JP5649622B2 - 光学系および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置に用いられる光学系に関し、特に撮像により生成された画像に対して画像回復処理が行われる場合に好適な光学系に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置により被写体を撮像して得られた画像には、撮影光学系(以下、単に光学系という)の球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差等に起因する画像劣化成分としてのぼけ成分が含まれる。このようなぼけ成分は、無収差で回折の影響もない場合に被写体の一点から出た光束が撮像面上で再度一点に集まるべきものが、ある広がりをもって像を結ぶことで発生する。
ここにいうぼけ成分は、光学的には、点像分布関数(Point Spread Function:PSF)により表され、ピントのずれによるぼけとは異なる。また、カラー画像での色にじみも、光学系の軸上色収差、色の球面収差、色のコマ収差が原因であるものに関しては、光の波長ごとのぼけ方の相違と言うことができる。さらに、横方向の色ずれも、光学系の倍率色収差が原因であるものに関しては、光の波長ごとの撮像倍率の相違による位置ずれ又は位相ずれと言うことができる。
点像分布関数(PSF)をフーリエ変換して得られる光学伝達関数(OpticalTransferFunction:OTF)は、収差の周波数成分情報であり、複素数で表される。光学伝達関数(OTF)の絶対値、すなわち振幅成分を、MTF(Modulation Transfer Function)といい、位相成分をPTF(Phase Transfer Function)という。MTFおよびPTFはそれぞれ、収差による画像劣化の振幅成分および位相成分の周波数特性である。ここでは、位相成分を位相角として以下の式で表す。Re(OTF)およびIm(OTF)はそれぞれ、OTFの実部および虚部を表す。
PTF=tan-1(Im(OTF)/Re(OTF))
このように、光学系の光学伝達関数(OTF)は、画像の振幅成分と位相成分に対して劣化を与えるため、劣化画像は被写体の各点がコマ収差のように非対称にぼけた状態になる。
また、倍率色収差は、光の波長ごとの結像倍率の相違によって結像位置がずれた色成分ごとの像を、撮像装置の分光特性に応じて色成分ごとに取得することで発生する。このとき、RGB等の色成分間で結像位置がずれるだけでなく、各色成分内でも波長ごとの結像位置のずれ、すなわち位相ずれによる像の広がりが発生する。このため、正確には倍率色収差は単なる平行シフトの色ずれではないが、本明細書では、色ずれを倍率色収差と同じものとして記載する。
劣化画像(入力画像)における振幅成分(MTF)の劣化と位相成分(PTF)の劣化を補正する方法として、光学系の光学伝達関数の情報を用いるものが知られている。この方法は、画像回復や画像復元とも呼ばれており、以下、この光学系の光学伝達関数の情報を用いて劣化画像を補正(低減)する処理を画像回復処理(または単に回復処理)と称する。そして、詳細は後述するが、画像回復処理の方法の1つとして、光学伝達関数の逆特性を有する実空間の画像回復フィルタを入力画像に対して畳み込む(コンボリューション)方法が知られている(特許文献1参照)。また、特許文献2には、画像の劣化を補正するためのフィルタ係数を保持して画像処理(画像回復)を行う方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、物体距離が異なる被写体を撮像して得られた画像に対しても良好な画像回復を行うために、球面収差を発生させて所望の解像(MTF幅)を得る方法が開示されている。
特表2005−509333号公報 特開2010−56992号公報 特開2011−028166号公報
光学系の収差の物体距離による変動を少なくすることは、一般に困難である。このため無限遠物体距離に対して合焦した状態での性能を重視すると、最至近物体距離に対して合焦した状態での収差は悪化する傾向がある。
一方、画像回復を行うことを前提とすれば、光学系のある程度の収差を許容することができ、その結果、該光学系の物体距離全域での高画質化を容易とすることが可能である。また、光学系の小型化のために該光学系を構成する各レンズ群の屈折力を強めることで発生した収差による画像の劣化を画像回復によって補正することで、光学系の小型化を実現することもできる。
しかしながら、画像回復の強度を高くしすぎると劣化画像に含まれていたノイズ成分が強調される。また、光学系の収差の許容量が大きすぎると、画像回復を行っても画像の劣化を十分に補正できない。例えば、収差のうち像面湾曲が大きすぎると、光学系を構成するレンズの製造誤差や撮像素子の倒れによって、撮像素子上で像面が倒れてしまい、解像力の非対称性である「片ぼけ」が顕著となる。この場合、画像回復を行っても片ぼけを良好に補正できない。
したがって、画像回復を前提として光学系の物体距離全域での高画質化や小型化を実現するためには、画像回復に適した収差の発生のさせ方を考慮する必要がある。特許文献1〜3では、このような画像回復に適した光学系の収差については何ら説明されていない。このうち特許文献3では、球面収差を発生させて所望のMTF幅を得る一方、MTFピーク像面にてメリジオナル方向およびサジタル方向ともに解像力が大きく劣化している。このため、画像回復のゲインを大きくする必要があり、その結果、ノイズが増大して、良好な画質を得ることが困難である。
本発明は、画像回復を行うことを前提として、物体距離全域での高画質化や小型化に適した光学系および該光学系を用いた撮像により得られた画像に対して画像回復を行う撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、焦点調節が可能な光学系と、該光学系により形成された物体像を撮像する撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて画像を生成し、該画像に対して、前記光学系の収差に応じたフィルタ値を有する画像回復フィルタを用いて画像回復処理を行う画像処理部と、を有する撮像装置であって、前記光学系は全ての物体距離に対して像面湾曲が補正されており、前記光学系の最大像高の8割の像高を8割像高とし、該光学系を通過するメリジオナル光線のうち有効光束径の7割の位置を通る上線および下線をそれぞれ、7割上線および7割下線とし、中間物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割上線のうちd線の横収差量をΔyum、前記中間物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割下線のうちd線の横収差量をΔylm、無限遠物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割上線のうちd線の横収差量をΔyui、前記無限遠物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割下線のうちd線の横収差量をΔyli、前記撮像素子の画素ピッチをP、前記中間物体距離を、
(前記光学系全体の焦点距離/前記撮像素子の対角長)×520
としたとき、
1<|Δyum+Δylm|/|Δyui+Δyli|<12
2<|(Δyum+Δylm)|/2p<6
なる条件を満足する
なお、上記光学系により形成された物体像を撮像する撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて画像を生成し、該画像に対して、該光学系の収差に応じたフィルタ値を有する画像回復フィルタを用いて画像回復処理を行う画像処理部とを有する撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、画像回復に適した収差を発生させつつ、物体距離全域での高画質化や小型化が可能な光学系を実現することができる。また、この光学系を用いた撮像および画像回復処理を行うことで高画質の画像が得られる小型の撮像装置を実現することができる。
本発明の実施例1(数値例1)である光学系の広角端での断面図。 実施例1の光学系の広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図。 実施例1の光学系の望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例1の光学系の望遠端での最至近物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例1の光学系の望遠端での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 本発明の実施例2(数値例2)である光学系の広角端での断面図。 実施例2の光学系の広角端および望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図。 実施例2の光学系の中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例2の光学系の中間焦点距離での最至近物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例2の光学系の中間焦点距離での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 本発明の実施例3(数値例3)である光学系の広角端での断面図。 実施例3の光学系の広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態の縦収差図。 実施例3の光学系の望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例3の光学系の望遠端での最至近物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 実施例3の光学系の望遠端での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図。 各実施例の光学系が前提とする画像回復処理にて用いられる画像回復フィルタを説明する図。 上記画像回復処理による点像の補正を説明する図。 上記画像回復処理による振幅と位相の補正を説明する図。 各実施例における画像回復処理を前提とした収差の発生のさせ方を示す横収差図。 各実施例の光学系を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、具体的な実施例の説明に先立って、各実施例で用いる用語の定義と画像回復処理について説明する。
「入力画像」
入力画像は、撮像装置において撮影光学系により形成された被写体像を光電変換した撮像素子からの出力を用いて生成されたデジタル画像である。このデジタル画像は、レンズや光学フィルタ等の光学素子により構成された撮影光学系の収差の情報を含む光学伝達関数(OTF)に応じて劣化した画像である。撮像素子は、CMOSやCCD等の光電変換素子により構成される。撮影光学系は、曲率を有するミラー(反射面)を含んでもよい。また、撮影光学系は、撮像装置に対して着脱(交換)が可能であってもよい。撮像装置において、撮像素子および該撮像素子の出力を用いてデジタル画像(入力画像)を生成する信号処理回路により撮像系が構成される。
入力画像の色成分は、例えばRGB色成分の情報を有している。色成分の扱いとしては、これ以外にもLCHで表現される明度、色相および彩度や、YCbCrで表現される輝度および色差信号等、一般に用いられている色空間を選択して用いることができる。その他の色空間としては、例えば、XYZ,Lab,Yuv,JChを用いることが可能であり、さらに色温度を用いることも可能である。
入力画像や回復画像(出力画像)には、入力画像を生成した撮像時における撮影光学系の焦点距離、絞り値、合焦した被写体距離(物体距離)等の状態である撮影状態(言い換えれば、撮影条件)を示す情報としての撮影状態情報を付帯することができる。また、入力画像を補正するための各種補正情報も付帯することができる。撮像装置から、これとは別に設けられた画像処理装置に入力画像を出力し、該画像処理装置にて画像回復処理を行う場合には、入力画像に撮影状態情報や補正情報を付帯することが好ましい。撮影状態情報や補正情報は、入力画像に付帯する以外に、撮像装置から画像処理装置に直接または間接的に通信により受け渡すこともできる。
「画像回復処理」
撮像装置による撮像によって生成された入力画像(劣化画像)をg(x,y)とし、元の劣化していない画像をf(x,y)とし、光学伝達関数(OTF)のフーリエペアである点像分布関数(PSF)をh(x,y)とする場合、以下の式が成り立つ。*はコンボリューション(畳み込み積分または積和)を示し、(x,y)は入力画像上の座標(位置)を示す。
g(x,y)=h(x,y)*f(x,y)
この式をフーリエ変換して周波数面での表示形式に変換すると、以下の式のように周波数ごとの積の形式になる。Hは点像分布関数(PSF)hをフーリエ変換したものであり、光学伝達関数(OTF)に相当する。G,Fはそれぞれ、g,fをフーリエ変換したものである。(u,v)は2次元周波数面での座標、すなわち周波数を示す。
G(u,v)=H(u,v)・F(u,v)
撮像により生成された劣化画像から元の画像を得るためには、以下のように、上記式の両辺をHで除算すればよい。
G(u,v)/H(u,v)=F(u,v)
F(u,v)、すなわちG(u,v)/H(u,v)を逆フーリエ変換して実面に戻すことで、元の画像f(x,y)である回復画像が得られる。
ここで、H−1を逆フーリエ変換したものをRとすると、以下の式のように実面での画像に対するコンボリューション処理を行うことで、同様に元の画像f(x,y)である回復画像を得ることができる。
g(x,y)*R(x,y)=f(x,y)
このR(x,y)が画像回復フィルタである。入力画像が2次元であるとき、一般に画像回復フィルタも該2次元画像の各画素に対応したタップ(セル)を有する2次元フィルタとなる。また、一般に画像回復フィルタのタップ数(セル数)が多いほど画像回復精度が向上するため、出力画像としての要求画質、画像処理装置としての画像処理能力、撮影光学系の収差の特性等に応じて実現可能なタップ数を設定する。
画像回復フィルタは、少なくとも収差の特性を反映している必要があるため、従来の水平垂直各3タップ程度のエッジ強調フィルタ(ハイパスフィルタ)等とは全く異なる。また、画像回復フィルタは、撮影光学系の収差の情報を含む光学伝達関数(OTF)に基づいて生成されるため、劣化画像(入力画像)における振幅成分と位相成分の劣化をともに高精度に補正することができる。
また、実際の入力画像にはノイズ成分が含まれる。このため、上記のように光学伝達関数(OTF)の完全な逆数をとって作成した画像回復フィルタを用いると、劣化画像が回復されるだけでなくノイズ成分が大幅に増幅されてしまう。これは、入力画像の振幅成分にノイズの振幅が付加されている状態に対して撮影光学系のMTF(振幅成分)を全周波数にわたって1に戻すようにMTFを持ち上げるためである。撮影光学系による振幅劣化であるMTFは1に戻るが、同時にノイズ成分のパワースペクトルも持ち上がってしまい、結果的にMTFを持ち上げる度合い、すなわち回復ゲインに応じてノイズが増幅されてしまう。
したがって、ノイズがある場合には鑑賞用画像としては良好な画像は得られない。これを式で示すと以下のように表せる。Nはノイズ成分を表している。
G(u,v)=H(u,v)・F(u,v)+N(u,v)
G(u,v)/H(u,v)=F(u,v)+N(u,v)/H(u,v)
この点については、例えば、式(1)に示すウィナーフィルタのように画像信号とノイズ信号の強度比(SNR)に応じて回復度合いを制御する方法が知られている。
M(u,v)はウィナーフィルタの周波数特性を示し、|H(u,v)|は光学伝達関数(OTF)の絶対値(MTF)を示す。この方法は、周波数ごとに、MTFが小さいほど回復ゲインを抑制し、MTFが大きいほど回復ゲインを強くするものである。一般に、撮影光学系のMTFは、低周波数側が高く、高周波数側が低くなるため、実質的に画像信号の高周波数側の回復ゲインを抑制する方法となる。
画像回復フィルタを、図16を用いて説明する。画像回復フィルタは、撮影光学系の収差特性や要求される画像回復精度に応じてタップ数が決められる。
図16(A)では、例として、11×11タップの2次元画像回復フィルタを示している。図16(A)では、各タップ内の値(係数値)を省略しているが、この画像回復フィルタの1つの断面を図16(B)に示す。図16(B)に示す画像回復フィルタの各タップ内の値は、上述した撮影光学系の様々な収差の情報に基づいて設定される。この画像回復フィルタのタップ値の分布が、収差によって空間的に広がった信号値(PSF)を、理想的には元の1点に戻す役割を果たす。
画像回復処理では、画像回復フィルタの各タップの値が、入力画像における各タップに対応する各画素に対してコンボリューション(畳み込み積分や積和ともいう)される。コンボリューションの処理では、ある画素の信号値を改善するために、その画素を画像回復フィルタの中心と一致させる。そして、入力画像と画像回復フィルタの対応画素ごとに入力画像の信号値と画像回復フィルタのタップの値(係数値)との積をとり、その総和を中心画素の信号値として置き換える。
画像回復処理の実空間と周波数空間での特性を図17および図18を用いて説明する。図17における(a)は画像回復前のPSFを示し、(b)は画像回復後のPSFを示している。また、図18の(M)における(a)は画像回復前のMTFを示し、(M)における(b)は画像回復後のMTFを示している。さらに、図18の(P)における(a)は画像回復前のPTFを示し、(P)における(b)は画像回復後のPTFを示している。画像回復前のPSFは非対称な広がりを持っており、この非対称性によりPTFは周波数に対して非直線的な値を持つ。画像回復処理は、MTFを増幅し、PTFを零に補正するため画像回復後のPSFは対称で、かつ鮮鋭になる。
画像回復フィルタは、撮影光学系の光学伝達関数(OTF)の逆関数に基づいて設計した関数を逆フーリエ変換して作成することができる。例えば、ウィナーフィルタを用いる場合、式(1)を逆フーリエ変換することで、実際に入力画像に畳み込む実空間の画像回復フィルタを作成することができる。
また、光学伝達関数(OTF)は、同じ撮影条件であっても撮影光学系の像高(画像上での位置)に応じて変化するので、画像回復フィルタは像高に応じて変更して使用される。
以下、上述した画像回復処理による補正に適した画像の劣化を生じさせる収差が与えられることで物体距離全域での高画質化や小型化が達成された、焦点調節が可能な光学系(撮影光学系)の具体例を、実施例1〜3(数値例1〜3)として説明する。
図1、図6および図11には、実施例1〜3の光学系の広角端での断面を示している。図中の各群(L1〜L6,SP)の下に記載された矢印は、広角端から望遠端までの各群の動きを示している。なお、実施例1〜3の光学系はいずれも、変倍が可能なズームレンズであるが、変倍ができなくても、フォーカスレンズ群を移動させて合焦面と撮像面(センサー面)とを一致させることが可能な単焦点光学系であれば、本発明の他の実施例となる。
図2(A),(B)にはそれぞれ、実施例1の光学系の広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離(無限遠端)に対する合焦状態での縦収差図を示している。また、図3(A),(B)にはそれぞれ、実施例1の光学系の望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。縦収差図には、球面収差、非点収差、歪曲および倍率色収差を示している。また、横収差図には、画面中心での横収差と、8割像高(これについては後述する)での横収差を示している。また、図4(A),(B)にはそれぞれ、実施例1の光学系の望遠端での最至近物体距離(至近端)に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。さらに、図5(A),(B)にはそれぞれ、実施例1の光学系の望遠端での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。
図7(A),(B)にはそれぞれ、実施例2の光学系の広角端および望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図を示している。また、図8(A),(B)にはそれぞれ、実施例2の光学系の中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。また、図9(A),(B)にはそれぞれ、実施例2の光学系の中間焦点距離での最至近物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。さらに、図10(A),(B)にはそれぞれ、実施例2の光学系の中間焦点距離での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。
図12(A),(B)にはそれぞれ、実施例3の光学系の広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図を示している。また、図13(A),(B)にはそれぞれ、実施例3の光学系の望遠端での無限遠物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。また、図14(A),(B)にはそれぞれ、実施例3の光学系の望遠端での最至近物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。さらに、図15(A),(B)にはそれぞれ、実施例3の光学系の望遠端での中間物体距離に対する合焦状態での縦収差図および横収差図を示している。
各ズームレンズの断面図において、L1〜L6はそれぞれ、第1〜6レンズ群を示している。また、GBは、光学フィルタや色分解プリズム等のガラスブロックを示し、SPは開口絞りを示す。また、IPは像面を示す。
各収差図において、d,gはそれぞれ、d線およびg線の収差を示す。また、ΔM,ΔSはそれぞれ、メリジオナル像面およびサジタル像面での収差を示す。さらに、横収差図において、Sはサジタル光線の収差を、Mはメリジオナル光線の収差を示している。倍率色収差はg線により示している。
各実施例の光学系(撮影光学系としてのレンズ)は、その光学系により形成された物体像を撮像素子により撮像することで生成された画像に対して、該光学系の収差に応じたフィルタ値を有する画像回復フィルタを用いて画像回復処理が行われることを前提とする。この場合に、各実施例の光学系は、以下の条件(1),(2)の双方を満足する。なお、条件(1),(2)において、光学系の最大像高の8割の像高、言い換えれば撮像素子(画面)の中心から周辺部に向かって、該撮像素子のサイズであるセンサーサイズの8割に相当する像高を、8割像高とする。また、該光学系を通過するメリジオナル光線のうち有効光束径の7割の位置を通る上線および下線をそれぞれ、7割上線および7割下線とする。
1<|Δyum+Δylm|/|Δyui+Δyli|<12 (1)
2<|(Δyum+Δylm)|/2p<6 (2)
ただし、
Δyumは、中間物体距離に対する合焦状態において、8割像高に到達する7割上線のうちd線の横収差量であり、
Δylmは、中間物体距離に対する合焦状態において、8割像高に到達する7割下線のうちd線の横収差量であり、
Δyuiは、無限遠物体距離に対する合焦状態において、8割像高に到達する7割上線のうちd線の横収差量であり、
Δyliは、無限遠物体距離に対する合焦状態において、8割像高に到達する7割下線のうちd線の横収差量であり、
Pは撮像素子の画素ピッチである。
また、上記中間物体距離は、
(光学系全体の焦点距離/撮像素子の対角長)×520
である。撮像素子の対角長とは、より厳密に言えば、撮像素子の有効撮像領域の対角長の意味である。光学系が変倍光学系であるときは、広角端から望遠端までのいずれかの焦点距離において条件式(1)、(2)を満足すればよい。
条件(1),(2)は、画像回復を行うことを前提としつつ、物体距離全域(無限遠物体距離〜最至近物体距離)において高画質が得られるとともに、小型の光学系を実現するための条件である。
物体距離が変化すると、合焦面が撮像素子の位置(以下、センサー位置ともいう)からずれるために、フォーカスレンズ群を移動させて合焦面とセンサー位置とを一致させるのが一般的である。しかし、フォーカスレンズ群を移動させると、該フォーカスレンズ群と他のレンズ群との相対関係が変化するために、物体距離が変化したときの収差変動が大きくなる。特に像面湾曲の変動が大きくなる。また、無限遠物体距離に対する合焦位置から至近端に対する合焦位置までフォーカスレンズ群が移動する間に、球面収差と像面湾曲とがずれるために、軸上と軸外での焦点面がずれ、この結果、センサー位置での画質が劣化する。
このような物体距離の変化時の像面湾曲の変動は、ある物体距離での像面湾曲を光学的に補正すると、他の物体距離での像面湾曲が悪化する関係となっている。このため、従来の画像回復を行うことを前提としない光学系では、物体距離の全域での光学性能を良好にするために、物体距離の変化に伴う像面湾曲の変動を残存させて、物体距離の全域でバランスをとる設計が行われている。
このような像面変動が残存する光学系においては、コマ収差を意図的に発生させることで、物体距離の変化に伴う像面湾曲を補正することができる。図19(A)は、無限遠物体距離に対する合焦状態から至近端に対する合焦状態までにおける代表的な横収差図を示す。この図における画面中心の横収差では、球面収差が一般的な光学系と比較して小さいために、軸上においてMTFがピークとなる像面(以下、MTFピーク像面という)が合焦面とほぼ一致する。
これに対して、8割像高では、メリジオナル像面がオーバーとなり、軸外のMTFピーク像面が軸上のMTFピーク像面に対してずれる。特に、メリジオナル光線の下線がマイナス方向に発生するためである。このため、図19(B)に示すように、メリジオナル光線の上線をマイナス方向に発生させることで、メリジオナル像面全体のオーバー傾向を改善することが可能となる。
そして、像面湾曲の変動の改善に伴ってコマ収差が劣化し、解像度も劣化するが、解像度の劣化を画像回復によって補正することで、像面湾曲の変動を改善しつつ良好な画質を達成することができる。
以上のように、コマ収差を発生させることによる画像の劣化を画像回復にて補正することにより、物体距離の変化時の像面湾曲を補正した光学系を達成することができる。
条件(1)は、中間物体距離に対する合焦状態と無限遠物体距離に対する合焦状態とで発生させるコマ収差量の割合を制限する。条件(1)の値がその上限を超えると、中間物体距離に対する合焦状態にてコマ収差が発生しすぎて画像の劣化が顕著となる。また、条件(1)の値がその下限を下回ると、中間物体距離に対する合焦状態でのコマ収差が小さく、物体距離の変化に伴う像面湾曲の変動を補正することが困難になるため、好ましくない。
条件(1)の範囲を以下のようにすることがより望ましい。
1 <|Δyum+Δylm|/|Δyui+Δyli|< 10 (1)′
条件(2)は、光学系の画質に関する条件である。条件(2)の値がその下限を下回ると、コマ収差量が小さく、物体距離の変化に伴う像面湾曲の変動を補正することが困難になるため、好ましくない。一方、条件(2)の値がその上限を超えると、発生するコマ収差が大きすぎ、画像回復処理前の画像の劣化が著しい。したがって、画像回復処理を行っても良好な回復画像を得ることができないか、画像回復を極端に強くした結果、ノイズが強調された画像が得られてしまう。
条件(2)の範囲を以下のようにすることがより望ましい。
2<|(Δyum+Δylm)|/2p<5 (2)′
前述したように、本実施例では、中間物体距離を、
(光学系全体の焦点距離/撮像素子の対角長)×520
とする。物体距離がこの中間物体距離を超えると、例えば、実施例3にて用いられる撮像素子の対角長に対して光学系全体の焦点距離が大きくなる。このとき、中間物体距離が大きくなり、無限遠物体距離に近くなってしまう。このため、物体距離の変化に伴う像面湾曲の変動を低減することが困難になる。また、この中間物体距離を下回ると、実施例1,2にて用いられる撮像素子の対角長に対して光学系全体の焦点距離が小さくなる。このとき、中間物体距離が小さくなり、最近端距離に近くなってしまう。このため、物体距離の変化に伴う像面湾曲の変動を低減することが困難になる。
従来の光学系は、各実施例の光学系のように画像回復に適したコマ収差の発生のさせ方まで考慮した設計はなされていない。つまり、従来のズームレンズは、画像回復を行うことを前提としておらず、仮に物体距離の中間領域の一部で条件(1),(2)のいずれかを満足していたとしても、それは単に光学性能が補正できていない光学系である。
また、実施例1〜3の光学系はいずれも、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群L1と、負の屈折力を有する第2レンズ群L2とを含む。
図20には、上記各実施例の光学系を撮影光学系11として用いて撮像を行う撮像装置10を示している。12は撮像素子であり、各ズームレンズの断面図に示した像面IPの位置に配置される。13は画像処理部であり、撮像素子12からの出力に対して各種画像処理を行うことで画像(入力画像)を生成し、さらに該画像に対して画像回復処理を行う。14は表示・記録部であり、画像処理部13にて画像回復処理を受けた画像(回復画像)をモニタに表示したり、半導体メモリ等の記録媒体に記録したりする。
以下、各実施例の具体的な数値例について説明する。
図1に示す実施例1(数値例1)の光学系は、物体側から順に、正の第1レンズ群L1、負の第2レンズ群L2、正の第3レンズ群L3、負の第4レンズ群L4、正の第5レンズ群L5、負の第6レンズ群L6およびガラスブロックGBにより構成されている。第3レンズ群L3における最も像側に開口絞りSPが配置されている。実施例1において、最大像高は21.635mmである。像面IPには、フルサイズ(24mm×36mm)の撮像素子が配置される。この撮像素子の画素ピッチは、6.4μmである。実施例1の光学系は、焦点調節に際して第4レンズ群と第6レンズ群が移動する。
図2(A),(B)に示す広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態の縦収差図から分かるように、収差は良好に補正されている。また、図3(B)、図4(B)および図5(B)に示す望遠端での無限遠端、至近端および中間物体距離に対する合焦状態での横収差図から分かるように、コマ収差を出すことで、望遠端での物体距離全域における像面湾曲の変動を少なくしている。
以下に実施例1の諸数値を示す。ri(i=1,2,3,…)は物体側から数えてi番目のレンズ面の曲率半径を示し、diはi番目のレンズ厚または空気間隔を示す。また、ndiとνdiはi番目のレンズの材料のd線に対する屈折率とアッベ数を示す。また、レンズ面が非球面形状を有する場合の該非球面形状は、レンズ面の中心部の曲率半径をRとし、光軸方向の位置(座標)をXとし、光軸に直交する方向での位置(座標)をYとし、非球面係数をAi(i=1,2,3…)として、
X=(Y/R)/[1+{1―(K+1)(Y/R)1/2
+A4Y+A6Y+A8Y+A10Y10+・・・
なる式で表されるものとする。e±Mは、×10±Mを意味する。また、表1には、実施例1と上述した条件との関係を示す。
(数値例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 95.784 6.02 1.48749 70.2 56.00
2 737.461 0.18 55.50
3 102.717 2.10 1.61340 44.3 53.80
4 45.455 9.10 1.49700 81.5 50.97
5 2528.799 (可変) 50.29
6 -165.094 1.20 1.83481 42.7 25.20
7 55.232 3.29 24.32
8 -45.986 1.20 1.63854 55.4 24.28
9 53.394 2.97 1.84666 23.8 24.72
10 -414.048 (可変) 25.00
11 344.048 4.25 1.49700 81.5 25.60
12 -42.005 0.15 25.76
13 66.804 4.35 1.58913 61.1 25.41
14 -42.512 1.20 1.85026 32.3 25.09
15 -264.354 1.00 24.86
16(絞り) ∞ (可変) 24.61
17 -48.251 1.20 1.70154 41.2 23.00
18 40.610 3.94 1.80518 25.4 23.66
19 -169.835 (可変) 23.80
20 -249.784 2.80 1.69680 55.5 25.20
21 -83.232 0.15 25.57
22 181.284 5.19 1.60311 60.6 25.75
23 -30.728 1.25 1.84666 23.8 25.66
24 -127.921 0.15 25.87
25 99.327 2.35 1.77250 49.6 25.86
26 -130.324 (可変) 25.60
27 74.930 1.20 1.88300 40.8 25.03
28 29.783 3.57 24.31
29 -112.308 2.85 1.80518 25.4 24.44
30 -31.068 4.56 24.80
31 -26.035 1.25 1.88300 40.8 24.41
32 ∞ 2.75 25.82
33 56.384 3.69 1.69895 30.1 29.16
34 967.801 (可変) 29.56
35 ∞ 1.13 1.51633 64.2 50.00
36 ∞ 0.20 50.00
37 ∞ 0.40 1.51633 64.2 50.00
38 ∞ (可変) 50.00
像面∞

各種データ
ズーム比 4.02
広角中間望遠
焦点距離 72.19 135.01 290.31
Fナンバー 4.28 4.75 5.94
画角 16.68 9.10 4.26
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 185.42 214.97 239.40
BF 0.41 0.41 0.41

d 5 3.28 32.82 57.26
d10 25.74 13.79 1.08
d16 5.86 23.88 44.40
d19 18.36 12.28 4.46
d26 13.57 11.99 0.99
d34 42.58 44.16 55.16
d38 0.41 0.41 0.41

入射瞳位置 46.11 111.44 201.54
射出瞳位置 -91.42 -101.46 -118.76
前側主点位置 61.54 67.51 -215.38
後側主点位置 -71.79 -134.60 -289.90

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 130.99 17.40 0.81 -10.78
L2 6 -35.13 8.66 1.17 -5.10
L3 11 52.01 10.95 2.38 -5.00
L4 17 -141.89 5.14 -2.20 -5.16
L5 20 47.86 11.89 5.02 -2.27
L6 27 -51.14 19.87 3.63 -12.05
GB 35 ∞ 1.73 0.60 -0.60

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 225.12
2 3 -134.81
3 4 93.02
4 6 -49.45
5 8 -38.51
6 9 56.02
7 11 75.60
8 13 44.76
9 14 -59.73
10 17 -31.26
11 18 41.05
12 20 177.91
13 22 43.97
14 23 -48.05
15 25 73.29
16 27 -56.69
17 29 52.52
18 31 -29.49
19 33 85.52
20 35 0.00
21 37 0.00
図6に示す実施例2(数値例2)の光学系は、物体側から順に、正の第1レンズ群L1、負の第2レンズ群L2、正の第3レンズ群L3、開口絞りSP、正の第4レンズ群L4およびガラスブロックGBにより構成されている。実施例2において、最大像高は13.66mmである。像面IPには、APS−C型(15.2mm×22.7mm)の撮像素子が配置される。この撮像素子の画素ピッチは、4.3μmである。実施例2の光学系は、焦点調節に際して第4レンズ群が移動する。
図8(B)、図9(B)および図10(B)に示す中間焦点距離での無限遠端、至近端および中間物体距離に対する合焦状態での横収差図から分かるように、コマ収差を出すことで、中間焦点距離での物体距離全域における像面湾曲の変動を少なくしている。
以下に実施例2の諸数値を示す。また、表1には、実施例2と上述した条件との関係を示す。
(数値例2)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 219.691 1.98 1.84666 23.9 41.35
2 77.011 0.80 38.49
3 110.857 2.79 1.77250 49.6 38.45
4 -1566.128 0.29 37.69
5 57.811 3.26 1.77250 49.6 33.00
6 516.857 (可変) 31.76
7* 1449.562 1.45 1.85400 40.4 29.52
8* 17.597 6.32 23.53
9 -62.504 1.16 1.69100 54.8 23.28
10 79.992 0.17 23.14
11 27.282 2.67 1.94595 18.0 23.38
12 61.859 (可変) 22.95
13* 15.625 3.02 1.85135 40.1 13.31
14* 127.225 0.37 12.51
15 13.245 3.60 1.77250 49.6 11.81
16 2319.692 0.70 1.80518 25.4 10.32
17 8.119 1.97 8.97
18 -1265.485 1.74 1.48749 70.2 8.86
19 -42.123 0.98 8.75
20(絞り) ∞ (可変) 8.53
21 ∞ (可変) 8.72
22* 600.625 5.12 1.58313 59.4 27.51
23* -35.796 (可変) 28.21
24 ∞ 1.21 1.51633 64.1 58.13
25 ∞ 1.51 58.13
26 ∞ 0.60 1.51633 64.1 58.13
27 ∞ (可変) 58.13
像面∞

非球面データ
第7面
K = 7.95128e+003 A 4=-8.46681e-006 A 6= 1.45376e-008
第8面
K = 3.72976e-001 A 4=-1.13801e-005 A 6=-4.49670e-009 A 8=-4.98598e-010 A10= 1.72434e-012
第13面
K =-2.06246e-001 A 4=-1.23394e-005 A 6= 1.79103e-007 A 8=-4.52541e-009 A10= 2.60955e-011
第14面
K =-5.86105e+001 A 4= 8.28096e-006 A 6= 1.05159e-007 A 8=-2.30730e-009
第22面
K = 1.81624e+003 A 4=-1.28722e-005 A 6= 2.00678e-007 A 8=-8.68491e-010
第23面
K = 1.08981e+000 A 4=-2.12065e-005 A 6= 2.34886e-007 A 8=-9.22692e-010 A10= 3.32500e-013

各種データ
ズーム比 3.81
広角中間望遠
焦点距離 18.03 47.42 68.66
Fナンバー 2.88 4.57 5.94
画角 33.69 15.83 11.25
像高 12.02 13.45 13.66
レンズ全長 87.58 100.81 110.99
BF 2.34 2.34 2.34

d 6 1.10 14.03 20.22
d12 23.85 6.03 0.99
d20 0.77 2.42 16.50
d21 11.46 29.23 23.11
d23 6.32 5.03 6.09
d27 2.34 2.34 2.34

入射瞳位置 28.04 50.51 65.42
射出瞳位置 -29.96 -94.15 -169.72
前側主点位置 36.01 74.62 106.68
後側主点位置 -15.69 -45.08 -66.32

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 81.28 9.10 3.63 -1.92
L2 7 -20.76 11.78 0.97 -8.20
L3 13 23.78 12.40 -5.10 -12.01
FC 21 ∞ 0.00 0.00 -0.00
L4 22 58.11 5.12 3.06 -0.18
GB 24 ∞ 3.32 1.35 -1.35

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -140.95
2 3 134.11
3 5 84.00
4 7 -20.87
5 9 -50.61
6 11 49.73
7 13 20.67
8 15 17.23
9 16 -10.12
10 18 89.34
11 22 58.11
12 24 0.00
13 26 0.00
図11に示す実施例3(数値例3)の光学系は、物体側から順に、正の第1レンズ群L1、負の第2レンズ群L2、開口絞りSP、正の第3レンズ群L3、負の第4レンズ群L4、正の第5レンズ群L5およびガラスブロックGBにより構成されている。実施例3において、最大像高は3.875mmである。像面IPには、1/2.3型(4.65mm×6.2mm)の撮像素子が配置される。この撮像素子の画素ピッチは、1.4μmである。実施例3の光学系は、焦点調節に際して第5レンズ群が移動する
図12(A),(B)に示す広角端および中間焦点距離での無限遠物体距離に対する合焦状態の縦収差図から分かるように、収差は良好に補正されている。また、図13(B)、図14(B)および図15(B)に示す望遠端での無限遠端、至近端および中間物体距離に対する合焦状態での横収差図から分かるように、コマ収差を出すことで、望遠端での物体距離全域における像面湾曲の変動を少なくしている。
以下に実施例3の諸数値を示す。また、表1には、実施例3と上述した条件との関係を示す。
(数値例3)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 112.067 1.80 1.80610 33.3 39.40
2 52.885 5.03 1.49700 81.5 35.90
3 -218.600 0.18 35.80
4 45.553 3.22 1.59282 68.6 34.70
5 131.490 (可変) 34.20
6 120.679 0.95 1.88300 40.8 19.70
7 8.615 4.92 14.10
8 -34.305 0.70 1.77250 49.6 13.90
9 28.642 0.20 13.80
10 16.947 2.30 1.92286 18.9 14.10
11 89.165 (可変) 13.80
12(絞り) ∞ (可変) 6.68
13* 9.778 4.30 1.55332 71.7 9.50
14* -74.715 1.67 9.50
15 38.527 0.50 1.64769 33.8 9.00
16 10.092 0.37 9.00
17 13.822 0.50 1.80400 46.6 9.00
18 8.013 2.11 1.48749 70.2 9.00
19 -31.006 (可変) 8.31
20 -564.447 0.70 1.48749 70.2 8.60
21 26.449 (可変) 8.70
22 20.740 2.25 1.78590 44.2 11.80
23 -55.591 1.26 1.94595 18.0 11.70
24 -1698.441 (可変) 11.60
25 ∞ 0.30 1.51633 64.1 20.00
26 ∞ 0.47 20.00
27 ∞ 0.50 1.51633 64.1 20.00
28 ∞ (可変) 20.00
像面∞

非球面データ
第13面
K =-5.29634e-001 A 4=-2.26010e-005 A 6= 1.07748e-007 A 8=-2.96223e-008 A10= 7.23156e-010
第14面
K =-2.41360e+002 A 4=-2.87477e-005 A 6= 3.05881e-007

各種データ
ズーム比 33.54
広角中間望遠
焦点距離 4.42 12.77 148.25
Fナンバー 2.70 4.26 5.03
画角 37.01 16.88 1.50
像高 3.33 3.88 3.88
レンズ全長 94.78 94.62 138.53
BF 0.53 0.53 0.53

d 5 0.92 17.42 62.79
d11 31.72 17.57 1.27
d12 12.69 0.50 3.21
d19 2.68 3.23 2.48
d21 3.22 5.67 24.20
d24 8.78 15.48 9.83
d28 0.53 0.53 0.53

入射瞳位置 18.62 47.44 564.42
射出瞳位置 -5771.10 -49.53 129.32
前側主点位置 23.04 56.95 883.31
後側主点位置 -3.89 -12.24 -147.72

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
L1 1 82.06 10.23 2.82 -3.76
L2 6 -9.87 9.07 0.74 -6.39
SP 12 ∞ 0.00 0.00 -0.00
L3 13 18.85 9.45 -0.20 -7.09
L4 20 -51.81 0.70 0.45 -0.02
L5 22 28.04 3.51 -0.07 -1.98
GB 25 ∞ 1.27 0.50 -0.50

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -125.94
2 2 86.21
3 4 115.95
4 6 -10.55
5 8 -20.11
6 10 22.33
7 13 15.92
8 15 -21.26
9 17 -24.66
10 18 13.30
11 20 -51.81
12 22 19.47
13 23 -60.78
14 25 0.00
15 27 0.00
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
物体距離全域での高画質化や小型化が可能な光学系および撮像装置を提供することができる。
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
IP 像面(撮像素子)

Claims (2)

  1. 焦点調節が可能な光学系と、
    該光学系により形成された物体像を撮像する撮像素子と、
    該撮像素子からの出力を用いて画像を生成し、該画像に対して、前記光学系の収差に応じたフィルタ値を有する画像回復フィルタを用いて画像回復処理を行う画像処理部と、を有する撮像装置であって、
    前記光学系は全ての物体距離に対して像面湾曲が補正されており、
    前記光学系の最大像高の8割の像高を8割像高とし、該光学系を通過するメリジオナル光線のうち有効光束径の7割の位置を通る上線および下線をそれぞれ、7割上線および7割下線と
    間物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割上線のうちd線の横収差量をΔyum
    記中間物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割下線のうちd線の横収差量をΔylm
    限遠物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割上線のうちd線の横収差量をΔyui
    記無限遠物体距離に対する合焦状態において、前記8割像高に到達する前記7割下線のうちd線の横収差量をΔyli
    記撮像素子の画素ピッチをP
    前記中間物体距離を、
    (前記光学系全体の焦点距離/前記撮像素子の対角長)×520
    としたとき、
    1<|Δyum+Δylm|/|Δyui+Δyli|<12
    2<|(Δyum+Δylm)|/2p<6
    なる条件を満足することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記光学系は、変倍光学系であって、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群とを含み、変倍に際して隣り合うレンズ群の間隔が変化することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置
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