以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1参考例〕
以下、図面を用いてシート処理装置を備えた画像形成装置について詳細に説明する。
(画像形成装置)
図1は画像形成装置及びシート処理装置の構成図である。図1に示すように、画像形成装置は、白黒/カラー画像形成を行う画像形成装置本体(以下、単に「装置本体」という)600と、これに接続したシート処理装置としてのフィニッシャ100とを備えている。フィニッシャ100は、装置本体600に接続されて、中綴じ処理装置(サドルユニット)135と、平綴じ処理装置と、を備えている。このため、装置本体600から排出されるシートは、オンラインで処理することができるようになっている。
なお、装置本体600は、フィニッシャ100を接続しないで、単独でも使用できるようになっている。また、装置本体600は、フィニッシャ500を一体に組み込んでもよい。
ここで、ユーザーが装置本体600に対して各種入力/設定を行うため操作部601に臨む位置を画像形成装置の正面手前側(以下、手前側)といい、この手前側とは反対側である装置背面側を奥側(以下、奥側)という。図1は、装置手前側から見た画像形成装置の構成を示した模式断面図である。
装置本体600は、原稿給送部650、イメージリーダ部660及びプリンタ部670を有する。原稿給送部650は、イメージリーダ部660の画像読取位置に向けて原稿を一枚ずつ順次給送するものである。イメージリーダ部660は、原稿の画像を読み取るものである。プリンタ部670は、感光ドラム、現像装置、転写部からなる画像形成手段を備え、イメージリーダ部660で読み取った原稿の画像情報、又は送られてきた画像情報に基づいて感光ドラム上に形成された静電潜像を現像装置によりトナー現像する。そして、タイミングを合わせて転写部に供給されたシートにトナー画像を転写し、転写されたトナー画像を定着装置において熱、圧力によりシート上に定着して画像形成するものである。
装置本体600内のカセット909a,909bから供給されたシートは、それぞれ画像形成手段を構成するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラム914a〜914d等によって、4色のトナー像を順次転写される。そして、4色のトナー像を転写されたシートは、定着器904に搬送されてトナー画像を定着され、片面の画像形成モードであれば、そのまま、排出ローラ対907によって本体外に排出される。
両面の画像形成モードであれば、シートは定着器904から反転ローラ905に受け渡され、表裏が反転されて両面搬送ローラ906a〜906fの方向へ搬送される。そして、再度、裏面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラム914a〜914d等によって、4色のトナー像を転写される。両面に転写されたシートSは再度定着器904に搬送されてトナー画像を定着し、排出ローラ対907によって本体外に排出される。
図3は画像形成装置を制御する画像形成装置制御部のブロック図である。図3に示すように、CPU回路部630は、CPU629、ROM631、RAM650を有している。CPU回路部630は、原稿給送装置制御部632、イメージリーダ制御部633、画像信号制御部634、プリンタ制御部635、フィニッシャ制御部636、外部インターフェイス637を制御している。CPU回路部630は、ROM631に格納されているプログラム及び操作部601の設定に従って制御する。
原稿給送装置制御部632は、装置本体600の上部に設けたイメージリーダ部660に原稿を給送する原稿給送部650(図1参照)を制御する。イメージリーダ制御部633はイメージリーダ部660を制御する。プリンタ制御部635は装置本体600に設けたプリンタ部670を制御する。フィニッシャ制御部636は装置本体600に接続されたフィニッシャ100を制御する。
フィニッシャ制御部636は、シート束の綴じ処理の有無に応じてフィニッシャ100における揃え部材1の動作を制御する制御手段である。この動作については、後で詳しく説明する。また、ここでは、フィニッシャ制御部636をフィニッシャ100に搭載した構成について説明するが、これに限らず、CPU回路部630と一体的に装置本体600に設け、装置本体600側からフィニッシャ100を制御するようにしてもよい。
RAM650は、制御データを一時的に保持する領域や、制御に伴う演算の作業領域として用いられる。外部インターフェイス637は、コンピュータ(PC)620からのインターフェイスであり、プリントデータを画像に展開して画像信号制御部634へ出力する。イメージリーダ制御部633から画像信号制御部634へは、イメージセンサで読み取られた画像が出力され、画像信号制御部634からプリンタ制御部635へ出力された画像は露光制御部へ入力される。
<シート処理装置の概要説明>
次にシート処理装置としてのフィニッシャ100について、図2の断面図、図3及び図4のブロック図に基づき説明する。
フィニッシャ500は、装置本体600から搬送されてきたシートを整合して、シートの処理を行うようになっている。
装置本体300から排出されたシートは、フィニッシャ100の入口ローラ対102に受け渡される。この時、入口センサ101によりシートの受渡しタイミングも同時に検知されている。入口ローラ対102により搬送されたシートは、搬送パス103を通過しながら、シートの搬送方向と直交する幅方向の端部位置を端部検知センサ104により検知される。これにより、フィニッシャの幅方向の搬送中央位置に対してどの程度幅方向の誤差(位置ズレ)が生じているかを検知する。
シートの幅方向の誤差が検知された後で、シートはシフトローラ対105,106に搬送されている途中でシフトユニット108が手前/奥方向(シートの幅方向)に所定量移動することにより、シートのシフト動作が実施される。すなわち、シフトユニット108がシートの幅方向に所定量移動することにより、シートの幅方向の位置ズレが矯正される。
その後、搬送ローラ対110,111により搬送されたシートは、バッファーローラ対115により搬送される。その後、上積載トレイ136に排出される場合は、上パス切替部材118が図示されないソレノイド等の駆動手段により、図中破線の状態になり上パス搬送路117に導かれ、上排出ローラ対120により上積載トレイ136に排出される。
上積載トレイ136に排出されない場合は、バッファーローラ対115により搬送されたシートは、上パス切替部材118により下搬送パス121に導かれる。その後、第一下搬送ローラ対122、第二下搬送ローラ対124を経て、束排出ローラ対130により下積載トレイ137に排出される。
シートをサドル(中綴じ)処理する場合には、図示しないソレノイド等の駆動手段によりサドルパス切替部材125が破線位置に切り替わることで、シートがサドルパス133に搬送される。そして、シートは、サドル入口ローラ対134によりサドルユニット135に導かれ、サドル処理(中綴じ処理)される。サドル処理(中綴じ処理)は一般的な処理であるため、詳細な説明はここでは省略する。
搬送されてきたシートが下積載トレイに排出される場合は、第二下搬送ローラ対124に搬送されたシートは、サドルパス切替部材125により下パス126に搬送される。その後、シートに処理を施す場合は、下排出ローラ対128により処理トレイ138に排出され、積載される。処理トレイ138に積載された複数枚のシートからなるシート束は、処理トレイ138内で処理を施され、束排出ローラ対130により下積載トレイ137に排出される。処理トレイ138内でのシート処理は後で詳細に説明する。シートに処理を施さない場合は、下排出ローラ対128から束排出ローラ対130へと受け渡され、下積載トレイ137へと排出される。
下積載トレイ137へと排出されたシート又はシート束は、その後、戻し部材40、揃え部材1により下積載トレイ137上での整合が行われる。このシート又はシート束の排出、整合動作は後で詳細に説明する。
図4に示すように、フィニッシャ制御部は、マイコン(CPU)701、RAM702、ROM703、入出力部(I/O)705、通信インターフェイス706、ネットワークインターフェイス704を有している。搬送制御部707において、シートの横レジ検知処理、シートバッファリング処理、搬送処理が行われる。また、中間処理トレイ制御部708では、処理トレイ138部分の整合手段の動作制御、パドルの回転動作制御、ベルトローラの移動動作制御、上部開閉ガイドの開閉制御がそれぞれ、検知センサと駆動モータによって制御される。綴じ制御部709では、ステイプラのクリンチ、移動等がそれぞれ、検知センサと駆動モータによって制御される。積載トレイ揃え制御部710では、揃え部材の移動/昇降、戻し部材の昇降等を検知センサと駆動モータによって制御される。I/O705の入力ポートには、各種センサ信号が入力される。I/O705の出力ポートには、不図示の制御ブロックや、不図示の各種ドライバを介して接続された各駆動系に接続されている。なお、各制御部を構成するセンサやモータについては、以下の説明の中で順に説明する。
<処理トレイ部の説明>
次に、処理トレイ部に関して図5〜図7を用いて説明する。図5はステイプラの綴じ処理の動作説明図である。図6は処理トレイにおける整合部材の動作説明図である。図7〜図9は処理トレイにおけるシート整合の動作説明図である。
処理トレイ138は、搬送されてくるシートを一時的に積載するための第一積載手段である。この処理トレイ138は、図7〜図9に示すようにシート束の排出方向に対して下流側(図7の左側)を上方に、上流側(図7の右側)を下方に傾斜して配設されており、処理トレイ138の上流側である下方端部には後端ストッパ150が配置されている。
さらに、処理トレイ138の下流側端部には、排出手段としての束排出ローラ対130を構成する一方の上部束排出ローラ130bが上部開閉ガイド149に支持されるように配置されている。上部束排出ローラ130bは、上部開閉ガイド149の開閉動作に伴って下部束排出ローラ130aに対して接触および離間するようになっている。束排出ローラ対130は、束排出駆動モータM130(図4参照)によって正逆回転するように構成されている。
なお、上部開閉ガイド149は、支持軸154に回動可能に支持されて、支持軸154を中心に上部開閉ガイドモータM148(図4参照)の駆動によって、上下方向に移動可能になっている。
戻し部材40は、上部開閉ガイド149に支持されているため、上部開閉ガイド149の上昇と共に戻し部材40も上昇する。この時、戻し部材40を含んだ戻しホルダ50は、図7(a)に示すように上部開閉ガイド149に収納されている。そのため、図7(b)に示すように上部開閉ガイド149が上昇しても、戻し部材40は上部に配置された他の部材と干渉することはない。
引き込みパドル131は、図7〜図9に示すように、処理トレイ138の上方に配設されている。引き込みパドル131は、パドル駆動モータM155(図4参照)によって回転する駆動軸157上に沿って複数固定されている。そして、引き込みパドル131は、パドル駆動モータM155により、適切なタイミングで図7〜図9において反時計回り方向に回転するようになっている。
次にシート後端整合部の説明を行う。シート搬送手段としてのベルトローラ158と、シート押圧部材としての後端レバー159と、後端ストッパ150を備えている。処理トレイ138上へ排出されたシートは、ベルトローラ158の反時計回り方向の回転によって、後端レバー159にガイドされながら、後端ストッパ150に突き当て整合される。
ベルトローラ158は第1排出ローラ対である下排出ローラ対128を構成する第1排出ローラ128aの外周に巻き掛けられている。ベルトローラ158は、ベルト移動部材161の先端に設けられた挟持コロ162,163によって挟持されている。そして、ベルトローラ158は、その下方部が処理トレイ138上に積載された最上位のシートと接するような位置関係で第1排出ローラ128aの回転に従動して反時計回り方向に回転する。
また、ベルト移動モータM167(図4参照)からラックギア(不図示)を介してベルト移動部材161を移動することで、ベルトローラ158の形状を変化させることができ、最上位のシートと接する位置を上下移動することができる。なお、ベルト移動部材161はベルトホームセンサS168(図4参照)によって、ベルト移動部材161のエッジを検出しながら位置を制御している。
綴じ手段であるステイプラ132は、クリンチモータM132(図4参照)によって綴じ部材としての金属の綴じ針をシート束の端部に打ち込んで綴じ処理する装置である。ステイプラ132は、図5に示すようにスライド支台303上に固定されている。スライド支台303の下部には転動コロ304,305が設けられている。スライド支台303は、転動コロ304、305と、ステイプラ移動台306上のガイドレール溝307とに案内されて、ステイプラ移動モータM303(図4参照)によって、処理トレイ138に積載されたシートの後端縁に沿って図5の矢印Y方向に移動する。
ステイプラ132は、処理トレイ138に積載されたシートSのコーナーにおいて、シートの後端縁に対して所定角度αだけ傾斜された姿勢に維持されるようになっている。なお、この傾斜角度αは、ここでは約30度に設定されているが、ガイドレール溝307の形状を変えることによって、変更することができる。
また、ステイプラ移動台306には、ステイプラ132のホームポジションを検知するステイプラホームセンサS303(図4参照)が設けられている。通常、ステイプラ132は、装置手前側のホームポジションに待機している。
整合手段340,341は、図6に示すように、処理トレイ138に収容されたシートの幅方向の左右端側を整合する1組の第1と第2の整合部材340a,341aを有している。第1と第2の整合部材340a,341aは、処理トレイ138のシート積載面上でシートの幅方向の両側端に独立して対向配置される。また、一方の第1の整合部材340a及び他方の第2の整合部材341aは、それぞれにシート側端面を押圧して支持するため、処理トレイ138の面に対して垂直な各整合面340a',341a'を有している。
また、左右の整合手段340,341は夫々独立して駆動可能な第1及び第2の整合駆動モータM340,M341を有している。そして、駆動モータの先端プーリからタイミングベルトB340,B341を介して、第1及び第2の整合部材340a,341aを処理トレイ138に対してシートの幅方向に沿って独立して移動可能としている。すなわち、処理トレイ138上に、各整合部材340a,341aが対向して配置され、かつその下面側に各移動手段が整合方向に正逆移動可能なように組み付けられている。
ここで、第1と第2の整合部材340a,341aに対しては、それぞれのホームポジションを検知する整合ホームセンサS340,S341が配置されている。動作しない時は、第1と第2の整合部材340a,341aがそれぞれ両端部に位置するところに設定された各ホームポジション位置に待機している。
なお、処理トレイ138に積載された複数枚のシートからなるシート束は、束排出ローラ対130により第二積載手段である下積載トレイ137に排出され、積載される。この下積載トレイ137上には、後述する揃え部材1と戻し部材40が設けられている。
<積載トレイ上の揃え部材の説明>
揃え部材1は、下積載トレイ137上のシート束の排出方向と直交する幅方向に移動可能であり、シートの幅方向の端部の位置を揃える揃え手段である。この揃え部材1の基本構成である、幅方向(手前奥方向)のスライド動作、スライド部の部材を、図10〜図13を用いて説明する。
図10(a)、(b)及び図11(a)、(b)は一方側の揃え部材の要部斜視図である。図12及び図13は両側の揃え部材の斜視図である。
図12及び図13に示すように、揃え部材1は、シートの幅方向の両側にそれぞれ設けられている。図10及び図11では、一方側の揃え部材1を例示して説明するが、揃え部材1はシート幅方向の中央に対して対象的に設けられ、同様に構成されている。
図10及び図11に示すように、揃え部材1は第一揃え支軸2に支持されている。また、揃え部材1はスライド部材3にガイドされ、スライド部材3の手前奥方向(シート幅方向)の移動に追従して移動するようになっている。スライド部材3は揃え部材1と同様に第一揃え支軸2に回転中心として支持され、また第二揃え支軸4に回転止めとして支持されている。
スライド部材3とスライド位置検知部材5は、第二スライド駆動伝達ベルト7を挟み込み、ビスにより結合されている。第二スライド駆動伝達ベルト7は両端をスライド駆動プーリ8に支持されている。
スライド駆動プーリ8の一方は段プーリとなっていて、第一スライド駆動伝達ベルト6とも係合しており、第一スライド駆動伝達ベルト6は揃え部材スライド駆動モータM10のプーリ部と係合している。
つまり、揃え部材スライド駆動モータM10の駆動が、第一スライド駆動伝達ベルト6、スライド駆動伝達プーリ8、第二スライド駆動伝達ベルト7、スライド部材3を介して、揃え部材1へと伝達される。これにより、揃え部材1は第一揃え支軸2にガイドされながらシート幅方向(手前奥方向)へと移動する。
なお、スライド駆動伝達プーリ8はプーリ支軸9により支持され、プーリ支軸9はプーリ支板10にカシメ結合されている。また、第一揃え支軸2、第二揃え支軸4の両端はEリングによって両端をプーリ支板10にとめられている。
図11に示すような状態で、前述した揃え部材1、プーリ支板10等はユニット化され、図12に示すように上ステイ11へと取り付けられている。同様に、揃え部材スライド駆動モータM10はスライド駆動モータ支板12とともに上ステイ11に取り付けられている(図13参照)。
なお、図10及び図11では、装置奥側の揃え部材1のユニットを例示したが、装置手前側も同様に構成されている。図12及び図13に示すように、装置手前側にも揃え部材1、プーリ支板10等のユニット、揃え部材スライド駆動モータM9等があり、奥側同様に上ステイ11へと取り付けられている。図13に示すように、装置奥側の揃え部材1の位置を検知する揃え位置検知センサS10が揃え位置検知支板13とともに上ステイ11に取り付けられている。同様に装置手前側の揃え部材1の位置を検知する揃え位置検知センサS9も揃え位置検知支板13とともに上ステイ11に取り付けられている。
次に揃え部材1の昇降動作を図14(a)、(b)及び図15を用いて説明する。図14(a)、(b)は、一方側(ここでは装置奥側)の揃え部材の要部斜視図である。図15は両側の揃え部材の斜視図である。
シート幅方向両側の揃え部材1は、揃え部材昇降モータM11の駆動が手前側/奥側両方の揃え部材1へと伝達され、手前側と奥側の揃え部材1の昇降(回転)は同期しながら、回転・位置制御される。以下、詳しく説明する。
前述したように、揃え部材1は第一揃え支軸2に支持されていて、さらに図14(a)、(b)に示すように、回転止めとして、第三揃え支軸21に係合している。第三揃え支軸21の両端には揃え部材昇降プーリ22が嵌合することで支持されている。揃え部材昇降プーリ22は揃え部材1と同様に第一揃え支軸2に支持されている。
図15に示すように、揃え部材昇降モータM11の駆動は駆動伝達ベルト27を介して第三昇降プーリ26へと伝達される。第三昇降プーリ26は、昇降伝達軸25に取り付けられ平行ピン(不図示)により昇降伝達軸25に係合しているため、第三昇降プーリ26の回転と昇降伝達軸25の回転は同期する。
昇降伝達軸25は、シート幅方向両側の揃え部材1等からなる各ユニットのプーリ支板10に両側が支持されており、その両端には第二昇降プーリ23−1,23−2がDカットで取り付けられている。そのため、第二昇降プーリ23−1,23−2の回転が同期するだけでなく、昇降伝達軸25の回転と第二昇降プーリ23−1,23−2の回転も同期する。
さらに第二昇降プーリ23−1,23−2の回転は、それぞれ駆動伝達ベルト24−1,24−2を介して、各ユニットに設けられた揃え部材昇降プーリ22−1,22−2に伝達される。揃え部材昇降プーリ22−1,22−2は、それぞれ第一揃え支軸2に取り付けられ平行ピン(不図示)により係合している。そのため、揃え部材昇降プーリ22−1の回転と揃え部材昇降プーリ22−2の回転が同期し、さらに揃え部材昇降プーリ22−1,22−2の回転と、第一揃え支軸2の回転、第一揃え支軸2を中心とする第三揃え支軸21の回転も同期する。
従って、揃え部材昇降モータM11の駆動が、駆動伝達ベルト27を介して第三昇降プーリ26へと伝達され、さらに昇降伝達軸25、第二昇降プーリ23、駆動伝達ベルト24、揃え部材昇降プーリ22、第三揃え支軸21、揃え部材1へと伝達される。このようにして、揃え部材昇降モータM11の駆動が揃え部材1へと伝達されて、揃え部材1が図14(a)に示すシート受け入れ位置又は図14(b)に示す退避位置に昇降動作する。
なお、奥側の揃え部材昇降プーリ22−1が回転すると、最奥の揃え部材昇降プーリ22−4も駆動する。その時、図15に示すように揃え部材昇降プーリ22−4が持つフラグ部22−4fが、揃え部材1の昇降位置を検出する揃え部材昇降位置検知センサS11をON/OFFする。これにより、揃え部材1の昇降位置を検出・制御する。
このように揃え部材昇降モータM11の駆動が手前側/奥側両方の揃え部材1の昇降へと伝達され、手前側と奥側の揃え部材1の昇降(回転)は同期しながら、回転・位置制御される。
<積載トレイ上の戻し部材の説明>
次に、積載トレイ上のシート又はシート束の後端(排出方向下流側の端部)を下方に落としながら排出方向とは逆方向へ戻す戻し部材40の昇降、回転動作について図16〜図19を用いて説明する。
図16(a)、(b)は戻し部材の要部斜視図である。図17は退避位置に位置する戻し部材を示す要部斜視図である。図18は出没位置に位置する戻し部材を示す斜視図である。図19は戻し部材への駆動伝達経路を示す斜視図である。
まず、戻し部材40を含む戻しホルダ50の昇降動作について図16〜図18を用いて説明する。
図16〜図18に示すように、戻しホルダ50、戻し部材昇降プーリ60は戻し支軸70によって回転可能に支持されている。戻し支軸70は手前側を上部開閉ガイド149に支持され、奥側を上部開閉ガイド149に取り付けられたギア支板72に支持されている。戻し部材昇降プーリ60の端部60aが戻しホルダ50と嵌合しているため、戻し部材昇降プーリ60の回転と戻しホルダ50の回転は同期する。
戻し部材昇降プーリ60には、駆動伝達ベルト61、第一昇降リンク62が係合し、昇降リンクプーリ63、駆動伝達ベルト64、昇降ギア66を介して、戻し部材昇降モータM12の駆動を伝達し、戻しホルダ50を昇降する。戻しホルダ50の昇降は戻し部材昇降位置検知センサS12にて検知し、位置制御を行っている。戻し部材昇降位置検知センサS12はセンサ支板58に取り付けられ、センサ支板58は上部開閉ガイド149にビス止めされている。図16(a)に示すように、戻し部材昇降プーリ60と、駆動伝達ベルト61、第一昇降リンク62の間にはスペーサとして昇降プーリスペーサ59が取り付けられている。
また、図17及び図18に示すように、駆動伝達ベルト64の軸間を保持するため、第二昇降リンク65が取り付けられている。戻し部材昇降モータM12は昇降モータ支板67に取り付けられ、両部品は上ステイ11に取り付けられている。
以上のような構成で、戻し部材昇降モータM12を駆動し、戻し部材昇降位置検知センサS12による位置検知を行うことで、戻しホルダ50が図17に示す退避した位置から図18に示す出没した位置へと移動・制御可能である。
次に束排出ローラ対130を駆動する束排出駆動モータM130(図19参照)の駆動を受けて回転する戻し部材40の回転動作について説明する。
図18に示すように、戻しホルダ50は戻しプーリ41a,41b、駆動伝達ベルト42、戻し軸43を有し、戻し軸43の両端部に戻し部材40がスナップフィット部(不図示)にて結合される。戻し部材40と戻し軸43はDカットにて係合されている。戻し軸43と戻しプーリ41bは平行ピン(不図示)で係合し、戻し支軸70と戻しプーリ41aも平行ピン(不図示)にて係合している。そのため、戻し部材40と戻し支軸70の回転は同期する。
戻し支軸70の端部には、図19に示すようにギア支板72に支持された戻し駆動ギア73が平行ピン(不図示)にて係合されている。戻し駆動ギア73は、戻し駆動Wギア74−1,74−2、排出駆動Wプーリ75、排出駆動連結Wプーリ76、排出駆動伝達ベルト77、排出駆動Wギア78、排出駆動ギア79と駆動連結されている。排出駆動ギア79は下部束排出ローラ130aと平行ピン(不図示)にて係合されていて、対向側の排出駆動プーリ81と下部束排出ローラ130aも平行ピン(不図示)にて係合されている。そのため、排出駆動ギア79と排出駆動プーリ81の回転は同期する。排出駆動プーリ81は駆動伝達ベルト82にて束排出駆動モータM130からの駆動が伝達される。
以上のように、束排出駆動モータM130からの駆動が戻し部材40へと伝達されて、戻し部材40が回転動作する。
<未綴じモード時の揃え部材の動作説明>
次に上記構成に基づき、積載トレイへのシート積載について、シートの流れとともに各部の動作を図20〜図21、及び図22のフローチャートを用いて説明する。
図20(a)、(b)、(c)は揃え部材と戻し部材の動作を示す要部側断面図である。図21(a)、(b)は積載トレイに排出されるシートと揃え部材の関係を示す部分上視図である。図22は動作の流れを示すフローチャート図である。
ユーザーにより、シートの綴じ処理無しの未綴じモードが設定されてジョブが開始されると(801)、揃え部材1及び戻し部材40をイニシャル動作させてホームポジションへ移動させる。
揃え部材1のシート幅方向のスライド位置のホームポジション検出は、装置奥側と手前側に各々設けられた奥側揃え位置検知センサS10、手前側揃え位置検知センサS9により行う。ここで、揃え部材1がホームポジションに位置していない場合は、揃え部材1を軸に沿ってシート幅方向にスライド移動させる。
揃え部材1の昇降位置のホームポジション検出は、揃え部材昇降位置検知センサS11により行う。ここで、揃え部材1がホームポジションに位置していない場合は、揃え部材1を軸を中心に回転移動させる。
戻し部材40の昇降位置のホームポジション検出は、戻し部材昇降位置検知センサS12により行う。戻し部材40がホームポジションに位置していない場合は、戻し部材40を、軸を中心に回転移動させる。
上述のイニシャル動作により、揃え部材1及び戻し部材40をホームポジションへ移動させると、図20(a)のような状態となる。すなわち、揃え部材1及び戻し部材40は、ともに束排出ローラ対130から排出されるシートの通紙領域から退避した位置に移動された状態となる。
次に上述のイニシャル動作が完了した後、揃え部材1及び戻し部材40は、未綴じシートを受け入れるシート受け入れ位置へと移動する。まず、揃え部材1をシートのサイズ情報に応じてシート幅方向にスライド移動させる。その後、イニシャル動作により通紙領域から上方に退避した上昇退避位置にある揃え部材1を回転移動させて、所定量降下させる。このようにして、まず揃え部材1をシートサイズに応じてスライド移動及び回転移動させて図20(b)のシート受け入れ位置に移動させる(802)。ここで、シート受け入れ位置とは、図21(a)に示すように、揃え部材1どうしの間隔がシートの幅方向の長さよりもそれぞれ所定量Aだけ大きく、排出されるシートの妨げにならない位置である。
同様に戻し部材40も図20(a)のホームポジション位置から、図20(b)のシート受け入れ位置へと移動する(803)。
上述のシート受け入れ位置への移動が完了すると、揃え部材1、トレイ戻し部材40は図20(b)のような状態となる。
続いて、画像形成されたシートが順次、装置本体600の排出ローラ対907からフィニッシャ100に向けて排出される。シートは、フィニッシャ100の入口ローラ対102に受け渡された後、搬送パス103を通過して、下搬送パス121に進入する。その後のシートは、下搬送パス121途中のサドルパス切替部材125により下パス126に搬送され、下排出ローラ対128から束排出ローラ対130を経て、一枚ずつ下積載トレイ137へ排出される(804、805)。
そして、搬送されるシート後端が束排出ローラ対130のニップを通過した後に、図20(c)のように戻し部材40を所定量下降させる。この戻し部材40の下降は、排出されたシートSの、束排出ローラ対130のニップを抜けた直後の位置S1tから、下積載トレイ137上の位置S1bへの落下をアシストする。それと同時に、戻し部材40がシートに当接して回転していることで、シートSを下積載トレイ137上の突き当て部材85へと突き当てて搬送方向の整合をする(806)。
なお、ここでは、シート後端が束排出ローラ対130のニップを抜けてから戻し部材40を降下させるタイミングは、シート後端が下排出センサS127(図2参照)を通過して所定時間後に降下する、という方法で制御している。戻し部材40は図20(c)の降下位置で所定時間停止した後に、図20(b)のシート受け入れ位置へと上昇する。
続いて、図21(a)のようにシートSが下積載トレイ137への着地後にシートSの幅方向の長さよりもそれぞれ所定量Aだけ大きい位置で待機している揃え部材1を、シート幅と同じ幅になるよう挟み込む整合動作を行い、図21(b)の状態となる(808)。
上述の整合動作を完了した後、揃え部材1を上述したシート受け入れ位置に再び移動して次のシートの受け入れに備える(809)。
上述の動作を搬送されてくる各シートごとに行い、最終シートの整合動作が完了した後(810)、揃え部材1及び戻し部材40は図20(a)に示すホームポジション位置へ移動して(811)、ジョブが完了する(812)。
<ステイプルモード時の揃え部材の動作説明>
次に、ステイプルモード時におけるシートの流れを、図7〜図9、及び図22のフローチャート、図23の動作図を用いて説明する。
シート束の綴じ処理有りのステイプルモードが設定されてジョブが開始されると(801)、未綴じモード時と同様に、揃え部材1及び戻し部材40をイニシャル動作させてホームポジションへ移動させる。
その後、図21(a)に示すように、揃え部材1のみ、綴じ処理をした綴じシート束を受け入れるシート束受け入れ位置に移動させる(813)。ここで、シート束受け入れ位置とは、揃え部材どうしの間隔がシートの幅方向の長さよりもそれぞれ所定量Aだけ大きく、かつ、後述する処理トレイ138へのシート積載時に妨げにならない揃え部材待機位置である。このシート束受け入れ位置は、前述したシート受け入れ位置と同じ位置である。
続いて、装置本体600から排出された1部目のシート束の1枚目のシートS11は、シフトユニット108により幅方向に所定量シフトさせながら搬送され、下排出ローラ対128により処理トレイ138へ排出される(814)。
図7(a)に示すように、シートS11は、その後端が下排出ローラ対128を抜けて束排出ローラ対130によって所定量送られる。この時、整合手段340,341を予め処理トレイ138のシート排出位置に対して、シート幅方向に所定量だけ(ここでは10mmずつ)退避した位置でシートの排出動作を待つ。束排出ローラ対130を図中矢印方向に逆転させることで、シートS11の後端が後端ストッパ150へ当接するように搬送される。
図7(b)に示すように、シートS11の後端が後端ストッパ150に突き当たる前に、上部開閉ガイド149を上昇させ、束排出ローラ対130を離間させる。シートS11の搬送方向(後端)の整合が終了すると、次に、整合手段340,341を退避位置から整合位置へ動作させることでシートの幅方向の整合を行う。
次に、1部目のシート束の2枚目のシートS12が下排出ローラ対128から処理トレイ138に排出される。この時、上部開閉ガイド149は既に上昇位置にあり、上部束排出ローラ130bと下部束排出ローラ130aを離間させた状態で、さらに、整合手段340,341を整合待機位置で待機させた状態でシートS12を受け入れる。
シートS12の後端が下排出ローラ対128のニップを抜けると、処理トレイ138上に排出される。図8(a)に示すように、処理トレイ138上に排出されたシートS12は、引き込みパドル131が反時計回り方向に回転することで、シート後端が後端ストッパ150に向けて搬送される。
シートS12は、反時計回り方向に回転するベルトローラ158によって更に後端ストッパ150に引き寄せられ、後端ストッパ150面に突き当たり、搬送方向の整合が行われる。シートS12の搬送方向(後端)の整合が終了すると、1枚目同様、整合手段340,341によってシートの幅方向の整合を行う。同様に3枚目、4枚目、と繰り返され、図8(b)のような積載された状態となる(815)。
1部目のシート束の最終シートS1nの整合が終了すると(816)、ステイプラ132により綴じ処理が行われる(817)。綴じ処理が行われたシート束S1は、図9のように、束排出ローラ対130により下積載トレイ137へと排出される(818)。
綴じ処理されたシート束の後端が束排出ローラ対130のニップを抜けるまでは、揃え部材1は図21(a)に示すシート束受け入れ位置に待機したままである。
その後、シート束の後端が束排出ローラ対130のニップを抜けると(819)、シートの幅方向の長さよりも所定量A(図21(a)参照)だけ大きい位置で待機している揃え部材1を、シート幅と同じ幅になるよう挟む整合動作を行う(820、図21(b))。この時、綴じシート束Sbを挟む整合動作は、綴じシート束Sbが下積載トレイ137又は下積載トレイ137に既に積載されている綴じシート束Saに接触する前(図23参照)に完了させる。
綴じシート束の後端が束排出ローラ対130のニップを抜けてからの揃え部材1の整合タイミングは、シート後端が下排出センサS127(図2参照)を通過して所定時間後に整合開始する、という方法で制御している。
その後、次の綴じシート束の下積載トレイ137への排出に備えて揃え部材1は、シート束受け入れ位置に移動する(821)。上述の動作をジョブ最終束まで繰り返し、最終束の整合動作が完了後(822)、揃え部材1はホームポジション位置(図20(a)参照)へ移動して(811)、ジョブが完了する(812)。
上述したように、第1参考例によれば、綴じシート束が積載トレイ又は積載トレイに既に積載されている綴じシート束に接触する前に揃え部材1の整合動作を完了させ、着地した後は揃え部材1による整合動作を行わない。これにより、綴じシート束の積載トレイ上での積載性が向上する。特に排出時に空気抵抗を受けやすい綴じシート束(薄手のシートからなる綴じシート束や少数枚のシートからなる綴じシート束など)の姿勢を着地前に規制することによって積載トレイ上での積載性の向上が図れる。
また上述したように、揃え部材1の整合動作を、綴じシート束が積載トレイ又は既に積載されている綴じシート束に接触する前に完了させることにより、厚手のシート、あるいは多数枚からなる、重量の大きな綴じシート束であっても良好な積載が可能となる。重量のある綴じシート束を整合する際に発生しやすい、例えば積載トレイに既に積載されている綴じシート束と排出される綴じシート束を綴じ合わせている綴じ部材(綴じ針)の引っ掛かりによる積載不良や、綴じ部材の擦れ傷を抑制することができる。結果として、成果物の品位低下を防ぐことができる。特に傷の目立ちやすいコート紙や濃い色の画像が載っている場合に有効である。
〔第2参考例〕
前述した第1参考例では、図23に示すように綴じシート束が下積載トレイ137又は既に積載されている綴じシート束に接触する前に揃え部材により挟み整合を行っている。第2参考例では、図24を用いて搬送方向の長さが長い、いわゆるラージサイズシートからなる綴じシート束の際の挟み込み整合のタイミングについて説明する。未綴じシートの整合処理については第1参考例と同様であるため説明を省略する。
搬送方向の長さが長い綴じシート束Sbにおいては、綴じ部側である綴じシート束Sbの後端が束排出ローラ対130のニップを抜ける前に、綴じシート束Sbの先端が下積載トレイ137又は既に積載されている綴じシート束Saに接触してしまう場合がある。このような場合は、綴じシート束Sbの後端が束排出ローラ対130のニップを抜けた後、綴じシート束Sbの綴じ部材が下積載トレイ137又は既に積載されている綴じシート束Saに接触する前に、揃え部材1による整合動作が完了するタイミングに設定する。
上述のように、第2参考例において、綴じシート束を綴じ合わせている綴じ部材が下積載トレイ137に既に積載されている綴じシート束Saに接触する前に揃え部材1による整合動作が完了するようにした。これにより、搬送方向の長さが長いサイズの綴じシート束であっても、綴じ部材の引っ掛かりによる積載不良を抑制して積載性を向上させることができる。なお、上述した第1参考例では、金属の綴じ針を綴じ部材として用いた綴じ処理について説明したが、例えばシート束に切れ目を形成して紙テープ片を綴じ部材としてシート束を綴じ合わせる、いわゆる「針無しステイプル」においても本発明は有効である。
〔第1実施形態〕
前述した第1参考例、第2参考例では、綴じシート束が下積載トレイ137に排出される際、シート束の後端が束排出ローラ対130のニップを抜けた後にシート幅方向の長さと同じ幅になるよう揃え部材1を挟む整合動作を行っている。
上述の整合動作は、排出された綴じシート束が薄紙や少数枚のシートで構成されている場合、排出時の空気抵抗により綴じシート束が下積載トレイ137に接触するまでの時間が長いため、揃え部材による整合が十分に行える。
しかしながら、綴じシート束が厚紙や多数枚のシートで構成されている場合、シート束の排出から下積載トレイ137に着地するまでの時間が短いため、揃え部材1による挟み込み整合動作が行うことが困難になることがある。
第1実施形態では、綴じシート束の後端が束排出ローラ対130のニップを抜けた後に揃え部材1を移動させるのではない点が第1参考例、第2参考例と異なる。すなわち、第1実施形態は、綴じシート束が下積載トレイ137へ排出される前に揃え部材1を上述したシート束の受け入れ位置よりも狭い間隔となるシート束排出ガイド位置に移動させておく構成を特徴とする。ここで、シート束排出ガイド位置とは、揃え部材どうしの間隔がシート幅方向長さよりも大きく、かつ、シート束が排出される際の幅方向のズレをシート束に接触規制できる位置である。
揃え部材1がシート束排出ガイド位置に移動完了後、綴じシート束を下積載トレイ137へと排出させる。綴じシート束が下積載トレイ137へ積載完了後、揃え部材1をシート束受け入れ位置へ移動させて、次の綴じシート束に備える。
上述の動作をジョブの最終束まで繰り返し、最終束の下積載トレイ137への積載が完了後、揃え部材1はホームポジション位置へ移動して、ジョブが完了する。未綴じシートの整合処理については第1参考例と同様であるため説明を省略する。
上述の動作により、比較的枚数の多く落下時間の短い綴じシート束においても積載性の向上が図れる。なお、落下時間に余裕のある綴じシート束においても、綴じシート束が下積載トレイ137へ排出される前に予め揃え部材1をシート束排出ガイド位置に移動させておき、前述した第1参考例、第2参考例に記載の整合処理を行うようにしてもよい。
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、多色画像形成のために単色の画像形成手段を4つ使用しているが、この使用個数は限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すれば良い。
また前述した実施形態では、画像形成装置として複写機を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばプリンタ、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であってもよい。これらの画像形成装置に用いられるシート処理装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また前述した実施形態では、画像形成装置に対して着脱自在なシート処理装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば画像形成装置が一体的に有するシート処理装置であっても良く、該シート処理装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。