JP2010134347A - 撮像レンズ、および撮像装置 - Google Patents

撮像レンズ、および撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生を低減する。
【解決手段】下記条件式(1),(2)を満足するレンズを少なくとも1枚有し、かつ、下記条件式(3),(4)を満足しつつ、波長THよりも短波長側に行くに従い透過率が低くなるような透過率特性を有する光学部品Tを備える。ただし、Δθg,Fは異常分散性、νdはd線におけるアッベ数、THは光学部品Tにおける透過率72%の時の波長(nm)、TLは波長THよりも短波長で、光学部品Tにおける透過率5%の時の波長(nm)とする。
Δθg,F>0.01 ……(1)
νd>65 ……(2)
400nm≦(TH+TL)/2≦430nm ……(3)
TH−TL≦50nm ……(4)
【選択図】図1

Description

本発明は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子上に被写体の光学像を結像させる撮像レンズ、およびその撮像レンズにより形成された光学像を撮像信号に変換する撮像装置に関する。
従来より、特に高性能な撮像レンズでは、色にじみを減らすために異常分散性のある光学材料を積極的に使用し、レンズ設計上で色収差の低減が図られている。また、特に高性能なカメラでは、CCDなどの撮像素子の高感度化が図られ、短波長側の感度が向上している。
特開2001−183584号公報 特許第3950860号公報
しかしながら、高感度の撮像素子を用いた場合、レンズ設計上では色収差が良く補正されているにも関わらず、露光オーバ時などに色にじみが発生することがある。例えば暗い被写体を撮影したときなどに高輝度の光源が撮影画面内にあると、適性露出では目立たない青色の色収差が(撮像素子が短波長側にも高い感度を有しているがために)、露光オーバにより、青色の色にじみとなって撮影されてしまうことがある。特に、撮像レンズと撮像素子との間に色分解光学系が配置されるようなカメラでは、高精細でかつ色再現性が良いため、撮像レンズは一層高性能化が図られている。この場合、適性露出では色にじみの少ない高性能な画像が得られるが、上記したような露光オーバ時には、高精細であるがゆえに、最終的に得られる画像上で色にじみが目立って観測されてしまう。上記特許文献1,2には、設計上、比較的色収差が良く補正されたズームレンズが開示されている。しかしながら、波長420nm付近の短波長側の色収差は十分に補正しきれていない。そのため、高輝度の光源が撮影画面内にあると、近年のカメラの短波長側の高感度化に伴い、上述したように適正露出では目立たない青色の色にじみが発生することが懸念される。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生を低減することができる撮像レンズ、およびその撮像レンズを搭載して高解像の撮像信号を得ることができる撮像装置を提供することにある。
本発明による撮像レンズは、下記条件式(1),(2)を満足するレンズを少なくとも1枚有し、かつ、下記条件式(3),(4)を満足しつつ、波長THよりも短波長側に行くに従い透過率が低くなるような透過率特性を有する光学部品を備えたものである。ただし、Δθg,Fは異常分散性、νdはd線におけるアッベ数、THは上記光学部品における透過率72%の時の波長(nm)、TLは波長THよりも短波長で、上記光学部品における透過率5%の時の波長(nm)とする。
Δθg,F>0.01 ……(1)
νd>65 ……(2)
400nm≦(TH+TL)/2≦430nm ……(3)
TH−TL≦50nm ……(4)
本発明による撮像レンズでは、条件式(1),(2)を満足する異常分散性のあるレンズ材料を用いていることで、色収差が良好に補正される。さらに、条件式(3),(4)を満足する光学部品を用いていることで、通常の撮影に必要とされる透過率を保ちつつ、青色領域(可視光の短波長側)の光量が低減され、露光オーバ時などで発生する青色の色にじみが低減される。
本発明による撮像レンズにおいて、光学部品としては、例えばシャープカットフィルタを用いることができる。また、光学部品として、レンズ面に光学薄膜が形成されたレンズ部材を用いるようにしても良い。
また、本発明による撮像レンズにおいて、条件式(1),(2)を満足するレンズは複数枚(2枚または3枚以上)有している方が、色収差が良好に補正される。
本発明による撮像装置は、本発明の撮像レンズと、この撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを備えたものである。また、本発明による撮像装置は、撮像レンズと撮像素子との間に配置された色分解光学系をさらに備えていても良い。
本発明による撮像装置では、本発明の撮像レンズによって得られた光学像に基づいて撮像信号が得られ、その撮像信号に基づいて、露光オーバ時などであっても青色の色にじみの少ない高画質の撮影画像が得られる。
本発明の撮像レンズによれば、異常分散性のあるレンズ材料を用いて色収差を補正すると共に、通常の撮影に必要とされる透過率を保ちつつ、可視光の短波長側の光量を低減するような光学部品を備えるようにしたので、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生を低減することができる。
また、本発明の撮像装置によれば、上記本発明の撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力するようにしたので、短波長側まで高い感度を有する撮像素子を用いた場合であっても、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生が低減された高画質の撮影画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図8、図14)のレンズ構成に対応している。同様にして、後述の第2ないし第6の数値実施例のレンズ構成に対応する第2ないし第6の構成例の断面構成を、図2〜図6に示す。本実施の形態では、撮像レンズの構成例としてズームレンズを示すが、図1〜図6には、広角端(最短焦点距離状態)で無限遠物体にフォーカスしている状態でのレンズ配置を示す。以下では、図1に示した撮像レンズの構成例を基本にして説明し、必要に応じて図2〜図6の構成例についても説明する。
この撮像レンズは、例えばTV(テレビジョン)放送用のカメラやビデオカメラに搭載されるズームレンズである。この撮像レンズは、光軸Z1に沿って物体側から順に、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4とを備えている。光学的な開口絞りStは、第3レンズ群G3の後ろ側に配置されている。なお、図6の構成例では、第3レンズ群G3の前側に開口絞りStが配置されている。
この撮像レンズの像側には、搭載されるカメラの撮像部の構成に応じた光学部材が配置される。例えば、この撮像レンズの結像面(撮像面)Simgには、CCDやCMOS等の撮像素子が配置される。また、最終レンズ群(第4レンズ群G4)と撮像面Simgとの間には、例えば3CCD方式のカメラのように、色分解用のプリズムブロック(色分解光学系)GPが配置される。本実施の形態に係る撮像装置は、少なくとも撮像レンズと撮像素子とを備えて構成される。
図47は、本実施の形態に係る撮像レンズが適用される撮像装置としてのカメラの一例を示している。
このカメラは、カメラ本体1と、カメラ本体1にマウントされるカメラ用レンズ2とを備えている。カメラ本体1内には、カメラ用レンズ2によって形成された被写体像に応じた撮像信号を出力するCCD等の撮像素子、その撮像素子から出力された撮像信号を処理して画像を生成する信号処理回路、およびその生成された画像を記録するための記録媒体等が設けられている。このようなカメラにおけるカメラ用レンズ2として、本実施の形態における撮像レンズを用いることで、露光オーバ時などであっても青色の色にじみの少ない高画質の撮影画像が得られる。
この撮像レンズは、第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が変倍部であり、変倍に際して第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が光軸Z1に沿って移動するようになっている。なお、図6の構成例では、変倍に際してさらに第4レンズ群G4も移動するようになっている。
この撮像レンズは、下記条件式(1),(2)を満足する異常分散性のあるレンズ材料を少なくとも1枚有している。
Δθg,F>0.01 ……(1)
νd>65 ……(2)
ここで、Δθg,Fは異常分散性、νdはd線におけるアッベ数を示す。光学材料に関して、ある2波長の屈折率の差である部分分散(nx−ny)の、F線とC線の屈折率の差である主分散(nF−nC)に対する比(nx−ny)/(nF−nC)を、部分分散比(θx,y)という。この部分分散比(θx,y)を縦軸、アッベ数νdを横軸に取ったグラフ上で、標準の2つの硝種(例えば株式会社オハラ製のNSL7とPBM2)を結ぶ直線を所定の基準線としたとき、一般にこの所定の基準線から縦方向に離れた位置に分布する光学材料は「異常分散性がある」光学材料という。異常分散性Δθg,Fの値は、部分分散比を青色領域の部分分散比θg,Fとして上記基準線を定義したとき、その基準線からの偏差で表される。多くの硝材はグラフ上で所定の基準線に沿って分布するような特性を持つことが知られている。そして、その所定の基準線から縦方向に離れた位置に分布している硝材ほど、異常分散性を有しているものとされている。なお、青色領域の部分分散比θg,Fは、g線、F線およびC線に対する屈折率をそれぞれng,nF,nCとして、
θg,F=(ng−nF)/(nF−nC)
で定義される。
この撮像レンズにおいて、上記条件式(1)(2)を満足する異常分散性のあるレンズ材料を適切に用いることで、色収差が良好に補正される。
この撮像レンズはまた、下記(3),(4)を満足しつつ、波長THよりも短波長側に行くに従い透過率が低くなるような透過率特性を有する光学部品Tを備えている。ただし、THは光学部品Tにおける透過率72%の時の波長(nm)、TLは波長THよりも短波長で、光学部品Tにおける透過率5%の時の波長(nm)とする。
400nm≦(TH+TL)/2≦430nm ……(3)
TH−TL≦50nm ……(4)
条件式(3),(4)を満足する光学部品Tは、例えば平板状のフィルタガラスである。このような光学部品Tとしては、例えばシャープカットフィルタを用いることができる。シャープカットフィルタは、ガラス中に分散した光吸収物質により、透過波長を制御する光学素子である。シャープカットフィルタでは、可視領域を含む波長範囲(例えば350nm〜800nm)において、ある波長以下の光を吸収して減衰させ、それよりも長波長の光は透過させるような透過率特性を有している。
図7は光学部品Tの透過率特性の一例を示している。光学部品Tは、条件式(4)で表される波長傾斜幅(TH−TL)を有し、波長THよりも長波長側で高透過率、波長TLよりも短波長側で低透過率となる特性を有している。波長THは430nm前後、波長TLは400nm前後であり、条件式(3)で表される(TH+TL)/2は、波長傾斜幅(TH−TL)の中点に相当する。
条件式(3),(4)を満足する光学部品Tは、撮像レンズ内の任意の位置に配置することができる。例えば図1の構成例では、第4レンズ群G4内の比較的前側に光学部品Tが配置されている。また、図3の構成例では、第2レンズ群G2内に光学部品Tが配置されている。なお、色分解光学系GPを配置する場合には、色分解を行う前の光路中に光学部品Tを配置することが好ましい。図4および図6の構成例では、色分解光学系GPよりも物体側において、最終レンズ群(第4レンズ群G4)の最も像側に光学部品Tが配置されている。
なお、光学部品Tによるフィルタ機能を、シャープカットフィルタのようなフィルタ専用の光学素子を用いることなく、レンズ面に光学薄膜を形成することにより実施しても良い。例えばレンズ面に蒸着する反射防止膜にフィルタ機能を持たせるようにしても良い。
次に、以上のように構成された撮像レンズの作用および効果を説明する。
本実施の形態に係る撮像レンズでは、条件式(1),(2)を満足するレンズ材料を用いていることで、色収差が良好に補正される。条件式(1)を満足するレンズ材料とは、俗にいう異常分散性のある材料で、その材料を組み込んだ光学系は一般に色収差は良好に補正される。条件式(1)を満足するレンズは複数枚(2枚または3枚以上)有している方が、色収差を良好に補正することができる。しかしながら、条件式(1)を満足するレンズ材料を用いて、レンズ設計上、適性露出を条件に色収差を良好に補正したとしても、高感度の撮像素子を用いた場合、露光オーバ時などに色にじみが発生することがある。人間の目の視感度は波長430nm以下では感度が低く、波長400nm以下ではほとんど感度が無いと言われている。一方、特に高性能のカメラでは短波長側にも高い感度を有する撮像素子を用いていることが多い。その場合、適性露出では目立たない青色の色収差が、露光オーバにより、青色の色にじみとなって撮影されてしまうことがある。
そこで本実施の形態では、条件式(3),(4)を満足する光学部品Tを組み込むことで、通常の撮影に必要とされる透過率を保ちつつ、青色領域(可視光の短波長側)の光量を低減し、露光オーバ時などで発生する青色の色にじみを低減する。
条件式(3)の上限を外れると、可視光の透過率の低下を伴い、ホワイトバランスなどに影響がある。条件式(3)の下限を外れると色にじみの低減効果が小さくなる。条件式(4)の条件を外れると、可視光域の透過率の低下を招いたり、短波長域の色にじみ低減効果が小さくなってしまう。なお、より良好な性能を得るためには、
TH−TL≦30nm ……(4A)
を満足すると効果的である。
以上説明したように、本実施の形態に係る撮像レンズによれば、条件式(1),(2)を満足する異常分散性のあるレンズ材料を用いて色収差を良好に補正すると共に、条件式(3),(4)を満足して通常の撮影に必要とされる透過率を保ちつつ、可視光の短波長側の光量を低減するような光学部品Tを備えるようにしたので、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生を低減することができる。また、本実施の形態に係る撮像装置によれば、光学部品Tを組み込んだ撮像レンズを搭載するようにしたので、短波長側まで高い感度を有する撮像素子を用いた場合であっても、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生が低減された高画質の撮影画像を得ることができる。
次に、本実施の形態に係る撮像レンズの具体的な数値実施例について説明する。以下では、複数の数値実施例をまとめて説明する。
図1に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例1として、図8および図14に示す。特に図8にはその基本的なレンズデータを示す。図8に示したレンズデータにおける面No.は、実施例1に係る撮像レンズについて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、物体側からi番目の面の曲率半径の値(mm)を示す。面間隔Diの欄についても、同様に物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔(mm)を示す。Nejの欄には、物体側からj番目の光学要素のe線(546.07nm)に対する屈折率の値を示す。νdjの欄には、物体側からj番目の光学要素のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数の値を示す。
また、図8には上記条件式(1),(2)を満足するレンズについて、異常分散性Δθg,Fの値も示す。この実施例1に係る撮像レンズでは、第1レンズ群G1内の3枚のレンズと第4レンズ群G4内の1枚のレンズとが上記条件式(1),(2)を満足するレンズとされている。
実施例1に係る撮像レンズは、変倍に伴って第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が光軸上を移動するため、これらの各群の前後の面間隔D12,D22,D25の値は可変となっている。図14には、これらの可変面間隔の変倍時のデータとして、広角端および望遠端における値を示す。図14にはまたその他の諸データとして、広角端および望遠端における全系の近軸焦点距離f(mm)を示す。
以上の実施例1と同様にして、図2に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例2として、図9および図15に示す。また同様にして、図3に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例3として、図10および図16に示す。同様にして、図4に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例4として、図11および図17に示す。同様にして、図5に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例5として、図12および図18に示す。実施例2〜5に係る撮像レンズも、実施例1と同様、変倍に伴って第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が光軸上を移動するため、これらの各群の前後の面間隔の値は可変となっている。
さらに、図6に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例6として、図13および図18,図19に示す。この実施例6に係る撮像レンズは、変倍に伴って第2レンズ群G2、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が光軸上を移動するため、これらの各群の前後の面間隔D7,D15,D24,D31の値は可変となっている。図19には、これらの可変面間隔の変倍時のデータとして、広角端および望遠端における値を示す。図19にはまたその他の諸データとして、広角端および望遠端における全系の近軸焦点距離f(mm)を示す。この実施例6に係る撮像レンズでは、第1レンズ群G1内の1枚のレンズが上記条件式(1),(2)を満足するレンズとされている。
実施例6に係る撮像レンズは、一部のレンズが非球面形状とされている。図20には、その非球面データを示す。非球面データとして示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
非球面データとしては、以下の式(A)によって表される非球面形状の式における各係数Bn,KAの値を記す。Zは、より詳しくは、光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)を示す。
Z=C・h2/{1+(1−KA・C2・h21/2}+ΣBn・hn ……(A)
(n=3以上の整数)
ただし、
Z:非球面の深さ(mm)
h:光軸からレンズ面までの距離(高さ)(mm)
KA:離心率
C:近軸曲率=1/R
(R:近軸曲率半径)
n:第n次の非球面係数
実施例6に係る撮像レンズは、非球面係数BnとしてB3〜B20までの次数を有効に用いて表されている。
図21(A)〜(C)はそれぞれ、実施例1に係る撮像レンズにおいて広角端で無限遠物体にフォーカスしている状態での球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示している。各収差図には、波長546.1nmを基準波長とした収差を示す。球面収差図には、波長460.0nm、波長615.0nmについての収差も示す。球面収差図にはまた、短波長側、波長420.0nmについての収差も示す。非点収差図において、実線はサジタル方向、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。FNo.はF値、ωは半画角を示す。同様にして、図22(A)〜(C)には、望遠端で無限遠物体にフォーカスしている状態での球面収差、非点収差、およびディストーションを示す。
同様に、実施例2に係る撮像レンズについての諸収差を図23(A)〜(C)(広角端)、および図24(A)〜(C)(望遠端)に示す。同様にして、実施例3に係る撮像レンズについての諸収差を図25(A)〜(C)(広角端)および図26(A)〜(C)(望遠端)に、実施例4に係る撮像レンズについての諸収差を図27(A)〜(C)(広角端)および図28(A)〜(C)(望遠端)に、実施例5に係る撮像レンズについての諸収差を図29(A)〜(C)(広角端)および図30(A)〜(C)(望遠端)に、実施例6に係る撮像レンズについての諸収差を図31(A)〜(C)(広角端)および図32(A)〜(C)(望遠端)に示す。
さらに、図33に、実施例1に係る撮像レンズにおいて広角端で無限遠物体にフォーカスしている状態での横収差を示す。この横収差図には、波長546.1nmを基準波長として、波長460.0nm、波長615.0nmについての収差も示す。さらに短波長側、波長420.0nmについての収差も示す。ωは半画角を示す。同様にして、図34には、望遠端で無限遠物体にフォーカスしている状態での横収差を示す。
同様にして、実施例2に係る撮像レンズについての横収差を図35(広角端)、および図36(望遠端)に示す。同様にして、実施例3に係る撮像レンズについての横収差を図37(広角端)および図38(望遠端)に、実施例4に係る撮像レンズについての横収差を図39(広角端)および図40(望遠端)に、実施例5に係る撮像レンズについての横収差を図41(広角端)および図42(望遠端)に、実施例6に係る撮像レンズについての横収差を図43(広角端)および図44(望遠端)に示す。
以上に示した収差図から分かるように、可視光の短波長側、波長420.0nmでは他の波長に比べて収差が発生している。このため、短波長側まで高い感度を有する撮像素子を用いた場合に、露光オーバ時などに青色の色にじみが発生するおそれがあるが、各実施例の撮像レンズでは、上記した光学部品Tを組み込むことで、その色にじみの発生は低減されている。
図45は、実施例1の撮像レンズにおいて、光学部品Tを組み込まない場合での透過率特性を示している。一方、図46は、実施例1の撮像レンズにおいて、光学部品Tを組み込んだ状態での透過率特性を示している。このように、光学部品Tを組み込むことで、可視光の短波長側の光量が低減する。これにより、露光オーバ時などに発生する青色の色にじみの発生を低減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
また、各実施例には撮像レンズとしてズームレンズを示したが、本発明は、単焦点レンズにも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第1の構成例を示すものであり、実施例1に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第2の構成例を示すものであり、実施例2に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第3の構成例を示すものであり、実施例3に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第4の構成例を示すものであり、実施例4に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第5の構成例を示すものであり、実施例5に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第6の構成例を示すものであり、実施例6に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズにおける光学部品の透過率特性についての説明図である。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの基本的なレンズデータを示す図である。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの可変部分のレンズデータを示す図である。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの非球面に関するレンズデータを示す図である。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの広角端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの望遠端における諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例2に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例3に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例4に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例5に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの広角端における横収差を示す収差図である。 本発明の実施例6に係る撮像レンズの望遠端における横収差を示す収差図である。 光学部品を組み込まない場合の撮像レンズの透過率特性を示す特性図である。 光学部品を組み込んだ場合の撮像レンズの透過率特性を示す特性図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズが搭載されるカメラの一例を示す構成図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、GP…色分解光学系、St…開口絞り、T…光学部品、Z1…光軸。

Claims (7)

  1. 下記条件式(1),(2)を満足するレンズを少なくとも1枚有し、
    かつ、
    下記条件式(3),(4)を満足しつつ、波長THよりも短波長側に行くに従い透過率が低くなるような透過率特性を有する光学部品を備えた
    ことを特徴とする撮像レンズ。
    Δθg,F>0.01 ……(1)
    νd>65 ……(2)
    400nm≦(TH+TL)/2≦430nm ……(3)
    TH−TL≦50nm ……(4)
    ただし、
    Δθg,F:異常分散性
    νd:d線におけるアッベ数
    TH:上記光学部品における透過率72%の時の波長(nm)
    TL:波長THよりも短波長で、上記光学部品における透過率5%の時の波長(nm)
    とする。
  2. 前記光学部品は、シャープカットフィルタである
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
  3. 前記光学部品は、レンズ面に光学薄膜が形成されたレンズ部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
  4. 前記条件式(1),(2)を満足するレンズを2枚以上有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  5. 前記条件式(1),(2)を満足するレンズを3枚以上有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の撮像レンズと、
    前記撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  7. 前記撮像レンズと前記撮像素子との間に配置された色分解光学系をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
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