JP5812913B2 - フォークリフトの支持ブラケットおよびフォークリフト - Google Patents

フォークリフトの支持ブラケットおよびフォークリフト Download PDF

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Description

本発明は、フォークリフトの支持ブラケットおよびフォークリフトに関する。
一般に、荷物の運搬に用いられる車両としてリーチ式フォークリフトやカウンターバランス式フォークリフトなどが知られている。カウンターバランス式フォークリフト(以下、「フォークリフト」と表記する。)は、車両前方に荷物を扱うフォーク(つめ)や、フォークを上下方向に移動可能に支持するマスト(支柱)等を備え、駆動輪である二つの前輪および操舵輪である一つ又は二つの後輪を備えている。
上述の後輪は、水平方向に延びて後輪を回転可能に支持する回転軸であるスピンドルと、上下方向に延びて後輪の向きを操舵可能に支持する回転軸である旋回軸部と、スピンドルおよび旋回軸部の間をつなぐ逆L字状に形成された板状部材であるスピンドルアームと、を有する支持ブラケットによって主に支持されている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、スピンドルアームの上部である水平方向に延びる短板部から上方に向かって旋回軸部が延びて配置され、下部である上下方向に延びる長板部の端部近傍から短板部が延びる方向へスピンドルが延びて配置されている。
特開平11−001179号公報
上述の構成を備える支持ブラケットでは、後輪が接地して荷重が付加されると、長板部の後輪側の内側面に圧縮の曲げ応力が作用し、その反対の外側面に引張りの曲げ応力が作用する曲げモーメントが働く。支持ブラケットは、このような曲げ応力(特に引張りの曲げ応力)によって破損しないように十分な強度を備える形状に設計されている。例えば板状部材を曲げて支持ブラケットを形成する場合には、当該板状部材の板厚を大きくすることにより十分な強度を備える設計が行われていた。
しかしながら、長板部の外側面に作用する引張りの曲げ応力の分布は一様ではなく、局所的に引張りの曲げ応力が高くなる応力集中領域が発生する。支持ブラケットの強度が十分でない場合には、上述の応力集中領域から支持ブラケットが破損するという不具合が発生する可能性があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、支持ブラケットにおける応力集中に基づく不具合の発生を抑制することができるフォークリフトの支持ブラケットおよびフォークリフトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のフォークリフトの支持ブラケットは、操舵輪を回転可能に支持する車輪軸部、および、前記操舵輪の旋回方向を操舵可能に支持する旋回軸部が少なくとも設けられた支持ブラケットであって、該支持ブラケットには、前記車輪軸部が突出して設けられる第1ブラケット部と、該第1ブラケット部から前記車輪軸部と同じ側に延びるとともに、前記車輪軸部とは反対側の面から前記旋回軸部が突出して設けられる第2ブラケット部と、が主に設けられ、前記第1ブラケット部における前記車輪軸部が設けられた車輪側面には、当該車輪側面から突出するとともに、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かって延びる突出部が設けられ、前記突出部は、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部の間の全長にわたって、前記車輪軸部を通過し、上下方向に延びる直線を挟んで二つ設けられ、前記車輪軸部を通過する直線上には、前記車輪側面から突出するとともに、前記突出部よりも前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かう方向の長さが短い短突部がさらに設けられていることを特徴とする。
本発明のフォークリフトの支持ブラケットによれば、第1ブラケット部の車輪側面に、車輪軸部から第2ブラケット部に向かって延びる突出部が設けられているため、第1ブラケット部の車輪側面と反対側の平面における曲げ応力の局所的な集中が緩和される。つまり、操舵輪が接地した状態で荷重が付加されると、車輪軸部の先端が第2ブラケット部および旋回軸部に近づく方向に力が加わる。言い換えると、第1ブラケット部の車輪側面に圧縮の曲げ応力、反対側の面に引張りの曲げ応力が作用する曲げモーメントが作用する。この第1ブラケット部に突出部を設けると、上述の曲げモーメントに対する断面係数が大きくなる。その結果、第1ブラケット部の反対側の平面における引張りの曲げ応力の局所的な集中が緩和される。
車輪軸部を通過する直線を挟んで突出部を二つ設けることにより、一つの突出部を設ける場合と比較して上述の曲げモーメントに対する第1ブラケット部の断面係数を大きくしやすい。その結果、第1ブラケット部の反対側の平面における引張りの曲げ応力の局所的な集中をより緩和しやすくなる。
突出部よりも長さが短い短突部を、車輪軸部を通過する直線上に更に設けることにより、短突部を設けない場合と比較して、上述の曲げモーメントに対する断面係数を大きくしやすい。その結果、第1ブラケット部の反対側の平面における引張りの曲げ応力の局所的な集中を更に緩和しやすくなる。
上記発明において前記第1ブラケット部は、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かう第1方向に沿う厚さの変化率が、該第1方向と直交する方向の第2方向に沿う厚さの変化率と比較して小さいことが好ましい。
このように第1ブラケット部における第1方向に沿う厚さの変化率を、第2方向に沿う厚さの変化率よりも小さくすることにより、上述の曲げモーメントにより生じる車輪側面の曲げ応力集中を抑制することができる。上述の曲げモーメントにより生じる車輪側面の曲げ応力は、第1方向に沿う厚さの変化率が大きな領域に集中しやすい。そのため、第1方向に沿う厚さの変化率を少なくとも第2方向に沿う厚さの変化率よりも小さくすることにより、局所的に曲げ応力が集中することを抑制することができる。
本発明のフォークリフトは、車両本体の進行方向を変更する操舵輪と、該操舵輪を回転可能に支持する車輪軸部、および、前記操舵輪の旋回方向を操舵可能に支持する旋回軸部が少なくとも設けられた上記本発明の支持ブラケットと、該支持ブラケットを前記旋回軸部まわりに旋回可能に支持する支持フレームと、前記支持ブラケットを前記旋回軸まわりに旋回させて操舵を行う操舵部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明のフォークリフトによれば、上記本発明の支持ブラケットが設けられているため、支持ブラケットにおける応力集中に基づく不具合の発生を抑制することができる。
本発明のフォークリフトの支持ブラケットおよびフォークリフトによれば、第1ブラケット部の車輪側面に、車輪軸部から第2ブラケット部に向かって延びる突出部を設けることにより、曲げ応力の局所的な集中が緩和されるため、支持ブラケットにおける応力集中に基づく不具合の発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るフォークリフトの全体構成を説明する模式図である。 後輪の支持構造を説明する後面視図である。 支持ブラケットの構成を説明する模式図である。 支持ブラケットにおける突出部および凹部の構成を説明する摸式図である。 図4の突出部および凹部の構成を説明する断面視図である。 本実施形態の第1ブラケットにおける曲げ応力の分布を説明する模式図である。 比較対象の第1ブラケットにおける曲げ応力の分布を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態における支持ブラケットの突出部の構成を説明する模式図である。 図8の第1ブラケットにおける曲げ応力の分布を説明する模式図である。 本発明の第3の実施形態における支持ブラケットの突出部および凹部の構成を説明する模式図である。 図10の突出部および凹部の構成を説明する断面視図である。 図10の第1ブラケットにおける曲げ応力の分布を説明する模式図である。
〔第1の実施形態〕
この発明の第1の実施形態に係るカウンターバランス式フォークリフト1(以下、「フォークリフト1」と表記する。)について、図1から図7を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係るフォークリフト1の全体構成を説明する模式図であり、図1(a)は平面視図であり、図1(b)は側面視図である。
本実施形態のフォークリフト1は、荷物の運搬に用いられるものであり、特に工場や、倉庫や、貨物駅や港湾等の構内における荷役作業に用いられるものである。フォークリフト1には、図1に示すように、車両本体10と、フォークリフト1の走行に用いられる前輪20および後輪(操舵輪)30、運転者が乗り込む運転席40と、荷物を取り扱う荷役部50と、が主に設けられている。
車両本体10は、前面に荷役部50が設けられ、上面中央に運転席40が設けられているものであり、下部前方には一対の前輪20が、下部後方には一対の後輪30が設けられているものである。
前輪20は、内燃機関や走行用モータなどの駆動源(図示せず)によって回転駆動されることによりフォークリフト1を走行させる駆動輪である。駆動源としては内燃機関が用いられていてもよいし、電動の走行用モータが用いられていてもよい。さらに、走行用モータが駆動源として用いられている場合には、一対の前輪20に対して一つの走行用モータが配置されたものであってもよいし、一対の前輪20のそれぞれに一つの走行用モータが配置されたものであってもよい。
後輪30は、図1に示すように、運転席40のステアリング41によって操舵される操舵輪であり、フォークリフト1の走行に従って回転する従動輪である。後輪30は、図2に示すように、支持ブラケット60と、リアアクスルフレーム(支持フレーム)70と、を介して車両本体10に支持されている。さらに後輪30は、後述するステアリング41の回転に応じて動作する操舵シリンダ(操舵部)80によって旋回軸線Lsまわりに旋回駆動されている。
支持ブラケット60は、後輪30とリアアクスルフレーム70との間に配置される部材であり、後輪30を回転軸線Lrまわりに回転可能に支持するものである。支持ブラケット60には、図2および図3に示すように、スピンドル(車輪軸部)61と、第1ブラケット部62および第2ブラケット部63からなるスピンドルアーム64と、旋回軸部65と、が主に設けられている。
スピンドル61は回転軸線Lrと同軸に配置された円柱状の部材であり、後輪30を回転可能に支持するものである。スピンドル61は、スピンドルアーム64の第1ブラケット部62に水平方向に突出した姿勢で配置されている。
スピンドルアーム64はスピンドル61と旋回軸部65との間に配置された部材であり、板状に形成された第1ブラケット部62および第2ブラケット部63を用いて略逆L字状に構成された部材である。本実施形態では、スピンドルアーム64を鋳造により製造する例に適用して説明する。つまり、スピンドルアーム64は鋳鉄により形成されている。
第1ブラケット部62は旋回軸線Lsと平行に延びて配置され、第2ブラケット部63は回転軸線Lrと平行に延びて配置されている。言い換えると第1ブラケット部62と第2ブラケット部63とは直交して配置され、両者の接続部は滑らかな曲面でつながれている。
第1ブラケット部62の端部(図3の下端部)には、スピンドル61が配置される円柱状の回転ボス部66が形成され、スピンドル61は第1ブラケット部62から第2ブラケット部63が延びる方向に突出して設けられている。第1ブラケット部62におけるスピンドル61が設けられた側の面である車輪側面62Aには、図4および図5に示すように、一対の突出部67と、一対の突出部67に挟まれた凹部68と、が設けられている。
一対の突出部67は、スピンドル61から第2ブラケット部63に向かって延びるとともに、車輪側面62Aまたは凹部68から突出して形成された畝状の部分である。突出部67は車輪側面62Aにおける長辺側の端部(図4の左右側の端部)に沿って配置され、スピンドル61の回転軸線Lrから上下方向(第1方向)に延びる直線(図4のY1−Y1の線)を中心として対称に配置されている。
図5(a)は図4におけるX1−X1断面視図であり、図5(b)は図4におけるY1−Y1断面視図である。
一対の突出部67の間には相対的に第1ブラケット部62の板厚が薄くなる凹部68が形成されている。図5(a)および図5(b)に示すように、スピンドル61から第2ブラケット部63に向かう上下方向における第1ブラケット部62の厚さの変化率は、左右方向(第2方向)における厚さの変化率よりも小さくなっている。また、第1ブラケット部62における車輪側面62Aと反対側の面である反対側面62Bは平面として形成されている。
旋回軸部65は、図3に示すように旋回軸線Lsと同軸に配置された円柱状の部材であり、後輪30および支持ブラケット60を旋回軸線Lsまわりに旋回可能に支持するものである。旋回軸部65は、スピンドルアーム64の第2ブラケット部63に上下方向に突出した姿勢で配置されている。
リアアクスルフレーム70は、図2に示すように後輪30が取り付けられた支持ブラケット60を旋回軸線Lsまわりに旋回可能に支持するものである。言い換えると、後輪30を操舵可能に支持するものである。リアアクスルフレーム70には、一対の旋回ボス部71と、一対の旋回ボス部71をつなぐビーム部72とが主に設けられている。
旋回ボス部71は、支持ブラケット60の旋回軸部65を旋回軸線Lsまわりに旋回可能に支持するものであり、リアアクスルフレーム70における左右の両端に一つずつ配置されたものである。ビーム部72は、一対の旋回ボス部71を支持するとともに、リアアクスルフレーム70が車両本体10に取り付けられる部分でもある。
操舵シリンダ80は、リアアクスルフレーム70の上側に配置されたアクチュエータであって、ステアリング41の回転に応じて後輪30を旋回軸線Lsまわりに旋回させるものである。操舵シリンダ80には、左右の旋回ボス部71に向かって伸縮可能に延びるロッド81と、ロッド81の動きを旋回軸線Lsまわりの旋回に変換するリンク部82と、が設けられている。
なお、リアアクスルフレーム70や操舵シリンダ80としては、図2に示す構成のものを用いてもよいし、公知の構成のリアアクスルフレームや操舵シリンダを用いてもよく、その構造や形式などを限定するものではない。
運転席40は車両本体10に設けられ、フォークリフト1の運転者、言い換えると荷役作業を行う作業者が乗り込む部分である。運転席40には、フォークリフト1の操舵に用いられるステアリング41や、荷役部50の操作に用いるレバー42などが設けられている。
荷役部50には、図1に示すように、左右一対のマスト51と、マスト51から前方に延びる一対のフォーク54と、フォーク54を昇降させるリフトシリンダ53と、が主に設けられている。
次に、上記の構成からなるフォークリフト1の支持ブラケット60における曲げ応力の分布の解析結果について図6および図7を参照しながら説明する。具体的には、図2に示すように後輪30に力Fが加えられた際に、支持ブラケット60に働く曲げモーメントによる曲げ応力の分布を有限要素法によって求めた結果について説明する。
図6(a)は、本実施形態における第1ブラケット部62の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を示し、図6(b)は車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を示す図である。また、図7(a)は、比較対象の支持ブラケットにおける第1ブラケット部の反対側面における引張りの曲げ応力の分布を示し、図7(b)は車輪側面における圧縮の曲げ応力の分布を示す図である。
なお、図7に示す比較対象である支持ブラケットは、本実施形態の支持ブラケット60と同等の質量を備えるとともに、車輪側面62Aおよび反対側面62Bが平面として形成されたものである。また、比較対象である支持ブラケットおよび本実施形態の支持ブラケット60の解析に用いられた物性値は同じ値である。
反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を比較すると、応力の分布を示す等応力線の数は、比較対象の支持ブラケット(図7(a))と比較して本実施形態の支持ブラケット60(図6(a))では本数が少なくなっている。また、本実施形態の支持ブラケット60における曲げ応力の最高値σ1maxと、比較対象の支持ブラケットにおける最高値σ2maxとを比較すると、σ1max:σ2max=1:1.44となっている。
その一方で、車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を比較すると、図6(b)に示すように、本実施形態の支持ブラケット60では突出部67に曲げ応力の値が高い領域が形成され、凹部68の底面では曲げ応力の値が低い領域が形成されている。また、図7(b)に示すように、比較対象の支持ブラケットでは、回転ボス部66の近傍に曲げ応力の値が高い領域が形成され、車輪側面62Aにおけるその他の領域では、曲げ応力の分布が比較的均一となっている。
上記の構成のフォークリフト1の支持ブラケット60によれば、第1ブラケット部62の車輪側面62Aに、スピンドル61から第2ブラケット部63に向かって延びる突出部67が設けられているため、第1ブラケット部62の反対側面62Bにおける曲げ応力の局所的な集中が緩和される。つまり、後輪30が接地した状態で荷重が付加されると、第1ブラケット部62の車輪側面62Aに圧縮の曲げ応力、反対側面62Bに引張りの曲げ応力が作用する曲げモーメントが作用する。この第1ブラケット部62に突出部67を設けると、第1ブラケット部62における上述の曲げモーメントに対する断面係数が大きくなる。その結果、第1ブラケット部62の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の局所的な集中が緩和される。支持ブラケット60における応力集中に基づく破損などの不具合の発生を抑制することができる。
さらに、第1ブラケット部62に突出部67を設けない場合と比較して、反対側面62Bに働く曲げ応力の絶対値が小さくなることから、第1ブラケット部62における突出部67以外の部分の厚さを薄くすることができる。つまり支持ブラケット60の強度を維持したまま軽量化を図ることができる。また、支持ブラケット60を構成する材料として鋳鉄などの引張り応力に対して比較的脆弱な材料を用いることが可能となる。そのため鋳造によって支持ブラケット60を製作することが可能となる。
スピンドル61を通過する直線を挟んで突出部67を二つ設けることにより、一つの突出部を設ける場合と比較して上述の曲げモーメントに対する第1ブラケット部62の断面係数を大きくしやすい。その結果、第1ブラケット部62の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の局所的な集中をより緩和しやすくなる。
第1ブラケット部62における上下方向に沿う厚さの変化率を、左右方向に沿う厚さの変化率よりも小さくすることにより、上述の曲げモーメントにより生じる車輪側面62Aの曲げ応力集中を抑制することができる。上述の曲げモーメントにより生じる車輪側面62Aの曲げ応力は、上下方向に沿う厚さの変化率が大きな領域に集中しやすい。そのため、上下方向に沿う厚さの変化率を少なくとも左右方向に沿う厚さの変化率よりも小さくすることにより、局所的に曲げ応力が集中することを抑制することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図8および図9を参照して説明する。
本実施形態のフォークリフトの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、支持ブラケットにおける突出部の配置が異なっている。よって、本実施形態においては、図8および図9を用いて支持ブラケットの突出部周辺の構成について説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図8(a)は、本実施形態のフォークリフトの支持ブラケットにおける突出部の構成を説明する模式図であり、図8(b)は、図8(a)における突出部の構成を説明するX2−X2断面視図である。
本実施形態の支持ブラケット160における第1ブラケット部162には、図8(a)に示すように、車輪側面62Aに一つの突出部167が設けられている。突出部167は、車輪側面62Aの中央を上下方向に延びるとともに、図8(b)に示すように、車輪側面62Aから突出して形成された畝状の部分である。
次に、上記の構成からなる支持ブラケット160における曲げ応力の分布の解析結果について図9を参照しながら説明する。図9(a)は、本実施形態における第1ブラケット部162の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を示し、図9(b)は車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を示す図である。
図9(a)に示す反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を見ると、突出部167が設けられている領域と対応して曲げ応力が比較的低い領域が上下方向に延びている。また、第1の実施形態の場合と同様に、比較対象のブラケットと比較して応力の分布を示す等応力線の数が少なくなっている。
図9(b)に示す車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を見ると、突出部67に曲げ応力の値が高い領域が形成され、その他の領域では曲げ応力の値が低い領域が形成されている。また圧縮の曲げ応力の分布は、左右方向に略対称な形となっている。
上記の構成のようにスピンドル61を通過する上下方向に延びる直線上に一つの突出部167を設けることにより、複数の突出部を設ける場合と比較して第1ブラケット部162の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の局所的な集中をより緩和しやすくなる。つまり、複数の突出部を上述の直線に対して非対称に設けると、曲げ応力の分布も非対称となり局所的な集中を緩和しにくくなる。これに対して一つの突出部167を上述の直線上に設けると、曲げ応力の分布が上述の直線に対して対称になりやすく、局所的な曲げ応力の集中を緩和しやすくなる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図10から図12を参照して説明する。
本実施形態のフォークリフトの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、支持ブラケットにおける突出部の配置が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図12を用いて支持ブラケットの突出部周辺の構成について説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図10は、本実施形態のフォークリフトの支持ブラケットにおける突出部および凹部の構成を説明する模式図である。図11(a)は突出部の構成を説明するX3−X3断面視図であり、図11(b)は突出部の構成を説明するY3−Y3断面視図である。
本実施形態の支持ブラケット260における第1ブラケット部262には、図10に示すように、車輪側面62Aに一対の突出部67と、一対の突出部67に挟まれた凹部68と、凹部68の内部に位置する一つの短突部269と、が設けられている。
短突部269は、回転ボス部66から上下方向に延びる直線(図10のY3−Y3線)上に、車輪側面62Aまたは凹部68から突出して形成された畝状の部分であり、かつ、回転ボス部66から上方に延び、その長さは突出部67よりも短いものである。短突部269は、回転ボス部66から凹部68に向かって傾斜して延び、その上端は凹部68の底面となだらかにつながっている。
次に、上記の構成からなる支持ブラケット260における曲げ応力の分布の解析結果について図12を参照しながら説明する。図12(a)は、本実施形態における第1ブラケット部262の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を示し、図12(b)は車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を示す図である。
図12(a)に示す反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の分布を見ると、第1の実施形態と同様な分布となっていることが判る(図6(a)参照)。また、図12(b)に示す車輪側面62Aにおける圧縮の曲げ応力の分布を見ると、第1の実施形態と同様に突出部67に曲げ応力の値が高い領域が形成されるとともに、短突部269の回転ボス部66側部分にも曲げ応力の値が高い領域が形成されている。その一方で、凹部68を底面と短突部269の凹部68側部分とには、曲げ応力の値が低い領域が形成されている。
上記の構成のように突出部67よりも長さが短い短突部269を、回転ボス部66を通過する直線上に更に設けることにより、短突部269を設けない場合と比較して、上述の曲げモーメントに対する断面係数を大きくしやすい。その結果、第1ブラケット部262の反対側面62Bにおける引張りの曲げ応力の局所的な集中を更に緩和しやすくなる。
1…カウンターバランス式フォークリフト、30…後輪(操舵輪)、60,160,260…支持ブラケット、61…スピンドル(車輪軸部)、62,162,262…第1ブラケット部、62A…車輪側面、63…第2ブラケット部、65…旋回軸部、67,167…突出部、70…リアアクスルフレーム(支持フレーム)、80…操舵シリンダ(操舵部)

Claims (3)

  1. 操舵輪を回転可能に支持する車輪軸部、および、前記操舵輪の旋回方向を操舵可能に支持する旋回軸部が少なくとも設けられた支持ブラケットであって、
    該支持ブラケットには、前記車輪軸部が突出して設けられる第1ブラケット部と、該第1ブラケット部から前記車輪軸部と同じ側に延びるとともに、前記車輪軸部とは反対側の面から前記旋回軸部が突出して設けられる第2ブラケット部と、が主に設けられ、
    前記第1ブラケット部における前記車輪軸部が設けられた車輪側面には、当該車輪側面から突出するとともに、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かって延びる突出部が設けられ、
    前記突出部は、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部の間の全長にわたって、前記車輪軸部を通過し、上下方向に延びる直線を挟んで二つ設けられ、
    前記車輪軸部を通過する直線上には、前記車輪側面から突出するとともに、前記突出部よりも前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かう方向の長さが短い短突部がさらに設けられていることを特徴とするフォークリフトの支持ブラケット。
  2. 前記第1ブラケット部は、前記車輪軸部から前記第2ブラケット部に向かう第1方向に沿う厚さの変化率が、該第1方向と直交する方向の第2方向に沿う厚さの変化率と比較して小さいことを特徴とする請求項1記載のフォークリフトの支持ブラケット。
  3. 車両本体の進行方向を変更する操舵輪と、
    該操舵輪を回転可能に支持する車輪軸部、および、前記操舵輪の旋回方向を操舵可能に支持する旋回軸部が少なくとも設けられた請求項1または請求項2に記載の支持ブラケットと、
    該支持ブラケットを前記旋回軸部まわりに旋回可能に支持する支持フレームと、
    前記支持ブラケットを前記旋回軸まわりに旋回させて操舵を行う操舵部と、
    が設けられていることを特徴とするフォークリフト。
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