JP5817093B2 - 映像処理装置、及び映像表示装置 - Google Patents
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本態様によれば、可変の遅延フレーム数に応じて第1の遅延バッファーから映像信号を遅延させて読み出すようにしたので、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり入力同期に間に合わない場合であっても、画質を劣化させることなくフレーム欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、第1の遅延フレーム数を変更することで、台形補正処理の処理時間に応じた適切な遅延時間で映像処理を行うことができるようになる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、未処理の古いフレームの映像信号を破棄することで、入力同期が間に合わない場合でも、完全な1フレームを構成し、画質の劣化を防止できる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、出力同期に間に合わない場合でも、完全な1フレームの処理後の映像信号をバッファリングでき、画質を劣化させることなく、フレームの欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、遅延バッファーの書き込み側と読み出し側とでフレームの更新速度が異なる場合であっても、1フレームの映像信号の出力を継続でき、映像信号の更新制御が簡素化できるようになる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、遅延バッファーの書き込み側と読み出し側とでフレームの更新速度が異なる場合であっても2つの異なるフレームの映像信号が同時に出力される事態を回避できる。
以下では、本発明に係る映像表示装置として液晶プロジェクターを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の態様の映像表示装置に適用することができるのは言うまでもない。
表示システム10は、映像供給装置(画像供給装置)20と、映像表示装置(画像表示装置)としての液晶プロジェクター30と、スクリーン200とを含む。映像供給装置20は、液晶プロジェクター30に供給する映像に対応した映像信号(画像信号)、該映像信号に対応した垂直同期信号及び水平同期信号を生成する。映像供給装置20からの映像信号、垂直同期信号及び水平同期信号は、液晶プロジェクター30に入力される。このような映像供給装置20の機能は、PC(Personal Computer)やDVD(Digital Versatile Disc)プレーヤー等によって実現される。なお、液晶プロジェクター30に入力される映像信号等は、図示しないコンピューターで読取可能な記憶媒体から読み出されたものであってもよい。このコンピューターで読取可能な記憶媒体は、ROM、RAM、CD−ROM、DVD、FD、MD、メモリーカード等のいずれでもよい。
図2に、本実施形態における台形補正角度の説明図を示す。図2は、液晶プロジェクター30及びスクリーン200の投写面を横から見た図であり、縦方向の台形補正角度を模式的に表す。
液晶プロジェクター30の投写光軸Cに対して所与の角度(例えば、垂直)となるようにスクリーン200の投写面が設けられているとき、該投写面に表示される映像が基準映像であるものとする。このとき、図2に示すように液晶プロジェクター30の投写光軸Cが基準より角度Hだけ傾けて設定されていると、投写面の画像が歪む。そこで、液晶プロジェクター30は、この角度Hに応じた台形補正処理を行って、基準映像と同様の映像を表示させる。この角度Hは、縦方向の台形補正角度であり、映像処理装置100において、台形補正角度に応じて映像の歪みを補正する。なお、図2では縦方向の台形補正角度の例を説明したが、横方向の台形補正角度も同様であり、液晶プロジェクター30は、縦方向の台形補正角度及び横方向の補正角度に応じて映像の歪みを補正する。
元画像IMG0の映像信号に基づいてスクリーンSCRの投写面に投写した画像が出力画像IMG1となったものとする。このとき、液晶ライトバルブ34上における左下隅領域AR1と右上隅領域AR2に着目すると、右上隅領域AR2における元画像に対する縮小率は、左下隅領域AR1における元画像に対する縮小率より高くなる。即ち、右上隅領域AR2では元画像に対する変形率が大きく、左下隅領域AR1では元画像に対する変形率が小さくなり、1画面内の画素位置によって変形率が異なる。このように1画面内で種々の処理速度で処理する台形補正処理を行うためには、予め映像信号をバッファリングさせておく必要がある。また、台形補正処理では、台形補正角度が大きくなるほど、別の走査ラインの映像信号を参照する必要があり、台形補正角度に応じて処理速度が変化する。
図4では、縦方向の台形補正角度及び横方向の台形補正角度のそれぞれについて、台形補正角度が大きくなるほどフレームレートが低下することを示している。これにより、縦方向の台形補正角度及び横方向の台形補正角度が最大となるとき、フレームレートが最低となる。ここで、液晶ライトバルブ34に対する映像信号の出力周期は、例えば60fps等の固定周期であるため、例えば図4に示す領域BRでは60fps以下となり、フレームの欠落が発生する。そこで、本実施形態では、台形補正処理の前段及び後段に遅延バッファーを設けることで、映像出力のフレーム欠落を抑制する。
映像処理装置100は、映像入力I/F部110、遅延バッファー制御部180、遅延バッファー190、台形補正処理部130を含む。遅延バッファー制御部180は、入力遅延バッファー制御部120、フレームメモリー制御部122、出力遅延バッファー制御部140、フレームメモリー制御部142を含む。遅延バッファー190は、台形補正処理部130によって台形補正処理が行われる前の映像信号、及び台形補正処理部130によって台形補正処理が行われた後の映像信号の少なくとも一方をバッファリングする。遅延バッファー制御部180は、設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、遅延バッファー190から映像信号を出力する制御を行う。
入力遅延バッファー制御部120は、カウンター更新判定部150、入力側マージン値設定レジスター152、第1の入力フレームカウンター154、第2の入力フレームカウンター156、メモリーアドレス変換部158を含む。
映像入力I/F部110を介して映像信号が入力され、1フレーム分の映像信号の受け付けが完了すると、映像入力I/F部110は、入力完了通知を出力する。受け付けられた映像信号は、入力遅延バッファー124にバッファリングされた後、映像信号VIDEO2として台形補正処理の処理対象となる。台形補正処理部130は、映像信号VIDEO2に対して台形補正処理を行い、当該フレームの映像信号の台形補正処理が完了すると、台形補正処理完了通知を出力する。本実施形態では、図7に示すような各通知をモニターすることで、入力遅延バッファー124への書き込み、入力遅延バッファー124からの読み出し、台形補正処理を1フレーム単位で行うことができる。
出力遅延バッファー制御部140の構成は、入力遅延バッファー制御部120と同様である。即ち、出力遅延バッファー制御部140は、カウンター更新判定部160、出力側マージン値設定レジスター162、第1の出力フレームカウンター164、第2の出力フレームカウンター166、メモリーアドレス変換部168を含む。
台形補正処理部130は、映像信号VIDEO2に対して台形補正処理を行い、当該フレームの映像信号の台形補正処理が完了すると、台形補正処理完了通知を出力する。一方、出力垂直同期信号に同期して出力遅延バッファー144から読み出された映像信号は、液晶ライトバルブ駆動部32に供給される。この1フレーム分の映像信号VIDEOoが液晶ライトバルブ駆動部32に受け付けられると、データ送出完了通知が出力されるようになっている。本実施形態では、図9に示すような各通知をモニターすることで、台形補正処理後の出力遅延バッファー144への書き込み、出力遅延バッファー144からの読み出しを1フレーム単位で行うことができる。
図10、図11及び図12に、マージン値についての説明図を示す。図10は、マージン値「0」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図11は、マージン値「1」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図12は、マージン値「2」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図10〜図12において、映像信号VIDEO3については第1の出力フレームメモリーカウント値、映像信号VIDEOoについては第2の出力フレームメモリーカウント値を示している。
図10に示すように、マージン値「0」のとき、出力遅延バッファー144の例えば出力フレームメモリー0にバッファリングされた映像信号は、次のフレームで映像信号VIDEOoとして出力される。即ち、遅延フレーム数が「0」である。これに対して、マージン値「1」のとき、図11に示すように、出力遅延バッファー144の例えば出力フレームメモリー0にバッファリングされた映像信号は、マージン値「0」の場合よりも1フレーム期間だけ遅延させた後に映像信号VIDEOoとして出力される。即ち、遅延フレーム数が「1」である。
図13に、映像処理装置100の動作タイミングの一例を示す。図13は、入力遅延バッファー124にマージン値「0」、出力遅延バッファー144にマージン値「1」を設定したときの映像処理装置100の動作例のタイミング図を表す。
まず、図示しないプロセッサーが、入力遅延バッファー124に対して入力遅延フレーム数に対応するマージン値を設定する。ここでは、マージン値「0」が設定される(第1の遅延フレーム数設定ステップ)。続いて、このプロセッサーが、出力遅延バッファー144に対して出力遅延フレーム数に対応するマージン値を設定する。ここでは、マージン値「1」が設定される(第2の遅延フレーム数設定ステップ)。その後、入力垂直同期信号に同期して映像信号が入力される。入力遅延バッファー制御部120等は、この映像信号を、入力遅延バッファー124にバッファリングする(第1の書き込みステップ)。その後、入力遅延バッファー制御部120等は、マージン値「0」に対応する遅延フレーム数「0」で、入力遅延バッファー124から映像信号を読み出す(第1の読み出しステップ)。そして、台形補正処理部130が、入力遅延バッファー124から読み出した映像信号に対して台形補正処理を行う(台形補正処理ステップ)。
図14では、入力垂直同期信号に同期して映像信号が入力される。この映像信号は入力遅延バッファー124にバッファリングされるが、マージン値「0」であるため、次の台形補正処理完了通知をトリガーとして、台形補正処理の処理対象となる。台形補正処理後の映像信号は出力遅延バッファー144にバッファリングされるが、マージン値「2」であるため、マージン値「2」に対応する2フレーム期間(2フレーム分)だけ遅れて、出力垂直同期信号に同期して映像信号が出力される。こうすることで、複雑な台形補正処理によって処理時間がかかる場合であっても、台形補正処理を継続して、映像出力を行うことができるようになる。
独立カウンター制御方式では、第1の出力フレームメモリーカウント値及び第2の出力フレームメモリーカウント値が独立して更新される。図15において、例えばマージン値「1」であるものとすると、映像信号VIDEO3が、映像信号VIDEOoとして出力される。具体的には、遅延バッファー制御部180では、第1の出力フレームカウンター164のカウント値にかかわらず、第2の出力フレームカウンター166のカウント値により特定されるフレームの映像信号を出力遅延バッファー144から読み出す制御を行う。即ち、出力遅延バッファー144に書き込まれる映像信号のフレームを特定するカウント値は、出力遅延バッファー144から読み出される映像信号のフレームを特定するカウント値に対して独立に更新される。
フレーム更新待ち合わせ方式は、出力遅延バッファー144への映像信号VIDEO3への更新が完了するまで、映像信号VIDEOoの更新を抑制する方式である。図16において、例えばマージン値「1」であるものとすると、映像信号VIDEO3の更新が完了するまで映像信号VIDEOoは更新されない。具体的には、遅延バッファー制御部180では、第1の出力フレームカウンター164のカウント値に対応したフレームの映像信号の出力遅延バッファー144への書き込みが完了するまで、第2の出力フレームカウンター166のカウント値に対応したフレームの映像信号の読み出しを抑制する。即ち、第2の出力フレームカウンター166のカウント動作は、第1の出力フレームカウンター164のカウント値に応じて抑制される。
32,906…液晶ライトバルブ駆動部、 34,908…液晶ライトバルブ、
36…投写レンズ、 40…光源部、 42…ランプ、 44…レンズ、
100…映像処理装置、 110,910…映像入力I/F部、
120…入力遅延バッファー制御部、 122,142…フレームメモリー制御部、
124…入力遅延バッファー(第1の遅延バッファー)、
130,904…台形補正処理部、 140…出力遅延バッファー制御部、
144…出力遅延バッファー(第2の遅延バッファー)、
150,160…カウンター更新判定部、 152…入力側マージン値設定レジスター、
154…第1の入力フレームカウンター、 156…第2の入力フレームカウンター、
158,168…メモリーアドレス変換部、
162…出力側マージン値設定レジスター、 164…第1の出力フレームカウンター、
166…第2の出力フレームカウンター、 180…遅延バッファー制御部、
190…遅延バッファー、 200…スクリーン、 900…フレームメモリー、
912…メモリー制御部、 902…スケーラー、
VIDEOi,VIDEOo,VIDEO1〜VIDEO3…映像信号
Claims (7)
- 映像信号に対して台形補正処理を行う映像処理装置であって、
前記映像信号に対して前記台形補正処理を行う台形補正処理部と、
前記台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われる前の映像信号をバッファリングする第1の遅延バッファーと、
前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号をバッファリングする第2の遅延バッファーと、
設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記第1の遅延バッファー及び前記第2の遅延バッファーから前記映像信号を出力する制御を行う遅延バッファー制御部とを含み、
前記台形補正処理部は、
前記第1の遅延バッファーから出力された映像信号に対して台形補正処理を行い、
前記遅延バッファー制御部は、
設定された可変な第1の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記映像信号を前記第1の遅延バッファーから前記台形補正処理部に出力する制御を行い、
設定された可変な第2の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、出力垂直同期信号に同期して前記映像信号を前記第2の遅延バッファーから出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1において、
前記第1の遅延フレーム数がN(Nは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Nフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1又は2において、
前記遅延バッファー制御部は、
前記第1の遅延バッファーに空き領域がない状態で前記第1の遅延バッファーに入力映像信号がバッファリングされる場合に、前記第1の遅延バッファーに前記台形補正処理部による処理が未処理のフレームの映像信号があるとき、該フレームの映像信号に前記入力映像信号を上書きすることを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記第2の遅延フレーム数がM(Mは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Mフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記遅延バッファー制御部は、
前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みタイミングと独立して設けられた読み出しタイミングで、前記遅延バッファーから映像信号を読み出す制御を行うことを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記遅延バッファー制御部は、
前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みが完了するまで、前記遅延バッファーからの映像信号の読み出しを抑制することを特徴とする映像処理装置。 - 請求項1乃至6のいずれか記載の映像処理装置と、
前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号に基づいて映像を表示する映像表示部とを含むことを特徴とする映像表示装置。
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