JP5809450B2 - 光学機器およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像ブレを補正する機能を有する光学機器およびその制御方法に関するものである。
従来、光学機器の振れを検出して、この振れに起因する画像ブレを補正するように移動可能な補正部材(補正レンズ及びその保持部材)を駆動する振れ補正装置を備えた光学機器が知られている。補正部材の駆動では、補正部材の現在位置が補正部材位置信号として検出され、これがフィードバックされて補正位置制御信号に反映させるフィードバック制御が行われる。一般にフィードバック制御では、PID制御と呼ばれる制御方法が用いられる。
そして、画像ブレ補正制御が行われる光学機器において上記画像ブレ補正に用いるPID制御の積分補償値に基づいて姿勢検知するものとして、特許文献1が知られている。
特開2007−57981
上述のPWM方式を用いたHブリッジによる補正部材の駆動においては、Hブリッジ回路の特性に伴う図7(a)に示すようなスイッチング遅れ、デッドタイムが一般的に存在する場合が多い。図7(b)は、横軸に補正部材への指令信号をPWM方式の信号に変換した際のPWM値、縦軸に駆動コイル(VCM)に流れる電流値をとり、それらの関係を示している。PWM値は、Duty比を9ビットで表現しており、PWM値256がDuty比50%となり、駆動コイルに流れる電流が理論的に0になる値を示している。また、図7は補正部材の位置制御をフィードバック制御により行っている場合の図ではなく、オープン制御により単にPWM設定値と駆動コイルに流れる電流量との関係をプロットした図である。そのため、理論的にはPWMの設定値と駆動コイルに流れる電流量が全領域で比例関係にあるはずであるが、実際には、スイッチング遅れによる影響から、Duty比が0%および100%に近い領域にて電流量が理論値に比べて少なくなる非線形領域が存在する。これは図7(a)で示すように、スイッチング特性により、スイッチングOFF時に駆動コイルに印加される電圧が下がりきる前に次のスイッチングONのタイミングが来るためである。また、Duty比0%、100%の点ではそもそもスイッチングが発生しないためこのような理論値とのずれは発生しない。
大きな手振れ角を補正する場合、メカ端付近まで補正部材を駆動させることが必要となり、PWM値も上記した非線形領域であるDuty比0%もしくは100%付近まで使用する必要がある。この非線形領域では、電流量が理論値に比べて少ないため、駆動トルク不足となり、不足分のトルクを補うためにPID制御におけるI制御の積分値が大きくなってしまう。
特許文献1に開示されているような従来の光学機器では、この非線形領域で補正部材を制御する場合には、姿勢検知を誤判定してしまうといった問題があった。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、振れ補正の駆動に関する信号で姿勢検知を行う光学機器において、より大きな手振れ角度を実現しつつ、姿勢検知の精度の低下を抑制することである。
本発明に係わる光学機器は、光学機器の姿勢を検知する姿勢検知手段に用いる信号を信号補正手段にて補正する機能を備えた光学機器であって、前記光学機器の振れを検出する振れ検出手段と、撮影画像のブレを補正するための補正部材の位置を検出する位置検出手段と、前記振れ検出手段と前記位置検出手段の検出結果に応じて、前記補正部材の、撮影画像のブレを補正するための駆動量を演算する演算手段と、を有し、前記演算手段は、前記振れ検出手段と前記位置検出手段の検出結果に対して積分制御を実行することで前記駆動量を演算し、前記姿勢検知手段は、前記積分制御にて得られる信号を抽出し、該抽出された積分制御にて得られる信号を用いて前記光学機器の姿勢を検知し、前記信号補正手段は、前記駆動量の大きさが所定値以上となる場合に、前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする。
本発明によれば、振れ補正の駆動に関する信号で姿勢検知を行う光学機器において、より大きな手振れ角度を実現しつつ、姿勢検知の精度の低下を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態の光学機器の全体構成を示すブロック図。 補正レンズ駆動制御部の構成を示すブロック図。 振れ補正機構を表す分解斜視図。 姿勢検出情報補正手段を持つPID部の構成を示すブロック図。 光学機器の姿勢と補正レンズ位置と積分補償値との関係を示す図。 光学機器において行われる姿勢検出処理の流れを表すフローチャート。 PWMDutyとVCMへの電流値の関係を表す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の光学機器の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。この光学機器は、主に静止画像の撮影を行うためのデジタルカメラであり、補正レンズを駆動することで画像ブレを補正する機能を有する。
図1において、101はズームユニットであり、変倍を行うズームレンズを含む。102はズーム駆動制御部であり、ズームユニット101を駆動制御する。103は光軸に垂直な方向に位置を変更することが可能な補正レンズ(ISユニット)である。この補正レンズ103を駆動することにより撮影画像のブレを補正する。104は補正レンズ駆動制御部(IS駆動制御部)であり、補正レンズ(補正部材)103を駆動制御する。また、演算処理部のメインクロック周期及び演算サンプリング周期も制御する。
105は絞り・シャッタユニットである。106は絞り・シャッタ駆動制御部であり、絞り・シャッタユニット105を駆動制御する。107はフォーカスユニットであり、ピント調節を行うレンズを含む。108はフォーカス駆動制御部であり、フォーカスユニット107を駆動制御する。
109は撮像部であり、各レンズ群により結像された被写体像を電気信号に変換する。110は撮像信号処理部であり、撮像部109から出力された電気信号を映像信号に変換処理する。111は映像信号処理部であり、撮像信号処理部110から出力された映像信号を用途に応じて加工する。112は表示部であり、映像信号処理部111から出力された信号に基づいて、必要に応じて画像表示を行う。113は電源部であり、システム全体に用途に応じて電源を供給する。114は外部入出力端子部であり、外部との間で通信信号及び映像信号を入出力する。115はシステムを操作するための操作部である。116は記憶部であり、映像情報など様々なデータを記憶する。117は姿勢情報制御部であり、光学機器の姿勢判定をして姿勢情報を提供する。118はシステム全体を制御する制御部である。
次に、上記構成を持つ光学機器の概略動作について説明する。操作部115には、押し込み量に応じて第1スイッチ(SW1)および第2スイッチ(SW2)が順にオンするように構成されたシャッタレリーズボタンが含まれる。シャッタレリーズボタンが約半分押し込まれたときにスイッチSW1がオンし、シャッタレリーズボタンが最後まで押し込まれたときにスイッチSW2がオンする構造となっている。スイッチSW1がオンされると、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動してピント調節を行うとともに、絞り・シャッタ駆動制御部106が絞り・シャッタユニット105を駆動して適正な露光量に設定する。スイッチSW2がオンされると、撮像部109に露光された光像から得られた画像データが記憶部116に記憶される。
操作部115には、振れ補正(防振)モードを選択可能にする防振スイッチが含まれる。防振スイッチにより振れ補正モードが選択されると、制御部118が補正レンズ駆動制御部104に防振動作を指示し、これを受けた補正レンズ駆動制御部104が防振オフの指示がなされるまで防振動作を行う。また、操作部115には、静止画撮影モードと動画撮影モードとのうちの一方を選択可能にする撮影モード選択スイッチが含まれており、それぞれの撮影モードにおいて各アクチュエータの動作条件を変更することができる。また、操作部115には再生モードを選択出来る再生モード選択スイッチも含まれており、再生モード時には防振動作を停止する。
操作部115には、またズーム変倍の指示を行う変倍スイッチが含まれる。変倍スイッチによりズーム変倍の指示があると、制御部118を介して指示を受けたズーム駆動制御部102がズームユニット101を駆動して、指示されたズーム位置にズームユニット101を移動させる。それとともに、撮像部109から送られて各信号処理部(110,111)にて処理された画像情報に基づいて、フォーカス駆動制御部108がフォーカスユニット107を駆動してピント調節を行う。姿勢情報制御部117からの姿勢情報により映像信号処理部111からの画像データの姿勢が決定され、表示部112の画像表示の向きが決定される。
図2は、補正レンズ駆動制御部104の構成を示すブロック図である。201はピッチ方向のセンサ部(例えば角速度センサ)であり、通常姿勢(画像フレームの長さ方向が水平方向とほぼ一致する姿勢)における光学機器の垂直方向(ピッチ方向)の振動を検出する。202はヨー方向のセンサ部(例えば角速度センサ)であり、通常姿勢における光学機器の水平方向(ヨー方向)の振動を検出する。203,204はそれぞれピッチ方向、ヨー方向の防振制御部であり、状況に応じて防振制御、補正レンズ位置制御を行う。
205,206はそれぞれPID部であり、ピッチ方向、ヨー方向それぞれの補正位置制御信号と補正レンズ103の位置を示す位置信号とから制御量を求め、位置指令信号を生成する。207,208はそれぞれドライブ(駆動)部であり、PID部205,206から送られた位置指令信号に基づき、補正レンズ103を駆動する。209,210はそれぞれホール素子であり、補正レンズ103のピッチ方向、ヨー方向の位置を検出する。211は光学機器の姿勢を検出する姿勢検出部である。
次に、図2に示す補正レンズ駆動制御部104による補正レンズ103の位置制御について説明する。補正レンズ103の位置制御では、ピッチ方向のセンサ部201、ヨー方向のセンサ部202からの光学機器のピッチ方向、ヨー方向の振れを表す振れ信号(角速度信号)に基づいて、それぞれの方向に補正レンズ103を駆動させる。補正レンズ103には磁石が具備されており、この磁石の磁場をホール素子209,210で検出し、補正レンズ103の位置を示す位置信号がPID部205,206へそれぞれ送られる。すなわち、ホール素子209,210は、補正レンズ103の位置検出を行い、検出結果である位置信号をPID部205,206に出力する。PID部205,206は、これらの位置信号が、防振制御部203,204から送られてくる補正位置制御信号にそれぞれ収束するようなフィードバック制御を行う。
なお、ホール素子209,210から出力される位置信号には個体ばらつきがあるため、所定の補正位置制御信号に対して、補正レンズ103が所定の位置に移動するように、ホール素子209,210の出力調整を行う必要がある。このとき、PID部205,206では、P制御(比例制御)とI制御(積分制御)とD制御(微分制御)とを用いたPID制御を行う。なお、PID制御は、フィードバック制御の一種であり、出力値と目標値との偏差、その積分値、および微分値の3つの要素によって入力値の制御を行う制御である。PID制御のうち、偏差に比例して入力値を変化させる動作を比例動作あるいはP動作という。また、偏差の積分値に比例して入力値を変化させる動作を積分動作あるいはI動作といい、偏差の微分値に比例して入力値を変化させる動作を微分動作あるいはD動作という。また、PID部205で用いられる積分補償値を抽出し姿勢検出が行われる。またI制御を行わないPD制御では補正レンズの目標位置とホール素子によって検出された検出位置との差分量(偏差量)により姿勢検出が行われる。
防振制御部203,204は、ピッチ方向のセンサ部201、ヨー方向のセンサ部202からの振れ情報に基づき、画像ブレを補正する方向に補正レンズ103の位置を移動させるようにする補正位置制御信号をそれぞれ出力する。これによって、光学機器に手振れなどが発生しても、画像ブレを防止できる。防振制御部203に入力された角速度信号は、フィルタ処理等を施されて、補正位置制御信号としてPID部205へ入力される。
図3の分解斜視図を参照して、前述の振れ補正機構について説明する。301は振れ補正機構の基台であるベース部材でありシャッタ機構、NDフィルタ機構も同時に固定保持している。ベース部材301には一体的に図示の2つのフォロワピン302が設けられ、また不図示の可動フォロワピンが備えられている。そして、ベース部材301の径方向外側にある不図示のカム筒の3本のカム溝に嵌合してカム溝に沿って光軸方向に進退するようになっている。なお、この振れ補正機構についての詳細な構成については省略する。
103は前述の補正レンズであり補正レンズホルダ316に不図示のカシメ爪によって一体的に保持されている。303は補正レンズを通過する光束を制限する開口部を備えたレンズカバーであり、側面に伸びた3カ所の腕部304それぞれに開口305が設けられている。そして、補正レンズホルダ316の側面3カ所に設けられた引掛爪315と嵌合することにより補正レンズホルダ316に一体的に保持される。補正レンズホルダ316にはマグネット312、313が一体的に保持されている。補正レンズホルダ316は3つの転動ボール307を介してベース部材301に圧接されており、転動ボールが転がることにより補正レンズホルダ316は光軸に垂直な面内で自由に移動することが可能になっている。
この方式であれば、ガイドバーでガイドする方式に比べてより微小な振幅で、より高周期の振動を実現できる効果があり、高画素化するデジタルカメラにおいても良好な補正を行うことが可能になる。
314は補正レンズホルダ316をベース部材301に向かって付勢するスラストスプリング、317,318は補正レンズホルダ316の回転を防ぐためのラジアルスプリングである。スラストスプリング314は引っ張りスプリングであり補正レンズホルダ316の引掛爪315に一端が係合し、他端はベース部材301の不図示の引掛爪に係合していて付勢力を与えている。
308,309は駆動コイル(VCM)、310、311は駆動コイルを保持する樹脂製のボビンであり先端に金属製のピンが一体的に構成され、駆動コイルの端部が絡げられている。この金属ピンに後述のFPCの導通パターンを半田することで制御回路から電力を供給している。324は駆動コイル308,309に電力を供給するためのフレキシブル基板(以降FPC)であり、ランド325において金属ピンを介して駆動コイル308,309が半田で電気的に接続されている。
また209,210は磁界の変化を検出するためのホール素子であり、マグネット312,313に近接して配置されてマグネットの移動に伴う磁界の変化を検出して移動量を算出する。ホール素子もまたFPCに実装されておりFPCによって電力が供給されている。327はシャッタ及びNDフィルタ駆動部に電力を供給するためのFPCである。320はFPC324,327を固定するためのFPCホルダであり、円柱の突起321にFPC324,327の穴が圧入されてFPCは位置決めされ固定されている。
図4は、PID制御を行うPID部205の構成と姿勢検出情報補正手段を示すブロック図である。なお、PID部206も同一の構成を有しており、その説明は省略する。
図4において、401は積分補償器(Ki)、402は比例補償器(Kp)、403は微分補償器(Kd)である。406は積分補償値読み出し部である。積分補償値読み出し部406には積分補償器(Ki)401の出力値である積分補償値が入力され、PID制御時の姿勢判定に用いられる。これは、比例補償器402のみでは定常的に偏差にオフセット成分が乗るため、積分補償器401によりオフセット成分をゼロに漸近させる制御を行う。撮像装置の姿勢が変化した場合、即ち補正レンズ103に加わる重力の方向が変化した場合、前記オフセット成分は補正レンズ103の実位置と同様に、姿勢変化に応じた変動を示す。また、補正レンズ103の応答性を高めるために偏差に対して微分制御部603を行う。そして、積分補償器401、比例補償器402、微分補償器403の結果を足し合わせ、ドライブ部207は出力され、補正レンズ103を駆動する。
PID部205、206で生成された信号のうち、積分補償器401の出力を取り出し、取り出した積分値を撮像装置の姿勢判定に利用する方法を説明する。ホール素子209および210によって検出される補正レンズ103の位置は、補正レンズ103の自重により、防振制御部203からの目標値に対して重力方向に偏差が生じる。例えばカメラが正位置の場合、重力による影響で補正レンズ103は自重によりピッチ方向下向きに偏差が生じる。PID制御では偏差を補正するようにPID制御の積分補償値が作用するので、ピッチ方向及びヨー方向で積分補償値読み出し部406からその値を読み出すことにより補正レンズ103が重力を受けている方向が分かるので姿勢判定が出来る。
図5に各姿勢における補正レンズ位置と積分補償値の関係を示す。図5(a)は光学機器の姿勢が正位置および逆位置のときの補正レンズ位置と積分補償値の関係を示している。補正レンズに加わる外力が重力外乱のみとした理想的な状態では、補正レンズ位置と積分補償値とは比例関係にある。また姿勢が変わると比例関係が変わらないままオフセットが生じる状態となる。ここで姿勢が変わるとオフセットは変化するが比例関係の傾きは一定である。この姿勢差によるPitch軸、Yaw軸それぞれについての積分補償値のオフセットの変化を利用して姿勢検出を行う。しかし、実際には、図5(a)の点線のように、補正レンズ位置をメカ端付近まで駆動した際には、弾性体の反力による外乱が生じ、重力外乱と弾性体の反力による外乱が同一方向に加わる場合において、より多くの駆動トルクが必要となる。それによって、PWMのDuty比が0%あるいは100%に近い領域を使用することになり、先に述べた理由から積分補償値が理論値に比べ大きな値となる。この補正レンズ位置と積分補償値とが比例関係にある領域(補正レンズ位置)を比例領域、比例関係にない領域を比例領域外とする。
図5(b)は、各姿勢におけるPitch/Yaw軸の積分補償値の変化をプロットしたものである。補正レンズ103に加わる外乱が理想的な重力外乱のみである場合には、補正レンズ103の中心位置がどこにあろうと、姿勢変化に対する積分補償値の変化は同じように円形状になる。しかし実際には、図5(b)で示すように、補正レンズ103がメカ端付近にある場合に姿勢変化による積分補償値の軌跡が円ではなく、片方向のみ伸びた形状になってしまい、姿勢検知の誤検出の原因となってしまう。
これらの不具合を解消するために、図4の説明に戻り、姿勢検出情報補正部711(信号補正部)が設けられている。ドライブ部207から出力された駆動制御信号をPWM値に変換した値から、ノイズを除去するためのノイズ除去部704は、高周波数のノイズを除去するために周波数帯域を制限するローパスフィルタあるいは、平均化手段を持つ。温度検出部703は、可動部の温度変動を検出する。補正量決定部702は、温度検出部703とノイズ除去部704から出力される駆動信号の両方あるいは片方の情報から、姿勢検出情報の補正量を決定する。補正量決定部702は、温度変動により補正量が変化することを考慮して、複数のテーブルあるいは計算式を持っており、温度情報によって使用する補正テーブルを切り替える。
また補正量は、図7(b)で示すようなPWM値と駆動コイル(VCM)308,309に流れる電流を測定することで算出することができ、温度変化による補正量の変化量も測定により求める。PWMの設定値に対する電流損失分を測定しフィードバック制御時にこれを補うための積分補償値がどの程度増加するかを換算し、PWMに対する補正量をテーブルあるいは、2次関数などで近似して持つ。705は減算器であり、補正量決定部702から算出された補正量を、積分補償値読み出し部406から出力される信号から減算する。補正された姿勢検出情報は姿勢検出部211に入力される。
以上のような構成の光学機器における姿勢検出情報の補正方法について図6のフローチャートを用いて説明する。なお本フローチャートは、温度変化に対して2パターンの補正テーブルを持つ場合についてのものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに多くのテーブルもしくは補正計算式を持つ(複数記憶している)場合に対しても同様に適用可能である。
姿勢検知のスタートは一定周期、例えば40msecおきに実行される。姿勢検知処理がスタートするとまずステップS101にて、光学機器の温度情報の取得が実行される。次に、ステップS102にて補正レンズの位置制御にかかわる積分補償値の取得が実行される。次にステップS103にて位置制御にかかわる制御量をPWMに変換した値が取得される。補正レンズの位置制御は常にフィードバック制御をおこなっているため、リアルタイムにPWM値が変化する。そのため、このPWM値をそのまま姿勢検知情報の補正に使用した場合、高周波なノイズ成分によって姿勢判定が頻繁に切り替わってしまう恐れがある。そのため、ステップS104にて、取得したPWM値にローパスフィルタあるいは平均化処理を行うことで、ノイズの除去を行う。
次にステップS105にてS104で算出したPWM値が規定値以上かどうか、即ち補正レンズ103の位置が比例領域か比例領域外であるかを判定する。規定値は、図7(b)の測定から算出した補正テーブルにより決定され、理論値と実際の電流が一致する領域と電流値が非線形となる領域の切り替わりのPWM値を設定する。S105にてS104で算出したPWM値が規定値以上でない場合には、PWM値と電流値が非線形な領域を使用していないことから、姿勢判定に用いる積分補償値を補正する必要はなくステップS111に進み、従来通り姿勢検知の判定を行う。
S105にてS104で算出したPWM値が規定値以上の場合はステップS106に進み、光学機器の温度に応じて補正テーブルの設定を変更する。このとき、光学機器の温度が規定値以上であれば、ステップS107にて補正テーブル1を設定し、規定値以下ならステップS108にて補正テーブル2を設定する。設定された補正テーブルによってステップS109にて補正量を算出し、ステップS110にて姿勢検出のための積分補償値から補正量を減算して、ステップS111の姿勢判定を行い、姿勢検知処理を終了する。
(第2の実施形態)
実施形態1においては、S105にてS104で算出したPWM値が規定値以上の場合はステップS106に進み、光学機器の温度に応じて補正テーブルの設定を変更した。しかしながら、本実施形態においては、補正レンズ103の位置が比例領域であるか否かの積分補償値の閾値がROMに記憶されているものとする。そして、閾値以上となる複数点でのシフトレンズ位置とその位置に応じた積分補償器401の理論値を記憶しておく。そして、S105にて補正レンズ103の位置が比例領域を外れる場合は、補正レンズ位置に応じた積分補償器401の理論値を読み出す。この理論値は1つの値でも良いし、温度の関数であっても良い。さらに、一つの位置で複数の温度に応じて理論値が記憶されていても良い。
(その他の実施形態)
上述した実施形態においては、補正レンズ103の位置が比例領域でない場合は、補正値を温度によって補正したり、理論値に置き換えたりした。しかしながら、補正レンズ103の位置が比例領域でない場合、単に姿勢判定を行わずに前回の姿勢を保持したままでも良い。
以上の実施形態によれば、振れ補正の駆動に関する信号で姿勢検知を行う光学機器において、より大きな手振れ角度を実現するために補正レンズを大きなストロークで駆動した場合でも、正確な姿勢検知を行うことが可能となる。
上述した実施形態では、主に静止画像の撮影を行うためのデジタルカメラだけでなく、デジタルビデオカメラ、一眼レフカメラの交換レンズ、撮影機能付きの電子機器などにも利用可能である。

Claims (9)

  1. 光学機器の姿勢を検知する姿勢検知手段に用いる信号を信号補正手段にて補正する機能を備えた光学機器であって、
    前記光学機器の振れを検出する振れ検出手段と、
    撮影画像のブレを補正するための補正部材の位置を検出する位置検出手段と、
    前記振れ検出手段と前記位置検出手段の検出結果に応じて、前記補正部材の、撮影画像のブレを補正するための駆動量を演算する演算手段と、を有し、
    前記演算手段は、前記振れ検出手段と前記位置検出手段の検出結果に対して積分制御を実行することで前記駆動量を演算し、
    前記姿勢検知手段は、前記積分制御にて得られる信号を抽出し、該抽出された積分制御にて得られる信号を用いて前記光学機器の姿勢を検知し、
    前記信号補正手段は、前記駆動量の大きさが所定値以上となる場合に、前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする光学機器。
  2. 前記信号補正手段は、前記駆動量に対する前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正する補正量の情報をテーブルとして有することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記信号補正手段は、前記補正部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度に対する前記テーブルを複数記憶する記憶部とを有し、前記温度検出手段による情報から前記テーブルを選択し、選択されたテーブルを用いて前記姿勢検知手段で用いる前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 前記信号補正手段は、前記駆動量に対する前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正する補正量の情報を計算式として有することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  5. 前記信号補正手段は、前記補正部材の温度を検出する温度検出手段と、前記温度に対する前記計算式を複数記憶する記憶部とを有し、前記温度検出手段による情報から前記計算式を選択し、選択された計算式を用いて前記姿勢検知手段で用いる前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 前記信号補正手段は、前記補正量の情報を得るために使用する前記駆動量の周波数帯域を制限するフィルタ手段または平均化手段を有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の光学機器。
  7. 前記信号補正手段は、前記補正部材の位置の大きさが所定値以上となる場合に、前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  8. 光学機器の姿勢を検知する姿勢検知工程に用いる信号を信号補正工程にて補正する機能を備えた光学機器の制御方法であって、
    前記光学機器の振れを検出する振れ検出工程と、
    撮影画像のブレを補正するための補正部材の位置を検出する位置検出工程と、
    前記振れ検出工程と前記位置検出工程での検出結果に応じて、前記補正部材の、撮影画像のブレを補正するための駆動量を演算する演算工程と、を有し、
    前記演算工程では、前記振れ検出工程と前記位置検出工程での検出結果に対して積分制御を実行することで前記駆動量を演算し、
    前記姿勢検知工程では、前記積分制御にて得られる信号を抽出し、該抽出された積分制御にて得られる信号を用いて前記光学機器の姿勢を検知し、
    前記信号補正工程では、前記駆動量の大きさが所定値以上となる場合に、前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする光学機器の制御方法。
  9. 前記信号補正工程では、前記補正部材の位置の大きさが所定値以上となる場合に、前記抽出された積分制御にて得られる信号を補正することを特徴とする請求項8に記載の光学機器の制御方法。
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