JP5844091B2 - 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール - Google Patents
導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール Download PDFInfo
- Publication number
- JP5844091B2 JP5844091B2 JP2011184766A JP2011184766A JP5844091B2 JP 5844091 B2 JP5844091 B2 JP 5844091B2 JP 2011184766 A JP2011184766 A JP 2011184766A JP 2011184766 A JP2011184766 A JP 2011184766A JP 5844091 B2 JP5844091 B2 JP 5844091B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver
- metal powder
- mass
- powder
- conductive composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Description
例えば、特許文献1には、「電気抵抗率が20×10-6Ω・cm以下の金属材料(A)と、水酸基を1個以上有する脂肪酸銀塩(B)と、沸点が200℃以下の2級脂肪酸を用いて得られる2級脂肪酸銀塩(C)と、を含有する導電性組成物。」が開示され([請求項1])、この「金属材料(A)」として「銀粉末」が用いられている([実施例][0071])。
そこで、本発明は、導電性組成物の低コスト化を目的とする。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
本発明の第1態様の導電性組成物は、導電性粒子、有機酸銀塩および溶剤を含有し、上記導電性粒子が、金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされた銀コート金属粉であり、上記金属粉が、ニッケル粉または銅粉であって、その平均粒子径が1.0〜20μmであり、上記銀コート金属粉の15〜25質量%が上記銀コートである、導電性組成物である。
詳細は後述するが、上記銀コート金属粉は、金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされているものである。本発明の第1態様の導電性組成物は、このような上記銀コート金属粉を、従来使用されていた銀粉に代えて、あるいは、銀粉の少なくとも一部として含有するものであるため、低コスト化が実現される。
当該方法は特に限定されず、例えば、後述する必須成分および任意成分をボールミル、ロール、ニーダー、押出し機、万能かくはん機、自転・公転真空ミキサー等を用いて混合・均一化する方法が挙げられるが、その好適態様(以下、「本発明の導電性組成物の製造方法」ともいう)は、本発明の第1態様の導電性組成物を製造する方法であって、上記銀コート金属粉、有機酸、酸化銀および上記溶剤を含有する組成物(以下、便宜的に「中間組成物」という)を準備する工程と、上記中間組成物において上記有機酸と上記酸化銀とを反応させることにより上記有機酸銀塩を生成させる工程と、を備える導電性組成物の製造方法である。
まず、上記中間組成物を準備する工程としては、特に限定されず、例えば、上述した必須成分および後述する任意成分を、所定量ずつ配合して、上記中間組成物を準備すればよい。このとき、上記溶剤によって、上記有機酸を溶液化したものを配合するのが好ましい。
しかし、本発明においては、上述したように、生成した上記有機酸銀塩が上記銀コート金属粉の表面に付着した状態になっていると考えられる。そのため、焼成によって上記有機酸銀塩から銀が生成し、生成した銀がそのまま上記銀コート金属粉の表面に付着し(この状態の銀コート金属粉を「多重銀コート金属粉」という)、ニッケルの露出部分を覆うと考えられる。これにより、焼成時においても、ニッケル露出部分の酸化が抑制され、半田密着性の劣化が抑制されると考えられる。
したがって、追加の銀は、例えば、銀コートから露出したニッケル部分に付着したもの;オリジナルの銀コート上に積層して付着したもの;等を含み、これらの付着状態の割合等も、特に限定されない。
本発明に用いられる上記銀コート金属粉は、ニッケル粉または銅粉である金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされているものである。
導電性の観点から、上記銀コート金属粉の15〜25質量%が銀コートである。上記銀コート金属粉の銀コート量が15質量%未満では、ニッケル粉や銅粉が銀で十分にコートしきれず、その一部が露出することから導電性が低下する。一方、25質量%を超えると、銀量が必要以上に増大するためコストアップにつながる。これに対して、銀コート量が上記範囲内であれば、良好な導電性が得られ、かつ、コストアップも抑制できる。
また、球状とは、長径/短径の比率が2以下の粒子の形状をいう。
本発明の第1態様の導電性組成物は、低コスト化の観点からは、銀粉を含有しない方が好ましいが、導電性等の観点から、銀粉を含有していてもよい。
上記銀粉は、上記中間組成物を準備する工程において上記中間組成物に配合してもよいし、上記有機酸銀塩を生成させる工程の後に、後添加してもよい。
また、体積抵抗率のより小さい電極を形成することができ、光電変換効率の更に高い太陽電池セルを作製することができるという理由から、球状の銀粉末を用いるのがより好ましい。
上記銀粉としては、市販品を用いることができ、その具体例としては、AgC−102(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)、AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)、AG4−8F(形状:球状、平均粒子径:2.2μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG2−1C(形状:球状、平均粒子径:1.0μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AG3−11F(形状:球状、平均粒子径:1.4μm、DOWAエレクトロニクス社製)、AgC−2011(形状:フレーク状、平均粒子径:2〜10μm、福田金属箔粉工業社製)、Ag−XF301K(形状:フレーク状、平均粒子径:3〜10μm、福田金属箔粉工業社製)等が挙げられる。
コストの観点から、上記第1態様の導電性粒子において、上記銀コート金属粉の量が、25〜100質量%であるのが好ましい。
本発明の導電性組成物の製造方法において得られる上記有機酸銀塩としては、有機カルボン酸(脂肪酸)の銀塩であれば特に限定されず、例えば、特開2008−198595号公報の[0063]〜[0068]段落に記載された脂肪酸金属塩(特に3級脂肪酸銀塩)、特許第4482930号公報の[0030]段落に記載された脂肪酸銀塩、特開2010−92684号公報の[0029]〜[0045]段落に記載された水酸基を1個以上有する脂肪酸銀塩、同公報の[0046]〜[0056]段落に記載された2級脂肪酸銀塩、特開2011−35062号公報の[0022]〜[0026]に記載されたカルボン酸銀等を用いることができる。
これらのうち、印刷性が良好となり、体積抵抗率の小さい電極を形成することができ、光電変換効率のより高い太陽電池セルを作製することができる理由から、炭素数18以下の脂肪酸銀塩(B1)、カルボキシ銀塩基(−COOAg)と水酸基(−OH)とをそれぞれ1個以上有する脂肪酸銀塩(B2)、および、水酸基(−OH)を有さずにカルボキシ銀塩基(−COOAg)を2個以上有するポリカルボン酸銀塩(B3)からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪酸銀塩を用いるのが好ましい。
式(II)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(III)中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、上記脂肪酸銀塩(B2)としては、具体的には、2−ヒドロキシイソ酪酸銀塩、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸銀塩等が好適に例示される。
また、上記ポリカルボン酸銀塩(B3)としては、具体的には、1,3,5−ペンタントリカルボン酸銀塩、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸銀塩等が好適に例示される。
本発明の導電性組成物の製造方法に用いられる上記有機酸は、上述した上記有機酸銀塩が得られるものであれば特に限定されないが、上記有機酸銀塩として好適なものとして記載したものが得られる有機酸であるのが好ましく、具体的には、炭素数18以下の脂肪酸(b1)、カルボキシ基と水酸基とをそれぞれ1個以上有する脂肪酸(b2)、および、水酸基を有さずにカルボキシ基を2個以上有するポリカルボン酸(b3)からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪酸であるのが好ましい。
また、上記脂肪酸(b2)としては、具体的には、2−ヒドロキシイソ酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸等が好適に例示される。
また、上記ポリカルボン酸(b3)としては、具体的には、1,3,5−ペンタントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等が好適に例示される。
本発明の導電性組成物の製造方法に用いられる上記酸化銀は、酸化銀(I)、すなわち、Ag2Oである。上記酸化銀の形状は特に限定されないが、低温で自己還元反応が生ずるという理由から、粒子径が0.5〜2μmの粒子状(球状)であるのが好ましい。
上記溶剤としては、沸点が200℃以上の有機溶剤であることが好ましい。沸点が200℃以上の有機溶剤としては、具体的には、例えば、ブチルカルビトール、メチルエチルケトン、イソホロン、α−テルピネオール、トリエチレングリコール等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明において、上記溶剤は、還元剤として機能するものであるのが好ましく、このような観点から、上記溶剤としてα−テルピネオールを好適に用いることができる。
上記溶剤の量は、上記第1態様の導電性粒子100質量部に対して、2〜20質量部であるのが好ましく、5〜15質量部であるのがより好ましい。
本発明の第1態様の導電性組成物は、印刷性の観点から、必要に応じて、樹脂を含有していてもよい。
上記樹脂は、上記中間組成物を準備する工程において上記中間組成物に配合してもよいし、上記有機酸銀塩を生成させる工程の後に、後添加してもよい。
上記樹脂としては、具体的には、例えば、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのうち、熱分解性の観点から、エチルセルロース樹脂を用いるのが好ましい。
また、上記樹脂は、溶剤に溶解したものであってよく、この溶剤としては、具体的には、例えば、α−テルピネオール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記樹脂の含有量は、上記第1態様の導電性粒子100質量部に対して0〜20質量部であるのが好ましく、10〜20質量部であるのがより好ましい。
本発明の第1態様の導電性組成物は、必要に応じて、ガラスフリットを含有していてもよい。
上記ガラスフリットは、上記中間組成物を準備する工程において上記中間組成物に配合してもよいし、上記有機酸銀塩を生成させる工程の後に、後添加してもよい。
上記ガラスフリットとしては、特に限定されないが、酸化鉛を含有しないガラスフリットであるのが好ましく、例えば、軟化温度300〜800℃のホウケイ酸ガラスフリット等が挙げられる。
上記ガラスフリットの形状は特に限定されず、球状でも破砕粉状でもよい。球状のガラスフリットの平均粒子径(D50)は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。さらに、15μm以上の粒子を除去した、シャープな粒度分布を持つガラスフリットを用いることが好ましい。
上記ガラスフリットの含有量は、上記第1態様の導電性粒子100質量部に対して0.5〜5質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
本発明の第2態様の導電性組成物は、導電性粒子(以下、「第2態様の導電性粒子」ともいう)、有機酸銀塩および溶剤を含有し、上記第2態様の導電性粒子の25〜100質量%が、銀コート金属粉であり、上記有機酸銀塩の含有量が、上記第2態様の導電性粒子100質量部に対して5〜100質量部である、導電性組成物である。
本発明の第2態様の導電性組成物においては、上記導電性粒子の25〜100質量%が、銀コート金属粉であるため、低コスト化が実現される。
本発明の第2態様の導電性組成物において、上記有機酸銀塩の含有量は、上記第2態様の導電性粒子100質量部に対して、5〜40質量部となるのが好ましい。
上記溶剤の量は、上記第2態様の導電性粒子100質量部に対して、2〜20質量部であるのが好ましく、5〜15質量部であるのがより好ましい。
上記樹脂の含有量は、上記第2態様の導電性粒子100質量部に対して0〜20質量部であるのが好ましく、10〜20質量部であるのがより好ましい。
上記ガラスフリットの含有量は、上記第2態様の導電性粒子100質量部に対して0.5〜5質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
次に、本発明の太陽電池セルについて説明する。
本発明の太陽電池セルは、受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、上記表面電極および/または上記裏面電極が、上述した本発明の第1または第2態様の導電性組成物(以下、これらをまとめて「本発明の導電性組成物」ともいう)を用いて形成される太陽電池セルである。
また、図1に示すように、本発明の太陽電池セル10は、反射率低減のためピラミッド状のテクスチャが形成された反射防止膜2を具備するのが好ましい。
また、図2(B)および図1に示すように、本発明の太陽電池セル10は、裏面電極6として、全面電極6aと接続部6bとを具備するものである。
本発明の太陽電池セルが具備する表面電極および裏面電極は、少なくともいずれか一方が本発明の導電性組成物を用いて形成されていれば、電極の配置(ピッチ)、形状、高さ、幅等は特に限定されない。
ここで、図1および図2に示す態様においては、少なくとも、フィンガー電極1aおよびバスバー電極1bを有する表面電極1を本発明の導電性組成物を用いて形成することになる。
一方、裏面電極6は、本発明の導電性組成物を用いて形成してもよいが、アルミニウム電極で全面電極6aを形成し、銀電極で接続部6bを形成するのが好ましい。
本発明においては、バスバー電極1bおよび接続部6bの両方が、本発明の導電性組成物を用いて形成されているのが好ましい。
本発明の太陽電池セルが具備していてもよい反射防止膜は、受光面の表面電極が形成されていない部分に形成される膜(膜厚:0.05〜0.1μm程度)であって、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化チタン膜、これらの積層膜等から構成されるものである。
本発明の太陽電池セルが具備する結晶系シリコン基板は特に限定されず、太陽電池を形成するための公知のシリコン基板(板厚:100〜450μm程度)を用いることができ、また、単結晶または多結晶のいずれのシリコン基板であってもよい。
ここで、p型を与える不純物としては、ホウ素、アルミニウム等が挙げられ、n型を与える不純物としては、リン、砒素などが挙げられる。
なお、本発明の太陽電池セルが反射防止層を具備する場合、反射防止膜は、プラズマCVD法等の公知の方法により形成することができる。
以下に、配線形成工程、熱処理工程について詳述する。
上記配線形成工程は、本発明の導電性組成物をシリコン基板上に塗布して配線を形成する工程である。
ここで、塗布方法としては、具体的には、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷等が挙げられる。
上記熱処理工程は、上記配線形成工程で得られた配線を熱処理して導電性の配線(電極)を得る工程である。
ここで、上記熱処理は特に限定されないが、700〜800℃の温度で、数秒〜数十分間、加熱(焼成)する処理であるのが好ましい。温度および時間がこの範囲であると、シリコン基板上に反射防止膜を形成した場合であっても、ファイヤースルー法により容易に電極を形成することができる。
本発明の太陽電池モジュールは、表面が半田で被覆されたインターコネクタを用いて本発明の太陽電池セルを直列に接合した太陽電池モジュールである。
以下に、本発明の太陽電池モジュールの構成について図3を用いて説明する。
ここで、金属リボンとしては、具体的には、例えば、導電性接着剤をコートした銅やアルミニウムリボン等を好適に用いることができる。
また、図3における接合部の拡大断面図に示すように、表面電極1のバスバー電極1bとインターコネクタ8の半田8aとが密着しており、裏面電極6の接続部6bとインターコネクタ8の半田8aとが密着している。
まず、自転・公転ミキサー(シンキー社製)に、下記第1表に示す成分を下記第1表中に示す組成比となるように添加し、これらを室温で混合することにより導電性組成物を調製した。
調製した導電性組成物をシリコン基板(単結晶シリコンウェハー、LS−25TVA、156mm×156mm×200μm、信越化学工業社製(以下同じ))上に、スクリーン印刷で全面塗布した塗膜を形成した。
塗膜を形成した後、780℃で60秒間熱処理して導電性の被膜(銀膜)とした後に、被膜の体積抵抗率を抵抗率計(ロレスターGP、三菱化学社製)を用いた4端子4探針法により測定した。その結果を下記第1表に示す。
シリコン基板を準備し、裏面の全面にアルミニウムペーストをスクリーン印刷で塗布し、乾燥させた。
次いで、シリコン基板の表面に、調製した各導電性組成物をスクリーン印刷で塗布することにより、フィンガー電極の所定の配線パターンおよびバスバー電極の所定の配線パターンを形成した。
スクリーン印刷で配線を形成した後、焼成炉にてピーク温度740℃の条件で60秒間焼成し、導電性の配線(フィンガー電極およびバスバー電極)を形成させた太陽電池セルのサンプルを作製した。
作製した各太陽電池セルのサンプルの電気特性(I−V特性)をセルテスター(山下電送社製)用いて評価し、短絡電流(Jsc)、開放電圧(Voc)、曲線因子(FF)および光電変換効率(Eff)を求めた。結果を下記第1表に示す。なお、測定しなかった場合には「−」を記載した。
上記作製した太陽電池セルのサンプルのバスバー電極上に、半田ゴテを用いて半田リボン(組成:Sn−3Ag−0.5Cu)を実装した。
その後、JIS K6850:1999に準じて、引張速度50mm/分で引張せん断試験を行い、破断時の荷重(MPa)を測定した。
破断時の荷重が5MPa以上であった場合には半田密着性に非常に優れるものとして「◎」と評価し、破断時の荷重が1MPa以上であった場合には半田密着性に優れるものとして「○」と評価し、破断時の荷重が1MPa未満であった場合には半田密着性に劣るものとして「×」と評価した。結果を下記第1表に示す。
調製した導電性組成物をシリコン基板上に、スクリーン印刷で塗布して配線(線幅:70μm、長さ:5cm)を形成した。
スクリーン印刷で形成した乾燥(焼成)前の配線を光学顕微鏡で観察した。
断線、蛇行、ニジミおよびメッシュ跡のいずれも確認されなかった場合は、印刷性が良好なものとして「○」と評価し、いずれかが確認された場合は、印刷性に劣るものとして「×」と評価した。結果を下記第1表に示す。
導電性組成物の調製に用いた導電性粒子の少なくとも一部が銀粉ではない銀コートニッケル粉等である場合には、低コストであるとして「○」と評価し、導電性粒子の全てが銀粉である場合には、高コストであるとして「×」と評価した。結果を下記第1表に示す。
・銀粉:AgC−103(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、福田金属箔粉工業社製)
・銀コートニッケル粉(1.5μm)(形状:球状、平均粒子径:1.5μm、銀コート量:20質量%、福田金属箔粉工業社製)
・銀コートニッケル粉(5μm)(形状:球状、平均粒子径:5μm、銀コート量:20質量%、福田金属箔粉工業社製)
・銀コートニッケル粉(25μm)(形状:球状、平均粒子径:25μm、銀コート量:20質量%、福田金属箔粉工業社製)
・酸化銀:Ag2O(形状:球状、平均粒子径:2.5μm、東洋化学工業社製)
・有機酸銀塩:下記のように調製したイソ酪酸銀塩
まず、酸化銀(東洋化学工業社製)50g、イソ酪酸(関東化学社製)38gおよびメチルエチルケトン(MEK)300gをボールミルに投入し、室温で24時間撹拌させることにより反応させた。次いで、吸引ろ過によりMEKを取り除き、得られた粉末を乾燥させることにより、白色のイソ酪酸銀塩を調製した。
・溶剤:α−テルピネオール
・ガラスフリット:ST−01(鉛ホウケイ酸ガラスフリット、セントラル硝子社製)
・ビヒクル:EC−100FTP(エチルセルロース樹脂固形分:9%、日新化成社製)
一方、導電性粒子として銀粉のみを使用した比較例1は、高コストであった。また、比較例2および3は、有機酸銀塩を含有せず、本発明の導電性組成物に該当しないものであるが、これらはいずれも半田密着性に劣っていた。
1a フィンガー電極
1b バスバー電極
2 反射防止膜
3 n層
4 pn接合シリコン基板
5 p層
6 裏面電極
6a 全面電極(アルミニウム電極)
6b 接続部(銀電極)
7 結晶系シリコン基板
8 インターコネクタ
8a 半田
8b 金属リボン
10 太陽電池セル
20 太陽電池モジュール
Claims (6)
- 導電性粒子、有機酸銀塩および溶剤を含有し、
前記導電性粒子が、金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされた銀コート金属粉であり、
前記金属粉が、ニッケル粉であって、その平均粒子径が1.0〜20μmであり、
前記銀コート金属粉の15〜25質量%が前記銀コートである、導電性組成物。 - 前記金属粉の平均粒子径が、2.0〜10μmである、請求項1に記載の導電性組成物。
- 導電性粒子、有機酸銀塩および溶剤を含有し、
前記導電性粒子の25〜100質量%が、銀コート金属粉であり、
前記銀コート金属粉が、ニッケル粉である金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされているものであり、
前記有機酸銀塩の含有量が、前記導電性粒子100質量部に対して5〜100質量部である、導電性組成物。 - 受光面側の表面電極、半導体基板および裏面電極を具備し、
前記表面電極および/または前記裏面電極が、第1の導電性組成物または第2の導電性組成物を用いて形成され、
前記第1の導電性組成物が、導電性粒子、有機酸銀塩および溶剤を含有し、
前記導電性粒子が、金属粉の表面の少なくとも一部に銀がコートされた銀コート金属粉であり、
前記金属粉が、ニッケル粉または銅粉であって、その平均粒子径が1.0〜20μmであり、
前記銀コート金属粉の15〜25質量%が前記銀コートであり、
前記第2の導電性組成物が、導電性粒子、有機酸銀塩および溶剤を含有し、
前記第2の導電性組成物に含まれる前記導電性粒子の25〜100質量%が、銀コート金属粉であり、
前記第2の導電性組成物に含まれる前記有機酸銀塩の含有量が、前記第2の導電性組成物に含まれる前記導電性粒子100質量部に対して5〜100質量部である、太陽電池セル。 - 前記第1の導電性組成物に含まれる前記金属粉の平均粒子径が、2.0〜10μmである、請求項4に記載の太陽電池セル。
- 表面が半田で被覆されたインターコネクタを用いて請求項4または5に記載の太陽電池セルを直列に接合した太陽電池モジュール。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011184766A JP5844091B2 (ja) | 2011-08-26 | 2011-08-26 | 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール |
CN2012102906736A CN102956282A (zh) | 2011-08-26 | 2012-08-15 | 导电性组合物、太阳能电池单元和太阳能电池组件 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011184766A JP5844091B2 (ja) | 2011-08-26 | 2011-08-26 | 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013045742A JP2013045742A (ja) | 2013-03-04 |
JP5844091B2 true JP5844091B2 (ja) | 2016-01-13 |
Family
ID=47764985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011184766A Active JP5844091B2 (ja) | 2011-08-26 | 2011-08-26 | 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5844091B2 (ja) |
CN (1) | CN102956282A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014169728A1 (en) * | 2013-04-17 | 2014-10-23 | Ablestik (Shanghai) Limited | Electrically conductive inks |
KR20160021178A (ko) * | 2013-06-19 | 2016-02-24 | 요코하마 고무 가부시키가이샤 | 도전성 조성물 및 태양 전지 셀 |
EP3264423B1 (en) * | 2015-02-26 | 2020-10-21 | LG Chem, Ltd. | Conductive structure and method for manufacturing same |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4149410B2 (ja) * | 2004-05-19 | 2008-09-10 | 三井金属鉱業株式会社 | 銀化合物被覆銅粉、その銀化合物被覆銅粉の製造方法、その銀化合物被覆銅粉の保管方法及びその銀化合物被覆銅粉を用いた導電性ペースト |
JP4660701B2 (ja) * | 2004-12-03 | 2011-03-30 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 銀被覆銅粉およびその製造方法並びに導電ペースト |
JP5405814B2 (ja) * | 2007-12-28 | 2014-02-05 | 三井金属鉱業株式会社 | 導電性ペースト用銅粉及び導電性ペースト |
CN102034877A (zh) * | 2009-09-30 | 2011-04-27 | 比亚迪股份有限公司 | 一种太阳能电池用导电浆料及其制备方法 |
JP5559510B2 (ja) * | 2009-10-28 | 2014-07-23 | 昭栄化学工業株式会社 | 太陽電池素子及びその製造方法 |
US9984787B2 (en) * | 2009-11-11 | 2018-05-29 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Conductive paste and solar cell |
-
2011
- 2011-08-26 JP JP2011184766A patent/JP5844091B2/ja active Active
-
2012
- 2012-08-15 CN CN2012102906736A patent/CN102956282A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN102956282A (zh) | 2013-03-06 |
JP2013045742A (ja) | 2013-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2013074165A (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物、太陽電池セル、および太陽電池モジュール | |
JP5853541B2 (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル | |
JP5338846B2 (ja) | 太陽電池集電電極形成方法、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール | |
JP5844091B2 (ja) | 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール | |
WO2014178419A1 (ja) | 太陽電池ならびに太陽電池のアルミニウム電極形成用ペースト組成物 | |
JP2012023095A (ja) | 導電性組成物および太陽電池セル | |
JP6896506B2 (ja) | 太陽電池用ペースト組成物 | |
JP2012038846A (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
JP2012023088A (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
WO2012153553A1 (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル | |
JP5327069B2 (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
JP5630111B2 (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
CN113643841B (zh) | 耐醋酸背银及其制备方法、和包括其的perc电池 | |
JP2013073890A (ja) | 導電性組成物、太陽電池セルおよび太陽電池モジュール | |
WO2012111479A1 (ja) | 導電性ペースト、太陽電池、及び太陽電池の製造方法 | |
JP2014078594A (ja) | ペースト組成物と太陽電池 | |
JP2012248790A (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル | |
JP4743350B1 (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
JP5707756B2 (ja) | 導電性組成物および太陽電池セル | |
TWI447181B (zh) | Paste and solar cell for solar cell electrodes | |
JP2012238754A (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル | |
JP2012243865A (ja) | 太陽電池集電電極形成用導電性組成物および太陽電池セル | |
JP5134722B1 (ja) | 太陽電池とこれに用いるペースト材料 | |
JP5625562B2 (ja) | 太陽電池電極用ペーストおよび太陽電池セル | |
WO2019230455A1 (ja) | 導電性ペースト及び太陽電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140805 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150512 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150710 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5844091 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |