JP5802930B2 - 刺激緩和剤及び低刺激性皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は、刺激緩和剤及び低刺激性皮膚外用剤に関する。
従来、皮膚化粧料に保湿効果や殺菌効果を高めるため、各種有効成分を使用することが知られている。その反面、良好な効用を示す有効成分は敏感肌に対しては刺激感を与えてしまうことがあり、敏感肌の人向けの化粧料には配合できないか、あるいは低濃度でしか配合できなかった。このような問題を解決するため、刺激感を低減する刺激緩和剤の検討が行われてきた。
このような刺激緩和剤として、クエン酸トリアルキルと多価アルコールとを配合した皮膚刺激緩和組成物が報告されている(特許文献1参照)。しかしながら、上記クエン酸トリアルキルと多価アルコールとを配合した皮膚刺激緩和組成物は、天然物系ではないために、副作用を有する虞がある。
刺激緩和作用を有する植物の抽出物として、例えば、サンショウ抽出物、アルニカ抽出物、アロエ抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、カンゾウ抽出物、シソ抽出物、セイヨウサンザシ抽出物、チャボトケソウ抽出物、月見草抽出物、ティーツリー抽出物、シソ科メンタ属植物抽出物などが報告されている(特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、各種有効成分の刺激感を充分に抑制し、かつ、それ自体の安全性、安定性に優れた天然由来の刺激緩和剤はこれまでなかった。
特開平5−255118号公報 特開2006−256981号公報 特開平7−330624号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、安全性が高く、優れた刺激抑制能を有する刺激緩和剤を提供することを目的とするものである。
本発明は、マメ目(Fabales)マメ科(Favaceae)ハバルディア属(Havardia)ハバルディア・メキシカーナ(Havardia Mexicana)樹皮の抽出物を有効成分とする刺激緩和剤である。
本発明は、上記刺激緩和剤を含有することを特徴とする低刺激性皮膚外用剤でもある。
本発明によって、安全性に優れ、高い刺激抑制能を示す刺激緩和剤を提供できる。
本発明者らは、マメ目マメ科ハバルディア属ハバルディア・メキシカーナ(以下、ハバルディア・メキシカーナと記す)樹皮の抽出物について、高い刺激抑制能を有することを明らかにすることによって本発明を完成したものである。人は外部刺激を受けると、表皮角化細胞において炎症性サイトカインと呼ばれているインターロイキン−1α(IL−1α)の生成量が増大することが知られている。本発明者らの検討によって、上記ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物が高いIL−1α産生抑制能を有することが示され、これによって本発明が完成された。
本発明の刺激緩和剤は、安全性及び安定性にも優れるため、洗浄剤、化粧料等の皮膚外用剤、医薬品等に配合することができる。
上記ハバルディア・メキシカーナは、メキシコ原産の樹木であり、本発明においてはその樹皮を使用する。刺激緩和剤として使用することができるハバルディア・メキシカーナの樹皮の抽出物の抽出方法は特に限定されないが、例えば、ハバルディア・メキシカーナの樹皮を水又は水溶性溶媒の抽出溶媒を使用して抽出することができる。また、抽出溶媒を使用して抽出した後に、加水分解を行うこともできる。また、酵素を用いて分解した後に抽出溶媒を使用して抽出することもできる。
抽出溶媒としては、水、生理食塩水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール)、アセトン等のケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルム等を挙げることができる。なかでも、水を使用することが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記抽出を行った後は、濾過、遠心分離又はデカンテーション等により固形物を除去し、目的とする抽出物を得ることができる。
上記ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物は、必要に応じてpHを調整し、ゲル濾過又は限外濾過にて高分子を除去しても活性は失われることはない。また、上記酵素分解物又はその分画成分は、減圧濃縮、限外濾過又は凍結濃縮等の方法により濃縮してもよく、凍結乾燥、噴霧乾燥又は平板乾燥等の方法により乾燥粉末化することもできる。
本発明の刺激緩和剤は、インターロイキン−1α(IL−1α)の生産量を抑制する効果が期待されるものである。
上述したような刺激抑制能を有するハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物は、低刺激性皮膚外用剤の配合成分として好適に使用することができる。皮膚外用剤に配合することにより、配合しない場合に比べて刺激感を減少させることができる。また、敏感肌の人も問題なく使用することが可能となる。
ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物を配合した低刺激性皮膚外用剤としては特に限定されず、例えば、皮膚化粧料類、皮膚貼付用シート、化粧用シート等を挙げることができる。上記皮膚外用剤は、医薬部外品、指定医薬部外品、外用医薬品等を含むものであり、その剤形も目的に応じて任意に選択することができる。
化粧料としては、具体的には、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ジェル、ローション、オイル、パック、ミスト、顔面用又は身体用化粧シート等の皮膚化粧料、ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ等のメークアップ化粧料、ボディーソープ、ハンドソープ、石鹸等の洗浄用組成物、シャンプー、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪用化粧料、これまで刺激感が強かったパーマ剤や染毛剤等を挙げることができる。
上記皮膚外用剤には、上述した成分の他にも、必要とする効能、効果に応じて以下の物質から適宜選択して配合することができる。例えば、一般に用いられている油脂類、界面活性剤、保湿剤、美白剤、pH調整剤、粘結剤及び増粘剤、多価アルコール類、精油及び香料類、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、植物粉砕物及び生薬類、無機塩類及び無機酸類、洗浄剤、乳化剤等の各種化粧料成分が挙げられる。
上記油脂類としては、一般に化粧料で汎用されている、例えば、大豆油、アーモンド油、パラフィン、セタノール、アボガド油、オリーブ油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、ヌカ油、卵黄油、ひまし油、スクワラン、ラノリン、流動パラフィン、白色ワセリン等の植物性油脂;牛脂、豚脂、馬脂、タートル油、ミンク油、パーセリン油、スクワラン等の動物性油脂;メチルポリシロキサン、ベヘニルアルコール、トリカプリン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、流動パラフィン、DHA、EPA等の合成油脂等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリン酸ジエタノールアミド等の陰イオン性界面活性剤;ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム等の陽イオン性界面活性剤;グリセリルモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖エステル、脂肪酸アミド等の非イオン性界面活性剤、高分子界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリペプチド誘導体、天然系界面活性剤等が挙げられる。
上記保湿剤としては、ピロリドンカルボン酸ソーダ、パンテテイン−Sスルホン酸塩等の合成保湿剤;ヒアルロン酸、エラスチン、ケラチン、デルマタン硫酸、コラーゲン、胎盤抽出液、ローヤルゼリー及びこれらの加水分解物、微生物発酵液、例えばキチン、キトサン、ペクチン、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン等や、その他の植物や動物由来の抽出液、植物油及びそのエステル化物、誘導体等の天然保湿剤等が挙げられる。
上記美白剤としては、例えば、アスコルビン酸及びその塩や誘導体、アルブチンやこれらの誘導体、胎盤抽出液、その他の植物や動物由来の抽出液等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えばクエン酸、乳酸、サリチル酸、酒石酸、リンゴ酸、安息香酸、クエン酸ナトリウム、フマル酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等の有機酸、無機酸及びその塩類等が挙げられる。
上記粘結剤及び増粘剤としては、一般に化粧料で汎用されている、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カゼイン、ぺクチン、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ローカストビーンガム、寒天、カーボポール、キサンタンガム、ベントナイト等が挙げられる。
上記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリセリン(26E.O)等が挙げられる。
上記精油及び香料類としては、ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ウイキョウ油、スギ油、ヒバ油、ラズベリー油、ヒノキ油、バラ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミント油、スペアミント油、ゲラニオール、ミカン油、トウヒ油、シトロネロール、テルペン類、コーヒー油、茶油、椿油、ラズベリーケトン等の天然及び合成香料等が挙げられる。
上記防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、エタノール、デヒドロ酢酸等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、EDTA4Na、EDTA2Na、ブチルオキシトルエン、ヒドロキシブチルトルエン、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びこれらの誘導体等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、紫外線を選択的に吸収する性質を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、シノキサート、ジイソプロピルケイ皮酸メチル、メトキシケイ皮酸オクチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸オクチル等が挙げられる。
上記顔料としては、例えば、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、ナイロンパウダー、酸化亜鉛、セリサイト、マイカ、タルク、カーボン、薬用炭等が挙げられる。
上記植物粉砕物及び生薬類としては、レモンの皮、海藻、ヒノキ、ヒバ、フッカス、米ヌカ、ショウブ、ショウキョウ、カンゾウ、チンピ、ユズ、トウキ、ニンジン、ハッカ、ケイヒ、ウバイ、ヨモギ、ドクダミ、モモノハ、カミツレ、アロエ、ジャスミン、ローズヒップ、ラベンダー、グァバ、オウゴン、クコ、レイシ、ニワトコ、アシタバ、ウコギ、ゴボウ、黒ゴマ、黒米、藤三七人参、高麗人参、田七人参、セッコツ草、センキュウ等の粉砕物及びその乾燥物並びにその抽出液等が挙げられる。
上記無機塩類及び無機酸類としては、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸、ほう砂、硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、リン酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、硫黄、セスキ炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、無水ケイ酸、メタケイ酸、ホウ酸、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、二水素化マグネシウム、海水乾燥物等が挙げられる。
上記洗浄剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン界面活性剤、脂肪族等が挙げられる。
上記乳化剤は、化粧品原料として公知の物質を用いることができる。特に好ましいものとして、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;テトラグリセリンモノステアリン酸エステル、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンジステアリン酸エステル、デカグリセリントリステアリン酸エステル、デカグリセリンペンタステアリン酸エステル、デカグリセリンモノイソステアリン酸エステル、デカグリセリンジイソステアリン酸エステル、デカグリセリンペンタイソステアリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリントリオレイン酸エステル、デカグリセリンペンタオレイン酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン等のソルビタン分岐脂肪酸エステル;大豆レシチン、卵黄レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、更にこれらのレシチン類を酵素処理によりモノアシル体としたリゾレシチン及び/又は水素添加リゾレシチン、ヒドロキシル化したヒドロキシレシチン等のレシチン類;モノイソステアリン酸グリセリル、セスキイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン分岐脂肪酸エステル:等を挙げることができ、1種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、上記皮膚外用剤は、上記のもの以外にも、必要に応じてその他の成分として、乳糖、牛乳、練乳等の乳由来成分;チタン、タルク等の無機顔料;イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロロヘキシジン等の殺菌剤;ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンP、CoQ10、CoQ9、CoQ8、チオクト酸等のビタミン類及び補酵素、無水珪酸、合成珪酸アルミニウム等の流動化剤;医薬品、医薬部外品並びに化粧品用タール系色素等を適宜配合できる。
上記皮膚外用剤には、上述した成分の他にも、美容、美顔及び皮膚の治療等を目的とする薬効成分等の各種化粧料成分を適宜配合することができる。
上記薬効成分としては、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エチナシ葉エキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クマザサエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、酵母エキス、コンフリーエキス、コケモモエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、スイカズラエキス、セイヨウキズナエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、トマトエキス、納豆エキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノ蜂蜜、トウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモ葉エキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス等が挙げられる。
また、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンC、ビタミンD、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンE及びビタミンE誘導体等の血行促進剤、β−カロチン及びカロチノイド誘導体等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、γ−オリザノール、タンパク質分解酵素等の創傷治癒剤、セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、アセチルパントテニルエチルエーテル、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、カンフル、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、メントールのピロリドンカルボン酸塩、モノニトログアヤコール、尿素、レゾルシン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン及び女性ホルモン様物質、カンタリスチンキ、シクロスポリン、鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗生物質、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質等も任意に配合することができる。
上記皮膚外用剤の製造方法としては特に限定されず、従来の製造方法を用いることができ、皮膚外用剤組成物の調製の任意の工程において、適宜、ハバルディア・メキシカーナの抽出物を添加する方法を挙げることができる。
上記皮膚外用剤において、ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物の配合量は、固形分基準で0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%であることがより好ましく、0.5〜1質量%であることが更に好ましい。
以下に、実施例を示して本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、配合量はすべて質量%を表す。
(刺激緩和試験)
2.5%SDS(硫酸ドデシルナトリウム)含有水溶液、及び、0.5%ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物を含む2.5%SDS含有水溶液を2mlずつ洗浄カップに量り入れ、試験者4名の前腕内側に25分間押し当てて接触処理を行った。25分間処理後、洗浄カップを外し、6時間後にリン酸緩衝生理食塩水2mlを用いて処理部位を洗浄カップにて15分間処理したのち、処理液を回収し、処理液中のIL−1αを測定した。IL−1αの測定は、市販のIL-1α測定キットを用いて測定することにより行った。
結果、ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物を含まない場合は5.52±1.63pg/mlであり、含む場合は2.59±0.98pg/mlであった。すなわち、ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物がSDS刺激によって誘導されたIL−1αの上昇を抑制することが示された。したがって、製剤にハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物を配合することで、SDSによる皮膚刺激を緩和することが期待される。
(処方例:低刺激性ボディソープ)
(1)ラウリン酸 10.0
(2)ミリスチン酸 6.0
(3)パルミチン酸 3.0
(4)ステアリン酸 1.0
(5)水酸化カリウム 4.8
(6)プロピレングリコール 8.0
(7)ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(2E.O.) 1.0
(8)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 3.0
(9)2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン 1.0
(10)ポリオキシエチレン(7)ヤシ油脂肪酸グリセリン 2.0
(11)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.1
(12)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
(13)塩化O−[2−ヒドロキシ−
3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム 0.1
(14)ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
(15)ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物 0.5
(16)オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンエステルアルミニウム 0.1
(17)塩化ナトリウム 0.2
(18)エデト酸二ナトリウム 0.1
(19)香料 0.1
(20)精製水 to 100
本発明の刺激緩和剤は、安全性に優れた刺激緩和剤として皮膚外用剤中に有効成分として配合することもできる。更に、医薬品等に配合することもできる。

Claims (2)

  1. マメ目マメ科ハバルディア属ハバルディア・メキシカーナ樹皮の抽出物を有効成分とする刺激緩和剤。
  2. 請求項1記載の刺激緩和剤を含有することを特徴とする低刺激性皮膚外用剤。
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