JP5800839B2 - ペースト組成物と太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、ペースト組成物と太陽電池に関する。より詳細には、太陽電池の受光面側に銀電極を形成する際に用いるペースト組成物に関する。
太陽の光エネルギーを電力に変換する太陽電池の典型例として、例えば、シリコン(単結晶または多結晶)を半導体基板として利用する太陽電池、いわゆる結晶シリコン系太陽電池が知られている。そして、この結晶シリコン系太陽電池としては、例えば図2に示すような、片面受光タイプの太陽電池110が汎用されている。
この太陽電池110は、p型シリコン基板(Siウエハ:p型結晶シリコンからなるp−Si層)111の受光面(図2では上面)側にpn接合により形成されたn−Si層116を備え、n−Si層116上には窒化シリコンや酸化チタンから成る反射防止膜114と、銀(Ag)から成る表面電極(受光面電極)112とを備えている。一方、p型シリコン基板(p−Si層)111の裏面(図2では下面)側には、受光面電極112と同様に銀(Ag)から成る裏面側外部接続用電極122と、いわゆる裏面電界(BSF;Back Surface Field)効果を奏するアルミニウム電極120とを備えている。
かかる受光面電極112を形成する手法の一つに、ファイヤースルー(焼成貫通)法と呼ばれる手法がある。このファイヤースルー法では、例えば、シリコン基板111の表面のほぼ全面に反射防止膜114を形成し、この反射防止膜114上に受光面電極形成用のペースト組成物(以下、単に導電性ペーストという場合がある。)をスクリーン印刷法等の手法により所望の電極パターンに形成して焼成を行う。ここで用いる導電性ペーストは、例えば、主として、導電性粒子(典型的には銀粉末)と、ガラス粉末と、有機媒体とから構成されている。そして、この導電性ペースト中のガラス粉末が、焼成中に反射防止膜114を酸化し、ガラス中に取り込むことで、ペースト中の導電性粒子とn−Si層116とによる電気的接続(具体的には、オーミックコンタクト)を実現する。この手法によると、予め反射防止膜114の部分的除去を伴う電極形成手法等と比較して、工程数が削減できるとともに、反射防止膜114の除去部分と受光面電極112の形成位置との間に隙間や重なりが生まれる心配がない。そのため、受光面電極112の形成には、かかるファイヤースルー法が好ましく採用されている。
このような太陽電池の受光面電極112の形成に際しては、良好な電気的接続(オーミックコンタクト)を実現することで受光面電極112とn−Si層116との間の接触抵抗を抑える等して、得られる太陽電池(単セル)の曲線因子(FF)やエネルギー変換効率等の特性を高める努力が為されている。例えば、導電性ペーストに対し、導電性粒子およびガラス粉末以外の成分を配合することで、これらの特性の改善を試みることがなされている(例えば、特許文献1〜参照)。
具体的には、例えば、特許文献1には、導電性ペーストに周期表第V族元素を添加することにより銀粉末およびガラス粉末を活性化し、反射防止膜に対する酸化還元作用を促進させて、形成される銀電極と拡散層との間のオーミックコンタクトを改善し得ることが開示されている。
特許文献2には、導電性ペーストに、塩化物、臭化物あるいはフッ化物を添加することで、銀粉末およびガラス粉末が反射防止膜を突き破る作用を補助し、オーミックコンタクトを改善できることが開示されている。
特許文献3には、銀電極用の電極材料にTi,Bi,Co,Zn,Zr,FeおよびCr成分のうちのいずれか1種または複数種を含有させることで、安定的なオーミックコンタクトが得られ、電極強度が高くなることが開示されている。
特許文献4には、太陽電池の受光面電極を形成するために用いることができる、銀粉末と、粒径が7nmから100nm未満の範囲にあるZn含有添加剤と、軟化点が300〜600℃の範囲内のガラスフリットとが、有機溶媒中に分散されている厚膜導電性組成物が提案されており、このZn含有添加剤の添加により電気的性能とハンダ接着性との両方が改善されることが開示されている。
また、特許文献5には、太陽電池の受光面電極を形成するために用いることができる、銀粉末とMn含有添加剤と軟化点が300から600℃の範囲内にあるガラスフリットとが有機溶媒中に分散されている厚膜導電性組成物が提案されており、このMn含有添加剤の添加により電気的性能とハンダ接着性との両方が改善されることが開示されている。
特公平03−046985号公報 特許第3707715号 特開2001−313400号公報 特開2006−302890号公報 特開2006−302891号公報
ところで、上記のシリコン系太陽電池の受光面電極は、典型的には、線状のバスバー電極(接続用電極)と、該バスバーに接続する多数本の細線状のグリッド電極(集電用電極)とにより構成されている。そして、このような受光面電極は太陽電池の受光面に形成されるため、シャドウロス(遮光損失)が発生する。そのため、セルの単位面積あたりの受光面積を拡大し、セル単位面積あたりの出力、すなわち変換効率を向上させる目的で、受光面電極、とりわけ本数の多いグリッド電極の細線化(ファインライン化)を図ることが求められている。例えば、従来の太陽電池において130μm程度であったグリッド電極の幅を、110μm以下とすることが求められる。
ここで、グリッド電極の幅を細くすると、受光面電極とn層とのオーミックコンタクトが悪化して接触抵抗が高くなり、電流密度の低下が起こるため、単純には変換効率を高くすることができない。そのため、グリッド電極の幅を細くした場合において、上記の特許文献1〜5に記載された技術は、太陽電池の曲線因子やエネルギー変換効率等の特性を十分に高めるものとはなり得ていなかった。
一方で、近年、太陽電池システムと燃料電池システムとを併設した発電システムの導入が注目を集めている。燃料電池は、典型的には燃料として水素ガスを用い、これを例えば空気中の酸素等と反応させ、水を生ずる過程で発生した電気を利用するようにしている。しかしながら、燃料として用いられる水素分子は極めて小さく、例えば配管等の接続部等でリークする(漏れる)可能性が残されている。したがって、かかる用途での太陽電池を考慮した場合には、受光面電極等の構成部材が耐水素性(すなわち耐還元性)を備えていることが望まれる。
これは、太陽電池の製造における電極パターンの形成等において、還元雰囲気での焼成を行う際にも望ましい特性である。さらには、耐熱性等の特性をも備えていれば、かかる焼成に際し、より高い温度およびより長時間での焼成が実現でき、高性能な電極が得られるとともに、焼成条件の厳格な制御を緩和することも可能となる。
本発明は、上記のとおりの事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、例えば、太陽電池の受光面電極を形成するに際して要求される多様な特性、例えば、細線化が可能で、かつ、優れた電気特性(例えば、曲線因子やエネルギー変換効率)が得られるとともに、耐熱性および耐還元性を備える銀電極を形成することができるペースト組成物を提供することを目的とする。また、かかるペースト組成物を用いて形成された受光面電極を備える太陽電池を提供することを他の目的とする。
上記目的を実現するべく、本発明により提供されるペースト組成物は、太陽電池の受光面に配設される銀電極を形成するためのペースト組成物である。かかるペースト組成物は、銀粉末と、ペロブスカイト型酸化物粉末と、ガラス粉末とが有機媒体に分散されて構成されている。そして、このペロブスカイト型酸化物は、一般式(1):ABO3−δで表され、Aサイトにはランタノイド(Ln)から選択される少なくとも1種の元素およびストロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)ならびにバリウム(Ba)から選択される少なくとも1種の元素が、Bサイトには少なくともチタン(Ti)および鉄(Fe)が含まれていることを特徴としている。なお、式(1)中のδは酸素欠損量を示す。
本発明者らは、太陽電池の受光面に配設される銀電極を形成するためのペースト組成物の新たな機能性を探求した結果、かかるペースト組成物に、例えば、LnSrMn系、LaNiFe系、LaSrCoFe系のペロブスカイト構造を有する酸化物を配合することで、太陽電池の電気特性を向上し得ることを既に見出している。しかしながら、これらのペロブスカイト型酸化物は比較的耐熱性に乏しく、還元雰囲気で結晶構造や化学的および物理的特性が変化しやすいという問題があった。
そこで、ペースト組成物の更なる改良を目的として鋭意研究を重ねた結果、上記のLn、(Sr,Ca,Ba)、TiおよびFeを必須の構成元素として含むペロブスカイト型酸化物を用いることで、太陽電池の電気特性を向上する効果を維持したまま、耐熱性および耐還元性を備えるペースト組成物を実現するに至ったものである。すなわち、かかるペースト組成物は、電極形成時の焼成条件を緩和することができ、また、得られる電極に良好な電気特性に加えて耐熱性および耐還元性を付与するものであり得る。
ここに開示されるペースト組成物の好ましい一態様において、上記ペロブスカイト型酸化物は、以下の一般式(2)で表されることを特徴としている。
(Ln,M1−x)(Ti,Fe1−y)O3−δ …(2)
ここで、式(2)中、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素を示し、MはSr,CaおよびBaから選択される少なくとも1種であり、xおよびyは、0.2≦x≦0.8,0.1≦y≦0.7を満たし、δは酸素欠損量を示す。
かかる組成を有するLnMTiFe系ペロブスカイト型酸化物は、骨格にLnおよびTiを有することから結晶構造的に比較的安定しており、耐熱性および耐還元性のバランスが取れたものとなり得る。特に、上記で示されたような適量のTiの存在により、耐還元性に優れたものとなり得る。これにより、より耐還元性に優れたペースト組成物が提供される。
ここに開示されるペースト組成物の好ましい一態様において、上記ペロブスカイト型酸化物は、上記銀粉末100質量部に対して、0.02質量部以上2.5質量部以下の割合で含まれていることを特徴としている。
本発明で用いられるLnMTiFe系のペロブスカイト型酸化物は、上記の割合でペースト組成物に配合されることで、形成される電極の電子伝導性(導電性)と、耐熱性および耐還元性とをバランスよく好適に向上させる効果を発揮し得る。よって、電気特性および耐久性(耐熱性および耐還元性)に優れた電極を形成し得るペースト組成物が提供される。
ここに開示されるペースト組成物の好ましい一態様においては、上記ガラス粉末が、酸化物換算組成で、以下に示される成分を有するガラスを含むことを特徴としている。
SiO: 20mol%以上65mol%以下
: 1mol%以上18mol%以下
PbO : 20mol%以上65mol%以下
LiO:0.6mol%以上18mol%以下
本発明のペースト組成物は、ガラスA、ガラスBおよびガラスCの何れかを用いた場合、電気特性および耐久性等の特性を特に好適に向上させ得る。すなわち、ファイヤースルー効果を発現するガラス粉末として、例えば、鉛含有ガラスであるガラスAおよびガラスBや、無鉛ガラスであるガラスCの何れを用いても、太陽電池の受光面電極の形成を好適に行うことが可能となる。
ここに開示されるペースト組成物の好ましい一態様においては、上記ガラス粉末は、軟化点が300℃以上600℃以下の範囲であることを特徴としている。かかる温度範囲に軟化点を有するガラスを配合することで、ファイヤースルー法による受光面電極の形成をより好適に行うことができる。したがって、よりオーミックコンタクト性の良好な電極を形成することが可能となる。
本発明が他の側面で提供する太陽電池は、上記いずれかのペースト組成物を用いて形成された銀電極を受光面に備えることを特徴としている。
かかる構成によると、太陽電池の受光面において、銀電極とn−Si相との間に良好な導電パスが形成されるとともに、耐熱性および耐還元性に優れた電極が実現されている。かかる特性は、受光面電極を細線化した場合であっても維持され得る。これにより、電気特性(例えば、曲線因子や変換効率)に優れた太陽電池が提供されることになる。
例えば、ここに開示される太陽電池の好ましい一態様において、上記銀電極は、800℃の酸化雰囲気に3分間曝された場合に、0.5%以上の変形またはクラックが発生しない程度の耐熱性を備えたものとして実現され得る。
かかる良好な耐熱性を備えた銀電極およびこれを形成するペースト組成物は、焼成時の焼成条件の管理をより緩和させることを許容する。すなわち、従来は厳密な焼成条件の管理が必要であったのに対し、例えば、より高い温度あるいは広い温度範囲において、より長時間の焼成を実施することができる。これにより、銀電極の十分な焼成と緻密化を図ることができ、電極の高性能化を実現することができる。また、銀電極の焼成の際に、焼成温度域を厳密に管理できる特殊な焼成装置が必要ではなくなり、汎用の焼成炉を用いることが可能となって、コストの低減が可能となる。
また、上記銀電極は、800℃の還元雰囲気に3分間曝された場合に、0.5%以上の変形またはクラックが発生しない程度の耐還元性を備えたものとして実現され得る。
かかる良好な耐還元性を有する銀電極を備える太陽電池は、例えば、燃料電池と併設された発電システムにおいて、万が一、燃料としての水素ガスが外部にリークした状態に陥っても、かかる銀電極の劣化が抑制され得る。また、銀電極の焼成時に、例えば、還元雰囲気での焼成を採用することも可能となる。すなわち、耐久性および電気特性に優れた太陽電池を、特殊な装置や条件を必要とすることなく、より多様な条件で低コストに製造することが可能とされる。
なお、本明細書において、ペーストとは、上記の構成成分が有機媒体に混合または分散されて、適度な流動性と粘性を備えているものを意味し、インクまたはスラリー等を包含する意味で用いられる。
本発明の太陽電池の構造の一例を模式的に示した断面図である。 従来の太陽電池の構造の一例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事項であって本発明の実施に必要な事柄(例えばペースト組成物の基板への供給方法や焼成方法、太陽電池の構成等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
[ペースト組成物]
ここに開示されるペースト組成物は、太陽電池の受光面に配設される銀電極を形成するためのペースト組成物である。より典型的には、結晶シリコン(単結晶あるいは多結晶シリコン)系の太陽電池の受光面電極の形成に好適に用いることができる。このペースト組成物は、本質的に、銀粉末と、ペロブスカイト型酸化物粉末と、ガラス粉末とが、有機媒体に分散されることで構成されている。
[銀粉末]
ここで開示されるペースト組成物には、主たる固形分として銀(Ag)粉末が含まれている。この銀粉末は、銀(Ag)を主体とする粒子の集合体であってよく、好適には、Ag単体からなる粒子の集合体である。しかし、この銀粉末がAg以外の不純物やAg主体の合金(固溶体、共晶および金属間化合物を含み得る。)を微量含むものであっても、全体としてAg主体の粒子の集合体であれば、ここでいう「銀粉末」に包含され得る。なお、かかる銀粉末は、従来公知の製造方法によって製造されたものでよく、特別な製造手段を要求するものではない。
かかる銀粉末を構成する粒子の形状については特に限定されない。例えば、典型的には球状であってよく、いわゆる真球状のものに限られない。球状以外には、例えば、ロッド形状、フレーク形状や不規則形状のもの等を挙げることができ、銀粉末はこのような種々の形状の粒子から構成されていてもよい。かかる銀粉末が平均粒径の小さい(例えば、数μmサイズ)粒子から構成される場合には、該粒子(一次粒子)の70質量%以上が球状またはそれに類似する形状を有することが好ましい。例えば、かかる銀粉末を構成する粒子の70質量%以上のもののアスペクト比(すなわち、粒子の短径に対する長径の比)が1〜1.5であるような銀粉末が好ましい。
なお、太陽電池を構成する基板(例えばSi基板)の一つの面(典型的には受光面であるが、裏面であっても良い)に受光面電極としての銀電極を形成する場合、所望の寸法(線幅、膜厚など)および形状を実現し得るようペースト組成物の塗布量および塗布形態等を考慮することができる。ここで、かかる太陽電池の受光面電極を形成するのに好適な銀粉末としては、特に制限されるものではないが、該粉末を構成する粒子の平均粒径が20μm以下であるものが適当であり、好ましくは0.01μm以上10μmであり、より好ましくは0.3μm以上5μm以下であり、例えば2μm±1μmである。なお、ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱法に基づき測定される体積基準の粒度分布における累積体積50%時の粒径、すなわちD50(メジアン径)をいう。
例えば、平均粒径の差が互いに異なる複数の銀粉末(典型的には2種類)同士を混合し、混合粉末の平均粒径が上記範囲内にあるような銀(混合)粉末を用いることもできる。上記のような平均粒径の銀粉末を用いることにより、受光面電極として好適な緻密な銀電極を形成することができる。
ここで開示されるペースト組成物中の上記銀粉末の含有量としては、ペースト組成物の供給方法(典型的には、塗布方法、例えば、印刷方法)にもよるため特に制限されないが、該ペースト組成物全体の合計を100質量%としたとき、その40質量%以上95質量%以下、より好ましくは60質量%以上95質量%以下、例えば70質量%以上90質量%以下が銀粉末となるような配合を目安に調整することが好ましい。製造されたペースト組成物中の銀粉末含有率が上記範囲内にあるような場合には、導電性が高く、緻密性がより向上した銀電極(膜)を好適に形成することができる。
[ペロブスカイト型酸化物粉末]
次に、ここで開示されるペースト組成物を特徴づけるペロブスカイト型酸化物粉末について説明する。
ペロブスカイト型酸化物粉末は、上記ペースト組成物の固形分として含まれる必須の構成要素である。かかるペロブスカイト型酸化物粉末は、次の一般式(1):ABO3−δで表されるもののうち、Aサイトに、ランタノイド(Ln)から選択される少なくとも1種の元素と、ストロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)ならびにバリウム(Ba)から選択される少なくとも1種の元素とを含み、かつ、Bサイトに、少なくともチタン(Ti)と鉄(Fe)とを含むものを考慮することができる。
本発明におけるペロブスカイト型酸化物粉末において、Aサイトに位置するランタノイド(Ln)は、原子番号が57〜71の、すなわちランタン(Ln)からルテチウム(Lu)までの15種の元素を考慮することができ、これらの元素のうちいずれか1種を単独で、あるいは2種以上を複合して選択することができる。かかるランタノイドとしては、ランタン(La),セリウム(Ce),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),サマリウム(Sm)等の比較的イオン半径の大きな元素を好ましく用いることができ、中でも安定した結晶構造を構成し得るLaを好ましく用いることができる。ランタノイドとしてLa以外の元素を含む場合には、かかるLaの割合が高いことが好ましい。
また、上記Aサイトは、例えば、アルカリ土類金属元素をドープして置き換えることができる。かかるアルカリ土類金属元素としては、元素周期律表の2A族元素、すなわち、ベリリウム(Be)からラジウム(Ra)までの6種類の元素を考慮することができる。本発明においては、これらアルカリ土類金属元素のうちでも電荷とイオン半径とのバランスから、ストロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)ならびにバリウム(Ba)のうちいずれか1種を単独で、あるいは2種以上を複合して含むことを必須の要件としている。
また、Bサイトには、例えば、元素周期表の第3族から第11族に属する遷移金属元素が好適に配置し得るが、上記のとおり本発明においては、少なくともチタン(Ti)と鉄(Fe)との両方を含むことを必須の要件としてもいる。このBサイトにTiとFeとの特定の元素の組み合わせが存在することにより、このペロブスカイト型酸化物の耐酸化性および耐還元性が高められる。例えば、Bサイトに、より一般的なCoとFeとの組み合わせが配置している場合よりも、TiとFeとの組み合わせにより耐熱性および耐還元性が著しく向上される。延いては、本発明のペースト組成物およびこれにより形成される電極の耐還元性もが高められる。
なお、上記の説明からも明らかなように、本発明のペロブスカイト型酸化物は、上記に挙げられた特定の金属元素の含有が必須とされているものの、本発明の目的を損なわない限りにおいて、その他の元素の含有が許容される。すなわち、Aサイトは、酸素12配位の各種の金属元素であってよく、Bサイトは酸素6配位の各種の金属元素であってよい。例えば一例として、Zn,In,V,Sn,Ge,Ce,Mg,Sc,Y等の他の元素が含まれていてもよい。これら任意の金属元素がAサイトまたはBサイトを占める割合は、サイト数を基準として、例えば、30%以下、より好ましくは10%以下の割合であることが例示される。
このようなペロブスカイト型酸化物の好ましい形態は、具体的には、例えば、以下の一般式(2)により示すことができる。
(Ln,M1−x)(Ti,Fe1−y)O3−δ …(2)
ここで、式(2)におけるLnは少なくとも1種のランタノイドであり、好ましくはLaである。また、Mは、Aサイトに好ましくドープされる、Sr,CaおよびBaから選択される少なくとも1種の元素であり、好ましくはSrである。すなわち、AサイトはLnとMにより実質的に占有され、BサイトはTiとFeとにより実質的に占有されている物が好ましい。
また、上記式(2)中のxおよびyは、0.2≦x≦0.8,0.1≦y≦0.7を満たす。xは、より好ましくは0.5≦x≦0.7であり、yは、より好ましくは0.2≦y≦0.5である。
また、式(2)に示されるように、いわゆるIII−III型ペロブスカイト構造におけるLn3+の一部を同価でないM2+で置換することで、Aサイトに欠陥が発生すると同時にBサイトの価数が増加し、Ti3+,Ti4+とFe3+,Fe4+とが共存し得る。また、結晶構造には酸素欠損が誘起され得る。結晶構造中の酸素欠損量は上記の式(1)(2)中においてδで示され、電子、正孔、酸素イオンなどの欠損(欠陥)の濃度が結晶全体として電気的中性を保つように各種の条件に応じて変化する。これにより、かかるペロブスカイト型酸化物は、電気的に導電性と誘電性とが共存した状態であり得る。
以上の構成のペロブスカイト型酸化物粉末は、公知の各種の手法で製造したものを特に制限なく用いることができる。かかるペロブスカイト型酸化物粉末の製造方法としては、例えば、乾式法や、共沈法等が代表的なものとして知られている。乾式法とは、ペロブスカイト型酸化物の構成原料成分の化合物を乾式で混合し、仮焼する方法である。かかる構成原料成分の化合物は、A成分およびB成分の各元素の化合物(例えば、酸化物等)であってもよいし、複数の元素の化合物であってもよい。共沈法は、構成原料成分のすべての混合溶液を作り、これを沈澱形成液に添加して共沈させ、この共沈物を乾燥、仮焼させる方法である。共沈法において用いる原料化合物としては、A成分およびB成分それぞれの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蟻酸塩、蓚酸塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、例えば、水またはアルコール溶液に調整して用いることができる。
ペロブスカイト型酸化物粉末の形状等についても特に制限はなく、ペースト組成物中に均一に分散され得る範囲で任意のものであってよい。これらの粉末を構成する粒子の平均粒径としては、0.01μm以上10μm以下であるのが適当であり、好ましくは0.5μm以上10μm以下である。
以上のペロブスカイト型酸化物粉末は、例えば、ペースト組成物中に含まれる銀粉末を100質量部としたとき、およそ0.02質量部以上2.5質量部以下(例えば、0.02質量部を超えて2.5質量部未満)の割合で含まれているのが好ましく、0.1質量部以上2質量部以下(例えば、0.1質量部を超えて2質量部未満)、典型的には0.5質量部以上1.5質量部以下の割合で含まれているのがより好ましい。ペロブスカイト型酸化物の粉末の含有量が少なすぎる場合は、例えばこのペースト組成物により形成される銀電極の耐熱性および耐還元性を向上させる効果は十分でない場合があり得る。また、ペロブスカイト型酸化物粉末の含有量が上記範囲よりも十分に大きすぎる場合には、形成される銀電極の耐熱性および耐還元性の向上効果は十分であるものの、銀電極の電気特性の低下がみられるために好ましくない。
なお、以上のペロブスカイト型酸化物粉末は、例えば、ペースト組成物の全体を100質量%としたとき、0.02質量%以上1質量部以下程度(典型的には、0.1質量%以上0.8質量%以下程度)であるのを、好適な例として把握することもできる。
このようなペロブスカイト型酸化物粉末は、例えば、ペロブスカイト型酸化物粉末が有機媒体に分散されたペーストの形態でペースト組成物に供給されても良い。
[ガラス粉末]
ここで開示されるペースト組成物中の固形分のうち、副成分として含まれるガラス粉末は、太陽電池の受光面電極としての銀電極をファイヤースルー法により反射防止膜の上から形成するために必須の成分であり、また、基板への接着強度を向上させる無機添加材(結着材)でもあり得る。
かかるガラス粉末としては、典型的にはガラスフリットを用いることができる。このガラスフリットを構成するガラス組成については特に制限はなく、各種のガラスフリットを用いることができる。例えば、鉛系、鉛リチウム系、亜鉛系、ホウケイ酸系、アルカリ系のガラス、および酸化バリウムや酸化ビスマス等を含有するガラス、またはこれらのうちの2種以上の組合せが挙げられる。より具体的には、以下の3つのガラスA〜C等が例示される。以下の記載は、代表組成(酸化物換算組成;ガラスフリット全体)であって、ガラスフリットの全体を100mol%とした場合について示している。
[ガラスA]鉛ガラス
SiO : 38mol%以上53mol%以下
: 1mol%以上 7mol%以下
PbO : 46mol%以上57mol%以下
[ガラスB]鉛リチウムガラス
SiO : 20mol%以上65mol%以下
: 1mol%以上18mol%以下
PbO : 20mol%以上65mol%以下
LiO :0.6mol%以上18mol%以下
[ガラスC]鉛フリーガラス
Bi:10mol%以上29mol%以下
:20mol%以上33mol%以下
SiO : 0mol%以上20mol%以下
ZnO :15mol%以上30mol%以下
LiO、NaOおよびKOの合計:8mol%以上21mol%以下
本発明においては、これらのガラスA〜Cなかでも、特にガラスBを用いるのが好ましい例として示される。
以上のガラス粉末は、例えば、軟化点が300℃以上600℃以下の範囲内にあるものを用いることで、ファイヤースルー法により、反射防止膜を破って銀電極を形成する場合に好適である。軟化点が300℃未満では、焼成時のペースト組成物の浸食性が強くなり過ぎるために基板への浸食が発生する可能性があり、一方、軟化点が600℃を越えると反射防止膜を浸食する作用が不足し、電極と基板との電気的に良好な接合(オーミックコンタクト)が得られ難くなるために好ましくない。
なお、上記の組成は代表的なものであって、基板との良好な付着性や、電極膜の形成性、反射防止膜への浸食性、良好なオーミックコンタクトを得る目的等で、各種の成分が調整されるなどしてよいことは言うまでもない。
このペースト組成物中に含まれる好適なガラスフリットとしては、基板(例えばSi基板)上に付与したペースト組成物(塗布膜)を安定的に焼成し、固着させる(焼き付かせる)との観点から、その比表面積が、概ね0.1m/g以上10m/g以下程度であることが好ましい。また、平均粒径については、0.01μm以上10μm以下、より限定的には0.1μm以上5μm以下であるのが好ましい。
また、かかるガラス粉末の上記ペースト組成物中の含有量としては、特に限定されないが、ペースト組成物全体の合計を100質量%としたとき、典型的には10質量%以下(例えば1〜5質量%程度)を目安に配合することができる。より具体的には、例えば、該ペースト組成物全体のおよそ0.5質量%以上5質量%以下、好ましくは0.5質量%以上3質量%以下、より好ましくは1質量%以上3質量%以下となる量が適当である。
なお、ガラス粉末は、例えば、銀粉末100質量部に対しての添加割合が0.5質量部以上15質量部以下程度(典型的には、0.5質量部以上10質量部以下程度、例えば、1質量部以上5質量部以下程度)であるのを、好適な例として把握することもできる。
[有機媒体]
ここで開示されるペースト組成物は、固形分として上記の銀粉末、ペロブスカイト型酸化物粉末、ガラス粉末を含むとともに、その残部として、これらの固形分を分散させるための有機媒体(典型的にはビヒクル)を含んでいる。かかる有機媒体としては、上記の固形分、とりわけ銀粉末を良好に分散させ得るものであればよく、従来のこの種のペーストに用いられているものを特に制限なく使用することができる。例えば、有機媒体を構成する溶剤として、エチレングリコールおよびジエチレングリコール誘導体(グリコールエーテル系溶剤)、トルエン、キシレン、ブチルカルビトール(BC)、ターピネオール等の高沸点有機溶剤を1種類または複数種組み合わせて使用することができる。
また、ビヒクルは、有機バインダとして種々の樹脂成分を含むことができる。かかる樹脂成分はペースト組成物に良好な粘性および塗膜形成能(例えば、印刷性や、基板に対する付着性等を含む。)を付与し得るものであればよく、従来のこの種のペーストに用いられているものを特に制限なく使用することができる。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、セルロース系高分子、ポリビニルアルコール、ロジン樹脂等を主体とするものが挙げられる。このうち、特にエチルセルロース等のセルロース系高分子が好ましい。
かかる有機媒体がペースト組成物全体に占める割合は、1質量%以上50質量%以下であるのが適当であり、好ましくは5質量%以上40質量%以下、より好ましくは10質量%以上30質量%以下である。また、ビヒクルに含まれる有機バインダは、ペースト組成物全体の1質量%以上15質量%以下程度、好ましくは1質量%以上10質量%以下程度より好ましくは1質量%以上7質量%以下程度の割合で含まれるのがよい。かかる構成とすることで、基板上に銀電極(膜)として均一な厚さの塗膜を形成(塗布)し易く、取扱いが容易であり、また銀電極膜を焼成する前の乾燥に長時間を要することなく好適に乾燥させることができるために好ましい。
以上の通り、ここに開示されるペースト組成物における上記の銀粉末、ペロブスカイト酸化物粉末およびガラス粉末と、有機媒体との好ましい配合は、ペースト組成物全体の合計を100質量%としたとき、例えば、以下の通りの配合を目安とすることで、好適に調製され得る。
銀粉末 :40質量%以上95質量%以下
ペロブスカイト型酸化物粉末:銀粉末100質量部に対して0.02質量部以上
2.5質量部以下
ガラス粉末 :1質量%以上10質量%以下
有機媒体 :1質量%以上50質量%以下
(ビヒクル :0.5質量%以上15質量%以下)
なお、ビヒクルは、有機媒体に包含されるものであるが、ペースト組成物全体に占める割合を示すと上記の範囲に収まるよう配合されているのが好ましい。
ここで特徴的なことは、固形分に占める(ペースト全体に対する、としてもよい。)ペロブスカイト型酸化物粉末の割合は極めて少量ではあるが、かかる成分の存在が、例えば、銀電極を細線化した際の太陽電池の電気特性の向上、耐熱性および耐環元性の向上、延いては太陽電池の変換効率等の特性の向上に欠かせないものとなっている。
以上の各成分の含有率に係る上記数値範囲は厳密に解釈すべきでなく、本発明の目的を達成し得る限りにおいて、かかる範囲からの若干の逸脱を許容するものである。ここに開示されるペースト組成部には、上記の成分の他、必要に応じて種々の添加成分を加えることができる。例えば、界面活性剤、消泡剤、酸化防止剤、分散剤、重合禁止剤等の添加剤が挙げられる。
以上の、ここに開示されるペースト組成物は、従来の太陽電池の電極形成用のペーストと同様に、典型的には上記の構成材料を混合することによって容易に調製することができる。例えば、三本ロールミルやその他の混練機等を用いて、所定の混合比の銀粉末、ペロブスカイト型酸化物粉末およびガラス粉末を有機媒体とともに所定の配合比で混合・撹拌するとよい。
なお、ペロブスカイト型酸化物粉末を他の構成材料(含有成分)と混合するにあたり、予め該粉末を、例えば水系溶媒やアルコール類等の液状媒体に分散させた分散液またはスラリー状組成物の形態で提供してもよい。
かかるペースト組成物は、例えば、典型的には、太陽電池の受光面に供給して焼成することで、良好な電気特性を有し、かつ、耐熱性および耐還元性に優れた受光面電極を形成することができる。かかる効果は、ファイヤースルー法にてより細線化された電極を形成する場合においても、好適に得ることができる。また、焼成に際しては、温度域の広い条件(例えば、従来より高い温度)あるいは長い時間での焼成が可能であり、焼成により得られる電極の高性能化を図ることができる。またこのことは、延いては電極の焼成の際に、狭い温度域での焼成が可能な高性能の焼成装置を必要とせず、汎用の焼成炉を用いることが可能となることから、製造コストの低減にもつながるものである。
[銀電極の作製]
以上のようにして得られるペースト組成物は、例えば、従来より基板上に受光面電極としての銀電極を形成するのに用いられてきた銀ペースト等と同様に取り扱うことができる。すなわち、ここに開示されるペースト組成物による銀電極の形成には、従来公知の方法を特に制限なく採用することができる。例えば、図1に示した太陽電池10における銀電極(受光面電極12)を、ファイヤースルー法により形成する場合には、従来と同様に基板11の受光面にリン(P)の熱拡散等によりn層(n−Si層)16を形成し、さらにその上にCVD等により反射防止膜14を形成する。そしてその後に、ここに開示されるペースト組成物を反射防止膜14の上に所望する膜厚(例えば20μm程度)や所望の塗膜パターンとなるように供給(塗布)する。ペースト組成物の供給は、典型的には、スクリーン印刷法、ディスペンサー塗布法、ディップ塗布法等によって行うことができる。なお、かかる基板としては、シリコン(Si)製基板11が好適であり、典型的にはSiウエハである。かかる基板11の厚さとしては、所望する太陽電池のサイズや、該基板11上に形成される銀電極12,裏面電極20,反射防止膜14等の膜厚、該基板11の強度(例えば破壊強度)等を考慮して設定することができ、一般的には100μm以上300μm以下とされ、150μm以上250μm以下が好ましい。なお、上記のn層16の厚みとしては、従来より一般的なシリコン系太陽電池では300〜500nm程度であり得るが、本ペースト組成物は、n層16がこれより薄く、ドーパント濃度の低いシャローエミッタ構造を有する基板11に対しても適用することも考慮できる。かかるn層16の厚みとしては、例えば、500nm以下とすることができる。
なお、ファイヤースルー法を採用しない場合には、基板11の受光面にn層16や反射防止膜14を形成した後に、この反射防止膜14を所望の銀電極パターンで剥離し、かかる剥離部分に銀電極形成用ペースト組成物を所望する膜厚で供給することが挙げられる。
次いで、ペースト塗布物を適当な温度(例えば室温以上であり、典型的には100℃程度)で乾燥させる。乾燥後、適当な焼成炉(例えば、マッフル炉)中で適切な加熱条件(例えば600℃以上900℃以下、好ましくは700℃以上800℃以下)で所定時間加熱することによって、乾燥塗膜の焼成を行う。これにより、上記ペースト塗布物が基板11上に焼き付けられ、図1に示すような銀電極12が形成される。
ここで開示されるペースト組成物は、上述したように、固形分として上記の特定の組成のペロブスカイト型酸化物粉末(すなわち、Ln−M−Ti−Fe系)を含んでいる。このペースト組成物は、例えば、他のペロブスカイト型酸化物粉末(例えば、Ln−M−Co−Fe系)を含むペースト組成物と同等の電気特性を示す銀電極を形成することができるとともに、さらに、耐熱性および耐還元性に優れた銀電極とすることができる。このようにして形成される銀電極は、たとえ細線化されていた場合であっても、基板との接触抵抗が低いため、結果としてエネルギー変換効率の高い太陽電池の製造を可能とする。したがって、かかるペースト組成物によると、耐久性および品質に優れた受光面電極の形成が可能とされる。
[太陽電池の作製]
なお、ここで開示されるペースト組成物を使用して太陽電池の銀電極(典型的には、受光面電極)を形成すること以外の太陽電池製造のための材料やプロセスは、従来と全く同様でよい。そして、特別な処理をすることなく、当該ペースト組成物によって形成された銀電極を備えた太陽電池(典型的には結晶シリコン系太陽電池)を製造することができる。かかる結晶シリコン系太陽電池の構成の一典型例としては、上述の図1に示される構成が挙げられる。
銀電極形成以外のプロセスとしては、裏面電極20としてのアルミニウム電極20の形成が挙げられる。かかるアルミニウム電極20の形成の手順は以下のとおりである。例えば、先ず、上記の通り受光面に受光面電極12を印刷した後、裏面にも銀ペースト(ここで開示されるペースト組成物であってもよい。)を所望の領域に印刷し、乾燥させることで、裏面側外部接続用電極22とする。その後、この裏面側外部接続用電極22の形成領域の一部に重なるようにアルミニウム電極ペースト材料を印刷・乾燥し、全ての塗膜の焼成を行う。通常、アルミニウム電極20が焼成されるとともに、P層(BSF層)24も形成され得る。すなわち、焼成によって裏面電極となるアルミニウム電極20がp型シリコン基板11上に形成されるとともに、アルミニウム原子が該基板11中に拡散することで、アルミニウムを不純物として含むp層24が形成されることとなる。このようにして、ここに開示されるペースト組成物を用いて形成された銀電極を受光面に備える太陽電池(セル)10が作製される。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
(実施形態1)
[ペースト組成物の用意]
太陽電池の受光面電極形成用のペースト組成物を作製した。ペースト原料としては、以下のものを用意した。
すなわち、(1)銀粉末として、平均粒径が1.6μmの銀粉末を用意した。
(2)ペロブスカイト型酸化物粉末としては、no.1〜6の6通りの粉末を用意した。まず、(La,Sr1−x)(Ti,Fe1−y)O3−δで表される組成のうち、下記表1に示すno.1〜5の(x,y)にて決定される5通りの組成のLaSrTiFe系酸化物を作製し、粉末状に調製して用いた。また、比較のために、no.6として、組成がLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δで示されるペロブスカイト型酸化物粉末を調製して用いた。
これらのペロブスカイト型酸化物粉末は以下の手順で作製した。まず、LaSrTiFe系酸化物粉末については、市販の酸化ランタン(La)粉末(平均粒径約2μm)、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末(平均粒径約2μm)、酸化チタン(TiO)粉末(平均粒径約1μm)および酸化鉄(Fe)粉末(平均粒径約2μm)を、目的とする組成の化学量論比で配合し、ボールミルを用いて混合した。次いで、この混合粉末を1200℃の温度で6時間焼成し、得られた焼成物を湿式ボールミルにより粒径が0.1〜0.3μmとなるよう粉砕した。La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δについては、原料粉末として上記の酸化チタンに代えて酸化コバルト(CoO)粉末(平均粒径約1μm)を用い、後は同様にして調製した。
(3)ガラス粉末としては、下記の表2に示す組成のガラスを作製し、これを粒径が0.5〜1μmとなるよう粉砕したガラスフリットを用いた。なお、表2のガラス粉末の組成において、各成分は酸化物に換算した値で表示している。
(4)有機媒体としては、バインダ(エチルセルロース)と有機溶剤(ターピネオール)とを混合して調製した有機ビヒクルと、ペーストの粘度調整のために用いる有機溶剤(有機ビヒクルに用いたのと同じターピネオール)を用意した。
上記のペースト原料を、(1)銀粉末が89.9質量%、(2)ペロブスカイト型酸化物粉末が0.1質量%(すなわち、銀粉末100質量部に対して0.11質量部)、(3)ガラス粉末が4質量%および(4)有機媒体(有機ビヒクル)が6質量%となる割合で秤量し、撹拌機等を用いて混合した後、例えば3本ロールミルで分散処理を行うことで、サンプル1〜6のペースト組成物を得た。本実施形態では、これらのペースト組成物による印刷性が同等となるように、印刷時の粘度が160〜180Pa・s(20rpm、25℃)になるよう有機溶剤の量を若干調整するようにした。
[評価用の太陽電池セルの作製]
上記で調製したサンプル1〜6のペースト組成物を銀電極形成用のペースト組成物として用い、以下の手順で評価用の太陽電池セル(図1参照)を作製した。
すなわち、先ず、市販の156mm四方の大きさの太陽電池用p型単結晶シリコン基板(板厚180μm)を用意し、その表面を、フッ酸と硝酸とを混合した混酸を用いて酸エッチング処理した。次いで、上記エッチング処理で微細な凹凸構造(図1には示していない。)が形成されたシリコン基板の受光面にリン含有溶液を塗布し、熱処理を行なうことによって当該シリコン基板の受光面に厚さが約0.5μmであるn−Si層(n層)を形成した。このn−Si層上に、プラズマCVD(PECVD)法によって厚みが80nm程度の反射防止膜(窒化シリコン膜)を形成した。
次に、上記で用意したサンプル1〜6のペースト組成物を用い、反射防止膜上にスクリーン印刷法によって受光面電極(銀電極)となる櫛型の電極パターンを形成した。スクリーン印刷には、線径が23μmのステンレス(SUS325)からなるメッシュに、乳剤を20μmの膜厚でコーティングした製版を用いた。また、電極パターンにおけるグリッド電極の焼成幅が100μmとなるように、印刷条件を設定した。
引き続き、同様にして、裏面電極(銀電極)となる塗膜をパターン状に形成した。これらの塗膜は85℃で乾燥させて次工程に供した。
その後、所定の裏面電極用アルミニウムペーストを、シリコン基板の裏面側の銀電極パターンの一部に重なるようにスクリーン印刷により印刷(塗布)し、膜厚が約55μmの塗布膜を形成した。
次いで、このシリコン基板を焼成することで、ファイヤースルー法により銀電極(受光面電極)を形成した。焼成は、近赤外線高速焼成炉を用い、大気雰囲気中で、およそ700℃以上800℃以下の焼成温度で行った。これにより、評価用の太陽電池セルを得た。
以下、サンプル1〜6のペースト組成物を用いて作製した太陽電池をそれぞれサンプル1〜6の太陽電池等のように対応させて呼ぶ。
[ライン抵抗]
サンプル1〜6の太陽電池に形成した受光面電極(グリッド電極)の電極としての性能を、ライン抵抗値(Ω)を測定することにより評価した。ライン抵抗値は、日置電機株式会社製のデジタルハイテスタを用い、ライン幅約100μmのグリッド電極に、テスタのプローブをライン長38000μmとして接触させることで測定した。測定は、異なる計10箇所の位置にて行い、それらの平均をライン抵抗値(Ω)として表2に示した。
[曲線因子(FF)、変換効率]
ソーラーシミュレータ(Beger社製、PSS10)を用いて、サンプル1〜6の太陽電池のI−V特性を測定し、得られたI−V曲線から曲線因子(fill factor:FF)および変換効率(η)を求めた。曲線因子(FF)および変換効率(η)は、JIS C8913に規定される「結晶系太陽電池セル出力測定方法」に基づき算出し、その結果を表1に示した。
[耐熱性]
上記の方法で用意したサンプル1〜6の太陽電池を、近赤外線高速焼成炉を用いて、800℃の酸化雰囲気(大気)に5分間保持した後、炉冷し、受光面に形成したグリッド電極の変形およびクラック等の欠陥の発生の有無を目視により観察した。その結果、変形および/またはクラックの発生が認められたものを×、若干の変形が認められたものを△、変形が認められなかったものを○として、表1に示した。
[耐還元性]
上記の方法で用意したサンプル1〜6の太陽電池を、4%の水素ガスを導入して還元性雰囲気とした近赤外線高速焼成炉内に、800℃で5分間保持した後、炉冷し、受光面に形成したグリッド電極の変形およびクラック等の欠陥の発生の有無を目視により観察した。その結果、変形が全く認められなかったものを◎、若干の変形が感じられたものを○、変形および/またはクラックの発生が確認されたものを×、として、表1に示した。
Figure 0005800839
Figure 0005800839
[評価]
表1に示されたように、ライン抵抗、曲線因子および変換効率については、サンプル1〜6の太陽電池のいずれについても、顕著な差異は見られなかった。しかしながら、サンプル6の太陽電池に形成したグリッド電極については800℃程度の高温で明らかな変形が見られ耐熱性および耐還元性が十分でないのに対し、サンプル1〜5の太陽電池のグリッド電極については変形が確認できず、耐熱性および耐還元性が向上されていることが確認できた。すなわち、太陽電池の受光面電極形成用のペースト組成物にペロブスカイト型酸化物粉末を添加する場合において、LaSrCoFe系の粉末ではなく、LaSrTiFe系の粉末を添加することで、ライン抵抗、曲線因子および変換効率等の特性を維持したまま、耐熱性および耐還元性が向上されることがわかった。
(実施形態2)
[ペースト組成物の用意]
(2)ペロブスカイト型酸化物粉末として、実施形態1におけるno.3:(x,y)=(0.6,0.3)の組成で示されるLa0.6Sr0.4Ti0.3Fe0.73-δを用い、かかるペロブスカイト型酸化物粉末の配合割合を下記表3に示す通りに0.02質量%〜2質量%の間で変化させ、その他は実施形態1と同様の条件で、ペースト組成物7〜11を調製した。
[評価用の太陽電池セルの作製]
上記で用意したペースト組成物7〜11を用いて受光面の銀電極を形成したこと以外は実施形態1と同様にして、太陽電池7〜11を作製した。
[評価]
作製した太陽電池7〜11について、実施形態1と同様にして、ライン抵抗、曲線因子(FF)、変換効率(η)、耐熱性および耐還元性の評価を行った。その結果を、表3に併せて示した。参考のために、ペースト組成物3を用いて作製した太陽電池3についての結果も併せて示した。
Figure 0005800839
表3に示されたように、La0.6Sr0.4Ti0.3Fe0.73-δのペロブスカイト型酸化物が配合されたペースト組成物により形成されたグリッド電極は、このペロブスカイト型酸化物が配合されていないサンプル7のグリッド電極と比較して、耐熱性および耐還元性が向上されることが確認できた。このペロブスカイト型酸化物は、ごくわずかな量を配合することで上記のような電極の耐熱性および耐還元性の向上効果が発現されるものの、多量に配合することでライン抵抗、曲線因子および変換効率が上昇することから、その配合割合は1質量%以下程度を目処にするのが好ましいことがわかる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
10 太陽電池
11 基板
12 受光面電極(銀電極)
14 反射防止膜
16 n−Si層(n層)
20 裏面電極(アルミニウム電極)
22 裏面側外部接続用電極
24 p

Claims (7)

  1. 太陽電池の受光面に配設される銀電極を形成するためのペースト組成物であって、
    銀粉末と、ペロブスカイト型酸化物粉末と、ガラス粉末とが有機媒体に分散されており、
    前記ペロブスカイト型酸化物は
    般式(1):ABO3−δで表され、Aサイトにはランタノイド(Ln)から選択される少なくとも1種の元素およびストロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)ならびにバリウム(Ba)から選択される少なくとも1種の元素が、Bサイトには少なくともチタン(Ti)および鉄(Fe)が含まれており、δは酸素欠損量を示
    前記銀粉末100質量部に対して、0.02質量部以上2.5質量部以下の割合で含まれている、太陽電池受光面電極用のペースト組成物。
  2. 前記ペロブスカイト型酸化物は、以下の一般式(2):
    (Ln,M1−x)(Ti,Fe1−y)O3−δ …(2)
    で表され、式(2)中、Lnはランタノイドから選択される少なくとも1種の元素を示し、MはSr,CaおよびBaから選択される少なくとも1種であり、xおよびyは、0.2≦x≦0.8,0.1≦y≦0.7を満たし、δは酸素欠損量を示す、請求項1に記載の太陽電池受光面電極用のペースト組成物。
  3. 前記ガラス粉末が、酸化物換算組成で、以下に示される成分を有するガラス:
    SiO: 20mol%以上65mol%以下、
    : 1mol%以上18mol%以下、
    PbO : 20mol%以上65mol%以下、
    LiO:0.6mol%以上18mol%以下、
    を含む、請求項1または2に記載の太陽電池受光面電極用のペースト組成物。
  4. 前記ガラス粉末は、軟化点が300℃以上600℃以下の範囲である、請求項1〜のいずれか1項に記載の太陽電池受光面電極用のペースト組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のペースト組成物を用いて形成された銀電極を受光面に備える太陽電池。
  6. 前記銀電極は、800℃の酸化雰囲気に3分間曝された場合に、0.5%以上の変形またはクラックが発生しない、請求項に記載の太陽電池。
  7. 前記銀電極は、800℃の還元雰囲気に3分間曝された場合に、0.5%以上の変形またはクラックが発生しない、請求項5または6に記載の太陽電池。
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