JP5817093B2 - 映像処理装置、及び映像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、映像処理装置、及び映像表示装置等に関する。
従来、映像表示装置としての液晶プロジェクターは、図17に示すように、フレームメモリー900、液晶ライトバルブ駆動部906、液晶ライトバルブ908を少なくとも備えている。更に、映像信号に対してスケーリング処理や台形補正処理等の映像処理を行うため、液晶プロジェクターは、映像入力インターフェイス(InterFace:I/F)部910、メモリー制御部912、スケーラー902、台形補正処理部904を備えている。このような構成の液晶プロジェクターにおいて、映像信号が映像入力I/F部910に入力されると、メモリー制御部912により、一旦、映像信号がフレームメモリー900にバッファリングされる。その後、液晶プロジェクターでは、フレームメモリー900から映像信号を読み出して、該映像信号に対してスケーリング処理や台形補正処理等の映像処理を行い、液晶ライトバルブ駆動部906に対して映像処理後の映像信号を供給する。
このような液晶プロジェクターで行われる映像処理については、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1には、スケーラーによるスケーリング処理において、映像信号の同期信号の周波数から映像信号の解像度を決定し、映像を拡大又は縮小することによって、映像信号の解像度を表示デバイスの解像度に一致するように変換する技術が開示されている。
特開2003−84738号公報
特許文献1に開示されているように、映像表示装置におけるこの種の映像処理は、映像信号に対応した垂直同期信号や水平同期信号に同期させている。そのため、台形補正処理において出力1ライン当たりに複数ライン分の映像信号が必要となり、映像処理が複雑になって処理時間がかかるという問題がある。その結果、台形補正角度が大きくなると映像処理がリアルタイムで処理できなくなり、フレームの欠落を招き、台形補正角度を大きくすることが困難であった。或いは、フレームの欠落をある程度許容して画質を劣化させながら、台形補正角度を大きくせざるを得なかった。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、台形補正角度を大きくしても画質を劣化させることなくフレーム欠落を防止できる映像処理装置、及び映像表示装置等を提供することができる。
(1)本発明の一態様は、映像信号に対して台形補正処理を行う映像処理装置が、前記映像信号に対して前記台形補正処理を行う台形補正処理部と、前記台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われる前の映像信号、及び前記台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われた後の映像信号の少なくとも一方をバッファリングする遅延バッファーと、設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記遅延バッファーから前記映像信号を出力する制御を行う遅延バッファー制御部とを含む。
本態様においては、台形補正処理部によって台形補正処理が行われる前の映像信号、及び台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われた後の映像信号の少なくとも一方をバッファリングする遅延バッファーを設けている。そして、設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、遅延バッファーから映像信号を出力する制御を行うようにしている。これにより、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり入力同期や出力同期に間に合わない場合であっても、台形補正処理を継続できるようになる。これにより、台形補正角度を大きくしても画質を劣化させることなくフレーム欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
(2)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記遅延バッファーは、前記台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われる前の映像信号をバッファリングする第1の遅延バッファーを含み、前記台形補正処理部は、前記第1の遅延バッファーから出力された映像信号に対して台形補正処理を行い、前記遅延バッファー制御部は、設定された第1の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記映像信号を前記第1の遅延バッファーから前記台形補正処理部に出力する制御を行う。
本態様によれば、可変の遅延フレーム数に応じて第1の遅延バッファーから映像信号を遅延させて読み出すようにしたので、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり入力同期に間に合わない場合であっても、画質を劣化させることなくフレーム欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
(3)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記第1の遅延フレーム数がN(Nは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Nフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行う。
本態様によれば、上記の効果に加えて、第1の遅延フレーム数を変更することで、台形補正処理の処理時間に応じた適切な遅延時間で映像処理を行うことができるようになる。
(4)本発明の他の態様に係る映像処理装置は、前記遅延バッファー制御部は、前記第1の遅延バッファーに空き領域がない状態で前記第1の遅延バッファーに入力映像信号がバッファリングされる場合に、前記第1の遅延バッファーに前記台形補正処理部による処理が未処理のフレームの映像信号があるとき、該フレームの映像信号に前記入力映像信号を上書きする。
本態様によれば、上記の効果に加えて、未処理の古いフレームの映像信号を破棄することで、入力同期が間に合わない場合でも、完全な1フレームを構成し、画質の劣化を防止できる。
(5)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記遅延バッファーは、前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号をバッファリングする第2の遅延バッファーを含み、前記遅延バッファー制御部は、設定された第2の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記映像信号を前記第2の遅延バッファーから出力する制御を行う。
本態様によれば、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり出力同期に間に合わない場合でも、完全な1フレームの処理後の映像信号をバッファリングできる。そのため、画質を劣化させることなく、フレームの欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
(6)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記第2の遅延フレーム数がM(Mは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Mフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行う。
本態様によれば、上記の効果に加えて、出力同期に間に合わない場合でも、完全な1フレームの処理後の映像信号をバッファリングでき、画質を劣化させることなく、フレームの欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
(7)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記遅延バッファー制御部は、前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みタイミングと独立して設けられた読み出しタイミングで、前記遅延バッファーから映像信号を読み出す制御を行う。
本態様によれば、上記の効果に加えて、遅延バッファーの書き込み側と読み出し側とでフレームの更新速度が異なる場合であっても、1フレームの映像信号の出力を継続でき、映像信号の更新制御が簡素化できるようになる。
(8)本発明の他の態様に係る映像処理装置では、前記遅延バッファー制御部は、前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みが完了するまで、前記遅延バッファーからの映像信号の読み出しを抑制する。
本態様によれば、上記の効果に加えて、遅延バッファーの書き込み側と読み出し側とでフレームの更新速度が異なる場合であっても2つの異なるフレームの映像信号が同時に出力される事態を回避できる。
(9)本発明の一態様は、映像表示装置が、上記のいずれか記載の映像処理装置と、前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号に基づいて映像を表示する映像表示部とを含む。
本態様によれば、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり入力同期に間に合わない場合であっても、画質を劣化させることなくフレーム欠落を防止できる映像表示装置を提供できるようになる。
本発明の一実施形態に係る映像表示装置としての液晶プロジェクターが適用された表示システムの構成例のブロック図。 本実施形態における台形補正角度の説明図。 本実施形態における台形補正処理の処理内容の説明図。 台形補正角度とフレームレートの関係を模式的に示す図。 図1の映像処理装置の構成例のブロック図。 図5の入力遅延バッファー制御部の要部の構成例のブロック図。 入力完了通知及び台形補正処理完了通知の説明図。 図5の出力遅延バッファー制御部の要部の構成例のブロック図。 台形補正処理完了通知及び出力垂直同期信号の説明図。 本実施形態におけるマージン値についての説明図。 本実施形態におけるマージン値についての説明図。 本実施形態におけるマージン値についての説明図。 映像処理装置の動作タイミングの一例を示す図。 映像処理装置の動作タイミングの他の例を示す図。 独立カウンター制御方式の説明図。 フレーム更新待ち合わせ方式の説明図。 従来の液晶プロジェクターの構成を示すブロック図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
以下では、本発明に係る映像表示装置として液晶プロジェクターを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の態様の映像表示装置に適用することができるのは言うまでもない。
図1に、本発明の一実施形態に係る映像表示装置としての液晶プロジェクターが適用された表示システムの構成例のブロック図を示す。なお、図1における液晶プロジェクターの構成は、簡略化して図示されている。
表示システム10は、映像供給装置(画像供給装置)20と、映像表示装置(画像表示装置)としての液晶プロジェクター30と、スクリーン200とを含む。映像供給装置20は、液晶プロジェクター30に供給する映像に対応した映像信号(画像信号)、該映像信号に対応した垂直同期信号及び水平同期信号を生成する。映像供給装置20からの映像信号、垂直同期信号及び水平同期信号は、液晶プロジェクター30に入力される。このような映像供給装置20の機能は、PC(Personal Computer)やDVD(Digital Versatile Disc)プレーヤー等によって実現される。なお、液晶プロジェクター30に入力される映像信号等は、図示しないコンピューターで読取可能な記憶媒体から読み出されたものであってもよい。このコンピューターで読取可能な記憶媒体は、ROM、RAM、CD−ROM、DVD、FD、MD、メモリーカード等のいずれでもよい。
液晶プロジェクター30は、光変調部として液晶ライトバルブを採用したプロジェクターであり、映像処理装置(画像処理装置)100と、液晶ライトバルブ駆動部32、液晶ライトバルブ(光変調部)34と、投写レンズ36と、光源部40とを含む。光源部40は、ランプ42と、レンズ44とを含む。液晶プロジェクター30は、映像供給装置20からの映像信号に基づいて、映像(画像)をスクリーン200に表示する。液晶プロジェクター30では、映像処理装置100が、スクリーン200における投写面に対する設置位置に応じて決定される台形補正角度に従って、映像供給装置20からの映像信号に対して台形補正処理を行う。そのため、映像処理装置100は、台形補正処理の前段及び後段に遅延バッファーを備えており、台形補正処理前後の映像信号を各遅延バッファーにバッファリングする。各遅延バッファーは、設定されたマージン値に応じたフレーム期間(1フレーム分の映像信号に対応する期間)だけ遅延させて映像信号を出力する。このマージン値は、遅延フレーム数に対応しており、可変である。こうすることで、台形補正角度が大きくなってもフレームが欠落することなく映像信号を処理できるようになる。映像処理装置100によって行われた台形補正処理後の映像信号は、該映像信号に対応した垂直同期信号及び水平同期信号と共に液晶ライトバルブ駆動部32に入力される。
液晶ライトバルブ駆動部32は、液晶ライトバルブ34を駆動する回路である。液晶ライトバルブ34は、液晶ライトバルブ駆動部32で生成された信号を映像化する光変調素子である。この液晶ライトバルブ駆動部32は、出力水平同期信号及び出力垂直同期信号を生成し、これらの同期信号に同期して、映像処理装置100からの映像信号に基づく画像を表示する。具体的には、液晶ライトバルブ34は、光源部40から射出される光を、液晶ライトバルブ駆動部32で生成された信号に基づいて変調して投写に必要な光をスクリーン200側へ向けて射出する。光源部40は、画像を投写するための光源であり、主に、ランプ42が発する光をレンズ44により平行光とする。この平行光は、液晶ライトバルブ34で変調された後、投写レンズ36に入射する。投写レンズ36は、光源部40から射出され、液晶ライトバルブ34で変調された光をスクリーン200に拡大して表示させる。このスクリーン200は、液晶プロジェクター30から投写される投写像を表示する投写面を有している。上記の液晶ライトバルブ駆動部32、液晶ライトバルブ34、投写レンズ36及び光源部40により、映像表示部の機能を実現できる。
ここで、本実施形態における台形補正処理について説明する。台形補正処理は、スクリーン200における投写面に対する液晶プロジェクター30の傾きによって生じる映像の歪を補正する処理である。
図2に、本実施形態における台形補正角度の説明図を示す。図2は、液晶プロジェクター30及びスクリーン200の投写面を横から見た図であり、縦方向の台形補正角度を模式的に表す。
液晶プロジェクター30の投写光軸Cに対して所与の角度(例えば、垂直)となるようにスクリーン200の投写面が設けられているとき、該投写面に表示される映像が基準映像であるものとする。このとき、図2に示すように液晶プロジェクター30の投写光軸Cが基準より角度Hだけ傾けて設定されていると、投写面の画像が歪む。そこで、液晶プロジェクター30は、この角度Hに応じた台形補正処理を行って、基準映像と同様の映像を表示させる。この角度Hは、縦方向の台形補正角度であり、映像処理装置100において、台形補正角度に応じて映像の歪みを補正する。なお、図2では縦方向の台形補正角度の例を説明したが、横方向の台形補正角度も同様であり、液晶プロジェクター30は、縦方向の台形補正角度及び横方向の補正角度に応じて映像の歪みを補正する。
図3に、本実施形態における台形補正処理の処理内容の説明図を示す。図3は、台形補正処理前の元画像IMG0と台形補正処理後の出力画像IMG1を模式的に表す。
元画像IMG0の映像信号に基づいてスクリーンSCRの投写面に投写した画像が出力画像IMG1となったものとする。このとき、液晶ライトバルブ34上における左下隅領域AR1と右上隅領域AR2に着目すると、右上隅領域AR2における元画像に対する縮小率は、左下隅領域AR1における元画像に対する縮小率より高くなる。即ち、右上隅領域AR2では元画像に対する変形率が大きく、左下隅領域AR1では元画像に対する変形率が小さくなり、1画面内の画素位置によって変形率が異なる。このように1画面内で種々の処理速度で処理する台形補正処理を行うためには、予め映像信号をバッファリングさせておく必要がある。また、台形補正処理では、台形補正角度が大きくなるほど、別の走査ラインの映像信号を参照する必要があり、台形補正角度に応じて処理速度が変化する。
図4に、台形補正角度とフレームレートの関係を模式的に示す。図4では、1フレーム分の映像信号に対する台形補正処理に要する時間をフレームレートとして表し、横方向の台形補正角度と縦方向の台形補正角度とに対応した台形補正処理のフレームレートを模式的に表している。
図4では、縦方向の台形補正角度及び横方向の台形補正角度のそれぞれについて、台形補正角度が大きくなるほどフレームレートが低下することを示している。これにより、縦方向の台形補正角度及び横方向の台形補正角度が最大となるとき、フレームレートが最低となる。ここで、液晶ライトバルブ34に対する映像信号の出力周期は、例えば60fps等の固定周期であるため、例えば図4に示す領域BRでは60fps以下となり、フレームの欠落が発生する。そこで、本実施形態では、台形補正処理の前段及び後段に遅延バッファーを設けることで、映像出力のフレーム欠落を抑制する。
図5に、図1の映像処理装置100の構成例のブロック図を示す。図5において、映像処理装置100の他に液晶ライトバルブ駆動部32もあわせて図示している。
映像処理装置100は、映像入力I/F部110、遅延バッファー制御部180、遅延バッファー190、台形補正処理部130を含む。遅延バッファー制御部180は、入力遅延バッファー制御部120、フレームメモリー制御部122、出力遅延バッファー制御部140、フレームメモリー制御部142を含む。遅延バッファー190は、台形補正処理部130によって台形補正処理が行われる前の映像信号、及び台形補正処理部130によって台形補正処理が行われた後の映像信号の少なくとも一方をバッファリングする。遅延バッファー制御部180は、設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、遅延バッファー190から映像信号を出力する制御を行う。
このような遅延バッファー190は、入力遅延バッファー(第1の遅延バッファー)124、出力遅延バッファー(第2の遅延バッファー)144を含む。入力遅延バッファー124は、4フレーム分の映像信号を記憶する入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3を有する。入力遅延バッファー124は、設定されたマージン値に応じたフレーム期間(垂直走査期間)だけ映像信号を遅延させて出力する遅延バッファーとして機能する。マージン値は、ある映像信号の入力に対してこの映像信号の出力を遅延させるフレーム数であり、図示しないプロセッサーによって入力側マージン値設定レジスターへ設定される。ここでは、設定されたマージン値である第1の遅延フレーム数がN(Nは自然数)のとき、遅延バッファー制御部180は、Nフレーム期間だけ遅延させて映像信号を入力遅延バッファー124から台形補正処理部130に出力する制御を行う。本実施形態では、入力遅延バッファー124に対してマージン値は0〜3のいずれかを設定できるものとする。
同様に、出力遅延バッファー144もまた、4フレーム分の映像信号を記憶する出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3を有する。出力遅延バッファー144は、設定されたマージン値に応じたフレーム期間(垂直走査期間)だけ映像信号を遅延させて出力する遅延バッファーとして機能する。マージン値は、ある映像信号の入力に対してこの映像信号の出力を遅延させるフレーム数であり、図示しないプロセッサーによって出力側マージン値設定レジスターへ設定される。ここでは、設定されたマージン値である第2の遅延フレーム数がM(Mは自然数)のとき、遅延バッファー制御部180は、Mフレーム期間だけ遅延させて映像信号を出力遅延バッファー144から出力する制御を行う。本実施形態では、出力遅延バッファー144に対してマージン値は0〜3のいずれかを設定できるものとする。
映像入力I/F部110は、映像供給装置20からの映像信号VIDEOi、映像信号VIDEOiに対応した入力垂直同期信号等を受け付ける。映像入力I/F部110は、受け付けた映像信号VIDEOiを映像信号VIDEO1として入力遅延バッファー制御部120に出力する。また映像入力I/F部110は、1フレーム分の映像信号VIDEOiの入力が完了すると、入力完了通知を入力遅延バッファー制御部120に対して出力する。映像入力I/F部110が受け付けた入力垂直同期信号は、台形補正処理部130に出力される。
入力遅延バッファー制御部120は、入力完了通知及び台形補正処理部130からの台形補正処理完了通知に基づいて、入力遅延バッファー124への映像信号の書き込み指示や、入力遅延バッファー124からの映像信号の読み出し指示を行う。このとき、入力遅延バッファー制御部120は、映像信号VIDEO1をバッファリングする入力遅延バッファー124内の入力フレームメモリーの選択、及び映像信号を読み出す入力遅延バッファー124内の入力フレームメモリーの選択も行う。
図6に、図5の入力遅延バッファー制御部120の要部の構成例のブロック図を示す。
入力遅延バッファー制御部120は、カウンター更新判定部150、入力側マージン値設定レジスター152、第1の入力フレームカウンター154、第2の入力フレームカウンター156、メモリーアドレス変換部158を含む。
カウンター更新判定部150は、入力側マージン値設定レジスター152の設定値に対応したマージン設定信号、入力完了通知、及び台形補正処理完了通知に基づいて、入力遅延バッファー124の各入力フレームメモリーに対応するカウント値の更新判定を行う。このカウント値により、入力遅延バッファー124の入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3のいずれかが特定される。まず、カウンター更新判定部150は、マージン設定信号に対応したカウンター初期値を第1の入力フレームカウンター154及び第2の入力フレームカウンター156にそれぞれ出力する。そして、カウンター更新判定部150は、入力完了通知、及び台形補正処理完了通知に基づく更新判定結果に対応したカウント値更新信号を、第1の入力フレームカウンター154及び第2の入力フレームカウンター156にそれぞれ出力する。
第1の入力フレームカウンター154は、カウンター更新判定部150からのカウンター初期値を基準に、カウント値更新信号が入力されるたびにカウント値を更新し、更新されたカウント値を第1の入力フレームメモリーカウント値としてメモリーアドレス変換部158に出力する。第2の入力フレームカウンター156も同様に、カウンター更新判定部150からのカウンター初期値を基準に、カウント値更新信号が入力されるたびにカウント値を更新し、更新されたカウント値を第2の入力フレームメモリーカウント値としてメモリーアドレス変換部158に出力する。第1の入力フレームカウンター154により更新されるカウント値は、入力遅延バッファー124の入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3のうち映像信号が書き込まれる入力フレームメモリーを特定するカウント値である。第2の入力フレームカウンター156により更新されるカウント値は、入力遅延バッファー124の入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3のうち映像信号が読み出される入力フレームメモリーを特定するカウント値である。
メモリーアドレス変換部158は、入力遅延バッファー124の入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3のうち第1の入力フレームメモリーカウント値に対応する入力フレームメモリーのアドレスを第1の入力フレームメモリーアドレスとして出力する。メモリーアドレス変換部158は、入力遅延バッファー124の入力フレームメモリー0〜入力フレームメモリー3のうち第2の入力フレームメモリーカウント値に対応する入力フレームメモリーのアドレスを第2の入力フレームメモリーアドレスとして出力する。以上のように、入力遅延バッファー制御部120は、入力遅延バッファー124に映像信号を書き込むと共に、遅延フレーム数に対応するマージン値に応じたフレーム数だけ遅延させて映像信号を読み出すことができる。
図5において、フレームメモリー制御部122は、入力遅延バッファー制御部120からの書き込み指示又は読み出し指示やフレームメモリーアドレスに応じて、入力遅延バッファー124に対するアクセス制御信号を生成する。例えば、入力遅延バッファー制御部120からの書き込み指示に応じて、フレームメモリー制御部122が入力遅延バッファー124に対してメモリーアドレス及び書き込み制御信号を出力して、映像信号を対応する入力フレームメモリーに書き込む。また、例えば、入力遅延バッファー制御部120からの読み出し指示に応じて、フレームメモリー制御部122が入力遅延バッファー124に対してメモリーアドレス及び読み出し制御信号を出力して、対応する入力フレームメモリーから映像信号を読み出す。入力遅延バッファー制御部120によって読み出された映像信号VIDEO2は、台形補正処理部130に入力される。
台形補正処理部130は、入力垂直同期信号及び出力垂直同期信号に同期して、入力遅延バッファー制御部120からの映像信号VIDEO2に対し、台形補正角度に応じた台形補正処理を行う。台形補正処理部130が行う台形補正処理は、図3に示すように、公知の処理であり、詳細な説明を省略する。台形補正処理部130による台形補正処理後の映像信号VIDEO3は、出力遅延バッファー制御部140に出力される。台形補正処理後に生成される台形補正完了通知は、入力遅延バッファー制御部120及び出力遅延バッファー制御部140に出力される。
図7に、入力完了通知及び台形補正処理完了通知の説明図を示す。図7は、1フレーム毎に、入力される映像信号が台形補正処理される様子を模式的に示し、これらに対応して出力される入力完了通知及び台形補正処理完了通知のタイミングの一例を表す。
映像入力I/F部110を介して映像信号が入力され、1フレーム分の映像信号の受け付けが完了すると、映像入力I/F部110は、入力完了通知を出力する。受け付けられた映像信号は、入力遅延バッファー124にバッファリングされた後、映像信号VIDEO2として台形補正処理の処理対象となる。台形補正処理部130は、映像信号VIDEO2に対して台形補正処理を行い、当該フレームの映像信号の台形補正処理が完了すると、台形補正処理完了通知を出力する。本実施形態では、図7に示すような各通知をモニターすることで、入力遅延バッファー124への書き込み、入力遅延バッファー124からの読み出し、台形補正処理を1フレーム単位で行うことができる。
図5において、出力遅延バッファー制御部140は、台形補正処理完了通知及びデータ送出完了通知に基づいて、出力遅延バッファー144への映像信号の書き込み指示や、出力遅延バッファー144からの映像信号の読み出し指示を行う。データ送出完了通知は、出力遅延バッファー144から読み出された1フレーム分の映像信号が液晶ライトバルブ駆動部32において受け付けが完了されたときに、液晶ライトバルブ駆動部32から通知される。出力遅延バッファー制御部140は、映像信号VIDEO3をバッファリングする出力遅延バッファー144内の出力フレームメモリーの選択、及び映像信号を読み出す出力遅延バッファー144内の出力フレームメモリーの選択も行う。
図8に、図5の出力遅延バッファー制御部140の要部の構成例のブロック図を示す。
出力遅延バッファー制御部140の構成は、入力遅延バッファー制御部120と同様である。即ち、出力遅延バッファー制御部140は、カウンター更新判定部160、出力側マージン値設定レジスター162、第1の出力フレームカウンター164、第2の出力フレームカウンター166、メモリーアドレス変換部168を含む。
カウンター更新判定部160は、出力遅延バッファー144の各出力フレームメモリーに対応するカウント値の更新判定を行う。この更新判定は、出力側マージン値設定レジスター162の設定値に対応したマージン設定信号、台形補正処理完了通知、出力垂直同期信号及びデータ送出完了通知に基づいて行われる。このカウント値により、出力遅延バッファー144の出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3のいずれかが特定される。まず、カウンター更新判定部160は、マージン設定信号に対応したカウンター初期値を第1の出力フレームカウンター164及び第2の出力フレームカウンター166にそれぞれ出力する。そして、カウンター更新判定部160は、台形補正処理完了通知及びデータ送出完了通知に基づく更新判定結果に対応したカウント値更新信号を、第1の出力フレームカウンター164及び第2の出力フレームカウンター166にそれぞれ出力する。
第1の出力フレームカウンター164は、カウンター更新判定部160からのカウンター初期値を基準に、カウント値更新信号が入力されるたびにカウント値を更新し、更新されたカウント値を第1の出力フレームメモリーカウント値としてメモリーアドレス変換部168に出力する。第2の出力フレームカウンター166も同様に、カウンター更新判定部160からのカウンター初期値を基準に、カウント値更新信号が入力されるたびにカウント値を更新し、更新されたカウント値を第2の出力フレームメモリーカウント値としてメモリーアドレス変換部168に出力する。第1の出力フレームカウンター164により更新されるカウント値は、出力遅延バッファー144の出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3のうち映像信号が書き込まれる出力フレームメモリーを特定するカウント値である。第2の出力フレームカウンター166により更新されるカウント値は、出力遅延バッファー144の出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3のうち映像信号が読み出される出力フレームメモリーを特定するカウント値である。
メモリーアドレス変換部168は、出力遅延バッファー144の出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3のうち第1の出力フレームメモリーカウント値に対応する出力フレームメモリーのアドレスを第1の出力フレームメモリーアドレスとして出力する。メモリーアドレス変換部168は、出力遅延バッファー144の出力フレームメモリー0〜出力フレームメモリー3のうち第2の出力フレームメモリーカウント値に対応する出力フレームメモリーのアドレスを第2の出力フレームメモリーアドレスとして出力する。以上のように、出力遅延バッファー制御部140は、出力遅延バッファー144に映像信号を書き込むと共に、遅延フレーム数に対応するマージン値に応じたフレーム数だけ遅延させて映像信号を読み出すことができる。
図5において、フレームメモリー制御部142は、出力遅延バッファー制御部140からの書き込み指示又は読み出し指示やフレームメモリーアドレスに応じて、出力遅延バッファー144に対するアクセス制御信号を生成する。例えば、出力遅延バッファー制御部140からの書き込み指示に応じて、フレームメモリー制御部142が出力遅延バッファー144に対してメモリーアドレス及び書き込み制御信号を出力して、映像信号を対応する出力フレームメモリーに書き込む。また、例えば、出力遅延バッファー制御部140からの読み出し指示に応じて、フレームメモリー制御部142が出力遅延バッファー144に対してメモリーアドレス及び読み出し制御信号を出力して、対応する出力フレームメモリーから映像信号を読み出す。出力遅延バッファー制御部140によって読み出された映像信号VIDEOoは、液晶ライトバルブ駆動部32に対して出力される。液晶ライトバルブ駆動部32は、1フレーム分の映像信号VIDEOoの入力の受け付けを完了すると、出力遅延バッファー制御部140に対してデータ送出完了通知を出力する。
図9に、台形補正処理完了通知及び出力垂直同期信号の説明図を示す。図9は、1フレーム毎に、台形補正処理された後に出力される映像信号の様子を模式的に表し、これらに対応して出力される台形補正処理完了通知及び出力垂直同期信号のタイミングの一例を表す。
台形補正処理部130は、映像信号VIDEO2に対して台形補正処理を行い、当該フレームの映像信号の台形補正処理が完了すると、台形補正処理完了通知を出力する。一方、出力垂直同期信号に同期して出力遅延バッファー144から読み出された映像信号は、液晶ライトバルブ駆動部32に供給される。この1フレーム分の映像信号VIDEOoが液晶ライトバルブ駆動部32に受け付けられると、データ送出完了通知が出力されるようになっている。本実施形態では、図9に示すような各通知をモニターすることで、台形補正処理後の出力遅延バッファー144への書き込み、出力遅延バッファー144からの読み出しを1フレーム単位で行うことができる。
ここで、本実施形態における入力遅延フレーム数に対応したマージン値及び出力遅延フレーム数に対応したマージン値について説明する。2つのマージン値は同様であるため、以下では出力遅延フレーム数に対応したマージン値を例に説明する。
図10、図11及び図12に、マージン値についての説明図を示す。図10は、マージン値「0」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図11は、マージン値「1」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図12は、マージン値「2」のときのフレーム単位の処理の流れを模式的に表す。図10〜図12において、映像信号VIDEO3については第1の出力フレームメモリーカウント値、映像信号VIDEOoについては第2の出力フレームメモリーカウント値を示している。
図10に示すように、マージン値「0」のとき、出力遅延バッファー144の例えば出力フレームメモリー0にバッファリングされた映像信号は、次のフレームで映像信号VIDEOoとして出力される。即ち、遅延フレーム数が「0」である。これに対して、マージン値「1」のとき、図11に示すように、出力遅延バッファー144の例えば出力フレームメモリー0にバッファリングされた映像信号は、マージン値「0」の場合よりも1フレーム期間だけ遅延させた後に映像信号VIDEOoとして出力される。即ち、遅延フレーム数が「1」である。
一方、図12に示すように、マージン値「2」のとき、出力遅延バッファー144の例えば出力フレームメモリー0にバッファリングされた映像信号は、マージン値「0」の場合よりも2フレーム期間だけ遅延させた後に映像信号VIDEOoとして出力される。即ち、遅延フレーム数が「2」である。このように、本実施形態では、第1の出力フレームメモリーカウント値で特定される出力フレームメモリーに映像信号が書き込まれ、第2の出力フレームメモリーカウント値で特定される出力フレームメモリーから映像信号が読み出される。このとき、図8で示したように、2つのカウント値を、(遅延フレーム数+1)だけ互いにずらしながら更新することで、書き込み側及び読み出し側の出力フレームメモリーを容易に特定でき、マージン値に対応した読み出し制御を簡素化できる。
次に、上記した映像処理装置100の動作例について説明する。
図13に、映像処理装置100の動作タイミングの一例を示す。図13は、入力遅延バッファー124にマージン値「0」、出力遅延バッファー144にマージン値「1」を設定したときの映像処理装置100の動作例のタイミング図を表す。
まず、図示しないプロセッサーが、入力遅延バッファー124に対して入力遅延フレーム数に対応するマージン値を設定する。ここでは、マージン値「0」が設定される(第1の遅延フレーム数設定ステップ)。続いて、このプロセッサーが、出力遅延バッファー144に対して出力遅延フレーム数に対応するマージン値を設定する。ここでは、マージン値「1」が設定される(第2の遅延フレーム数設定ステップ)。その後、入力垂直同期信号に同期して映像信号が入力される。入力遅延バッファー制御部120等は、この映像信号を、入力遅延バッファー124にバッファリングする(第1の書き込みステップ)。その後、入力遅延バッファー制御部120等は、マージン値「0」に対応する遅延フレーム数「0」で、入力遅延バッファー124から映像信号を読み出す(第1の読み出しステップ)。そして、台形補正処理部130が、入力遅延バッファー124から読み出した映像信号に対して台形補正処理を行う(台形補正処理ステップ)。
次に、出力遅延バッファー制御部140等は、台形補正処理後の映像信号を出力遅延バッファー144にバッファリングする(第2の書き込みステップ)。その後、出力遅延バッファー制御部140等は、マージン値「1」に対応する遅延フレーム数「1」で、出力遅延バッファー144から映像信号を読み出す(第2の読み出しステップ)。その後、出力垂直同期信号に同期して映像信号が出力される。こうすることで、複雑な台形補正処理によって処理時間がかかる場合であっても、台形補正処理を継続して、映像出力を行うことができるようになる。
図14に、映像処理装置100の動作タイミングの他の例を示す。図14は、入力遅延バッファー124にマージン値「0」、出力遅延バッファー144にマージン値「2」を設定したときの映像処理装置100の動作例のタイミング図を表す。
図14では、入力垂直同期信号に同期して映像信号が入力される。この映像信号は入力遅延バッファー124にバッファリングされるが、マージン値「0」であるため、次の台形補正処理完了通知をトリガーとして、台形補正処理の処理対象となる。台形補正処理後の映像信号は出力遅延バッファー144にバッファリングされるが、マージン値「2」であるため、マージン値「2」に対応する2フレーム期間(2フレーム分)だけ遅れて、出力垂直同期信号に同期して映像信号が出力される。こうすることで、複雑な台形補正処理によって処理時間がかかる場合であっても、台形補正処理を継続して、映像出力を行うことができるようになる。
また、入力遅延バッファー124にマージン値「1」や「2」を設定することで、台形補正処理の処理時間がかかり、入力同期に間に合わない場合であっても、フレームを欠落させることなく映像信号を取り込めるようになる。
このような映像処理装置100は、入力遅延バッファー124に空き領域がない状態で映像信号VIDEO1をバッファリングする際に、台形補正処理が未処理のフレームの映像信号があるとき、未処理の映像信号に映像信号VIDEO1を上書きする。このとき、上書きされる未処理のフレームは、表示されることなく破棄されることになる。このように、入力遅延バッファー124にバッファリングされている未処理の古いフレームの映像信号を破棄することで、入力同期が間に合わない場合でも、完全な1フレームを構成し、画質の劣化を防止できる。
また、入力遅延バッファー124又は出力遅延バッファー144の書き込み側と読み出し側とでフレーム更新速度が異なる場合に、次のように各遅延バッファー内の映像信号を更新することができる。1つは、独立カウンター制御方式であり、もう1つは、フレーム更新待ち合わせ方式である。独立カウンター制御方式では、遅延バッファー制御部180が、遅延バッファー190への映像信号の書き込みタイミングと独立して設けられた読み出しタイミングで、遅延バッファー190から映像信号を読み出す制御を行う。フレーム更新待ち合わせ方式では、遅延バッファー制御部180は、遅延バッファー190への映像信号の書き込みが完了するまで、遅延バッファー190からの映像信号の読み出しを抑制する。以下では、出力遅延バッファー144への映像信号の更新制御を例に説明するが、入力遅延バッファー124への映像信号の更新制御も同様である。
図15に、独立カウンター制御方式の説明図を示す。図15は、出力遅延バッファー144への映像信号の書き込み動作と出力遅延バッファー144からの映像信号の読み出し動作のタイミング例を表す。図15では、倍速駆動で、2回毎に映像信号VIDEOoを更新している。図15において、映像信号VIDEO3については第1の出力フレームメモリーカウント値、映像信号VIDEOoについては第2の出力フレームメモリーカウント値を示している。
独立カウンター制御方式では、第1の出力フレームメモリーカウント値及び第2の出力フレームメモリーカウント値が独立して更新される。図15において、例えばマージン値「1」であるものとすると、映像信号VIDEO3が、映像信号VIDEOoとして出力される。具体的には、遅延バッファー制御部180では、第1の出力フレームカウンター164のカウント値にかかわらず、第2の出力フレームカウンター166のカウント値により特定されるフレームの映像信号を出力遅延バッファー144から読み出す制御を行う。即ち、出力遅延バッファー144に書き込まれる映像信号のフレームを特定するカウント値は、出力遅延バッファー144から読み出される映像信号のフレームを特定するカウント値に対して独立に更新される。
同様に、入力遅延バッファー124については、遅延バッファー制御部180では、第1の入力フレームカウンター154のカウント値にかかわらず、第2の入力フレームカウンター156のカウント値により特定されるフレームの映像信号を入力遅延バッファー124から読み出す制御を行う。即ち、入力遅延バッファー124に書き込まれる映像信号のフレームを特定するカウント値は、入力遅延バッファー124から読み出される映像信号のフレームを特定するカウント値に対して独立に更新される。
以上のように、フレーム更新速度が異なる場合であっても、1フレームの映像信号の出力を継続でき、独立カウンター制御方式によれば、各カウント値の更新制御が簡素化できるようになる。
ところが、映像信号VIDEO3のうちフレームFM1の映像信号のように、スキップされる場合が生じる。また、フレームFM2における映像信号のように、2つの異なるフレームの映像信号が、同時に映像信号VIDEOoとして出力される場合が生ずる。そこで、独立カウンター制御方式に代えてフレーム更新待ち合わせ方式で、各遅延バッファー内の映像信号を更新するようにしてもよい。
図16に、フレーム更新待ち合わせ方式の説明図を示す。図16は、出力遅延バッファー144への映像信号の書き込み動作と出力遅延バッファー144からの映像信号の読み出し動作のタイミング例を表す。図16において、映像信号VIDEO3については第1の出力フレームメモリーカウント値、映像信号VIDEOoについては第2の出力フレームメモリーカウント値を示している。
フレーム更新待ち合わせ方式は、出力遅延バッファー144への映像信号VIDEO3への更新が完了するまで、映像信号VIDEOoの更新を抑制する方式である。図16において、例えばマージン値「1」であるものとすると、映像信号VIDEO3の更新が完了するまで映像信号VIDEOoは更新されない。具体的には、遅延バッファー制御部180では、第1の出力フレームカウンター164のカウント値に対応したフレームの映像信号の出力遅延バッファー144への書き込みが完了するまで、第2の出力フレームカウンター166のカウント値に対応したフレームの映像信号の読み出しを抑制する。即ち、第2の出力フレームカウンター166のカウント動作は、第1の出力フレームカウンター164のカウント値に応じて抑制される。
同様に、入力遅延バッファー124については、遅延バッファー制御部180では、第1の入力フレームカウンター154のカウント値に対応したフレームの映像信号の入力遅延バッファー124への書き込みが完了するまで、第2の入力フレームカウンター156のカウント値に対応したフレームの映像信号の読み出しを抑制する。即ち、第2の入力フレームカウンター156のカウント動作は、第1の入力フレームカウンター154のカウント値に応じて抑制される。
以上のように、このフレーム更新待ち合わせ方式によれば、制御が複雑になるものの、独立カウンター制御方式でのスキップや、2つの異なるフレームの映像信号が同時に出力される事態を回避できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、台形補正処理を行う台形補正処理部の前段に入力遅延バッファーを設けるようにしている。このため、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり入力同期に間に合わない場合であっても、台形補正処理を継続できるようになる。また、本実施形態によれば、台形補正処理部の後段に出力遅延バッファーを設けるようにしたので、台形補正角度が大きくなって台形補正処理の処理時間が長くなり出力同期に間に合わない場合でも、完全な1フレームの処理後の映像信号をバッファリングできる。そのため、画質を劣化させることなく、フレームの欠落を防止できる映像処理装置を提供できるようになる。
なお、本発明は上記の各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記の実施形態では、台形補正処理部の前段に入力遅延バッファー、台形補正処理部の後段に出力遅延バッファーを設ける構成について説明したが、入力遅延バッファー及び出力遅延バッファーの一方が省略された構成であってもよい。
(2)上記の実施形態では、入力遅延バッファー及び出力遅延バッファーには、それぞれ4フレーム分の記憶領域が割り当てられる例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
(3)上記の実施形態では、マージン値を「0」、「1」又は「2」に設定する例を説明したが、マージン値が「3」以上であってもよい。しかしながら、マージン値を大きくするほど遅延時間が長くなるため、マージン値を「1」又は「2」に設定することが望ましい。
(4)上記の実施形態では、映像供給装置が液晶プロジェクターと独立して設けられる例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば液晶プロジェクターが映像供給装置を内蔵するように構成されていてもよい。
(5)上記の実施形態では、映像表示装置として液晶プロジェクターを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る映像表示装置が有する光変調部として、液晶ライトバルブに限定されるものではなく、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を用いることができる。また、本発明に係る映像表示装置として、プラズマディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の直視型の映像表示装置であってもよい。
(6)なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、本発明に係る映像処理方法や映像表示方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
10…表示システム、 20…映像供給装置、 30…液晶プロジェクター、
32,906…液晶ライトバルブ駆動部、 34,908…液晶ライトバルブ、
36…投写レンズ、 40…光源部、 42…ランプ、 44…レンズ、
100…映像処理装置、 110,910…映像入力I/F部、
120…入力遅延バッファー制御部、 122,142…フレームメモリー制御部、
124…入力遅延バッファー(第1の遅延バッファー)、
130,904…台形補正処理部、 140…出力遅延バッファー制御部、
144…出力遅延バッファー(第2の遅延バッファー)、
150,160…カウンター更新判定部、 152…入力側マージン値設定レジスター、
154…第1の入力フレームカウンター、 156…第2の入力フレームカウンター、
158,168…メモリーアドレス変換部、
162…出力側マージン値設定レジスター、 164…第1の出力フレームカウンター、
166…第2の出力フレームカウンター、 180…遅延バッファー制御部、
190…遅延バッファー、 200…スクリーン、 900…フレームメモリー、
912…メモリー制御部、 902…スケーラー、
VIDEOi,VIDEOo,VIDEO1〜VIDEO3…映像信号

Claims (7)

  1. 映像信号に対して台形補正処理を行う映像処理装置であって、
    前記映像信号に対して前記台形補正処理を行う台形補正処理部と、
    前記台形補正処理部によって前記台形補正処理が行われる前の映像信号をバッファリングする第1の遅延バッファーと、
    前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号をバッファリングする第2の遅延バッファーと、
    設定された遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記第1の遅延バッファー及び前記第2の遅延バッファーから前記映像信号を出力する制御を行う遅延バッファー制御部とを含み、
    前記台形補正処理部は、
    前記第1の遅延バッファーから出力された映像信号に対して台形補正処理を行い、
    前記遅延バッファー制御部は、
    設定された可変な第1の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、前記映像信号を前記第1の遅延バッファーから前記台形補正処理部に出力する制御を行い、
    設定された可変な第2の遅延フレーム数に応じたフレーム期間だけ遅延させて、出力垂直同期信号に同期して前記映像信号を前記第2の遅延バッファーから出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の遅延フレーム数がN(Nは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Nフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記遅延バッファー制御部は、
    前記第1の遅延バッファーに空き領域がない状態で前記第1の遅延バッファーに入力映像信号がバッファリングされる場合に、前記第1の遅延バッファーに前記台形補正処理部による処理が未処理のフレームの映像信号があるとき、該フレームの映像信号に前記入力映像信号を上書きすることを特徴とする映像処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記第2の遅延フレーム数がM(Mは自然数)のとき、前記遅延バッファー制御部は、Mフレーム期間だけ遅延させて前記映像信号を出力する制御を行うことを特徴とする映像処理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記遅延バッファー制御部は、
    前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みタイミングと独立して設けられた読み出しタイミングで、前記遅延バッファーから映像信号を読み出す制御を行うことを特徴とする映像処理装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記遅延バッファー制御部は、
    前記遅延バッファーへの映像信号の書き込みが完了するまで、前記遅延バッファーからの映像信号の読み出しを抑制することを特徴とする映像処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか記載の映像処理装置と、
    前記台形補正処理部によって行われた前記台形補正処理後の映像信号に基づいて映像を表示する映像表示部とを含むことを特徴とする映像表示装置。
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