JP6281693B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガスの窒素酸化物(NOx)を低減する排気浄化装置に関する。
内燃機関(エンジン)の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減する技術として、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムを用いた排気浄化装置が知られている。尿素SCRシステムを用いた排気浄化装置は、選択還元触媒排(SCR触媒)が設けられた排気通路内に尿素水が噴射されることで、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアがSCR触媒上で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される装置である。
即ち、尿素SCRシステムを用いた排気浄化装置は、尿素水タンクに貯留された尿素水が尿素水供給経路を通して尿素水噴射弁に送られ、尿素水噴射弁を介して排気通路に尿素水が噴射される構成とされている。このため、エンジンを停止させた時には(キーオフ時には)、尿素水タンクから尿素水供給経路、尿素水噴射弁にかけて尿素水が残留することになる。
尿素水経路から尿素水噴射弁にかけて尿素水が残留していると、エンジンが始動された際の熱により尿素水が熱分解され、尿素水由来のデポジットが生成される虞があったり、外気温により残留した尿素水が劣化するといった問題点がある。これらの問題点を解決するため、エンジンの停止時に、排気ガスと共に尿素水を尿素水噴射弁から逆流させて尿素水タンクに回収する技術が従来から提案されている(特許文献1参照)。
尿素水を逆流させて尿素水タンクに回収することで、エンジンを停止させても、尿素水供給経路、尿素水噴射弁にかけて尿素水が残留することがなくなり、尿素水由来のデポジットの生成が抑制される。
しかし、尿素水噴射弁が臨む排気通路には、HCやNOx、微粒子等の排ガス成分の物質が存在しているため、尿素水を逆流させた場合、HCやNOx、微粒子等の排ガス成分が尿素水タンクに回収されることになる。このため、尿素水タンクや尿素水供給経路、尿素水噴射弁が排ガス成分に汚染される虞があった。
一方、尿素水タンクや尿素水供給経路における尿素水は、冬季の寒冷地等、温度が低い環境下では凍結する虞がある。そこで、尿素水タンクにヒータを設けて凍結の防止や解凍をする技術が従来から提案されている。しかし、ヒータを作動させるにはエンジンを余分に駆動させる必要があり、燃費向上の妨げとなっていた。このため、尿素水が供給される経路から尿素水噴射弁にかけて尿素水の残留をなくす場合に、燃費に影響を及ぼすことなく、尿素水タンク内の尿素水の温度低下を抑制する点についても考慮する必要があった。
特開2008−101564号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、窒素酸化物(NOx)を低減するための尿素水を排気通路に供給する排気浄化装置において、内燃機関により作動する加温手段を用いることなく、貯蔵されている尿素水の温度の低下を抑制した状態で、尿素水を供給する経路に残留する尿素水を排気通路に排出することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路内の排気に供給される尿素水を貯蔵する尿素水貯蔵手段と、前記尿素水貯蔵手段に貯蔵された前記尿素水を前記排気通路に送る尿素水供給手段と、前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられ、前記尿素水が供給された前記排気からNOxを浄化するNOx浄化触媒と、前記尿素水貯蔵手段と一体に形成され、前記内燃機関の排気系内で生成される凝縮水を貯蔵する凝縮水貯蔵手段とを備え、前記凝縮水貯蔵手段は、前記尿素水貯蔵手段の底部に沿って配されていることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、排気に尿素水が供給されることで排気ガスによって昇温されて生成物(アンモニア)が生成され、生成されたアンモニアがNOx浄化触媒上で排気ガス中のNOxと反応してNOxが浄化される。
凝縮水貯蔵手段が尿素水貯蔵手段と一体に形成されているので、排気系内で回収され、外気よりも高い温度となっている凝縮水により尿素水の温度低下が抑制される、即ち、尿素水が一旦昇温された後に温度低下が緩やかになる状態にされる。
また、凝縮水貯蔵手段は尿素水貯蔵手段の底部に沿って配されているので、凝縮水貯蔵手段を尿素水に浸される状態に配置することができ、広い範囲で尿素水を上下方向に熱対流させて凝縮水の温度の影響を効率よく尿素水に伝えることができる。
このため、内燃機関により作動するヒータ等の加温手段を用いることなく、貯蔵されている尿素水の温度低下を抑制することができる。即ち、凝縮水貯蔵手段を尿素水貯蔵手段と一体に形成することで、排気系から取り出した凝縮水は外気よりも高温であるため、内燃機関により作動するヒータ等の加温手段を用いることなく、尿素水の温度低下を抑制して凍結を防止することができ、燃費を向上させることができる。
また、請求項2に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記凝縮水貯蔵手段に貯蔵された凝縮水を前記尿素水供給手段に供給する凝縮水供給手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、凝縮水供給手段により、凝縮水貯蔵手段に貯蔵された凝縮水を尿素水供給手段に供給することができるので、排気経路の排気ガス成分を流入させることなく、尿素水が供給される経路に残留する尿素水を排気通路に排出することが可能になる。このため、尿素水が供給される経路に尿素水が残留することがなくなり、尿素水が残留することによるデポジットの発生を抑制することができ、排気通路の排ガス成分で汚染されることがない。
また、請求項3に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記尿素水供給手段は、前記排気通路に臨み、前記尿素水を前記排気通路に噴射する尿素水噴射弁と、前記尿素水貯蔵手段及び前記尿素水噴射弁を接続する供給ラインと、前記尿素水貯蔵手段に設けられ前記供給ラインに前記尿素水を圧送する圧送手段とを有しており、前記凝縮水供給手段は、前記圧送手段に接続され、前記圧送手段は、前記尿素水と前記凝縮水の圧送を切換える切換え機能を有していることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、圧送手段により供給ラインから尿素水噴射弁に尿素水が送られ、排気通路に尿素水が供給されることで、尿素水が排気ガスの熱により熱分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアがNOx浄化触媒上でNOxと反応してNOxが浄化される。そして、切換え機能により、尿素水が供給ラインに送られる状態と凝縮水が供給ラインに送られる状態とが切換えられ、一つの圧送手段により尿素水、凝縮水を送ることができる。
また、請求項4に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路内の排気に供給される尿素水を貯蔵する尿素水貯蔵手段と、前記尿素水貯蔵手段に貯蔵された前記尿素水を前記排気通路に送る尿素水供給手段と、前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられ、前記尿素水が供給された前記排気からNOxを浄化するNOx浄化触媒と、前記尿素水貯蔵手段と一体に形成され、前記内燃機関の排気系内で生成される凝縮水を貯蔵する凝縮水貯蔵手段と、前記凝縮水貯蔵手段に貯蔵された凝縮水を前記尿素水供給手段に供給する凝縮水供給手段とを備え、前記尿素水供給手段は、前記排気通路に臨み、前記尿素水を前記排気通路に噴射する尿素水噴射弁と、前記尿素水貯蔵手段及び前記尿素水噴射弁を接続する供給ラインと、前記尿素水貯蔵手段に設けられ前記供給ラインに前記尿素水を圧送する圧送手段とを有しており、前記凝縮水供給手段は、前記圧送手段に接続され、前記圧送手段は、前記尿素水と前記凝縮水の圧送を切換える切換え機能を有していることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、排気に尿素水が供給されることで排気ガスによって昇温されて生成物(アンモニア)が生成され、生成されたアンモニアがNOx浄化触媒上で排気ガス中のNOxと反応してNOxが浄化される。凝縮水貯蔵手段が尿素水貯蔵手段と一体に形成されているので、排気系内で回収され、外気よりも高い温度となっている凝縮水により尿素水の温度低下が抑制される、即ち、尿素水が一旦昇温された後に温度低下が緩やかになる状態にされる。
そして、圧送手段により供給ラインから尿素水噴射弁に尿素水が送られ、排気通路に尿素水が供給されることで、尿素水が排気ガスの熱により熱分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアがNOx浄化触媒上でNOxと反応してNOxが浄化される。そして、切換え機能により、尿素水が供給ラインに送られる状態と凝縮水が供給ラインに送られる状態とが切換えられ、一つの圧送手段により尿素水、凝縮水を送ることができる。
このため、内燃機関により作動するヒータ等の加温手段を用いることなく、貯蔵されて
いる尿素水の温度低下を抑制することができる。即ち、凝縮水貯蔵手段を尿素水貯蔵手段
と一体に形成することで、排気系から取り出した凝縮水は外気よりも高温であるため、内
燃機関により作動するヒータ等の加温手段を用いることなく、尿素水の温度低下を抑制し
て凍結を防止することができ、燃費を向上させることができる。
また、請求項5に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記凝縮水貯蔵手段と前記排気通路とに接続される凝縮水回収手段を備え、前記凝縮水回収手段は、前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向上流側の前記排気通路に接続されることを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、凝縮水回収手段により、尿素水供給手段が排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向上流側の排気通路からの凝縮水を回収するので、凝縮水中への尿素水の混入を防ぐことができる。
本発明の内燃機関の排気浄化装置は、窒素酸化物(NOx)を低減するための尿素水を排気通路に供給する排気浄化装置において、内燃機関により作動する昇温機器を用いることなく、貯蔵されている尿素水の温度の低下を抑制した状態で、尿素水を供給する経路に残留する尿素水を排気通路に排出することが可能になる。
本発明の第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成図である。 本発明の第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成図である。
本実施例の内燃機関の排気浄化装置は、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction
)システムを用いた排気浄化装置である。即ち、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減するため、NOx浄化触媒(選択還元触媒:SCR触媒)が備えられ、排気通路内に尿素水が尿素水噴射弁から噴射されることで、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアがSCR触媒上で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される装置である。
そして、内燃機関(エンジン)を停止させた際に、尿素水を供給する経路から尿素水噴射弁にかけて残留する尿素水を、エンジンの排気系内の凝縮水を用いて排気通路に排出するようにしている。これにより、排気通路の排ガス成分を流入させることなく、尿素水を供給する経路、尿素水噴射弁に尿素水が残留することがなくなり、尿素水が残留することによるデポジットの発生を抑制することができる。
尿素水が溜められる尿素水タンクの中に凝縮水タンクを配することで、温度が高い凝縮水が凝縮水タンクに溜められ、尿素水が凝縮水タンクによって一旦昇温され、尿素水の温度低下が緩やかになるようにされて温度低下が抑制される。
また、凝縮水にはNOx等の酸性の排気ガス成分が含まれているので、アルカリ性の尿素水を排出する際に添加剤が中和されて水として排出することができ、尿素水が中和されて水として排出されるため、排気通路に尿素水が由来とされるデポジット等が生成されることがない。
図1に基づいて本発明の第1実施例を説明する。
図1には本発明の第1実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成を示してある。
図に示すように、車両に搭載される内燃機関としての多気筒ディーゼルエンジン(エンジン)1の排気通路としての排気管2には排気浄化装置3が備えられている。エンジン1のシリンダブロック4のボア内にはピストン5が往復動自在に備えられ、ピストン5とシリンダヘッド6との間で燃焼室7が形成されている。ピストン5はコンロッド8を介してクランクシャフト9に接続され、ピストン5の往復運動によってクランクシャフト9が駆動される。
シリンダヘッド6には吸気ポートを介して吸気マニホールド11を含む吸気管12が接続されている。吸気ポートは吸気バルブにより開閉される。また、シリンダヘッド6には排気ポートを介して排気マニホールド13を含む排気管(排気通路)2が接続されている。排気ポートは排気バルブにより開閉される。
シリンダヘッド6には各気筒の燃焼室7に燃料を直接噴射する電子制御式の燃料噴射弁10が設けられ、燃料噴射弁10には図示しないコモンレールから燃料が供給される。コモンレールでは燃料が所定の燃圧に調整され、燃料噴射弁10には所定の燃圧に制御された高圧燃料が供給される。
吸気管12及び排気管2の途中部には過給機としてターボチャージャ15が設けられ、ターボチャージャ15は排気管2側にタービンが備えられ、タービンに連結されたコンプレッサが吸気管12側に備えられている。エンジン1の排気ガスが排気管2からターボチャージャ15に送られると、排気ガスの流れによりタービンが回転し、タービンの回転に伴ってコンプレッサが回転して吸気管12内の吸気が過給される。
ターボチャージャ15の下流側の吸気管12にはインタークーラ16が配され、過給された吸気はインタークーラ16で冷却されて燃焼室7に送られる。インタークーラ16の下流側の吸気管12には、吸気管12を開閉するスロットルバルブ17が設けられている。図示は省略したが、スロットルバルブ17の下流側の吸気管12には、吸気の温度を検出する吸気温度センサ、吸気マニホールド11内の圧力を検出するインマニ圧センサが備えられている。
ターボチャージャ15の上流側の排気管2には高圧EGR管31の一端が接続され、高圧EGR管31の他端はスロットルバルブ17の下流側(ターボチャージャ15の下流側)の吸気管12に連通している。高圧EGR管31には高圧EGRクーラ32が設けられ、高圧EGR管31の吸気管12との接続部には高圧EGRバルブ33が設けられている。
高圧EGRバルブ33を開くことで、ターボチャージャ15の上流側の排気管2を流れる排気ガスの一部が高圧EGR管31に導入され、高圧EGR管31に導入された排気ガスは高圧EGRクーラ32で冷却されてターボチャージャ15の下流側の吸気管12に供給される。排気ガスの一部を吸気に還流させることで、エンジン1の燃焼室7内の燃焼温度を低下させ、NOxの排出量を低減させることができる。
ターボチャージャ15の下流側の排気管2には、ディーゼル酸化触媒(酸化触媒)21及び排気浄化用のディーゼル微粒子捕集フィルター22を備えた浄化装置23が備えられている。酸化触媒21に排気ガスが流入すると、排気ガス中の一酸化窒素(NO)が酸化されて二酸化窒素(NO)が生成される。また、排気ガス中の微粒子状物質(PM)がディーゼル微粒子捕集フィルター22で捕集される。
ディーゼル微粒子捕集フィルター22で捕集されたPMは、排気ガス中のNOによって酸化(燃焼)されCOとして排出され、ディーゼル微粒子捕集フィルター22に残存するNOはNに分解されて排出される。即ち、浄化装置23では、排気ガスが浄化されてPM及びNOxの排出量を大幅に低減することができる。
浄化装置23の下流側には、排気浄化装置3として、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムが備えられている。即ち、浄化装置23の下流側の排気管2にはNOx浄化触媒として選択還元触媒(SCR触媒)24が設けられ、SCR触媒24の上流側の排気管2には、尿素水噴射弁28が設けられている。
尿素水噴射弁28には尿素水の供給経路である供給ライン25を介して尿素水貯蔵手段としての尿素水タンク27が接続され、尿素水タンク27には尿素水が溜められている。尿素水タンク27にはポンプ26が設けられ、ポンプ26の駆動により、尿素水噴射弁28から排気管2内に尿素水が噴射される(供給される)。
つまり、ポンプ26、供給ライン25、尿素水噴射弁28により、添加剤供給手段が構成されている。
SCR触媒24の手前側の排気管2にはミキサ29が備えられ、尿素水噴射弁28から噴射された尿素水は、ミキサ29で拡散されてSCR触媒24に均等に接触する。
尿素水噴射弁28から排気管2内に尿素水が噴射されることで、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアがSCR触媒24上で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される。
詳細は後述するが、エンジン1が停止した時に(キーオフ時に)、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて残留する尿素水は、エンジン1の排気系内の凝縮水を用いて排気管2に排出される。
排気系としての排気マニホールド13には凝縮水出口13aが設けられ、凝縮水出口13aには凝縮水回収手段としての凝縮水回収ライン35が接続されている。凝縮水回収ライン35には凝縮水を溜める凝縮水貯蔵手段としての凝縮水タンク36が設けられている。凝縮水タンク36は、排気マニホールド13の凝縮水出口13aよりも低い位置で、尿素水タンク27の内部に設置されている(尿素水タンク27と一体に形成されている)。
凝縮水タンク36は図中の状態で横長に形成され、凝縮水タンク36は尿素水タンク27の底部に沿って配されている。これにより、凝縮水タンク36は、尿素水に浸っている状態で尿素水タンク27に設置される。凝縮水タンク36には吸引ポンプ37が設けられ、吸引ポンプ37により凝縮水タンク36の内部が負圧にされる。凝縮水タンク36の内部が負圧にされることで、凝縮水出口13aからの凝縮水が凝縮水タンク36内に吸引される。
尚、凝縮水タンク36の搭載位置(高さ)を規定し、凝縮水回収ライン35に流量調整弁や開閉弁を備えることも可能である。これにより、動力を用いることなく落差により凝縮水を凝縮水タンク36に送ることができる。
また、凝縮水タンク36には凝縮水の貯蔵量を検出するレベルセンサ38が設けられている。レベルセンサ38により凝縮水の量を的確に管理することができる。また凝縮水タンク36にはオイルセパレータ40が設けられ、オイルセパレータ40を通過した凝縮水がポンプ26(供給ライン25)に送られる。
尿素水タンク27のポンプ26には、切換え機能としての切換え手段39が設けられている。そして、ポンプ26の切換え手段39に凝縮水タンク36が接続されている。切換え手段39により、尿素水タンク27が供給ライン25に繋がる状態と、凝縮水タンク36が供給ライン25に繋がる状態とが切り換えられる。
排気マニホールド13で生成され、排気ガスの成分を含み外気よりも高い温度の凝縮水は、エンジン1が停止した時に(キーオフ時に)凝縮水出口13aから凝縮水回収ライン35に送られ、吸引ポンプ37で内部が負圧にされた凝縮水タンク36に溜められる。
キーオフ時に、切換え手段39により、凝縮水タンク36が供給ライン25に繋がる状態にされてポンプ26が駆動されると、凝縮水タンク36内の凝縮水が供給ライン25に送られる(凝縮水供給手段)。このため、エンジン1が停止すると、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて残留している尿素水が、排気マニホールド13からの凝縮水により排気管2に押し出されて排出される。
従って、凝縮水供給手段により凝縮水を供給ライン25に供給して尿素水を排気管2に排出することで、排気管2の内部の排ガス成分を尿素水噴射弁28、供給ライン25、尿素水タンク27に流入させることなく、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて尿素水が残留することがなくなり、尿素水が残留することによるデポジットの発生を抑制することができる。
上述した凝縮水供給手段では、切換え手段39を備えたポンプ26により、凝縮水を供給ライン25の基端部に送るので、供給ライン25の全域に残留している尿素水を排気管2に排出することができる。
また、凝縮水を供給ライン25に送るタイミングをキーオフ時にし、ポンプ26の切換え手段39を切換えて凝縮水を送ることができ、凝縮水を確実に供給することができる(残留している尿素水を排気管2に排出する必要があるのは、キーオフ後となっている)。
車両には、制御手段として電子制御ユニット(ECU)が備えられ、ECUには入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備えられている。ECUにはセンサ類からの情報が入力され、センサ類の情報に基づいて排気浄化装置3、高圧EGR手段を含むエンジン1の総合的な制御がECUにより行われる。
上述した排気浄化装置を備えたエンジン1では、ポンプ26の駆動により尿素水が尿素水噴射弁28に送られ、尿素水噴射弁28から排気管2の内部に尿素水が噴射され、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成される。生成されたアンモニアはSCR触媒24上で排気ガス中のNOxと反応してNOxが窒素と水に還元(浄化)される。
そして、内燃機関(エンジン)が停止した際に(キーオフ時に)、切換え手段39により、凝縮水タンク36が供給ライン25に繋がる状態にされ、ポンプ26が駆動されて凝縮水タンク36内の凝縮水が供給ライン25に送られる。このため、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて残留している尿素水が、排気マニホールド13からの凝縮水により排気管2に押し出されて排出される。
これにより、排気経路の排ガス成分を流入させることなく(尿素水を逆流させて尿素水タンク27に戻すことなく)、供給ライン25、尿素水噴射弁28に尿素水が残留することがなくなり、尿素水が残留することによるデポジットの発生を抑制することができる。
凝縮水にはNOx等の酸性の排気ガス成分が含まれているので、アルカリ性の尿素水を排出する際に尿素水が中和されて水となって排出されるため、排気管2に尿素水が由来とされるデポジット等が生成されることがない。
そして、尿素水タンク27の内部に凝縮水タンク36が設置され、排気マニホールド13から取り出した凝縮水は外気よりも高温であるため、凝縮水タンク36の温度が高くなり、尿素水タンク27の尿素水を昇温させることができる。
このため、尿素水が一旦昇温された後に、温度低下が緩やかになるようにされて温度低下が抑制される。従って、尿素水を昇温させるためのエンジン1により作動するヒータ等の加温手段の能力を抑制することができ、加温手段の駆動による燃費の低下を抑制することができる。
即ち、凝縮水タンク36を尿素水タンク27と一体に形成することで、排気系から取り出した凝縮水は外気よりも高温であるため、エンジン1により作動するヒータ等の加温手段を用いることなく、尿素水の温度低下を抑制して凍結を防止することができ、燃費を向上させることができる。
また、凝縮水タンク36は尿素水タンク27の底部に沿って配されているので、凝縮水タンク36を尿素水に浸される状態に配置することができ、広い範囲で尿素水を上下方向に熱対流させて凝縮水の温度の影響を効率よく尿素水に伝えることができる。更に、凝縮水タンク36が低い位置にあることにより、凝縮水出口13aとの圧力差により凝縮水の回収が容易となる。
図2に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
図2には本発明の第2実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成を示してある。尚、図1に示した第1実施例と同じ構成部材には同じ符号を付して重複する説明は省略してある。
第2実施例の排気浄化装置は、凝縮水を回収する凝縮水回収ラインの構成が第1実施例と異なっている。
図に示すように、排気系として、浄化装置23の下流で尿素水噴射弁28が備えられている部位の上流側の排気管2には、凝縮水出口30が設けられている。凝縮水出口30には凝縮水回収手段としての凝縮水回収ライン41の一端41aが接続されている。凝縮水回収ライン41の他端41bは凝縮水タンク36に接続されている。
つまり、凝縮水回収手段は、尿素水噴射弁28が排気管2内に臨む部位よりも排気流れ方向上流側の排気管2から凝縮水を回収している。このため、凝縮水中への尿素水の混入を防ぐことができる。
浄化装置23の下流の排気管2で生成され、排気ガスの成分を含んだ凝縮水は、エンジン1が停止した時に(キーオフ時に)、内部が負圧にされた凝縮水タンク36に吸引されて凝縮水出口30から凝縮水回収ライン41に送られ、凝縮水タンク36に貯められる。
上述したエンジン1の排気浄化装置3は、尿素水を逆流させて排気通路の排ガス成分を流入させることなく、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて残留する尿素水を排気管2に排出することが可能になり、尿素水が残留することによるデポジットの発生を抑制することができ、尿素水の供給経路が排気経路の排ガス成分で汚染されることがない。
そして、尿素水タンク27の内部に凝縮水タンク36が設置されているので、尿素水タンク27の尿素水を昇温させることができ、尿素水を一旦昇温させた後に、温度低下が緩やかになるように温度低下が抑制される。
従って、貯蔵されている尿素水の温度を管理した状態で、供給ライン25から尿素水噴射弁28にかけて残留する尿素水を排気管2に排出することができる。
本発明は、内燃機関の排気ガスの窒素酸化物(NOx)を低減する排気浄化装置の産業分野で利用することができる。
1 多気筒ディーゼルエンジン(エンジン)
2 排気管
3 排気浄化装置
4 シリンダブロック
5 ピストン
6 シリンダヘッド
7 燃焼室
8 コンロッド
9 クランクシャフト
10 燃料噴射弁
11 吸気マニホールド
12 吸気管
13 排気マニホールド
15 ターボチャージャ
16 インタークーラ
17 スロットルバルブ
21 ディーゼル酸化触媒(酸化触媒)
22 ディーゼル微粒子捕集フィルター
23 浄化装置
24 選択還元触媒(SCR触媒)
25 供給ライン
26 尿素水ポンプ
27 尿素水タンク
28 尿素水噴射弁
29 ミキサ
30 凝縮水出口
31 高圧EGR管
32 高圧EGRクーラ
33 高圧EGRバルブ
35、41 凝縮水回収ライン
36 凝縮水タンク
37 吸引ポンプ
38 レベルセンサ
39 切換え手段
40 オイルセパレータ

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路内の排気に供給される尿素水を貯蔵する尿素水貯蔵手段と、
    前記尿素水貯蔵手段に貯蔵された前記尿素水を前記排気通路に送る尿素水供給手段と、
    前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられ、前記尿素水が供給された前記排気からNOxを浄化するNOx浄化触媒と、
    前記尿素水貯蔵手段と一体に形成され、前記内燃機関の排気系内で生成される凝縮水を貯蔵する凝縮水貯蔵手段とを備え
    前記凝縮水貯蔵手段は、前記尿素水貯蔵手段の底部に沿って配されている
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記凝縮水貯蔵手段に貯蔵された凝縮水を前記尿素水供給手段に供給する凝縮水供給手段を備えた
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記尿素水供給手段は、
    前記排気通路に臨み、前記尿素水を前記排気通路に噴射する尿素水噴射弁と、
    前記尿素水貯蔵手段及び前記尿素水噴射弁を接続する供給ラインと、
    前記尿素水貯蔵手段に設けられ前記供給ラインに前記尿素水を圧送する圧送手段とを有しており、
    前記凝縮水供給手段は、前記圧送手段に接続され、
    前記圧送手段は、前記尿素水と前記凝縮水の圧送を切換える切換え機能を有している
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 内燃機関の排気通路内の排気に供給される尿素水を貯蔵する尿素水貯蔵手段と、
    前記尿素水貯蔵手段に貯蔵された前記尿素水を前記排気通路に送る尿素水供給手段と、
    前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられ、前記尿素水が供給された前記排気からNOxを浄化するNOx浄化触媒と、
    前記尿素水貯蔵手段と一体に形成され、前記内燃機関の排気系内で生成される凝縮水を貯蔵する凝縮水貯蔵手段と、
    前記凝縮水貯蔵手段に貯蔵された凝縮水を前記尿素水供給手段に供給する凝縮水供給手段とを備え、
    前記尿素水供給手段は、
    前記排気通路に臨み、前記尿素水を前記排気通路に噴射する尿素水噴射弁と、
    前記尿素水貯蔵手段及び前記尿素水噴射弁を接続する供給ラインと、
    前記尿素水貯蔵手段に設けられ前記供給ラインに前記尿素水を圧送する圧送手段とを有しており、
    前記凝縮水供給手段は、前記圧送手段に接続され、
    前記圧送手段は、前記尿素水と前記凝縮水の圧送を切換える切換え機能を有している
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記凝縮水貯蔵手段と前記排気通路とに接続される凝縮水回収手段を備え、
    前記凝縮水回収手段は、前記尿素水供給手段の前記排気通路内に臨む部位よりも排気流れ方向上流側の前記排気通路に接続される
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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