JP2012238827A - 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性粒子(A)、有機金属塩(B)、金属酸化物(C)、ガラスフリット(D)および溶媒(E)を含有する太陽電池集電電極形成用導電性組成物であって、
前記有機金属塩(B)が、脂肪酸銀塩であり、
前記金属酸化物(C)が、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化スズ、および、式ABO3で表されるペロブスカイトからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物であり、
前記金属酸化物(C)の平均粒子径が、10μm以下であり、
前記金属酸化物(C)の含有量が、前記導電性粒子(A)および前記有機金属塩(B)の合計100質量部に対して1.0〜10質量部である太陽電池集電電極形成用導電性組成物。
【選択図】なし
Description
上記有機金属塩(B)が、脂肪酸銀塩であり、
上記金属酸化物(C)が、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化スズ、および、ABO3(式中、AはBa、CaおよびSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を表し、BはTi、ZrおよびHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってTiを含むものを表す。)で表されるペロブスカイトからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物であり、
上記金属酸化物(C)の平均粒子径が、10μm以下であり、
上記金属酸化物(C)の含有量が、上記導電性粒子(A)および上記有機金属塩(B)の合計100質量部に対して1.0〜10質量部である太陽電池集電電極形成用導電性組成物。
上記表面電極および/または上記裏面電極が、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池集電電極形成用導電性組成物を用いて形成される太陽電池セル。
本発明の太陽電池集電電極形成用導電性組成物(以下、「本発明の導電性組成物」と略す。)は、導電性粒子(A)、有機金属塩(B)、金属酸化物(C)、ガラスフリット(D)および溶媒(E)を含有する太陽電池集電電極形成用導電性組成物であって、上記有機金属塩(B)が脂肪酸銀塩であり、上記金属酸化物(C)が酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化スズ、および、ABO3(式中、AはBa、CaおよびSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を表し、BはTi、ZrおよびHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってTiを含むものを表す。)で表されるペロブスカイトからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物であり、上記金属酸化物(C)の平均粒子径が10μm以下であり、上記金属酸化物(C)の含有量が上記導電性粒子(A)および上記有機金属塩(B)の合計100質量部に対して1.0〜10質量部である太陽電池集電電極形成用の導電性組成物である。
以下に、導電性粒子(A)、有機金属塩(B)、金属酸化物(C)、ガラスフリット(D)および溶媒(E)ならびに所望により含有してもよい他の成分等について詳述する。
本発明の導電性組成物で用いる導電性粒子(A)は特に限定されず、例えば、電気抵抗率が20×10-6Ω・cm以下の金属材料を用いることができる。
上記金属材料としては、具体的には、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、体積抵抗率の小さい電極を形成することができ、光電変換効率のより高い太陽電池セルを作製することができる理由から、金、銀、銅であるのが好ましく、銀であるのがより好ましい。
上記金属粉末のうち、体積抵抗率のより小さい電極を形成することができ、光電変換効率の更に高い太陽電池セルを作製することができる理由から、球状の銀粉末を用いるのがより好ましい。
ここで、平均粒子径とは、金属粉末の粒子径の平均値をいい、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)をいう。なお、平均値を算出する基になる粒子径は、金属粉末の断面が楕円形である場合はその長径と短径の合計値を2で割った平均値をいい、正円形である場合はその直径をいう。
また、球状とは、長径/短径の比率が2以下の粒子の形状をいう。
本発明の導電性組成物で用いる有機金属塩(B)は、有機カルボン酸(脂肪酸)の銀塩であれば特に限定されず、例えば、特開2008−198595号公報の[0063]〜[0068]段落に記載された脂肪酸金属塩(特に3級脂肪酸銀塩)、特許第4482930号公報の[0030]段落に記載された脂肪酸銀塩、特開2010−92684号公報の[0029]〜[0045]段落に記載された水酸基を1個以上有する脂肪酸銀塩、同公報の[0046]〜[0056]段落に記載された2級脂肪酸銀塩、特開2011−35062号公報の[0022]〜[0026]に記載されたカルボン酸銀等を用いることができる。
これらのうち、印刷性が良好となり、体積抵抗率の小さい電極を形成することができ、光電変換効率のより高い太陽電池セルを作製することができる理由から、炭素数18以下の脂肪酸銀塩(B1)、カルボキシ銀塩基(−COOAg)と水酸基(−OH)とをそれぞれ1個以上有する脂肪酸銀塩(B2)、および、水酸基(−OH)を有さずにカルボキシ銀塩基(−COOAg)を2個以上有するポリカルボン酸銀塩(B3)からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪酸銀塩を用いるのが好ましい。
中でも、体積抵抗率のより小さい電極を形成することができる理由から、水酸基(−OH)を有さずにカルボキシ銀塩基(−COOAg)を3個以上有するポリカルボン酸銀塩(B3)を用いるのが特に好ましい。
式(II)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(III)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
また、上記脂肪酸銀塩(B2)としては、具体的には、2−ヒドロキシイソ酪酸銀塩、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀塩等が好適に例示される。
また、上記ポリカルボン酸銀塩(B3)としては、具体的には、1,3,5−ペンタントリカルボン酸銀塩、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸銀塩等が好適に例示される。
本発明の導電性組成物で用いる金属酸化物(C)は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化スズ、および、ABO3(式中、AはBa、CaおよびSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を表し、BはTi、ZrおよびHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってTiを含むものを表す。)で表されるペロブスカイトからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物である。
ここで、平均粒子径とは、金属酸化物の粒子径の平均値をいい、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて1mm2の視野角に存在する全ての金属酸化物の粒子径を測定し、その平均値から算出することができる。また、BET法から求めた比表面積と下記式(式中、Sは金属酸化物の比表面積を表し、ρは金属酸化物の密度を表す)を用いて算出することもできる。
平均粒子径=6/(ρ×S)
ここで、アルミニウム等を一部に有するとは、酸化亜鉛がアルミニウム等によりドープされた状態をいい、酸化亜鉛に対してアルミニウム等の酸化物を混合し、焼成することにより形成することができる。
また、上記導電性酸化亜鉛の平均粒子径は、光電変換効率の更に高い太陽電池セルを作製することができる理由から、0.02〜10μmであるのが好ましく、0.05〜3.5μmであるのがより好ましい。
上記ペロブスカイトとしては、具体的には、BaTiO3、SrTiO3、CaTiO3、BrZrO3で表されるペロブスカイトが好適に例示され、中でも、SrTiO3であるのがより好ましい。
上記金属酸化物(C)の含有量が上記範囲であると、広い焼成温度範囲(700〜800℃)形成される電極を有する太陽電池セルの光電変換効率が高くなる。
これは、詳細には明らかではないが、上記金属酸化物(C)を添加することによって、ファイヤースルーが適度に進行し、シリコン基板に対して良好なコンタクトが形成されるためと考えられる。
本発明の導電性組成物で用いるガラスフリット(D)は特に限定されず、軟化温度が300℃以上で、焼成温度(熱処理温度)以下のものを用いるのが好ましい。
上記ガラスフリット(D)としては、具体的には、例えば、軟化温度300〜800℃のホウケイ酸ガラスフリット等が挙げられる。
上記ガラスフリット(D)の形状は特に限定されず、球状でも破砕粉状でもよい。球状のガラスフリットの平均粒子径(D50)は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。さらに、15μm以上の粒子を除去した、シャープな粒度分布を持つガラスフリットを用いることが好ましい。
上記ガラスフリット(D)の含有量は、上記導電性粒子(A)100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
本発明の導電性組成物で用いる溶媒(E)は、本発明の導電性組成物を基材上に塗布することができるものであれば特に限定されない。
上記溶媒(E)としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、上記溶媒(E)の含有量は、上記導電性粒子(A)100質量部に対して、2〜20質量部であるのが好ましく、5〜15重量部であるのがより好ましい。
本発明のセット組成物は、印刷性の観点から、必要に応じて樹脂バインダーを含有していてもよい。
上記樹脂バインダーは、バインダー機能を有する樹脂を溶媒に溶解したものである。
上記樹脂としては、具体的には、例えば、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのうち、熱分解性の観点から、エチルセルロース樹脂を用いるのが好ましい。
また、上記溶媒としては、具体的には、例えば、α−テルピネオール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、本発明においては、上記溶媒は、上述した溶媒(E)の一部であってもよい。
上記還元剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール類等が挙げられる。
一方、チクソ性がより良好となり、アスペクト比をより高くすることができる理由から酸化銀の含有量は上述した溶媒(E)100質量部に対して5質量部以下であるのが好ましく、1質量部以下であるのがより好ましく、実質的に酸化銀を含有していない態様が最も好ましい。
本発明の太陽電池セルは、受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、上記表面電極および/または上記裏面電極が、上述した本発明の導電性組成物を用いて形成される太陽電池セルである。
ここで、本発明の太陽電池セルは、上述した本発明の導電性組成物が全裏面電極型(いわゆるバックコンタクト型)太陽電池の裏面電極の形成にも適用することができるため、全裏面電極型の太陽電池にも好適に用いることができる。
以下に、本発明の太陽電池セルの好適な実施態様の一例について、図1を用いて説明する。
また、図1に示すように、本発明の太陽電池セル1は、反射率低減のため、例えば、ウェハー表面にエッチングを施して、ピラミッド状のテクスチャを形成し、反射防止膜3を具備するのが好ましい。
本発明の太陽電池セルが具備する表面電極および裏面電極は、いずれか一方または両方が本発明の導電性組成物を用いて形成されていれば、電極の配置(ピッチ)、形状、高さ、幅等は特に限定されない。
ここで、表面電極および裏面電極は、通常、複数個有するものであるが、本発明においては、例えば、複数の表面電極の一部のみが本発明の導電性組成物で形成されたものであってもよく、複数の表面電極の一部と複数の裏面電極の一部が本発明の導電性組成物で形成されたものであってもよい。
本発明の太陽電池セルが具備していてもよい反射防止膜は、受光面の表面電極が形成されていない部分に形成される膜(膜厚:0.05〜0.1μm程度)であって、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化チタン膜、これらの積層膜等から構成されるものである。
本発明の太陽電池セルが具備するシリコン基板は特に限定されず、太陽電池を形成するための公知のシリコン基板(板厚:100〜450μm程度)を用いることができ、また、単結晶または多結晶のいずれのシリコン基板であってもよい。
ここで、p型を与える不純物としては、ホウ素、アルミニウム等が挙げられ、n型を与える不純物としては、リン、砒素などが挙げられる。
なお、本発明の太陽電池セルが反射防止層を具備する場合、反射防止膜は、プラズマCVD法等の公知の方法により形成することができる。
以下に、配線形成工程、熱処理工程について詳述する。
上記配線形成工程は、本発明の導電性組成物をシリコン基板上に塗布して配線を形成する工程である。
ここで、塗布方法としては、具体的には、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。
上記熱処理工程は、上記配線形成工程で得られた配線を熱処理して導電性の配線(電極)を得る工程である。
ここで、上記熱処理は特に限定されないが、700〜800℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱(焼成)する処理であるのが好ましい。温度および時間がこの範囲であると、シリコン基板上に反射防止膜を形成した場合であっても、ファイヤースルー法により容易に電極を形成することができる。
なお、上述した配線形成工程で得られた配線は、紫外線または赤外線の照射でも電極を形成することができるため、本発明における熱処理工程は、紫外線または赤外線の照射によるものであってもよい。
本発明の太陽電池モジュールは、インターコネクタを用いて本発明の太陽電池セルを直列に配線した太陽電池モジュールである。
ここで、上記インターコネクタは、従来公知の太陽電池モジュールに使用されたコネクタを用いることができ、具体的には、例えば、半田または導電性接着剤をコートした銅リボン等を好適に用いることができる。
ボールミルに、下記第1表に示す導電性粒子等を下記第1表中に示す組成比となるように添加し、これらを混合することにより導電性組成物を調製した。
調製した導電性組成物をシリコン基板(単結晶シリコンウェハー、LS−25TVA、156mm×156mm×200μm、信越化学工業社製)上に、スクリーン印刷で塗布して配線(線幅:70μm、長さ:5cm)を形成した。
スクリーン印刷で形成した乾燥(焼成)前の配線を光学顕微鏡で観察した。
その結果、断線、蛇行、ニジミおよびメッシュ跡のいずれも確認されない場合を印刷性が極めて良好なものとして「◎」と評価し、断線は確認されないが、蛇行、ニジミおよびメッシュ跡のいずれか1つが確認された場合を印刷性が良好なものとして「○」と評価し、断線は確認されないが、蛇行、ニジミおよびメッシュ跡のいずれか2つ以上が確認された場合を印刷性が劣るものとして「△」と評価し、断線は確認された場合を印刷性が極めて劣るものとして「×」と評価した。
調製した導電性組成物をシリコン基板(単結晶シリコンウェハー、LS−25TVA、156mm×156mm×200μm、信越化学工業社製)上に、スクリーン印刷で全面塗布した塗膜を形成した。
塗膜を形成した後、780℃で60秒間熱処理して導電性の被膜(銀膜)とした後に、被膜の体積抵抗率を抵抗率計(ロレスターGP、三菱化学社製)を用いた4端子4探針法により測定した。その結果を下記第1表に示す。
調製した導電性組成物をシリコン基板(単結晶シリコンウェハー、LS−25TVA、156mm×156mm×200μm、信越化学工業社製)上に、スクリーン印刷で塗布して配線(線幅:70μm、長さ:5cm)を形成した。
スクリーン印刷で配線を形成した後、焼成炉にてピーク温度720℃および780℃の2つの条件で60秒間焼成し、導電性の配線(電極)を形成させた太陽電池セルのサンプルを作製した。
作製した各太陽電池セルのサンプルの電気特性(I−V特性)をセルテスター(山下電送社製)用いて評価し、曲線因子(FF)および光電変換効率(Eff)を求めた。光電変換効率の結果を下記第1表に示す。なお、下記第1表中の数値は、780℃の焼成温度で電極を形成した太陽電池セルのサンプルの光電変換効率を100とした時の相対評価で表す。
・銀粉A−1:AG4−8F(形状:球状、平均粒子径:2.2μm、DOWAエレクトロニクス社製)
・銀粉A−2:AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)
・酸化亜鉛C−2:ZnO:Al(導電性酸化亜鉛、平均粒子径3.5μm、本荘ケミカル社製)
・酸化亜鉛C−3:ZnO:Al(導電性酸化亜鉛、平均粒子径30〜40nm、堺化学社製)
・ペロブスカイト化合物C−4:SrTiO3(平均粒子径:0.8μm、日本化学工業社製)
・酸化ビスマスC−5:Bi2O3(平均粒子径51nm、シーアイ化成社製)
・酸化スズC−6:SnO2(平均粒子径21nm、シーアイ化成社製)
・酸化チタンC−7:TiO2(平均粒子径20〜30nm、テイカ社製)
・酸化亜鉛X−1:ZnO(平均粒子径11μm、本荘ケミカル社製)
・ビヒクル:EC−100FTP(エチルセルロース樹脂固形分:9%、日新化成社製)
・ガラスフリット:硼珪酸鉛ガラス粉末
・溶媒:α−テルピネオール
これに対し、金属酸化物を少量配合して調製した比較例3の導電性組成物は、720℃で焼成した電極を有する太陽電池セルの光電変換効率は殆ど改善されず、金属酸化物を多量に配合して調製した比較例4の導電性組成物は、印刷性に劣り、体積抵抗率も高くなり、780℃で焼成した電極を有する太陽電池セルの光電変換効率が格段に悪くなることが分かった。
また、上記金属酸化物(C)に該当しない酸化亜鉛を用いて調製した比較例5の導電性組成物や上記有機金属塩(B)に代えてビヒクルを用いて調製した比較例6の導電性組成物は、いずれも印刷性に劣り、体積抵抗率も高くなり、太陽電池セルの光電変換効率が比較例1よりも劣ることが分かった。
特に、実施例8と実施例10との対比から、ポリカルボン酸銀塩(B3)としてカルボキシ銀塩基(−COOAg)を3個有すると、光電変換効率のより高い太陽電池セルを作製できることが分かった。
2 n層
3 反射防止膜
4 表面電極
5 p層
6 裏面電極
7 シリコン基板
Claims (6)
- 導電性粒子(A)、有機金属塩(B)、金属酸化物(C)、ガラスフリット(D)および溶媒(E)を含有する太陽電池集電電極形成用導電性組成物であって、
前記有機金属塩(B)が、脂肪酸銀塩であり、
前記金属酸化物(C)が、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ビスマス、酸化スズ、および、ABO3(式中、AはBa、CaおよびSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を表し、BはTi、ZrおよびHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってTiを含むものを表す。)で表されるペロブスカイトからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物であり、
前記金属酸化物(C)の平均粒子径が、10μm以下であり、
前記金属酸化物(C)の含有量が、前記導電性粒子(A)および前記有機金属塩(B)の合計100質量部に対して1.0〜10質量部である太陽電池集電電極形成用導電性組成物。 - 前記金属酸化物(C)が、アルミニウムまたはガリウムを一部に有する導電性の酸化亜鉛である請求項1に記載の太陽電池集電電極形成用導電性組成物。
- 前記有機金属塩(B)が、炭素数18以下の脂肪酸銀塩(B1)、カルボキシ銀塩基(−COOAg)と水酸基(−OH)とをそれぞれ1個以上有する脂肪酸銀塩(B2)、および、水酸基(−OH)を有さずにカルボキシ銀塩基(−COOAg)を2個以上有するポリカルボン酸銀塩(B3)からなる群から選択される脂肪酸銀塩である請求項1または2に記載の太陽電池集電電極形成用導電性組成物。
- 前記有機金属塩(B)の含有量が、前記導電性粒子(A)100質量部に対して0.1〜10質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池集電電極形成用導電性組成物。
- 受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、
前記表面電極および/または前記裏面電極が、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池集電電極形成用導電性組成物を用いて形成される太陽電池セル。 - インターコネクタを用いて請求項5に記載の太陽電池セルを直列に配線した太陽電池モジュール。
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