JP5797865B1 - 圧電センサおよび圧力検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記構成によると、第1パターン電極と第2パターン電極が圧電層を介して交差する。すなわち、圧力センサは、圧電層を介して第1電極パターンと第2電極パターンが重なる箇所を複数有する。そうすると、圧電層で発生した電荷について、複数ある重なり箇所のうち、どの重なり箇所で発生したものであるかを検出することにより、荷重のかかった位置を特定できるようになる。
(1)圧力検出装置の全体構造
図1、図2を用いて、本発明の第1実施形態に係る圧力検出装置の全体構造を説明する。図1は圧力検出装置の概略図である。図2は圧電センサの断面図である。
図1に示すように、圧力検出装置1は、圧電センサ10と、検出部20と、制御部30を有している。圧電センサ10は、与えられた荷重に応じて電荷を発生させる装置である。検出部20は、圧電センサ10で発生した電荷を検出する装置である。制御部30は、圧電センサ10に設置されたスイッチSを制御する装置である。以下で、圧力検出装置1の構成を詳細に説明する。
図2に示すように、圧電センサ10は、圧電層11が上部電極12と下部電極13に挟まれた構成からなる。上部電極12は圧電層11の上面に積層され、下部電極13は圧電層11の下面に積層されている。
圧電層11を構成する材料としては、無機圧電材料や有機圧電材料が挙げられる。
無機圧電材料としては、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムなどが挙げられる。
有機圧電材料としては、フッ化物重合体又はその共重合体、キラリティーを有する高分子材料などが挙げられる。フッ化物重合体又はその共重合体としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体などが挙げられる。キラリティーを有する高分子材料としては、L型ポリ乳酸や、R型ポリ乳酸などが挙げられる。
上部電極12、下部電極13は、導電性を有する材料により構成できる。導電性を有する材料としては、インジウム−スズ酸化物(Indium−Tin−Oxide、ITO)、スズ−亜鉛酸化物(Tin−Zinc−Oxide、TZO)などのような透明導電酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(Polyethylenedioxythiophene、PEDOT)などの導電性高分子、などを用いることができる。この場合、上記の電極は、蒸着やスクリーン印刷などを用いて形成できる。
図1に示すように、検出部20は2つの入力を有している。1つの入力は、上部電極12に接続されている。もう1つの入力は、下部電極13に接続されている。
以上の構成により、検出部20は、圧電層11が押圧されたときに、上部電極12と下部電極13との間(すなわち、圧電層11の両主面間)に発生する電荷を検出できる。なお、検出部20は、ADコンバータとアンプを組み合わせた検出機器を用いることができる。
制御部30は、上部電極12と検出部20を接続するスイッチS、および下部電極13と検出部20を接続するスイッチSに接続されている。制御部30は、上記スイッチSについて、ON-OFFの切替信号を出力できる機能を備えている。
たプログラムを、CPUやカスタムICなどに実行させることにより実現してもよい。
第1実施形態では、第1パターン電極14や第2パターン電極15の幅方向の長さは一定であったが、上記長さは圧電層11の周縁部に近づくにつれて、長くなるように構成されていてもよい。
第2実施形態では、固定部材Wが設けられた箇所に近づくにつれて、電極幅の広い電極を配置し、物理的な検出感度を向上させることで、荷重の検出が難しい固定部材W付近の検出を可能にしている。
第1パターン電極14と第2パターン電極15は、圧電層11を介して重なり部分があればよいので、第1パターン電極14と第2パターン電極15の形状は、帯状には特に限定されない。以下、電極の形状について説明する。
第1パターン電極14と第2パターン電極15の他のパターン形状について、以下で説明する。
第2パターン電極15は、Y軸方向に複数配置される第2電極部18(図5:ひし形点線部分)と、第2電極部18どうしを電気的に接続する第2接続部19(図5:点線部分)を備えている。なお、第1電極部16と第1電極部18の形状は、図5ではひし形形状で示したが、三角形や四角形などの多角形状や、円や楕円形状であってもよい。
第1パターン電極14と第2パターン電極15の積層方法は、第1電極部16が第2電極部18の形状に沿うように圧電層11の上に積層する場合に限定されない。以下で、他の配列方法について説明する。
上部電極12や下部電極13だけでなく、圧電層11は活性な部分と不活性な部分を有するようにパターニングされていてもよい。
活性圧電部110は、圧電センサ10に荷重が与えられたときに電荷が発生する部分である。反対に不活性圧電部111は、荷重が与えられても電荷が発生しない部分である。
上記では、上部電極12と下部電極13に圧電層11が挟まれた構成について説明してきたが、上部電極12と下部電極13の間に基準電極40が設けられていてもよい。
このように、上部電極12と下部電極13との間に基準電極40が設けられると、第1圧電層11aや第2圧電層11bで発生した電荷を上部電極12と下部電極13とで独立して検出できる。その結果、検出回路の設計が簡易になる。
上記では、与えられた荷重の位置と量を圧電センサ10で検出する例を示した。しかし、図12に示すように、圧電センサ10の上にタッチパネル50を積層することで、与えられた荷重の位置と量を検出してもよい。
圧電センサ10の上にタッチパネル50を積層することにより、与えられた荷重が圧電センサ10で検出できないほど小さい場合(フェザータッチの場合)でも、圧電センサ10の上にタッチパネル50を積層することで、与えられた荷重の位置を検出できる。なお、タッチパネルの中でも、静電容量型タッチパネルを用いることが特に好ましい。
10:圧電センサ
11:圧電層
11a :第1圧電層
11b:第2圧電層
12:上部電極
13:下部電極
14:第1パターン電極
15:第2パターン電極
16:第1電極部
17:第1接続部
18:第1電極部
19:第2接続部
20:検出部
30:制御部
40:基準電極
50:静電容量型タッチパネル
110:活性圧電部
111:不活性圧電部
S:スイッチ
L:第1パターン電極のピッチ間隔
l:第2パターン電極のピッチ間隔
W:固定部材
Claims (8)
- 圧電層が上部電極と下部電極に挟まれた圧電センサであって、
前記上部電極が、
一の方向に延在する第1パターン電極を複数備え、
前記下部電極が、
前記一の方向と交差する他の方向に延在する第2パターン電極を複数備え、
前記第1パターン電極の幅方向の大きさが、前記圧電層の周縁部に近づくにつれて大きさが大きくなる圧電センサ。 - 圧電層が上部電極と下部電極に挟まれた圧電センサであって、
前記上部電極が、
一の方向に延在する第1パターン電極を複数備え、
前記下部電極が、
前記一の方向と交差する他の方向に延在する第2パターン電極を複数備え、
前記第2パターン電極の幅方向の大きさが、前記圧電層の周縁部に近づくにつれて大きさが大きくなる圧電センサ。 - 前記第2パターン電極の幅方向の大きさが、前記圧電層の周縁部に近づくにつれて大きさが大きくなる請求項1の圧電センサ。
- 前記圧電層が、
前記上部電極と接する第1圧電層と、
前記下部電極と接する第2圧電層とを備え、
前記第1圧電層と前記第2圧電層の間に基準電極を備える請求項1〜3のいずれかの圧電センサ。 - 前記圧電層が活性圧電部と不活性圧電部とからなり、前記第1パターン電極は前記活性圧電部の上に積層された請求項1〜4のいずれかの圧電センサ。
- 前記圧電層が活性圧電部と不活性圧電部とからなり、前記第2パターン電極は前記活性圧電部の上に積層された請求項1〜4のいずれかの圧電センサ。
- 請求項1〜6のいずれかの圧電センサとタッチパネルを備える圧力検出装置。
- 前記タッチパネルが静電容量型タッチパネルである請求項7の圧力検出装置。
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