体压力调整装置及燃料供应装置
JP5054795B2 (ja) * 2010-03-23 2012-10-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の燃料供給制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013092061A (ja) 2013-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7025050B2 (en) Fuel pressure control device for internal combination engine
US10393056B2 (en) Method and system for characterizing a port fuel injector
US10760518B2 (en) Method and system for characterizing a port fuel injector
JP4951380B2 (ja) 高圧燃料系の制御装置
US10989132B2 (en) Method and system for fuel injector balancing
JP5212546B2 (ja) 燃料供給装置
JP2005320872A (ja) 燃料噴射システム
JP4525691B2 (ja) 燃料噴射圧力制御装置及び燃料噴射圧力制御システム
JP2010043614A (ja) エンジンの制御装置
US9670863B2 (en) Apparatus and method for controlling internal-combustion engine
US20110196594A1 (en) Controller for fuel injection system
JP2013253560A (ja) 燃料供給装置
JP5337911B2 (ja) 燃料供給装置
JP2015086763A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009221906A (ja) 筒内噴射式内燃機関の低圧ポンプ制御装置
JP5045640B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP5970772B2 (ja) 燃料供給装置
US9574514B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine
JP5817433B2 (ja) 燃料供給装置
JP5687598B2 (ja) 燃料供給装置
JP5181890B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013092059A (ja) 燃料供給装置
JP2013092058A (ja) 燃料供給装置
JP4421451B2 (ja) 内燃機関用燃料供給システムの異常検出装置
JP5514173B2 (ja) 内燃機関の燃料ポンプ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150914

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5817433

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees