JP5816792B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
角部を有する多孔質焼結体からなる陽極と、陽極に一端部が埋設され、他端部が一端面から突出する陽極リードと、陽極の多孔質焼結体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層上に形成された電解質層と、を有する固体電解コンデンサにおいて、陽極は、他端面側の角部近傍の領域である第1領域と、陽極の側面の中央近傍の領域である第2領域と、陽極リードが埋め込まれた陽極内部の領域である第3領域と、を有し、第1領域における誘電体層の厚みは、第2領域及び第3領域における誘電体層の厚みよりも厚いことを特徴とする。
図1は、本実施形態における固体電解コンデンサ20の内部を説明するための断面図である。
る。図3(a)は、図2(a)に示すように、陽極1の一端面1aにおいて対角に位置する一対の角部1Ka,1Kaと陽極リード2とを通るα−α´間(二点鎖線)を陽極リード2の長手方向である矢印の方向に沿って切断した場合の断面図である。図3(b)は、図2(a)に示すように、陽極1の一端面1aにおいて角部1Ka,1Kaを結ぶ対向する稜線の中央部と陽極リード2とを通るβ−β´間(二点鎖線)を、陽極リード2の長手方向である矢印の方向に沿って切断した場合の断面図である。陽極1は、第1領域A、第2領域B、第3領域C、第4領域D、第5領域E、第6領域F、第7領域G、及び第8領域Hを有している。一点鎖線A〜Hで囲む領域は、第1領域〜第8領域を夫々示している。尚、図2(b)には、第1領域A、第5領域E、第6領域Fx,Fy,Fz及び第7領域Gのみを図示している。第1領域Aは、他端面1b側の角部1Kb近傍の領域である。第2領域Bは、側面1cの中央部分の領域である。第3領域Cは、陽極1の内部の領域であり、そのうち陽極リードの一端部2aが埋まり込んだ陽極リードの一端部2aの周りの領域である。第4領域Dは、他端面1bの中央部分の領域である。第5領域Eは、一端面1a側の角部1Ka近傍の領域である。第6領域Fxは、陽極1の角部1Ka間を結ぶ4つの稜線近傍の領域である。第6領域Fyは、陽極1の角部1Kb間を結ぶ4つの稜線近傍の領域である。第6領域Fzは、陽極1の角部1Kaと角部1Kbとを結ぶ4つの稜線近傍の領域である。第7領域Gは、陽極リード2の陽極1に埋め込まれる根元2c近傍の領域である。第8領域Hは、一端面1a側における第5領域Eと第7領域Gとの間の領域である。
れていない箇所があってもよい。電解質層4には、導電性高分子や二酸化マンガンを用いることができる。導電性高分子は化学重合法や電解重合法などにより形成することができ、材料としてはポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びポリフランなどが挙げられる。電解質層4は、単一の層で形成しても良いし、複数の層で形成してもよい。
本実施形態の固体電解コンデンサにおいて、樹脂外装体11からの応力が集中し易い第1領域Aでの誘電体層2の厚みが、該応力の影響を受け難い陽極1内部の第3領域C及び陽極1の側面1Cの中央部分の第2領域Bでの誘電体層3の厚みよりも厚いため、第1領域Aでの応力による影響を抑え、漏れ電流を抑制できる。
化させることにより領域の境界において誘電体層3に加わる応力を分散でき、漏れ電流をより低減できる。
(第1実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法)
本実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法について以下に説明する。
1次粒径が約0.5μm、2次粒子径が約100μmのタンタル金属粒子を用いて、複数のタンタル金属粒子を陽極リード2の一端部2aを埋め込んだ状態で成形し、真空中で焼結することにより、多孔質焼結体からなる陽極1と陽極リード2とを一体化し結合している。陽極リード2の他端部2bは、陽極1の一端面1aから突出した形で固定されている。このように形成された多孔質焼結体からなる陽極1の外形は、例えば、長さが4.2mm、幅が3.4mm、厚みが0.9mmからなる直方体である。尚、本実施形態では、陽極としてタンタルを用いたが、陽極としてニオブ、チタン等の種々の弁作用金属及び弁作用金属を主成分とする合金を用いることができる。
図5は、第1の陽極酸化工程を説明するための図である。陽極1を陽極酸化することにより、陽極1の表面に酸化皮膜からなる誘電体層3を形成する。化成装置50は、化成槽51と陽極53と陰極54と電解水溶液55とを有する。陽極53及び陰極54は配線(図示省略)を通じて夫々電源に接続されている。陰極54は、化成槽51の底面側に配置されて、板状の形状を有している。陽極リード2の他端部2bを陽極53に接続し、電解水溶液55である0.01〜0.1wt%のリン酸水溶液を入れた化成槽51に陽極1と陽極リード2の一部を浸漬し、1〜10mAの電流、5〜100Vの化成電圧、3〜20時間の条件において陽極酸化を行うことにより、陽極1の表面及び陽極リード2の一部に酸化タンタル(Ta2O5)の誘電体層3を形成できる。この第1の陽極酸化工程により、多孔質焼結体からなる陽極1の表面である外表面及び細孔の壁面には、均一な厚みを有する誘電体層3が形成される。
第1の陽極酸化工程において均一に形成した誘電体層3のうち、第1領域Aに局所化成を行うための第2の陽極酸化工程について以下に説明する。
の角部1Kb近傍に1本ずつ配置される。陽極63及び陰極64は配線(図示省略)を通じて夫々電源に接続されている。
誘電体層3の表面に、電解質層4を形成する。電解質層4に導電性高分子を用いた場合の形成方法としては、例えば、化学重合法を用いてポリピロール等の導電性高分子からなるプレコート層を形成する。引き続き、プレコート層の表面上に、電解重合法を用いてポリピロール等の導電性高分子層を形成する。このようにして、誘電体層3上に、プレコート層、導電性高分子層の積層膜からなる導電性高分子の電解質層4を形成できる。電解質層4を、陽極1の細孔の壁面に形成された誘電体層3の表面にも形成する。
電解質層4の表面に直接接するようにカーボンペーストを塗布することによりカーボン層5aを形成し、カーボン層5a上に銀ペーストを塗布することにより銀ペースト層5b
を形成する。本実施形態において、陰極引出層5は、このカーボン層5a及び銀ペースト層5bにより構成されている。また、本実施形態において、陽極の一端面1a側において、陰極引出層5は電解質層が露出するように形成する。
陽極端子7の端部7aを、陽極リード2の他端部2bに溶接などにより電気的及び機械的に接続する。また、陰極端子9の端部9aを、陰極引出層5上に導電性接着材8により電気的及び機械的に接続する。
工程6まで形成後、陽極端子及び陰極端子の一部が露出するように、エポキシ樹脂及びイミダゾール化合物を含む封止材を用い、トランスファーモールド法により樹脂外装体11を形成した。具体的には、予備加熱した封止材を金型に注入し、金型内で硬化させた。樹脂外装体11を形成後、露出した陽極端子及び陰極端子を樹脂外装体11の側面から下面側に折り曲げることにより、基板との半田接続に用いる端子7b、9b部分を形成した。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における固体電解コンデンサについて以下に説明する。尚、上述の第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。
(第2実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法)
本実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法について以下に説明する。
図7は、化成装置において陽極63と陰極64の配置を示す模式的な斜視図である。陽極63は、陽極リード2の他端部2bに接続されている。陰極64は、陽極1の他端面1b側における角部1Kb近傍の領域に加え、陽極の一端面1a側の4つの角部1Ka近傍の領域にも1本ずつ配置される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態における固体電解コンデンサについて以下に説明する。尚、上述の第1実施形態及び第2実施形態と同様の部分については説明を省略する。本実施形態においては、第1領域A及び第5領域Eに加え、直方体からなる陽極の稜線近傍の領域である第6領域Fx,Fy,Fzについても誘電体層3の厚みを厚くした。
体層3を厚くすることにより、漏れ電流を更に低減できる。
(第3実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法)
本実施形態に係るタンタル固体電解コンデンサの製造方法について以下に説明する。
図8は、本実施形態に用いる化成装置において陽極63と陰極64Bの配置を示す斜視図である。尚、同図において、陽極1の稜線の一部と、陰極64Bの一部とにおいて透過した部分を破線で示している。陽極63は、陽極リード2の他端部2bに接続されている。陰極64Bは、細線を格子状に形成した形状を有し、格子の各辺が夫々、陽極1の各稜線に配置される。このように陰極64Bを陽極1上に配置し、陽極酸化することより、前述の第1領域A、第5領域E及び第6領域Fx,Fy,Fzの誘電体層3の厚みを他の領域より局所的に厚くできる。
次に、第1実施形態における固体電解コンデンサの変形例について以下に説明する。尚、上述と同様の部分については説明を省略する。
次に、第2実施形態における固体電解コンデンサの変形例について以下に説明する。尚、第1、第2実施形態と同様の部分については説明を省略する。
次に、第2実施形態における固体電解コンデンサの変形例について以下に説明する。尚、第1、第2実施形態と同様の部分については説明を省略する。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。
1a 陽極の一端面
1b 陽極の他端面
1Ka 陽極の一端面側の角部
1Kb 陽極の他端面側の角部
A 第1領域
B 第2領域
C 第3領域
D 第4領域
E 第5領域
F,Fx,Fy,Fz 第6領域
G 第7領域
H 第8領域
2 陽極リード
3 誘電体層
4 電解質層
5 陰極引出層
7 陽極端子
8 導電性接着材
9 陰極端子
11 樹脂外装体
20 固体電解コンデンサ
Claims (4)
- 一端面側と、前記一端面側とは反対側である他端面側とに角部を有する多孔質焼結体からなる陽極と、
前記陽極に一端部が埋設され、他端部が前記一端面から突出する陽極リードと、
前記陽極の前記多孔質焼結体の表面に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上に形成された電解質層と、を有する固体電解コンデンサにおいて、
前記陽極は、前記他端面側の角部近傍の領域である第1領域と、前記陽極の側面の中央近傍の領域である第2領域と、前記陽極リードが埋め込まれた陽極内部の領域である第3領域と、を有し、
前記第1領域における前記誘電体層の厚みは、前記第2領域及び前記第3領域における前記誘電体層の厚みよりも厚いことを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 前記陽極は、前記一端面側の角部近傍の領域である第5領域を有し、
前記第5領域における前記誘電体層の厚みは、前記第2領域及び前記第3領域における前記誘電体層の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。 - 前記陽極は、角部を結ぶ稜線近傍の領域である第6領域を有し、
前記第6領域における前記誘電体層の厚みは、前記第2領域及び前記第3領域における前記誘電体層の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。 - 一端面から陽極リードが突出し、一端面側と、前記一端面側とは反対側である他端面側とに角部を有する多孔質焼結体からなる陽極と、前記陽極の表面に誘電体層とを有する固体電解コンデンサの製造方法であって、
前記陽極の前記他端面側の角部近傍の領域である第1領域を局所的に陽極酸化することにより前記陽極の表面に前記誘電体層を形成する陽極酸化工程を備えることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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