JP2017044878A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の像振れ補正手段を用いて像振れ補正と画素ずらし駆動を両立させ、精度の高い画素ずらし撮影を行うこと。
【解決手段】撮像装置は、手ぶれ等により装置に加えられる振れを検出し、画像の像振れを補正する2つの像振れ補正レンズを備え、像振れ補正および画素ずらし駆動を行う。第1補正レンズ103と第2補正レンズ113は、同じ駆動量に対する撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が異なる。制御部は像振れ補正目標値を算出して、光軸変化量の大きい第1補正レンズ103の駆動制御を行うとともに、光軸変化量の小さい第2補正レンズ13については、像振れ補正目標位置に画素ずらしのための目標位置を加算した信号を用いて駆動制御を行う。
【選択図】 図9

Description

本発明は、手ぶれ等による画像の像振れを補正する像振れ補正手段を用いて像振れ補正および画素ずらしの制御を行うことにより、高精細な画像を取得する技術に関する。
撮像装置に搭載される像振れ補正装置は振れを検出して可動体の駆動により画像の像振れを補正する。可動体は、例えば補正レンズもしくは撮像素子およびその保持部材である。振れ検出用の角速度センサは、圧電素子等の振動部材を一定周波数で振動させ、コリオリ力による力を電圧に変換することで角速度情報を得る。得られた角速度を積分して振れ量が算出され、振れ量をキャンセルする方向に可動体である振れ補正部材が駆動される。
複数組の画像信号を所定の方法で合成することにより高精細な画像を得る、いわゆる画素ずらし技術を用いた撮像装置が提案されている。この技術では、結像光学系により形成された被写体像と、この被写体像を光電変換する撮像素子との相対位置を微小変化させながら複数回の撮影が行われる。特許文献1に開示の装置では、撮像光学系前方の可変頂角プリズムを手ぶれ信号と画素ずらし信号に基づいて駆動し、撮像素子上の光学像を平行偏心させる。手ぶれ補正による像振れの解消と画素ずらしによる画像の高精細化を同時に達成可能である。画素ずらし技術ではスチルカメラの多重露光と同様に、最初の画像信号の取得時刻と最後の画像信号の取得時刻との時間間隔が長くなり、その間に手ぶれが生した場合に画質低下を来たすと高精細化が望めない。この問題を解決するために、撮像光学系の焦点距離が所定値以上である場合に画素ずらし制御を禁止することが開示されている。
特許文献2では、振れ補正用の撮影モードと画素ずらし用の撮影モードを有する装置が開示されている。つまり、実際に振れ補正と画素ずらしを行う場合には補正系の制御方法に違いがあり、振れ補正を行う場合には主に手持ち撮影での撮影者の手ぶれ量を補償する為の大きな駆動ストロークが必要である。他方、画素ずらし撮影時には三脚撮影を前提とし、細かいピッチで補正系を駆動する必要がある。それぞれの撮影モードにて補正系の制御方法を変更することで、振れ補正と画素ずらしを両立することが可能となる。
特開平7−287268号公報 特開2000−13670号公報
特許文献1および2に開示の方法では、撮像光学系の焦点距離が所定値以上の場合に画素ずらし撮影を行えず、また画素ずらし撮影は三脚設置状態での実施を前提とするため手持ち撮影にて撮影者の手ぶれを補正しながら画素ずらし撮影を行えない。振れ補正レンズを用いて画素ずらしを行う場合には、振れ補正レンズの敏感度(振れ補正レンズの駆動ストロークに対する光線の像面での移動量)の設計、振れ補正レンズ駆動系の駆動特性等に制約がある。このため、画素ずらし用の制御方法に変更しても所望のストローク駆動が困難であり、あるいは、焦点距離に対するレンズ敏感度の関係により特定の焦点距離では所望のストローク駆動を実現できないことも起こり得る。
本発明の目的は、複数の像振れ補正手段を用いて像振れ補正と画素ずらし駆動を両立させ、精度の高い画素ずらし撮影を行うことである。
本発明に係る撮像装置は、撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像手段と、前記被写体の画像の像振れを補正する第1および第2の像振れ補正手段と、振れの検出信号を取得して前記第1および第2の像振れ補正手段を制御して前記像振れを補正する制御を行うとともに、前記第1もしくは第2の像振れ補正手段または前記第1および第2の像振れ補正手段を移動させながら前記撮像手段で複数の画像を取得する画素ずらしの制御を行う制御手段を備える。
本発明によれば、複数の像振れ補正手段を用いて像振れ補正と画素ずらし駆動を両立させ、精度の高い画素ずらし撮影を行うことができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の機能構成例を示すブロック図である。 図1の像振れ補正レンズ駆動部の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る像振れ補正機構の詳細構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る像振れ補正機構の構成例を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る像振れ補正制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の像振れ補正レンズの光学特性を説明する図である。 本発明の実施形態における画素ずらし撮影時の処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態における画素ずらし駆動を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態における画素ずらし駆動例の説明図である。 本発明の第2実施形態における画素ずらし駆動例の説明図である。 本発明の第2実施形態における画素ずらし駆動を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態における画素ずらし駆動例の説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の各実施形態を詳細に説明する。各実施形態においては、撮像装置としてデジタルカメラを例にして説明する。なお、撮像装置は動画撮影機能を備えていてもよい。
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。撮像光学系は、ズームレンズ101と、複数の像振れ補正レンズ103,113と、絞り・シャッタユニット105と、フォーカスレンズ107を有する。像振れ補正部材には、可変頂角プリズムやシフトレンズ等のような結像面に対する結像位置を変えるための部材が使用される。本実施形態では像振れ補正レンズを使用するものとし、以下、像振れ補正レンズ103を第1補正レンズ103といい、像振れ補正レンズ113を第2補正レンズ113という。
ズーム駆動部102は、制御部119の制御信号に従ってズームレンズ101を駆動する。ズームレンズ101は撮像光学系の光軸方向に移動して焦点距離を変更する。第1補正レンズ103と第2補正レンズ113は、手ぶれ等による画像の像振れを補正する補正部材であり、撮像光学系の光軸に対して直交する方向または傾動する方向に移動可能である。像振れ補正レンズ駆動部104は、制御部119の制御信号に従って第1補正レンズ103、第2補正レンズ113の駆動制御を行う。絞り・シャッタユニット105は、絞り機能を有するメカニカルシャッタである。絞り・シャッタ駆動部106は、制御部119の制御信号に従って絞り・シャッタユニット105を駆動する。フォーカスレンズ107は撮像光学系の光軸方向に進退可能であり、焦点調節を行う。フォーカス駆動部108は、制御部119の制御信号に従ってフォーカスレンズ107を駆動する。
撮像部109は、撮像光学系を介して入射する被写体の光学像を、CCD(電荷結合素子)イメージセンサや、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の撮像素子を用いて電気信号に光電変換する。撮像信号処理部110は、撮像部109の出力信号に対して、A(アナログ)/D(デジタル)変換、相関二重サンプリング、ガンマ補正、ホワイトバランス補正、色補間処理等の処理を行い、映像信号に変換する。映像信号処理部111は、撮像信号処理部110から出力された映像信号を用途に応じて加工する。具体的には、映像信号処理部111は、表示用の映像信号の生成や、記録用の符号化、データファイル化等の処理を行う。表示部112は、映像信号処理部111が出力する表示用の映像信号に基づいて、必要に応じて画像表示を行う。
電源部115は撮像装置全体に、用途に応じて電源を供給する。外部入出力端子部116は、外部装置との間で通信信号および映像信号を入出力する。操作部117は、撮像装置にユーザが指示を与えるためのボタンやスイッチ等を有する。操作部117に含まれるレリーズスイッチは、押し込み量に応じて第1スイッチSW1および第2スイッチSW2が順にオンするように構成されている。レリーズボタンが半押し操作された場合に第1スイッチSW1がオンし、レリーズボタンが最後まで押し込まれたときに第2スイッチSW2がオンする。記憶部118は、映像信号や様々なデータを記憶する。
制御部119は、例えばCPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等を有する。制御部119はROMに記憶された制御プログラムをRAMに展開してCPUが実行することによって撮像装置の各部を制御し、以下に説明する様々な動作を実現する。また制御部119は、映像信号の輝度情報と、予め定められたプログラム線図とに基づいて、適切な露光量を得るための絞り値およびシャッタ速度を決定するAE(自動露出)処理を行う。ユーザが第1スイッチSW1をオン操作すると、制御部119は映像信号処理部111が表示部112に出力する表示用の映像信号に基づいてAF(自動焦点調節)評価値を算出する。AF評価値に基づいて制御部119がフォーカス駆動部108を制御することにより、自動焦点調節を行う。第2スイッチSW2がオン操作されると、制御部119は、決定した絞り値およびシャッタ速度で撮影を行い、撮像部109から読み出された電気信号を処理して得られた映像信号を記憶部118に記憶するように、各処理部を制御する。
操作部117は更に、像振れ補正モードのオン/オフを選択可能な像振れ補正スイッチを有する。ユーザが像振れ補正スイッチにより像振れ補正モードのオン操作を行うと、制御部119は像振れ補正レンズ駆動部104に像振れ補正動作を指示する。像振れ補正レンズ駆動部104は、像振れ補正動作オフの指示がなされるまで像振れ補正動作を行う。また操作部117は、静止画撮影モードと動画撮影モードの一方を選択可能な撮影モード選択スイッチを有する。制御部119は、撮影モード選択スイッチの操作による撮影モードの選択にしたがって像振れ補正レンズ駆動部104の動作条件を変更する。
操作部117は、再生モードを選択するための再生モード選択スイッチを有する。ユーザが再生モード選択スイッチを操作して再生モードを選択すると、制御部119は像振れ補正動作を停止させる。また、操作部117は、ズーム倍率変更を指示するための倍率変更スイッチを有する。ユーザが倍率変更スイッチを操作して、ズーム倍率変更を指示すると、制御部119を介して指示を受けたズーム駆動部102はズームレンズ101を駆動する。指示されたズーム位置にズームレンズ101が移動する。
次に図2を参照して像振れ補正のための駆動制御について説明する。図2は、第1補正レンズ103、第2補正レンズ113、像振れ補正レンズ駆動部104の構成を詳細に示すブロック図である。なお、図2において、第1補正レンズ103と第2補正レンズ113以外の部分が、像振れ補正レンズ駆動部104を構成している。撮像光学系の光軸に直交する第1の軸を中心とする回転方向をピッチ方向とし、撮像光学系の光軸および第1の軸に直交する第2の軸を中心とする回転方向をヨー方向と定義して、各方向における像振れ補正を説明する。
まず、像振れ補正レンズ駆動部104による第1補正レンズ103の駆動制御を説明する。第1振動センサ201は、例えば角速度センサであり、通常姿勢(画像の長手方向が水平方向とほぼ一致する姿勢)における、撮像装置のピッチ方向の振動を検出し、検出信号を出力する。第1像振れ補正制御部203は、第1振動センサ201の出力する振れ信号(角速度信号)に基づいて補正位置制御信号を生成し、第1レンズ位置制御部205に出力する。この補正位置制御信号は、被写体像の画像振れを打ち消すようにピッチ方向に第1補正レンズ103の位置を移動させるための制御信号である。第1像振れ補正制御部203は振れ信号に対し、フィルタ処理等により積分処理を行うことにより、補正位置制御信号を生成するが、処理の詳細については後述する。
第1ホール素子209と第2ホール素子210は、第1補正レンズ103の位置検出素子である。第1ホール素子209は、第1補正レンズ103に設けられた磁石による磁場の強さに応じた電圧信号を、ピッチ方向の位置情報として出力する。第1レンズ位置制御部205は、第1像振れ補正制御部203から供給されるピッチ方向の補正位置制御信号と、第1ホール素子209から供給される第1補正レンズ103のピッチ方向の位置情報とに基づいて、フィードバック制御を行う。具体的には、第1レンズ位置制御部205は、第1ホール素子209の出力信号値と、第1像振れ補正制御部203からの補正位置制御信号値とを比較して、その偏差がゼロに収束するように第1駆動部207を制御する。アクチュエータを有する第1駆動部207は、第1補正レンズ103をピッチ方向へ駆動する。また、第2ホール素子210は、第1補正レンズ103に設けられた磁石による磁場の強さに応じた電圧信号を、ヨー方向の位置情報として出力する。
第2振動センサ202は、例えば角速度センサであり、ヨー方向の振動を検出して、検出信号(角速度信号)を出力する。第2像振れ補正制御部204は、第2振動センサ202の出力する振れ信号に基づいて、画像振れを打ち消すようにヨー方向に第1補正レンズ103の位置を移動させる補正位置制御信号を生成し、第2レンズ位置制御部206に出力する。第2像振れ補正制御部204は振れ信号に対し、フィルタ処理等により積分処理を行うことにより、補正位置制御信号を生成する。第2レンズ位置制御部206は、第2像振れ補正制御部204から供給されるヨー方向の補正位置制御信号と、第2ホール素子210から供給される第1補正レンズ103のヨー方向の位置情報とに基づいて、フィードバック制御を行う。具体的には、第2レンズ位置制御部206は第2ホール素子210の出力信号値と、第2像振れ補正制御部204からの補正位置制御信号値とを比較して、その偏差がゼロに収束するように第2駆動部208を制御する。アクチュエータを有する第2駆動部208は、第1補正レンズ103をヨー方向へ駆動する。なお、第1ホール素子209、第2ホール素子210から出力される位置信号値にばらつきがある場合には、所定の補正位置制御信号に対して第1補正レンズ103が所定の位置に移動するように、各ホール素子の出力調整が行われる。
次に、像振れ補正レンズ駆動部104による第2補正レンズ113の駆動制御を説明する。
第1像振れ補正制御部203は、第1振動センサ201からの振れ信号と、第1ホール素子209からの第1補正レンズ103のピッチ方向の位置情報に基づいて、第2補正レンズ113をピッチ方向に駆動する補正位置制御信号を生成する。第3レンズ位置制御部211は、生成されたピッチ方向の補正位置制御信号を取得し、第3ホール素子216の出力信号と比較する。第3ホール素子216と第4ホール素子213は、第2補正レンズ113の位置検出素子である。第3ホール素子216は、第2補正レンズ113に設けられた磁石による磁場の強さに応じた電圧信号を、ピッチ方向の位置情報として出力する。第3レンズ位置制御部211は、ピッチ方向の補正位置制御信号値と第3ホール素子216の出力信号値との偏差がゼロに収束するように第3駆動部214を制御する。
第2像振れ補正制御部204は、第2振動センサ202からの振れ信号と、第2ホール素子210からの第1補正レンズ103のヨー方向の位置情報とに基づいて、第2補正レンズ113をヨー方向に駆動する補正位置制御信号を生成する。第4レンズ位置制御部212は、ヨー方向の補正位置制御信号を取得し、第4ホール素子213の出力信号と比較する。第4ホール素子213は、第2補正レンズ113に設けられた磁石による磁場の強さに応じた電圧信号を、ヨー方向の位置情報として出力する。第4レンズ位置制御部212は、ヨー方向の補正位置制御信号値と第4ホール素子213の出力信号値との偏差がゼロに収束するように、第4駆動部215を制御する。
図3は、第1補正レンズ103と像振れ補正レンズ駆動部104の機械的な構成例を示す分解斜視図である。以下、光軸に近づく側を内周側と定義して各構成部の位置関係を説明する。可動鏡筒122は、中央の開口部に第1補正レンズ103を保持し、外周部にて第1磁石1251および第2磁石1261を保持する。また可動鏡筒122は、転動ボール受け部を3個所に備えており、3個の転動ボール124によって、光軸と直交する面内を移動可能に転動支持される。可動鏡筒122は、3個の付勢ばね127の一端をそれぞれ保持するために、ばねかけ部を3個所に備えている。
円筒形状に形成された固定地板123は、外周部の3個所にフォロワ部1231を備える。固定地板123には中央の開口部に可動鏡筒122が配置され、これにより可動鏡筒122の移動量を制限することができる。また固定地板123は、第1磁石1251の着磁面と対向する個所にて、第1コイル1252および第1ヨーク1253を保持する。固定地板123は、第2磁石1261の着磁面と対向する個所にて、第2コイル1262および第2ヨーク1263を保持する。更に固定地板123は、転動ボール受け部1232を3個所に備える。可動鏡筒122は3個の転動ボール124を介して、光軸と直交する面内を移動可能に支持される。固定地板123は、3個の付勢ばね127の一端をそれぞれ保持するために、ばねかけ部を3個所に備えている。
図3に示す第1駆動部207は、第1磁石1251、第1コイル1252、第1ヨーク1253を備えたボイスコイルモータである。固定地板123に取り付けられた第1コイル1252に電流を流すと、可動鏡筒122に固定された第1磁石1251との間にローレンツ力が発生し、可動鏡筒122が駆動される。また第2駆動部208は、第2磁石1261、第2コイル1262、第2ヨーク1263を備える。第2駆動部208は、第1駆動部207と同様のボイスコイルモータを、光軸回りに90°回転させて配置した構成である。
付勢ばね127は、変形量に比例する付勢力を発生する引っ張りばねである。付勢ばね127は、その一端が可動鏡筒122に固定され、他端が固定地板123に固定されることで、その間に付勢力を発生する。この付勢力により、転動ボール124が固定地板123と可動鏡筒122に挟持され、これらの部材と転動ボール124との接触状態が保たれる。
第1ホール素子209および第2ホール素子210は、第1磁石1251および第2磁石1261の磁束をそれぞれ検出する位置センサである。各ホール素子の出力変化から、光軸に直交する平面内における可動鏡筒122の移動を検出することができる。センサホルダ129は概略円盤上に構成され、固定地板123に固定される。センサホルダ129は、第1ホール素子209および第2ホール素子210を、第1磁石1251および第2磁石1261と対向する位置に保持する。センサホルダ129は、固定地板123との間で形成される空間に可動鏡筒122を収納する。これにより、像振れ補正装置に衝撃力がかかったときや、姿勢差が変化したときでも、装置内部の部品の脱落を防ぐことができる。上述した構成により、像振れ補正レンズ駆動部104は、光軸と直交する平面上の任意の位置に第1補正レンズ103を移動させることができる。
図4は、像振れ補正レンズ駆動部104における第1補正レンズ103および第2補正レンズ113の位置関係を示す図である。図4では説明の便宜のために、像振れ補正レンズ駆動部104の一部を分解して、部分的に省略して示す。可動鏡筒132は、中央の開口部に第2補正レンズ113を保持する。固定地板123と不図示のセンサホルダとの間で形成される空間に可動鏡筒132が収納される。第2補正レンズ113の像振れ補正レンズ駆動部104については、レンズの形状および可動鏡筒132の形状を除いて、第1補正レンズ103の像振れ補正レンズ駆動部104と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
次に、図5を参照して像振れ補正制御部の構成を説明する。図5は、第1像振れ補正制御部203の構成例を示す図である。なお、第2像振れ補正制御部204についても第1像振れ補正制御部203と同じ構成を有するので、第2像振れ補正制御部204の説明は省略する。
第1振動センサ201が検出した振れ信号(角速度信号)は、積分器501が積分し、角速度信号から角度信号(以下、「振れ角度信号」と呼ぶ。)へ変換する。積分器501が出力する振れ角度信号は、第1駆動ゲイン処理部502および第2駆動ゲイン処理部503がそれぞれ処理する。第1駆動ゲイン処理部502は、振れ角度信号を所定の倍率で増減して加算器ADD1に出力する。第2駆動ゲイン処理部502は、振れ角度信号を所定の倍率で増減して加算器ADD2に出力する。画素ずらし制御部504は、ズーム駆動部102から通知された焦点距離情報、および操作部117から通知された画素ずらし実行通知の信号に応じて、画素ずらしのための目標信号を加算器ADD1,ADD2にそれぞれ出力する。各補正レンズに対する目標信号を生成して指令することで画素ずらし駆動が実行される。
加算器ADD1は、画素ずらし制御部504により生成された目標信号を、第1駆動ゲイン処理部502の出力信号に加算する。加算後の信号は、第1補正レンズ103のピッチ方向の目標位置を示す補正位置制御信号として第1レンズ位置制御部205へ出力される。加算器ADD2は、画素ずらし制御部504により生成された目標信号を、第2駆動ゲイン処理部503の出力信号に加算する。加算後の信号は、第2補正レンズ113のピッチ方向の目標位置を示す補正位置制御信号として第3レンズ位置制御部211へ出力される。
第1駆動ゲイン処理部502および第2駆動ゲイン処理部503による各駆動ゲインは、第1補正レンズ103および第2補正レンズ113の敏感度(駆動ストロークに対する像面上の移動量)に応じて適切に設定される。これにより、2つの補正レンズは同じ周波数かつ同じ位相の振れ信号に対して駆動され、像振れ補正動作が行われる。
次に図6を参照して、補正レンズの光学特性について説明する。図6は、第1補正レンズ103および第2補正レンズ113の光学特性例を模式的に表す説明図である。図6(A)は、第1補正レンズ103および第2補正レンズ113が光軸上の所定の点を中心として傾動可能な光学系を例示する。光軸上の回転中心601は、第2補正レンズ113のチルト駆動の回転中心を示し、光軸上の回転中心602は、第1補正レンズ103のチルト駆動の回転中心を示す。回転中心601と602は光軸上にて異なる位置である。つまり、回転中心602は回転中心601よりも撮像部109の側に位置している。
第1補正レンズ103のチルト回転半径は、第2補正レンズ113のチルト回転半径に比べて大きい。第1補正レンズ103は、チルト駆動に対してレンズの頂点位置において回転と並進成分を持っており、光軸中心に対する並進駆動量(シフト量)が大きい。一方、第2補正レンズ113はチルト回転半径が相対的に小さいため、レンズの頂点位置において回転成分が大きく、並進成分が少ない。よって、撮像部109の撮像面におけるシフト方向の光軸変化量は、同じチルト角度に対して、第1補正レンズ103の方が第2補正レンズ113に比べて大きく、像の変化が大きい。
以上のように構成された撮像装置にて行われる、画素ずらし動作のための補正レンズ駆動制御について、図7から図9を参照して説明する。図7は撮像装置における画素ずらし撮影時のシーケンスを説明するフローチャートである。図8は像振れ補正処理のフローチャートである。像振れ補正処理は、撮影シーケンスとは異なる一定の周期で実行される。
図7のS111で処理が開始して、撮像装置の電源がオンする(S112)と、S113に進む。S113で制御部119は、レリーズボタンの半押し操作によって第1スイッチSW1がONになったかどうかを判定する。第1スイッチSW1がONの場合、S114に処理を進めるが、SW1がOFFの場合にはSW1がONになるまでS113の判定処理が繰り返される。
S114では測光処理により、被写体輝度が測定される。次のS115にて焦点状態の検出処理が行われる。S116にて制御部119は、所定の露出制御プログラム線図に従って撮像素子の像信号蓄積時間や絞り制御値を演算する。次のS117で制御部119は、操作部117を用いたユーザ操作により、画素ずらしモードがONになっているか否かを判定する。画素ずらしモードとは画素ずらし撮影のためのレンズ駆動(画素ずらし駆動)を行うモードである。画素ずらしモードがONになっている場合、S118に処理を進め、OFFであればS128に移行する。S118にて制御部119は、画像信号の保存数を計数するカウンタ(CNTと記す)の値を0に初期化した後、S119に進む。
S119にて制御部119は、レリーズボタンの全押し操作によって第2スイッチSW2がONになったかどうかを判定する。第2スイッチSW2がOFFの場合、S113に戻り、第1スイッチSW1の判定処理が実行される。S119にて第2スイッチSW2がONの場合、S120に進む。S120にて制御部119は、画素ずらし駆動のための第1および第2補正レンズの目標信号を演算して像振れ補正レンズ駆動部104に指令する。制御部119は画素ずらし駆動を実行しながら、S121にて第1および第2補正レンズが、指令した画素ずらしの目標信号に相当する目標位置まで移動したかどうかを判定する。各補正レンズが画素ずらしの目標位置まで移動していないことが検出された場合にはS120に戻り、画素ずらしの目標信号の演算と指令を続行する。一方、S121にて画素ずらしの目標位置まで各補正レンズが移動したことが検出された場合にはS122に処理を進める。
S122にて撮像素子が駆動され、制御部119は撮像素子の電荷蓄積、および蓄積した電荷の転送、読み出し制御を行う。S123では、S122で読み出された画像信号を記憶部118が一時記憶する。S124で制御部119は、画像信号の保存数を計数するカウンタCNTの値に1を加えて更新する。S125で制御部119はカウンタCNTの値が所定枚数に達したか否かを判定する。カウンタCNTの値が所定値に達していない場合にはS120に戻り、次の補正レンズの目標位置を演算して画素ずらしの駆動制御を続行する。またS125でカウンタCNTの値が所定値に達した場合、S126へ移行する。
S126で制御部119は、画素ずらし駆動によって取得した複数の画像信号を合成する処理を実行し、1枚の高精細画像を生成する。S127ではS126で生成された画像データが記録媒体に保存される。以上で撮影動作が終了し、S113へ処理を戻す。S113で第1スイッチSW1がONであれば、前記した動作を繰り返す。
一方、S117で画素ずらしモードがONでない場合には、S128に移行する。S128で制御部119は第2スイッチSW2がONであるか否かを判定する。第2スイッチSW2がOFFである場合にはS113へ戻り、SW1およびSW2がONになるまで検出動作を続行する。S128で第2スイッチSW2がONの場合には、画素ずらし駆動は行われない。つまり、S129に進んで撮像素子が駆動され、制御部119は撮像素子の電荷蓄積、および蓄積した電荷の転送、読み出し制御を行う。次のS130で画像信号が記憶部118に記憶されて、S131の画像記録後に撮影動作を終了する。
以上の手順により撮影動作が実行された際、像振れ補正処理は、撮影シーケンスとは別の一定の周期で繰り返し実行される。像振れ補正レンズによる像振れ補正処理について、図8を参照して説明する。なお、以下では第1振動センサ201の検出情報に基づく処理部分のみ説明するが、第2振動センサ202の検出情報に基づく処理も同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図8のS101で処理が開始し、S102で第1振動センサ201により検出された振れ信号が取得される。振れ信号は、S103にて図5の積分器501が積分処理し、角速度信号から角度信号に変換される。次にS104では、第1駆動ゲイン処理部502が、S103で生成された振れ角速度信号に、所定のゲインを乗算することにより、第1補正レンズ103の目標位置を算出する。この目標位置が第1レンズ位置制御部205に入力されることで、像振れ補正処理が実行される(S105)。
S106では、第2駆動ゲイン処理部503が、S103で生成された振れ角速度信号に、所定のゲインを乗算することにより、第2補正レンズ113の目標位置を算出する。S107にて制御部119は、操作部117を用いたユーザ操作によって画素ずらしモードがONになっているか否かを判定する。画素ずらしモードがONである場合、S108に処理を進め、画素ずらしモードがONでない場合にはS109に移行する。S108では、図7のS120にて演算された画素ずらし目標位置信号が、S106で算出された像振れ補正のための第2補正レンズ113の目標位置に加算される。加算結果は、第2補正レンズ113に対する新たな目標位置であり、この目標位置は第3レンズ位置制御部211に入力される。第2補正レンズ113により、像振れ補正処理と画素ずらし駆動処理が実行される(S109)。
一方、S107にて画素ずらしモードがONでないと判定された場合には、S109に進む。この場合、画素ずらしの目標信号が第2補正レンズ113の目標位置に加算されないため、像振れ補正処理のみが実行される。S110にて処理を終了する。
以上の動作により、第1および第2補正レンズを使用した像振れ補正が実行されるとともに、第2補正レンズ113が画素ずらしのために駆動されて、像振れ補正と画素ずらしの両方を同時に実行することが可能になる。
また、本実施形態では、図6(A)のように、チルト駆動の回転半径が第2補正レンズ113に比べて大きい第1補正レンズ103によって主に像振れ補正が行われる。チルト駆動の回転半径が第1補正レンズ103に比べて小さい第2補正レンズ113によって、像振れ補正と画素ずらし駆動が行われる。第1補正レンズ103は、チルト駆動の回転半径が大きいので、チルト回転角に対する撮像部109の撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が大きい。これに対し、第2補正レンズ113は、チルト駆動の回転半径が小さいのでチルト回転角に対する撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が小さい。つまり、第2補正レンズ113は、チルト回転角に対して、撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が小さいので、画素ずらしのための非常に微小な駆動を行うことができる。こうして、第1補正レンズ103により行われる、大きな像振れに対する像振れ補正と、第2補正レンズ113により行われる、画素ずらしのための微小な駆動とを両立させることができる。
本実施形態では、チルト駆動の回転半径の異なる2つの補正レンズを用いて像振れ補正と画素ずらし処理を両立させる例を説明した。本発明の適用上、チルト駆動の構成に限定されないことに関して、図6(B)を参照して説明する。図6(B)は複数の補正レンズが光軸方向に対して直交する方向に移動する構成例を示す模式図である。第1補正レンズ103と第2補正レンズ113は、光軸に対して直交するシフト方向に駆動される。同じシフト駆動距離に対して、各レンズによる撮像部109の撮像面におけるシフト方向の光軸変化量は異なる。つまり、第1補正レンズ103による、撮像面におけるシフト方向の光軸変化量は、第2補正レンズ113による、撮像面におけるシフト方向の光軸変化量に比べて大きい。このような光学構成でも本発明を実現可能である。
図9は、像振れ補正目標位置と、画素ずらし駆動による第1補正レンズ103および第2補正レンズ113の駆動目標位置の一例を示す図である。図9(A)は第1補正レンズ103の目標位置の時間的変化を例示する。横軸は時間軸であり、上側にはX方向の像振れ補正のための目標位置信号を示し、下側にはY方向の像振れ補正のための目標位置信号を示す。像振れ補正レンズの駆動方向に関し、撮像光学系の光軸方向に直交する第1の方向をX方向とし、撮像光学系の光軸方向および第1の方向に直交する第2の方向をY方向とする。図9(B)は第2補正レンズ113の目標位置の時間的変化を例示する。横軸は時間軸であり、上側にはX方向の像振れ補正のための目標信号に、画素ずらし駆動のための目標信号を加算した目標位置信号を示す。下側にはY方向の像振れ補正のための目標信号に、画素ずらし駆動のための目標信号を加算した目標位置信号を示す。
図9(C)を参照し、第2補正レンズ113の画素ずらし駆動による画素ずらし撮影について説明する。図9(C)は、元画像のRGB各配列に対する画素ずらし駆動を模式的に表した図である。図9(C)の左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とする。元画像に対し、第2補正レンズ113をX方向に所定量で偏心させることにより、図9(C)にて左端に示すように、元画像に対してX方向に1画素ピッチだけずれた画像を取得できる。次に2回目の画素ずらし駆動では、1回目の画素ずらし状態のままで第2補正レンズ113をX方向およびY方向に所定量だけ偏心させることで、図9(C)の中央に示すように元画像に対して斜め方向に半画素ピッチずれた画像を取得できる。さらに3回目の画素ずらし駆動では、2回目の画素ずらし状態のままで第2補正レンズ113をX方向に偏心させることで図9(C)の右端に示すように元画像に対して斜め方向に半画素ピッチだけずれた撮影画像データを得ることができる。このように元画像に対して所定量の画像ずらしを行った画像データを含めた合計4回の撮影画像データを合成することによって、高解像度の画像を生成することができる。
本実施形態では、複数の補正レンズを使用して像振れ補正と画素ずらしのための駆動を行うことができる。複数の補正レンズとは、例えば、同じ駆動量に対する撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が異なる、2つの像振れ補正レンズである。光軸変化量の大きい方の像振れ補正レンズは、像振れ補正目標値にしたがって駆動される。光軸変化量の小さい方の像振れ補正レンズは、像振れ補正目標位置に、画素ずらしのための目標位置を加算した信号にしたがって駆動される。これにより、像振れ補正のための大きな駆動と画素ずらしのための微小な駆動を両立させることができ、像振れ補正性能を低下させることなく精度の高い画素ずらし駆動を実現できる。本実施形態によれば、画素ずらしのために振れ補正レンズの敏感度を設計した場合、大きな手ぶれ等を補正するための駆動ストロークが確保できなくなるという問題を解決し、手持ち撮影で像振れ補正を行いつつ画素ずらし撮影が可能である。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態では、像振れ補正レンズの駆動による、撮像面におけるシフト方向の光軸変化量が小さい方の第2補正レンズ113を用いて、画素ずらし駆動を行う処理を説明した。しかし実際の光学系の構成によっては、像振れ補正レンズの駆動による、撮像面におけるシフト方向の光軸変化量は、焦点距離により異なる。一般的に撮像光学系の焦点距離が短い場合には、焦点距離が長い場合に比べて撮像面におけるシフト方向の光軸変化量は小さくなる。焦点距離が長い場合に画素ずらしを行える微小な光軸変化量が得られるように、像振れ補正レンズの光学設計を行ってしまうと、焦点距離が短い場合に支障を来たす可能性がある。つまり、焦点距離が短い場合の画素ずらし駆動にて、所望の光軸変化量が得られない可能性がある。そこで、本実施形態では焦点距離に応じて、画素ずらしに使用する像振れ補正レンズを適切に選択することで、焦点距離によらず精度の高い画素ずらしを行うことを目的とする。画素ずらしの方法、制御方法に関しては第1実施形態と基本的に同じであるため、以下では図10および図11を参照して、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略する。このような説明の省略については後述の実施形態でも同じである。
図10は、像振れ補正目標位置と、画素ずらし駆動による第1補正レンズ103および第2補正レンズ113の駆動目標位置について、焦点距離による違いを例示した図である。図10(A)は焦点距離が相対的に短い場合の波形例を示し、図10(B)は焦点距離が相対的に長い場合の波形例を示している。図10(A)および(B)にて、第1補正レンズ103のX方向、Y方向の目標位置の時間的変化を上側に示し、第2補正レンズ113のX方向、Y方向の目標位置の時間的変化を下側に示す。図10(B)に示すように、焦点距離が長い場合には第1実施形態と同様である。すなわち、第2補正レンズ113による像振れ補正のための目標位置に、画素ずらしのための目標位置を加算した演算結果に基づいて、第2補正レンズ113が駆動される。これに対して、焦点距離が短い場合には、図10(A)に示すように、第1補正レンズ103による像振れ補正のための目標位置に、画素ずらしのための目標位置を加算した演算結果に基づいて、第1補正レンズ103が駆動される。
図11を参照して、本実施形態における画素ずらし駆動の手順を説明する。図11は画素ずらし駆動の処理例を示すフローチャートである。なお撮像装置の画素ずらし撮影時のシーケンスに関しては、第1実施形態にて図7で示したとおりである。図11に示すS101からS104、S106、S107、S110については図8と同じであるため、相違点であるS1001からS1005を説明する。
S104、S106での処理後に、S107で画素ずらしモードがONになっていると判定された場合、S1001に処理を進め、画素ずらしモードがONでないと判定された場合にはS1004へ移行する。S1001にて制御部119は、撮像光学系の焦点距離を所定値と比較する。所定値は判定用の閾値である。焦点距離が所定値より大きいか否かについて判定処理が行われ、焦点距離が所定値より大きい場合、S1002に進み、焦点距離が所定値以下である場合、S1003に進む。
S1002では、S106にて算出された第2補正レンズ113の像振れ補正のための目標位置に対し、図7のS120にて演算された画素ずらしの目標位置信号が加算され、新たな第2補正レンズ目標位置が算出される。また、S1003では、S104にて算出された第1補正レンズ103の像振れ補正のための目標位置に対し、図7のS120にて演算された画素ずらし目標位置信号が加算され、新たな第1補正レンズ目標位置が算出される。S1002またはS1003の処理後にS1004に進む。
S1004では、算出された第1補正レンズ目標位置が第1レンズ位置制御部205へ入力されることで、第1補正レンズ103により像振れ補正処理、または像振れ補正処理および画素ずらし処理が実行される。S1005では、算出された第2補正レンズ目標位置が第3レンズ位置制御部211へ入力されることで、第2補正レンズ113により像振れ補正処理、または像振れ補正処理および画素ずらし処理が実行される。
以上のように、焦点距離が閾値より大きい場合には、第1補正レンズ103を用いた像振れ補正、および第2補正レンズ113を用いた像振れ補正処理と画素ずらし処理が行われる。また、焦点距離が閾値以下の場合には、第1補正レンズ103を用いた像振れ補正処理と画素ずらし処理、および第2補正レンズ113を用いた像振れ補正処理が実行される。
本実施形態では、焦点距離を所定の閾値と比較した結果に応じて、画素ずらしに使用する像振れ補正レンズを選択することで、焦点距離によらず精度の高い画素ずらし撮影を行える。
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態を説明する。第2実施形態では、画素ずらしのための像振れ補正レンズの駆動に関する選択制御を説明したが、本実施形態では、2つの像振れ補正レンズを用いて画素ずらし駆動を行う場合について説明する。図9(C)で説明したように、画素ずらしのための像振れ補正レンズの駆動については、0.5画素ピッチという非常に微小な駆動精度が要求される。このため、像振れ補正レンズの光学設計および、位置検出センサ、駆動アクチュエータに対して、高い精度と性能が必要となる。精度要求を満足させるために、本実施形態では複数の像振れ補正レンズの駆動を組み合わせる制御方法を説明する。つまり、2つの像振れ補正レンズの駆動精度として、単体では0.5画素ピッチという高い精度を出せない場合でも、2つの像振れ補正レンズの駆動を組み合わせることで、0.5画素ピッチに対応する駆動量でのレンズ駆動を実現可能である。以下では、第1補正レンズ103の最小駆動分解能を1.5画素のピッチとし、第2補正レンズ113の最小駆動分解能を1画素のピッチとした場合を例示して説明する。
図12は、本実施形態における像振れ補正目標位置と、画素ずらし駆動による各補正レンズの駆動目標位置の一例を示す図である。図12(A)は第1補正レンズ103のX方向、Y方向の目標位置信号について時間的変化を例示する。図12(B)は第2補正レンズ113のX方向、Y方向の目標位置信号について時間的変化を例示する。図12(C)は、画素ずらし駆動による元画像のRGB各配列の動きを模式的に表した図である。
まず図12(C)の最も左端に示すように、1回目の画素ずらしによって元画像のデータをX方向に1画素分だけずらす処理が行われる。これは、最小駆動分解能が1画素である第2補正レンズ113をX方向に1画素分偏心させることによって可能である。元画像に対してX方向に1画素ピッチだけずれた画像が取得できる。次の画素ずらしでは図12(C)の左端から2つ目の図に示すように、1回目の画素ずらし状態のままで、X方向およびY方向に1.5画素ずつずらす処理が行われる。これは、最小駆動分解能が1.5画素である第1補正レンズ103をX方向およびY方向に1.5画素ずつ偏心させることによって可能である。元画像に対して斜め左下方向に1.5画素ピッチずらした位置関係になる。さらに図12(C)の左端から3つ目の図に示すように、第2補正レンズ113が第1補正レンズ103の駆動方向と逆方向(斜め右上方向)、つまりX方向およびY方向にそれぞれ1画素のピッチで駆動される。これにより、元画像に対して斜め方向に半画素ピッチずれた画像を取得できる。
さらに3回目の画素ずらしでは図12(C)の右端の図に示すように、X方向に1画素分ずらす処理が行われる。これは、2回目の画素ずらし状態のままで、第2補正レンズ113をX方向に1画素分偏心させることによって可能である。元画像に対して斜め方向に0.5画素ピッチだけずれた画像を得ることができる。このように2つの像振れ補正レンズを組み合わせて駆動することで、元画像に対して所定量ずらした画像データを含む合計4回の撮影画像データが得られるので、これらのデータを合成することで高解像度の画像を生成できる。
本実施形態によれば、1つの像振れ補正レンズだけでは実現できない0.5画素ピッチの偏心量を2つの像振れ補正レンズの偏心量を組み合わせることで実現できる。
103,113 像振れ補正レンズ
104 像振れ補正レンズ駆動部
109 撮像部
119 制御部

Claims (8)

  1. 撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像手段と、
    前記被写体の画像の像振れを補正する第1および第2の像振れ補正手段と、
    振れの検出信号を取得して前記第1および第2の像振れ補正手段を制御して前記像振れを補正する制御を行うとともに、前記第1もしくは第2の像振れ補正手段または前記第1および第2の像振れ補正手段を移動させながら前記撮像手段で複数の画像を取得する画素ずらしの制御を行う制御手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は前記画素ずらしの制御により、前記撮像手段に係る画素ピッチに対応する駆動量で前記第1または第2の像振れ補正手段を移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像手段における光軸変化量は、前記第1の像振れ補正手段の移動量と前記第2の像振れ補正手段の移動量とが同じ場合、前記第1の像振れ補正手段の移動による前記光軸変化量の方が、前記前記第2の像振れ補正手段の移動による前記光軸変化量に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の像振れ補正手段により像振れ補正の制御を行い、前記第2の像振れ補正手段により像振れ補正および画素ずらしの制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記撮像光学系の焦点距離が閾値以下である場合、前記第1の像振れ補正手段により像振れ補正および画素ずらしの制御を行い、前記撮像光学系の焦点距離が前記閾値より大きい場合、前記第2の像振れ補正手段により像振れ補正および画素ずらしの制御を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記振れの検出信号に対してゲインを乗算した信号に、前記画素ずらしの目標信号を加算する処理を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記撮像手段に係る第1の画素ピッチに対応する駆動量で前記第1の像振れ補正手段を移動させ、前記第1の画素ピッチとは異なる第2の画素ピッチに対応する駆動量で前記第2の像振れ補正手段を移動させて前記画素ずらしの制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  8. 撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像手段と、前記被写体の画像の像振れを補正する第1および第2の像振れ補正手段を備える撮像装置にて実行される制御方法であって、
    検出手段によって前記撮像装置の振れを検出する工程と、
    制御手段が前記振れの検出信号を取得して前記第1および第2の像振れ補正手段を制御して前記像振れを補正する制御を行うとともに、前記第1もしくは第2の像振れ補正手段または前記第1および第2の像振れ補正手段を移動させながら前記撮像手段で複数の画像を取得する画素ずらしの制御を行う工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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