JP5407928B2 - 投写型表示装置および表示方法 - Google Patents

投写型表示装置および表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5407928B2
JP5407928B2 JP2010040272A JP2010040272A JP5407928B2 JP 5407928 B2 JP5407928 B2 JP 5407928B2 JP 2010040272 A JP2010040272 A JP 2010040272A JP 2010040272 A JP2010040272 A JP 2010040272A JP 5407928 B2 JP5407928 B2 JP 5407928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distortion correction
image
frame image
correction processing
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010040272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011176705A (ja
Inventor
誠 江口
明彦 田村
貴志 進藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2010040272A priority Critical patent/JP5407928B2/ja
Publication of JP2011176705A publication Critical patent/JP2011176705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5407928B2 publication Critical patent/JP5407928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、投写により被投写面上に映像を表示する投写型表示装置および投写により被投写面上に映像を表示する方法に関する。
一連の複数のフレーム画像により構成される映像を表す映像信号を用いてスクリーンなどの被投写面上に映像を投写して表示させる投写型表示装置(例えばプロジェクター)が広く普及している。矩形のフレーム画像により構成される映像(以下、「原映像」とも呼ぶ)を表す映像信号に基づき投写型表示装置による映像表示を行う際に、投写型表示装置と被投写面との相対的な位置関係によっては、被投写面に表示される映像(以下、「投写映像」ともいう)が台形等の矩形以外の四角形に歪む場合がある。従来、射影変換を利用して投写映像の歪みを補正する技術が知られている。
他方、ビデオデッキなどから入力される映像信号に基づき映像を表示する表示装置において、例えば「早送り再生」や「巻き戻し再生」といった垂直同期信号の周期が変動する特殊動作時に表示映像の上下に映像が表示されない部分が生じないように、垂直画面サイズの伸張処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−174345号公報 特開2005−27195号公報 特開2005−94094号公報
投写型表示装置において歪み補正を行いつつ映像表示を行っているときに、垂直同期信号の周期が変動すると、1つの対象フレーム画像についての歪み補正処理中に(処理の完了前に)次のフレーム画像に対応する垂直同期信号が入力される場合がある。このような場合に、映像が表示されない部分が生じないように、対象フレーム画像の内の歪み補正処理済みの部分と既に歪み補正処理が完了した他のフレーム画像の一部とを結合した画像に基づき映像表示を行うと、各フレーム画像についての歪み補正に用いられた補正パラメーター値によっては投写映像が四角形の映像とならず、歪み補正処理が適切に実行できない場合があった。また、対象フレーム画像の内の歪み補正処理済みの部分を伸張して映像表示を行うことも考えられるが、このようにしてもやはり投写映像が四角形の映像とならず、歪み補正処理が適切に実行できない場合があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、投写による映像表示において、各フレーム画像についての歪み補正処理中に他のフレーム画像に対応する同期信号が入力された場合にも、歪み補正処理を適切に実行可能とすることを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]投写型表示装置であって、
一連の複数のフレーム画像により構成される映像を表す映像信号と各前記フレーム画像に対応する同期信号とを取得する信号取得部と、
前記映像信号を用いて被投写面上に前記映像を投写して表示する映像表示部と、
前記被投写面上に表示される前記映像の歪みを補正するために前記映像信号に対して歪み補正処理を行う歪み補正処理部と、
前記同期信号の取得に応じて、前記歪み補正処理部に、取得された前記同期信号に対応する前記フレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させる制御部であって、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記歪み補正処理部に、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させることなく前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を継続させる制御部と、を備える、投写型表示装置。
この投写型表示装置では、一のフレーム画像についての歪み補正処理中に他のフレーム画像に対応する同期信号が取得された場合には、他のフレーム画像についての歪み補正処理が開始されることなく一のフレーム画像についての歪み補正処理が継続される。そのため、この投写型表示装置では、そのような場合であっても被投写面上に表示される画像を四角形の画像とすることができ、歪み補正処理を適切に実行することができる。
[適用例2]適用例1に記載の投写型表示装置であって、さらに、
前記歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値が変更中であることを示す信号を検出する検出部を備え、
前記制御部は、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中であり、かつ、前記信号が検出されているときに、他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記歪み補正処理部に、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させることなく前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を継続させ、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中であり、かつ、前記信号が検出されていないときに、他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記歪み補正処理部に、前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を中止させ、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させる、投写型表示装置。
この投写型表示装置では、一のフレーム画像についての歪み補正処理中に他のフレーム画像に対応する同期信号が取得された場合において、歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値が変更中であることを示す信号が検出されていれば、他のフレーム画像についての歪み補正処理が開始されることなく一のフレーム画像についての歪み補正処理が継続され、当該信号が検出されていなければ、一のフレーム画像についての歪み補正処理が中止され他のフレーム画像についての歪み補正処理が開始される。歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値が変更中でなければ、被投写面上に表示される画像が四角形の画像ではなくなることはないため、この投写型表示装置では、必要ない場合にはフレーム周波数を維持しつ、必要な場合には被投写面上に表示される画像を四角形の画像として歪み補正処理を適切に実行させることができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の投写型表示装置であって、
前記制御部は、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記歪み補正処理部に、一の前記フレーム画像において取得されなかった部分を補う所定の画像を用いて前記歪み補正処理を継続させる、投写型表示装置。
この投写型表示装置では、他のフレーム画像に対応する同期信号が取得された時点以降に一のフレーム画像の映像信号が取得できない場合であっても、一のフレーム画像において取得されなかった部分を補う所定の画像を用いることにより、被投写面上に表示される画像を四角形の画像とすることができ、歪み補正処理を適切に実行することができる。
[適用例4]適用例3に記載の投写型表示装置であって、
前記所定の画像は、前記同期信号の取得前に取得された一の前記フレーム画像の一部である、投写型表示装置。
この投写型表示装置では、同期信号の取得前に取得された一のフレーム画像の一部で一のフレーム画像において取得されなかった部分を補うことにより、被投写面上に表示される画像を四角形の画像とすることができ、歪み補正処理を適切に実行することができる。
[適用例5]適用例3に記載の投写型表示装置であって、
前記所定の画像は、予め所定の記憶領域に格納された画像である、投写型表示装置。
この投写型表示装置では、予め所定の記憶領域に格納された画像で一のフレーム画像において取得されなかった部分を補うことにより、被投写面上に表示される画像を四角形の画像とすることができ、歪み補正処理を適切に実行することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、投写型表示装置、表示方法、射影変換処理装置、射影変換処理方法等の態様で実現することができる。
台形歪み補正を概念的に示す説明図である。 補正後映像データの作成方法を概念的に示す説明図である。 画素補間の方法を概念的に示す図である。 本発明の第1実施例におけるプロジェクター100の構成を概略的に示すブロック図である。 台形歪み補正部120の構成を示すブロック図である。 第1実施例における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。 比較例1における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。 比較例1における投写画像の例を示す説明図である。 第2実施例における台形歪み補正部120aの構成を示すブロック図である。 第2実施例における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。 比較例2における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。 比較例2における投写画像の例を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.台形歪み補正:
A−2.プロジェクターの構成:
A−3.台形歪み補正部:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
A−1.台形歪み補正:
図1は、台形歪み補正を概念的に示す説明図である。本発明の第1実施例におけるプロジェクター100は、投写によりスクリーンSCなどの被投写面上に映像を表示する投写型表示装置である。プロジェクター100は、矩形のフレーム画像により構成される映像(原映像)を表す入力映像信号に基づき映像表示を行う際に、プロジェクター100とスクリーンSCとの相対的な位置関係によって発生しうるスクリーンSC上の投写映像の台形歪みを補正する台形歪み補正を行うことができる。なお、本明細書では、プロジェクター100とスクリーンSCとの相対的な位置関係によって投写映像に生ずる歪み(台形、平行四辺形、それ以外の四角形への歪み)を、まとめて単に「台形歪み」と呼ぶものとする。プロジェクター100の構成の説明に先立って、本実施例のプロジェクター100における台形歪み補正について簡単に説明する。
図1に示すように、プロジェクター100が、スクリーンSCに対して水平方向(左右方向)および垂直方向(上下方向)のそれぞれに傾きを有して配置された場合、プロジェクター100の液晶パネル部192(後述)に表示される映像(補正前映像IG0)は矩形であるのに対し、スクリーンSCに投写される映像PIG0は水平方向および垂直方向のそれぞれに台形歪みを生じる。なお、図1では、説明の便宜上、プロジェクター100内に含まれる液晶パネル部192を、プロジェクター100の外部に表示している。
プロジェクター100において、射影変換の手法を利用して、スクリーンSCに表示される映像に生ずる歪みとは逆の歪みを与えた映像(補正後映像IG1)を液晶パネル部192上に形成すると、スクリーンSC上に矩形の映像PIG1が表示される。このように、台形歪みを生じた映像を本来表示されるべき形状(例えば矩形)の映像に見せるための補正を、台形歪み補正という。なお、台形歪み補正は、スクリーンSC上に矩形の映像PIG1が表示されるように画像を補正すればよく、必ずしも射影変換の手法を利用する必要はない。
図2は、補正後映像データの作成方法を概念的に示す説明図である。図2の左側には補正前映像IG0の例を示し、図2の右側には補正後映像IG1の例を示している。図2の右側における破線は、補正前映像IG0の外形を示している。本実施例では、補正前映像IG0は、液晶パネル部192のフレーム一杯に表示されるように映像処理を施されているため、図2の右側における破線は、液晶パネル部192のフレームの外周を示していることとなる。
本明細書において、補正前映像IG0および補正後映像IG1の座標とは、補正前映像IG0および補正後映像IG1が液晶パネル部192に表示された場合の画素座標をいう。その内、補正後映像IG1が表示されている場合の液晶パネル部192の画素座標を、補正後座標という。なお、液晶パネル部192の画素座標のうち、補正後映像IG1が表示されていない領域の画素座標も補正後座標を用いて呼ぶ。補正後座標を、逆透視変換により補正前映像IG0における座標位置(液晶パネルの画素座標)に変換した座標を、補正前座標という。
補正後映像IG1を表す補正後映像データの作成は、補正後映像IG1を構成する全ての画素座標の画素値(例えばR,G,Bの各値)を補正前映像IG0の画素値に基づいて算出することにより行われる。例えば、図2に示す補正後映像IG1の真ん中の四角で囲まれた座標P1(X,Y)の画素値を求める方法について説明する。
まず、画素値を求めたい補正後座標P1(X,Y)を射影変換を用いて補正前座標P0(x,y)に変換する。一般に、補正前映像IG0と補正後映像IG1とは、整数倍の対応関係とはなっていないため、算出された補正前座標P0(x,y)は小数を含むこととなる。そのため、補正後座標P1(X,Y)の画素値を求めるには、補正前座標P0(x,y)の近傍の所定数(例えば16個)の画素の画素値を用いて、補正前座標P0(x,y)の画素値を推定する。これを、画素補間という。すなわち、補正前座標P0(x,y)に基づいて近傍の画素ブロックが読み出され、フィルター係数を用いて画素補間が行われる。これにより、補正後映像IG1の座標P1(X,Y)の画素値が算出される。補正後映像IG1を表す補正後映像データは、補正後映像IG1を構成する全ての画素(座標)の画素値を、1画素ごとに、上記の画素補間により算出することによって作成される。
図3は、画素補間の方法を概念的に示す図である。図3では、上記した補正後座標P1(X,Y)を変換した補正前座標P0(x,y)の画素値を画素補間により求める方法を示している。図中、補正前座標P0(x,y)を、ハッチングを付した丸印で示し、その周辺16画素を白丸印で示している。補正前座標P0(x,y)の画素値は画素補間によって求められるため「補間画素」とも呼ばれ、周辺16画素の画素値は補正前映像データであり既知であるため「既知画素」とも呼ばれる。
図3では、既知画素である16画素の画素値を、DATA[m][n](m=0,1,2,3(x方向);n=0,1,2,3(y方向))と示している。補間画素は、この16画素の画素値とフィルター係数との畳み込み演算により求められる。フィルター係数は、補間画素と既知画素との距離(例えば、DATA[1][1]の既知画素と補間画素との距離は、x方向にdx、y方向にdyである)による影響を考慮した係数であり、既知画素ごとに定められる。図3では、フィルター係数は、COEF[m][n](m=0,1,2,3(x方向);n=0,1,2,3(y方向))と示している。なお、本実施例では、画素補間に2次元のフィルター係数が用いられているが、1次元に分解されたフィルター係数が用いられてもよい。
A−2.プロジェクターの構成:
図4は、本発明の第1実施例におけるプロジェクター100の構成を概略的に示すブロック図である。プロジェクター100は、映像入力部110と、IP変換部112と、解像度変換部114と、映像合成部116と、台形歪み補正部120と、液晶パネル駆動部140と、フレームバッファー150と、高速バス制御部160と、低速バス制御部162と、プロセッサー部170と、操作部180と、センサー部182と、照明光学系190と、液晶パネル部192と、投写光学系194と、を有している。プロジェクター100の各構成要素は、高速バス102または低速バス104を介して互いに接続されている。なお、プロジェクター100が、さらに他の構成要素(例えば撮像部)を有するとしてもよいし、図4に示した構成要素の一部を有しないとしてもよい。
映像入力部110は、図示しないビデオデッキやDVDプレーヤー、パーソナルコンピューターなどの外部機器から映像信号を入力し、入力映像信号に対する各種処理を行う。本実施例では、入力される映像信号は、1秒あたり30枚のフレーム画像から構成されているアナログ映像信号であるものとする。具体的には、映像入力部110は、入力映像信号から垂直同期信号や水平同期信号を分離すると共に、同期信号の分離されたアナログ映像信号をデジタル映像信号に変換し、映像信号および同期信号をIP変換部112に供給する。
IP変換部112は、必要により、映像入力部110から供給された映像信号のフォーマットを、インターレース方式からプログレッシブ方式に変換する処理を実行し、得られた映像信号を同期信号と共に解像度変換部114に供給する。
解像度変換部114は、必要により、IP変換部112から供給された映像信号に対して液晶パネル部192の解像度に応じた解像度変換処理を施し、得られた映像信号を同期信号と共に映像合成部116に供給する。
映像合成部116は、必要により、解像度変換部114から供給された映像信号とメニュー画面などのOSD(On Screen Display)とを合成し、合成した映像信号を同期信号に同期してフレームバッファー150に書き込む。映像合成部116は、1つのフレーム画像に対応する映像信号のフレームバッファー150への書き込みが完了する毎に、書き込み完了信号を同期信号として台形歪み補正部120に出力する。
フレームバッファー150は、映像信号をフレーム画像単位で格納する。本実施例では、フレームバッファー150として、安価で大容量なDRAM(Dynamic Random Access Memory)を用いている。本実施例では、フレームバッファー150は、2つの領域(バンクと呼ばれる)を有し、各バンクに1つのフレーム画像に対応する映像信号を格納することができるものとする。
台形歪み補正部120は、各フレーム画像に対応する映像信号に対して射影変換を利用した台形歪み補正処理を行う。具体的には、台形歪み補正部120は、フレームバッファー150に格納された映像信号(補正前映像信号)を取得し、補正前映像信号が表す補正前映像を台形歪みを補償する形状で液晶パネル部192に表示させるために補正前映像信号に対して台形歪み補正処理を施し、台形歪み補正処理後の映像信号(補正後映像信号)を再度フレームバッファー150に格納する。なお、台形歪み補正部120の詳細構成については後述する。
液晶パネル駆動部140は、フレームバッファー150から映像信号を取得し、取得された映像信号に基づいて液晶パネル部192を駆動する。液晶パネル部192は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルにより構成される。液晶パネル部192は、液晶パネル駆動部140によって駆動され、マトリクス状に配置された各画素における光の透過率を変化させることにより、照明光学系190から照射された照明光を、映像を表す有効な映像光へと変調するための映像を形成する。
照明光学系190は、例えば、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ類や、その他の発光体を備えて構成される。投写光学系194は、プロジェクター100の筐体の前面に取り付けられており、液晶パネル部192によって映像光へと変調された光を拡大して、スクリーンSCに投写する。投写光学系194はズームレンズ(図示せず)を備え、液晶パネル部192を透過した光を投写する際の拡大の程度(ズーム状態)を変化させることができる。本実施例における液晶パネル駆動部140、液晶パネル部192、照明光学系190、投写光学系194は、本発明における映像表示部に相当する。
プロセッサー部170は、記憶部(図示しない)に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、プロジェクター100内の各部の動作を制御する。また、センサー部182により検出されるプロジェクター100の傾きや操作部180を介したユーザーからの指示に基づいて、台形歪み補正に用いられる補正パラメーター値(例えば射影変換のパラメーター値)を算出し、台形歪み補正部120に出力する。なお、補正パラメーター値は、台形歪み補正前にスクリーンSCに表示されている映像PIG0を撮像した画像に基づいて、透視変換の行列式を用いて算出されるとしてもよい。
A−3.台形歪み補正部:
図5は、台形歪み補正部120の構成を示すブロック図である。台形歪み補正部120は、制御部128と、レジスター部127と、座標演算部129と、映像信号入力部121と、画素補間部125と、フィルター係数記憶部123と、フィルター係数選択部130と、出力画素数検出部126と、映像処理部132と、フレームバッファーコントローラー124と、パラメーター値変更検出部122と、を有している。
レジスター部127は、プロセッサー部170(図4)から供給される各種パラメーター値を取得する。具体的には、レジスター部127には、補正前映像を構成するフレーム画像の幅および高さの値や、プロセッサー部170において設定された台形歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値(例えば座標変換行列の変換係数)が供給される。レジスター部127は、取得したパラメーター値を座標演算部129に供給する。
座標演算部129は、レジスター部127から供給される補正パラメーター値を用いて、制御部128から供給される同期信号に同期して、台形歪み補正後の補正後映像IG1の座標値(補正後座標)を、補正前映像IG0(矩形の映像)の座標値(補正前座標)に変換する。座標演算部129は、補正前座標を整数部と小数部に分け、整数部を映像信号入力部121に供給し、小数部をフィルター係数選択部130に供給する。
フィルター係数記憶部123には、図3に示す補間画素と既知画素との距離に応じて予め算出された複数のフィルター係数が格納されている。フィルター係数選択部130は、座標演算部129から供給された座標の小数部に基づいて、画素補間部125による画素補間処理に用いられるフィルター係数を、フィルター係数記憶部123に記憶された係数の中から選択し、画素補間部125に供給する。
映像信号入力部121は、座標演算部129から供給された座標の整数部に基づいて、フレームバッファー150に格納されている補正前映像信号の一部を取得する。補正前映像信号の取得は、補正前座標の整数部により特定される補間画素の近傍の既知画素(図3)に対応する映像信号が含まれるように実行される。映像信号入力部121は、取得した映像信号を画素補間部125に供給する。なお、フレームバッファー150からの映像信号の出力処理は、制御部128の制御の下、フレームバッファーコントローラー124から供給される制御信号に基づき実行される。本実施例の映像信号入力部121は、本発明における信号取得部として機能する。
画素補間部125は、映像信号入力部121から供給される映像信号とフィルター係数選択部130から供給されるフィルター係数とに基づいて、補間画素(補正後映像の画素)の画素値を算出する画素補間処理を実行し、補間画素の画素値を出力画素数検出部126を介して映像処理部132に供給する。出力画素数検出部126は、画素補間部125から供給された補間画素の数に基づき、1つのフレーム画像に対する台形歪み補正の開始と完了とを検出し、開始と完了とを特定する処理中フラグをレジスター部127に対して出力する。映像処理部132は、画素補間部125から供給された補間画素の画素値を、補正後映像信号としてフレームバッファー150に格納する。
パラメーター値変更検出部122は、操作部180からの制御信号に基づき、台形歪み補正に用いられる補正パラメーター値が変更中であることを検出し、変更中であることを示す制御信号を制御部128に出力する。補正パラメーター値が変更中であるとは、補正パラメーター値が1フレーム画像あるいは数フレーム画像毎に変更されていることを意味する。なお、パラメーター値変更検出部122は、プロセッサー部170からの信号に基づき、補正パラメーター値が変更中であることを検出するとしてもよい。
制御部128は、台形歪み補正部120全体の制御を行う。具体的には、制御部128は、1つのフレーム画像に対応する映像信号のフレームバッファー150への書き込みが完了する毎に映像合成部116(図4)から台形歪み補正部120に供給される書き込み完了信号を各フレーム画像に対応する同期信号として取得し、取得された同期信号を座標演算部129に供給することにより、取得された同期信号に対応するフレーム画像についての台形歪み補正処理を開始させる。また、制御部128は、レジスター部127に供給される処理中フラグを参照し、あるフレーム画像についての台形歪み補正処理中に他のフレーム画像に対応する同期信号が入力される状況(以下、「V−short」とも呼ぶ)が発生したか否かを判定する。制御部128は、V−shortが発生したと判定した場合には、後述するように、取得された同期信号に応じて対応するフレーム画像についての台形歪み補正処理を開始させるのではなく、同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。なお、本実施例の制御部は、本発明における信号取得部および制御部として機能する。
図6は、第1実施例における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。図6の最上段には、参考のために、通常再生時におけるプロジェクター100への映像信号の入力周期(すなわち、入力映像の垂直同期信号)を示している。また、図6の2段目には、早送り再生時におけるプロジェクター100への映像信号の入力周期を示しており、図6の3段目には、入力映像信号に対応するフレーム画像を示している。図6の例では、3番目のフレーム画像(フレーム画像C)が入力されるタイミング以降において、早送り再生が行われている。
図6の4段目には、1つのフレーム画像に対応する映像信号のフレームバッファー150への書き込みが完了する毎に出力される書き込み完了信号を示しており、図6の5段目には、各書き込み完了信号の時点におけるフレームバッファー150の各バンクに書き込まれたフレーム画像を示している。図示するように、処理開始時には、フレームバッファー150の2つのバンクには共に画像が格納されていない。プロジェクター100への映像信号の入力が開始されると、2つのバンクに対して交互にフレーム画像に対応する映像信号の格納が実行される。
ここで、図6に示す例では、1番目および2番目のフレーム画像(フレーム画像AおよびB)の入力時点では通常再生が行われているため、フレームバッファー150のバンク1へのフレーム画像Aの書き込みおよびバンク2へのフレーム画像Bの書き込みは正常に完了する。すなわち、映像信号の入力が開始されると、バンク1へのフレーム画像Aの格納が開始され、最初の書き込み完了信号の時点でバンク1へのフレーム画像Aの格納が完了する。次に、バンク2へのフレーム画像Bの格納が開始され、2番目の書き込み完了信号の時点でバンク2へのフレーム画像Bの格納が完了する。
続いて、既にフレーム画像Aが格納されたバンク1への3番目のフレーム画像(フレーム画像C)の格納(上書き)が開始されるが、フレーム画像Cの入力タイミング以降は早送り再生が行われるため、バンク1へのフレーム画像Cの格納中(画像全体の格納完了前)に次のフレーム画像(フレーム画像D)に対応する垂直同期信号が入力される。このような場合にも、書き込み完了信号が出力されるが、この3番目の書き込み完了信号の時点でのバンク1の状態は、画像の上方部分に対応する領域にはフレーム画像Cの映像信号が格納されているが、画像の下方部分に対応する領域には先に格納されていたフレーム画像Aの部分の映像信号が残った状態となる。すなわち、フレームバッファー150のバンク1に格納された画像は、フレーム画像Cの一部分とフレーム画像Aの一部分とが結合した画像となる。
これ以降は早送り再生が継続されるため、各フレーム画像のフレームバッファー150への格納中に次のフレーム画像に対応する垂直同期信号が入力される。そのため、これ以降は、図6に示すように、フレームバッファー150の各バンクに格納される画像は、2つ(または3つ以上)の画像の一部分が結合した画像となる。
図6の6段目には、各フレーム画像に対応する書き込み完了信号に応じて制御部128(図5)により出力される同期信号を示している。制御部128により出力される同期信号は、台形歪み補正部120の座標演算部129以下の構成要素に、同期信号に対応するフレーム画像についての台形歪み補正処理を開始させるための信号である。図6の7段目には、出力画素数検出部126が出力する処理中フラグを示し、図6の8段目には、台形歪み補正処理の対象画像が格納されたフレームバッファー150のバンクを示している。本実施例では、フレームバッファー150内のバンクの内、最近、映像信号の書き込みが実行されたバンクに格納された画像が台形歪み補正処理の対象となる。
図示するように、最初のフレーム画像Aに対応する同期信号Saに応じて、バンク1に格納されたフレーム画像Aを対象とした台形歪み補正処理が開始され、正常に完了する。次に、2番目のフレーム画像Bに対応する同期信号Sbに応じて、バンク2に格納されたフレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理が開始されるが、この台形歪み補正処理中に次のフレーム画像Cに対応する同期信号Scが入力される。すなわち、この時点でV−shortが発生する。
ここで、本実施例では、パラメーター値変更検出部122(図5)により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されている場合には、制御部128は、V−shortの発生を検出すると、同期信号の入力に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。従って、上述の場合には、バンク2に格納されたフレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理は中止されることなく継続される。図6の例では、フレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理は、さらに次の同期信号Sdの入力前には完了する。
その後、同期信号Sdの入力に応じて、最近書き込みが行われたバンク2に格納された画像を対象とした台形歪み補正処理が開始される。すなわち、バンク1に格納された画像を対象とした台形歪み補正処理はスキップされる。同期信号Sdの入力時点では、バンク2に格納された画像は、フレーム画像Dの一部分とフレーム画像Bの一部分との結合画像となっている。台形歪み補正処理は、この結合画像を対象に実行される。
図6の例では、フレーム画像Dとフレーム画像Bとの結合画像を対象とした台形歪み補正処理中に、次の画像に対応する同期信号Seが入力される。すなわち、この時点で再度V−shortが発生する。このとき、同様に、パラメーター値変更検出部122により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されている場合には、制御部128は、当該同期信号Seを無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。従って、バンク2に格納された結合画像を対象とした台形歪み補正処理は中止されることなく継続され、さらに次の同期信号Sfの入力前に完了する。
図6の最下段には、台形歪み補正部120(の映像処理部132)から出力されフレームバッファー150に書き込まれる映像(補正後映像)を構成する各フレーム画像を示している。なお、図中、ハッチングが付された部分は、台形歪み補正のために設けられた背景部分(投写画像において画像が表示されない部分)である。また、出力映像の3番目以降のフレーム画像において、破線は、次のフレーム画像に対応する同期信号が入力された時点の処理の進捗位置を示している。図示するように、出力映像の1,2番目のフレーム画像の背景部分を除く部分は、入力映像の1,2番目のフレーム画像に対応する画像となっており、その外形は四角形となっている。また、出力映像の3番目以降のフレーム画像の背景部分を除く部分は、入力映像のフレーム画像に対応する画像ではなく、入力映像の複数のフレーム画像の結合画像に対応する画像となっているものの、その外形はやはり四角形となっている。従って、本実施例では、V−short発生以降も、スクリーンSC上に投写表示される画像は、四角形の画像となる。なお、図6の例では、補正パラメーター値が変更中であるため、各出力フレーム画像の背景部分を除く部分の外形は、補正パラメーター値の変化によって徐々に変化している。また、出力映像のフレーム周波数は、入力映像のフレーム周波数よりも小さくなる。
図7は、比較例1における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。図7の各段における図の意味は図6と同様である。図7の最上段(通常時映像入力周期)から6段目(台形歪み補正部の同期信号)までは、図6の対応する図と同一である。すなわち、比較例1においても、2番目のフレーム画像Bに対応する同期信号Sbに応じてバンク2に格納されたフレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理が開始されるが、台形歪み補正処理中に次のフレーム画像Cに対応する同期信号Scが入力され、V−shortが発生する。
ここで、比較例1では、制御部128は、V−shortの発生の有無にかかわらず、同期信号の入力に応じて、同期信号に対応するフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させる。そのため、同期信号Scの入力に応じて、フレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理は中止され、バンク1に格納された画像を対象とした台形歪み補正処理が開始される。その後も、早送り再生が続けられるため、開始された台形歪み補正処理の処理中での中止と、次の画像を対象とした台形歪み補正処理の開始とが、繰り返される。従って、図7の最下段に示すように、台形歪み補正部120から出力されフレームバッファー150に書き込まれる映像(補正後映像)を構成する各フレーム画像の内の2フレーム以降は、下方部分が欠落した画像となる。従って、比較例1では、2番目以降のフレーム画像に基づいてスクリーンSC上に投写表示を行うと、図8(a)に示すように、投写画像は下方部分が欠落した画像となる。また、フレームバッファー150において、欠落した画像の部分を以前に格納された画像で補うことも考えられるが、そのようにすると、フレーム毎に補正パラメーター値が変更されている場合に、図8(b)に示すように、投写画像の外形が四角形ではなくなる。従って、比較例1では、いずれの場合にも、台形歪み補正処理を適切に実行することができない。
一方、第1実施例では、上述したように、パラメーター値変更検出部122により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されている場合において、制御部128は、V−shortの発生を検出すると、入力された同期信号に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。従って、第1実施例では、V−shortが発生した場合にも、スクリーンSC上の投写画像は常に四角形の画像となるため、台形歪み補正処理を適切に実行することができる。
なお、本実施例では、パラメーター値変更検出部122により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されていない場合には、制御部128は、V−shortの発生が検出されると、実施中の台形歪み補正処理を中止させ、次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させる。台形歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値が変更中でなければスクリーンSC上に表示される画像が四角形の画像ではなくなることはないため、このようにすれば、必要ない場合にはフレーム周波数を維持しつ、必要な場合にはスクリーンSC上に表示される投写画像を四角形の画像として台形歪み補正処理を適切に実行させることができる。
B.第2実施例:
図9は、第2実施例における台形歪み補正部120aの構成を示すブロック図である。第2実施例では、映像信号のフレームバッファー150への書き込みが、台形歪み補正部120aの前段においては実行されず、台形歪み補正部120aにおける処理後に実行される。従って、台形歪み補正部120aへの映像信号の入力は、フレームバッファー150からではなく、映像合成部116(図4)から行われる。なお、そのために、第2実施例の台形歪み補正部120aは、フレームバッファーコントローラー124を含んでいない。台形歪み補正部120aの構成におけるその他の点は、図5に示した第1実施例と同様である。
図10は、第2実施例における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。図10の最上段には、参考のために、通常再生時におけるプロジェクター100への映像信号の入力周期(すなわち、入力映像の垂直同期信号)を示している。また、図10の2段目には、早送り再生時におけるプロジェクター100への映像信号の入力周期を示しており、図10の3段目には、入力映像信号に対応するフレーム画像を示している。図10の例では、3番目のフレーム画像(フレーム画像C)が入力されるタイミング以降において、早送り再生が行われている。
第2実施例では、入力映像の垂直同期信号の入力に応じて、制御部128(図9)は、座標演算部129以下の構成要素に、同期信号に対応するフレーム画像についての台形歪み補正処理を開始させる。図10の4段目には、出力画素数検出部126が出力する処理中フラグを示している。図10の例では、最初のフレーム画像Aに対応する同期信号Saに応じてフレーム画像Aを対象とした台形歪み補正処理が開始され、正常に完了し、次に2番目のフレーム画像Bに対応する同期信号Sbに応じてフレーム画像Bを対象とした台形歪み補正処理が開始され、正常に完了する。続いて、3番目のフレーム画像Cに対応する同期信号Scに応じてフレーム画像Cを対象とした台形歪み補正処理が開始されるが、この台形歪み補正処理中に次のフレーム画像Dに対応する同期信号Sdが入力され、V−shortが発生する。
ここで、第2実施例でも、パラメーター値変更検出部122(図9)により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されている場合には、制御部128は、V−shortの発生を検出すると、同期信号の入力に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。従って、上述の場合には、同期信号Sdが入力された後も、フレーム画像Cを対象とした台形歪み補正処理は中止されることなく継続される。ただし、第2実施例では、同期信号Sdが入力された後は、フレーム画像Cに対応する映像信号の入力は中止され、次のフレーム画像Dに対応する映像信号の入力が開始される。そのため、第2実施例では、同期信号Sdが入力された後は、フレーム画像Cに対応する映像信号の内、例えば、直前に入力された画素ラインの映像信号のように、既に入力された映像信号を利用して台形歪み補正処理が継続される。
図10の最下段には、台形歪み補正部120(の映像処理部132)から出力されフレームバッファー150に書き込まれる映像(補正後映像)を構成する各フレーム画像を示している。出力映像の3番目以降のフレーム画像において、破線は、次のフレーム画像に対応する同期信号が入力された時点の処理の進捗位置を示している。図示するように、出力映像の3番目以降の画像の破線より下方の部分は、破線の直上の画像のコピーとなっている。
図示するように、出力映像の3番目以降のフレーム画像の背景部分を除く部分は、入力映像のフレーム画像に対応する画像と同じではないものの、その外形はやはり四角形となっている。従って、第2実施例では、V−short発生以降も、スクリーンSC上に投写表示される画像は、四角形の画像となる。
図11は、比較例2における台形歪み補正処理のタイミングチャートである。図11の各段における図の意味は図10と同様である。図11の最上段(通常時映像入力周期)から3段目(入力画像)までは、図10の対応する図と同一である。すなわち、比較例2においても、3番目のフレーム画像Cに対応する同期信号Scに応じてフレーム画像Cを対象とした台形歪み補正処理が開始されるが、台形歪み補正処理中に次のフレーム画像Dに対応する同期信号Sdが入力され、V−shortが発生する。
ここで、比較例2では、制御部128は、V−shortの発生の有無にかかわらず、同期信号の入力に応じて、同期信号に対応するフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させる。そのため、同期信号Sdの入力に応じて、フレーム画像Cを対象とした台形歪み補正処理は中止され、次のフレーム画像Dを対象とした台形歪み補正処理が開始される。その後も、早送り再生が続けられるため、開始された台形歪み補正処理の処理中での中止と、次の画像を対象とした台形歪み補正処理の開始とが、繰り返される。従って、図11の最下段に示すように、台形歪み補正部120から出力されフレームバッファー150に書き込まれる映像(補正後映像)を構成する各フレーム画像の内の3フレーム以降は、下方部分が欠落した画像となる。そのため、フレームバッファー150において欠落した画像の部分を以前に格納された画像で補うと、図12(a)および(b)に示すように、スクリーンSC上の投写画像の外形が四角形ではなくなる。従って、比較例2では、台形歪み補正処理を適切に実行することができない。
一方、第2実施例では、上述したように、パラメーター値変更検出部122により補正パラメーター値が変更中であることを示す制御信号が制御部128に対して供給されている場合において、制御部128は、V−shortの発生を検出すると、入力された同期信号に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる。従って、第2実施例では、V−shortが発生した場合にも、スクリーンSC上の投写画像は常に四角形の画像となるため、台形歪み補正処理を適切に実行することができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記各実施例では、補正パラメーター値が変更中である場合には、V−shortの発生が検出されても、同期信号の入力に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させるものとしているが、補正パラメーター値が変更中である場合に限らず補正パラメーター値が変更中ではない場合にも、V−shortの発生が検出されても実施中の台形歪み補正処理を継続させるとしてもよい。
また、プロジェクター100が、補正パラメーター値が変更中であるか否かにかかわらず、V−shortの発生が検出された場合に、同期信号の入力に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させるのではなく、当該同期信号を無視し、実施中の台形歪み補正処理を継続させる第1の動作モードと、同期信号の入力に応じて次のフレーム画像を対象とした台形歪み補正処理を開始させる第2の動作モードとを有し、操作部180を介したユーザーの指示に従い、あるいは、プロジェクター100の動きを感知して自動的に、動作モードが切り換えられるとしてもよい。
C2.変形例2:
上記第2実施例では、台形歪み補正処理中に同期信号が入力されてV−shortが発生した場合に、処理の対象であるフレーム画像に対応する映像信号の内、既に入力された映像信号を利用して台形歪み補正処理が継続されるとしているが、入力映像信号の代わりに、予め所定の記憶領域に格納された映像信号を利用して台形歪み補正処理が継続されるとしてもよい。
C3.変形例3:
本発明は、上記した各実施例における台形歪み補正部120を備える射影変換処理装置にも適用可能である。例えば、射影変換処理装置にて変換処理を施した映像信号に基づいて、液晶パネル、有機EL(Electro-Luminescence:エレクトロルミネッセンス)パネル等の映像表示部に映像を表示させる構成の映像表示装置を構成することができる。また、射影変換処理装置と、液晶パネル等の映像表示部を備えるデジタルカメラを構成してもよい。この場合、射影変換処理装置は、カメラのセンサーが、被写体に対して平行でない場合に生じる歪み(パースペクティブの歪み)を補正して、映像表示部に出力することによって、カメラのセンサーが被写体に対して平行になるように撮影した映像が、映像表示部に表示される。また、例えば、射影変換処理装置にて変換処理を施した映像信号を、プリンターに出力したり、ハードディスクに書き込みしたりする等、種々の出力装置に出力する構成にしてもよい。
C4.変形例4:
上記各実施例におけるプロジェクター100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記各実施例では、プロジェクター100は、透過型の液晶パネル部192を用いて照明光学系190からの光を変調しているが、透過型の液晶パネル部192の代わりに、例えばデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD(登録商標):Digital Micro−Mirror Device)や、反射型の液晶パネル(LCOS(登録商標):Liquid Crystal on Silicon)等を用いて光を変調する構成にしてもよい。また、プロジェクター100が、小型CRT(陰極線管)上の映像を被投写面に投写するCRTプロジェクターであってもよい。
また、上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
100…プロジェクター
102…高速バス
104…低速バス
110…映像入力部
114…解像度変換部
116…映像合成部
120…台形歪み補正部
121…映像信号入力部
122…パラメーター値変更検出部
123…フィルター係数記憶部
124…フレームバッファーコントローラー
125…画素補間部
126…出力画素数検出部
127…レジスター部
128…制御部
129…座標演算部
130…フィルター係数選択部
132…映像処理部
140…液晶パネル駆動部
150…フレームバッファー
160…高速バス制御部
162…低速バス制御部
170…プロセッサー部
180…操作部
182…センサー部
190…照明光学系
192…液晶パネル部
194…投写光学系

Claims (6)

  1. 投写型表示装置であって、
    一連の複数のフレーム画像により構成される映像を表す映像信号と各前記フレーム画像に対応する同期信号とを取得する信号取得部と、
    前記映像信号を用いて被投写面上に前記映像を投写して表示する映像表示部と、
    前記被投写面上に表示される前記映像の歪みを補正するために前記映像信号に対して歪み補正処理を行う歪み補正処理部と、
    前記同期信号の取得に応じて、前記歪み補正処理部に、取得された前記同期信号に対応する前記フレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させる制御部であって、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記歪み補正処理部に、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させることなく前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を継続させる制御部と、を備える、投写型表示装置。
  2. 請求項1に記載の投写型表示装置であって、さらに、
    前記歪み補正処理に用いられる補正パラメーター値が変更中であることを示す信号を検出する検出部を備え、
    前記制御部は、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合の内、前記信号が検出されている場合には、前記歪み補正処理部に、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させることなく前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を継続させ、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合であっても、前記信号が検出されていない場合には、前記歪み補正処理部に、前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を中止させ、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させる、投写型表示装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の投写型表示装置であって、
    一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記信号取得部は、前記一のフレーム画像の取得を中止して、前記他のフレーム画像の取得を開始し、前記制御部は、前記歪み補正処理部に、前記のフレーム画像において取得されなかった部分を補う所定の画像を用いて前記歪み補正処理を継続させる、投写型表示装置。
  4. 請求項3に記載の投写型表示装置であって、
    前記所定の画像は、前記同期信号の取得前に取得された一の前記フレーム画像の一部である、投写型表示装置。
  5. 請求項3に記載の投写型表示装置であって、
    前記所定の画像は、予め所定の記憶領域に格納された画像である、投写型表示装置。
  6. 表示方法であって、
    (a)一連の複数のフレーム画像により構成される映像を表す映像信号と各前記フレーム画像に対応する同期信号とを取得する工程と、
    (b)前記映像信号を用いて被投写面上に前記映像を投写して表示する工程と、
    (c)前記被投写面上に表示される前記映像の歪みを補正するために前記映像信号に対して歪み補正処理を行う工程と、
    (d)前記同期信号の取得に応じて、取得された前記同期信号に対応する前記フレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させる工程であって、一の前記フレーム画像についての前記歪み補正処理中に他の前記フレーム画像に対応する前記同期信号が取得された場合には、前記他のフレーム画像についての前記歪み補正処理を開始させることなく前記一のフレーム画像についての前記歪み補正処理を継続させる工程と、を備える、表示方法。
JP2010040272A 2010-02-25 2010-02-25 投写型表示装置および表示方法 Active JP5407928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010040272A JP5407928B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 投写型表示装置および表示方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010040272A JP5407928B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 投写型表示装置および表示方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011176705A JP2011176705A (ja) 2011-09-08
JP5407928B2 true JP5407928B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=44689134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010040272A Active JP5407928B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 投写型表示装置および表示方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5407928B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6015037B2 (ja) 2012-03-08 2016-10-26 セイコーエプソン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、およびプロジェクター

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004222033A (ja) * 2003-01-16 2004-08-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd テレビジョン受信機
JP4851860B2 (ja) * 2006-06-16 2012-01-11 Necディスプレイソリューションズ株式会社 プロジェクタおよび画角制御方法
JP4609458B2 (ja) * 2007-06-25 2011-01-12 セイコーエプソン株式会社 プロジェクタおよび画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011176705A (ja) 2011-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5217537B2 (ja) プロジェクタ、電子機器、および、プロジェクタの制御方法
JP4238901B2 (ja) プロジェクションシステム、情報処理装置、情報処理プログラム、その記録媒体、プロジェクタ、そのプログラム、及びその記録媒体
US8922605B2 (en) Projector, image display system, and image processing system
US9224321B2 (en) Projector for performing trapezoidal distortion correction and method of controlling projector
JP5348022B2 (ja) プロジェクターおよび射影変換処理装置
US20070097326A1 (en) Digital rear-projection display apapratus and method for adjusting a displayed image thereof
JP2010026870A (ja) 画像処理装置、画像表示装置および画像データ生成方法
JP6540099B2 (ja) 画像処理装置、表示装置、及び、画像処理方法
JP2013137368A (ja) 投写表示装置およびその画像表示制御方法
JP5348035B2 (ja) プロジェクター
JP2011193332A (ja) プロジェクターおよび映像の投写方法
JP5407928B2 (ja) 投写型表示装置および表示方法
TW554232B (en) Projection-type display device having distortion correction function
JP5533109B2 (ja) 画像表示装置、プロジェクター、および、画像表示装置におけるデータの取得方法
JP3740487B1 (ja) 表示装置および表示方法
JP2011211274A (ja) 画像表示装置、プロジェクター、および、画像表示装置におけるデータの取得方法
JP4737852B2 (ja) 画像処理装置および画像表示装置
JP2016184775A (ja) 映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法
JP5413265B2 (ja) 画像表示装置およびプロジェクター
JP2007251723A (ja) 投写型映像表示装置
JP5353772B2 (ja) プロジェクター
JP5531701B2 (ja) プロジェクター
JP2011176389A (ja) 投写型表示装置および表示方法
JP2009147584A (ja) 画像処理装置、プロジェクタ、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2010245682A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびコンピュータープログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5407928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350