JP5801527B2 - 海の魚の個体群を特徴付ける方法および装置 - Google Patents
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Description
魚種資源は世界的に減少してきているが、魚の発生量(abundance)と挙動を調査する従来の手法は、不正確な局所的ソナー及び捕獲トロール漁の測定値にかなり依存する。特に、大陸棚の環境内の魚は、低速で移動する調査船から線状トランセクト技術により監視されており、従って、これらの技術は、時間と空間において非常に不十分に魚類個体群をサンプリングし、不完全な発生量及び挙動のイメージ(画像)を残す。従来の魚群探知ソナー(conventional fish-finding sonar:CFFS)は、10〜500kHzの範囲で動作し、低速で移動する調査船の線状トランセクトに沿って下方に送られた狭いビーム内の音響測深により、魚の局所的深度分布を測定する。一般に、システムは、捕獲トロール船の調査速度と同様の0.2km2/hourの程度の割合で生息環境を調査する。調査速度は、単に局所的な線形の水系伝搬路を利用する従来のサイドスキャンソナーでの大ざっぱな大きさの程度により増加することができる。一方、孤立した魚群は、空間において広く分離される場合が多く、従来の方法により検知することが難しい。数百メートルの直径に及ぶ小さい魚群は、サイズと形状が急速に変動することが知られている。また、大きな魚群は、数十〜数百平方キロメートルにわたって広がる場合が多く、1時間未満の期間で、分裂と集団化を含む猛烈な形態変化を受ける可能性もある。
本発明により、魚群の個体群面密度及び詳細な挙動、並びにそれらの相互作用が、海洋音響導波路リモートセンシングにより数千平方キロメートルに広がる大陸棚の規模の領域にわたって短い間隔(例えば、約1分)で連続的に監視されることが可能になる。これは、本発明が、CFFS伝送で被った球面損失の代わりに、円筒形拡散損失のみを受ける捕捉モードを介して長距離にわたって音が伝搬する音響導波路として振る舞うための、大陸棚、島等のような特定の地球物理的環境の能力に依存するという理由で可能である。また、本発明は、導波路を生成するために水柱の音速の変動に依存することにより、大陸棚から離れた深海でも使用され得る。
基礎的アプローチ
例示的な具現化形態において、音源と受信機の位置はわかっており、音源の送信時間はわかっている。次いで、魚のような環境要素からの散乱リターンが、水平線アレイにより連続的に受信され、好適には海での既知の音響モードの伝播速度(例えば、局所的な音速の測定値から求められるような)を用いて時間的整合フィルタリングとビーム形成により、水平レンジ及び方位で図化される。結果としての画像は、方位角360°に広がる信号リターンの双方向移動時間にわたる海洋環境の瞬間的なスナップショットである。係る原画像の各ピクセルは、基準圧力に対するデシベルの音圧レベルの単位を有する。レンジ分解能は、平均の音速c=1475m/sに固定され、信号帯域幅の2倍で除算される。ラジアンの方位分解能は、放出されたアレイ長Lcosθで除算された音波長λに比例して変化し、ここで、Lはアレイの全長であり、方位角θは、アレイの軸に対して垂直である舷側でゼロである。アレイの軸に対して平行なエンドファイアにおいて、分解能は、ほぼ(2λ/L)1/2ラジアンになる。図1は、分解能の水平面の図を示し、これとCFFSの線状トランセクトを対比する。図1に示されるように、アレイは、その軸を中心とした左右の曖昧性を有さない。その理由は、例えば、カージオイドアレイ又は複数の曳航線状アレイにおいてのように、アレイがその長い軸に対して垂直な何らかの開口を有して、その開口に二次元性を与え、それによりこの曖昧性を取り除くからである。単一の線状アレイの場合、アレイの軸に対して垂直な開口を持たず、曖昧性は、受信機アレイの位置と向き(方位)の双方を変更することにより解消され得る。曳航の方向におけるエンドファイアビームは、曳航船からのノイズで時として悪影響を及ぼされるので、環境のイメージングに時として役に立たない。
一般的な具現化形態が図2に示される。係留音源アレイ、曳航音源アレイ、又は漂流音源アレイ210は、1つ又は複数の垂直線形アレイ215を利用し、そのアレイ215のそれぞれは、1つ又は複数の水中音源を含み、360°の水平方位角にわたって音波を送出する。導波路モードは、例えば、曳航船の35〜70m下につるされた垂直音源アレイ215により励起される。音源アレイは、空間的窓(ウィンドウ)を利用して、魚からのリターンを最大にして海底からのリターンを最小にするモードを刺激する。係留受信機アレイ、曳航受信機アレイ、又は漂流受信機アレイ220は、ハイドロホンからなる1つ又は複数の水平線形受信アレイ225を含む(各アレイは好適には、水中音波の方向が求められることを可能にするように複数のハイドロホンを含む)。図2に示された例において、これは、例えば24〜55m下につるされ、別の調査船の115〜230m下につるされる。散乱リターンが水平受信アレイ225により受信される。一般に、音源及び受信機は移動する調査船から曳航されるか、又は海底へ係留され得る。この例では、一般に、海底の深さは70m〜140mの範囲に及ぶ。
垂直音源アレイは、導波路へと刺激され伝播されるモードをフィルタリングして除去するように設計され得る。これは、信号送信中に、音源アレイの個々の素子の振幅と位相を徐々に変化させることにより行われる。一般に、音源アレイで水柱の低次モードを刺激することが好ましく、その理由は、これらが、より水平な向きを有する波数ベクトルを有し、且つそれほど相互作用せず、或いは海底及び海面に、より浅い角度で入射し、それにより海底及び海面の不均一性及び地形からのリターンを最小限にするからである。これら低次モードは依然として水柱を満たし、魚類個体群からの強いリターンをもたらす。
データ解析モジュール320の一般的な出力は概して、魚群及び他の水生生物を含む海洋環境に関する単位面積の目標探知強度の1つ又は複数のイメージである。これらは、(i)レンジに依存する大陸棚導波路における双方向の伝送損失(例えば、対応するオンラインコンテンツを含む、Makris他著、「Science 311」660-663頁、(2006年)に記載されたような、例えば放物形方程式モデリングを用いて)、(ii)OARS音源−受信機システムの空間的に変動する分解能フットプリント、(iii)魚の目標探知強度、及び(iv)音源パワーについて、受信された音圧レベルを補償することにより求められる。
説明のため、層状海洋導波路における一般的ターゲットからの散乱場について通常モードの公式を説明する。座標系の原点を空気と水の界面に配置し、正のz軸が下方に向いているとする。音源の座標が
により定義され、受信機の座標が
により定義され、及びターゲットの質量中心の座標が
により定義されるとする。空間円柱系(ρ、φ、z)及び球面系(r、θ、φ)は、x=rsinθcosφ、y=rsinθsinφ、z=rcosθ、及びρ2=x2+y2により定義される。音響波数kは、角周波数ω=2πfを音速cで除算することにより与えられる。
のターゲット中心を有する任意のターゲットから
の音源に対する
の受信機により測定される調和振動(time-harmonic:時間的に正弦的に変わる)散乱場は、以下により与えられる。
は、
における異質物(不均一性)に入射する、沈み込む及び盛り上がるモード平面波成分の振幅であり、
は、異質物(不均一性)から散乱された盛り上がる及び沈み込むモード成分の振幅であり、
は、
に中心を置く対象物の散乱関数であり、
は、ターゲットからの受信機の方位角であり、β(φt、φ0)は、音源からのターゲットの方位角であり、αnはモード仰角であり、Mmaxはモード総和が切り捨てられることができ、且つ依然として場を正確に表すことができるモード数であり、上記は、P. Ratilal及びN. C. Makris著、J. Acoust. Soc. Am.118:3532-3559 (2005年)に記載されている。波数積分に関する同等の公式は、N. C. Makris, F. Ingenito及びW. A. Kuperman著、「Detection of a submerged object insonified by surface noise in an ocean waveguide」、J. Acoust. Soc. Am. 96:1703-1724(1994年)にある。対象物の目標探知強度は、kがl/mで測定された場合にlmについてdB単位で、TS=10log10|S/k|2である。
は総和から因数に分解される。P. Ratilal、Y. Lai及びN. C. Makris著、J. Acoust. Soc. Am. 112:1797-1816(2002年)に示されるように、散乱場は以下のように簡略化される。
q(t)が、フーリエ変換又はスペクトルQ(f)を有する音源信号であるとする。次いで、水平位置
に中心を置くソナー分解能フットプリント内にN匹の魚が分布していると仮定し、各魚がiにより付番されている場合、N匹の魚からの散乱場の周波数スペクトルは、各魚からのそれらの和として、以下のように表され得る。
、i番目の魚の位置
、及びi番目の魚の散乱関数
は全て、或る期間にわたるシステムの分解能フットプリント内の魚の番号とすることができるような、確率変数(ランダム変数)である。魚の散乱関数が導波路グリーン関数に無関係であるので、式4の右辺の期待値は、これらの項について因数分解できる。
ここで、魚及び海底を含む海における体積不均一性からの散乱をモデル化するために使用され得る手法を説明する。これを有利に用いて、音源周波数、音源と受信機の位置、及び音源アレイの空間的ウィンドウイング/モードフィルタリングのような制御可能なパラメータを調整することにより、分解能フットプリントにおいて魚の検出を最適化し、海底からの反射を最小限にすることができる。
においてイメージ化される媒体の塊(容積、体積)Vを考察する。周囲密度d及び周囲音速cを有する周囲の媒体と異なる密度dt及び音速ctを有する塊内の位置
に不均一性を仮定すると、不均一性から散乱された場は、グリーンの定理に対するレイリー−ボルン一次近似を用いて、以下のようにモデル化され得る。
ここで、式7又は式8を有する魚又は海のバブルから散乱場をモデル化するために使用され得るいくつかの典型的な散乱関数を説明する。
は、入射及び散乱波数ベクトルのドット積である。この散乱関数を式7及び式8に用いて、水に対する魚の密度及び圧縮定数が与えられた場合に、魚の胴体からの散乱に起因した散乱場強度スペクトルを魚に提供することができる。一般に、魚に関する密度と圧縮性の比は、先験的に良く知られており、それにより原始変数が、音響目標探知強度の測定値から求められ得る魚の体積にされる。
式7、式8及び式12〜式14によりモデル化された魚からの、分解能フットプリント内のリターンは最大化され、式11によりモデル化された海底の不均一性のような他の環境の散乱からの係るリターンは、音源周波数、音源と受信機の位置、及び音源アレイの空間的ウィンドウイングのような制御可能なパラメータを調整することにより最小化され得る。例えば、海底からの散乱は、式11〜式14から推論され得るように、共振ピーク未満で、浮袋を有する魚からの散乱の共振に比べて非常にゆっくりと周波数が増加する傾向がある。従って、魚の共振に近い動作周波数を選択することにより、魚のリターンを最大にして、海底の散乱からのリターンを最小にすることができる。また、海底の散乱は、散乱を生じる不均一性にわたる式11の体積積分に見られるように、音波の海底への有効な浸入深さに極めて依存するので、水柱を依然として満たすが、比較的浅いグレージング角で、海底へと深く浸入しないように低次モードを刺激することにより海底の散乱を最小限にすることが有利である可能性がある。これは、例えば、音源アレイの空間的ウィンドウイング、及びより浅い水深の場所に音源を配置することにより達成され得る。海面の粗さからのリターンの最小化は、同じ式を用いて同様に処理され得る。係るリターンは一般に、遠洋調査船が一般に働く傾向がない非常に荒れた海の状態を除いて、顕著でない。
非常に低い周波数、数Hzから数十kHzの非常に高い周波数までの範囲にわたるワイドレンジの送信周波数が使用され得る。海での長距離音波伝播は、より低い周波数で減衰が少なく、海洋波動に影響されにくい。また、海底からの反射は、より低い周波数でより少なくなる傾向がある。最後に、100Hzから3kHzまでの周波数範囲は、目標探知強度が高い多種類の魚の浮袋の共振を包含するので、本発明に特に最適である。
ランダムな表面及び塊からの散乱は、変動する海を介して伝播するので、受信される場のでたらめさにつながる。その結果として、でたらめさのこれら形態の双方は、魚群からの受信された音響散乱リターンのばらつきにつながる。魚のグループ、或いは海底又は海面から戻された瞬間的な受信音場は、変動する海洋導波路を介して伝達される場であるので、円形複素ガウスランダム変数である。これは、魚、海底又は海面の散乱体、又はランダムな海を介しての伝播からの場に多くのランダムな寄与が与えられた場合に、中心極限定理の結果になる。瞬間的な強度に比例し、簡略化のために本明細書で瞬間的強度として定義される、瞬間的に戻された音場の振幅二乗は、負の指数分布に従う。連続的なピングは、システムの分解能フットプリント内の魚のグループから戻された音場の統計的に別個のサンプルを生成する。瞬間的強度の別個のサンプルを平均化することは、ガンマ分布に従う平均強度につながる。瞬間的強度及び平均強度の双方は、期待される強度又は平均強度に比例する標準偏差を有する。これは、標準偏差又は任意のピクセルでの強度のエラーが平均に比例し、平均がより大きくなる場合にはより大きくなり、平均がより小さくなる場合にはより小さくなるように、環境の強度画像が信号に依存するノイズを有することを意味する。イメージの全体にわたる不均一な標準偏差は、スペックルノイズとして知られている。
魚の様々な種は、一意の音響目標探知強度を有することができる。これら目標探知強度の周波数依存性を用いて、本発明に従って種を遠隔的に同定することができる。例えば、これは、別個の周波数帯域にわたって送信を行い、この送信の単位面積当たりの目標探知強度の広域イメージを形成し、異なる周波数帯域にわたって即座にそのプロセスを繰り返すことにより達成され得る。別個の送信は、周波数成分が重ならない場合に、互いから数秒以内に、又は同時に送信され得る。ほぼ同じ時間に行われる任意の2つのイメージのピクセル間サブトラクションによる単位面積当たりの目標探知強度の差は、2つの送信の異なる周波数帯域に対する単位面積当たりの魚の目標探知強度における差の空間画像を生じる。差及び絶対レベルの比較を用いて、広域イメージの種々の位置において魚の種を区別する。
ひとたび個々の魚の典型的な又は平均の目標探知強度が所与の位置において同定される場合(直接的なトロール漁サンプリング又はCFFSにより、又は従来の知識により上述された周波数解析から)、魚の個体群面密度のイメージは、各ピクセルにおける目標探知強度のイメージから求められ得る。これは、その位置における個々の魚の平均目標探知強度を、その平均目標探知強度がイメージにおける典型であると判定されるあらゆるピクセルから減算することにより達成される。
データ解析モジュール320は、セグメント化された群れのピクセルの数を求めてピクセル面積を掛けることにより、検出されてセグメント化された魚群により占有される全領域を特徴付けることができる。魚類個体群の密度イメージにおいてセグメント化された群れの個体群の中心は、群れ内の空間的に変動する魚類個体群密度に対する水平位置ベクトルの第1のモーメント(積率)を見つけることにより求められ得る。魚群の広がりの主軸及びその方向は、群れ内の水平位置ベクトルの第2の中心積率から求められ得る。これら主軸は、群れの形態を定量的に特徴付ける。代案として、魚類個体群密度のイメージの正規化二次元自己相関関数を用いて、個体群の中心のコヒーレンス領域を求めることができ、この場合、このコヒーレンス領域は、規約(convention)1/eのような所与の値になる、ゼロ遅れにおけるピーク相関に最も近い輪郭により定義され得る。魚群領域の時系列、個体群の中心、及び形態は、時間的な一連のイメージに対してこれら数量を計算することにより生成される。
魚の全領域の絶対速度ベクトルも、個体群密度を時間微分することにより、及び質量保存により制限されるような質量流を空間微分することにより、例えば、最小作用のフェルマーの原理に従う、魚の流れの領域における運動エネルギーの最小化により、求められ得る。また、魚に対する環境圧により魚が移動することは、運動量保存の式を用いて、並びに計算された速度場及び測定された個体群密度の場を用いて定量化され得る。空間的個体群密度データの低域フィルタリングを用いて、流れの領域におけるより速い速度を推定することができる。
海底に適切に固定された海底係留型音源及び受信機の場合、システムの分解能フットプリント内の魚群の平均瞬間速度、及びその変動は、散乱リターンのドップラー周波数シフトの平均と変動を調べることにより求められ得る。ドップラーシフトを求めるための適切な波形は、ウィンドウイングされたmシーケンスを含み、その理由は、これらが魚のような低いマッハ数のターゲットに高いレンジ分解能及び高いドップラー分解能の双方を提供するからである。単一の音源と受信機の場合、速度の放射状成分のみが求められ得る。複数の受信機及び/又は音源を有する複数の静的シナリオの場合、水平速度成分の双方が求められ得る。移動する音源−受信機システムからの長距離の魚速度の推定は、プラットフォームの動きが魚からのドップラー信号をわからなくする可能性があるので、非常に困難である。
本発明によるシステムを用いて、2003年5月に大陸棚外縁に近い、米国ニューヨークのロングアイランドの南200kmの東海岸大陸棚を調査し、同時にCFFSによる線状トランセクト測定も行われた。大きい及び小さい魚群の双方の検出、イメジーング、及び図化において、高い空間的及び時間的相関が、本発明のオイラー(Eularian)のシステムとラグランジェCFFSシステムとの間に見出された。CFFSシステムは、10mの直径の水平分解能フットプリントを有するが、本発明のシステムは、CFFSトランセクトに沿って15m、及びそれを横切る約2°の方位角の分解能、例えば10kmで350mのクロスレンジ分解能を有する。
Claims (55)
- 海の魚の個体群を特徴付ける方法であって、
a.水中環境内で捕捉モードを介して水平方向に送られる音響信号を生成するステップであって、その捕捉モードでは、前記音響信号が球面損失の代わりに円筒形拡散損失のみを受け、前記音響信号は、魚が前記音響信号を実質的に全方向性に散乱させる10kHz未満の周波数を有する、ステップと、
b.前記生成された音響信号に応答して、前記魚の個体群を含む環境要素により散乱されて戻されるリターン音響信号を受信するステップであって、前記リターン音響信号がそのリターン音響信号から因数に分解できる散乱断面積を有する、ステップと、
c.前記魚の個体群を検出するために前記リターン音響信号を解釈するステップとを含み、その解釈することが、(i)前記リターン音響信号から前記散乱断面積を因数に分解し、(ii)前記散乱断面積により示された目標探知強度が、魚の種の、設定された又は予め知られている様々な音響目標探知強度の特性と前記目標探知強度の特性を比較することにより、前記魚の個体群を表しているか否かを判断することを含み、前記比較される特性が、目標探知強度および目標探知強度の絶対レベルの少なくとも一方の周波数依存性を含み、目標探知強度の絶対レベルは、デシベル単位で定量化され、前記散乱断面積の10log 10 に等しい、方法。 - 前記生成された音響信号が、方位角的に均一である、請求項1に記載の方法。
- 前記生成された音響信号が、導波路としての役割を果たす、海底および海洋大気表面により画定された境界内で伝播する、請求項1に記載の方法。
- 前記生成される音響信号がパルス動作される、請求項1に記載の方法。
- 前記解釈するステップが、前記音響信号を反射した散乱要素の水平空間位置にリターン音響信号の強度を図化することにより、リターン音響信号の強度のイメージを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記解釈するステップが、双方向導波路伝送損失、分解能フットプリント、魚の目標探知強度、及び音源のパワーの少なくとも1つについて、前記リターン音響信号の音圧レベルを補償することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記特徴付けることが、1分間に25km2を超えた面積を有する領域にわたって行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記生成された音響信号が伝播し、前記リターン音響信号が360°方位角で広がる、請求項1に記載の方法。
- 前記音響信号が、前記水中環境内に配置された、垂直方向に配置された音源アレイから生成される、請求項1に記載の方法。
- 前記音響信号の波長を最適化するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記最適化された波長は、特徴付けられるべき前記魚の個体群の任意の所与の魚からの前記リターン音響信号が、(i)魚に対する導波路伝播を表す因数、(ii)前記魚からの散乱を表す因数、及び(iii)前記魚からの導波路伝播を表す因数の積として表され得るほど十分に大きくなるように選択された波長である、請求項10に記載の方法。
- 前記最適化された波長(λ)は、前記音響信号の遠距離場のレンジ(L2/λ)が特徴付けられるべき魚間の平均間隔よりも短くなるように選択されており、ここで、Lは魚全体または魚の浮袋とすることができる魚内の主要な散乱体の長さスケールである、請求項10に記載の方法。
- 前記最適化された波長は、任意の個々の魚又は魚のグループからのシャドーウィングの長さが魚間の平均距離よりも小さくなるように選択されている、請求項10に記載の方法。
- 前記最適化された波長、及び前記音響信号のパワーレベルは、魚からのリターン音響信号が、最大検出レンジで少なくとも5dBだけ環境ノイズレベルを上回るようになっている、請求項10に記載の方法。
- 前記リターン音響信号に基づいて魚の個体群のイメージを生成するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 連続するイメージを動画へと連結するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
- 検出された魚群により占められた全領域を特徴付けるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記魚群の個体群の中心を特定することを更に含む、請求項17に記載の方法。
- 前記個体群の特定された中心を時間微分することにより、前記魚群の速度を検出することを更に含む、請求項18に記載の方法。
- 魚の領域の速度ベクトルを、質量保存に従って時間微分及び空間微分により求めることを更に含む、請求項18に記載の方法。
- 魚を移動させる魚に対する環境圧を、運動量の保存に従って定量化することを更に含む、請求項18に記載の方法。
- 前記リターン音響信号のドップラー周波数シフトに基づいて魚群の速度を推定するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記解釈するステップが、前記リターン音響信号の平均強度の対数変換を行うことを含み、それにより魚の目標探知強度、又は個体群の分布のパターン認識が最適化される、請求項1に記載の方法。
- 前記生成された信号により刺激された導波路モードが、魚からのリターン音響信号を最大化し、且つ海底からのリターン音響信号を最小化するように最適化される、請求項1に記載の方法。
- 前記領域内の魚の総個体数を特徴付けることを更に含む、請求項17に記載の方法。
- 前記最適化された波長は、リターン音響信号が任意の個々の魚の外観に無関係であるようになっている、請求項10に記載の方法。
- 前記最適化された波長は、魚のグループ又は他の海洋生物からの散乱が最大検出レンジで海底の散乱を上回るようになっている、請求項10に記載の方法。
- 前記最適化された波長は、魚又は魚のグループからの導波路散乱により生じた音響減衰の総量が1dB未満であるようになっている、請求項10に記載の方法。
- 海の魚の個体群を特徴付けるための装置であって、
a.水中環境内で捕捉モードを介して水平方向に送られる音響信号を生成するための送信デバイスであって、その捕捉モードでは、前記音響信号が球面損失の代わりに円筒形拡散損失のみを受け、前記音響信号は、魚が前記音響信号を実質的に全方向性に散乱させる10kHz未満の周波数を有する、送信デバイスと、
b.前記生成された音響信号に応答して、前記魚の個体群を含む環境要素により散乱されて戻されるリターン音響信号を受信するための受信機であって、前記リターン音響信号がそのリターン音響信号から因数に分解できる散乱断面積を有する、受信機と、
c.前記魚の個体群を検出するために前記リターン音響信号を解釈するための解析モジュールとを含み、その解釈することが、(i)前記リターン音響信号から前記散乱断面積を因数に分解し、(ii)前記散乱断面積により示された目標探知強度が、魚の種の、設定された又は予め知られている様々な音響目標探知強度の特性と前記目標探知強度の特性を比較することにより、前記魚の個体群を表しているか否かを判断することを含み、前記比較される特性が、目標探知強度および目標探知強度の絶対レベルの少なくとも一方の周波数依存性を含み、目標探知強度の絶対レベルは、デシベル単位で定量化され、前記散乱断面積の10log 10 に等しい、装置。 - 前記送信デバイスが、方位角的に均一な音響信号を生成する、請求項29に記載の装置。
- 前記生成された音響信号がパルス動作される、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記音響信号を反射した散乱要素の水平空間位置にリターン音響信号の強度を図化することによってリターン音響信号の強度のイメージを形成することにより前記リターン音響信号を解釈する、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、双方向導波路伝送損失、分解能フットプリント、魚の目標探知強度、及び音源のパワーの少なくとも1つについて、前記リターン音響信号の音圧レベルを補償するように構成されている、請求項29に記載の装置。
- 前記送信デバイスが、方位角360°に伝播する音響信号を生成する、請求項29に記載の装置。
- 前記送信デバイスが、垂直方向に配置された音源のアレイからなる、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記音響信号の波長を最適化するように構成されている、請求項29に記載の装置。
- 前記最適化された波長は、特徴付けられるべき前記魚の個体群の任意の所与の魚からの前記リターン音響信号が、(i)魚に対する導波路伝播を表す因数、(ii)前記魚からの散乱を表す因数、及び(iii)前記魚からの導波路伝播を表す因数の積として表され得るほど十分に大きくなるように選択された波長である、請求項36に記載の装置。
- 前記最適化された波長(λ)は、前記音響信号の遠距離場のレンジ(L2/λ)が特徴付けられるべき魚間の平均間隔よりも短くなるように選択されており、ここで、Lは魚全体または魚の浮袋とすることができる魚内の主要な散乱体の長さスケールである、請求項36に記載の装置。
- 前記最適化された波長は、任意の個々の魚又は魚のグループからのシャドーウィングの長さが魚間の平均距離よりも小さくなるように選択されている、請求項36に記載の装置。
- 前記最適化された波長、及び前記音響信号のパワーレベルは、魚からのリターン音響信号が、最大検出レンジで少なくとも5dBだけ環境ノイズレベルを上回るようになっている、請求項36に記載の装置。
- 前記リターン音響信号に基づいて魚の個体群のイメージを生成するためのイメージ処理モジュールを更に含む、請求項29に記載の装置。
- 前記イメージ処理モジュールが、連続するイメージを動画へと連結するように構成されている、請求項41に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、検出された魚群により占められる全領域を特徴付けるように構成されている、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記魚群の個体群の中心を特定するように更に構成されている、請求項43に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記特定された個体群の中心を時間微分することにより、前記魚群の速度を検出するように更に構成されている、請求項44に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記リターン音響信号のドップラー周波数シフトに基づいて、魚群の速度を推定するように構成されている、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、前記リターン音響信号の平均強度の対数変換を行い、それにより魚の目標探知強度、又は個体群の分布のパターン認識が最適化される、請求項29に記載の装置。
- 前記送信デバイスは、前記生成された音響信号により刺激された導波路モードが、魚からのリターン音響信号を最大化し、且つ海底からのリターン音響信号を最小化するように最適化されるように最適化される、請求項29に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、領域内の魚の総個体数を特徴付けるように更に構成されている、請求項43に記載の装置。
- 前記最適化された波長は、リターン音響信号が任意の個々の魚の外観に無関係であるようになっている、請求項36に記載の装置。
- 前記最適化された波長は、魚のグループ又は他の海洋生物からの散乱が最大検出レンジで海底の散乱を上回るようになっている、請求項36に記載の装置。
- 前記最適化された波長は、魚又は魚のグループからの導波路散乱により生じた音響減衰の総量が1dB未満であるようになっている、請求項36に記載の装置。
- 前記解析モジュールが、個体群の面密度範囲内の魚の個体数の時系列として、所与の領域における魚の総個体数を特徴付け、前記特徴付けられた個体数の変動を時間の経過と共に特徴付けるように構成されている、請求項29に記載の装置。
- 前記イメージ処理モジュールが、魚のグループの長軸と短軸を求めることにより、前記魚のグループの形態の時系列を求めるように構成されている、請求項41に記載の装置。
- 前記イメージ処理モジュールが、平均のサンプル数に比例して、前記受信された音響信号の強度の別個の時間的又は空間的サンプルを平均することにより、各ピクセルにおける分散を低減するように構成されている、請求項41に記載の装置。
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