JP5804376B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気通路にNO選択還元触媒を用いた排気浄化装置を備えた内燃機関に関する。
ディーゼルエンジンの排気ガス浄化方法として、尿素水溶液を用いたSCR(Selective Catalytic Reduction)システムが実用化されている。SCRシステムは、排気中のNOをアンモニアNHと反応させて還元するSCR触媒を配設し、SCR触媒の上流側に尿素水溶液を噴霧する。尿素は排気の保有熱で還元剤であるアンモニアに分解する。このアンモニアとSCR触媒に吸着されたNOxとを反応させ、窒素と水に分解することで、NOxの排出濃度を低減している。
この反応過程は、次の3段階からなる。各ステップの反応に必要な温度は、排気の保有熱を利用する。
第1ステップ:CO(NHaq(尿素水溶液)→CO(NH(固体尿素)
<水の蒸発による固体尿素の生成;反応必要温度100℃以上>
第2ステップ:CO(NH(固体尿素)→HNCO(イソシアン酸)+NH
<固体尿素の熱分解;反応必要温度130〜200℃>
第3ステップ:HNCO+HO→NH+CO
<イソシアン酸の加水分解;反応必要温度200℃以上>
ディーゼルエンジン搭載車には排気中の粒子状物質を除去するDPFフィルタ装置(Diesel Particulate Filter)が設けられる。SCR浄化装置は、車両の排気通路に設ける場合、触媒の耐熱性や配置スペースの観点から、一般的に、DPFフィルタ装置の下流側で、車両の床下に設けられている。そのため、触媒に到達する排気温度は低温となる。一方、一定温度以上のアンモニア生成温度や触媒活性温度が必要であり、これらの温度は排気の保有熱を利用している。従って、特に、始動時や低速・低負荷走行時等のように、アンモニア生成温度以下の排気温度では、噴射した尿素水溶液の分解反応が進み難く、尿素水溶液のまま触媒の下流側に排出されてしまう。
排気温度を上昇させるために、ポスト噴射のような早期昇温運転を行うことも知られているが、燃費と排気性状の悪化要因となる。前述のように、SCR触媒の配置位置はエンジンから遠く、排気温度は大きく低下するため、SCR触媒入口の排気温度を上昇させることは容易ではない。
また、排気の一部を吸気側に戻すことで、燃焼室の燃焼温度を下げ、排気中NOを低減させる排気再循環(EGR)方式が知られている。EGR方式には、過給機の排気タービン上流側排気通路からコンプレッサ下流側排気通路に排気を戻す高圧EGR方式と、排気タービン下流側で酸化触媒及びDPFフィルタ装置下流側の排気通路からコンプレッサ上流側排気通路に排気を戻す低圧EGR方式とがある。低圧EGR装置を備えた内燃機関では、排気を含む吸気がインタークーラを通って冷却される際、大量の凝縮水が発生する。従来、この凝縮水は、そのまま吸気と共に吸気通路から燃焼室内に送られていたので、内燃機関の熱効率を悪化させるという問題があった。
特許文献1には、SCR浄化装置及び低圧EGR装置を備えた内燃機関において、排気再循環路で凝縮した凝縮水を集め、この凝縮水を、粉末固体尿素に混合して尿素水溶液を製造する技術が開示されている。
特開2010−43585号公報
特許文献1に開示された技術は、排気再循環路で発生した凝縮水を尿素水溶液の製造に利用する技術が開示されているだけであり、SCR触媒上流側の排気温度がアンモニア生成温度以下である場合に、尿素水溶液の分解によるアンモニア生成反応が起こらないという問題を解決するものではない。また、特許文献1に開示された技術は、排気再循環路で凝縮した凝縮水を排気中から回収するものであり、インタークーラの出口側で発生する大量の凝縮水による内燃機関の熱効率悪化を解決するものではない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、SCR触媒の上流側排気通路で、内燃機関の運転中、SCR触媒上流側の排気温度が低温であってもアンモニア生成反応を必要な時に常に生起させて、NO除去を可能にすると共に、インタークーラ出口側で発生した凝縮水を吸気から除去して内燃機関の熱効率悪化を抑制することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の内燃機関は、排気通路と吸気通路とに接続され、排気の一部を吸気通路に戻す排気再循環路と、排気再循環路の接続部より下流側の吸気通路に設けられたインタークーラと、排気通路に設けられたSCR触媒、及びSCR触媒の上流側排気通路に還元剤溶液を供給する還元剤供給装置からなるNO浄化装置とを備えていることを前提とする。
本発明の内燃機関の特徴的要件は、インタークーラ出口部の吸気通路に設けられた開口と連通し、インタークーラで発生した凝縮水を貯留する凝縮水貯留タンクと、前記開口に設けられ、前記インタークーラの出口部に凝縮水が溜まったとき開動作して凝縮水を該凝縮水貯留タンク内に流下させる開閉機構と、前記凝縮水貯留タンクとSCR触媒の上流側排気通路とに接続される水蒸気供給路と、排気通路に送る凝縮水を加熱して水蒸気とする加熱装置と、水蒸気供給路に介設され、水蒸気を凝縮水噴霧ノズルに圧送するポンプとを備えていることである。
前記構成により、インタークーラで発生した凝縮水は、開閉機構の開動作によって、凝縮水貯留タンクに貯留される。凝縮水貯留タンクに貯留された凝縮水は、必要なとき、即ち、還元剤溶液供給部付近の排気がアンモニア生成温度に達していないとき、加熱装置で加熱され、水蒸気となって排気通路に供給される。これによって、触媒上流側の排気をアンモニア生成温度以上とすることができ、触媒上流側でアンモニアを生成して、NOの還元反応を促進できる。
また、水蒸気を圧送ポンプで排気通路に圧送し、気体状態の水蒸気を排気通路に噴射するので、排気と水蒸気との混合を促進でき、アンモニアの生成を確実に行うことができる。また、インタークーラの出口で大量に発生した凝縮水を吸気から除去できるので、内燃機関の熱効率低下を防止できる。さらに、ポスト噴射のような早期昇温運転に頼ることなく、排気温度を上昇できるので、燃費や排気性状が悪化しない。
本発明において、還元剤溶液の供給領域に流入する排気の温度を検出する温度センサーと、凝縮水供給路に設けられた流量調整弁と、温度センサーの検出値が入力され、該検出値に基づいて加熱装置の加熱量又は流量調整弁の開度を調整し、還元剤溶液の供給領域に流入する水蒸気の温度又は流量を調整して該領域の排気の温度を設定温度に制御する制御装置とを備えているとよい。これによって、還元剤溶液の供給領域の排気温度をアンモニア生成温度以上の設定温度に精度良く制御できる。そのため、凝縮水を過不足なく加熱できるので、省エネを達成できる。
排気通路に水蒸気を噴射すると、排気通路の圧力が上昇し、排気が水蒸気供給路に逆流するおそれがある。これを防止するために、水蒸気供給路の出口部に、排気の逆流を防止する逆止弁を設けるとよい。
また、本発明において、凝縮水貯留タンクと内燃機関入口側吸気通路とを結ぶ凝縮水供給路と、凝縮水貯留タンクの凝縮水を水蒸気供給路又は凝縮水供給路に切り替え供給可能にするこれら供給路の開閉機構とを備えるとよい。排気温度がアンモニア生成温度以上で、排気通路への水蒸気供給が必要でないとき、凝縮水貯留タンク内の凝縮水を吸気通路に供給できる。そのため、凝縮水貯留タンク内の凝縮水が満杯になったときなどに、凝縮水の処理が容易になる。吸気通路に供給された凝縮水は、少量であれば、インレットマニホールドで蒸発し、熱効率を悪化させない。
本発明において、還元剤供給装置は、還元剤溶液を排気通路に噴霧する還元剤噴霧ノズルを備えると共に、水蒸気供給路の出口端に、水蒸気を排気通路に噴霧する水蒸気噴霧ノズルを備え、水蒸気噴霧ノズルの開口と還元剤噴霧ノズルの開口とが互いに対面して配置されているとよい。これによって、還元剤溶液と水蒸気とが排気流を挟んで両側からぶつかり合うので、還元剤溶液と水蒸気とによって排気流が乱され、排気、還元剤溶液及び水蒸気の三相流の混合撹拌が促進する。そのため、三相流の混合撹拌効果と水蒸気の昇温効果との相乗効果で、アンモニアの生成が容易になる。なお、還元剤噴霧ノズルと水蒸気噴霧ノズルとが、排気通路の壁面に設けられ、排気通路に突出しないようにすれば、排気流の流れを妨害せず、排気流の圧力損失を抑制できる。
なお、還元剤噴霧ノズルが水噴霧ノズルに対して排気流れ方向上流側に配置され、還元剤噴霧ノズル及び水噴霧ノズルのノズル開口の噴霧方向が互いに対面するようにかつ両ノズルが排気流に対して斜めに配置されているとよい。還元剤溶液及び水蒸気を排気流に対して斜めに噴霧することで、排気通路の横断面方向の噴霧領域を広げることができる。また、水蒸気噴霧ノズルを排気流の上流側へ向けることで、三相流の混合撹拌をさらに促進できる。
還元剤噴霧ノズルから噴霧される還元剤溶液の量は、水噴霧ノズルから噴霧される水の量より多い。そのため、還元剤噴霧ノズルのノズル開口を排気流上流側に向けると、排気の流れを妨害し、排気流の圧力損失が増加し、内燃機関の性能低下につながる。従って、還元剤噴霧ノズルを水蒸気噴霧ノズルより上流側に配置し、還元剤噴霧ノズルのノズル開口を下流側に向けることで、排気流の圧力損失を抑制し、内燃機関の性能低下をなくすことができる。
さらに、還元剤噴霧ノズル及び水噴霧ノズルのノズル開口の軸線が同一線上にあるようにするとよい。これによって、還元剤溶液と水蒸気とが排気流の両側から排気流を挟んで正面から衝突するので、三相流の混合撹拌がさらに促進される。
本発明によれば、インタークーラ出口側で発生した凝縮水を凝縮水貯留タンクに貯留し、SCR触媒上流側の排気がアンモニア生成温度に達していないとき、水蒸気供給路から水蒸気を排気通路に供給するので、SCR触媒上流側の排気をアンモニア生成温度以上とすることができる。これによって、アンモニアの生成を促進でき、NOの還元反応を促進できる。また、水蒸気をポンプで排気通路に圧送し、排気通路に噴射させるようにしているので、排気と水蒸気との混合を促進でき、アンモニアの生成を確実に行うことができる。さらに、インタークーラの出口で大量に発生した凝縮水を吸気から除去できるので、内燃機関の熱効率低下を防止できる。
本発明装置の第1実施形態を示す全体構成図である。 前記第1実施形態の部分拡大断面図である。 本発明装置の第2実施形態を示す全体構成図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
本発明を車載用ディーゼルエンジンに適用した第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1において、車載用ディーゼルエンジン10のシリンダブロック12の上部にシリンダヘッド14が設けられ、シリンダヘッド14に吸気管16及び排気管18が接続されている。吸気管16には、吸気側の上流側から順に、エアフィルタ20、低圧EGR装置用流量調整弁22、過給機24の排気タービン、及びインタークーラ26が設けられている。
インタークーラ26の出口には、排気管18の下面に設けられた開口28aと連通する凝縮水貯留タンク28、及び開口28aを開閉する開閉機構30が設けられている。開閉機構30は、エンジン停止時等、インタークーラ26の出口部に凝縮水が溜まった時、制御装置82によって開動作する。これによって、凝縮水が凝縮水貯留タンク28内に流下する。開口28aは、インタークーラ26で発生した凝縮水が流入しやすいように、吸気管18の底面に設けられている。凝縮水貯留タンク28の下流側に、上流側から順に、高圧EGR用流量調整弁32、酸素濃度センサー34及び温度センサー36が設けられている。
排気管18には、シリンダブロック12側から順に、過給機24のコンプレッサ、酸素濃度センサー37、酸化触媒38及びDPFフィルタ装置40が設けられている。酸化触媒38は、例えば白金のような貴金属触媒を担持しており、排気中のNOをNOに転換する作用と、排気中のHCやCOなどの有害成分を酸化させる作用をもつ。NOはNOより酸化作用が強く、NOによってDPFフィルタ装置40に捕獲された粒子状物質の酸化反応が促進され、また、後述するNO選択還元触媒(SCR触媒)48でのアンモニアによる還元作用が促進される。DPFフィルタ装置40は、排気中の粒子状物質を捕獲するフィルタ装置である。DPFフィルタ装置40に捕獲された粒子状物質は、NOの強力な酸化作用で燃焼除去される。
DPFフィルタ装置40の下流側には、排気中のNO量を検出するNOセンサー42、温度センサー44が設けられ、これらセンサーの直下流側に、尿素水溶液を排気通路に供給する尿素水供給装置46が設けられている。尿素水供給装置46の下流側にSCR触媒48を内蔵した触媒コンバータ50が設けられている。触媒コンバータ50の下流側に、NOセンサー52及び温度センサー54が設けられている。
また、高圧EGR装置56及び低圧EGR装置62が設けられている。高圧EGR装置56は、過給機24の排気タービン上流側の排気管18と、インタークーラ26下流側の吸気管18とを接続する高圧EGR管58と、高圧EGR路58に設けられた高圧EGRクーラ60とで構成されている。高圧EGR管58の吸気管16に対する接続部は、高圧EGR用流量調整弁32の下流側に位置している。低圧EGR装置62は、DPFフィルタ装置40下流側の排気管18と過給機24のコンプレッサ上流側の吸気管16とを接続する低圧EGR管64と、低圧EGR管64に設けられたEGRフィルタ65及び低圧EGRクーラ66とで構成されている。低圧EGR管64の吸気管16に対する接続部は、低圧EGR装置用流量調整弁22の下流側に位置している。
また、凝縮水貯留タンク28と触媒コンバータ50の上流側排気管18とを接続する水蒸気供給管68が設けられ、凝縮水貯留タンク28の外周面を囲むように電熱ヒータ70が設けられている。電熱ヒータ70より排気管18側の水蒸気供給管68には、圧送ポンプ72が介設されている。また、水蒸気供給管68の入口には、流量調整弁74が介装され、水蒸気供給管68の出口、即ち圧送ポンプ72の下流側に、逆止弁76が介装されている。
また、凝縮水貯留タンク28と温度センサー36の下流側吸気管18とを接続する凝縮水供給管78が設けられ、凝縮水供給管78の入口には、流量調整弁80が介装されている。流量調整弁74及び流量調整弁80の開閉動作は、制御装置82によって切替え制御される。これによって、凝縮水貯留タンク28に貯留した凝縮水cを、水蒸気供給管68又は凝縮水供給管78に切り替え供給できる。
図2に示すように、尿素水供給装置46は、排気管18に設けられた尿素水噴霧ノズル83を備え、尿素水噴霧ノズル83によって排気中に尿素水溶液が噴霧される。尿素水噴霧ノズル83のやや下流側排気管18の壁部に、水蒸気噴霧ノズル84が設けられ、水蒸気噴霧ノズル84に水蒸気供給管68が接続されている。水蒸気噴霧ノズル84から水蒸気sが排気中に噴霧される。尿素水噴霧ノズル83は、水平部18bの上壁に装着され、排気下流側に向けて斜めに配置されている。一方、水蒸気噴霧ノズル84は、水平部18bの底壁に装着され、排気上流側に向けて斜めに配置されている。
即ち、尿素水噴霧ノズル83と水蒸気噴霧ノズル84とは、水平部18bの上壁と底壁とに排気通路を挟んで、互いに対面している。また、尿素水噴霧ノズル83のノズル開口83aと水蒸気噴霧ノズル84のノズル開口84aの軸線xが一致するように、両ノズル開口の位置及び方向が設定されている。そのため、排気中に噴霧された尿素水溶液と水蒸気とは、互いに両側から排気流を巻き込みながら正面衝突する。従って、排気、尿素水溶液及び水蒸気の三相流の混合撹拌が促進される。これによって、尿素水噴霧ノズル83付近及びその下流側の排気は、急速昇温し、アンモニア生成温度に達する。
かかる構成において、シリンダヘッド14から排出された排気eは、過給機24の排気タービンを回転させる。該排気タービンと共に、過給機24のコンプレッサが回転し、吸気aを吸気管16に吸入する。前記各センサーの検出値は制御装置82に入力される。各流量調整弁22、32、74及び80の開度は、制御装置82によって制御される。また、凝縮水貯留タンク28の開閉機構30、電熱ヒータ70の電源装置70a及び圧送ポンプ72の作動も、制御装置82によって制御される。
車載用ディーゼルエンジン10の運転中、シリンダヘッド14から排出された排気e中のNOは、酸化触媒38でNOに転換され、DPFフィルタ装置40に捕獲された粒子状物質はNOの酸化作用で燃焼除去される。DPFフィルタ装置40の下流側で、尿素水供給装置46から尿素水溶液が噴霧され、排気の保有熱でアンモニアが生成される。下流側の触媒コンバータ50では、アンモニアによってSCR触媒48に吸着されたNOが還元され、無害化される。
車載用ディーゼルエンジン10の運転中、特に始動時に、インタークーラ26の出口部には大量の凝縮水が発生する。この凝縮水を、制御装置82によって開閉機構30を開動作させることで、凝縮水貯留タンク28に流下させる。車載用ディーゼルエンジン10の運転中、温度センサー44によって検出された排気温度がアンモニア生成温度に達しないとき、制御装置82によって流量調整弁74が開放され、かつ電熱ヒータ70及び圧送ポンプ72が作動する。凝縮水cは、圧送ポンプ72によって尿素水供給装置46に向けて圧送され、水蒸気供給管68を流れる間に加熱され水蒸気となる。
制御装置82には、温度センサー44の検出値が入力され、制御装置82は、温度センサー44の検出値が200℃以上の設定値となるように、電熱ヒータ70加熱量又は流量調整弁74の開度を調整する。これによって、尿素水溶液供給部付近の排気温度が設定値に維持されるので、尿素からアンモニアが確実に生成される。そのため、触媒コンバータ50でのNOの還元反応を促進して、NOを無害化できる。
なお、凝縮水貯留タンク28に溜まった凝縮水cは、制御装置82によって流量調整弁74及び80の開閉を切り替えることによって、凝縮水供給管78に流すこともできる。即ち、排気管18に水蒸気を供給する必要がなく、凝縮水貯留タンク28が凝縮水cで満杯になったとき、便宜的に凝縮水を吸気管16に流すことができる。少量の凝縮水ならば、吸気aの保有熱で蒸発し、エンジンの熱効率の低下を招かない。また、尿素水溶液供給部付近の排気温度が十分高いときなど、場合によっては、凝縮水を加熱せずに、凝縮水のまま排気管18に供給してもよい。これによって、尿素水溶液に含まれる水分量だけでは不足する場合に、水分量を補うことができる。
本実施形態によれば、触媒コンバータ50上流側の排気eがアンモニア生成温度に達していないとき、水蒸気供給管68から水蒸気を排気管18に供給するので、触媒コンバータ50上流側の排気をアンモニア生成温度以上とすることができる。これによって、尿素からアンモニアを確実に生成でき、触媒コンバータ50でのNOの還元反応を促進できる。また、水蒸気sを圧送ポンプ72で圧送し、水蒸気噴霧ノズル84から排気管18内に高圧で噴霧するようにしているので、水蒸気sと排気eとの混合を促進でき、アンモニアの生成を確実に行うことができる。
また、インタークーラ26の出口で大量に発生した凝縮水を吸気aから除去できるので、車載用ディーゼルエンジン10の熱効率低下を防止できる。また、尿素水噴霧ノズル83の上流側で温度センサー44によって排気温度を検出し、温度センサー44の検出値がアンモニア生成温度、好ましくは200℃以上の設定値となるように、制御装置82によって電熱ヒータ70の加熱量又は流量調整弁74の開度を調整しているので、電熱ヒータ70の加熱量を過不足なく調整でき、省エネを達成できる。さらに、ポスト噴射のような早期昇温運転に頼ることなく、排気温度を上昇できるので、燃費や排気性状が悪化しない。
また、水蒸気供給管68の出口に逆止弁76を設けているので、排気管18から排気eが逆流するのを防止できる。また、凝縮水貯留タンク28と吸気管16とを結ぶ凝縮水供給管78を設け、選択的に凝縮水cを吸気管16に供給できるようにしたので、凝縮水貯留タンク28が満杯になった時など、凝縮水の処理が容易になる。
また、尿素水噴霧ノズル83のノズル開口83aと水蒸気噴霧ノズル84のノズル開口84aとは、排気流を挟んで互いに対面するように配置され、かつ両ノズル開口の軸線xが一致しているので、尿素水溶液と水蒸気とは排気流を挟んで正面衝突する。これによって、排気、尿素水溶液及び水蒸気の三相流の混合撹拌が促進される。
また、尿素水噴霧ノズル83及び水蒸気噴霧ノズル84が排気通路の壁面に配置されて排気通路に突出せず、かつ噴霧量が多い尿素水溶液を排気流の下流側に向かって噴霧しているので、排気の流れを大きく乱さなくて済む。これによって、排気流の圧力損失を抑制できる。また、尿素水溶液及び水蒸気を排気流に対して斜め方向に噴霧しているので、排気管18の横断面方向での噴霧領域を広げることができ、これによって、三相の混合撹拌効果を向上できる。また、水蒸気噴霧ノズル84を排気流の上流側へ向けているので、水蒸気の撹拌効果を向上できる。これらの混合撹拌効果と水蒸気の噴霧による排気の昇温との相乗効果によって、尿素水溶液噴霧域及びその下流側の排気を急速に200℃以上に昇温できる。従って、アンモニアの生成とSCR触媒48でのNO浄化を確実に行うことができる。
なお、凝縮水を加熱する加熱装置は、凝縮水貯留タンク28に設けてもよい。そして、凝縮水貯留タンク28に貯留した凝縮水を加熱して水蒸気とし、この水蒸気を凝縮水供給管68又は凝縮水供給管78を通して、排気管18又は吸気管16に選択的に供給するようにしてもよい。吸気管16に水蒸気を供給すれば、車載用ディーゼルエンジン10の熱効率低下を抑制できる。
(実施形態2)
次に、本発明装置の第2実施形態を図3により説明する。本実施形態は、前記第1実施形態と同様に、車載用ディーゼルエンジンに適用したものである。本実施形態では、第1実施形態に設けられている凝縮水供給管78及び流量調整弁80等を除去し、凝縮水を吸気管16に供給しないようにしている。その他の構成は第1実施形態と同一であり、同一部分の説明を省略する。
本実施形態によれば、凝縮水供給管78及び流量調整弁80等をなくしたので、その分設備費を低コストにできる。また、凝縮水貯留タンク28に貯留した凝縮水は、吸気aに供給しないので、車載用ディーゼルエンジン10の熱効率を低下させなくて済む。
本発明によれば、内燃機関の運転中、NO選択還元触媒の上流側でアンモニア生成反応を常に生起できると共に、インタークーラ出口側で発生した凝縮水を吸気から除去して内燃機関の熱効率悪化をなくすことができる。
10 車載用ディーゼルエンジン
12 シリンダブロック
14 シリンダヘッド
16 吸気管
18 排気管
20 エアフィルタ
22 低圧EGR装置用流量調整弁
24 過給機
26 インタークーラ
28 凝縮水貯留タンク
28a 開口
30 開閉機構
32 高圧EGR用流量調整弁
34、37 酸素濃度センサー
36、44、54 温度センサー
38 酸化触媒
40 DPFフィルタ装置
42、52 NOセンサー
46、84 噴霧ノズル
48 SCR触媒
50 触媒コンバータ
56 高圧EGR装置
58 高圧EGR管
60 高圧EGRクーラ
62 低圧EGR装置
64 低圧EGR管
65 EGRフィルタ
66 低圧EGRクーラ
68 水蒸気供給管
70 電熱ヒータ
70a 電源装置
72 圧送ポンプ
74、80 流量調整弁
76 逆止弁
78 凝縮水供給管
82 制御装置
83 尿素水噴霧ノズル
83a、84a ノズル開口
84 凝縮水噴霧ノズル
a 吸気
c 凝縮水
e 排気
s 水蒸気

Claims (5)

  1. 排気通路と吸気通路とに接続され、排気の一部を吸気通路に戻す排気再循環路と、該排気再循環路の接続部より下流側の吸気通路に設けられたインタークーラと、排気通路に設けられたNO選択還元触媒、及び該NO選択還元触媒の上流側排気通路に還元剤溶液を供給する還元剤供給装置からなるNO浄化装置とを備えた内燃機関において、
    前記インタークーラ出口部の吸気通路に設けられた開口と連通し、インタークーラで発生した凝縮水を貯留する凝縮水貯留タンクと、
    前記開口に設けられ、前記インタークーラの出口部に凝縮水が溜まったとき開動作して凝縮水を該凝縮水貯留タンク内に流下させる開閉機構と、
    前記凝縮水貯留タンクと前記NO選択還元触媒の上流側排気通路とに接続される水蒸気供給路と、
    排気通路に送る凝縮水を加熱して水蒸気とする加熱装置と、
    該水蒸気供給路に介設され、水蒸気を排気通路に圧送する圧送ポンプとを備え、
    前記水蒸気を前記NO選択還元触媒の上流側排気通路に供給するようにしたことを特徴とする内燃機関。
  2. 還元剤溶液の供給領域に流入する排気の温度を検出する温度センサーと、
    前記凝縮水供給路に設けられた流量調整弁と、
    前記温度センサーの検出値が入力され、該検出値に基づいて前記加熱装置の加熱量又は前記流量調整弁の開度を調整し、還元剤溶液の供給領域に流入する水蒸気の温度又は流量を調整して該領域の排気の温度を設定温度に制御する制御装置とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記水蒸気供給路の出口部に、排気の逆流を防止する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記凝縮水貯留タンクと吸気通路とを結ぶ凝縮水供給路と、
    凝縮水貯留タンクの凝縮水を前記水蒸気供給路又は凝縮水供給路に切り替え供給可能にする該凝縮水供給路及び該凝縮水供給路の開閉機構とを備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の内燃機関。
  5. 前記還元剤供給装置は、還元剤溶液を排気通路に噴霧する還元剤噴霧ノズルを備えると共に、前記水蒸気供給路の出口端に、水蒸気を排気通路に噴霧する水蒸気噴霧ノズルを備え、
    前記水蒸気噴霧ノズルの開口と前記還元剤噴霧ノズルの開口とが互いに対面して配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の内燃機関。
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