JP5868107B2 - リーチ式フォークリフト - Google Patents
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この特許文献1に開示されているリーチ式フォークリフトは、車体から突出する左右一対のアウトリガー(ストラドルレッグ)と、これらアウトリガーに沿って前後移動できるマストと、このマストに沿って昇降動し、荷を載置するフォークを備え、前記車体の後部には、ハンドル装置により操舵可能なドライブホイールおよび(後部)キャスターが装着されている。
また前記各アウトリガーの前端部にはそれぞれ、その内面に下方に向けて支持ブラケットが突出固着され、この支持ブラケットに連接棒が揺動可能に支持され、この連接棒の前方側に、従動輪である(前方)キャスターが装着され、後方側に、固定輪であるロードホイールが側方から回動自在に枢着されている。
また前記連接棒には、前方側に弾性のゴム等から形成されたストッパが固着されており、このストッパが、前記アウトリガーの内面に当接する事により、連接棒の揺動角度を所定範囲内に規制している。
後部のドライブホイールおよび後部のキャスターと、前方左右のロードホイールおよび前方のキャスターが、通路面に常に接触しているために、走行抵抗が大きくなり、よって走行時の消費電力が大きく、消費電力をバッテリから得ている場合は、バッテリの充電間隔が短くなり、作業効率が低下する恐れがある。
また走行時の安定性を増すためにフォークを下げて走行すると、障害物の厚さにもよるが、通路の障害物が乗り越えできず、迂回することが求められ、作業効率が低下する。
また旋回半径を小さくできるが、やはり旋回スペースを必要としており、狭い通路から左右の通路への移動が不可能であり、問題となることがあった。
前記車両本体の左右一対のアウトリガー部により形成される内方の空間で、前記車両本体より前方で、かつマスト部が後方へ退入したリーチイン状態より後方に、左右一対の補助輪を有する補助輪機構を備え、
前記補助輪機構は、前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態となると、前記左右一対の補助輪が前記空間から下降されて走行面に接地され、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動したリーチアウト状態となると、前記左右一対の補助輪が前記空間内へ収納され、
前記左右一対の補助輪の走行面への接地により、前記車両本体の本体部の駆動輪を中心にして、前記車両本体のアウトリガー部の従動輪が前記走行面より持ち上がる構成とし、
前記補助輪駆動機構は、一端に前記補助輪を回転自在に支持する左右一対の支持部材と、前記左右一対の支持部材をそれぞれ上下方向に回転自在に支持する固定部材と、前記左右一対の支持部材を上方へ付勢して前記補助輪を前記空間内に保持する付勢部材と、前記荷役装置のマスト部の後部に前記支持部材に対向して配置され後方から前方に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成された駆動部材と、を有し、前記荷役装置のマスト部が後方へ移動すると、前記駆動部材の傾斜面が前記支持部材に作用して前記支持部材を前記付勢部材の付勢力に抗して下方へ回動させて前記補助輪を走行面に着地させ、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動すると、前記駆動部材が前記支持部材から外れ前記付勢部材により前記支持部材を上方に回動して前記補助輪を前記空間内に戻すことを特徴とするものである。
また補助輪駆動機構において、マスト部が後方へ移動すると、駆動部材により付勢部材の付勢力に抗して支持部材が下方へ回動されることにより、この支持部材に回転自在に支持される補助輪は、内方の空間より走行面へ下降される。またマスト部が前方へ移動すると、駆動部材は支持部材より外れ、支持部材は付勢部材により水平な姿勢に戻され、補助輪は空間内へ収納される。また、補助輪の駆動機構は、左右一対の支持部材、左右一対の固定部材、付勢部材、駆動部材の簡単な部品で構成されることにより、メンテナンス性がよく、また部品点数が少ないため低コスト化が図られる。
前記車両本体の左右一対のアウトリガー部により形成される内方の空間で、前記車両本体より前方で、かつマスト部が後方へ退入するリーチイン状態より後方に、左右方向に回転自在な左右一対の横行用の補助輪を有する補助輪機構を備え、
前記補助輪機構は、前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態となると、前記左右一対の横行用の補助輪が前記空間より下降されて走行面に接地され、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動するリーチアウト状態となると、前記左右一対の横行用の補助輪が前記空間内へ収納され、
前記左右一対の横行用の補助輪の走行面への接地により、前記車両本体のアウトリガー部の従動輪が前記走行面より離れ、前記駆動輪を左右方向に操舵し回転駆動することにより、車両本体の向きとは直角な方向に横行移動可能に構成し、
前記補助輪駆動機構は、一端に前記横行用の補助輪を回転自在に支持する左右一対の支持部材と、前記左右一対の支持部材をそれぞれ上下方向に回転自在に支持する左右一対の固定部材と、前記左右一対の支持部材を上方へ付勢して前記横行用の補助輪を前記空間内に保持する付勢部材と、前記荷役装置のマスト部の後部に前記支持部材に対向して配置され後方から前方に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成された駆動部材と、を有し、前記荷役装置のマスト部が後方へ移動すると、前記駆動部材の傾斜面が前記支持部材に作用して前記支持部材を前記付勢部材の付勢力に抗して下方へ回動させて前記横行用の補助輪を走行面に着地させ、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動すると、前記駆動部材が前記支持部材から外れ前記付勢部材により前記支持部材を上方に回動して前記横行用の補助輪を前記空間内に戻すことを特徴とするものである。
また補助輪駆動機構において、マスト部が後方へ移動すると、駆動部材により付勢部材の付勢力に抗して支持部材が下方へ回動されることにより、この支持部材に回転自在に支持される横行用の補助輪は、内方の空間より走行面へ下降される。またマスト部が前方へ移動すると、駆動部材は支持部材より外れ、支持部材は付勢部材により水平な姿勢に戻され、横行用の補助輪は空間内へ収納される。さらに補助輪の駆動機構は、左右一対の支持部材、左右一対の固定部材、付勢部材、駆動部材の簡単な部品で構成されることにより、メンテナンス性がよく、また部品点数が少ないため低コスト化が図られる。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態におけるハンド式のリーチ付ウォーキーフォークリフトの斜視図、図2は本発明の実施の形態1におけるリーチ付ウォーキーフォークリフトの側面構成図、図3は同リーチ付ウォーキーフォークリフトの平面構成図である。
各補助輪機構41はそれぞれ、左右の各アウトリガー部13に沿ってその内側に、本体部12より前方で、且つマスト部17のリーチイン位置(マスト部17が退入状態となったとき位置)より後方に配置されている。
また補助輪43の走行抵抗は、トレールホイール22の走行抵抗より小さくされている。またマスト部17がリーチイン状態となったことを検出するリミットスイッチ(検出手段の一例)49を設けている。
そして、マスト部17が後方へ移動すると左右一対の補助輪43は前記空間より徐々に下降し、図6に示すように、リーチイン状態となると、左右一対の補助輪43は走行面23に接地され、この接地により、車両本体14の本体部13のドライブホイール21を中心にして、車両本体14のアウトリガー部13のトレールホイール22が走行面23より持ち上がり(上昇し)、トレールホイール22と走行面23との接触が弱くなり、またフォーク部18に荷が載置されていない無負荷の状態では、トレールホイール22は走行面23から離れる。これにより、ホイールベースは、左右一対のトレールホイール22とドライブホイール21により車両本体14が支持されている場合のホイールベースと比較して短くなり、ハンドル装置39によりドライブホイール21が操舵装置38を介して操舵されて向きが変わり駆動されると、左右の補助輪43の水平軸43aを結ぶ線の中心が旋回中心SAとなり、この旋回中心SAと車両本体14の後端とを結ぶ線を旋回半径RAとして車両本体14は、旋回する。このように旋回半径RAは、上記旋回半径R(ドライブホイール21および左右のトレールホイール22に車両本体14を支持しているときの旋回半径)より小さくなり、機動性が向上する。
実施の形態2では、上記実施の形態1における左右一対の補助輪機構41に代えて、左右一対の補助輪機構51を備えている。これら補助輪機構51により、リーチ式ウォーキーフォークリフト11の横行装置を構成している。
各補助輪機構51はそれぞれ、左右一対の補助輪機構41と同様に、図7および図8に示すように左右の各アウトリガー部13に沿ってその内側に、本体部12より前方で、且つマスト部17のリーチイン位置より後方に配置されている。
また各補助輪機構51は、図9に詳細に示すように、上記補助輪機構41の補助輪43に代えて、横行車輪52を設けている。これら各横行車輪52は左右方向に回転自在な車輪を構成しており、その回転軸52aが、平面視コ字状の車輪軸受53に左右方向に回転自在に支持されている。この車輪軸受53は、左右一対の支持部材42の先端(前側)間に、横行車輪52が左右方向に回転できるように固定されている。また横行車輪52の走行抵抗は、トレールホイール22の走行抵抗より小さくされている。
そして、図10(b)に示すように、マスト部17が後方へ移動すると左右一対の横行車輪52は前記空間より徐々に下降し、リーチイン状態となると、左右一対の横行車輪52は走行面23に接地され、この接地により、車両本体14の本体部13のドライブホイール21を中心にして、車両本体14のアウトリガー部13のトレールホイール22が走行面23より離れる(持ち上がる)。この横行車輪52とドライブホイール21により車両本体14が支持されている状態で、ハンドル装置39によりドライブホイール21が操舵装置38を介して左右の向きに90゜操舵され、ドライブホイール21が駆動されると、車両本体14は向き(姿勢)が変わることなく、車両本体14の向きとは直角な左右方向に移動する(横行する)。なお、このとき、リミットスイッチ49によりマスト部17のリーチイン状態が検出されていることにより、ドライブホイール21の駆動による走行速度が、ハンドル装置39のスイッチの操作に関らず所定の低速速度以下に制限される。
上記本実施の形態1,2では、リーチ式フォークリフトを、ハンド式のリーチ付ウォーキーフォークリフト11としているが、ハンド式に限ることはなく、図11に示すように、マスト部17がアウトリガー部13のレール部16に沿って前後方向に移動するリーチ式のフォークリフトであればよい。
図11に示すリーチ式フォークリフト56は、上記ハンドル装置39に代えて、本体部12に、作業者の乗降部を有する運転操作部57を備えており、運転操作部57に、アクセルレバー、マスト部17のリーチレバー、フォーク部18の昇降用リフトレバーなどの操作レバー装置58が配置され、ステアリングハンドル59が設けられている。図11(a)に、補助輪機構41(最小旋回半径短縮装置)を備えたリーチ式フォークリフト56、図11(b)に、補助輪機構51(横行装置)を備えたリーチ式フォークリフト56を示す。
このように、最小旋回半径短縮装置、あるいは横行装置を備えることにより、作業者が乗車して操作レバー装置58のリーチレバーによりマスト部17をリーチイン位置へ退入し、補助輪43、あるいは横行車輪52を走行面23に接地することにより、旋回半径を小さくでき、あるいは横行することが可能となり、機動性を向上することができる。
12 本体部
13 アウトリガー部
14 車両本体
16 レール部
17 マスト部
18 フォーク部
19 荷役装置
21 ドライブホイール
22 トレールホイール
23 走行面
25 リーチシリンダ
27 リフトシリンダ
32 前後操作レバー
33 昇降操作レバー
37 駆動モータ
38 操舵装置
39 ハンドル装置
41,51 補助輪機構
42 支持部材
43 補助輪
44 固定部材
45 補強板
46 平板
47 バネ体
48 駆動板
48a 傾斜面
49 リミットスイッチ
52 横行車輪
53 車輪軸受
56 リーチ式フォークリフト
57 運転操作部
Claims (5)
- 後部の本体部およびこの本体部から前方へ突出された左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、前記各アウトリガー部にそれぞれ前後方向に設けられた溝に沿って前後移動するマスト部およびこのマスト部に沿って昇降し荷を載置するフォーク部を有する荷役装置とを備え、前記車両本体の本体部に操舵可能な駆動輪を設け、前記車両本体の各アウトリガー部の前端部にそれぞれ従動輪を設け、これら前記従動輪および駆動輪に支持されて走行するリーチ式フォークリフトであって、
前記車両本体の左右一対のアウトリガー部により形成される内方の空間で、前記車両本体より前方で、かつマスト部が後方へ退入したリーチイン状態より後方に、左右一対の補助輪を有する補助輪機構を備え、
前記補助輪機構は、前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態となると、前記左右一対の補助輪が前記空間から下降されて走行面に接地され、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動したリーチアウト状態となると、前記左右一対の補助輪が前記空間内へ収納され、
前記左右一対の補助輪の走行面への接地により、前記車両本体の本体部の駆動輪を中心にして、前記車両本体のアウトリガー部の従動輪が前記走行面より持ち上がる構成とし、
前記補助輪駆動機構は、一端に前記補助輪を回転自在に支持する左右一対の支持部材と、前記左右一対の支持部材をそれぞれ上下方向に回転自在に支持する固定部材と、前記左右一対の支持部材を上方へ付勢して前記補助輪を前記空間内に保持する付勢部材と、前記荷役装置のマスト部の後部に前記支持部材に対向して配置され後方から前方に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成された駆動部材と、を有し、前記荷役装置のマスト部が後方へ移動すると、前記駆動部材の傾斜面が前記支持部材に作用して前記支持部材を前記付勢部材の付勢力に抗して下方へ回動させて前記補助輪を走行面に着地させ、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動すると、前記駆動部材が前記支持部材から外れ前記付勢部材により前記支持部材を上方に回動して前記補助輪を前記空間内に戻すこと
を特徴とするリーチ式フォークリフト。 - 前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態のとき、前記荷役装置のフォーク部が荷を載置していないと、前記車両本体のアウトリガー部の従動輪が前記走行面より離れる構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載のリーチ式フォークリフト。 - 後部の本体部およびこの本体部から前方へ突出された左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、前記各アウトリガー部にそれぞれ前後方向に設けられた溝に沿って前後移動するマスト部およびこのマスト部に沿って昇降し荷を載置するフォーク部を有する荷役装置とを備え、前記車両本体の本体部に操舵可能な駆動輪を設け、前記車両本体の各アウトリガー部の前端部にそれぞれ従動輪を設け、これら前記従動輪および駆動輪に支持されて走行するリーチ式フォークリフトであって、
前記車両本体の左右一対のアウトリガー部により形成される内方の空間で、前記車両本体より前方で、かつマスト部が後方へ退入するリーチイン状態より後方に、左右方向に回転自在な左右一対の横行用の補助輪を有する補助輪機構を備え、
前記補助輪機構は、前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態となると、前記左右一対の横行用の補助輪が前記空間より下降されて走行面に接地され、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動するリーチアウト状態となると、前記左右一対の横行用の補助輪が前記空間内へ収納され、
前記左右一対の横行用の補助輪の走行面への接地により、前記車両本体のアウトリガー部の従動輪が前記走行面より離れ、前記駆動輪を左右方向に操舵し回転駆動することにより、車両本体の向きとは直角な方向に横行移動可能に構成し、
前記補助輪駆動機構は、一端に前記横行用の補助輪を回転自在に支持する左右一対の支持部材と、前記左右一対の支持部材をそれぞれ上下方向に回転自在に支持する左右一対の固定部材と、前記左右一対の支持部材を上方へ付勢して前記横行用の補助輪を前記空間内に保持する付勢部材と、前記荷役装置のマスト部の後部に前記支持部材に対向して配置され後方から前方に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成された駆動部材と、を有し、前記荷役装置のマスト部が後方へ移動すると、前記駆動部材の傾斜面が前記支持部材に作用して前記支持部材を前記付勢部材の付勢力に抗して下方へ回動させて前記横行用の補助輪を走行面に着地させ、前記荷役装置のマスト部が前方へ移動すると、前記駆動部材が前記支持部材から外れ前記付勢部材により前記支持部材を上方に回動して前記横行用の補助輪を前記空間内に戻すこと
を特徴とするリーチ式フォークリフト。 - 前記補助輪を、前記従動輪より走行抵抗が小さい車輪としたこと
を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリーチ式フォークリフト。 - 前記荷役装置のマスト部がリーチイン状態となったことを検出する検出手段を備え、
前記検出手段により前記マスト部のリーチイン状態が検出されると、前記駆動輪の駆動による走行速度を制限すること
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のリーチ式フォークリフト。
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