JP5805222B2 - かご位置検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータのかご位置検出装置に関する。
エレベータは、客が乗車する乗りかごと、つり合いおもりとをロープで接続し、このロープをモータで巻き上げたり、巻き下ろしたりすることよって、昇降路内にて乗りかごを低負荷で昇降制御している。乗りかごの位置は、モータに接続されたエンコーダから出力されるインクリメンタルパルスをカウントすることによって検出することができる。しかしながら、実際には、モータのシャフトに連結される滑車におけるロープの滑りや、ロープの伸び等が生じるため、エンコーダの出力パルスをカウントする方法では、かごの位置と、実際の乗りかご位置とが相違する場合が生じる。
即ち、ある指定階に乗りかごを着床しようとする際、エンコーダの出力パルスカウント数に基づいて、乗りかごの床面と停止予定階の乗り場側の床面との段差がゼロになるように、乗りかごの位置をモータで制御すると、着床誤差つまり段差が生じる恐れがある。
このような段差の発生を防止するために、以下のような手法が採られている。
即ち、各階の乗り場側の床面から一定の高さの位置に例えば金属板を設置し、乗りかごに設けた金属板検出器が金属板のエッジを検出した時点で、エンコーダの出力パルスカウント数に基づき定めていた停止予定階までの残距離を一旦リセットする。そして、乗り場側の床面から金属板の設置位置までの距離(設定値)をモータ制御に反映する。尚、リセットを行う領域(金属板の範囲)は、ドアゾーンと呼ばれる。
また、日本国の建築基準法では、乗りかごの床面と乗り場側の床面とが、ある一定高さ以上離れている状態では戸開動作を行ってはいけないという規則が定められているため、乗りかごの位置が戸開動作可能ゾーン(リレベルゾーン)に位置するか否かを判定する機能も必要になる。
上述のような、乗りかごが昇降する昇降路内に金属板等の識別板を据え付け、一方、乗りかごには、識別板の検出器を設けて、この検出器が識別板のエッジを検出する機能、及び、乗りかごがリレベルゾーンに滞在中か否かを判定する機能を有するエレベータの着床位置検出装置が存在する。このような着床位置検出装置における識別板の検出方法には、以下のようないくつかの方式が知られている。
例えば、光電センサを用いた光学式、磁気センサや磁気リードスイッチを用いた磁気式、他にも静電容量式、渦電流式、共振コイル式などが挙げられる。光学式は、識別板を高精度に検出できるが、埃や水滴、外乱光に弱いといった欠点がある。これに対し、磁気式、静電容量式、渦電流式、共振コイル式などは、光学式に比べ、耐環境性に優れている。そのため、エレベータにおいて重大な事故を未然に防ぐ安全系の役割を果たすスイッチやセンサには、光学式以外の方式を採用することが一般的である。
識別板の検出方法として、特許文献1では渦電流方式が示されている。即ち、ガイドレールと呼ばれる、エレベータの乗りかご及びつり合いおもりの昇降を案内するレールに、導電性を有する金属板を識別板として設置し、乗りかごには渦電流センサを設ける。この渦電流センサと識別板とが対向した際における渦電流センサからの出力信号を用いて、乗りかごの位置及び速度を検出する方式が提案されている。
特開特開2008−37557号公報
上述した着床位置検出装置において、識別板に対向して磁気式検出器を用いた位置検出装置では、一般に、識別板と検出器との間の距離の変動に応じて、検出器の出力が大きく変動することが知られている。そのため、リレベルゾーン及びドアゾーンを識別して検出するために、検出器からの出力を二つの閾値で分割すると、識別板と検出器との間の距離変動に対してリレベルゾーンとドアゾーンとを正確に識別することが困難になるという課題がある。
また、ドアゾーンとリレベルゾーンとを別々の位置検出手段で検出する場合には、検出するゾーンの数だけ検出装置及び識別板が必要になり、コストアップになるという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、ドアゾーン及びリレベルゾーンに対する乗りかごの位置検出を従来に比べて高精度で行うことができ、かつ低コストである、かご位置検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様におけるかご位置検出装置は、識別用部材をセンサが検出することでエレベータのかご位置を検出するかご位置検出装置において、上記センサは、識別用部材に磁界を発生させる磁界発生器と、磁界発生器と対にて配置される磁界検出器と、磁界検出器に接続される信号処理部とを備え、上記識別用部材は、上記磁界発生器によって当該識別用部材に発生する渦電流の表皮深さに対して相対的に板厚を異ならせて形成された複数の導体部を有し、上記磁界検出器は、上記磁界発生器によって上記識別用部材から発生する渦電流磁界を検出し、上記信号処理部は、識別用部材の設置位置付近に乗りかごが昇降した際、乗りかごが上記識別用部材におけるいずれの導体部の範囲に位置するか、識別用部材の導体部の範囲外に位置するかを、上記磁界検出器の出力から得られる渦電流磁界の振幅及び位相の情報によって識別することを特徴とする。
本発明の一態様におけるかご位置検出装置によれば、磁界検出器及び信号処理部を備え、磁界検出部の出力信号を信号処理部にて位相と振幅との2つの異なる検出信号として取り出すことで、識別用部材の異なる導体部、及び識別用部材の範囲外にて、ドアゾーンとリレベルゾーンとを、さらにこれら二つのゾーン外とを、それぞれ独立して検出することができ、かつ、磁界検出部からの検出信号を複数の閾値で分割することにより、検出信号の変動の影響を受け難くすることができる。さらに、磁界検出部の出力信号から信号処理部にて、位相と振幅との2つの異なる検出信号を取り出すことから、磁界検出部は一つで済み、製造コストの低減を図ることもできる。
本発明の実施の形態1におけるかご位置検出装置を用いたエレベータの構成を示す図である。 図1に示すかご位置検出装置の構成を示す図である。 導体の表皮深さに対する板厚の比と、渦電流磁界の強度との関係の一例を示すグラフである。 導体の表皮深さに対する板厚の比と、渦電流磁界の強度との関係の一例を示すグラフである。 図2に示すセンサが移動するときの、各時間における、センサと識別板との位置関係の一例を示す図である。 図4に示す時間経過における検出コイルの出力波形及び信号処理回路の出力波形の一例を示す図である。 図4に示すセンサ移動において、識別板に対するセンサの位置と、位相差検出回路、振幅値検出回路、及びコンパレータの各出力信号との関係の一例を示す図である。 センサと識別板との間の隙間と、渦電流磁界の強度との関係の一例を示すグラフである。 図2に示すセンサの一変形例における構成を示す図である。 図2に示すセンサの別の変形例における構成を示す図である。 図2に示すセンサのさらに別の変形例における構成を示す図である。 図2に示すセンサの他の変形例における構成を示す図である。 図2に示すセンサのさらに他の変形例における構成を示す図である。 図11に示すセンサにおける磁力線の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるかご位置検出装置の構成を示す図である。 導体の表皮深さに対する板厚の比と、渦電流磁界及び交流磁界の合成波形の強度との関係の一例を示すグラフである。 導体の表皮深さに対する板厚の比と、渦電流磁界及び交流磁界の合成波形の強度との関係の一例を示すグラフである。 図13に示すセンサが移動するときの、各時間における、センサと識別板との位置関係の一例を示す図である。 図15に示す時間経過における検出コイルの出力波形及び信号処理回路の出力波形の一例を示す図である。 図15に示すセンサ移動において、識別板に対するセンサの位置と、位相差検出回路、振幅値検出回路、及びコンパレータとの関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるかご位置検出装置に備わる識別板に対するセンサの位置と、位相差検出回路、振幅値検出回路、及びコンパレータの各出力信号との関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態4におけるかご位置検出装置の構成の一例を示す図である。 図19に示すかご位置検出装置に備わる識別板に対するセンサの位置と、位相差検出回路、振幅値検出回路、及びオフセット補正回路の各出力信号との関係の一例を示す図である。 図19に示すかご位置検出装置に備わる識別板の変形例を示す図である。 図19に示すかご位置検出装置に備わる識別板の別の変形例を示す図である。
本発明の実施形態であるかご位置検出装置について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1におけるかご位置検出装置101を備えたエレベータの概略構成を示した図であり、客が乗車する乗りかご40が乗り場口10にある状態を示している。このようなエレベータは、かご40と、つり合いおもり(不図示)とをロープ60で接続し、ロープ60をモータ(不図示)で巻き上げ、巻き下ろしすることよって、かご40を昇降路50内で昇降される。尚、乗り場口10は、乗り場天井1と乗り場床面2とから構成され、昇降路50は、乗り場口10と側壁3とによって形成される。また、乗りかご40の位置は、上記モータに接続されたエンコーダから出力されるインクリメンタルパルスをカウントすることによって検出することができる。尚、パルスのカウント値は、上述したように、かご位置検出装置101がドアゾーンを検出した時点でリセットされ、その後、設定値にて上記モータが制御されてかご40の所定階への着床がなされる。
かご位置検出装置101は、図2に示すように、識別用部材の一例に相当する識別板120と、センサ130とを備え、センサ130によって識別板120を検出することで、かご40の位置を検出するための装置である。本実施形態では、乗りかご40側にセンサ130が設置され、識別板120は昇降路50の側面に設置され、識別板120とセンサ130とは、隙間を介して配置されている。また、本実施形態では、図1に示すように、識別板120は乗り場床の下側に、センサ130は乗りかご40の下部で乗り場側に、それぞれ固定しているが、センサ130が識別板120を検出可能であれば、センサ130は、乗りかご40のいずれの部分に設置してもよく、また、同様に識別板120も昇降路50のどの位置に固定しても構わない。また、本実施形態では図1に示すように、センサ130を乗りかご40側、識別板120を昇降路50側に設置したが、その逆でも構わない。
図2を参照して、かご位置検出装置101についてさらに詳しく説明する。尚、図2においても、識別板120は昇降路50の側壁に固定され、センサ130は、乗りかご40に設置されて±X方向(昇降方向)に可動である。
識別板120は、外部から交流磁界が作用したときに、渦電流を生じる導体121及び導体122で構成され、本実施形態では、上記昇降方向に沿って導体121、導体122、導体121の順で、各導体の間隔を開けずに連続して配置される。
一方、センサ130は、周波数fの交流電源132、磁界検出器の一例に相当する検出コイル131A、磁界発生器の一例に相当する励磁コイル131B、交流磁界成分除去回路133、位相差検出回路134、振幅値検出回路135、コンパレータ136、137を有する。また、検出コイル131A及び励磁コイル131Bは、非磁性体からなるコイルボビン131Cに巻回され保持されており、図2に示すように、例えば、識別板120に近接して検出コイル131Aが配置されている。尚、これら検出コイル131A、励磁コイル131B、及びコイルボビン131Cにて励磁磁界検出器131とする。また、本実施形態では、コイルボビン131Cは、一本からなり、識別板120に対して直交する方向に延在するように配置される。また、励磁コイル131Bには、交流電源132が電気的に接続されている。また、交流磁界成分除去回路133には、位相差検出回路134及び振幅値検出回路135が電気的に接続され、位相差検出回路134にはコンパレータ137が、振幅値検出回路135にはコンパレータ136がそれぞれ電気的に接続されている。さらに、交流磁界成分除去回路133、位相差検出回路134、振幅値検出回路135、コンパレータ136、137にて信号処理部を構成する。
上述のような構成の内、識別板120と、検出コイル131A及び励磁コイル131Bとの相互作用について説明する。
一般に、導体に交流磁界を印加すると、導体表面から内部にかけて渦電流が流れることが知られている。この渦電流の大きさは、導体表面から内部に進むほど、指数関数的に小さくなり、且つ、この渦電流の位相は、内部に進むほど、その深さに比例して遅れる。導体表面での渦電流に対して、渦電流の大きさが1/eになる深さ(導体表面での渦電流に対して、渦電流の位相が1rad遅れる深さ)を「表皮深さδ」と言い、印加する交流磁界の周波数f、透磁率μ、導電率σを用いて、δ=1/√(πfμσ)、で表すことができる。導体外部にて観測される渦電流磁界は、この導体中に流れる各深さでの渦電流から生じた励磁磁界を全て加算したものとなる。
この渦電流磁界の大きさ(振幅)と、導体の表皮深さδに対する板厚dの比との関係を図3Aに示し、渦電流磁界の位相と、導体の表皮深さδに対する板厚dの比との関係を図3Bに示す。図3Aでは、横軸を表皮深さδに対する導体の厚さdの割合n(=d/δ)とし、縦軸を渦電流磁界の大きさ(振幅)とし、図3Bでは、横軸をn、縦軸を渦電流磁界の位相とする。これら図3A及び図3Bによれば、渦電流の振幅及び位相は、共にn<1未満では単調増加し、n>1では一定値に収束する傾向を示すことがわかる。詳しくは、渦電流磁界の振幅値及び位相は、「導体無」<「導体の板厚に対して渦電流の表皮深さが大きいもの」<「導体の板厚に対して渦電流の表皮深さが小さいもの」の関係となる。この関係を利用して、渦電流磁界の振幅値及び位相を検出することで、検出コイル131A及び励磁コイル131Bと識別板120との位置関係を知ることができる。
このように導体に交流磁界を印加すると、導体の持つ表皮深さと板厚に対応した渦電流が導体に発生し、それに伴い導体から渦電流磁界が発生する。そのため、導体の近くに、例えばコイルもしくはホール素子、磁気抵抗素子等の磁気センサを、渦電流磁界と交流磁界を検出する磁界検出器として設けることによって、コイルもしくはホール素子や磁気抵抗素子等の磁界検出器の出力信号から、渦電流磁界単独、または渦電流磁界と交流磁界とを合成した磁界の振幅値、及び、交流磁界に対する位相の変化量を知ることが可能となる。
以上の理論を、識別板120と、検出コイル131A及び励磁コイル131Bとに適用すると以下のように説明できる。
即ち、交流電源132から励磁コイル131Bに周波数fの一定振幅の交流電流を通電することにより、励磁コイル131Bの周辺には、周波数fの交流磁界が発生し、励磁コイル131Bと同軸上に配置した検出コイル131Aにて、励磁コイル131Bが発生する交流磁界を検出することができる。そのため、励磁コイル131B及び検出コイル131Aの近傍に導体がない場合には、検出コイル131Aの出力は、周波数fで、かつ一定振幅の交流信号のみとなる。
一方、励磁コイル131Bが導体121、122に対向した場合を考える。この場合、励磁コイル131Bから生じる周波数fの交流磁界が導体121、122に印加されるため、導体121、122の内部では渦電流が発生し、渦電流磁界が導体121、122から生じることになる。よって、検出コイル131Aの出力電圧は、励磁コイル131Bからの交流磁界成分だけではなく、この交流磁界成分に、導体121、122からの渦電流磁界成分を合成した波形となる。
次に、上述のように構成され作用する検出コイル131A及び励磁コイル131Bが接続されている上述の信号処理部について、説明を行う。
交流磁界成分除去回路133では、検出コイル131Aから出力された電圧波形の内、渦電流磁界成分のみを取り出した電圧V1を出力する。交流磁界成分除去回路133は、例えば、ディレイ回路と差動増幅器、またはホイーストンブリッジ回路により構成することができる。
振幅値検出回路135では、交流磁界成分除去回路133からの電圧波形V1から振幅電圧V2をコンパレータ136へ出力する。コンパレータ136では、振幅電圧V2が閾値以上であるか否かを判別し、閾値以上である場合、つまり識別板120を検出している場合には、コンパレータ136は、電圧V4をHigh(1)として出力する。一方、閾値未満である場合、つまり識別板120を検出していない場合には、コンパレータ136は、電圧V4をLow(0)として出力する。
このように、識別板120つまり導体121、122が検出コイル131A及び励磁コイル131Bと対向したか否かを判別することが可能となる。
また位相差検出回路134には、交流磁界成分除去回路133から出力された電圧波形V1と、励磁コイル131Bの出力電流波形とが供給され、位相差検出回路134は、これらの位相差をコンパレータ137へ出力する。コンパレータ137は、その位相差が閾値以上であるか否かを判断する。位相差が閾値以上である場合、つまり識別板120を検出している場合には、コンパレータ137は、電圧V5をHigh(1)として出力する。一方、閾値未満である場合、つまり識別板120を検出していない場合には、コンパレータ137は、電圧V5をLow(0)として出力する。
このように、識別板120の導体121または導体122のどちらかが検出コイル131A及び励磁コイル131Bと対向したか否かを判別することが可能となる。
既に説明したように、ある階へのかご40の着床制御では、ドアゾーン及びリレベルゾーンを考慮する必要がある。即ち、識別板120によってドアゾーン及びリレベルゾーンのいずれにセンサ130が位置するのか、二つのゾーン範囲外にセンサ130が位置するのかを識別することが望ましい。
そこで、識別板120の導体121は、図3A及び図3Bの横軸に示す、表皮深さδに対する導体の厚さdの割合nが「A」になる、板厚及び表皮深さδを有するように調整され、識別板120の導体122は、図3A及び図3Bの横軸に示す割合nが「B」になる、板厚及び表皮深さδを有するように調整される。さらに、図2に示すように、リレベルゾーンを検出すべき領域に導体122を位置決めし、かつリレベルゾーンを除くドアゾーンを検出すべき領域に導体121を位置決めする。例えば一例として、交流電源132の交流磁界の周波数が100kHzの場合には、導体121を板厚0.5mmの非磁性ステンレス(SUS304)(δ=1.4mm)とし、導体122を板厚1mmのアルミニウム合金(A5052)(δ=0.36mm)とする。
上述したように、渦電流磁界の振幅値及び位相は、識別板120の導体の板厚に対して渦電流の表皮深さが小さいもの程、大きくなる。よって、導体の板厚に対して渦電流の表皮深さを小さくするために、導体の板厚を厚くする代わりに、導体の金属種を変更し、つまり抵抗率や透磁率が異なる金属種を用いることで表皮深さを変更することによって、識別板120の板厚を一定または薄くすることができる。これにより、低コスト化及び重量減少が図られ、識別板120の据付性を向上することができる。
以上のように構成されるかご位置検出装置101における動作について以下に説明する。ここでは、図2において、センサ130を識別板120の範囲外から識別板120の方へ向かう方向、例えば+X方向に移動する場合について、図4を参照して説明する。
図4は、時間がt0からt5まで経過した場合の、識別板120と検出コイル131A及び励磁コイル131Bとの位置関係を示しており、検出コイル131A及び励磁コイル131Bは、導体なし(t0からt1)→ 導体121(t1からt2)→ 導体122(t2からt3)→ 導体121(t3からt4)→ 導体なし(t4からt5)の順に、識別板120内の各導体と対向する。また図5には、このような動作における時間軸を横軸に取り、励磁電流、交流磁界成分除去回路133の出力V1、振幅値検出回路135の出力V2、位相差検出回路134の出力V3を縦軸に取り、時間経過におけるV1、V2等の変化が示されている。
図5から明らかなように、出力V2、V3は、時間t1からt4で値が増減する。各時間と識別板120との位置関係より、識別板120の位置と電圧V2、V3、V4、V5との関係を図6に示す。ここで、閾値1、2は、コンパレータ136、137を動作するための基準電圧であり、これらの値を適切に設定することによって、ドアゾーン内または外、及びリレベルゾーン内または外に対応したHigh(1)、Low(0)の信号V5、V6を別々にセンサ130から出力することができる。
ここで、各コンパレータ136、137における閾値1、2の設定方法について説明する。
一般的に、エレベータの乗りかご40は、昇降路50にレールに沿って吊り下げられているため、乗りかご40は、昇降方向にほぼ直交する方向において、ある一定の範囲内で揺れることがある。そのため、昇降路50側に設置した識別板120と、乗りかご40側に設置したセンサ130との間の隙間は、変動することになる。この変動の中心位置をL、変動幅を「1」とした場合の、渦電流磁界の大きさ(振幅)、渦電流磁界の位相を図7に示す。
上記隙間が増大すると、識別板120における導体121,122と、検出コイル131A及び励磁コイル131Bとの距離が大きくなるため、検出コイル131Aが受ける渦電流磁界は小さくなる。そのため、隙間増大時における渦電流磁界の振幅は、図7に示すように単調に減少する。
一方、渦電流磁界の位相について、検出コイル131Aで捕らえられる渦電流磁界は、導体121,122内に流れる渦電流から生じる励磁磁界の足し合わせであるため、隙間値に対して、導体121,122の板厚が十分に小さければ、隙間が変動しても、渦電流磁界の位相そのものは変動しない。
そこで、ドアゾーンを決定するコンパレータ136の閾値1は、隙間増大時の渦電流磁界の振幅が閾値以上となるようにすればよいので、図7に点線で示すような値に設定すればよい。
次に、リレベルゾーンを決定するコンパレータ137の閾値2は、隙間変動時も渦電流の位相差そのものは変化しないため、図3Bに示すように、導体121(Aの箇所)と導体122(Bの箇所)との間に閾値2を設定すればよい。
尚、本実施形態では図2に示すように、導体122をリレベルゾーンの検出に用いているが、導体121と導体122とを入れ替えて導体121をリレベルゾーン検出用に用いても良い。
以上説明したように、本実施形態1のかご位置検出装置101によれば、一つの検出コイル131A、位相差検出回路134、振幅値検出回路135を備え、検出コイル131Aから、位相と振幅との2つの異なる検出信号を取り出すことで、識別板120の範囲内か範囲外かに加えて、識別板120における導体121でドアゾーン範囲内か範囲外かを、導体122でリレベルゾーン範囲内か範囲外かをそれぞれ独立して検出することができ、かつ、検出コイル131Aからの検出信号を複数の閾値で分割することにより、検出信号の変動の影響を受け難くすることができる。また、識別板120を検出する検出器は、一つの検出コイル131Aであることから、製造コストの低減を図ることもできる。
以下には、本実施形態1における上述した構成の変形例について説明する。
励磁コイル131Bからの交流磁界の増強もしくは検出磁界の増強のために、図8Aに示すように、検出コイル131A及び励磁コイル131Bのコイル内部に高透磁率の棒状磁性体コア131Dを挿入しても良い。
また、図8Bに示すように、検出コイル131A及び励磁コイル131Bに対して、端部を尖らせた針状磁性体コア131Eを挿入し、交流磁界の指向性や位置検出精度を高めるように構成することも可能である。
また、検出コイル131Aと励磁コイル131Bとを、同一の一つの非磁性体からなるコイルボビンに巻回する必要もなく、例えば図9に示すように、昇降方向に直交する左右方向から識別板120を挟み込む形態を採ることもできる。
また、図10に示すセンサ130−2、及び図11に示すセンサ130−3のように、交流磁界成分除去回路133を用いずに、検出コイル131Aの出力電圧から交流磁界成分を除去しても良い。例えば図10に示すように検出コイル131Aを差動出力としても良く、図11に示すように検出コイル131Aと励磁コイル131Bとの向きを90度異なるように配置しても良い。それぞれについて以下に詳しく説明する。
図10に示すセンサ130−2では、2つの検出コイル131Aを有し、各検出コイル131Aは、昇降方向に直交する方向つまり隙間方向において、励磁コイル131Bを挟んで、且つ励磁コイル131Bから等距離の位置に配置されている。よって、各検出コイル131Aには、同強度の交流磁界が加わっている。そこで、識別板120と検出コイル131Aとの間の隙間寸法に対して、識別板120の板厚を大きくすることにより、渦電流磁界の位相の隙間変動をある程度大きくする。これにより、各検出コイル131Aの出力を差動出力とすると、励磁コイル131Bによる交流磁界は、2箇所にある検出コイル131Aの各位置で同一であるが、渦電流磁界は識別板120からの距離に応じて異なるため、渦電流磁界成分のみを検出コイル131Aから出力することができる。これにより、交流磁界成分除去回路133を省くことができる。したがって、センサコストの更なる低減を図ることができる。
また、図11に示すセンサ130−3では、検出コイル131Aは、識別板120と平行又はほぼ平行に配置され、励磁コイル131Bは、昇降方向に直交方向に沿って配置される。このように配置された検出コイル131Aにおける交流磁界及び渦電流磁界の磁力線を図12に示す。実線で示す磁力線が励磁磁界のものであり、その磁界の向きは、検出コイル131Aの軸方向と直交している。そのため、検出コイル131Aの出力は、交流磁界成分を含まない。さらに図12において、点線で示す磁力線は、渦電流磁界のものであり、検出コイル131Aの位置での渦電流磁界の向きと、検出コイル131Aの軸の向きとは一致する。そのため、検出コイル131Aには渦電流磁界のみが加わるため、検出コイル131Aからは渦電流磁界成分のみが出力される。よって、交流磁界成分除去回路133を省くことができ、これにより、センサコストの更なる低減を図ることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2におけるかご位置検出装置について、図13を用いて説明する。 本実施の形態2におけるかご位置検出装置102は、図13に示すように、昇降方向に直交する方向において識別板120を挟んで、検出コイル131Aと励磁コイル131Bとを配置した。このような構成は、実施の形態1のかご位置検出装置101で、図9を参照して説明した構成に同じであるが、図9に示すセンサ130と、図13に示すセンサ130−4との構成上の相違点は、図9に示す交流磁界成分除去回路133を省いた点である。
このような構成では、検出コイル131Aは、交流磁界と渦電流磁界とを合成した電圧を出力する。
本実施の形態2におけるかご位置検出装置102のセンサ130−4における、交流磁界と渦電流磁界との合成磁界の大きさ(振幅)と、導体の表皮深さδに対する板厚dの割合n(=d/δ)との関係を図14Aに示し、交流磁界と渦電流磁界との合成磁界の位相と、導体の表皮深さδに対する板厚dの割合との関係を図14Bに示す。
図14Aに示すように、合成磁界の振幅は、n≦1では単調減少し、n>1では一定値に収束する傾向を示す。一方、図14Bに示すように、合成磁界の位相は、n=1で最大となるピークを持つ振る舞いを示し、n>>1ではn=0(導体なし:渦電流磁界なし)と位相がほぼ等しくなる。
そこで、本実施の形態2におけるかご位置検出装置102では、導体121について、図14A及び図14Bに示す、nがBとなるように、導体121の板厚及び表皮深さを調整した導体とし、導体122について、図14A及び図14Bに示す、nがAとなるように、板厚及び表皮深さを調整した導体とする。
このような識別板120について、図13に示すように、リレベルゾーンを検出したい領域に導体122を設け、リレベルゾーンを除くドアゾーンの領域に導体121を設置する。例えば一例として、交流電源132の交流磁界の周波数が100kHzの場合には、導体122を板厚1.4mmの非磁性ステンレス(SUS304)(δ=1.4mm)、導体121を板厚1mmのアルミ合金(A5052)(δ=0.36mm)とする。
以上のように構成されるかご位置検出装置102における動作について以下に説明する。ここでは、図15を参照して、センサ130−4を識別板120の範囲外から識別板120の方へ向かう方向、例えば+X方向に、時間t6からt11の時間軸で、移動する場合について説明する。
このような状態の時間軸に対する励磁電流、検出コイル131Aの検出電圧、振幅値検出回路135の出力V2、位相差検出回路134の出力V3を図16に示す。出力V2及び出力V3は、時間t7からt10の間で値が増減し、各時間と識別板120との位置関係よって、識別板120の位置と、電圧V2、V3、V4、V5との関係は、図17に示すようになる。ここで、閾値1、2は、コンパレータ136、137を動作するための基準電圧であり、これらの値を適切に設定することにより、ドアゾーン範囲内か範囲外か及びリレベルゾーン範囲外か範囲内かに応じたHigh(1)、Low(0)の信号V4、V5を別々にセンサ130−4から出力することができる。
ここで、各コンパレータ136、137における閾値1、2の設定方法について説明する。
本実施形態2では、図13に示すように識別板120を挟んで、検出コイル131Aと励磁コイル131Bとが配置されている。上述したように走行中に乗りかご40の揺れが生じ、検出コイル131Aと識別板120との間の距離が増大すると、識別板120から検出コイル131Aに届く渦電流磁界の割合は減少するが、一方、励磁コイル131Bと識別板120との間の距離は減少するため、識別板120から生じる渦電流磁界の強度は増大する。結果的に、乗りかご40が揺れたとしても、検出コイル131Aに加わる渦電流磁界の強度は、ほとんど変動しないため、検出コイル131Aが出力する交流磁界と励磁磁界との合成磁界も、ほとんど変動しない。
以上のことから、ドアゾーンを決定するコンパレータ136の閾値1は、図14Aに示すように、n=0(導体無し)と導体122(Aの箇所)との間に閾値1を設定すればよい。次に、リレベルゾーンを決定するコンパレータ137の閾値2は、図14Bに示すように、導体121(Bの箇所)と導体122(Aの箇所)との間に閾値2を設定すればよい。
以上説明したように、本実施形態2のかご位置検出装置102においても、上述した実施形態1のかご位置検出装置101が奏する効果を得ることができる。
さらに、本実施形態2のかご位置検出装置102では、実施形態1のかご位置検出装置101と比べると、交流磁界成分除去回路133を省いたことから、さらにセンサコストの低減を図ることができ、且つ、乗りかご40の揺れに対する検出コイル131Aの出力信号の変動を低く抑えることができるという効果を得ることもできる。
実施の形態3.
次に、図18を参照して、本発明の実施の形態3におけるかご位置検出装置103について説明する。
実施の形態3におけるかご位置検出装置103は、上述した実施の形態1のかご位置検出装置101における構成と同じ構成を備えるが、実施の形態3のかご位置検出装置103では、コンパレータ137が二つの閾値を有する点で、実施の形態1のかご位置検出装置101と相違する。この相違部分について、以下に詳しく説明する。
センサ130が、識別板120の範囲外から識別板120へ向かう方向、例えば+X方向に移動するとき、識別板120は、実施形態1の場合と同じであるため、図18に示すように位相差検出回路134の出力V3、及び振幅値検出回路135の出力V2が変化する。乗りかご40の揺れに起因する、識別板120とセンサ130との間の距離変動によって、振幅値検出回路135の出力V2は変動するが、位相差検出回路134の出力V3は、ほとんど変動しない。そのため、図18に示すように位相差検出回路134の出力V3について、コンパレータ137にて、二つの閾値3と閾値4とで三つの出力値に分割して、コンパレータ137から電圧V5として出力することができる。つまり、電圧V5は、閾値3によってLow(0)及びHigh(1)に、さらに閾値4によってHigh(2)として、出力することができる。
以上説明したように、実施の形態3のかご位置検出装置103によれば、位相差検出回路134の出力のみで、ドアゾーンとリレベルゾーンとを、及びこれら二つのゾーン外とをそれぞれ検出可能となる。したがって、さらに振幅値検出回路135の出力V2が供給されるコンパレータ136からのドアゾーンを示す出力値と合わせることで、実施の形態3のかご位置検出装置103によれば、より確実に、ドアゾーン、リレベルゾーン、及びこれら二つのゾーン外をそれぞれ検出することが可能となる。
実施の形態4.
次に図19を参照して、本発明の実施の形態4におけるかご位置検出装置104について説明する。
本実施の形態4のかご位置検出装置104は、基本的に、上述した実施の形態1のかご位置検出装置101と同様の構成を備えるが、識別板120を識別板120−2に、コンパレータ137をオフセット補正回路138に、それぞれ変更した構成を有する。これらの相違点について、以下に詳しく説明する。
識別板120−2は、図19に示すように導体122について、一方の導体121から他方の導体121の方へ導体122の板厚を徐々に増すように形成した導体122を有する。
このような識別板120−2に対してセンサ130−5が、識別板120−2の範囲外から識別板120−2へ向かい、例えば+X方向に移動した場合、位相差検出回路134の出力V3及び振幅値検出回路135の出力V2は、図20に示すように、検出コイル131A及び励磁コイル131Bが対向する箇所での導体122−2の板厚に応じた出力値となる。つまり、出力V3及び出力V2は、導体122−2の板厚が大きい程、大きな値を出力する。この特性を利用することで、識別板120内でのセンサ130−5の絶対位置を検出することができる。
位相差検出回路134の出力V3が供給されるオフセット補正回路138は、図20に示すように、導体122−2の領域に対応するリレベルゾーン内でのみ、リレベルゾーン内の絶対位置に対応した電圧V5をLow(0)からHigh(1)の間において無段階で出力する。
したがって、実施の形態4のかご位置検出装置104によれば、上述した実施の形態1のかご位置検出装置101における効果を得ることができることは勿論、さらに、リレベルゾーン内において、リレベルゾーンの検知だけでなく、リレベルゾーン内でのかご40の絶対位置を検出することができる。
導体122−2の変形例として、以下の構成を採ることもできる。
図21Aに示すように、識別板120−3の全体に渡り、その板厚を徐々に厚く形成してもよい。このような識別板120−3を用いることで、リレベルゾーンを含め、ドアゾーン全体で、各ゾーン内でのかご40の絶対位置を検出することも可能となる。
また、図21Bに示すように、識別板120−4の全体に渡り、その板厚を階段状に厚くすることにより、ドアゾーン内を複数のゾーンとして検出することも可能となる。
本発明の別の態様によるかご位置検出装置は、識別用部材をセンサが検出することでエレベータのかご位置を検出するかご位置検出装置であって、
上記センサは、識別用部材に磁界を発生させる磁界発生器と、磁界発生器と対にて配置される磁界検出器と、磁界検出器に接続される信号処理部とを備え、
上記識別用部材は、上記磁界発生器によって当該識別用部材に発生する渦電流の表皮深さに対して相対的に板厚を異ならせて形成された複数の導体部を有し、
上記磁界検出器は、上記磁界発生器によって上記識別用部材から発生する渦電流磁界を検出し、
上記信号処理部は、識別用部材の設置位置付近に乗りかごが昇降した際、乗りかごが上記識別用部材におけるいずれの導体部の範囲に位置するか、上記識別用部材の範囲外に位置するかを、上記磁界検出器の出力から得られる渦電流磁界の振幅及び位相の情報によって識別する、
ことを特徴とする。
上記別の態様において、上記識別用部材における導体部は、当該識別用部材の板厚に対して渦電流の表皮深さが大きいものと、上記板厚に対して渦電流の表皮深さが小さいものとを有するように構成してもよい。
このように構成することで、磁界検出器及び磁界発生器と識別用部材との位置関係を知ることができる。
また、上記別の態様において、上記識別用部材における導体部の少なくとも一つは、当該識別用部材の板厚に対する渦電流の表皮深さを変更した、他とは異種の金属であるように構成してもよい。
このように構成することで、識別用部材の低コスト化及び重量減少が図られ、識別用部材の据付性を向上することができる。
また、上記別の態様において、上記識別用部材における導体部は、その長手方向において異なる板厚を有するように構成してもよい。
このように構成することで、識別用部材内における乗りかごの絶対位置を検出することが可能となる。
尚、上述の様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
又、2012年2月8日に出願された、日本国特許出願No.特願2012−24720号の明細書、図面、特許請求の範囲、及び要約書の開示内容の全ては、参考として本明細書中に編入されるものである。
40 乗りかご、
101〜104 かご位置検出装置、
120 識別板、121 導体、122 導体、
130、130−2〜130−5 センサ、
131A 検出コイル、131B 励磁コイル、132 交流電源、
133 交流磁界成分除去回路、134 位相差検出回路、
135 振幅値検出回路、136 コンパレータ、137 コンパレータ、
138 オフセット補正回路。

Claims (9)

  1. 識別用部材(120)をセンサ(130)が検出することでエレベータのかご位置を検出するかご位置検出装置において、
    上記センサは、識別用部材に磁界を発生させる磁界発生器(131B)と、磁界発生器と対にて配置される磁界検出器(131A)と、磁界検出器に接続される信号処理部(133〜137)とを備え、
    上記識別用部材は、上記磁界発生器によって当該識別用部材に発生する渦電流の表皮深さと板厚との相対的関係を異ならせて形成された複数の導体部(121,122)を有し、
    上記磁界検出器は、上記磁界発生器によって上記識別用部材から発生する渦電流磁界を検出し、
    上記信号処理部は、識別用部材の設置位置付近に乗りかごが昇降した際、乗りかごが上記識別用部材におけるいずれの導体部の範囲に位置するか、上記識別用部材の範囲外に位置するかを、上記磁界検出器の出力から得られる渦電流磁界の振幅及び位相の情報によって識別する、
    ことを特徴とするかご位置検出装置。
  2. 上記識別用部材における導体部は、当該識別用部材の板厚に対して渦電流の表皮深さが大きいものと、上記板厚に対して渦電流の表皮深さが小さいものとを有する、請求項1記載のかご位置検出装置。
  3. 上記識別用部材における導体部の少なくとも一つは、当該識別用部材の板厚に対する渦電流の表皮深さを変更した、他とは異種の金属である、請求項1記載のかご位置検出装置。
  4. 上記識別用部材における導体部の少なくとも一つは、非磁性ステンレスである、請求項3記載のかご位置検出装置。
  5. 上記識別用部材における導体部の少なくとも一つは、アルミニウム合金である、請求項3記載のかご位置検出装置。
  6. 上記識別用部材における導体部の少なくとも一つは、当該導体部の板厚が他の導体部とは異なる、請求項1記載のかご位置検出装置。
  7. 上記識別用部材は、第1の導体部と第2の導体部とを有し、
    上記第1の導体部と第2の導体部とは、上記乗りかごの昇降方向に互いに隣接して配置される、請求項1記載のかご位置検出装置。
  8. 上記第1の導体部は、上記第2の導体部の両側に配置される、請求項7記載のかご位置検出装置。
  9. 上記識別用部材における導体部は、その長手方向において異なる板厚を有する、請求項1記載のかご位置検出装置。
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