JP5811119B2 - 火花点火式内燃機関の点火装置 - Google Patents

火花点火式内燃機関の点火装置 Download PDF

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本発明は、スパークプラグの電極間に放電を誘起することで点火を行う、火花点火式内燃機関の点火装置に関する。
火花点火式内燃機関の点火装置は、内燃機関でのスパークプラグ(点火プラグ)の電極間ギャップに放電を発生させ燃料に着火させる装置である。
従来、スパークプラグの点火装置は、放電の開始に必要な高電圧パルスを発生させるための高電圧パルス発生回路と、放電の放電電流を増加させることで放電のエネルギーを強化する、周波数がGHz帯域の高周波発生回路とを有している。さらに、スパークプラグと高電圧パルス発生回路との間にはコンデンサ、もしくは高周波トランスが直列に接続されており、またスパークプラグと高周波発生回路の間にはリアクトルが直列に挿入されている。
高電圧パルス発生回路で発生したパルスは、コンデンサを通過することができないため、高周波発生回路にパルスが流れ込むことがなく、また、高周波発生回路の高周波はリアクトルを通過することができないため、高周波が高電圧パルス発生回路に流れ込むことがない。これにより、高電圧パルス発生回路から放電開始に必要な高電圧を、また、高周波発生回路から火花放電のエネルギーの強化に必要な放電電流をそれぞれ、スパークプラグに優先的に供給することができるので、着火性能を高めることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009‐36198号公報
しかしながら、従来の方法では、内燃機関の筒内の圧力変化や気流の流動等により、スパークプラグの電極間における放電環境は刻々と変化しているため、電極間ギャップのインピーダンスが常に変化し、高周波発生回路におけるインピーダンス整合がずれやすい。これにより、放電が維持できず着火性能が低下してしまうといった問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、スパークプラグの電極間の放電環境が変化しても、着火性能が低下しにくい点火装置を得るものである。
本発明に係る火花点火式内燃機関の点火装置は、内燃機関に設置されるスパークプラグの電極間に高電圧パルスを発生させる高電圧パルス発生回路と、スパークプラグの電極間に高周波交流電力を生成する高周波発生回路と、高周波発生回路とスパークプラグとの間に接続された共振部と、高周波発生回路で発生させる高周波の周波数を制御する制御回路とを備え、共振部は、直列接続されたリアクトルと直列コンデンサとを備えたものである。

スパークプラグの電極間で発生する放電が、消滅、あるいは消滅しかかっても、その直後にスパークプラグの電極間の電圧が共振エネルギーの増加により上昇するので、放電を再開、あるいは維持することができ、着火性能を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態1に係る火花点火式内燃機関の点火装置の周波数と高周波電力の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る火花点火式内燃機関の点火装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態2に係る火花点火式内燃機関の点火装置の周波数と高周波電力の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る火花点火式内燃機関の点火装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態3に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態4に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示す図である。
以下、本発明にかかる火花点火式内燃機関の点火装置の実施の形態を詳細に説明する。図面において、同様の構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は重複しないようにする。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示したものである。点火装置1は、スパークプラグ2における中心電極201と接地電極202との電極間にプラズマを発生させ、内燃機関(図示しない)の燃料に点火する装置である。点火装置1は、高周波発生回路3と高電圧パルス発生回路4とを備えており、高周波発生回路3とスパークプラグ2との間に共振部32が接続されている。また、スパークプラグ2の接地電極202は共振部32および高電圧パルス発生回路4の低電圧側と接続される。
高周波発生回路3は、FETなどのスイッチ素子301、302で構成された高周波スイッチング部31と200V程度の直流電源303とで構成され、制御回路100からスイッチ素子301、302をON、OFFするタイミング信号を受けて駆動制御されている。スイッチ素子301、302をON、OFFするタイミングにより、高周波発生回路3が発生する周波数が制御されている。共振部32は、リアクトル5と直列コンデンサ6で形成される直列回路を備えている。
本実施の形態1においては、高周波発生回路3は高周波スイッチング部31にスイッチ素子2つを用いたハーフブリッジ回路を構成している。このハーフブリッジ回路と共振部32との構成により、スパークプラグ2への高周波電力の供給が実現される。この高周波発生回路3は、スイッチ素子を4つ用いたフルブリッジとしてもよい。ハーフブリッジ回路で構成された高周波発生回路3は、スイッチ素子が2つで済むので回路構成を簡略化できる。また、高周波発生回路3は、実施の形態1に示したハーフブリッジに限定されるものではなく、スイッチ素子301、302を、休止期間を隔てて交互にON、OFF動作することにより交流回路を形成することができればよい。高周波発生回路3が発生する高周波の周波数は1MHz〜5MHzで、およそ2MHzが最適である。高周波発生回路3の出力は、高周波スイッチング部31の出力を共振部32とスパークプラグ2の浮遊容量とで共振させたものとなる。
高電圧パルス発生回路4は、IGBTなどのスイッチ素子401をオンすることにより点火コイル402の一次側に電流を流し、エネルギーを蓄積した後、スイッチ素子401をオフすることで点火コイル402の二次側に20kV〜50kVの高電圧を発生させる。これは、一般的にフルトランジスタ方式と呼ばれる方式であるが、コンデンサに蓄積した電荷を点火コイルによって昇圧する、CDI(Capacitor Discharge Ignition)方式を用いても良い。
図2は、本発明の実施の形態1において、スパークプラグ2、共振部32で構成される回路の高周波電力の周波数特性を示したものである。f0は、スパークプラグ2が放電状態の回路における周波数特性を示す特性線S0の共振周波数である。同様にf1は、スパークプラグ2が開放状態の回路における周波数特性を示す特性線S1の共振周波数である。f2は、特性線S0とS1との交点における周波数であり、f2よりも高周波側であれば、スパークプラグ2の電極間の開放時に高周波発生回路3で発生した高周波電力が投入され易く、f2よりも低周波側であれば、スパークプラグ2の電極間での放電時に放電時に高周波発生回路3で発生した高周波電力が投入され易くなる。E ignは、放電開始に必要な電力(以降、放電開始電力と称す)、E minは放電を維持するための最小の電力(以降、最小放電維持電力と称す)、E reignは、放電が立ち消えた直後に、再び放電を開始するのに必要な電力(以降、放電再開始電力と称す)である。
特性線S0、S1を得る方法について説明する。特性線S0は、例えば、スパークプラグ2の電極間を故意にショートして、高周波発生回路3の周波数を変化させたときの高周波発生回路3の出力電力として実験的に得ることができる。また、概算値であれば、直流電源303の出力電流に類するものと考えてよい。一方、特性線S1は、例えば、放電が発生しないように圧力条件や電極間ギャップを調整するなどして、高周波発生回路3の周波数を変化させ、高周波発生回路3の出力電力あるいは概略的には直流電源303の出力電流を観測すれば得ることができる。
放電を発生させる動作としては、まず、高電圧パルス発生回路4によりスパークプラグ2の電極間に高電圧が印加され、放電が発生する。ただし、図2に示すような、放電の開始に必要な電力E ignは、高電圧パルス発生回路4から供給される電力が利用されるため、高周波発生回路3は放電開始電力E ignの電力を発生する必要はない。放電が開始した後は、高周波発生回路3により放電電流が増加し、放電のエネルギーが強化され放電が維持される。
ここで、高周波発生回路3が発生する高周波の周波数をf3(以下、駆動周波数f3と称す)とする。このとき、放電時の周波数特性は特性線S0である。スパークプラグ2の電極間の放電環境の変化により放電が不安定になると、放電ギャップ間のインピーダンスが変化し周波数特性を示す特性線S0から特性線S1へ近づくように変化する。
放電が消滅した後に、再度放電が開始する原理について説明する。放電時において、高周波発生回路3から投入されている高周波電力は、図2の点Xに示すように、放電時の周波数特性を示す特性線S0上の周波数f3に対応する高周波電力E1である。ところが、スパークプラグ2の電極間のインピーダンスが変化し、放電が立ち消えた場合、共振部32とスパークプラグで形成される回路の周波数特性を示す特性線はS1となるので、前記回路に投入される電力は、図2の点Yに示すように、駆動周波数f3に対応するE2(a)となる。即ち、放電再開始電力E reignよりも大きな電力が回路に投入されることで再び放電が開始される。
駆動周波数f3が取り得る周波数の範囲について説明する。放電が開始し周波数特性が特性線S0で表わされる場合、少なくとも回路には最小放電維持電力E minが供給される必要があるので、駆動周波数f3は、図2の点Pに対応する周波数fp以下の周波数である必要がある。一方、スパークプラグ2の電極間が開放状態となり周波数特性が特性線S1で表わされる場合、少なくとも放電再開始電力E reigが供給される必要があるので駆動周波数f3は、図2の点Qに対応する周波数fq以上の周波数である必要がある。すなわち、駆動周波数f3は、スパークプラグ2の開放状態での周波数特性において最小放電維持電力E minに対応する周波数fp以下で、かつ、スパークプラグの放電状態での周波数特性において放電再開始電力E reignに対応する周波数fq以上となるように制御されている。
図3は、実施の形態1における高電圧パルス発生回路4および高周波発生回路3の動作を説明するものである。図3において、横軸は時間を表わしており、(a)は高電圧パルス発生回路4のスイッチ素子401を制御するための制御回路100による制御信号、(b)は高周波発生回路3のうち、高周波スイッチング部31を動作させるための制御回路100による制御信号、(c)は高周波発生回路3のスイッチ素子301を動作させるための制御信号、(d)は高周波発生回路3のスイッチ素子302を動作させるための制御回路100による制御信号、(e)は共振部32の出力でリアクトル5に流れる電流波形、(f)はスパークプラグ2の中心電極201と接地電極202の間の電圧波形、(g)はスパークプラグ2の電極間の電流波形である。制御回路100によって制御信号(b)のONの期間中に指定周波数だけスイッチ素子301、302をON、OFF動作させる。
図3のta〜tdはタイミングを示している。タイミングtaにおいて、高電圧パルス発生回路4のスイッチ素子401がONすると、OFFした瞬間のタイミングtbで、高電圧がスパークプラグ2の電極間に印加され、スパークプラグ2の電極を構成する中心電極201と接地電極202との間で絶縁破壊が生じる。その後、制御信号(b)を受け、制御信号(c)、制御信号(d)に示すように、スイッチ素子301、302が交互にON、OFFを繰り返すことで交流パルスが電極間に出力される。タイミングtcでは放電が不安定になり、放電が立ち消えた状態を示している。このとき、タイミングtc〜tdにかけて電流波形(g)に示すように共振が成長し、徐々にスパークプラグ2の電極間の電流が上昇して、電源出力が増加する。また、これに伴い、電極間電圧(f)もまた上昇し、放電を再開するのに十分な電圧となったタイミングtdで再度放電を開始する。
放電の再開において、スパークプラグ2の電極が放電状態の場合と開放状態の場合とでは電極間のインピーダンスが異なる。放電時は低抵抗で、開放時は高抵抗、放電が不安定で開放状態に変化する瞬間もまた、低抵抗から高抵抗に変化している。このため、タイミングtcにおける電極間電圧(f)は高くなり、電極間電流(g)は低くなっている。タイミングtc以降、完全に放電が途切れるものの、タイミングtdで再度、放電が発生し、以降は放電が安定する。
スパークプラグ2の電極間での放電が立ち消えたという極端な例を説明したが、実際は、放電が立ち消えそうな不安定な放電であることもあり、このときの放電が示す周波数特性は、図2に示す周波数f0とf1の間の周波数にピークをもつ特性線で表わせると考えてよい。つまり、放電状態が不安定になるほど、電極間には高周波電力が入りやすい。
本発明の実施の形態1によれば、高周波発生回路3が共振を利用しており、さらに放電特性によりインピーダンスが変化し、共振周波数も合わせて変化することを利用したことより、スパークプラグ2の電極間で発生する放電が、消滅、あるいは消滅しかかっても、その直後にスパークプラグ2の電極間の電圧が共振エネルギーの増加により上昇するので、放電を維持、あるいは再開することができ、着火性能を向上させることができる。
また、共振部32のリアクトル5および直列コンデンサ6の直列回路は高電圧パルス発生回路4から出力される高電圧から高周波スイッチング部31の耐圧破壊を防ぐことができる。具体的には、高電圧パルス発生回路4の低周波成分はリアクトル5、直列コンデンサ6の共振定数から大きくずれているため通過することができないため、スイッチング部31を高電圧パルス発生回路4から発生されるパルスから保護することができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示したものである。実施の形態2では、共振部23においてスパークプラグ2と直列コンデンサ6に対し並列に共振コンデンサ7を設けること以外は、実施の形態1と同じである。すなわち、共振コンデンサ7の静電容量は、スパークプラグ2の持つ浮遊容量と直列コンデンサ6の容量の直列合成容量に対し並列の関係となる。
図5は、本発明の実施の形態2における、スパークプラグ2、共振部32で構成される回路の周波数特性を示したものである。f0は、スパークプラグ2が放電中の周波数特性を示す特性線S0における共振周波数である。同様に、f1は、スパークプラグ2が開放状態の周波数特性を示す曲線S1の共振周波数である。f2は、特性線S0とS1との交点における周波数であり、f2よりも高周波側であれば開放時に高周波電力が投入され易く、f2よりも低周波側であれば、放電時に高周波電力が投入されやすくなる。E ignは、放電開始電力、E minは最小放電維持電力、E reignは放電再開始電力である。
共振周波数f0、f1は、本発明の実施の形態1のように実験的に求めることも可能であるが、本発明の実施の形態2では、回路計算によって算出を行った。スパークプラグ2が放電していない開放時の共振周波数f0は、例えば、リアクトル5の値を30μHに設定し、共振コンデンサ7を200pF、直列コンデンサ6を50pF、スパークプラグ2の浮遊容量を15pFとすれば、2MHzとすることができる。一方、スパークプラグ2が放電している時には、スパークプラグ2の浮遊容量が存在せず、中心電極201、接地電極202とが導通状態とみなせるので、上記定数(共振コンデンサ7、直列コンデンサ6の容量等)を利用し、共振周波数f0として1.84MHzを得る。もちろん、実験的に共振周波数f0、f1を求めてもよい。
駆動周波数f3が取り得る周波数の範囲は、実施の形態1に述べた通りである。すなわち、放電が開始し周波数特性が特性線S0で表わされる場合、少なくとも回路には最小放電維持電力E minが供給される必要があるので、駆動周波数f3は、図5の点Pに対応する周波数fp以下の周波数である必要がある。一方、スパークプラグ2の電極間が開放状態となり周波数特性が特性線S1で表わされる場合、少なくとも放電再開始電力E reigが供給される必要があるので駆動周波数f3は、図5の点Qに対応する周波数fq以上の周波数である必要がある。すなわち、駆動周波数f3は、開放状態における最小放電維持電力E minに対応する周波数fp以下で、かつ、放電状態における放電再開始電力E reignに対応する周波数fq以上となるように制御されている。なお、本実施の形態2では、一例として、駆動周波数f3は1.95MHzとしている。これにより、インバータを動作させることで共振が成長し数周期を隔てて定常状態に移行する。
本発明の実施の形態2では、直列接続されたスパークプラグ2と直列コンデンサ6に並列に共振コンデンサ7が接続されているので、放電ギャップに対して並列の容量が増加する。このため、図2に示した実施の形態1における周波数特性と比較して、放電状態と開放状態の共振周波数f0とf1の差が小さくなっている。これにより、放電が不安定になって放電が途絶えた場合には、図5に示すように高周波電力の出力は増加し、高周波電力がE2(b)に達することで、さらにスパークプラグ2の極間電圧が上昇しやすくなる。
図6は、実施の形態2における高電圧パルス発生回路4および高周波発生回路3の動作を説明するものである。図6において、(a)は高電圧パルス発生回路4のスイッチ素子401を制御するための制御信号、(b)は高周波発生回路3のうち、高周波スイッチング部31を動作させるための制御回路100からの制御信号で、この期間中に指定周波数だけスイッチ素子301、302をON、OFF動作させる。(c)はスイッチ素子301を動作させるための制御信号、(d)はスイッチ素子302を動作させるための制御信号、(e)は共振部32の出力でリアクトル5に流れる電流波形、(f)はスパークプラグ2の電極間(中心電極201、接地電極202)の電圧波形、(g)はスパークプラグ2の電極間の電流波形である。
図6のta〜tdはタイミングを示している。タイミングtaにおいて、高電圧パルス発生回路4のスイッチ素子401がONすると、OFFした瞬間のタイミングtbで、高電圧がスパークプラグ2の電極間に印加され、スパークプラグ2の電極を構成する中心電極201と接地電極202との間で絶縁破壊が生じる。その後、制御信号(b)を受け、制御信号(c)、制御信号(d)に示すように、スイッチ素子301、302が交互にON、OFFを繰り返すことで交流パルスが電極間に出力される。タイミングtcでは放電が不安定になり、放電が立ち消えた状態を示している。このとき、タイミングtcからタイミングtdにかけて電流波形(g)に示すように共振が成長し、徐々にスパークプラグ2の電極間の電流が上昇して、電源出力が増加している。また、これに伴い、極間電圧(f)もまた上昇し、放電を再開するのに十分な電圧となったタイミングtdで再度放電を開始する。
本発明の実施の形態2では、実施の形態1と比較すると、図5に示すように、共振周波数f0とf1の差が小さくなっているため、図6の(g)に示す、スパークプラグ2の電極間の放電電流を大きくすることができ、同一電源電圧で考えれば、実施の形態1よりも放電が持続しやすい。
本発明の実施の形態2によれば、共振コンデンサ7を設けることにより、スパークプラグ2の状態が様々に変化したとしても、共振コンデンサ7を対象として共振させることができるため、負荷変動に依存せず安定した共振を得ることができ、さらに着火性能を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態2によれば、共振コンデンサ7を備えることで、適宜、放電と開放の共振定数を調整し、安定な放電状態となるよう回路定数を設計しやすい。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示したものである。本発明における実施の形態3では、共振部32と高周波発生回路3との間に、昇圧部33が設けられていること以外は実施の形態2と同様である。昇圧部33は直列に接続されたコンデンサ9とリアクトル5Aに、トランス8の一次側を接続している。また、トランス8の二次側に共振部32が接続されている。
高周波発生回路3の出力電力は昇圧部33を介してトランス8の二次側に伝送される。伝送された電力はトランス8の漏れインダクタンスとリアクトル5B、共振コンデンサ7、直列コンデンサ6およびスパークプラグ2の浮遊容量との間で、共振回路を形成してスパークプラグ2に送られる。
本発明の実施の形態3によれば、放電時の電力が低く、放電が不安定になる、放電が途絶えるなどしたときであっても、スパークプラグ2の電極間電力が最大となるように働くことで、放電が安定する。また、放電が途切れた場合であっても再度、放電を再開することで、着火性能を改善することができる。
また、本発明の実施の形態3によれば、共振コンデンサ7に電流が流れる分だけ必要な電力が大きくなることによる回路損失を低下することができ、スパークプラグ2での放電が不安定になる、また、放電が立ち消え、放電ギャップ間が開放となる場合でもあっても少ない電力でも容易に高電圧を発生させることができる。
また、実施の形態3によれば、高周波スイッチング部31と高電圧パルス発生回路4との間に、トランス8が介在しているため、高電圧パルス発生回路4が発生する高電圧による高周波スイッチング部31の破損を防ぐことができる。
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4に係る火花点火式内燃機関の点火装置の主要構成を概略的に示したものである。実施の形態4は、実施の形態3から、共振コンデンサ7、直列コンデンサ6、リアクトル5Bを省略したもので、リアクトル5A、コンデンサ9、トランス8を有する共振部34を用いたものであり、この共振部34は、共振機能に加えて実施の形態3における昇圧部33と同様の昇圧機能を持っている。それ以外は実施の形態3と同様である。コンデンサ9はトランス8を交流駆動するためのものであり、トランス8の漏れインダクタンスとリアクトル5Aとで共振状態を形成するものである。
本発明の実施の形態4によれば、高周波スイッチング部31と高電圧パルス発生回路4との間に、トランス8が介在しているため、高電圧パルス発生回路4が発生する高電圧によるスイッチング部31の破損を防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態4によれば、リアクトル5Aは省略することが可能で、このときはトランス8の漏れインダクタンスを共振に用いればよい。さらに、高周波スイッチング部31はハーフブリッジ回路を用いているが、フルブリッジ回路を用いた場合ではコンデンサ9も省略することができる。
また、本発明の実施の形態4によれば、実施の形態3に比べて共振部32を省略できるので部品点数を削減し、さらに簡便な構成の着火装置1を得ることができる。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜変更、省略したりすることができる。
1 点火装置、2 スパークプラグ、3 高周波発生回路、4 高電圧パルス発生回路、5 リアクトル、6 直列コンデンサ、7 共振コンデンサ、8 トランス、9 コンデンサ、32,34 共振部、201 中心電極、202 接地電極、100 制御回路

Claims (5)

  1. 内燃機関に設置されるスパークプラグの電極間に高電圧パルスを発生させる高電圧パルス発生回路と、
    前記スパークプラグの電極間に高周波交流電力を生成する高周波発生回路と、
    前記高周波発生回路と前記スパークプラグとの間に接続された共振部と、
    前記高周波発生回路で発生させる高周波の周波数を制御する制御回路と
    を備え
    前記共振部は、直列接続されたリアクトルと直列コンデンサとを備えたことを特徴とする火花点火式内燃機関の点火装置。
  2. 前記共振部は、直列に接続された前記スパークプラグと前記直列コンデンサに対して並列接続された共振コンデンサを備えたことを特徴とする請求項1に記載の火花点火式内燃機関の点火装置。
  3. 前記高周波発生回路と前記共振部との間に接続されたトランスを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の火花点火式内燃機関の点火装置。
  4. 内燃機関に設置されるスパークプラグの電極間に高電圧パルスを発生させる高電圧パルス発生回路と、
    前記スパークプラグの電極間に高周波交流電力を生成する高周波発生回路と、
    前記高周波発生回路と前記スパークプラグとの間に接続された共振部と、
    前記高周波発生回路で発生させる高周波の周波数を制御する制御回路と
    を備え
    前記共振部は、コンデンサと、一次側が前記コンデンサを介して前記高周波発生回路に接続され、二次側が前記スパークプラグと接続されたトランスと
    を備えたことを特徴とする火花点火式内燃機関の点火装置。
  5. 前記制御回路は、前記高周波発生回路で発生させる高周波の周波数を、
    前記スパークプラグが開放状態での前記スパークプラグと前記共振部とで形成される回路の周波数特性において最小放電維持電力に対応する周波数以下となるように、かつ、前記スパークプラグが放電状態での前記スパークプラグと前記共振部とで形成される回路の周波数特性において放電再開始電力に対応する周波数以上となるように制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関の点火装置。
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