JP5815454B2 - パワーモジュール及びパワーモジュールの製造方法 - Google Patents

パワーモジュール及びパワーモジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パワーモジュール及びパワーモジュールの製造方法に関する。
従来、設計変更があった場合にレイアウト変更が容易なパワーモジュールが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図7は、従来のパワーモジュール900を説明するために示す図である。図7(a)は従来のパワーモジュール900の部分斜視図であり、図7(b)は従来のパワーモジュールに用いる端子920を説明するために示す図である。なお、図7(a)中、電子部品搭載基板916の詳細な図示は省略している。
従来のパワーモジュール900は、図7に示すように、底板部(図示せず。)と、底板部の外縁に沿って形成された側壁部914とを有し電子部品搭載基板916を収容するケース部材910と、電子部品搭載基板916と電気的に接続されている底面部921と、底面部921から側壁部914に沿って立設され先端が外部接続部923となる立設部922とを有する端子920と、側壁部914の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、端子920における立設部922の位置決めをするための端子位置決め部930と、端子920を側壁部914に圧接固定するための端子固定部940とを備える。立設部922においては、側壁部914の内壁と端子固定部940との間に嵌め込まれている平面部924を有する。平面部924の側面は、端子位置決め部930に当接している。
従来のパワーモジュール900によれば、平面部924を側壁部914の内壁と端子固定部940との間に嵌め込むことで、端子920を側壁部914に圧接固定することが可能となるため、設計変更があった場合にレイアウト変更が容易となる。
特開2008−10656号公報
ところで、従来のパワーモジュール900を製造する際には、ケース部材910に端子920を取り付ける作業を行うことが必要となる。この作業は、隣接する2つの端子固定部940と、側壁部914の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子920を底面部921から挿入するとともにケース部材910の端子載置面918に向けて押し込むことにより行う。
しかしながら、従来のパワーモジュール900においては、隣接する2つの端子固定部940と、側壁部914の内壁とに囲まれた空隙が狭いことから、端子920の底面部921を安定してケース部材910の端子載置面918まで押し込むことができないため、端子載置面918に端子920を安定して固定することが困難であるという問題がある。
また、従来のパワーモジュール900においては、隣接する2つの端子固定部940と、側壁部914の内壁とに囲まれた空隙が狭いことから、上記した狭い空隙に端子920を挿入するのが容易ではないため、ケース部材910に端子920を取り付ける作業の作業性が低いという問題もある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、端子載置面に端子を安定して固定することが可能で、かつ、ケース部材に端子を取り付ける際の作業性が高いパワーモジュールを提供することを目的とする。また、そのようなパワーモジュールに用いる端子を提供することを目的とする。さらにまた、そのようなパワーモジュールを製造することが可能なパワーモジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、端子載置面に端子を安定して固定することが困難で、ケース部材に端子を取り付ける作業の作業性が低いことについて鋭意研究を重ねた結果、ケース部材に端子を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を底面部から挿入するとともにケース部材の端子載置面に向けて押し込むことにより行うことが原因であることを見出した。
これを踏まえて本発明の発明者らは更なる研究を重ね、ケース部材に端子を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行うことにより上記した問題を解決することが可能であることに想到し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下の要素により構成される。
[1]本発明のパワーモジュールは、底板部と、前記底板部の外縁に沿って形成された側壁部とを有し電子部品搭載基板を収容するケース部材と、前記電子部品搭載基板と電気的に接続されている底面部と、前記底面部から前記側壁部に沿って立設され先端が外部接続部となる立設部とを有する端子と、前記側壁部の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、前記端子における前記立設部の位置決めをするための端子位置決め部と、当該端子位置決め部の下方に形成され、前記端子を前記側壁部に圧接固定するための端子固定部とを備えるパワーモジュールであって、前記立設部は、側面が前記端子位置決め部に当接する第1平面部と、前記側壁部の内壁と前記端子固定部との間に嵌め込まれている第2平面部とを有し、前記第1平面部と前記第2平面部とが離間された構造を有することを特徴とする。
[2]本発明のパワーモジュールによれば、前記端子固定部における前記側壁部と対向する面とは反対側の面の側端部は、面取り加工された構造を有することが好ましい。
[3]本発明のパワーモジュールによれば、前記端子固定部における前記側壁部と対向する面の側端部が、前記側壁部に向かって突出した構造を有することが好ましい。
[4]本発明のパワーモジュールによれば、前記端子固定部における前記側壁部と対向する面は、前記端子固定部の側端部が前記側壁部に最も近い位置となるように弓なりに曲がっていることが好ましい。
[5]本発明のパワーモジュールによれば、前記端子固定部の下方に形成され、前記端子における前記底面部の位置決めをするための第2端子位置決め部をさらに備えることが好ましい。
[6]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2端子位置決め部の上方に形成され、前記端子を載置するための端子載置面に前記端子における前記底面部を圧接固定するための第2端子固定部をさらに備えることが好ましい。
[7]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2端子固定部における前記端子載置面と対向する面の側端部が、前記端子載置面の方向に向かって突出した構造を有することが好ましい。
[8]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2端子固定部における前記端子載置面と対向する面は、前記第2端子固定部の側端部が前記端子載置面に最も近い位置となるように弓なりに曲がっていることが好ましい。
[9]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2平面部の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であることが好ましい。
[10]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2平面部の形状は、長方形形状であることが好ましい。
[11]本発明のパワーモジュールによれば、前記第1平面部の最下端における前記底板部からの高さ位置は、前記端子固定部の最上端の前記底板部からの高さ位置よりも高いことが好ましい。
[12]本発明のパワーモジュールによれば、前記第2平面部の一方の側端部から他方の側端部までの長さが最も長い位置における当該長さが、隣り合う前記端子固定部同士の間の長さよりも大きいことが好ましい。
[13]本発明の端子は、本発明のパワーモジュールに用いるための端子であって、電子部品搭載基板と電気的に接続するための底面部と、前記底面部から立設され先端が外部接続部となる立設部とを有し、前記立設部は、第1平面部と第2平面部とを有し、前記第1平面部と前記第2平面部とが離間された構造を有することを特徴とする。
[14]本発明の端子によれば、前記第2平面部の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であることが好ましい。
[15]本発明の端子は、前記第2平面部の形状は、長方形形状であることが好ましい。
[16]本発明のパワーモジュールの製造方法は、底板部と前記底板部の外縁に沿って形成された側壁部とを有し電子部品搭載基板を収容するケース部材と、底面部と前記底面部から前記側壁部に沿って立設され先端が外部接続部となる立設部とを有する端子であって前記立設部が第1平面部と第2平面部とを有し前記第1平面部と前記第2平面部とが離間された構造を有する端子と、前記側壁部の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、前記端子における前記立設部の位置決めをするための端子位置決め部と、当該端子位置決め部の下方に形成され、前記端子を前記側壁部に圧接固定するための端子固定部とを準備する準備工程と、隣接する2つの前記端子固定部と前記側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に前記端子を前記立設部から挿入するとともに前記側壁部に向けて押し込むことにより、前記端子位置決め部に前記第1平面部が当接した状態で前記側壁部の内壁と前記端子固定部との間に前記第2平面部を嵌め込み、前記端子固定部によって前記端子を前記側壁部の内壁に圧接固定する端子固定工程と、前記ケース部材に電子部品搭載基板を収容する電子部品搭載基板収容工程とをこの順序で含むことを特徴とする。
本発明のパワーモジュールによれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、ケース部材に端子を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、端子の底面部をケース部材の端子載置面に当接しながら立設部を側壁部まで押し込むことができるため、端子載置面に端子を安定して固定することが可能となる。
また、本発明のパワーモジュールによれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、ケース部材に端子を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に端子を挿入することが容易となり、ケース部材に端子を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、本発明のパワーモジュールによれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、ケース部材に端子を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
本発明の端子によれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、端子をケース部材に取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、底面部をケース部材の端子載置面に当接しながら立設部を側壁部まで押し込むことができるため、端子載置面に端子を安定して固定することが可能なパワーモジュールとすることが可能となる。
また、本発明の端子によれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、端子をケース部材に取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に挿入することが容易となり、ケース部材に端子を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、本発明の端子によれば、立設部において第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有することから、端子をケース部材に取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
本発明のパワーモジュールの製造方法によれば、端子固定工程において、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことから、端子の底面部をケース部材の端子載置面に当接しながら立設部を側壁部まで押し込むことができるため、端子載置面に端子を安定して固定することが可能なパワーモジュールを製造することが可能となる。
また、本発明のパワーモジュールの製造方法によれば、端子固定工程において、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことから、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に端子を挿入することが容易となり、ケース部材に端子を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールを製造することが可能となる。
また、本発明のパワーモジュールの製造方法によれば、準備工程において、第1平面部と第2平面部とが離間された構造を有する端子を用いて、端子固定工程において、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子を立設部から挿入するとともに側壁部に向けて押し込むことから、第2平面部をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部と側壁部の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールを製造することが可能となる。
実施形態1に係るパワーモジュール1を説明するために示す図である。 実施形態1に係るパワーモジュール1の要部拡大図である。 実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法を説明するために示すフローチャートである。 実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法を説明するために示す図である。 実施形態2に係るパワーモジュール2を説明するために示す図である。 実施形態3に係るパワーモジュール3を説明するために示す図である。 従来のパワーモジュール900を説明するために示す図である。
以下、本発明のパワーモジュール、端子及びパワーモジュールの製造方法について、図に示す実施形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
1.実施形態1に係るパワーモジュール1の構成
まず、実施形態1に係るパワーモジュール1の構成を、実施形態1に係る端子20の構成とともに説明する。
図1は、実施形態1に係るパワーモジュール1を説明するために示す図である。図1(a)はパワーモジュール1の斜視図であり、図1(b)は実施形態に係る端子20の斜視図である。なお、図1(a)中、電子部品搭載基板16の詳細な図示は省略している。
図2は、実施形態1に係るパワーモジュール1の要部拡大図である。図2(a)はパワーモジュール1の要部拡大斜視図であり、図2(b)はパワーモジュール1の要部拡大上面図である。
実施形態1に係るパワーモジュール1は、図1(a)に示すように、ケース部材10と、実施形態に係る端子20と、端子位置決め部30と、端子固定部40と、第2端子位置決め部50とを備える。
ケース部材10は、底板部12と、底板部12の外縁に沿って形成された側壁部14とを有し電子部品搭載基板16を収容している。底板部12には、電子部品搭載基板16が積層されており、底板部12の裏側(電子部品搭載基板16が積層された面とは反対側の面)には金属製のヒートスプレッダが取り付けられている。底板部12には第2位置決め部50が形成されており、2つの第2位置決め部50同士の間には端子載置面18が形成されている。側壁部14の内壁には、端子位置決め部30と、端子固定部40とが形成されている。
実施形態1に係る端子20は、図1(b)に示すように、底面部21と、立設部22とを有する。端子20の材料としては弾性の大きい金属(例えば、銅。)を用いることができる。
底面部21は、端子20における下側に位置し、長方形の平板形状をしている。底面部21は、電子部品搭載基板16と電気的に接続する構造を有する。底面部21において、上面は、電子部品搭載基板16と電気的に接続されており、下面は底板部12と当接している。
立設部22は、底面部21から側壁部14に沿って立設され先端が外部接続部23となる構造を有する。立設部22は、第1平面部24と、第2平面部25とをさらに有し、第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有する。立設部22において、第1平面部24と第2平面部25とは同一平面上に形成されている。
第1平面部24は、外部接続部23となる領域の下側に形成されている。第1平面部24の形状は、ケース部材10の内側から見たときに長方形形状をしている。第1平面部24においては、側面が後述する端子位置決め部30に当接している。また、図2(a)からは読み取りづらいが、実際には第1平面部24の最下端における底板部12からの高さ位置は、後述する端子固定部40の最上端における底板部12からの高さ位置よりも高い。なお、ここでいう長方形形状は、すべての角が90°である正確な長方形形状に限らず、角が丸みを帯びているなど全体として長方形形状をしているものを含む。
第2平面部25は、第1平面部24と底面部21との間に形成され、側壁部14の内壁と端子固定部40との間に嵌め込まれている。第2平面部25の横幅(一方の側端部から他方の側端部までの長さ)が最も長い位置における第2平面部25の横幅の長さは、隣り合う端子固定部40同士の隙間よりも大きくなるように構成されている。第2平面部25の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であり、底面部21側の辺が短くなるように構成されている。
端子位置決め部30は、図1及び図2に示すように、側壁部14の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、端子20における立設部22の位置決めをする構造を有する。端子位置決め部30は、側壁部14からケース部材10の内側に向かって突出した柱状の形状をしている。端子位置決め部30は、側壁部14と一体的に形成されている。端子位置決め部30においては、端子位置決め部30同士の間隔が第1平面部24の横幅の長さに対応するように形成されており、端子位置決め部30と第1平面部24の側面とは当接している。
端子固定部40は、図1及び図2に示すように、端子位置決め部30の下方に形成され、端子20を側壁部14に圧接固定する構造を有する。端子固定部40は、端子位置決め部30と一体的に形成されている。端子固定部40においては、側壁部14と対向する面とは反対側の面の側端部42は、面取り加工された構造を有し、側壁部14と対向する面の側端部44は、側壁部14に向かって突出した構造を有する。また、端子固定部40における側壁部14と対向する面は、端子固定部40における側壁部14と対向する面の側端部44が側壁部14に最も近い位置となるように弓なりに曲がっている。端子固定部40の材料としては、弾性を示す材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、耐衝撃性ABS樹脂等。)を用いることができる。
第2端子位置決め部50は、端子固定部40の下方に一定の間隔を隔てて形成され、端子20における底面部21の位置決めをする。具体的には、第2端子位置決め部50は、底面部21の横幅と対応した間隔を隔てて形成されている。第2端子位置決め部50は、底板部12から高さ方向に立設された直方体の形状をしており、第2位置決め部50の高さは、底面部21の高さ(厚さ)よりも高くなるように形成されている。
2.実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法
次に、実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法を説明する。
図3は、実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図4は、実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法を説明するために示す図である。図4(a)、図4(c)及び図4(e)は各工程における斜視図であり、図4(b)、図4(d)及び図4(f)は各工程における上面図である。
実施形態1に係るパワーモジュールの製造方法は、図3に示すように、「準備工程S10」、「端子固定工程S20」、「電子部品搭載基板収容工程S30」をこの順序で実施する。
(1)準備工程S10
まず、底板部12と底板部12の外縁に沿って形成された側壁部14とを有し電子部品搭載基板16を収容するケース部材10と、第1平面部24と第2平面部25とを有し第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有する端子20と、側壁部14の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、端子20における立設部22の位置決めをするための端子位置決め部30と、端子位置決め部30の下方に形成され、端子20を側壁部14に圧接固定するための端子固定部40とを準備する。側壁部14には、端子位置決め部30と端子固定部40とが一体的に形成されており、底板部12には、第2位置決め部50が一体的に形成されている。
(2)端子固定工程S20
次に、図4(a)及び図4(b)に示すように、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより、端子位置決め部30に第1平面部24が当接した状態で側壁部14の内壁と側壁部14の内壁に形成された端子固定部40との間に第2平面部25を嵌め込み、端子固定部40によって端子20を側壁部14の内壁に圧接固定する。
端子固定工程S20においては、図4(c)及び図4(d)に示すように、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、第2平面部が側壁部14とは反対側に向かって曲げられていく。その後、さらに押し込むことにより第2平面部25の側端部が端子固定部40における側壁部14と対向する面の側端部44を通過すると、曲げ応力が生じて、図4(e)及び図4(f)に示すように、第2平面部25は平板形状に戻り、端子固定部40における側壁部14と対向する面の側端部44によって平面形状に戻った第2平面部25を圧接し、端子20を圧接固定する。
(3)電子部品搭載基板収容工程S30
次に、ケース部材10に電子部品搭載基板16を収容する。その後、電子部品搭載基板16と底面部21とを接続部材(ボンディングワイヤーや接続子)を用いて電気的に接続し、さらに、樹脂コーティングすることによりパワーモジュール1を製造することができる。
3.実施形態1に係るパワーモジュール1、端子20及びパワーモジュールの製造方法の効果
次に、実施形態1に係るパワーモジュール1、端子20及びパワーモジュールの製造方法の効果を説明する。
実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、端子20の底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことができるため、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部25をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部25を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、端子固定部40における側壁部14と対向する面とは反対側の面の側端部42は、面取り加工された構造を有するため、端子固定工程S20において、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、端子固定部40における側壁部14と対向する面とは反対側の面の側端部42は、面取り加工された構造を有するため、端子固定工程S20において、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、端子20(第2平面部25)から端子固定部40が受ける力を分散させやすい。その結果、端子固定工程S20において端子固定部40が破損しにくいパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、端子固定部40における側壁部14と対向する面は、端子固定部40における側壁部14と対向する面の側端部44が側壁部14に最も近い位置となるように弓なりに曲がっているため、端子固定工程S20において、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、端子20(第2平面部25)から端子固定部40が受ける力を分散させやすい。その結果、このことによっても、端子固定工程S20において端子固定部40が破損しにくいパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、端子固定部40の下方に形成され、端子20における底面部21の位置決めをするための第2端子位置決め部50をさらに備えるため、底面部21の位置を正確に位置決めすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、第2平面部25の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であるため、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、第2平面部25における横幅が短い部分(第2平面部における底面部21側)が側壁部14とは反対側に向かって曲げられやすくなる。その結果、作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、第1平面部24の最下端における底板部12からの高さ位置は、端子固定部40の最上端の底板部12からの高さ位置よりも高いため、端子固定工程S20において、端子20が端子固定部40に遮られること無く端子20の底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことが可能となる。その結果、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能となる。
また、実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、第2平面部25の一方の側端部から他方の側端部までの長さが最も長い位置における当該長さが、隣り合う端子固定部40同士の間の長さよりも大きいため、端子固定工程S20において、端子固定部40における側壁部14と対向する面の側端部によって平面形状に戻った第2平面部25を確実に圧接することが可能となる。その結果、端子20を側壁部14に安定して固定することが可能となる。
実施形態1に係るパワーモジュール1によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能となり、電子部品搭載基板16と接続部材及び端子20と接続部材とを超音波を用いて半田付けを行う際に、超音波がそれて接合強度が弱まることがない。
また、実施形態1に係る端子20によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、端子20をケース部材10に取り付る作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことができるため、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能なパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係る端子20によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、端子20をケース部材10に取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係る端子20によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、端子20をケース部材10に取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部25をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部25を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態1に係る端子20によれば、第2平面部25の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であるため、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、第2平面部25における横幅が短い部分(第2平面部における底面部21側)が側壁部14とは反対側に向かって曲げられやすくなるため、作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
実施形態1に係る端子パワーモジュールの製造方法によれば、端子固定工程S20において、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことから、端子20の底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことができるため、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能なパワーモジュールを製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る端子パワーモジュールの製造方法によれば、端子固定工程S20において、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことから、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールを製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る端子パワーモジュールの製造方法によれば、準備工程S10において、第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有する端子20を用いて、端子固定工程S20において、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことから、第2平面部25をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部25を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールを製造することが可能となる。
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係るパワーモジュール2を説明するために示す図である。
実施形態2に係るパワーモジュール2は、基本的には実施形態1に係るパワーモジュール1と同様の構成を有するが、第2端子固定部をさらに備える点が実施形態1に係るパワーモジュール1の場合とは異なる。すなわち、実施形態2に係るパワーモジュール2は、図5に示すように、第2端子位置決め部50の上方に形成され、端子20を載置するための端子載置面18に端子20における底面部21を圧接固定するための第2端子固定部60をさらに備える。
第2端子固定部60は、第2端子位置決め部50の上方に水平に広がる平板形状を有する。第2端子固定部60と端子載置面18との間の高さは、底面部21の厚さに対応している。
このように、実施形態2に係るパワーモジュール2は、第2端子固定部をさらに備える点が実施形態1に係るパワーモジュール1の場合とは異なるが、実施形態1に係るパワーモジュール1の場合と同様に、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、端子20の底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことができるため、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能となる。
また、実施形態2に係るパワーモジュール2によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態2に係るパワーモジュール2によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部25をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部25を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態2に係るパワーモジュール2によれば、第2端子固定部60をさらに備えるため、端子載置面18に端子20をより一層安定して固定することが可能となる。
また、実施形態2に係るパワーモジュール2によれば、第2端子固定部60をさらに備えるため、隣接する端子20の底面部21同士の間で絶縁破壊が起こったり、絶縁破壊が起こらないまでもリーク電流が望ましくないレベルにまで大きくなったりすることを防ぐことが可能となる。
なお、実施形態2に係るパワーモジュールは、第2端子固定部をさらに備える点以外の点においては実施形態1に係るパワーモジュール1と同様の構成を有するため、実施形態1に係るパワーモジュール1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
図6は、実施形態3に係るパワーモジュール3を説明するために示す図である。図6(a)はパワーモジュール3の要部拡大図であり、図6(b)は図6(a)のAで示す範囲をさらに拡大して示す図である。
実施形態3に係るパワーモジュール3は、基本的には実施形態2に係るパワーモジュール2と同様の構成を有するが、第2端子固定部の形状が実施形態2に係るパワーモジュール2の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係るパワーモジュール3において、第2端子固定部60aにおける端子載置面18と対向する面の側端部62aが、図6に示すように、端子載置面18の方向に向かって突出した構造を有する。
第2端子固定部60aにおける端子載置面18と対向する面は、第2端子固定部60aの側端部が端子載置面18に最も近い位置となるように弓なりに曲がっている。そのため、底面部21の側端部と第2端子固定部60aとの間にはわずかに隙間が開いているのに対して、第2端子固定部60aの側端部62aと底面部21の上面とは密着しており第2端子固定部60aが端子載置面18の方向に向かって圧接固定している。
このように、実施形態3に係るパワーモジュール3は、第2端子固定部の形状が実施形態2に係るパワーモジュール2の場合とは異なるが、実施形態2に係るパワーモジュール2の場合と同様に、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、端子20の底面部21をケース部材10の端子載置面18に当接しながら立設部22を側壁部14まで押し込むことができるため、端子載置面18に端子20を安定して固定することが可能となる。
また、実施形態3に係るパワーモジュール3によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行うことが可能となる。その結果、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態3に係るパワーモジュール3によれば、立設部22において第1平面部24と第2平面部25とが離間された構造を有することから、ケース部材10に端子20を取り付ける作業を隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた狭い空隙に端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込むことにより行う場合に第2平面部25をひねりながら嵌め込み作業を行う必要がなく、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に第2平面部25を嵌め込む作業を行う際の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
また、実施形態3に係るパワーモジュール3によれば、第2端子固定部60における端子載置面18と対向する面の側端部62aが、端子載置面18の方向に向かって突出した構造を有するため、端子載置面18に端子20をより一層安定して固定することが可能となる。
また、実施形態3に係るパワーモジュール3によれば、第2端子固定部60における端子載置面18と対向する面は、第2端子固定部60の側端部62aが端子載置面18に最も近い位置となるように弓なりに曲がっているため、端子固定工程S20において、端子20を立設部22から挿入するとともに側壁部14に向けて押し込む際に、端子20(底面部21)から第2端子固定部60が受ける力を分散させやすい。その結果、このことによっても、端子固定工程S20において第2端子固定部60が破損しにくいパワーモジュールとすることが可能となる。
なお、実施形態3に係るパワーモジュール3は、第2端子固定部の形状以外の点においては実施形態2に係るパワーモジュール2と同様の構成を有するため、実施形態2に係るパワーモジュール2が有する効果のうち該当する効果を有する。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、第2平面部25の形状が、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状である場合を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2平面部25の形状が、長方形形状である場合にも本発明を適用可能である。このような構成とすることにより、端子固定部40と第2平面部25との接触面積が大きくなり、端子20を側壁部14により一層安定して固定することが可能となる。なお、ここでいう長方形形状は、すべての角が90°である正確な長方形形状に限らず、角が丸みを帯びているなど全体として長方形形状をしているものを含む。
(2)上記各実施形態においては、底板部12に端子載置面18及び第2端子位置決め部50を形成した場合を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、側壁部14に端子載置面18及び第2端子位置決め部50を形成した段差部を形成した場合にも本発明を適用可能である。さらに、当該段差部に第2端子固定部60を形成してもよい。
(3)上記各実施形態においては、端子固定工程S20後に電子部品搭載基板16を搭載する場合を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子部品搭載基板16をあらかじめ搭載したケース部材10に端子20を取り付けてもよいし、端子20を取り付けた側壁部14と電子部品搭載基板16を搭載した底板部12とを結合してケース部材10を形成してもよい。
(4)上記各実施形態においては、端子固定部40の材料が弾性を有する材料であってもよい。このような構成とすることにより、隣接する2つの端子固定部40と側壁部14の内壁とに囲まれた空隙に端子20を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
(5)第2端子固定部60の材料が弾性を有する材料であってもよい。このような構成とすることにより、隣接する2つの第2端子固定部60と端子載置面18とに囲まれた空隙に底面部21を挿入することが容易となり、ケース部材10に端子20を取り付ける作業の作業性が高いパワーモジュールとすることが可能となる。
1,2,3…パワーモジュール、10…ケース部材、12…底板部、14…側壁部、16…電子部品搭載基板、18…端子載置面、20…端子、21…底面部、22…立設部、23…外部接続部、24…第1平面部、25…第2平面部、30…端子位置決め部、40…端子固定部、42…(側壁部14と対向する面の)側端部、44…(側壁部14と対向する面とは反対側の面の)側端部、50…第2端子位置決め部、60、60a…第2端子固定部、62a…(第2端子固定部60aの)側端部

Claims (13)

  1. 底板部と、前記底板部の外縁に沿って形成された側壁部とを有し電子部品搭載基板を収容するケース部材と、
    前記電子部品搭載基板と電気的に接続されている底面部と、前記底面部から前記側壁部に沿って立設され先端が外部接続部となる立設部とを有する端子と、
    前記側壁部の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、前記端子における前記立設部の位置決めをするための端子位置決め部と、
    当該端子位置決め部の下方に形成され、前記端子を前記側壁部に圧接固定するための端子固定部とを備えるパワーモジュールであって、
    前記立設部は、
    側面が前記端子位置決め部に当接する第1平面部と、
    前記側壁部の内壁と前記端子固定部との間に嵌め込まれている第2平面部とを有し、
    前記第1平面部と前記第2平面部とが離間された構造を有することを特徴とするパワーモジュール。
  2. 請求項1に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記端子固定部における前記側壁部と対向する面とは反対側の面の側端部は、面取り加工された構造を有することを特徴とするパワーモジュール。
  3. 請求項1又は2に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記端子固定部における前記側壁部と対向する面の側端部が、前記側壁部に向かって突出した構造を有することを特徴とするパワーモジュール。
  4. 請求項3に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記端子固定部における前記側壁部と対向する面は、前記端子固定部の側端部が前記側壁部に最も近い位置となるように弓なりに曲がっていることを特徴とするパワーモジュール。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のパワーモジュールにおいて、
    前記端子固定部の下方に形成され、前記端子における前記底面部の位置決めをするための第2端子位置決め部をさらに備えることを特徴とするパワーモジュール。
  6. 請求項5に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2端子位置決め部の上方に形成され、前記端子を載置するための端子載置面に前記端子における前記底面部を圧接固定するための第2端子固定部をさらに備えることを特徴とするパワーモジュール。
  7. 請求項6に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2端子固定部における前記端子載置面と対向する面の側端部が、前記端子載置面の方向に向かって突出した構造を有することを特徴とするパワーモジュール。
  8. 請求項7に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2端子固定部における前記端子載置面と対向する面は、前記第2端子固定部の側端部が前記端子載置面に最も近い位置となるように弓なりに曲がっていることを特徴とするパワーモジュール。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2平面部の形状は、高さ方向に向かう軸に対して対称な台形形状であることを特徴とするパワーモジュール。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2平面部の形状は、長方形形状であることを特徴とするパワーモジュール。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第1平面部の最下端における前記底板部からの高さ位置は、前記端子固定部の最上端の前記底板部からの高さ位置よりも高いことを特徴とするパワーモジュール。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のパワーモジュールにおいて、
    前記第2平面部の一方の側端部から他方の側端部までの長さが最も長い位置における当該長さが、隣り合う前記端子固定部同士の間の長さよりも大きいことを特徴とするパワーモジュール。
  13. 底板部と前記底板部の外縁に沿って形成された側壁部とを有し電子部品搭載基板を収容するケース部材と、底面部と前記底面部から前記側壁部に沿って立設され先端が外部接続部となる立設部とを有する端子であって前記立設部が第1平面部と第2平面部とを有し前記第1平面部と前記第2平面部とが離間された構造を有する端子と、前記側壁部の内壁に沿って所定の間隔を隔てて形成され、前記端子における前記立設部の位置決めをするための端子位置決め部と、当該端子位置決め部の下方に形成され、前記端子を前記側壁部に圧接固定するための端子固定部とを準備する準備工程と、
    隣接する2つの前記端子固定部と前記側壁部の内壁とに囲まれた狭い空隙に前記端子を前記立設部から挿入するとともに前記側壁部に向けて押し込むことにより、前記端子位置決め部に前記第1平面部が当接した状態で前記側壁部の内壁と前記端子固定部との間に前記第2平面部を嵌め込み、前記端子固定部によって前記端子を前記側壁部の内壁に圧接固定する端子固定工程と、
    前記ケース部材に電子部品搭載基板を収容する電子部品搭載基板収容工程とをこの順序で含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
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