JP5806518B2 - ズームレンズ及びそれを備えた撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ズームレンズ及びそれを備えた撮像装置に関するものである。
従来より一眼レフカメラやコンパクトカメラ、ビデオカメラといった撮像装置では、ズームレンズと撮像素子を備え、画角の異なる画像を得るものが多く知られている。
最近では、ズームレンズの十分な変倍比の確保のほかに、室内などの明るさが少ない環境での撮影に対しても撮影画像のノイズ低減に有利なFナンバーが小さい明るいズームレンズが求められている。
例えば、特許文献1には明るい高変倍比のズームレンズを用いた撮像装置が開示されている。
一方、特許文献2,3には軸上色収差や像面湾曲を電気的に補正する撮像装置が開示されている。
特許文献4には画像回復フィルターを用いて電気的に画像情報を補正する撮像装置が開示されている。
特開2011−28145号公報 特開2010−141814号公報 特開2008−85774号公報 特開2008−172321号公報
しかしながら、ズームレンズは望遠側ほどで軸上色収差が目立ちやすくなる。
特に、ズームレンズの望遠端で大口径を維持しようとすると、軸上色収差補正のためのレンズ材料選択が制限されることによるコスト高や、特許文献1のごとく最も物体側のレンズ群の構成レンズ枚数の増加による大型化につながる。
一方、特許文献2,3には、軸上色収差を電気的に補正する際の好ましいレンズ系の具体的な開示は見当たらない。
特許文献4には、レンズ系のデータが示されているが、変倍比の確保と望遠端での明るさの確保の両立が求められる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、本発明は、画像処理を併用することで大口径ながら画質も良好な画像が得られる撮像装置を提供することを目的とする。
もしくは、画像信号処理による画質向上を行いやすいズームレンズを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、
ズームレンズと、ズームレンズの像側に配置され、ズームレンズによる像を電気信号に変換する撮像面をもつ撮像素子を有する撮像装置において、
ズームレンズは、
物体側から像側に順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、複数のレンズ群を持ち全体で正の屈折力を持つリアレンズ群グループからなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して各レンズ群の間隔が変化し、
第1レンズ群中のレンズの総数は3以下であり、
リアレンズ群グループ中の何れかのレンズ群がフォーカシングのために移動するフォーカシングレンズ群であり、
フォーカシングレンズ群は、フォーカシングレンズ群の位置を違えた少なくとも3つのフォーカシング状態にて連続撮影可能に光軸方向に移動し、
少なくとも3つのフォーカシング状態にて得られた複数の撮影画像情報から、それぞれ異なる色成分に対応する画像情報を取得して、軸上色収差が補正された完成画像情報を生成する画像情報補正回路を備え、
以下の条件式を満足することを特徴とする撮像装置を提供できる。
3.5<ft(d)/fw(d)<35 (1)
0.8<ft(d)/(fw(d)・Ftmin(d))<2.0 (2)
0.05<|ΔC−gaxist/ft(d)|×10<3.0 (3)
0≦|Δd sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4A)
0≦|Δg sat/ΔC−gaxist|≦0.624B’
0≦|ΔC sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4C)
0.1<|Pimg/ΔC−gaxist|<0.75 (5)
3≦|Ntake|≦100 (6)
ただし、
ft(d)は、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
fw(d)は、ズームレンズの広角端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
Ftmin(d)は、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での最小F値、
ΔC−gaxistは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のC線の焦点とg線の焦点との差、
Δd satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のd線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
Δg satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のg線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
ΔC satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のC線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
Pimgは、ズームレンズの望遠端、無限遠合焦時、最小F値時におけるフォーカシングレンズ群を駆動しての連続撮影される画像のうち完成画像情報に使用する画像を得る際の光軸方向の像面移動ピッチの平均値、
Ntakeは、連続撮影時の撮影回数、
である。
なお、無限遠の物体の場合、「焦点」が合焦位置となる。
正の屈折力のレンズ群が最も物体側に配置された上述のズームレンズの構成とすることで、負屈折力の第2レンズ群以降での増倍機能を確保しやすくなる。それにより、ズームレンズの変倍比の確保に有利となる。加えて、望遠端での入射瞳径を大きくしやすく、望遠端での明るさの確保に有利となる。
ここで、第1レンズ群中のレンズの総数を3以下とすることで、第1レンズ群の径方向、厚さ方向の小型化に有利となる。
また、フォーカシングはリアレンズ群グループ中のレンズ群で行うことが好ましい。
第1レンズ群でもフォーカシングは可能であるが、重量が大きくなりやすいので、連続撮影するための制御が難しくなる。
第2レンズ群でもフォーカシングは可能であるが、フォーカシング時の像のサイズの変化が大きくなりやすい。
画像信号補正回路は、フォーカシングレンズ群の位置が異なる少なくとも3つのフォーカシング状態にて得られた複数の撮影画像情報から、それぞれ異なる色成分に対応する画像情報を取得して、軸上色収差が補正された完成画像情報を生成する。
なお、あるフォーカシング状態にて撮影画像のエリアにより完成画像を生成するために使用する色情報が変わるようにしてもかまわない。完成画像情報の生成に使用しないエリアがあってもかまわない。連続撮影において完成画像情報の生成に使用しない撮影コマがあっても構わない。
条件式(1)は、ズームレンズの好ましい変倍比を特定するものである。
条件式(1)の下限値を下回らないようにして変倍比を確保することで、画角変化の自由度が確保され、種々の撮影シーンに対応できる。
条件式(1)の上限値を上回ると、ズームレンズの大型化や撮影時のカメラブレの影響が生じやすくなる。
条件式(2)は、好ましい変倍比と望遠端Fナンバーのバランスを特定したものである。
条件式(2)の下限値を下回らないように明るさを確保することで、撮影画像のノイズの低減に有利となる。また、被写界深度を小さくでき、印象的な画像撮影を行い易くなる。
条件式(2)の上限値を上回らないようにすることで、信号処理による収差補正が行い難いコマ収差や非点隔差の過大を抑えやすくなる。その作用により、ズームレンズの高コスト化(例えば、レンズ枚数の増大、硝材コストの上昇、製造精度の厳密化等)の低減に有利となる。
条件式(3)は、画像合成を前提としたときの好ましい軸上色収差量を特定するものである。
条件式(3)下限値を下回らないようにして軸上色収差量を許容することで大口径、高変倍比のズームレンズ設計が行い易くなる。
条件式(3)上限値を上回って軸上色収差量が過大になると、連続撮影時のフォーカシングレンズ群の移動量も大きくなりやすく、駆動制御が難しくなる。画像合成を行った場合でも軸上色収差の影響が無視できなくなってくる。
条件式(4A)、(4B)、(4C)は、それぞれ、d線、g線、C線の好ましい球面収差量を特定するものである。
条件式(4A)、(4B)、(4C)の下限値を下回ることはない。
条件式(4A)、(4B)、(4C)の上限値を上回らないようにすることで、各色の球面収差の画像処理による補正(例えばウィナーフィルタによる画像回復処理)の省略もしくは簡略化が可能となり、画質向上のための計算量を少なくできる。
条件式(5)は、軸上色収差を考慮した連続撮影における好ましい像面移動ピッチを特定するものである。
条件式(5)の下限値を下回ると、軸上色収差補正のための撮影コマ数が増大しやすくなり、撮影画像情報を一時的又は永久に保存するメモリー容量が必要になり撮像装置のコストが大きくなる。
条件式(5)の上限値を上回ると、画像合成による軸上色収差補正効果が小さくなる。
条件式(6)は、連続撮影における好ましい撮影コマ数を特定するものである。
条件式(6)の下限値を下回ると画像合成による軸上色収差補正効果が小さくなる。
条件式(6)の上限値を上回ると撮影画像情報を一時的又は永久に保存するメモリー容量が必要になり撮像装置のコストが大きくなる。
上述の発明において、更には以下のように構成することがより好ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式を満足する。
0≦|ΔdS-M0.7t/ΔC−gaxist|<0.5 (7)
0.3<|ΔdAS0.7t/ΔC−gaxist|<3 (8)
ただし、
ΔdS-M0.7tは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面とメリディオナル像面との差、
ΔdAS0.7tは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面の近軸像面からの偏倚量、
である。
条件式(7)は好ましい非点隔差を特定するものである。
条件式(7)の下限値を下回ることはない。
非点隔差は画像処理にて補正することが難しいため、上限値を上回らないように非点隔差を低減することが好ましい。
条件式(8)は、サジタル像面における好ましい像面湾曲を特定するものである。
画像合成上は像面湾曲が補正されているほうが後の画像処理の負担が軽減できる。しかしながら、球面収差と像面湾曲を共に良好に補正することは光学設計上難しい。
条件式(8)の下限値を下回らないように像面湾曲を許容することで画像合成処理も含めた全体最適化に有利となる。
条件式(8)の上限値を上回らないように像面湾曲の過大を抑えることで、連続撮影における撮影数を低減させやすくなる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1レンズ群は、広角端での位置に対して望遠端において物体側に位置することが望ましい。
これにより、広角端にて全長が小さくなり、また、広角端付近での第1レンズ群の有効径を小さくしやすくなり、小型化と画角の確保の両立に有利となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループは、
正屈折力の第3レンズ群を備え、
フォーカシングレンズ群は第3レンズ群よりも像側に配置され、
広角端での位置よりも望遠端にて第3レンズ群は物体側に位置し、且つ、第3レンズ群とフォーカシングレンズ群との距離は変化することが望ましい。
第3レンズ群を移動させることでズームレンズ全体の変倍比確保に有利となる。
フォーカシングレンズ群がズームレンズ中の像側よりに位置するように構成でき、フォーカシング時の倍率の変化を抑えやすくなる。
また、以下のように構成できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループは、正屈折力の第3レンズ群、第3レンズ群よりも像側の正屈折力の第4レンズ群の2つのレンズ群からなり、
第4レンズ群がフォーカシングレンズ群であることが望ましい。
これにより、レンズ群数を少なくでき、小型化に有利となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
第2レンズ群と第3レンズ群のそれぞれが少なくとも4つのレンズを含み、
第4レンズ群は1つのレンズからなることが望ましい。
これにより、ズームレンズの明るさを確保しても画像処理で補正の難しい収差の低減に有利となる。
第4レンズ群を1つのレンズとすることでフォーカシングのためのレンズ群移動の負荷を軽減でき、フォーカシングや連射の高速化に有利となる。
また、以下のように構成できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループが正屈折力の第3レンズ群、第3レンズ群よりも像側の負屈折力の第4レンズ群、第4レンズ群よりも像側の正屈折力の第5レンズ群からなり、
第4レンズ群がフォーカシングレンズ群であることが望ましい。
これにより、第4レンズ群を負の屈折力にすることでそれよりも物体側の各々のレンズ群の径方向のサイズを小さくしやすくなる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
第4レンズ群は1つのレンズからなることが望ましい。
これにより、ズームレンズの明るさを確保しても画像処理で補正の難しい収差の低減に有利となる。
第4レンズ群を1つのレンズとすることでフォーカシングのためのレンズ群移動の負荷を軽減でき、フォーカシングや連射の高速化に有利となる。
また、画像処理による収差補正が可能である点を考慮すると、以下のズームレンズとすることが好ましい。
また、他の側面において本発明にしたがうズームレンズは参考例であって、物体側から像側に順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、複数のレンズ群を持ち全体で正の屈折力を持つリアレンズ群グループからなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して各レンズ群の間隔が変化し、
第1レンズ群中のレンズの総数は3以下であり、
リアレンズ群グループ中の何れかのレンズ群がフォーカシングのために移動するフォーカシングレンズ群であり、
以下の条件式を満足することを特徴とする。
3.5<ft(d)/fw(d)<35 (1)
0.8<ft(d)/(fw(d)・Ftmin(d))<2.0 (2)
ただし、
ft(d)は、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
fw(d)は、ズームレンズの広角端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
Ftmin(d)は、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での最小F値、
である。
これらの作用効果は、撮像装置において上述したものと同じである。
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式を満足することが望ましい。
0.05<|ΔC−gaxist/ft(d)|×10<3.0 (3)
0≦|Δd sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4A)
0≦|Δg sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4B)
0≦|ΔC sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4C)
ただし、
ΔC−gaxistは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のC線の焦点とg線の焦点との差、
Δd satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のd線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
Δg satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のg線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
ΔC satは、ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のC線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
である。
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式を満足することが望ましい。
0≦|ΔdS-M0.7t/ΔC−gaxist|<0.5 (7)
0.3<|ΔdAS0.7t/ΔC−gaxist|<3 (8)
ただし、
ΔdS-M0.7tは望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面とメリディオナル像面との差、
ΔdAS0.7tは望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面の近軸像面からの偏倚量、
である。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1レンズ群が広角端での位置に対して望遠端にて物体側に位置することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループは、
正屈折力の第3レンズ群を備え、
フォーカシングレンズ群は第3レンズ群よりも像側に配置され、
広角端での位置よりも望遠端にて第3レンズ群は像側に位置し、且つ、第3レンズ群とフォーカシングレンズ群との距離は変化することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループが正屈折力の第3レンズ群、第3レンズ群よりも像側の正屈折力の第4レンズ群の2つのレンズ群からなり、
第4レンズ群がフォーカシングレンズ群であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
第2レンズ群と第3レンズ群のそれぞれが少なくとも4つのレンズを含み、
第4レンズ群は1つのレンズからなることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループは、正屈折力の第3レンズ群、第3レンズ群よりも像側の負屈折力の第4レンズ群、第4レンズ群よりも像側の正屈折力の第5レンズ群からなり、
第4レンズ群がフォーカシングレンズ群であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
第4レンズ群は1つのレンズからなることが望ましい。
また、画像補正回路は、例えば、特開2008−85774号公報に開示された収差補正方法と同等の動作を行うのでよい。
像面湾曲が生じる場合は、複数コマの画像情報を用いて赤のモノトーン画像情報を生成し、赤のモノトーン画像情報に用いる複数コマの画像情報とは異なる組み合わせの複数コマの画像情報を用いて緑のモノトーン画像を生成し、さらに、赤および緑のモノトーン画像情報に用いる複数コマの画像情報とは異なる組み合わせの複数コマの画像情報を用いて青のモノトーン画像を生成するようにしてもよい。
複数コマからひとつのモノトーン画像情報を得る場合、画像の継ぎ目を補間する情報処理を行うことが好ましい。
更には、画像信号補正回路は、撮像素子から得られる画像情報を基に、赤、緑、青のモノトーン画像情報を生成し、それぞれのモノトーン画像情報を合成してカラー画像情報を生成する回路を含むことが好ましい。
更には、画像信号補正回路は、赤、緑、青のモノトーン画像情報における倍率の差や歪みを補正する回路を含むことが好ましい。そうすることで、ズームレンズにおける倍率の色収差や歪曲収差を許容でき、いっそうの低コスト化もしくは高画質化が行える。
また、赤、緑、青のモノトーン画像情報に対してそれぞれ画像回復処理を行い、それらの画像回復処理されたモノトーン画像情報からカラー画像情報を生成することが好ましい。
画像回復処理としては、例えば特許文献4にて紹介されているようなウィナーフィルタによる画像回復、一般的な逆フィルタ(インバースフィルタ)による画像回復、最大エントロピー法(Maximum entropy method)、Tikhonov-Miller 法、Richardson-Lucy 法、Van Cittert 法、Landweber 法等による画像回復処理を用いることが可能である。
上述の構成は任意に複数を同時に満足することがそれぞれの効果を高められより好ましい。
また、各条件式について、以下のようにすることで、効果をいっそう確実にでき好ましい。
条件式(1)について、
変倍比が大きいほど色補正による画質向上の効果が得られる。下限値は7.0、更には9.0、更には15.0、更には17.0とすることがより好ましい。
上限値を25、更には20とすることがより好ましい。
条件式(2)について、
下限値を0.85とすることがより好ましい。
上限値を1.5、更には1.3とすることがより好ましい。
条件式(3)について、
下限値を0.07、更には0.085とすることがより好ましい。
上限値を2.0、更には1.5とすることがより好ましい。
条件式(4A)、(4B)、(4C)について、
下限値を0.01として球面収差を許容することで他の収差補正に有利となり好ましい。
条件式(4A)、(4C)について、
C線とd線は人間にとって認識しやすい波長であるので、上限値を0.4としてC線とd線の球面収差を補正することで完成画像の画質向上につながる。
更には上限値を、0.3、0.2、0.1とすることがより好ましい。
条件式(5)について、
下限値を0.2、更には0.3とすることがより好ましい。
上限値を0.7、更には0.65とすることがより好ましい。
条件式(6)について、
下限値を4、更には5とすることで像面湾曲を許容しやすくなり好ましい。
上限値を20、更は10とすることがより好ましい。
本発明によれば、画像処理を併用することで大口径ながら最終的には良好な画質の記録画像を得られる撮像装置を提供することができる。
もしくは、画像処理により画質向上を行いやすいズームレンズを提供することができる。
本発明のズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、第2の中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。 本発明のズームレンズの実施例2の図1と同様の図である。 実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラ(収差補正撮像装置)の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの動作を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラにおいて撮像光学系の光軸上に設定される基準領域の具体例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの動作を概略的に示す図であって、中心部のみピントがあっている画像情報が撮影される状態を示す図である。 図8に示す状態で撮影される画像情報を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの動作を概略的に示す図であって、中心部のみピントがあっている画像情報が撮影される状態を示す図である。 図10に示す状態で撮影される画像情報を示す図である。 図9に示す画像情報の部分画像情報と図11に示す画像情報の部分画像情報とを合成して得られる完成画像情報を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの各基準領域における撮影動作を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの動作を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの各基準領域における撮影動作の具体例を示す図であって、赤色光の画像情報の取得時の様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの各基準領域における撮影動作の具体例を示す図であって、緑色光の画像情報の取得時の様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの各基準領域における撮影動作の具体例を示す図であって、青色光の画像情報の取得時の様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルスチルカメラの撮影動作の具体例を示す図であって、(a)は光軸方向における基準領域の位置関係を示す図であり、(b)は各基準領域にて得られる像のイメージセンサ上での位置を示す図である。 歪曲収差の補正を説明する図である。
本実施形態のズームレンズ及びそれを備えた撮像装置の構成による作用効果を説明する。なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えない。従って、以下で説明する本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
まず、はじめに本発明のズームレンズの実施例1、2について説明する。その後、これらのズームレンズを備えた撮像装置について説明する。
実施例1、2の無限遠物点合焦時の広角端(a)、第2の中間焦点距離状態(b)、望遠端(c)のレンズ断面図をそれぞれ図1〜図2に示す。図1〜図2中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、明るさ(開口)絞りはS、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、赤外光を制限する波長域制限コートを施したローパスフィルタを構成する平行平板はF、電子撮像素子のカバーガラスの平行平板はC、像面はIで示してある。なお、カバーガラスCの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしてもよい。平行平板Fは、ローバスフィルターの機能を持たないようにしてもよい。
また、各実施例において、明るさ絞りSは第3レンズ群G3と一体で移動する。数値データはいずれも無限遠の被写体に合焦した状態でのデータである。各数値の長さの単位はmm、角度の単位は°(度)である。フォーカシングはいずれの実施例も第4レンズ群G4(ウォブリングも行う)の移動により行う。
さらに、ズームデータは広角端(WE)、第1の中間焦点距離状態(ST1)、第2の中間焦点距離状態(ST2)、第3の中間焦点距離状態(ST3)、望遠端(TE)での値である。
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを配置している。
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は像側に移動する。また、明るさ絞りSは、開口サイズを変化させて光量を調整する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、両凹負レンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズとの接合レンズからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
非球面は、第3レンズ群G3の物体側の両凸正レンズの両面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの像側面との3面に用いている。
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSを含む正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4とを配置している。
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は像側へ移動した後反転して物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、さらに物体側に凸の軌跡で移動する。また、明るさ絞りSは、開口サイズを変化させて光量を調整する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと像側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の正メニスカスレンズの像側面と、第2レンズ群G2の物体側から2番目の負メニスカスレンズの物体側面と、最も像面側の負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の最も物体側の正メニスカスレンズの両面と、最も像面側の正メニスカスレンズの像側面と、第4レンズ群G4の正メニスカスレンズの物体面との8面に用いている。
なお、実施例2のr13の面は、フルアパーチャ時に光量が飽和しないようにNDフィルタを挿脱する場合に、適正な位置である。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記の外、fは全系焦点距離、fbはバックフォーカス、f1、f2…は各レンズ群の焦点距離、IHは像高、FNOはFナンバー、ωは半画角、WEは広角端、STは中間焦点距離状態、TEは望遠端、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。後述するレンズ全長は、レンズ最前面からレンズ最終面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。fb(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。
なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A4 4 +A6 6 +A8 8 +A10y10+A12y12
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「E−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 ∞ 1.35
2 29.689 0.83 1.80100 34.97
3 17.924 0.01 1.56384 60.67
4 17.924 3.00 1.49700 81.54
5 235.371 0.15
6 19.084 2.23 1.49700 81.54
7 135.690 0.60
8 ∞ 可変
9 -248.257 0.40 1.88300 40.76
10 6.347 2.48
11 -11.865 0.40 1.72916 54.68
12 24.830 0.50
13 ∞ -0.30
14 15.534 1.13 1.94595 17.98
15 -241.099 可変
16(絞り) ∞ 0.66
17* 6.390 1.98 1.58313 59.38
18* -17.590 1.10
19 24.987 0.40 1.90366 31.31
20 5.010 2.46 1.51633 64.14
21 -8.754 可変
22 -24.613 0.40 1.51633 64.14
23 5.957 可変
24 23.136 2.03 1.53071 55.60
25* -11.859 可変
26 ∞ 0.30 1.51633 64.14
27 ∞ 0.40
28 ∞ 0.50 1.51633 64.14
29 ∞ 0.53
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第17面
k=0.000
A4=-4.06725e-04,A6=9.30636e-07,A8=-5.54087e-08
第18面
k=0.000
A4=6.84350e-04,A6=-1.58461e-06,A8=4.14283e-08
第25面
k=0.000
A4=1.13168e-04,A6=5.08826e-06,A8=-2.60893e-07

ズームデータ

WE ST2 TE ST1 ST3
焦点距離 4.40 13.66 67.53 7.41 28.78
FNO. 2.35 3.50 4.18 2.87 4.71
画角2ω 72.25 28.08 5.21 46.74 12.26
fb(in air) 6.09 4.02 2.88 4.97 1.91
全長(in air) 46.57 50.32 57.92 46.35 53.71

d8 -0.14 8.05 19.89 2.66 12.48
d15 16.57 7.34 0.54 10.97 3.73
d21 1.68 3.73 3.53 2.78 5.16
d23 1.90 6.73 10.63 4.52 9.98
d25 4.59 2.90 1.30 3.93 1.38

像高 3.83
群焦点距離
f1=33.35 f2=-5.80 f3=7.95 f4=-9.25 f5=15.08
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 34.841 1.00 1.94595 17.98
2 26.844 0.01 1.56384 60.67
3 26.844 3.90 1.77250 49.60
4* 2462.339 可変
5 51.853 0.90 1.88300 40.76
6 7.998 4.46
7* -18.408 1.94 1.86400 40.58
8 -25.340 0.01 1.56384 60.67
9 -25.340 2.24 1.92286 18.90
10 -14.042 0.72
11* -10.644 1.64 1.74320 49.34
12* -16.970 可変
13 ∞ 0.00
14* 11.287 2.27 1.58313 59.38
15* 30.495 1.40
16(絞り) ∞ 0.91
17 18.327 1.47 1.77019 46.94
18 32.800 0.10
19 9.006 1.76 1.43875 94.93
20 8.969 0.01 1.56384 60.67
21 8.969 0.94 1.92286 18.90
22 5.940 0.01 1.56384 60.67
23 5.940 2.13 1.59201 67.02
24* 8.993 可変
25* 12.164 1.97 1.59201 67.02
26 101.810 可変
27 ∞ 0.50 1.54771 62.84
28 ∞ 0.50
29 ∞ 0.50 1.51633 64.14
30 ∞ 0.50

像面(撮像面) ∞

非球面データ
第4面
k=0.000
A4=3.87653e-07
第7面
k=0.000
A4=7.98273e-05,A6=-3.30264e-07,A8=1.44643e-08,A10=-1.38365e-10
第11面
k=0.000
A4=-4.61272e-05
第12面
k=1.809
A4=-1.73152e-05
第14面
k=-1.002
A4=-5.22258e-05,A6=-1.85991e-07
第15面
k=0.000
A4=-1.51340e-04,A6=2.93047e-07
第24面
k=0.000
A4=4.38041e-04,A6=2.88402e-06,A8=4.78058e-08
第25面
k=0.000
A4=-1.30283e-04,A6=5.99394e-08,A8=-2.57719e-08

ズームデータ
WE ST2 TE ST1 ST3
焦点距離 6.12 12.76 23.75 8.10 20.28
FNO. 1.42 1.66 1.84 1.51 1.82
画角2ω 73.96 38.16 20.82 58.43 24.52
fb (in air) 7.30 10.24 11.52 8.56 11.76
全長 (in air) 64.16 60.51 66.25 59.90 63.74

d4 0.30 8.38 17.26 2.42 14.38
d12 22.17 6.84 0.30 14.43 1.20
d24 4.60 5.27 7.38 4.69 6.61
d26 5.58 8.65 10.13 6.88 10.40

像高 4.60
群焦点距離
f1=48.82 f2=-11.62 f3=16.88 f5=23.15
以上の実施例1、2の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図3、図4に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は第2の中間焦点距離状態、(c)は望遠端における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。各図中、“ω”は半画角を示す。
次に、各実施例における条件式(1)〜(3)、(4A)〜(4C)、(5)〜(8)の値を掲げる。

実施例1 実施例2
条件(1) 15.34 3.88
条件(2) 0.88 1.15
条件(3) 0.09 1.32
条件(4A) 0.02 0.03
条件(4B) 0.62 0.02
条件(4C) 0.02 0.08
条件(5) 0.33 0.64
条件(6) 5.85 8.5
条件(7) 0.392 -0.0025
条件(8) -1.015 -0.4145

実施例1 実施例2
(1)fw(d) 4.40 6.12
(2)ft(d) 67.53 23.75
(3)Ftmin(d) 4.18 1.84
(4)ΔC−gaxist 0.0610 0.3140
(5)ΔC sat 0.0015 0.0259
(6)Δd sat -0.0010 0.0099
(7)Δg sat 0.0376 0.0068
(8)Pimg 0.0200 0.2000
(9)ΔdS-M0.7t 0.0239 -0.0008
(10)ΔdAS0.7t -0.0619 -0.0253
次に、上述のズームレンズを備える撮像装置の実施形態について説明する。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
ここでは、本発明を、デジタルスチルカメラに適用した例について説明する。
図5のブロック図に示すように、本実施形態に係るデジタルスチルカメラ1(収差補正撮像装置)は、図示せぬ筐体内に、撮像光学系2と、撮像光学系2が結んだ像を画像情報として取得する撮像機能部3と、撮像機能部3が取得した画像情報等の各種画像情報を表示する画像情報表示パネルとを設けた構成とされている。
ここで、撮像光学系2は、上述した実施例1または2に係るズームレンズを用いる。
また、画像情報表示パネルとしては、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネルや、有機または無機EL(electroluminescence)ディスプレイパネル等、任意の構成のものを用いることができる。本実施形態では、画像情報表示パネルとして、LCDパネル4が用いられている。
また、撮像機能部3には、撮像光学系2の光軸O方向における後述するイメージセンサ21(撮像素子)と像面との相対位置を変化させるためのフォーカシング駆動装置5Bが設けられている。フォーカシング駆動装置5Bは、ズームレンズ中のフォーカシングレンズ群の駆動を行う。また、ズーミング駆動装置5Aは、変倍時に各レンズ群を駆動する。
フォーカシング駆動装置5Bは、フォーカシングレンズ群を駆動させることにより、光軸O方向における像面とイメージセンサ21との相対距離(相対的位置関係)を変化させるものである。駆動装置5は、例えばねじ送り機構やシリンダ機構の他、ピエゾ素子またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いたアクチュエータ等、任意の機構によって構成することができる。
以下、撮像機能部3の詳細な構成について説明する。
撮像機能部3は、デジタルスチルカメラ1を構成する各装置に電力を供給する電源部PWと、CPU(Central Processing Unit)等から構成されてデジタルスチルカメラ1の各部の制御を行うシステムコントローラ20(制御装置)と、システムコントローラ20の動作を制御する制御用シーケンスのプログラムや制御用の各種パラメータ等が予め格納されたROM20aと、システムコントローラ20による各種シーケンスの遂行に必要なデータを一時的に格納するワークエリアとして用いられるRAM20bとを有している。
システムコントローラ20は、電源部PWの動作を制御して、撮像装置本体2を構成する各装置への電力の供給を制御するものである。
システムコントローラ20は、撮像装置本体2の電源状態がONとなると、ROM20aからプログラム,パラメータ等を読み出して所定の処理を行う。これにより、デジタルスチルカメラ1のシステムが起動し、電気的に撮影可能な状態となる。
撮像光学系3の背後には、平板状のイメージセンサ21(撮像素子)が配置されている。これにより、イメージセンサ21の平板状の受光エリアには、撮像光学系3によって被写体画像が結像されるようになっている。
イメージセンサ21としては、CCD(Charge Coupled Devices)を用いたものや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたものなど、任意のものを用いることができる。また、グローバルシャッタ方式の高速CMOSセンサや、シングルスロープ型A/D変換器を各画素列ごとに集積して高速化した高速CMOSセンサ等を用いることができる。本実施形態では、イメージセンサ21として、CCDを用いたイメージセンサを用いている。
撮像装置本体2には、イメージセンサ21を駆動するCCDドライバ22が設けられている。これにより、イメージセンサ21は、撮像光学系3を介して得られた光学的な被写体画像を電気的な撮像信号に変換して出力する。
撮像装置本体2には、イメージセンサ21が出力する撮像信号を増幅するアンプ23と、アンプ23の出力をデジタル変換するA/D変換器24が設けられている。
イメージセンサ21の受光面には微小な受光素子がマトリクス状に配列されている。また、各受光素子には、赤(R、C線),緑(G、d線),青(B、g線)のいずれかの色に対応する微小なマイクロカラーフィルタが設けられている。イメージセンサ21の各受光素子から各マイクロカラーフィルタに対応する色ごとにシリアルに出力される撮影信号は、アンプ23で適切なレベルに増幅された後、A/D変換器24によってデジタル変換されて、赤色,緑色、青色の各画像データとされる。
撮像装置本体2には、イメージセンサ21によって得られた画像データに対してホワイトバランス調節、ガンマ補正などの各種データ処理を行うデータ処理回路25(画像処理装置)と、データ処理回路25によって処理された画像データを画像情報としてLCDパネル4に表示するLCDドライバ26とが設けられている。撮像装置本体2が撮影モードとなっている場合には、データ処理回路25にはA/D変換器24からの画像データが入力され、このデータ処理回路25で必要な処理が行われた1画像分の画像データが次々にLCDドライバ26に送られる。これにより、LCDパネル4には撮影中の被写体画像が動画として表示されるようになる。なお、システムコントローラ20は、撮影モード時では、LCDパネル4にイメージセンサ21で撮影中の画像を表示する表示モードと、LCDパネル4に撮影中の画像を表示しない非表示モードとに切り換えることができるようになっている。
また、撮像装置本体2には、撮像時の自動露出制御(AE制御)を行うAE処理回路27が設けられている。データ処理回路25からの画像データは、AE処理回路27にも送られる。このAE処理回路27は、入力される各画像データと、その時点でCCDドライバ22にセットされているイメージセンサ21の電荷蓄積時間、すなわち電子シャッタのシャッタ秒時とに基づいてイメージセンサ21の被写体輝度の測光値を算出する。そして、システムコントローラ20は、この測光値に基づいて新たな電子シャッタのシャッタ秒時を決定し、このシャッタ秒時をCCDドライバ22にフィードバックする、これにより、イメージセンサ21の駆動が調節され、AE制御が行われる。
撮像装置本体2には、データ処理回路25から出力された画像データを記録する外部記憶装置が設けられている。本実施形態では、外部記憶装置として、フラッシュメモリ28が用いられている。このフラッシュメモリ28は、撮像装置本体2に対して着脱を可能にして設けられている。
撮像装置本体2には、システムコントローラ20と他の機器との間でのデータのやり取りを行うためのI/Oポート31が設けられている。I/Oポート31には、使用者の入力を受け付ける入力部32と、外部の機器が接続される外部接続端子群33が接続されている。
入力部32は、例えば、レリーズスイッチ,ズームレバー,キー操作部等からなり、これらの操作に応じた信号は、I/Oポート31を介してシステムコントローラ20に入力される。システムコントローラ20は、この入力信号に応じて、各種の処理、制御を行う。外部接続端子群33は、外部記憶装置であるメモリカードを装着するメモリスロットや外部のコンピュータと接続するためのコネクタ等からなるものである。この外部接続端子群33に外部記憶装置やコンピュータを接続することで、I/Oポート31を介してデータの入出力を行うことができる。
ここで、再生モード時には、システムコントローラ20は、入力部32に入力された使用者の指示に基づいて、フラッシュメモリ28または外部接続端子群33に接続された外部記憶装置から表示対象となる画像データを読み出して、データ処理回路25に送出する。これにより、表示対象の画像データがLCDドライバ26に送られて、LCDパネル4に画像が表示される。
以下、このデジタルスチルカメラ1の撮影動作の詳細について、図6のフローチャートを用いて説明する。
[第一基準領域への移動動作]
システムコントローラ20は、入力部32を介して使用者から撮影指令が入力されると、任意のズームポジションにある撮像光学系2に対して、不図示のレンズ駆動装置を操作して、像面とイメージセンサ21との相対距離を調整する(ステップSA1)。具体的には、フォーカシングレンズ群を駆動させて、相対的にイメージセンサ21の受光面を、撮像光学系2の光軸O方向に沿って順次設定された複数の基準領域A1,A2,…、ANのうちのいずれかの領域内に位置させる。
ここで、厳密に言うと、フォーカシングレンズ群の移動により、倍率が変化する。実際は、一定収差域内の微小変化となるので、この倍率変化は無視することができる。または、倍率変化を考慮した信号変換や補間による変換を行うこともできる。
本実施形態では、システムコントローラ20は、相対的にイメージセンサ21の受光面を第一基準領域A1内に位置させる。
ここで、各基準領域は、撮像光学系2の光軸O方向において、イメージセンサ21の受光エリア上の、少なくとも被写体P(図9参照)が含まれる領域の一部でピントが合う範囲内に設定される。
図7に簡略化して示すように、鏡筒100内の撮像光学系2の結像面Fは、像面湾曲収差の影響により、曲面となっている(具体的には各収差図を参照)。本実施形態では、撮像光学系2の光軸O方向におけるイメージセンサ21の相対的な移動範囲のうち、イメージセンサ21が取得する画像情報のうち受光面の中心部に対応する領域でピントが合う範囲を第一基準領域A1とし、イメージセンサ21が取得する画像情報のうちの受光面の周縁部に対応する領域でピントが合う範囲を第二基準領域A2としている。
次に、撮像光学系2のズームポジションの検出が行われる(ステップSA2)。そして検出されたズームポジション及び撮像光学系2のレンズ構成から、予め算出される像面の湾曲状態に合わせて最適な被写体像が得られる各色に対する撮影回数(2回からn回)が決定されるとともに、フォーカシングレンズ群の移動方向及び作動量が決定される(ステップSA3)。
[第一回画像情報取得動作]
実際の第一画像情報取得動作では、後述するように、複数の単色の画像情報に基づいて、第一基準領域A1に対応する多色の画像情報GC1を得る。
このようにイメージセンサ21の受光面を第一基準領域A1内に位置させた状態で、システムコントローラ20は、CCDドライバ22に動作指令を出して、後述する所定の撮影動作を行わせて、第一回目の画像情報を取得する(ステップSA4)。
この状態では、受光エリア上の被写体Pの少なくとも一部でピントが合った画像情報が得られる。
[第二基準領域への移動動作]
システムコントローラ20は、第一回の画像情報の取得が終了すると、駆動装置5を操作して、イメージセンサ21の受光エリア上の被写体Pが含まれる領域のうち、以前の画像情報取得時に得た画像情報とは異なる領域でピントが合うように、撮像光学系2とイメージセンサ21との相対距離を変更する(ステップSA5)。具体的には、フォーカシングレンズ群の位置を調整して、イメージセンサ21の受光面を、第二基準領域A2内に位置させる。
[第二回画像情報取得動作]
この状態で、システムコントローラ20は、CCDドライバ22に動作指令を出して、所定の撮影動作を行わせて、第二回目の画像情報を取得する(ステップSA6)。
この状態では、受光エリア上の被写体Pのうち、第一回画像情報取得時に得た画像情報とは異なる領域でピントが合った色の画像情報が得られる。
以降は、イメージセンサ21の受光エリア上の被写体Pが含まれる領域全てについてそれぞれピントが合った状態の画像が撮影されるまで、システムコントローラ20がフォーカシングレンズ群の位置調整動作と撮影動作とを繰り返す(ステップSAn,SAn+1)。
本実施形態では、基準領域として、第一基準領域A1と第二基準領域A2との二つの領域を設定している。
この場合には、第一画像情報取得動作において、図8に示すように、例えば像面とイメージセンサ21との相対距離を変更することで、図9に示すように、受光エリア上の被写体Pが含まれる領域の中心部P1のみピントがあっている画像情報GC1が得られる。
また、第二画像情報取得動作において、図10に示すように、例えば像面とイメージセンサ21との位置関係を調整することで、図11に示すように、受光エリア上の被写体Pが含まれる領域の周縁部P2のみピントがあっている第二の画像情報G2が得られる。なお、実際の第二画像情報取得動作では、後述するように、複数の単色の画像情報に基づいて、第二基準領域A2に対応する多色の画像情報GC2を得る。
次に、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、各画像情報取得工程で得た画像情報から、撮像光学系2とイメージセンサ21との光軸O方向の相対距離に応じた領域(ピントの合っている領域)のみを切り出して部分画像情報を得る(ステップSAn+2)。具体的には、データ処理回路25は、第一の画像情報GC1からは中心部P1のみを切り出し、第二の画像情報GC2からは周縁部P2のみを切り出して、それぞれ部分画像情報とする。
ここで、像面とイメージセンサ21との光軸O方向の相対位置関係と、得られる画像情報においてピントの合っている領域との関係は、撮像光学系2の光学特性(撮像光学系2のレンズデータ等から算出される像面湾曲特性)、ズーム光学系における撮影時のズームポジションにおける光学特性、被写体の画角等に応じて、予め求めることができる。
また、一度の画像情報取得動作で得られる画像情報のうち、ピントの合っている領域は、撮像光学系2の像面歪曲の状況により、画面中心から画面周縁部にかけて同心状に区画される領域のうちの一つである場合もあるが、画面中心から画面周縁部にかけて同心状に区画される領域のうちの複数領域でピントが合う場合もある。このように複数領域でピントが合う場合には、ピントの合っている領域のそれぞれについて画像情報中から切り出して、それぞれを部分画像情報とすることができる。
システムコントローラ20は、この情報に基づいて、各回の画像情報取得工程で得た画像情報のうち、ピントの合っている領域を特定して、データ処理回路25に部分画像情報を生成させる。
その後、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、得られた部分画像情報を合成して、被写体の中心から周縁部まで全体にわたってピントが合っている、鮮明な画像情報(完成画像情報)を生成する。具体的には、データ処理回路25は、図11に示すように、第一の画像情報GC1の中心部P1と、第二の画像情報GC2の周縁部P2とを合成して、中心部が第一の画像情報GC1の領域P1、周縁部が第二の画像情報GC2の領域P2によって構成される画像情報GC3を生成する。
なお、各部分画像情報は、合成処理の都合上、隣接する領域の部分画像情報と、領域の境界部分の情報が一部重複させられる。そして、各部分画像情報を合成するにあたっては、隣接する領域の部分画像情報において、重複する部分同士が混合される。具体的には、各部分画像情報において、隣接する領域との境界近傍では、隣接する領域に近い部分ほど当該部分画像情報の使用比率が低くなり、境界上では各部分画像の使用比率は半々となるように設定される。これにより、隣接する領域の境界部分における画像情報の継ぎ目が目立たなくなる。
すなわち、このデジタルスチルカメラ1では、撮像光学系2が像面歪曲収差を有していても、被写体の中心から周縁部まで全体にわたってピントが合っている、鮮明な画像情報を得ることができる。言い換えれば、このデジタルスチルカメラ1は、撮像光学系2を複雑な構成とすることなしに、像面歪曲収差を補正して、被写体の中心から周縁部まで全体にわたってピントが合っている、鮮明な画像情報を得ることができる。
これにより、このデジタルスチルカメラ1によれば、撮像光学系2の構成を簡略化して製造コストを抑えながら、撮像光学系2の像面歪曲収差を良好に補正して、被写体の中心から周縁部まで、全体にわたって鮮明な画像情報を取得することができる。
以下、本実施形態に係るデジタルスチルカメラ1の、各基準領域での撮影動作(各多色画像情報取得工程での多色の画像情報を取得する際の動作)について説明する。
[第一回フォーカシングレンズ群位置調整]
システムコントローラ20は、各基準領域における画像情報の取得にあたって、駆動装置5を操作して、像面とイメージセンサ21との相対距離を変化させるようにフォーカシングレンズ群の位置を微調整する(ステップSB1)。具体的には、デジタルスチルカメラ1によって取得する画像情報に含めたい光の波長域のうちの一部の波長域に対する撮像光学系2の合焦位置をイメージセンサ21に一致させる。
[第一回撮影]
この状態で、システムコントローラ20は、CCDドライバ22に動作指令を出して、第一回目の撮影を行う(ステップSB2)。
本実施形態では、イメージセンサ21の各受光素子から各マイクロフィルタに対応する色ごとにシリアルに出力される撮影信号に基づいて例えば赤色、緑色、青色のうちの一色について画像データが取得される。
この状態では、デジタルスチルカメラ1によって取得する画像情報に含めたい光の波長域のうちの一部の波長域に対応する単色の画像情報が得られる。
[第二回フォーカシングレンズ群位置調整]
システムコントローラ20は、第一回撮影が終了すると、駆動装置5を操作して、像面とイメージセンサ21との相対距離を変化させるようにフォーカシングレンズ群の位置を変更する(ステップSB3)。具体的には、撮像光学系2の光軸O方向での撮像光学系2とイメージセンサ21との相対距離を、デジタルスチルカメラ1によって取得する画像情報に含めたい光の波長域のうち、第一回フォーカシングレンズ群位置調整時とは異なる別のRGBの中の一色に対応する波長域の光に対する撮像光学系2の合焦位置をイメージセンサ21に一致させる。
[第二回撮影]
この状態で、システムコントローラ20は、CCDドライバ22に動作指令を出して、第二回目の撮影を行う(ステップSB4)。
この状態では、デジタルスチルカメラ1によって取得する画像情報に含めたい光の波長域のうち、第一回撮影時に得た画像情報とは異なる一部の波長域に対応する単色の画像情報が得られる。
以降は、デジタルスチルカメラ1によって取得する画像情報に含めたい光の波長域全体について対応する画像情報が取得されるまで、システムコントローラ20が相対位置調整動作と撮影動作とを繰り返す(ステップSBn,SBn+1)。
このように単色の光について個別に画像情報の取得を行うことで、軸上色収差による影響を最小とした、鮮明な単色の画像情報が得られる。
RGBの中の別の色(イメージセンサ21の検出可能な色調がRGB以上の色調に分解されている場合には、分解された残りの色)に対応してデータの取得を繰り返す。
ここで、撮像光学系2による各波長の光の結像位置は、撮像光学系2のレンズ構成や、ズームポジションによって変わる。これら各波長の光の結像位置は、撮像光学系2のレンズ構成等の特性データから予め算出することができる。
撮影動作に要する時間を最小限にするために、撮影に当たっては、撮影時におけるイメージセンサ21の移動量が最小となるように、各波長の光の画像取得順序を決定することが好ましい。
図14に、画像取得順序の一例を示す。ここで、図14に示す例では、撮像光学系2の光軸O上に、物体側からB,G,Rの順に各色ごとの像が結像している(具体的には収差図を参照)。図14において、Bの像が結像される位置からGの像が結像される位置までの距離をD1、Gの像が結像される位置からRの像が結像される位置までの距離をD2とし、イメージセンサ21の受光面からGの像が結像される位置までの距離をαとする。
また、D2>D1であり、α<D2であり、D2−D1>2αである。
この条件下では、相対的にイメージセンサ21の受光面を、第一回目の撮像の際にはGの像が結像される位置に移動させ、第二回目の撮像の際にはBの像が結像される位置に移動させ、第三回目の撮像の際にはRの像が結像される位置に移動させることで、撮影時におけるイメージセンサ21の移動量が最小となる。
本実施形態では、デジタルスチルカメラ1は、可視光域の光全体について画像情報を取得する構成とされている。
具体的には、第一回フォーカシングレンズ群位置調整では、図15に示すように、赤色光に対する撮像光学系2の合焦位置をイメージセンサ21に一致させる。この状態では、イメージセンサ21の受光面と撮像光学系2による赤色光の結像面が一致するので、受光面には、赤色光のみによる像が鮮明に結像される。
第一回撮影では、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、A/D変換器24からデータ処理回路25に出力される画像データのうち、赤色の画像データのみ抽出させる。これにより、赤色光に対応する単色の画像情報が得られる。
第二回フォーカシングレンズ群位置調整では、図16に示すように、緑色光に対する撮像光学系2の合焦位置をイメージセンサ21に一致させる。この状態では、イメージセンサ21の受光面と撮像光学系2による緑色光の結像面が一致するので、受光面には、緑色光のみによる像が鮮明に結像される。
第二回撮影では、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、A/D変換器24からデータ処理回路25に出力される画像データのうち、緑色の画像データのみ抽出させる。これにより、緑色光に対応する単色の画像情報が得られる。
第三回フォーカシングレンズ群位置調整では、図17に示すように、青色光に対する撮像光学系2の合焦位置をイメージセンサ21に一致させる。この状態では、イメージセンサ21の受光面と撮像光学系2による青色光の結像面が一致するので、受光面には、青色光のみによる像が鮮明に結像される。
第三回撮影では、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、A/D変換器24からデータ処理回路25に出力される画像データのうち、青色の画像データのみ抽出させる。これにより、青色光に対応する単色の画像情報が得られる。
ここで、フォーカシングレンズ群の位置と、得られる画像情報においてピントの合っている領域との関係は、撮像光学系2の光学特性に基づいて予め求めることができる。システムコントローラ20は、この情報に基づいて、各回のフォーカシングレンズ群位置調整において、フォーカシングレンズ群の位置を決定する。
次に、システムコントローラ20は、データ処理回路25の動作を制御して、得られた単色の画像情報を合成して、多色の画像情報(完成画像情報)を生成する(ステップSBn+2)。
上記のように、各回の撮影では、軸上色収差による影響を最小とした、鮮明な画像情報が得られる。このような鮮明な単色の画像情報を合成することで、軸上色収差による影響を最小とした、鮮明な多色の画像情報が得られる。
すなわち、このデジタルスチルカメラ1では、撮像光学系2が軸上色収差を有していても、この軸上色収差を良好に補正して、各基準領域に対応する鮮明な多色の画像情報を得ることができる。言い換えれば、このデジタルスチルカメラ1は、撮像光学系2を複雑な構成とすることなしに、軸上色収差を補正して、各基準領域に対応する鮮明な多色の画像情報を得ることができる。
このデジタルスチルカメラ1では、上記のように、軸上色収差が良好に補正された、各基準領域に対応する鮮明な多色の画像情報に基づいて、完成画像情報を生成する。
これにより、このデジタルスチルカメラ1によれば、撮像光学系2の構成を簡略化して製造コストを抑えながら、撮像光学系2の像面歪曲収差及び軸上色収差を良好に補正して、鮮明な完成画像情報(多色の画像情報)を取得することができる。
また、このデジタルスチルカメラ1では、システムコントローラ20によって、撮像光学系2とイメージセンサ21との相対距離の調整作業と、イメージセンサ21による撮影とが自動的に行われるので、使用者は、複雑な操作を行うことなく、容易に完成画像情報を得ることができる。
以下、これまでに説明した像面歪曲収差の補正と、軸上色収差の補正とを合わせて補正する動作について、図18を用いて説明する。ここで、図18(a)は、撮像光学系2の光軸O方向における基準領域の位置関係を示す図であり、図18(b)は各基準領域にて得られる像のイメージセンサ上での位置を示す図である。
図18(a)に示すように、撮像光学系2の結像面Fは、像面歪曲収差の影響により、物体側(図18(a)では紙面左側)に凹となる曲面をなしている。本実施形態では、撮像光学系2の光軸O方向において、イメージセンサ21の受光面のうち被写体が含まれる領域の中心部P1’でピントが合う範囲を第一基準領域A1’とし、受光面のうち被写体が含まれる領域の中間部P2’でピントが合う範囲を第二基準領域A2’とし、受光面のうち被写体が含まれる領域の周縁部P3’でピントが合う範囲を第三基準領域A3’としている。
また、本実施形態に示す撮像光学系2では、図18(a)に示すように、軸上色収差の影響により、撮像光学系2の光軸O上に、物体側からB,G,Rの順に各色ごとの像が結像される。すなわち、本実施形態に示す撮像光学系2では、光軸O方向に沿って、物体側から順に、Bに対応する結像面FB、Gに対応する結像面FG、Rに対応する結像面FRが位置している。
この条件下では、合焦位置を、第一基準領域A1’内のBの像が結像される位置B1に調整させることにより、Bの波長について、被写体が含まれる領域の中心部P1’にピントが合った画像情報が得られる。
次に、合焦位置を、第一基準領域A1’内のGの像が結像される位置G1に移動させることにより、Gの波長について、被写体が含まれる領域の中心部P1’にピントが合った画像情報が得られる。
次に、合焦位置を、第一基準領域A1’内のRの像が結像される位置R1に移動させることにより、Rの波長について、被写体が含まれる領域の中心部P1’にピントが合った画像情報が得られる。
次いで、合焦位置を、光軸O上の第二基準領域A2’内のBの像が結像される位置B2に移動させることにより、Bの波長について、被写体が含まれる領域の中間部P2’にピントが合った画像情報が得られる。
次に、合焦位置を、光軸O上の第二基準領域A2’内のGの像が結像される位置G2に移動させることにより、Gの波長について、被写体が含まれる領域の中間部P2’にピントが合った画像情報が得られる。
次に、合焦位置を、光軸O上の第二基準領域A2’内のRの像が結像される位置R2に移動させることにより、Rの波長について、被写体が含まれる領域の中間部P2’にピントが合った画像情報が得られる。
さらに、上述の手順と同様にして、合焦位置を、光軸O上の第三基準領域A3’内のBの像が結像される位置B3、Gの像が結像される位置G3、Rの像が結像される位置R3に移動させることにより、第三基準領域A3’における、R,G,Bの各波長について、それぞれ被写体が含まれる領域の周縁部P3’にピントが合った画像情報が得られる。
次いで、このように合焦位置とイメージセンサ21との相対的位置関係を合計9箇所に調整させて得られた、中心部P1’、中間部P2’、周縁部P3’の各領域に分割された、それぞれのB,G,Rの各波長に関する結像画像の画像データを適宜合成することにより、像面歪曲収差及び軸上色収差が良好に補正された良好な多色の全体画像を得ることが可能となる。
なお、上述の説明では、中心部P1’、中間部P2’、及び周辺部P3’の各領域について画像情報を取得するために、合焦位置とイメージセンサ21との相対的位置関係をを合計9箇所に調整させて画像データの取得を行う例を示した。
本発明は、これに限られることなく、合焦位置とイメージセンサ21との位置関係を変えてイメージセンサ21によって取得された複数の画像情報から、それぞれの相対的位置関係に応じて設定される領域を切り出した部分画像情報を複数得るとともに、少なくとも一の部分画像情報を取得する相対的位置関係に合焦位置とイメージセンサ21とを位置させた状態で、複数の波長の画像情報を得て、これら部分画像情報を組み合わせて多色の完成画像情報を生成することができる。
具体的には、図18において、合焦位置を光軸O上のB1点に位置させることにより、中心部P1’のB波長の画像と、中間部P2’のR波長の画像データとを一括して取得することが可能である。
このように構成することにより、合焦位置の移動量を最小限として、高速で多色の完成画像を得ることが可能となる。
ここで、上記実施形態では、各基準領域についてそれぞれ複数の単色の画像情報を取得し、データ処理回路25が、これら単色の画像情報に基づいて、各基準領域に対応する多色の画像情報を生成する構成とされた例について説明した。
本発明は、これに限られることなく、隣接する基準領域のうちの一方の基準領域については一部の単色の画像情報の取得を行わず、データ処理回路25が、この一方の基準領域に対応する多色の画像情報の生成にあたって、取得されていない色の画像情報の代わりに、隣接する基準領域で取得された単色の画像情報のうち、一方の基準領域で取得されていない色に対応する単色の画像情報を用いる構成とされていてもよい。
このように、基準領域に対応する多色の画像情報を生成する際に、隣接する基準領域に対応する1つ以上の単色の画像情報を流用することで、各基準領域についてそれぞれ単色の画像情報の生成及び多色の画像情報の生成を行う場合に比べて、取得する画像情報の数を低減することができる。このため、撮像を開始してから完成画像情報を生成するまでに要する時間を短縮することができる。
上記実施形態では、合焦位置とイメージセンサ21との相対的位置関係を調整させる駆動装置として、筐体に対して合焦位置を変化させるフォーカシング駆動装置5Bを用いた例を示した。
また、上記実施形態では、本発明を、デジタルスチルカメラに適用した例について説明した。しかし、これに限られることなく、本発明は、ビデオカメラ等、画像データを電子的に扱う各種のカメラに適用してもよい。
また、本発明による軸上色収差の補正処理は、R、G,Bの三色に限られるものではなく、二色以上(例えば四色や六色)について補正処理が行われてもよい。また、撮像光学系2の倍率色収差を、倍率色収差補正用のレンズによって補正した上で、本発明による軸上色収差の補正処理を行ってもよい。
また、合焦位置とイメージセンサとの相対的位置関係を調整するときに、d線の近軸像面を基準としてその前後に像面移動ピッチは等間隔にしている。
(歪曲収差の補正)
ところで、本発明のズームレンズを用いたときに、像の歪曲は電気的にデジタル補正する。そのため、広角端付近での像高IHを小さくし、広角端付近での有効撮像領域をたる型にしている。
以下に、像の歪曲をデジタル補正するための基本的概念について説明する。
例えば、図19に示すように、光軸と撮像面との交点を中心として有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円周上(像高)での倍率を固定し、この円周を補正の基準とする。そして、それ以外の任意の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正する。
例えば、図19において、半径Rの円の内側に位置する任意の半径r1(ω)の円周上の点P1は、円の中心に向けて補正すべき半径r1'(ω)円周上の点P2に移動させる。また、半径Rの円の外側に位置する任意の半径r2(ω)の円周上の点Q1は、円の中心から離れる方向に向けて補正すべき半径r2'(ω)円周上の点Q2に移動させる。
ここで、r'(ω)は次のように表すことができる。
r'(ω)=α・f・tanω (0≦α≦1)
ただし、
ωは被写体半画角、fは結像光学系(本発明では、ズームレンズ)の焦点距離、
αは0以上1以下である。
ここで、半径Rの円上(像高)に対応する理想像高をYとすると、
α=R/Y=R/(f・tanω)
となる。
光学系は、理想的には、光軸に対して回転対称であり、すなわち歪曲収差も光軸に対して回転対称に発生する。したがって、上述のように、光学的に発生した歪曲収差を電気的に補正する場合には、再現画像上で光軸と撮像面との交点を中心とした有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円の円周上(像高)の倍率を固定して、それ以外の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正することができれば、データ量や演算量の点で有利と考えられる。
ところが、光学像は、電子撮像素子で撮像された時点で(サンプリングのため)連続量ではなくなる。したがって、厳密には光学像上に描かれる上記半径Rの円も、電子撮像素子上の画素が放射状に配列されていない限り正確な円ではなくなる。
つまり、離散的座標点毎に表される画像データの形状補正においては、上記倍率を固定できる円は存在しない。そこで、各画素(Xi,Yj)毎に、移動先の座標(Xi',Yj' )を決める方法を用いるのがよい。なお、座標(Xi',Yj')に(Xi,Yj)の2点以上が移動してきた場合には、各画素が有する値の平均値をとる。また、移動してくる点がない場合には、周囲のいくつかの画素の座標(Xi',Yj')の値を用いて補間すればよい。
このような方法は、特にズームレンズを有する電子撮像装置において光学系や電子撮像素子の製造誤差等のために光軸に対して歪みが著しく、光学像上に描かれる上記半径Rの円が非対称になった場合の補正に有効である。また、撮像素子あるいは各種出力装置において信号を画像に再現する際に幾何学的歪み等が発生する場合等の補正に有効である。
本発明の電子撮像装置では、補正量r’(ω)−r(ω)を計算するために、r(ω)すなわち半画角と像高との関係、あるいは、実像高rと理想像高r’/αとの関係が、電子撮像装置に内蔵された記録媒体に記録されている構成としてもよい。
なお、歪曲補正後の画像が短辺方向の両端において光量が極端に不足することのないようにするには、半径Rが、次の条件式を満足するのがよい。
0≦R≦0.6Ls
ただし、Lsは有効撮像面の短辺の長さである。
好ましくは、半径Rは、次の条件式を満足するのがよい。
0.3Ls≦R≦0.6Ls
さらには、半径Rは、略有効撮像面の短辺方向の内接円の半径に一致させるのが最も有利である。なお、半径R=0の近傍、すなわち、軸上近傍において倍率を固定した補正の場合は、画質の面で若干の不利があるが、広画角化しても小型化にするための効果は確保できる。
なお、補正が必要な焦点距離区間については、いくつかの焦点ゾーンに分割する。そして、該分割された焦点ゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合と同じ補正量で補正してもよい。
ただし、その場合、分割された焦点ゾーン内の広角端において樽型歪曲量がある程度残存してしまう。また、分割ゾーン数を増加させてしまうと、補正のために必要な固有データを記録媒体に余計に保有する必要が生じあまり好ましくない。そこで、分割された焦点ゾーン内の各焦点距離に関連した1つ又は数個の係数を予め算出しておく。この係数は、シミュレーションや実機による測定に基づいて決定しておけばよい。
そして、分割されたゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合の補正量を算出し、この補正量に対して焦点距離毎に係数を一律に掛けて最終的な補正量にしてもよい。
ところで、無限遠物体を結像させて得られた像に歪曲がない場合は、
f=y/tanω
が成立する。
ただし、yは像点の光軸からの高さ(像高)、fは結像系(本発明ではズームレンズ)の焦点距離、ωは撮像面上の中心からyの位置に結ぶ像点に対応する物点方向の光軸に対する角度(被写体半画角)である。
結像系に樽型の歪曲収差がある場合は、
f>y/tanω
となる。つまり、結像系の焦点距離fと、像高yとを一定とすると、ωの値は大きくなる。
以上のように、本発明にかかる撮像装置は、画像処理を併用することで大口径ながら最終的には良好な画質の記録画像を得られる場合に適している。
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
S…明るさ絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
I…像面
1 デジタルスチルカメラ(収差補正撮像装置)
3 撮像光学系
5A ズーミング駆動装置
5B フォーカシング駆動装置
20 システムコントローラ(制御装置)
21 イメージセンサ(撮像素子)
25 データ処理回路(画像処理装置)

Claims (8)

  1. ズームレンズと、前記ズームレンズの像側に配置され、前記ズームレンズによる像を電気信号に変換する撮像面をもつ撮像素子を有する撮像装置において、
    前記ズームレンズは、
    物体側から像側に順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、複数のレンズ群を持ち全体で正の屈折力を持つリアレンズ群グループからなり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して前記各レンズ群の間隔が変化し、
    前記第1レンズ群中のレンズの総数は3以下であり、
    前記リアレンズ群グループ中の何れかのレンズ群がフォーカシングのために移動するフォーカシングレンズ群であり、
    前記フォーカシングレンズ群は、フォーカシングレンズ群の位置を違えた少なくとも3つのフォーカシング状態にて連続撮影可能に光軸方向に移動し、
    前記少なくとも3つのフォーカシング状態にて得られた複数の撮影画像情報から、それぞれ異なる色成分に対応する画像情報を取得して、軸上色収差が補正された完成画像情報を生成する画像情報補正回路を備え、
    以下の条件式を満足することを特徴とする撮像装置。
    3.5<ft(d)/fw(d)<35 (1)
    0.8<ft(d)/(fw(d)・Ftmin(d))<2.0 (2)
    0.05<|ΔC−gaxist/ft(d)|×10<3.0 (3)
    0≦|Δd sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4A)
    0≦|Δg sat/ΔC−gaxist|≦0.624B’
    0≦|ΔC sat/ΔC−gaxist|<0.8 (4C)
    0.1<|Pimg/ΔC−gaxist|<0.75 (5)
    3≦|Ntake|≦100 (6)
    ただし、
    ft(d)は、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
    fw(d)は、前記ズームレンズの広角端、d線における無限遠合焦時のd線での焦点距離、
    Ftmin(d)は、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のd線での最小F値、
    ΔC−gaxistは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時のC線の焦点とg線の焦点との差、
    Δd satは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のd線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
    Δg satは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のg線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
    ΔC satは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時、最小F値時のC線の軸上での球面収差の最大値と最小値の差、
    Pimgは、前記ズームレンズの望遠端、無限遠合焦時、最小F値時における前記フォーカシングレンズ群を駆動しての前記連続撮影される画像のうち前記完成画像情報に使用する画像を得る際の光軸方向の像面移動ピッチの平均値、
    Ntakeは、前記連続撮影時の撮影回数、
    である。
  2. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
    0≦|ΔdS-M0.7t/ΔC−gaxist|<0.5 (7)
    0.3<|ΔdAS0.7t/ΔC−gaxist|<3 (8)
    ただし、
    ΔdS-M0.7tは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面とメリディオナル像面との差、
    ΔdAS0.7tは、前記ズームレンズの望遠端、d線における無限遠合焦時の最大像高の0.7倍の位置におけるd線でのサジタル像面の近軸像面からの偏倚量、
    である。
  3. 前記第1レンズ群は、広角端での位置に対して望遠端において物体側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記リアレンズ群グループは、
    正屈折力の第3レンズ群を備え、
    前記フォーカシングレンズ群は前記第3レンズ群よりも像側に配置され、
    広角端での位置よりも望遠端にて前記第3レンズ群は物体側に位置し、且つ、前記第3レンズ群と前記フォーカシングレンズ群との距離は変化することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記リアレンズ群グループは、前記正屈折力の第3レンズ群、前記第3レンズ群よりも像側の正屈折力の第4レンズ群の2つのレンズ群からなり、
    前記第4レンズ群が前記フォーカシングレンズ群であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
    前記第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
    前記第2レンズ群と前記第3レンズ群のそれぞれが少なくとも4つのレンズを含み、
    前記第4レンズ群は1つのレンズからなることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記リアレンズ群グループが前記正屈折力の第3レンズ群、前記第3レンズ群よりも像側の負屈折力の第4レンズ群、前記第4レンズ群よりも像側の正屈折力の第5レンズ群からなり、
    前記第4レンズ群が前記フォーカシングレンズ群であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  8. 前記第2レンズ群は複数の負レンズと少なくとも1つの正レンズを有し、
    前記第3レンズ群は複数の正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
    前記第4レンズ群は1つのレンズからなることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
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