JP5799007B2 - 高精度な白癬菌の検出法 - Google Patents

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Description

本発明は、白癬症(特には、爪白癬症)を簡便かつ正確に検出する方法に関する。
近年、世界各国で足白癬、爪白癬の疫学的調査が行われ、その羅患率が足白癬で25%、爪白癬において13%と極めて高率であることがわかってきた。患者は共に男性に多く、対女性比の1.5倍を示し、40歳代より加齢とともに羅患率が増加する傾向にある。爪白癬は起炎菌の感染により爪甲下の角質増殖が起こり、臨床像は爪の混濁、肥厚、変形、崩壊を示す。主要な原因菌は白癬菌(トリコフィトン属)であり、具体的には、トリコフィトン・ルブルム(Trichophyton rubrum:T. rubrum)およびトリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes:T. mentagrophytes)が知られている。爪白癬症は病巣から菌が検出されて初めて診断が確定するが、臨床検査の現場では爪白癬症が疑われても培養によって菌が検出できなかったり、KOH処理による直接鏡検法で確認できなかったり、培養ができても菌種の特定が出来なかったり、分離された菌が白癬菌か雑菌による汚染なのか判然としなかったり、等の問題が日常的に生じている。
このような現状から、白癬菌を検出する方法として、白癬菌の遺伝子検査法が報告されている。例えば、特許文献1では、T. rubrumを特異的に検出するために、T. rubrumの28S rDNA塩基配列上の特異プライマー(配列番号10及び配列番号11の組合せ)、T. mentagrophytesを特異的に検出するために、T. mentagrophytesの28S rDNA塩基配列上の特異プライマー(配列番号8及び配列番号9の組合せ)が開示されている。しかし、後述する実施例にも示すように、これらの組合せでは、特異的にT. rubrumあるいはT. mentagrophytesを検出することはできなかった。また、非特許文献1では、爪白癬症の起因菌であるT. rubrumおよびT. mentagrophytesに対して特異性の高いプライマーを28S rDNA塩基配列から設計して、これらの白癬菌を選択的に増幅させるPCR法を報告している。しかし、後述する実施例にも示すように、この組合せ(配列番号1及び配列番号7の組合せ)では、特異的にT. rubrum及びT. mentagrophytesを検出することはできず、KOH処理による直接鏡検法により白癬菌が同定されたサンプルについても白癬菌の同定率は55.9%と低率であった。
白癬菌以外の真菌による爪真菌症も報告されている(特許文献1)が、臨床現場では、未だ、それらの真菌が起因菌であるか否かにつては議論が分かれている。これらの真菌は雑菌の可能性もあるので、先ずは、白癬菌を正確且つ簡便に検出することが望まれている。
また、爪白癬症以外にも、頭部白癬症、体部白癬症、股部白癬症、足白癬症、手白癬症などが知られている(非特許文献2)。これらの白癬症は、それぞれ、頭部白癬症は、ミクロスポルム・カニス(Microsporum canis:M. canis)、トリコフィトン・トンスランス(Trichophyton tonsurans:T. tonsurans)、T. rubrum、トリコフィトン・ベルルコサム(Trichophyton verrucosum:T. verrucosum)、T. mentagrophytes、体部白癬症は、T. rubrum、股部白癬症は、T. rubrumT. mentagrophytes、エピデルモフィトン・フロッコサム(Epidermophyton floccosum:E. floccosum)、手白癬症は、T. rubrumが原因菌として知られている。非特許文献3に示すように爪真菌症の原因菌は白癬菌、カンジダ属を主とした酵母様真菌およびFusariumAspergillusなど非白癬菌の3菌群に大別される。爪白癬症はT. rubrumないしT. mentagrophytesが主たる原因菌であり、国内外を問わず80〜90%を両菌で占めている。日本医真菌学会疫学調査委員会の結果(1991〜2002)においても我が国の爪白癬の原因菌の約85%がT. rubrum、15%がT. mentagrophytesで占められており、調査する年により稀にE. floccosumが分離される程度である。圧倒的にTrichophyton属の検出が高く、爪白癬症の診断においてTrichophyton属を遺伝子で検出する意義は高いと考えられている。
特開2008−67605号公報
最新医療情報誌Animus(アニムス)、第51巻、2008年、P45−P50 真菌誌、第48巻第3号、2007年、P116−P119 Med. Mycol.J. 第52巻第2号, 2011年, P77−P95
本発明の目的は、検出が難しい各種白癬症、特には爪白癬症の白癬菌(トリコフィトン属)を正確且つ簡便に検出し、更には、該種(T. rubrumあるいはT. mentagrophytesであるかなど)を同定する方法、該方法に使用するプライマーセットおよびキットを提供することにある。
そこで本発明者は、爪白癬症の遺伝子検査法について種々検討してきたところ、白癬菌(トリコフィトン属)に特異的なプライマーセットを用いることによって、爪から検出されることが報告されている白癬菌以外の真菌を検出することなく、正確かつ簡便に白癬菌を検出できることを見出し、本発明を完成した。
更に、上記の白癬菌(トリコフィトン属)に特異的なプライマーセットを用いることによって増幅された遺伝子断片を、特定の制限酵素によって切断することによって、T. rubrumあるいはT. mentagrophytesであるかを同定することを見出し、正確かつ簡便に白癬菌の種を同定することも可能にした。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
<1>白癬菌を検出する方法であって、
(A)検体から鋳型DNAを調製する工程、および
(B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程を含むことを特徴とする、白癬菌を検出する方法。
<2>白癬菌を検出する方法であって、
(A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
(B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって増幅される領域を含む領域を増幅可能な、真菌の28SrDNA由来の真菌共通プライマーセットによって真菌遺伝子を増幅する工程、および
(C)(B)で増幅された遺伝子産物に対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程を含むことを特徴とする、白癬菌を検出する方法。
<3>真菌共通プライマーセットが配列番号3又は配列番号4で表される塩基配列を含むプライマーの組合せである、前記<2>に記載の白癬菌を検出する方法
<4>白癬菌の菌種を同定する方法であって、
(A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
(B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を
増幅する工程、及び、
(C)増幅された前記白癬菌遺伝子産物をさらに制限酵素によって切断し該切断された遺伝子断片を、大きさのパターンにより分析する工程を含む、白癬菌の菌種を同定する方法。
<5>前記制限酵素が、HaeIII及び/又はHhaI、及び、HpaII及び/又はHinfIである前記<4>の白癬菌の菌種を同定する方法。
<6>前記白癬菌の菌種が少なくともトリコフィトン・ルブルム、及び/又は、トリコフィトン・メンタグロフィテスである前記<4>又は<5>の白癬菌の菌種を同定する方法。
<7>白癬菌の菌種を同定する方法であって、
(A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
(B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程、及び、
(C)増幅された前記白癬菌遺伝子産物をさらにシークエンス解析し、配列決定する工程を含む、白癬菌の菌種を同定する方法。
<8>検体が、爪である、前記<1>〜<7>のいずれかに記載の方法。
<9>白癬症を診断するためのキットであって、
白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットを含有することを特徴とする、キット。
<10>白癬症を診断するためのキットであって、
真菌共通プライマー及び、白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットを含有することを特徴とする、キット。
<11>真菌共通プライマーが、配列番号3又は配列番号4で表される塩基配列を含むプライマーの組合せである、前記<10>に記載のキット。
<12>白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとを含む、プライマーセット。
本発明の実施形態により、従来は達成し得なかった白癬菌のみを特異的かつ簡便に検出あるいは同定することが可能となり、白癬症(特には、爪白癬症)の遺伝子検査を容易に行うことが可能となる。さらに、本発明の実施形態により、白癬菌の種(T. rubrumあるいはT. mentagrophytes)を正確かつ簡便に同定することも可能である。
白癬菌として検出された遺伝子産物を、それぞれHaeIII、HhaI、HpaII、HinfIの制限酵素で反応させて菌種の特定を実施した結果である。
本発明の実施形態に使用する検体としては、白癬症患者または該患者の疑いのあるヒトの爪、皮膚、毛髪などを使用することができる。本発明の実施形態における白癬菌(トリコフィトン属)に特異的なプライマーセットは白癬菌(トリコフィトン属)に特異的であるので、爪を検体とすれば、爪白癬症を診断可能となり、皮膚、毛髪を対象とする場合には、それ以外の白癬症を診断可能となる。また、白癬菌の内、爪白癬症であれば、T. rubrumあるいはT. mentagrophytesが起因菌となるので、爪を検体として爪白癬症であると診断された場合には、T. rubrumあるいはT. mentagrophytesを含むことが強く推定される。
一方、頭部白癬症は、T. tonsuransT. rubrumT. verrucosumT. mentagrophytesが主な起因菌となるので、頭毛を検体として頭部白癬症であると診断された場合には、T.
tonsuransあるいはT. rubrumあるいはT. verrucosumあるいはT. mentagrophytesを含む
ことが強く推定される。
一方、股部白癬症や足白癬症は、T. rubrumT. mentagrophytesが主な起因菌となるので、陰股部や足(趾間や足蹠)の皮膚などを検体として股部白癬症や足白癬症であると診断された場合には、T. rubrumあるいはT. mentagrophytesを含むことが強く推定される。
一方、体部白癬症や手白癬症は、T. rubrumT. mentagrophytesが主な起因菌となるので、体部(頭、手、足、股を除く生毛部)や手(手掌や手指)の皮膚などを検体として体部白癬症や手白癬症であると診断された場合には、T. rubrumあるいはT. mentagrophytesを含むことが強く推定される。
白癬菌(トリコフィトン属)は、現在17種が知られている。具体的には、前述のトリコフィトン属の菌種を含めて、T. phaseoliformeT. ajelloiT. flavescensT. vanbreuseghemiiT. erinaceiT. simiiT. gloriaeT. mentagrophytesT. rubrumT.
tonsuransT. thuringenseT. terrestreT. interdigitaleT. violaceumT. verrucosumT. schoenleiniiT. concentricumが挙げられる。
検体は、検出したい白癬症に合わせて、適宜採取場所を決定することができる。
例えば、爪白癬症の場合には爪を、ニッパーや爪切り等で切り取り、爪検体とすればよい。爪検体からDNAを抽出するためには、例えば爪を粉砕し、100℃で10分間煮沸等により殺菌した後、フェノール抽出し、エタノール沈澱することにより行うことができる。また、ISOHAIR(日本ジーン社)やMasterPure Yeast DNA
Purification kit(Epicentre Biotechnologies社)などを使用して、DNAを抽出することもできる。皮膚検体は、落屑等、毛髪検体は抜け毛あるいは数センチを切り取れば良い。爪検体と同様にして、DNAを調製することができる。
本発明の実施形態では、上記のように調製した検体をサンプルとして、本発明の実施形態における白癬菌に特異的なプライマーセットを用いて、該白癬菌(トリコフィトン属)を感度良く特異的に増幅することができる。
本発明の実施形態における白癬菌に特異的なプライマーセットとしては、白癬菌の28S rDNAに特異的なプライマーセット、具体的には、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマー及び配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーの組合せを使用することができる。本発明の実施形態におけるプライマーとしては、前記プライマーと同様に白癬菌を特異的に増幅することができれば、1、2、3、4または5個程度の数塩基の置換・欠失・挿入・付加を行うことができる。特に、プライマーの5’末端には、鋳型配列にマッチした数塩基の付加があってもよい。そのようなプライマーも本発明のプライマーである。
本発明の実施形態における白癬菌を特異的に増幅可能とは、後述の実施例で示すような白癬菌は検出するが白癬菌以外の真菌は検出しないことを意味する。配列番号1あるいは配列番号2は、前記の17種の白癬菌(トリコフィトン属)の間で100%保存されていることから、白癬菌を確実に検出することができる。
また、更に感度良く白癬菌を検出するために、上記の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマー及び配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーの組合せで白癬菌遺伝子を増幅する工程の前に、これらのプライマーセットで増幅される特定の領域を含む遺伝子領域を増幅可能なプライマーセットで検体中のDNAを増幅することが好ましい。すなわち、第1回目のPCRによって、少なくとも白癬菌遺伝子を増幅可能なプライマーセットで検体中のDNAを増幅し、次いで、第2回目のPCRによって、その遺伝子増幅産物の内側の塩基配列を増幅しうるプライマー(配列番号1からなるプライマー及び配列番号2からなるプライマー)で白癬菌を特異的に検出する。このような方法は、一般的にネステッドPCR(nested PCR)法と呼ばれる。
第1回目のPCRで使用可能な、少なくとも白癬菌遺伝子を増幅可能なプライマーセッ
トとしては、公知の真菌の28S rDNAを対象とした真菌共通プライマーセットが挙げられ、具体的には、後述する実施例に記載の配列番号3のプライマー及び配列番号4のプライマーを使用することもできる。これらの真菌共通プライマーセットを用いれば、ほとんど全真菌が検出できる。
第1回目のPCRで増幅された遺伝子産物には、検体中の真菌のほとんどが含まれると考えられる。次いで、前記の本発明の白癬菌に特異的なプライマーセットを用いて、第二回目のPCRを行えば、当該真菌の遺伝子産物中の白癬菌の遺伝子のみが増幅される。
第1回目のPCRは、鋳型DNAを含む検体に、プライマー、耐熱性DNAポリメラーゼ及びヌクレオチド及び反応バッファーを加え、変性、アニール、DNA伸長のそれぞれの温度条件でインキュベーションすればよい。使用する装置などに併せて、具体的な反応条件は適宜設定できる。第1回PCRにより増幅されたDNAは、例えば電気泳動後、染色することにより確認できる。
第2回目のPCRは、第1回目のPCRと同様に変性、アニール、DNA伸長反応を行えばよい。使用する装置などに併せて、具体的な反応条件は適宜設定できる。第2回目のPCRにより増幅されたDNAは、例えば電気泳動後、染色することにより、白癬菌に特異的な遺伝子を検出することができる。
更に、本発明の実施形態では、上記で白癬菌に特異的な遺伝子配列を増幅したあと、特定の制限酵素によって、その増幅された遺伝子配列を切断し、例えば、それを電気泳動後、染色することによって、切断された遺伝子断片の数と大きさのパターンから、白癬菌の種を同定することができる。このような方法は、一般的にPCR−RFLP法と呼ばれる。
使用可能な制限酵素の種類は、白癬菌として増幅された遺伝子配列が、白癬菌の種毎に識別可能な種特異的なものを選べば良い。制限酵素は1種類でも複数でも良いが、複数の方が同定の精度が高まるので好ましい。また、同じ切断パターンを生じる制限酵素と異なる切断パターンを生じる制限酵素を組み合わせることにより、同定の精度が高まるので好ましい。例えば、非特許文献1に記載のHaeIII、HhaI、HpaII、HinfIを組み合わせて使用することができる。T. rubrumT. mentagrophytesの同定において、HpaII、HinfIは、同様な切断パターンを生じ、HaeIII、HhaIは、異なる切断パターンを示す。少なくとも、HpaII又はHinfI、及び、HaeIII又はHhaIを組み合わせればT. rubrumT. mentagrophytesを同定することができる。HpaII及び/又はHinfI、及び、HaeIII及び/又はHhaIの組合せであれば、少なくともT. rubrumT. mentagrophytesを精度良く同定することができる。
また、本発明の別の実施形態では、上記で白癬菌に特異的な遺伝子配列を増幅したあと、シークエンス解析をすることによって、白癬菌の種を同定することができる。この場合、シークエンス解析により、配列を決定し、配列データベース等により公知の白癬菌の配列と、上記決定した配列とを比較することにより、白癬菌の種を同定することが可能である。
本発明の実施形態において、DNA、塩基、遺伝子、鋳型、プライマー、PCR、配列、シークエンス解析等の用語の定義に関しては、分子生物学、遺伝学、遺伝子工学等で広く一般的に使用されている用語と同じ意味である。
本発明の実施形態におけるキットは、本発明の実施形態における方法に用いられる白癬菌に特異的なプライマーセットを含有する。また、前記のプライマーセット以外に、遺伝子増幅(PCR)に必要な試薬、例えば耐熱性DNAポリメラーゼ(Taq DNAポリメラーゼ)、ヌクレオチド(dNTP混合物)及び反応バッファーを含有させてもよい。
更に、第1回目のPCRに使用する真菌共通プライマーを含有させても良い。
また、白癬菌の菌種を同定するために、前記PCR-RFLP法で使用される制限酵素及び反応用の緩衝液や、シークエンス解析に使用する試薬等の、同定に必要な種々の試薬
を含むことができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
≪実施例1≫
(1)検体の調製
爪真菌症未治療の爪白癬症が疑われる患者の爪を直接鏡検し、感染の有無を確認した。具体的には、爪検体をメスなどで小片化してスライドガラスに置き、10%KOHを滴下してカバーガラスをかけて1時間くらい室温に放置し、爪の角質がKOHにより溶解されて柔らかくなったあと、カバーガラスの上からピンセットで押して位相差顕微鏡で鏡検する。この装置を使えば菌体をパーカーインクなどで染色することなく明暗の差に変換して見ることができる。
次に、感染が確認された患者の爪に対してエタノール消毒後、爪の遠位側を爪切り、ニッパーで除去して回収した。回収された爪をメスでスライスして小片化して、それぞれ、0.5mg〜5.0mgになるように秤量して、DNA抽出用のサンプルとした。これらのサンプルからMasterPure Yeast DNA Purification kit(Epicentre Biotechnologies社)を使用してDNAを抽出した。得られたDNA含有液30μLを鋳型DNAサンプルとした。
プライマーの特異性の検討には、表2に使用した菌から上記と同様にDNAを抽出した。また、対象とした、ヒトの末梢血サンプルからのDNAはQIAamp Blood Mini Kit(QIAGEN社)を使用して抽出した。
(2)第1回目のPCR
DNA増幅キット(PuPeTaqTM Ready-To-GoTMPCR beads、GE Healthcare社)を用い、総量を25μLとし、フォワードプライマーを10pmol、リバースプライマーを10pmol、2μL爪抽出DNA(鋳型DNA)を含む反応液で、DNAサーマルサイクラー(Applied Biosystems 2720:Applied Biosystems社製)により、95℃1分予備加熱後、95℃40秒、52℃40秒、72℃ 2分を25回のPCR反応を行い、次いで、95℃40秒、52℃40秒、72℃ 2分の15回の反応を行うが、伸張反応の時間を1サイクルごとに5秒ずつ加算して行き、72℃10分の伸張反応を行った。
(3)第2回目のPCR(nested−PCR)
鋳型DNAとして第1回目のPCR産物を用いる以外は第1回目のPCRと同じ反応液組成とした。鋳型DNAとしては、第1回目のPCR産物の1μLを使用した。nested−PCRは、DNAサーマルサイクラー(Applied Biosystems 2720:Applied Biosystems社製)により、94℃3分予備加熱後、94℃30秒、55℃30秒、72℃30秒を30回のPCR反応を行い、72℃10分の伸張反応を行った。
≪実施例2:プライマーの特異性の検討≫
(1)プライマーの設計
nested−PCRの検討に使用したプライマーセットは、以下のとおり。
(a)フォワードプライマーTM04FとリバースプライマーTM06Rの組合せ
(b)フォワードプライマーTM04FとリバースプライマーTM08Rの組合せ
(c)フォワードプライマーTM04FとリバースプライマーTM09Rの組合せ
(d)フォワードプライマーTM04FとリバースプライマーTM10Rの組合せ
(e)フォワードプライマー426Fとリバースプライマー528Rの組合せ
(f)フォワードプライマー431Fとリバースプライマー568Rの組合せ
また、実施例で使用したプライマーを表1に示す。
Figure 0005799007

(a)(b)(c)の各プライマーの設計は次のようにして行った。すなわち、GENETYX−MAC Version.10を用い、まず、爪から高頻度に検出される白癬菌以外の真菌あるいは酵母様真菌の標準株あるいは分離株の情報を元に、白癬菌(トリコフィトン属)に特異的なプライマーを選択した。NCBIの公共のデータベースから28SrDNA配列情報を入手して解析に使用した。検討した菌種を表2、一致率を表1に示す。特異的であるとは、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては約80%以下の一致を基準とした。
リバースプライマーTM06Rの場合は、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては、61.90%〜42.85%の一致であった。リバースプライマーTM08Rの場合は、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては、80.95%〜38.09%の一致であった。リバースプライマーTM09Rの場合は、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては、86.95%〜43.47%の一致であった。リバースプライマーTM10Rの場合は、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては、76.19%〜52.38%の一致であった。
フォワードプライマーTM04Rの場合は、白癬菌に対しては100%一致し、それ以外の菌種に対しては、76.19%〜47.62%一致であった。
更に、比較として、(d)は、非特許文献1のT. mentagrophytesおよびT. rubrum増幅用プライマーセット、(e)は、特許文献1のT. mentagrophytes増幅用プライマーセット、(f)は、特許文献1のT. rubrum増幅用プライマーセットを使用した。
Figure 0005799007
(2)プライマーの特異性の検討
上記で設計したプライマーの特異性を検討するために、白癬菌(トリコフィトン属)、及び、爪検体から高頻度に検出される前記白癬菌以外の真菌と酵母様真菌、及び、ヒトの末梢血由来DNA検体を使用した。
それぞれ、実施例1の方法に従ってPCR反応を行い、PCR反応で得られたPCR産物を電気泳動し、バンドの有無によりプライマーの各菌種のDNAとの結合を認識した。その結果を表3に示す。(b)フォワードプライマーTM04(配列番号:1)とリバースプライマーTM08(配列番号:2)の組合せが、最も白癬菌を特異的に検出することができた。
リバースプライマーTM08は、白癬菌以外の菌種に対して80.95%の一致が認められたにもかかわらず、白癬菌以外の菌種に対して更に低い一致であったプライマーよりも、白癬菌を特異的に検出することができたのは驚くべき結果であった。また、非特許文献1または特許文献1でT. mentagrophytesあるいはT. rubrumに特異的であると開示され
ていたプライマーセット(d)、(e)、(f)も、白癬菌に特異的ではなく、多くの試行錯誤の結果、本発明の白癬菌に特異的なプライマーセット(b)が決定できた。実施例3では、このプライマーセットを使用した。
Figure 0005799007
≪実施例3:臨床検体における白癬菌の検出≫
爪白癬症患者の臨床検体に対し、実施例1に従って本発明の白癬菌の検出法を施行した。まず、爪白癬症患者の臨床検体89例を直接鏡検法において、白癬菌の感染を検討した。その結果を表4に示す。KOH陽性は白癬菌有り、KOH陰性は白癬菌無しと評価される。それらの検体を、更に本発明の白癬菌の検出法で検討したところ、KOH陽性サンプル82例は、全て白癬菌を検出し、KOH陰性サンプル7例においても、その内の5例に白癬菌を検出することができた。直接鏡検法では、89例中に5例の偽陰性が存在していたことがわかった。直接鏡検法では、89例中82例(92.1%)において白癬菌が認められたが、本発明の白癬菌遺伝子検査法では、89例中87例(97.8%)に白癬菌の存在を認めることができた。一般に直接鏡検法では熟練性が必要であるが、本発明の遺伝子検査法では誰でも容易に且つ高精度に白癬菌の存在を検出可能であり、非常に有用である。
Figure 0005799007
次に、爪白癬症患者の爪検体61例を培養法により白癬菌感染の有無を検討した。その結果を表5に示す。11例で白癬菌を検出し、26例では白癬菌以外の菌を検出した。また、24例では、いずれの菌も生育しなかった。それらの検体を、更に本発明の白癬菌遺伝子検出法で検討したところ、白癬菌検出サンプル11例は、全て白癬菌を検出し、非白癬菌検出サンプル26例においても、その内の23例に白癬菌を検出することができた。また、菌が生育しなかったサンプル24例中16例に白癬菌を検出することができた。
以上より、培養法では、61例中11例(18.0%)に白癬菌の存在が認められたが、本発明の白癬菌遺伝子検査法では、61例中50例(82.0%)に白癬菌の存在を認めることができた。培養法は、判定に数日を要し、ある程度の生菌が存在しないと培養できなかったり、生菌の存在する部位の採取が難しい場合があったりすることから、一般的に煩雑で誤認が多い検査法である。本発明の遺伝子検査法では、容易に且つ高感度に白癬菌の存在を検出可能であり、非常に有用な方法である。
培養法は、非特許文献1の方法に従って行った。すなわち、サブロー寒天培地で27℃、10日間培養して得られた、コロニーの形状および分生子の形態学的特徴から菌種を判別した。
Figure 0005799007
≪実施例4:白癬菌種の同定≫
実施例3で白癬菌として検出された遺伝子産物を使用し、白癬菌の菌種の同定を試みた。
(1)手順
実施例3で得られた遺伝子産物を、HaeIII、HhaI、HpaII、HinfIによって、制限酵素処理した。具体的には、遺伝子産物3μLに対し、HaeIII, HhaI, HpaII, HinfIをそれぞれ5単位加え、PCR buffer中で35℃、2時間反応させた。反応液を、5%アクリルアミドゲルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色した後、写真撮影したものをBioNumericsソフトウェア(Applied Maths社, Kortrijk, Belgium)により画像解析によって、菌種の同定を行った。T. rubrum (ATCC28188)及び T. mentagrophytes (IFM5218)を標準品として比較に使用した。図1に結果の一部を示す。下向き矢印はT. rubrumによる切断パターンを示し、上向き矢印はT. mentagrophytesを示す。Hpa IIあるいはHinfIは比較例であり、これらの酵素で切断した場合、T. rubrumT. mentagrophytesのバンドパターンはバンド数および大きさにおいて同一の泳動パターンを示しており、両者を区別することはできない。しかし、別の酵素HaeIIIあるいはHhaIで切断すると、切断されるバンド数や大きさの違いから、T. rubrumT. mentagrophytesのバンドパターンは異なった泳動パターンを示した。以上より、爪検体1、3、4、5、7、9、10、11、14、16はT. rubrum型の切断パターン示すことからT. rubrumであり、爪検体6、15はT. mentagrophytes型の切断パターン示すことからT. mentagrophytesであることが同定できた。
(2)検討
実施例3の直接鏡検法に続いて本発明の遺伝子検査法により白癬菌を検出した82例に対して、菌種の同定を行った。62例がT. rubrum、12例がT. mentagrophytesと同定できた。8例は、いずれにも同定できなかった。一方、実施例3の培養法に続いて本発明の遺伝子検査法により白癬菌を検出した50例に対して、菌種の同定を行った。36例がT.
rubrum、7例がT. mentagrophytesと同定できた。7例は、いずれにも同定できなかった。同定できなかったものの多くは、遺伝子産物が少なかったため検出が困難であった。
以上より、爪白癬症の主要な原因菌であるT. rubrumT. mentagrophytesの同定までが、迅速かつ容易、また正確に検出できることが示された。
白癬症(特には、爪白癬症)の診断において、迅速かつ容易に、また高精度に、白癬菌の検出、更には、白癬菌の菌種の同定が可能となるので、臨床現場での有用性が高い。

Claims (12)

  1. 白癬菌を検出する方法であって、
    (A)検体から鋳型DNAを調製する工程、および
    (B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程を含むことを特徴とする、白癬菌を検出する方法。
  2. 白癬菌を検出する方法であって、
    (A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
    (B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって増幅される領域を含む領域を増幅可能な、真菌の28SrDNA由来の真菌共通プライマーセットによって真菌遺伝子を増幅する工程、および
    (C)(B)で増幅された遺伝子産物に対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程を含むことを特徴とする、白癬菌を検出する方法。
  3. 真菌共通プライマーセットが配列番号3又は配列番号4で表される塩基配列を含むプライマーの組合せである、請求項2に記載の白癬菌を検出する方法
  4. 白癬菌の菌種を同定する方法であって、
    (A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
    (B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程、及び、
    (C)増幅された前記白癬菌遺伝子産物をさらに制限酵素によって切断し該切断された遺伝子断片を、バンドの数および大きさのパターンにより分析する工程を含む、白癬菌の菌種を同定する方法。
  5. 前記制限酵素が、HaeIII及び/又はHhaI、及び、HpaII及び/又はHinfIである請求項4に記載の白癬菌の菌種を同定する方法。
  6. 前記白癬菌の菌種が少なくともトリコフィトン・ルブルム、及び/又は、トリコフィトン・メンタグロフィテスである請求項4又は5に記載の白癬菌の菌種を同定する方法。
  7. 白癬菌の菌種を同定する方法であって、
    (A)検体から鋳型DNAを調製する工程、
    (B)調製したDNAに対し、配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットによって特異的に白癬菌遺伝子を増幅する工程、及び、
    (C)増幅された前記白癬菌遺伝子産物をシークエンス解析し、配列決定する工程を含む、白癬菌の菌種を同定する方法。
  8. 検体が、爪である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 白癬症を診断するためのキットであって、
    白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットを含有することを特徴とする、キット。
  10. 白癬症を診断するためのキットであって、
    真菌の28SrDNA由来の真菌共通プライマー及び、白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとのセットを含有することを特徴とする、キット。
  11. 真菌共通プライマーが、配列番号3又は配列番号4で表される塩基配列を含むプライマーの組合せである、請求項10に記載のキット。
  12. 白癬菌特異的な配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列番号2で表される塩基配列を含むプライマーとを含む、プライマーセット。
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