以下、添付図面を参照して、本発明における実施例を詳細に説明する。
[実施例1]
<システム>
図1は、実施例1における情報設定システムの一例を示す図である。図1に示すように、情報設定システムは、ネットワークを介して画像処理装置10、20、30、情報処理装置40が接続されている。各画像処理装置は、情報処理装置40とデータ通信をすることができる。画像処理装置は、例えばMFP(Multifunction Peripheral)やプリンタである。
画像処理装置10は、例えば、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。画像処理装置10は、情報処理装置40に対し、装置を動作させるための設定情報の取得要求を送信する。この設定情報は、プリファレンス情報ともいう。プリファレンス情報は、例えば、各アプリケーションの設定項目における設定値や装置内部の機能の設定項目における設定値などを含む。画像処理装置10は、取得したプリファレンス情報を用いて機器設定を行う。なお、画像処理装置20、30は、画像処理装置10と同様であるため、以下では画像処理装置10を用いて説明する。
情報処理装置40は、ネットワークを介して接続される各画像処理装置で共通して設定されるプリファレンス情報を保持する。情報処理装置40は、各画像処理装置からプリファレンス情報の取得要求を受信した場合は、プリファレンス情報を各画像処理装置に送信する。情報処理装置40は、記憶部を有するサーバとしての役割を有する。
つまり、本実施例では、共通のプリファレンス情報を複数の画像処理装置に設定する際、PULL型の設定方法を提供する。
<ハードウェア>
図2は、実施例1における画像処理装置10のハードウェアの一例を示すブロック図である。画像処理装置10のハードウェアとしては、コントローラ101と、オペレーションパネル102と、ファクシミリコントロールユニット(FCU)103と、プロッタ104、スキャナ105及びその他ハードウェア106で構成されるエンジン部107を含む。
コントローラ101は、CPU111、ASIC112、NB121、SB122、MEM−P131、MEM−C132、HDD(ハードディスクドライブ)133、NIC(ネットワークインタフェースコントローラ)141、USBデバイス142、IEEE1394デバイス143、セントロニクスデバイス144を含む。
CPU111は、種々の情報処理用のICである。ASIC112は、種々の画像処理用のICである。NB121は、コントローラ101のノースブリッジである。SB122は、コントローラ101のサウスブリッジである。MEM−P131は、画像処理装置10のシステムメモリである。MEM−C132は、画像処理装置10のローカルメモリである。HDD133は、画像処理装置10のストレージである。
NIC141は、MACアドレスによるネットワーク通信用のコントローラである。USBデバイス142は、USB規格の接続端子を提供するためのデバイスである。IEEE1394デバイス143は、IEEE1394規格の接続端子を提供するためのデバイスである。セントロニクスデバイス144は、セントロニクス仕様の接続端子を提供するためのデバイスである。
オペレーションパネル102は、オペレータが画像処理装置10に入力を行うためのハードウェアであると共に、オペレータが画像処理装置10から出力を得るためのハードウェアである。
FCU103は、受信したファックスデータを格納し、通常G3規格に従ってファックスデータの送受信を行う。FCU103は、オプションとしてさらにG3規格とG4規格とを搭載してもよい。プロッタ104は、印刷処理を行う。スキャナ105は、原稿を読み取り、文書データを生成する。
図3は、実施例1における情報処理装置40のハードウェアの一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置40は、制御部401、主記憶部402、補助記憶部403、外部記憶装置I/F部404、ネットワークI/F部406、入力部407、表示部408を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
制御部401は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部401は、主記憶部402に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
主記憶部402は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部401が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部403は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
外部記憶装置I/F部404は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体405(例えば、フラッシュメモリ、SDカードなど)と情報処理装置40とのインタフェースである。
また、記憶媒体405に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体405に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部404を介して情報処理装置40にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは情報処理装置40により実行可能となる。
ネットワークI/F部406は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と情報処理装置40とのインタフェースである。
入力部407は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部408の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等を有する。また、入力部407は、ユーザが制御部401に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザインタフェースである。
表示部408は、CRTやLCD等により構成され、制御部401から入力される表示データに応じた表示が行われる。なお、情報処理装置40は、入力部407と表示部408とは必ずしも備えなくてもよい。
<構成>
・画像処理装置10
図4は、実施例1における画像処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、画像処理装置10は、更新制御手段501、通信制御手段502、設定情報制御手段503、情報記憶手段504、操作手段505、電源制御手段506、メール制御手段507、機器状態管理手段508、設定値管理手段509、アクセス権管理手段510、ジョブ状態監視手段511を含む。
操作手段505は、例えばオペレーションパネル102により実現され、情報記憶手段504は、例えばHDD133により実現される。また、通信制御部502は、例えばNIC141などにより実現され、その他の構成は、例えばCPU111により実現されうる。なお、情報記憶手段504以外の構成は、モジュールとして実装されうる。
更新制御手段501は、所定のトリガを検知してプリファレンス情報の設定、更新を制御する。所定のトリガとは、管理者による操作や、電源がONになった時(起動時)、定期的、プリファレンス情報の変更、機器異常発生などが考えられる。
また、更新制御手段501は、分割されたプリファレンス情報を取得するため、どのプリファレンス情報を取得するかを判断したり、分割された所定のプリファレンス情報を取得できないときは、エラー通知を行うよう制御したりする。更新制御手段501の機能の詳細については、後述する。
通信制御手段502は、ネットワークで接続された外部機器との通信を制御する。通信制御手段502は、例えば更新制御手段501からの指示によりプリファレンス情報の取得要求を情報処理装置40に送信したり、情報処理装置40からプリファレンス情報を受信したりする。つまり、通信制御手段502は、送信手段や受信手段として機能する。
通信制御手段502は、プリファレンス情報の取得要求を送信する前に認証用の機器IDや認証情報(ユーザアカウント、パスワード)を送信してもよい。設定情報制御手段503は、プリファレンス情報の自装置への設定を制御する。設定情報制御手段503と、更新制御手段501とは、1つの構成として実装されてもよい。情報記憶手段504は、機器に設定されるプリファレンス情報などを記憶する。
操作手段505は、ユーザからの操作の受け付けと、ユーザへの画面表示を行う。操作手段505は、例えば管理者がプリファレンス情報の更新を指示したときに、その旨を更新制御手段501に通知する。電源制御手段506は、電源のON、OFFを制御する。メール制御手段507は、ユーザへのメール送信を制御する。メール制御手段507は、例えば登録されている送信先に対し、プリファレンス情報の設定失敗や失敗の原因を記載したメールを送信する。
機器状態管理手段508は、機器の状態を管理し、他の構成に異常状態などの通知を行う。設定値管理手段509は、ユーザの機器操作による設定値変更を行う。ユーザは、操作手段505を用いて機器操作を行う。アクセス権管理手段510は、装置にアクセスしているユーザのアクセス権を確認する。ジョブ状態監視手段511は、装置内にあるジョブがあるか、そのジョブの状態が何かなどを他の手段に通知する。
画像処理装置10は、以上の構成を有することで、所定のトリガによって、情報処理装置40にプリファレンス情報の取得要求を行い、情報処理装置40から取得したプリファレンス情報を設定、更新することができる。画像処理装置20、30は、画像処理装置10と同様の構成を有する。
画像処理装置10は、以上の構成を有することで、分割された所定のプリファレンス情報を取得できるので、ダウンロード時間を短縮したり、取得する情報量を削減したりすることができる。また、プリファレンス情報の変更を検知して、プリファレンス情報の更新を行うことにより、プリファレンス情報に基づく機器設定を維持することができる。また、管理者によるプリファレンス情報の管理が容易になる。
・情報処理装置40
図5は、情報処理装置40の構成の一例を示すブロック図である。図5に示す例では、情報処理装置40は、通信制御手段601、認証制御手段602、情報管理手段603、情報記憶手段604を含む。情報記憶手段604は、例えば補助記憶部403により実現され、通信制御手段601、認証制御手段602、情報管理手段603は、例えば制御部401及びワークメモリとして主記憶部402により実現されうる。情報記憶手段604以外の構成は、モジュールとして実装されうる。
通信制御手段601は、ネットワークで接続された各画像処理装置との通信の制御を行う。通信制御手段601は、例えば、画像処理装置10から、分割された所定のプリファレンス情報の取得要求や認証情報を受信する。また、通信制御手段601は、画像処理装置10に対し、分割された所定のプリファレンス情報を送信する。つまり、通信制御手段601は、送信手段、受信手段としての役割を有する。
認証制御手段602は、通信制御手段601が認証情報を取得した場合、この認証情報を用いて認証処理を行う。例えば、認証処理は、取得した機器IDの照合をしたり、ユーザアカウント、パスワードの照合をしたりする。通信制御手段601は、認証結果を画像処理装置10に送信する。
情報管理手段603は、通信制御手段601が、プリファレンス情報の取得要求を受信した場合、情報記憶手段604からプリファレンス情報の読み出しを行う。
情報記憶手段604は、ネットワークに接続される各画像処理装置で共通して設定されるプリファレンス情報を記憶する。このプリファレンス情報は、所定の分割基準に従って分割された状態で保持される。
図6は、実施例1におけるプリファレンス情報の一例を示す図である。図6に示す例では、プリファレンス情報は、プリファレンス情報を識別するための識別情報(以下、プリファレンス識別情報と呼ぶ)と、この識別情報以外のプリファレンス情報とに分割されている。
図6(A)に示すプリファレンス識別情報は、プリファレンス情報更新日時、プリファレンス情報バージョンを含む。図6(B)に示すプリファレンス情報は、オートオフ時間などを含む。
また、図6に示す例では、プリファレンス識別情報、プリファレンス情報の各設定項目に対し、設定値の設定例を示している。このプリファレンス情報の設定値が各画像処理装置に設定されることになる。画像処理装置は、プリファレンス情報の設定値に基づいて各機能の動作を行う。
なお、情報処理装置40は、プリファレンス情報が更新された場合には、ネットワークに接続される各画像処理装置に対し、通信制御手段601を用いてアップデート通知を送信してもよい。
情報処理装置40は、以上の構成を有することで、共通のプリファレンス情報を複数の画像処理装置に設定を行いたい場合でも、分割されたプリファレンス情報を用いることで、柔軟な機器設定が可能となる。また、管理者によるプリファレンス情報の管理が容易になる。
<動作>
次に、実施例1における情報設定システムの動作について説明する。まず、プリファレンス情報の設定処理について説明する。
(プリファレンス情報の基本設定処理)
図7は、実施例1におけるプリファレンス情報の基本設定処理の一例を示すシーケンス図である。図7に示すステップS101で、更新制御手段501は、所定のトリガに基づき、プリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS102で、更新制御手段501は、インポート要求があると判断すると、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、分割された所定のプリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。
ステップS103で、情報処理装置40は、画像処理装置10からプリファレンス情報のダウンロード要求を受信すると、分割された所定のプリファレンス情報を読み出して、画像処理装置10に送信する。
ステップS104で、更新制御手段501は、ダウンロードしたプリファレンス情報の設定要求を行い、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたプリファレンス情報に設定、更新する。
この例では、設定情報制御手段503は、更新制御手段501に含まれる構成で説明した。以降に示すシーケンス図も同様とする。しかし、更新制御手段501が、別構成の設定情報制御手段503にプリファレンス情報の設定要求を行い、設定情報制御手段503が、情報記憶手段504にプリファレンス情報を書き込むようにしてもよい。
この処理により、ネットワーク上の各画像処理装置が図7に示す処理を行うことで、通信路に対して一度に負荷をかけずに、各画像処理装置で、共通のプリファレンス情報を適切に設定することができる。
(設定値変更による設定処理)
図8は、実施例1におけるプリファレンス情報の設定値変更による設定処理の一例を示すシーケンス図である。図8に示すステップS201で、設定値管理手段509は、ユーザからユーザIDを指定されて、設定値の変更を受け付ける。
ステップS202で、設定値管理手段509は、変更後の設定値を用いて設定値の変更を情報記憶手段504に要求する。
ステップS203で、情報記憶手段504は、設定値の変更完了を設定値管理手段509に通知する。
ステップS204で、設定値管理手段509は、入力されたユーザIDを用いて、アクセス権管理手段510に対し、ユーザIDが示すユーザのアクセス権を確認する。
ステップS205で、アクセス権管理手段510は、ユーザIDが示すユーザが「一般ユーザ」であることを、設定値管理手段509に通知する。
ステップS206で、設定値管理手段509は、アクセス権が「管理者」でない場合、更新制御手段501に更新要求を行う。
ステップS207で、更新制御手段501は、設定管理手段509から更新要求を受けると、プリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS208で、更新制御手段501は、インポート要求があると判断すると、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、分割された所定のプリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。
ステップS209で、情報処理装置40は、画像処理装置10からプリファレンス情報のダウンロード要求を受信すると、分割された所定のプリファレンス情報を読み出して、画像処理装置10に送信する。
ステップS210で、更新制御手段501は、ダウンロードしたプリファレンス情報の設定要求を行い、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたプリファレンス情報に設定、更新する。
ステップS211で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、設定値更新を通知する。
ステップS212で、操作手段505は、設定値が更新されたことを画面に表示する。図9は、実施例1における設定値更新通知画面の一例を示す図である。図9に示すように、管理者権限のないユーザにプリファレンス情報が変更された場合は、元の設定値に戻ることがユーザに通知される。
(設定処理)
図10は、実施例1におけるプリファレンス情報の設定処理の一例を示すシーケンス図である。図10に示す処理では、認証処理を行う。図10に示すステップS301で、更新制御手段501は、所定のトリガに基づき、インポート要求を検知する。所定のトリガは、定期的、設定値の変更、電源をONにしたときなどである。
ステップS302で、更新制御手段501は、認証情報を含めた認証要求を、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に送信する。認証情報は、例えば、機器ID又はユーザアカウント、パスワードなどである。
ステップS303で、情報処理装置40は、受信した認証情報を用いて認証処理を行う。認証情報が例えば機器IDの場合、情報処理装置40は、プリファレンス情報のダウンロードを許可する画像処理装置の機器IDを予め登録しておくことで、認証処理を行うことができる。
情報処理装置40は、認証が成功した場合、認証成功時に発行した発行IDを画像処理装置10に送信する。
ステップS304で、更新制御手段501は、情報処理装置40から発行IDを受信すると、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス識別情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行IDを含む。
ステップS305で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、プリファレンス識別情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、プリファレンス識別情報をダウンロードする。
ステップS306で、更新制御手段501は、プリファレンス識別情報を用いて更新実行判断処理を行う。この処理については図11を用いて後述する。ここで、更新制御手段501は、更新を実行すると判断したとする。
ステップS307で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、発行IDを含む。
ステップS308で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、プリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、プリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS309で、更新制御手段501は、発行IDを含めて認証解除を情報処理装置40に要求する。
ステップS310で、情報処理装置40は、認証解除要求を受信すると、発行IDを消去し、認証の解除を行う。情報処理装置40は、認証解除通知を、画像処理装置10に送信する。
ステップS311で、更新制御手段501は、ダウンロードしたプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたプリファレンス情報に設定、更新する。
(更新実行判断処理)
図11は、実施例1における更新実行判断処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す例では、プリファレンス識別情報のプリファレンス情報バージョンを用いて、更新を実行するか否かを判断する。
ステップS401で、更新制御手段501は、プリファレンス情報バージョンをチェックする。
ステップS402で、更新制御手段501は、自装置に設定されているバージョン(以下、設定済みバージョンと呼ぶ)が、ダウンロードされたバージョン(以下、ダウンロードバージョンと呼ぶ)以上であるか否かを判定する。設定済みバージョンがダウンロードバージョン以上であれば(ステップS402−YES)ステップS403に進み、設定済みバージョンがダウンロードバージョン未満であれば(ステップS402−NO)ステップS404に進む。
なお、ステップS402−NOになる場合として、以下のことが考えられる。例えば、情報処理装置40にアップロードするプリファレンス情報を間違えた場合や、情報処理装置40に記憶されたバージョンよりも新しいバージョンを搭載した画像処理装置10がネットワークに接続された場合や、画像処理装置10に新規バージョンのプリファレンス情報を個別でインストールした場合などである。
ステップS403で、更新制御手段501は、プリファレンス情報のダウンロードを中止すると判断する。
ステップS404で、更新制御手段501は、プリファレンス情報のダウンロードを要求すると判断する。ステップS404の後は、図10に示すステップS307の処理が行われる。
これにより、プリファレンス情報の更新の必要がある場合にのみ、プリファレンス情報のダウンロードを行うので、不必要な情報のダウンロードを防止し、更新による装置利用不能時間を短縮することができる。
(更新中止処理)
図12は、実施例1におけるプリファレンス情報の更新中止処理の一例を示すシーケンス図である。図12に示すステップS501〜S506は、ステップS301〜S306の処理と同様であるため、その説明を省略する。なお、更新制御手段501は、ステップS506の更新実行判断処理で、ダウンロード中止と判断したとする。
ステップS507で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、更新中止を通知する。
ステップS508で、操作手段505は、更新中止通知を受けると、更新中止通知画面を表示する。図13は、更新中止通知画面の一例を示す図である。図13に示すように、プリファレンス情報の更新を中止した旨と、サーバのプリファレンス情報が更新されていない旨を通知する。
図12に戻り、ステップS509で、更新制御手段501は、メール制御手段507に対し、更新中止を通知する。
ステップS510で、メール制御手段507は、更新中止通知を受けると、管理者にメールで更新中止を知らせる。メールの内容は、オペレーションパネル102に表示される内容と同様にすればよい。メール制御手段507は、予め管理者のメールアドレスを保持しておく。
なお、ステップS507〜S508は、オペレーションパネル102での通知処理を示し、ステップS509〜S510は、メールでの通知処理を示し、この2つの処理は、いずれか一方のみでもよいし、両方行われてもよい。
これにより、プリファレンス情報の更新を行わなかった場合、更新が行われなかった原因がエラーではなく、更新の必要がないからであることを管理者に知らせることができる。
(更新失敗処理)
図14は、実施例1におけるプリファレンス情報の更新失敗処理の一例を示すシーケンス図である。図14に示すステップS601〜S604は、ステップS301〜S304の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS605で、情報処理装置40は、自装置内に、プリファレンス識別情報がない場合などの原因を示すエラー情報を画像処理装置10に送信する。
ステップS606で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、更新失敗を通知する。このとき、更新制御手段501は、設定エラーとエラー情報とを合わせて通知する。
ステップS508で、操作手段505は、更新失敗通知を受けると、更新失敗通知画面を表示する。図15は、実施例1における更新失敗通知画面の一例を示す図である。図15に示すように、プリファレンス情報の更新を失敗した旨と、エラーの原因とを通知する。エラーの原因は、エラー情報に基づき表示される。図15に示す例は、情報処理装置40に、プリファレンス情報がなかった場合を示す。
図14に戻り、ステップS608で、更新制御手段501は、メール制御手段507に対し、更新失敗を通知する。
ステップS609で、メール制御手段507は、更新失敗通知を受けると、管理者にメールで更新失敗を知らせる。メールの内容は、オペレーションパネル102に表示される内容と同様にすればよい。メール制御手段507は、予め管理者のメールアドレスを保持しておく。
なお、ステップS606〜S607は、オペレーションパネル102での通知処理を示し、ステップS608〜S609は、メールでの通知処理を示し、この2つの処理は、いずれか一方のみでもよいし、両方行われてもよい。
これにより、プリファレンス情報の更新が失敗した旨、失敗の原因を管理者に通知することができる。
以上、実施例1によれば、プリファレンス情報を、プリファレンス情報の識別情報と、それ以外の情報とに分割することで、自装置のプリファレンス情報が既に更新されている場合には無駄な更新処理を防止することができる。
[実施例2]
次に、実施例2における情報設定システムについて説明する。実施例2では、プリファレンス情報が、各アプリケーションに関連する各設定情報と、アプリケーションに関連しない設定情報とに分割される。以下、アプリケーションは単にアプリとも呼ぶ。
<システム、ハードウェア>
実施例2における情報処理システムのシステム構成、各装置のハードウェアについては、実施例1と同様であるため、同じ符号を用いて、実施例2に関連するところを説明する。
<構成>
実施例2における画像処理装置10、情報処理装置40の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同じ符号を用いて説明する。
情報処理装置40の情報記憶手段604は、プリファレンス情報を、各アプリケーションに関連する各設定情報と、アプリケーションに関連しない設定情報とに分割された状態で保持する。
図16は、実施例2における分割されたプリファレンス情報の一例を示す図である。図16(A)は、アプリケーションに関連しない設定情報(以下、アプリ非関連プリファレンス情報と呼ぶ)を示す。図16(A)に示すように、アプリ非関連プリファレンス情報は、アプリケーションに関連しない設定項目の設定値を含む。
図16(B)は、コピーのプリファレンス情報を示す。図16(B)に示すように、コピーのプリファレンス情報は、カラー/白黒、ソートなどのコピーの設定項目の設定値を含む。
図16(C)は、スキャナのプリファレンス情報を示す。図16(C)に示すように、スキャナのプリファレンス情報は、解像度、送信メール制限などのスキャナの設定項目の設定値を含む。
図16(D)は、プリンタのプリファレンス情報の一例を示す。図16(D)に示すように、プリンタのプリファレンス情報は、カラー/白黒、ジョブ分割、ページサイズなどのプリンタの設定項目の設定値を含む。
図16(E)は、ファクスのプリファレンス情報の一例を示す。図16(E)に示すように、ファクスのプリファレンス情報は、送信、読取、受信の3つの項目における各設定項目の設定値を含む。
これにより、画像処理装置10は、自装置が有するアプリケーションのプリファレンス情報のみをダウンロードすることが可能となる。また、アプリケーション単位でプリファレンス情報をダウンロードすることができるため、無駄なプリファレンス情報のダウンロードを防止することができる。また、アプリ非関連プリファレンス情報は、全画像処理装置で共通に設定させ、各アプリのプリファレンス情報は、画像処理装置毎に設定させることができる。
<動作>
次に、実施例2における情報設定システムの動作について説明する。
(設定処理(その1))
図17は、実施例2におけるプリファレンス情報の設定処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。図17に示すステップS701〜S703は、図10に示すステップS301〜S303と同様であるため、その説明を省略する。
S704で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、アプリ非関連を示す情報、プリンタを示す情報を含む。このとき、画像処理装置10は、プリンタ機能のみを有するとする。更新制御手段501は、ダウンロード要求に、自装置が有するアプリケーションに基づき、いずれのプリファレンス情報が欲しいかを示す情報を含める。
ステップS705で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、所定のプリファレンス情報として、アプリ非関連プリファレンス情報と、プリンタのプリファレンス情報とをダウンロードする。
ステップS706、S707は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS708で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。
これにより、画像処理装置がサポートしていないアプリのプリファレンス情報をダウンロードしないので、ダウンロード時間を短縮できる。また、サポートしている機能が異なる画像処理装置毎にプリファレンス情報を準備する必要がなくなる。また、更新制御手段501は、アプリケーションの動作の有無、アプリの利用頻度などに基づき、アプリにダウンロードの優先順を決定し、優先順に従ってダウンロード要求を送信するようにしてもよい。
(更新時にジョブがある場合の設定処理)
図18は、実施例2における更新時にジョブがある場合の設定処理の一例を示すシーケンス図である。図18に示すステップS801で、更新制御手段501は、所定のトリガに基づいて、インポート要求を検知する。
ステップS802で、更新制御手段501は、ジョブ状態監視手段511に対し、実行中のジョブ種別を確認する。
ステップS803で、ジョブ状態監視手段511は、実行中のジョブを確認し、現在コピーが実行中であることを更新制御手段501に通知する。よって、コピーのプリファレンス情報と、アプリ非関連プリファレンス情報とは、コピージョブが終了してからダウンロードされるようにする。
ステップS804、S805の処理は、図10に示すステップS304、S305に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS806で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、アプリ非関連を示す情報、実行中のコピーを示す情報以外のプリンタ、スキャナ、ファクスを示す情報を含む。
ステップS807で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、所定のプリファレンス情報として、プリンタのプリファレンス情報と、スキャナのプリファレンス情報と、ファクスのプリファレンス情報とをダウンロードする。
ステップS808、S809は、図10に示すステップS309、S310に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS810で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、プリンタ、スキャナ、ファクスのプリファレンス情報が更新される。
ステップS811で、ジョブ状態監視手段511は、コピーのジョブが終了したことを検知すると、更新制御手段501に対し、コピー完了を通知する。
ステップS812、S813は、図10に示すステップS304、S305に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS814で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、アプリ非関連を示す情報、実行中のコピーを示す情報を含む。
ステップS815で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、アプリ非関連プリファレンス情報と、コピーのプリファレンス情報とをダウンロードする。
アプリ非関連プリファレンス情報は、設定を変更した場合に実行中のジョブに影響を与える可能性があるため、実行中のジョブが終了してからダウンロードを行うようにする。
ステップS816、S817は、図10に示すステップS309、S310に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS818で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、アプリ非関連プリファレンス情報、及びコピーのプリファレンス情報が更新される。
これにより、動作していないアプリからプリファレンス情報の更新を行うことができる。また、アプリ非関連プリファレンス情報は、実行中のアプリに影響を与える可能性があるため、実行中のジョブが終了してから更新処理を行うようにする。
ここで、図18に示す処理は、ジョブ優先モードにおける処理である。ジョブ優先モードとは、装置内のジョブが完了するのを待ち、完了後にプリファレンス情報の更新を始めるモードのことを言う。
また、他には更新優先モードがある。この更新優先モードは、装置内のジョブを一時中断してプリファレンス情報の更新を始め、更新完了後にジョブを再開するモードである。図18に示すシーケンスにおいて、例えば、更新優先モードであればコピージョブが中断され、全てのアプリのプリファレンス情報をダウンロード、更新したあとで、コピージョブが再開されることになる。
(更新失敗処理)
図19は、実施例2におけるプリファレンス情報の一部を更新失敗したときの処理の一例を示すシーケンス図である。図17に示すステップS901〜S903は、図10に示すステップS301〜S303と同様であるため、その説明を省略する。
S904で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、アプリ非関連を示す情報、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクスを示す情報を含む。このとき、画像処理装置10は、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクス機能を有するとする。
ステップS905で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、アプリ非関連プリファレンス情報と、コピー、スキャナ及びファクスのプリファレンス情報とをダウンロードする。また、プリンタのプリファレンス情報については、エラー情報を画像処理装置10は取得する。例えば、プリンタのプリファレンス情報が情報処理装置10に記憶されていなかったとする。
ステップS906、S907の処理は、図10に示すステップS309、S310に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS908で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、ダウンロードできたアプリ非関連、コピー、スキャナ及びファクスのプリファレンス情報が更新される。
ステップS909で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、更新失敗を通知する。このとき、更新制御手段501は、設定エラーとエラー情報とを合わせて通知する。
ステップS910で、操作手段505は、更新失敗通知を受けると、更新失敗通知画面を表示する。図20は、実施例2における更新失敗通知画面の一例を示す図である。図15に示すように、プリファレンス情報の更新を失敗した旨と、エラーの原因とを通知する。エラーの原因は、エラー情報に基づき表示される。図20に示す例は、情報処理装置40に、プリンタのプリファレンス情報がなかった場合を示す。
図19に戻り、ステップS911で、更新制御手段501は、メール制御手段507に対し、更新失敗を通知する。
ステップS912で、メール制御手段507は、更新失敗通知を受けると、管理者にメールで更新失敗を知らせる。メールの内容は、オペレーションパネル102に表示される内容と同様にすればよい。メール制御手段507は、予め管理者のメールアドレスを保持しておく。
なお、ステップS909〜S910は、オペレーションパネル102での通知処理を示し、ステップS911〜S912は、メールでの通知処理を示し、この2つの処理は、いずれか一方のみでもよいし、両方行われてもよい。
これにより、所定のアプリのプリファレンス情報の更新が失敗した場合でも、他のアプリのプリファレンス情報の更新を行うことができる。また、エラー通知を行う場合も、更新制御手段501は、エラーとなったアプリを特定してエラー通知を行うことで、管理者は更新できなかったアプリを容易に把握することができる。
次に、実施例2において、プリファレンス情報の分割の他の例について説明する。図21は、実施例2における機種毎のアプリ非関連プリファレンス情報の一例を示す図である。図21(A)は、機種A用のアプリ非関連プリファレンス情報Aの一例を示す。図21(B)は、機種B用のアプリ非関連プリファレンス情報Bの一例を示す。
図21に示す例では、例えば機種Aと機種Bとでは、機種Aには搭載されていなかったエコログという機能が機種Bに追加されている。これにより、機種Bには、機種Aにはないエコログという設定項目があり、その設定値がアプリ非関連プリファレンス情報Bに含まれる。
図22は、機種毎のコピーのプリファレンス情報の一例を示す図である。図22(A)は、機種Aのコピーのプリファレンス情報Aを示す。図22(B)は、機種Bのコピーのプリファレンス情報Bを示す。機種Bは、機種Aに比べて片面/両面、パンチ、ステープルの設定項目がない。
図21や図22に示すように、アプリ毎に分割したプリファレンス情報において、機種毎にプリファレンス情報を分割しておくことで、画像処理装置の機種に適したアプリのプリファレンス情報をダウンロードすることができる。
(設定処理(その2))
図23は、実施例2におけるプリファレンス情報の設定処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。図23に示す設定処理は、図21や図22に示すように機種毎にプリファレンス情報が分割されている場合の処理である。
ステップS1001〜S1003の処理は、図10に示すステップS301〜S303に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1004で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して情報処理装置10に対し、プリファレンス情報のファイル一覧に対する取得要求を行う。
ステップS1005で、情報処理装置40は、画像処理装置10に対し、プリファレンス情報のファイル一覧を画像処理装置10に送信する。プリファレンス情報のファイル一覧情報は、例えば情報記憶手段604に記憶しておけばよい。プリファレンスファイル一覧は、情報処理装置40が記憶する分割されたプリファレンス情報の全てを示す一覧情報である。
図24は、プリファレンス情報ファイル一覧の一例を示す図である。図24に示す例では、アプリ非関連プリファレンス情報と、コピーのプリファレンス情報とが機種毎に分割されている。
図23に戻り、ステップS1006で、更新制御手段501は、プリファレンス情報ファイル一覧から、自装置の機種名や機種IDなどに基づき、必要なプリファレンス情報を選択する。ここでは、画像処理装置10は、機種Bであるとする。よって、更新制御手段501は、アプリ非関連B、コピーB、プリンタ、スキャナ、ファクスのプリファレンス情報を選択する。
S1007で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、アプリ非関連Bを示す情報、コピーB、プリンタ、スキャナ、ファクスを示す情報を含む。
ステップS1008で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、アプリ非関連プリファレンス情報Bと、コピーのプリファレンス情報Bと、プリンタ、スキャナ、ファクスのプリファレンス情報とをダウンロードする。
ステップS1009、S1010は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS1011で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。
これにより、プリファレンス情報の設定項目が複数パターン存在するアプリについて機種ごとにファイルを分けておくことで、機能差のある機種に関するプリファレンス情報の更新に対応することができる。例えば、3年前に導入した装置の更新を行う用のファイルAと、今年導入した装置の更新を行う用のファイルBを用意しておくことで、情報処理装置40は、2種類の装置のプリファレンス情報の更新を行うことができる。
なお、図23に示す処理で、画像処理装置10が自装置の機種名を情報処理装置40に送信し、情報処理装置40がその機種名に応じて選択したプリファレンス情報を、画像処理装置10に送信するようにしてもよい。
(設定処理(その3))
図25は、実施例2におけるプリファレンス情報の設定処理(その3)の一例を示すシーケンス図である。図25に示す設定処理は、実施例2のプリファレンス情報を、実施例1と同じように識別情報と、それ以外の情報とに分割する。
ステップS1101〜ステップS1102の処理は、図18のステップS801、S802の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1103で、ジョブ状態監視手段511は、実行中のジョブがないことを、更新制御手段501に通知する。
ステップS1104、S1105の処理は、図10に示すステップS302、303の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1106で、更新制御手段501は、情報処理装置40から発行IDを受信すると、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス識別情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、全ファイルであることを示す情報を含む。全ファイルとは、各アプリのプリファレンス情報を示す。
ステップS1107で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、アプリ別の全てのプリファレンス識別情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、アプリ別の全てのプリファレンス識別情報をダウンロードする。
ステップS1108で、更新制御手段501は、プリファレンス識別情報を用いて更新実行判断処理を行う。この処理については図11に示す処理と同様である。なお、ステップS1108は、アプリ数だけ繰り返される。
ステップS1109で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、必要なアプリのプリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。この例では、更新制御手段501は、コピー、ファクスのプリファレンス情報に更新が必要であると判断したとする。よって、ダウンロード要求は、発行ID、コピー、ファクスを示す情報を含む。
ステップS1110で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求に含まれる情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、コピー、ファクスのプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1111、S1112は、図10に示すステップS309、S310に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1113で、更新制御手段501は、ダウンロードしたプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたプリファレンス情報に設定、更新する。ここで、ダウンロードされたプリファレンス情報は、コピー、ファクスのプリファレンス情報である。
これにより、更新の必要があるとアプリのみのプリファレンス情報をダウンロードすることにより、更新時間を短縮することができる。
[実施例3]
次に、実施例3における情報設定システムについて説明する。実施例3では、プリファレンス情報が、セキュリティポリシーに関連する各設定情報と、セキュリティポリシーに関連しない設定情報とに分割される。
<システム、ハードウェア>
実施例3における情報処理システムのシステム構成、各装置のハードウェアについては、実施例1と同様であるため、同じ符号を用いて、実施例3に関連するところを説明する。
<構成>
実施例3における画像処理装置10、情報処理装置40の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同じ符号を用いて説明する。
情報処理装置40の情報記憶手段604は、プリファレンス情報を、セキュリティポリシーに関連する各設定情報と、セキュリティポリシーに関連しない設定情報とに分割された状態で保持する。
図26は、実施例3における分割されたプリファレンス情報の一例を示す図である。図26(A)は、操作制限に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報を示す。図26(A)に示すように、操作制限に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報は、宛先利用制限などの操作制限に関連する設定項目の設定値を含む。
図16(B)は、暗号化に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報を示す。図26(B)に示すように、暗号化に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報は、ドライバー暗号化などの暗号化に関連する設定項目の設定値を含む。
図26(C)は、パスワードに関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報を示す。図26(C)に示すように、パスワードに関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報は、パスワード複雑さなどのパスワードに関連する設定項目の設定値を含む。
図26(D)は、ログに関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報の一例を示す。図26(D)に示すように、ログに関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報は、ジョブログなどのログに関連する設定項目の設定値を含む。
図26(E)は、認証に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報の一例を示す。図26(E)に示すように、認証に関するセキュリティポリシーのプリファレンス情報は、ユーザ認証などの認証に関連する設定項目の設定値を含む。図26(F)は、セキュリティポリシー以外のプリファレンス情報を示す。
これにより、プリファレンス情報は、セキュリティポリシーに関するプリファレンス情報と、セキュリティポリシー以外のプリファレンス情報とに分割されており、セキュリティ項目を優先して、設定することができる。また、セキュリティポリシーを図26に示すように細分化し、ユーザが設定したいセキュリティ項目だけを選択することができるようにしてもよい。
<動作>
次に、実施例3における情報設定システムの動作について説明する。
(設定処理(その1))
図27は、実施例3におけるプリファレンス情報の設定処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。図27に示す処理は、セキュリティポリシーに関するプリファレンス情報が優先して更新される処理である。
ステップS1200で、電源制御手段506は、電源がONになったことを検知すると、その旨を更新制御手段501に通知する。更新制御手段501では、例えば電源ONが通知されれば、インポート要求を検知するように予め設定されている。
図27に示すステップS1201〜S1203の処理は、図10に示すステップS301〜S303の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1204で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、セキュリティファイルを示す情報を含む。セキュリティファイルは、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報を示す。
ステップS1205で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1206、S1207の処理は、図10に示すステップS309、S310の処理と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS1208で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、先にセキュリティに関連するプリファレンス情報が更新される。
ステップS1209で、更新制御手段501は、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報の更新が終了すると、セキュリティポリシー以外のプリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS1210、S1211の処理は、図10に示すステップS302〜303と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1212で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、セキュリティ以外のファイルを示す情報を含む。セキュリティ以外のファイルは、セキュリティポリシー以外に関連するプリファレンス情報を示す。
ステップS1213で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、セキュリティポリシー以外に関連するプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1214、S1215は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS1216で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、セキュリティポリシー以外のプリファレンス情報が更新される。
これにより、更新の際に、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報、次に、セキュリティポリシー以外に関連するプリファレンス情報の順に、更新を行うことができる。
(更新時にジョブがある場合の設定処理)
図28は、実施例3における更新時にジョブがある場合の設定処理の一例を示すシーケンス図である。図28に示すステップS1301で、操作手段505は、管理者によるプリファレンス情報の更新操作を受け付ける。
ステップS1302で、操作手段505は、更新操作を受け付けた後、更新制御手段501に対し、更新要求を通知する。
ステップS1303で、更新制御手段501は、ジョブ状態監視手段511に対し、ジョブ状態の確認を要求する。
ステップS1304で、ジョブ状態監視手段511は、ジョブの状態があることを更新制御手段501に通知する。ここでは、実行中のジョブがあるとする。
ステップS1305で、更新制御手段501は、管理者が指示した更新対象のプリファレンス情報の中に、セキュリティポリシーに関する内容が含まれているかを確認する。ここでは、セキュリティポリシーに関する内容が含まれているとする。
ステップS1306で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、更新開始確認画面を表示するよう要求する。
ステップS1307で、操作手段505は、更新開始確認画面を表示する。図29は、更新開始確認画面の一例を示す図である。図29に示すように、更新対象情報の中にセキュリティポリシーに関する内容が含まれている旨、更新をすぐに開始するかの選択ボタンが表示される。
図29に示す画面で、「はい」ボタンが管理者に選択された場合、ステップS1308で、操作手段505は、プリファレンス情報の更新開始の操作を受けたと判断する。
ステップS1309で、操作手段505は、更新制御手段501に対し、更新開始を通知する。
ステップS1310で、更新制御手段501は、実行中のアプリ515に対し、ジョブの中断操作を行う。
ステップS1311で、アプリ515は、更新制御手段501に対し、中断が完了したことを通知する。
ステップS1312で、更新制御手段501は、更新処理を行う。ここでの更新処理は、図27に示すステップS1202〜S1208の処理であり、セキュリティポリシーに関するプリファレンス情報のみが更新される。
ステップS1313で、更新制御手段501は、更新処理が終わると、アプリ515に対し、ジョブ再開操作を行う。
図29に示す「いいえ」ボタンが管理者に選択された場合、ステップS1314で、操作手段505は、プリファレンス情報の更新待機の操作を受けたと判断する。
ステップS1315で、操作手段505は、更新制御手段501に対し、更新待機を通知する。
ステップS1316で、更新制御手段501は、ジョブ状態監視手段511に対し、ジョブ状態の確認を要求する。
ステップS1317で、ジョブ状態監視手段511は、制御手段501に対し、ジョブ状態を通知する。ステップS1316〜S1317の処理は、ジョブが終了するまで繰り返される。
ステップS1318で、更新制御手段501は、更新処理を行う。ここでの更新処理は、図27に示すステップS1202〜S1216の処理である。
これにより、ジョブが実行中であっても、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報のみを優先して更新することが可能となる。よって、セキュリティポリシーに関するプリファレンス情報を装置にすぐに反映させることができる。
また、図29に示すように、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報をすぐに反映させるかどうかを管理者に選択させてもよい。
(設定処理(その2))
図30は、実施例3におけるプリファレンス情報の設定処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。図30に示す処理では、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報がダウンロードできないときに、リトライを行う。
ステップS1401〜S1405の処理は、図27に示すステップS1200〜S1204の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1406で、画像処理装置10は、通信エラーなどでプリファレンス情報をダウンロードできないときは、エラー情報が通知される。
ステップS1407で、更新制御手段501は、プリファレンス情報のダウンロード要求をリトライする。これは、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報は、優先度が高いからである。リトライは、所定回数まで繰り返したり、所定時間の範囲内で繰り返したりすればよい。
なお、リトライしてもプリファレンス情報をダウンロードできない場合は、前述したように、オペレーションパネル102での通知処理、及び/又はメールでの通知処理のエラー処理を行えばよい。
ステップS1408で、リトライでダウンロードに成功し、画像処理装置10は、プリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1409〜S1419は、図27に示すステップS1206〜S1216の処理と同様であるため、その説明を省略する。
これにより、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報は優先度が高いため、更新に失敗した場合に自動でリトライするように設定しておけば、ユーザの手間を減らすことができる。
(更新失敗処理)
図31は、実施例3におけるプリファレンス情報の更新失敗処理の一例を示すシーケンス図である。図31に示す処理では、更新処理に失敗した時の処理である。
ステップS1501〜S1504の処理は、図27に示すステップS1201〜S1204の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1505で、情報処理装置40は、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報がないなどの理由で、プリファレンス情報を送信できない場合は、エラー情報を画像処理装置10に送信する。
ステップS1506、S1507の処理は、図10に示すステップS309、S310の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1508〜S1511の処理は、図14に示すステップS606〜S609の処理と同様である。なお、ステップS1509で表示される更新失敗通知画面が図15に示す画面とは異なる。
図32は、実施例3における更新失敗通知画面の一例を示す図である。図32に示すように、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報の更新に失敗した旨、失敗の原因が表示される。
ステップS1512で、更新制御手段501は、ログ制御手段521に対し、ログ保存要求を行う。これにより、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報の設定エラーがログに保存される。
また、セキュリティポリシーの設定ができなかった場合には、セキュリティポリシー違反の画像処理装置として操作制限状態に移行させることもできる。操作制限状態とは、画像処理装置の操作を制限する状態であり、例えば、装置自体を使用できなくしたり、設定できなかったセキュリティポリシーに関するアプリのみを使用できなくしたりする状態をいう。
これにより、セキュリティポリシーに関連するプリファレンス情報の更新を失敗した場合に、エラー処理を行うことができる。
[実施例4]
次に、実施例4における情報設定システムについて説明する。実施例4では、プリファレンス情報が、更新後に再起動が必要な設定情報と、更新後に再起動が不要な設定情報とに分割される。更新後に再起動が必要な設定情報をリブートが必要な設定情報と呼び、更新後に再起動が不要な設定情報をリブートが不要な設定情報と呼ぶ。
<システム、ハードウェア>
実施例4における情報処理システムのシステム構成、各装置のハードウェアについては、実施例1と同様であるため、同じ符号を用いて、実施例4に関連するところを説明する。
<構成>
実施例4における画像処理装置10、情報処理装置40の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同じ符号を用いて説明する。
情報処理装置40の情報記憶手段604は、プリファレンス情報を、リブートが必要な設定情報と、リブートが不要な設定情報とに分割された状態で保持する。
図33は、実施例4における分割されたプリファレンス情報の一例を示す図である。図33(A)は、リブートが必要なプリファレンス情報を示す。図33(A)に示すように、リブートが必要なプリファレンス情報は、タイム設定の設定値や、ログ設定の設定値などを含む。図33(B)は、リブートが不要なプリファレンス情報を示す。
これにより、画像処理装置10は、リブートが必要なプリファレンス情報を、一度にダウンロードすることができる。
<動作>
次に、実施例4における情報設定システムの動作について説明する。
(設定処理)
図34は、実施例4におけるプリファレンス情報の設定処理の一例を示すシーケンス図である。図34に示す処理は、リブートが必要なプリファレンス情報が後で更新される処理である。
ステップS1601〜S1603は、図10に示すステップS301〜S303と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1604で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、リブート無しを示す情報を含む。
ステップS1605で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、リブート無しのプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1606、S1607は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS1608で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、先にリブート無しのプリファレンス情報が更新される。
ステップS1609で、更新制御手段501は、リブート無しのプリファレンス情報の更新が終了すると、リブート有りのプリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS1610、S1611は、図10に示すステップS302〜303と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1612で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、リブート有りを示す情報を含む。
ステップS1613で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、リブート有りのプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS1614、S1615は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS1616で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードした所定のプリファレンス情報に設定、更新する。ここでは、リブート有りのプリファレンス情報が更新される。
ステップS1617で、更新制御手段501は、電源制御手段506に対し、リブートを要求する。
ステップS1618で、電源制御手段506は、リブートを行い、リブートが完了したことを、更新制御手段501に通知する。
これにより、リブートが必要なプリファレンス情報を一度に更新することで、プリファレンス情報の更新によるリブートを一度で済ませることができる。よって、装置を利用できないダウンタイムを短くすることができる。
また、リブート無しとリブート有りのプリファレンス情報のダウンロードの順番は、先にリブート有りのプリファレンス情報をダウンロードしてもよい。この場合は、リブート有りとリブート無しのプリファレンス情報が両方ダウンロードできた場合に、リブートを行う。
(更新時にジョブがある場合の設定処理(その1))
図35は、実施例4における更新時にジョブがある場合の設定処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。図35に示す処理は、ジョブが完了するのを待ってリブートを行う処理である。
ステップS1701で、更新制御手段501は、所定のトリガによりプリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS1702で、更新制御手段501は、ジョブ状態監視手段511に対し、ジョブ状態を確認するよう要求する。ここでは、実行中のジョブがあるとする。
ステップS1703で、ジョブ状態監視手段511は、更新制御手段501に対し、ジョブ状態を通知する。ステップS1702、S1703の処理は、ジョブが終了するまで繰り返される。
ステップS1704以降の処理は、図34のステップS1602以降の処理と同様である。
これにより、ジョブを実行している利用者が、プリファレンス情報の更新作業により作業を妨げられることを防ぐことができる。
(更新時にジョブがある場合の設定処理(その2))
図36は、実施例4における更新時にジョブがある場合の設定処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。図36に示す処理は、ジョブを中断してリブートが不要なプリファレンス情報を更新する処理である。
ステップS1801で、更新制御手段501は、所定のトリガによりプリファレンス情報のインポート要求を検知する。
ステップS1802で、更新制御手段501は、ジョブ状態監視手段511に対し、ジョブ状態を確認するよう要求する。ここでは、実行中のジョブがあるとする。
ステップS1803で、ジョブ状態監視手段511は、更新制御手段501に対し、ジョブ状態を通知する。
ステップS1804で、更新制御手段501は、アプリ515に対し、ジョブの中断操作を行う。
ステップS1805で、アプリ515は、ジョブの中断が完了したら、更新制御手段501に中断完了を通知する。
ステップS1806〜S1812の処理は、図34に示すステップS1602〜S1608の処理と同様である。
ステップS1813で、更新制御手段501は、アプリ515に対し、ジョブの再開操作を行う。
ステップS1814で、アプリ515は、ジョブが終了すると、更新制御手段501に対し、ジョブ終了を通知する。
ステップS1815以降の処理は、図34に示すステップS1609以降の処理と同様である。
つまり、図36に示す処理では、ジョブが実行中のときに、リブートが不要なプリファレンス情報の更新作業、ジョブの実行、リブートが必要なプリファレンス情報の更新作業、リブートの順で処理を行う。これにより、リブートによるジョブへの影響は無く、また設定情報の装置への反映を部分的にすぐに行うことができる。
(更新失敗処理(その1))
図37は、実施例4におけるプリファレンス情報の一部を更新失敗したときの処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。図37に示す処理は、リブートが不要なプリファレンス情報のダウンロードに失敗した場合の処理である。
ステップS1901〜S1904の処理は、図34に示すステップS1601〜S1604の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1905で、情報処理装置40は、エラー情報を、画像処理装置10に送信する。
ステップS1906、S1907の処理は、図10に示すステップS309、S310の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1908〜S1915の処理は、図34に示すステップS1609〜S1615の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS1916〜S1919の処理は、図14に示すステップS606〜S609の処理と同様である。なお、ステップS1917で表示される更新失敗通知画面が図15に示す画面とは異なる。
図38は、実施例4における更新失敗通知画面(その1)の一例を示す図である。図38に示すように、リブートが不要なプリファレンス情報の更新に失敗した旨、失敗の原因が表示される。
ステップS1920、S1921の処理は、図34に示すステップS1617、S1618の処理と同様であるため、その説明を省略する。
これにより、プリファレンス情報の一部がダウンロードできなかった場合でも、リブートが必要なプリファレンス情報がダウンロードできていれば、リブートを行うことで、設定を反映させることができる。
(更新失敗処理(その2))
図39は、実施例4におけるプリファレンス情報の一部を更新失敗したときの処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。図39に示す処理は、リブートが必要なプレファレンス情報のダウンロードに失敗した場合の処理である。
ステップS2001〜S2012の処理は、図34に示すステップS1601〜S1612の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2013で、情報処理装置40は、エラー情報を画像処理装置10に送信する。
ステップS2014、S2015の処理は、図10に示すステップS309、S310の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2016〜S2019の処理は、図14に示すステップS606〜S609の処理と同様である。なお、ステップS2017で表示される更新失敗通知画面が図15に示す画面とは異なる。
図40は、実施例4における更新失敗通知画面(その2)の一例を示す図である。図40に示すように、リブートが必要なプリファレンス情報の更新に失敗した旨、失敗の原因が表示される。
これにより、プリファレンス情報の一部がダウンロードできなかった場合でも、リブートが不要なプリファレンス情報がダウンロードできていれば、設定を反映させることができる。
(更新失敗処理(その3))
図41は、実施例4におけるプリファレンス情報の一部を更新失敗したときの処理(その3)の一例を示すシーケンス図である。図41に示す処理は、リブートを拒否された場合の処理である。
ステップS2101〜S2117の処理は、図34に示すステップS1601〜S1617の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2118で、電源制御手段506は、リブートを拒否し、更新制御手段501にその旨を通知する。
ステップS2119〜S2122の処理は、図14に示すステップS606〜S609の処理と同様である。なお、ステップS2120で表示される更新失敗通知画面が図15に示す画面とは異なる。
図42は、実施例4における更新失敗通知画面(その3)の一例を示す図である。図42に示すように、リブートが必要なプリファレンス情報の更新に失敗した旨、リブートが拒否されたという失敗の原因が表示される。また、手動でのリブートを画面やメールで促すこともできる。
これにより、プリファレンス情報の一部がダウンロードできなかった場合でも、リブートが不要なプリファレンス情報がダウンロードできていれば、設定を反映させることができる。また、手動でリブートすることで、全ての設定を反映させることができる。
[実施例5]
次に、実施例5における情報設定システムについて説明する。実施例5では、プリファレンス情報が、サービスパーソンに関連する設定値を含む設定情報と、ユーザに関連する設定値を含む設定情報とに分割される。
<システム、ハードウェア>
実施例5における情報処理システムのシステム構成、各装置のハードウェアについては、実施例1と同様である。よって、以下、実施例1と同じ符号を用いて、実施例5に関連するところを説明する。
<構成>
実施例5における画像処理装置10、情報処理装置40の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1と同じ符号を用いて説明する。
情報処理装置40の情報記憶手段604は、プリファレンス情報を、サービスパーソンに関連する設定値を含む設定情報と、ユーザに関連する設定値を含む設定情報とに分割された状態で保持する。
以下、サービスパーソンに関連する設定値をSP設定値、ユーザに関連する設定値をUP設定値と呼ぶ。また、SP設定値は、サービスパーソンが扱う重要な設定値である。UP設定値は、ユーザが変更できる設定値である。
図43は、実施例5における分割されたプリファレンス情報の一例を示す図である。図43(A)は、ユーザに関連する設定値を含む設定情報を示す。図43(A)に示すように、ユーザに関連する設定値を含む設定情報は、オートログアウトや、ブザー音などの設定値を含む。
図43(B)は、サービスパーソンに関連する設定値を含む設定情報を示す。図43(B)に示すように、サービスパーソンに関連する設定値を含む設定情報は、IPアドレス表示設定、ユーザ認証利用設定などの設定値を含む。
これにより、画像処理装置10は、プリファレンス情報のダウンロード権限をサービスパーソンと、一般ユーザとに分けることで、サービスパーソンに関する設定値が一般ユーザにより変更された場合、すぐに元の状態に戻すことができる。
<動作>
次に、実施例5における情報設定システムの動作について説明する。
(設定処理(その1))
図44は、実施例5におけるプリファレンス情報の設定処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。図44に示す処理は、サービスパーソンと、一般ユーザとがそれぞれ更新操作を行ったときの処理である。
ステップS2201で、操作手段505は、サービスパーソンからSPプリファレンス情報の更新操作を受け付ける。SPプリファレンス情報とは、サービスパーソンに関連する設定値を含む設定情報である。
図45は、操作画面の一例を示す図である。図45に示すように、操作手段505により表示される操作画面には、プリファレンス情報のダウンロードを「実行」又は「取消」ボタンが表示される。サービスパーソンは、「実行」ボタンを押下したとする。
図44に戻り、ステップS2202で、操作手段505は、更新制御手段501に対し、SPプリファレンス情報の更新要求を通知する。
ステップS2203で、更新制御手段501は、更新操作者の権限をチェックする。更新制御手段501は、例えば、装置へのログインIDなどを用いて、更新操作者がサービスパーソンであるか、一般ユーザであるかを判断する。ここでは、更新操作者は、サービスパーソンであるとする。
ステップS2204〜S2206の処理は、図10に示すステップS301〜S303と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2207で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、SPに関する情報を含む。SPに関する情報は、例えばSPプリファレンス情報の識別情報などである。
ステップS2208で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、SPプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS2209、S2210は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS2211で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたSPプリファレンス情報に設定、更新する。
次に、一般ユーザがSPプリファレンス情報の更新を操作した場合の処理について説明する。
ステップS2301で、操作手段505は、一般ユーザからSPプリファレンス情報の更新操作を受け付ける。
ステップS2302で、操作手段505は、更新制御手段501に対し、SPプリファレンス情報の更新要求を通知する。
ステップS2303で、更新制御手段501は、更新操作者の権限をチェックする。例えば、更新制御手段501は、更新操作者は一般ユーザであると判断し、更新権限がないと判断する。
ステップS2304で、更新制御手段501は、操作手段505に対し、アクセス権エラーであることを通知する。
ステップS2305で、操作手段505は、エラー通知画面をオペレーションパネル102に表示する。図46は、実施例5におけるエラー通知画面の一例を示す図である。
これにより、一般ユーザは、自身にアクセス権がないプリファレンス情報に更新要求を出した場合に、エラー通知を見ることで、即座に更新できなかったことを把握することができる。
(設定処理(その2))
図47は、実施例5におけるプリファレンス情報の設定処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。図47に示す処理は、ユーザが、サービスパーソンに関連する設定値を勝手に、又は誤って変更してしまった場合の処理である。
ステップS2401で、操作手段505は、ユーザにより、サービスパーソンが変更、更新する設定値の変更を受け付ける。
ステップS2402で、操作手段505は、機器状態管理手段508に対し、SP設定値の変更を通知する。
ステップS2403で、機器状態管理手段508は、SP設定値が変更されたことを通知された場合、更新制御手段501に対し、更新要求を通知する。
ステップS2404〜S2411の処理は、図44に示すS2204〜S2211に示す処理と同様であるため、その説明を省略する。
これにより、ユーザが勝手に、又は誤ってSP設定値を変更した場合に、自動で元のSP設定値に戻すことができる。本来、ユーザにより変更されてはいけない設定値が変更された場合、元の設定値に戻すことで、想定外の設定値のまま装置が利用されることを防止することができる。また、SP設定値が変更された場合には、即座にダウンロードを開始し、UP設定値が変更された場合には、定期的にダウンロードを開始するという運用が可能であり、重要な情報ほど迅速な対応を行うことができる。
(設定処理(その3))
図48は、実施例5におけるプリファレンス情報の設定処理(その3)の一例を示すシーケンス図である。図48に示す処理では、SPプリファレンス情報がダウンロードできないときに、リトライを行う。
ステップS2501〜S2504の処理は、図47に示すステップS2404〜S2407の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2505で、画像処理装置10は、通信エラーなどでプリファレンス情報をダウンロードできないときは、エラー情報が通知される。
ステップS2506で、更新制御手段501は、プリファレンス情報のダウンロード要求をリトライする。これは、SPプリファレンス情報は、優先度が高いからである。リトライは、所定回数まで繰り返したり、所定時間の範囲内で繰り返したりすればよい。
なお、リトライしてもSPプリファレンス情報をダウンロードできない場合は、前述したように、オペレーションパネル102での通知処理、及び/又はメールでの通知処理のエラー処理を行えばよい。
ステップS2507で、リトライでダウンロードに成功し、画像処理装置10は、SPプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS2508〜S2510の処理は、図47に示すステップS2409〜S2411の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2511で、更新制御手段501は、SPプリファレンス情報の更新が終わると、UPプリファレンス情報のインポート要求を検知する。UPプリファレンス情報とは、ユーザに関連する設定値を含む設定情報である。
ステップS2512、S2513の処理は、図10に示すステップS302、S303の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS2514で、更新制御手段501は、通信制御手段502を介して、情報処理装置40に対し、プリファレンス情報のダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、取得した発行ID、UPに関する情報を含む。UPに関する情報は、例えばUPプリファレンス情報の識別情報などである。
ステップS2515で、情報処理装置40は、ダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求内の情報に基づき、所定のプリファレンス情報を情報記憶手段604から読出し、画像処理装置10に送信する。この処理で、画像処理装置10は、UPプリファレンス情報をダウンロードする。
ステップS2516、S2517の処理は、図10に示すステップS309、S310と同様の処理であるため、その説明を省略する。
ステップS2518で、更新制御手段501は、ダウンロードした所定のプリファレンス情報の設定を要求し、情報記憶手段504に記憶される設定情報(プリファレンス情報)を、ダウンロードしたUPプリファレンス情報に設定、更新する。
これにより、SPプリファレンス情報は、他の設定情報と比べて更新の優先度が高いため、更新に失敗した場合、自動でリトライすることで、サービスパーソン/又はユーザの手間を減らすことができる。
なお、リトライしてもプリファレンス情報をダウンロードできない場合は、前述したように、オペレーションパネル102での通知処理、及び/又はメールでの通知処理のエラー処理を行えばよい。また、SPプリファレンス情報の更新に失敗した場合は、SP設定値違反の画像処理装置となり、前述した操作制限状態に移行させることもできる。
[変形例]
実施例の画像処理装置10、情報処理装置40で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施例の画像処理装置10、情報処理装置40で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施例の画像処理装置10、情報処理装置40で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、実施例の画像処理装置10、情報処理装置40で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
実施例の画像処理装置10、情報処理装置40で実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が補助記憶部からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段のうち1又は複数の各手段が主記憶部上にロードされ、1又は複数の各手段が主記憶部上に生成されるようになっている。
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。