JP5796592B2 - 気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 - Google Patents

気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、多気筒内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置に係り、特に、ある1気筒の空燃比が残部気筒の空燃比に対し比較的大きくずれる異常(インバランス異常)を検出するための装置に関する。
一般に、触媒を利用した排気浄化システムを備える内燃機関では、排気中有害成分の触媒による浄化を高効率で行うため、内燃機関で燃焼される混合気の空気と燃料との混合割合、すなわち空燃比のコントロールが欠かせない。こうした空燃比の制御を行うため、内燃機関の排気通路に空燃比センサを設け、これによって検出された空燃比を所定の目標空燃比に一致させるようフィードバック制御を実施している。
一方、多気筒内燃機関においては、通常全気筒に対し同一の制御量を用いて空燃比制御を行うため、空燃比制御を実行したとしても実際の空燃比が気筒間でばらつくことがある。このときばらつきの程度が小さければ、空燃比フィードバック制御で吸収可能であり、また触媒でも排気中有害成分を浄化処理可能なので、排気エミッションにそれ程影響を与えず、特に問題とならない。
しかし、例えば一部の気筒の燃料噴射系が故障するなどして、気筒間の空燃比が大きくばらつくと、排気エミッションを悪化させてしまい、問題となる。このような排気エミッションを悪化させる程の大きな空燃比ばらつきは異常として検出するのが望ましい。特に自動車用内燃機関の場合、排気エミッションが悪化した車両の走行を未然に防止するため、気筒間空燃比ばらつき異常を車載状態(オンボード)で検出することが要請されている。
特開2012−197798号公報
気筒間空燃比ばらつき異常を検出する場合、空燃比センサの出力変動度合いに相関するパラメータを算出し、この算出されたパラメータを所定の判定値と比較してばらつき異常を検出することが考えられる。
一方、内燃機関に実際に設置されている空燃比センサの出力特性(ゲイン、応答性等)は、その製造ばらつき等に起因して、公差上限品と公差下限品との間でばらつく。よって、同一の空燃比ばらつき度合いに対応するパラメータの算出値も、空燃比センサに応じてばらつく。
一方、異常と検出しなければならない空燃比ばらつき度合いの要求値が法規上定められている場合があり、この場合、当該要求値を考慮して前記判定値が定められる。
ところが、前述の空燃比センサのばらつきに起因して、必ずしも全ての空燃比センサで前記要求値を満足できる訳ではないことが判明した。すなわち、公差上限品では、パラメータが要求値相当未満のときに異常と検出できるものの、公差下限品ではパラメータが要求値相当を超えないと異常と検出できないことがあることが判明した。
そこで本発明は、上記事情に鑑みて創案され、その目的は、公差下限品の空燃比センサにおいても好適且つ的確にばらつき異常を検出できる気筒間空燃比ばらつき異常検出装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
複数の気筒に共通の排気通路に設置された空燃比センサの出力変動度合いに相関する第1パラメータを算出し、算出された前記第1パラメータに基づいて気筒間空燃比ばらつき異常を検出する多気筒内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置であって、
(A)前記第1パラメータを算出するステップと、
(B)算出された前記第1パラメータが、所定の一次判定上限値および一次判定下限値の間の値であるか否かを判定するステップと、
(C)算出された前記第1パラメータが前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の間の値であると判定されたとき、最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒に対し、その空燃比ずれを減少するような強制アクティブ制御を実行するステップと、
(D)前記強制アクティブ制御の実行中に前記第1パラメータを算出するステップと、
(E)前記強制アクティブ制御の実行中に算出された前記第1パラメータを、所定の二次判定値と比較して、ばらつき異常の有無を判定するステップと、
を実行するように構成されたことを特徴とする気筒間空燃比ばらつき異常検出装置が提供される。
好ましくは、前記二次判定値が、
前記空燃比センサが公差下限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行中であるときの、前記第1パラメータと、気筒間空燃比ばらつき度合いを表す第2パラメータとの関係を表す第1特性線上において、前記第2パラメータの所定の上限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められる。
好ましくは、前記一次判定下限値が、
前記空燃比センサが公差下限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行されてないときの、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの関係を表す第2特性線上において、前記第2パラメータの前記上限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められる。
好ましくは、前記一次判定上限値が、
前記空燃比センサが公差上限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行されてないときの、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの関係を表す第3特性線上において、前記第2パラメータの所定の下限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められる。
好ましくは、前記気筒間空燃比ばらつき異常検出装置は、(F)前記ステップ(B)において前記第1パラメータが前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の間の値でないと判定されたとき、当該第1パラメータを前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の少なくとも一方と比較して、ばらつき異常の有無を判定するステップ、をさらに実行するように構成される。
好ましくは、前記気筒間空燃比ばらつき異常検出装置は、前記ステップ(D)の実行中に、これを実行するための所定の前提条件が非成立となったとき、前記第1パラメータの算出は停止する一方、前記強制アクティブ制御は停止せず継続して実行する。
好ましくは、前記気筒間空燃比ばらつき異常検出装置は、前記前提条件が再成立したとき、その再成立時点から前記第1パラメータの算出を開始する。
好ましくは、前記気筒間空燃比ばらつき異常検出装置は、前記ステップ(D)の実行中に、前記空燃比センサの出力に基づく空燃比メインフィードバック制御と、前記空燃比センサの下流側の前記排気通路に触媒を挟んで設置された別の空燃比センサの出力に基づく空燃比サブフィードバック制御とを併せて実行し、且つ、前記空燃比サブフィードバック制御に関する学習値を、前記強制アクティブ制御による空燃比ずれの減少量に応じた分だけ補正する。
本発明によれば、公差下限品の空燃比センサにおいても好適且つ的確にばらつき異常を検出できるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略図である。 触媒前センサおよび触媒後センサの出力特性を示すグラフである。 気筒間空燃比ばらつき度合いに応じた排気空燃比の変動を示すグラフである。 図3のU部に相当する拡大図である。 インバランス率の要求値について説明するためのグラフである。 比較例において、触媒前センサが公差上限品および公差下限品であるときの特性線を示すグラフである。 比較例において、検出要求インバランス率Bzが60(%)の場合を示すグラフである。 比較例において、検出要求インバランス率Bzが40(%)の場合を示すグラフである。 図8の場合の対策を説明するためのグラフである。 本実施形態において、一次判定上限値、一次判定下限値および二次判定値の設定方法を説明するためのグラフである。 強制アクティブ制御を実行していないときと実行したときとでインバランス率を比較するための表である。 出力変動パラメータ算出処理のフローチャートである。 ばらつき異常検出処理のフローチャートである。 第1の変形実施例について説明するためのタイムチャートである。 第2の変形実施例について説明するための図である。 第2の変形実施例におけるばらつき異常検出処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の概略図である。図示されるように、内燃機関(エンジン)1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストンを往復移動させることにより動力を発生する。本実施形態の内燃機関1は自動車に搭載された多気筒内燃機関であり、より具体的には直列4気筒火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1は#1〜#4気筒を備える。但し内燃機関1の気筒数、形式等は特に限定されない。
図示しないが、内燃機関1のシリンダヘッドには吸気ポートを開閉する吸気弁と、排気ポートを開閉する排気弁とが気筒毎に配設されており、各吸気弁および各排気弁はカムシャフトによって開閉させられる。シリンダヘッドの頂部には、燃焼室3内の混合気に点火するための点火プラグ7が気筒毎に取り付けられている。
各気筒の吸気ポートは気筒毎の枝管4を介して吸気集合室であるサージタンク8に接続されている。サージタンク8の上流側には吸気管13が接続されており、吸気管13の上流端にはエアクリーナ9が設けられている。そして吸気管13には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ5(吸入空気量検出装置)と、電子制御式のスロットルバルブ10とが組み込まれている。吸気ポート、枝管4、サージタンク8及び吸気管13により吸気通路が形成される。
吸気通路、特に吸気ポート内に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)12が気筒毎に配設されている。インジェクタ12から噴射された燃料は吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁の開弁時に燃焼室3に吸入され、ピストンで圧縮され、点火プラグ7で点火燃焼させられる。なおインジェクタは燃焼室3内に燃料を直接噴射するものであってもよい。
一方、各気筒の排気ポートは排気マニフォールド14に接続される。排気マニフォールド14は、その上流部をなす気筒毎の枝管14aと、その下流部をなす排気集合部14bとからなる。排気集合部14bの下流側には排気管6が接続されている。排気ポート、排気マニフォールド14及び排気管6により排気通路が形成される。
また、排気マニフォールド14の排気集合部14bから下流側の排気通路は、複数の気筒である#1〜#4気筒に共通の排気通路を形成する。
排気管6の上流側と下流側にはそれぞれ三元触媒からなる触媒、すなわち上流触媒11と下流触媒19が直列に取り付けられている。これら触媒11,19は酸素吸蔵能(Oストレージ能)を有する。すなわち、触媒11,19は、排気ガスの空燃比がストイキ(理論空燃比、例えばA/F=14.5)より大きい(リーンな)ときに排気ガス中の過剰酸素を吸蔵し、NOxを還元する。また触媒11,19は、排気ガスの空燃比がストイキより小さい(リッチな)ときに吸蔵酸素を放出し、排気ガス中のHC,COを酸化する。
上流触媒11の上流側及び下流側にそれぞれ排気ガスの空燃比を検出するための第1及び第2の空燃比センサ、即ち触媒前センサ17及び触媒後センサ18が設置されている。これら触媒前センサ17及び触媒後センサ18は、上流触媒11の直前及び直後の位置に設置され、排気中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出する。触媒前センサ17が本発明にいう「空燃比センサ」に該当し、触媒後センサ18が本発明にいう「別の空燃比センサ」に該当する。
上述の点火プラグ7、スロットルバルブ10及びインジェクタ12等は、制御装置または制御ユニットとしての電子制御ユニット(以下ECUと称す)20に電気的に接続されている。ECU20は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。またECU20には、図示されるように、前述のエアフローメータ5、触媒前センサ17、触媒後センサ18のほか、内燃機関1のクランク角を検出するクランク角センサ16、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ15、その他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU20は、各種センサの検出値等に基づいて、所望のエンジン出力が得られるように、ROMに格納された各種プログラムに従い、点火プラグ7、スロットルバルブ10、インジェクタ12等を制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度等を制御する。
スロットルバルブ10にはスロットル開度センサ(図示せず)が設けられ、スロットル開度センサからの信号がECU20に送られる。ECU20は、通常、アクセル開度に応じて定まる目標スロットル開度に、実際のスロットル開度が一致するよう、スロットル開度をフィードバック制御する。
ECU20は、エアフローメータ5からの信号に基づき、単位時間当たりの吸入空気の量である吸入空気量すなわち吸気流量を検出する。そしてECU20は、検出したアクセル開度、スロットル開度および吸入空気量の少なくとも一つに基づき、エンジン1の負荷を検出する。
ECU20は、クランク角センサ16からのクランクパルス信号に基づき、クランク角自体を検出すると共にエンジン1の回転数を検出する。ここで「回転数」とは単位時間当たりの回転数のことをいい、回転速度と同義である。本実施形態では1分間当たりの回転数rpmのことをいう。
触媒前センサ17は所謂広域A/Fセンサからなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能である。図2に触媒前センサ17の出力特性を示す。図示するように、触媒前センサ17は、排気空燃比に比例した大きさの電圧信号Vfを出力する。排気空燃比がストイキであるときの出力電圧はVreff(例えば約3.3V)である。
他方、触媒後センサ18は所謂O2センサもしくは酸素センサからなり、ストイキを境に出力値が急変するZ特性を持つ。図2に触媒後センサ18の出力特性を示す。図示するように、排気空燃比がストイキであるときの出力電圧、すなわちストイキ相当値はVrefr(例えば0.45V)である。触媒後センサ18の出力電圧は所定の範囲(例えば0〜1V)内で変化する。排気空燃比がストイキよりリーンのとき、触媒後センサの出力電圧はストイキ相当値Vrefrより低くなり、排気空燃比がストイキよりリッチのとき、触媒後センサの出力電圧はストイキ相当値Vrefrより高くなる。
上流触媒11及び下流触媒19は、それぞれに流入する排気ガスの空燃比A/Fがストイキ近傍のときに排気中の有害成分であるNOx,HCおよびCOを同時に浄化する。この三者を同時に高効率で浄化できる空燃比の幅(ウィンドウ)は比較的狭い。
そこで通常運転時、燃焼室3から排出され上流触媒11に供給される排気ガスの空燃比がストイキ近傍に制御されるように、空燃比フィードバック制御がECU20により実行される。この空燃比フィードバック制御は、触媒前センサ17によって検出された排気空燃比を所定の目標空燃比であるストイキに一致させるように混合気の空燃比、具体的には燃料噴射量を制御する空燃比メインフィードバック制御と、触媒後センサ18によって検出された排気空燃比をストイキに一致させるように混合気の空燃比、具体的には燃料噴射量を制御する空燃比サブフィードバック制御とからなる。
このような目標空燃比をストイキとする空燃比フィードバック制御をストイキ制御という。ストイキは基準空燃比をなす。
さて、例えば全気筒のうちの一部の気筒、特に1気筒に故障が発生し、気筒間に空燃比のばらつき(インバランス:imbalance)が発生する場合がある。例えば、#1気筒のインジェクタ12が故障し、#1気筒の燃料噴射量が残部の#2〜#4気筒の燃料噴射量よりも多くなり、#1気筒の空燃比が#2〜#4気筒の空燃比より大きくリッチ側にずれる場合等である。このときでも前述のストイキ制御により比較的大きな補正量を与えれば、触媒前センサ17に供給されるトータルガスの空燃比、すなわち各気筒の空燃比の平均値をストイキに制御できる場合がある。しかし、気筒別に見ると、#1気筒がストイキより大きくリッチ、#2、#3及び#4気筒がストイキより若干リーンであり、全体のバランスとしてストイキとなっているに過ぎず、エミッション上好ましくないことは明らかである。そこで本実施形態では、かかる気筒間空燃比ばらつき異常を検出する装置が装備されている。
以下、本実施形態におけるばらつき異常検出の一態様を説明する。
図3に概略的に示すように、排気空燃比はエンジンサイクル(=720°CA)毎に周期的に変動するが、気筒間空燃比ばらつきが発生すると1エンジンサイクル内での排気空燃比の変動が大きくなる。(B)の空燃比線図a,b,cはそれぞればらつき無し、1気筒のみ+20%のインバランス率でリッチずれ、及び1気筒のみ+50%のインバランス率でリッチずれの場合の、触媒前センサ17による検出空燃比A/Fを示す。見られるように、ばらつき度合いが大きくなるほど空燃比変動の振幅が大きくなる。
ここでインバランス率とは、気筒間空燃比のばらつき度合いを表す一つのパラメータ(本発明にいう「第2パラメータ」)である。即ち、インバランス率とは、全気筒のうちある1気筒のみが残部気筒に対し空燃比ずれを起こしている場合に、その空燃比ずれを起こしている気筒(インバランス気筒)の空燃比がどれくらいの割合で、空燃比ずれを起こしていない気筒(バランス気筒)の空燃比からずれているかを示す値である。本実施形態の場合、インバランス率Bは次式で表される。インバランス率Bが1から離れるほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する空燃比ずれが大きく、空燃比ばらつき度合いは大きい。
Figure 0005796592
A/Fbはバランス気筒の空燃比、A/Fibはインバランス気筒の空燃比である。便宜上、インバランス率をパーセンテージで表示することもある。この場合インバランス率B(%)は次式で表される。インバランス率B(%)の絶対値が大きくなるほど、インバランス気筒のバランス気筒に対する空燃比ずれが大きく、空燃比ばらつき度合いは大きい。
Figure 0005796592
図3から理解されるように、インバランス率B(%)の絶対値が大きいほど、すなわち空燃比ばらつき度合いが大きいほど、触媒前センサ17の出力変動が大きくなる。
よってこの特性を利用し、本実施形態では、触媒前センサ17の出力変動度合いに相関するパラメータ(本発明にいう「第1パラメータ」)である出力変動パラメータXを算出もしくは検出し、この算出された出力変動パラメータXに基づいてばらつき異常を検出する。
以下に出力変動パラメータXの算出方法を説明する。図4は図3のU部に相当する拡大図であり、特に1エンジンサイクル内の触媒前センサ出力の変動を簡略的に示す。触媒前センサ出力としては、触媒前センサ17の出力電圧Vfを空燃比A/Fに換算した値を用いる。但し触媒前センサ17の出力電圧Vfを直接用いることも可能である。
図4(B)に示すように、ECU20は、1エンジンサイクル内において、所定のサンプル周期τ毎に、触媒前センサ出力A/Fの値を取得する。そして今回(n)のタイミングで取得した値A/Fと、前回(n−1)のタイミングで取得した値A/Fn−1との差(出力差またはセンサ出力差ともいう)ΔA/Fを次式により求める。この出力差ΔA/Fは今回のタイミングにおける触媒前センサ出力の微分値と言い換えることができる。
Figure 0005796592
最も単純には、この出力差ΔA/F自体が触媒前センサ出力の変動の大きさを表す。そこで所定の1タイミングにおける出力差ΔA/Fの絶対値を出力変動パラメータとすることができる。但し、本実施形態では精度向上のため、複数の出力差ΔA/Fの平均値を出力変動パラメータとする。本実施形態では、Mエンジンサイクル分(例えばM=50)の出力差ΔA/Fの平均化値を出力変動パラメータXとして算出する。触媒前センサ出力の変動度合いが大きくなるほど出力変動パラメータXは大きくなる。
但し、出力差ΔA/Fはプラスの場合とマイナスの場合とがあるので、本実施形態ではこれらを区別して算出を行う。算出方法の詳細は後に説明する。但しこの区別を行わないで算出を行うことも可能である。
なお、触媒前センサ出力の変動度合いに相関する如何なる値をも出力変動パラメータとすることができる。例えば、1エンジンサイクル内における触媒前センサ出力の最大ピークと最小ピークの差(所謂ピーク・トゥ・ピーク; peak to peak)、または2階微分値の最大ピークまたは最小ピークの絶対値に基づいて、出力変動パラメータを算出することもできる。触媒前センサ出力の変動度合いが大きいほど、触媒前センサ出力の最大ピークと最小ピークの差は大きくなり、また2階微分値の最大ピークまたは最小ピークの絶対値も大きくなるからである。
このように算出された出力変動パラメータXは所定の判定値αと比較され、これによりばらつき異常の有無が判定される。例えば、算出された出力変動パラメータXが判定値αより大きければばらつき異常あり(異常)、算出された出力変動パラメータXが判定値α以下であればばらつき異常なし(正常)と判定することができる。なお後に詳述するように、判定値αは排気エミッションに関するOBD(On-Board Diagnosis)規制値を考慮して設定される。
ところで、前述したように、エンジン1に実際に設置されている触媒前センサ17の出力特性(ゲイン、応答性等)は、その製造ばらつき等に起因して、公差上限品と公差下限品との間でばらつく。よって、同一の空燃比ばらつき度合い、すなわちインバランス率Bに対応する出力変動パラメータXの算出値も、触媒前センサ17に応じてばらつく。
一方、異常と検出しなければならないインバランス率Bの要求値が法規上定められている場合があり、この場合、当該要求値を考慮して前記判定値αが定められる。
ところが、前述の触媒前センサ17のばらつきに起因して、必ずしも全ての触媒前センサ17で前記要求値を満足できる訳ではないことが判明した。すなわち、公差上限品では、出力変動パラメータXが要求値相当未満のときに異常と検出できるものの、公差下限品では出力変動パラメータXが要求値相当を超えないと異常と検出できないことがあることが判明した。以下、この点についてより具体的に説明する。
図5は、インバランス率Bの要求値について説明するためのグラフである。横軸はインバランス率B(%)を示し、縦軸は特定のエミッション成分、ここではNOxの排出量Mを示す。M1はNOx排出量に関して法規上定められたエミッション規制値であり、M2は法規上定められたOBD規制値である。OBD規制値M2は例えばエミッション規制値M1の1.5倍に定められる。
図示するように、インバランス率B(%)が0に対し増加するほど、すなわちリッチ側の空燃比ずれ(リッチ側インバランス)を起こしている1気筒の空燃比ずれ量が増加するほど、NOx排出量Mは増加する。そしてOBD規制値M2に対応するインバランス率Bz(%)が前記要求値である。この要求値を検出要求インバランス率と称する。
実際のインバランス率B(%)が検出要求インバランス率Bz(%)を超えているときには、必ず異常と検出しなければならない。そうしなければNOx排出量MがOBD規制値M2を超えてしまうからである。言い換えれば、検出要求インバランス率Bz(%)は、異常と検出しなければならないインバランス率B(%)の下限値を意味する。
検出要求インバランス率Bz(%)の値は、車種やエンジン1によって異なるが、例えば40〜60(%)の範囲内の値をとる。
図6は、触媒前センサ17が公差上限品および公差下限品であるときの、インバランス率B(%)と出力変動パラメータXの間の関係を表す特性もしくは特性線をそれぞれ示す。図中、LXHは公差上限品であるときの特性もしくは特性線、LXLは公差下限品であるときの特性もしくは特性線を示す。周知のように、公差上限品とは公差範囲内で応答が最も早いものをいい、公差下限品とは公差範囲内で応答が最も遅いものをいう。なお本実施形態は、実際にエンジン1に設置されている触媒前センサ17は公差範囲内の正常なセンサであることを前提とする。
図6に示すように、インバランス率B(%)と出力変動パラメータXとの間には線形且つ一次比例的な関係もしくは特性が存在する。但しこの関係は触媒前センサ17の出力特性(以下、単にセンサ出力特性ともいう)に応じて変化し、例えば公差上限品の特性線LXHの傾きは公差下限品の特性線LXLの傾きより大きくなる。実際に設置されているセンサに応じて、特性線の傾きがLXHとLXLとの間で変化することとなる。
ここで、比較例としての判定値αの設定方法もしくは適合方法を述べる。図6に示すように、まず、センサ出力特性に因らず異常と検出するのが不適切な(異常と検出したくない)インバランス率B(%)の範囲aを決定する。図示例ではこれを10(%)以下とする。この範囲aは、確実な正常状態におけるインバランス率B(%)のばらつき範囲に相当する。この範囲aの上限値を規定するインバランス率BL(=10(%))を下限目標インバランス率と称す。
次に、公差上限品の特性線LXH上において、下限目標インバランス率BL(%)に対応する出力変動パラメータXの値を求め、これを判定値αとして決定する。公差上限品の特性線LXH上における値とする理由は、公差上限品が最も異常側の出力変動パラメータXの値をもたらすからである。
一方、公差下限品の特性線LXL上において、判定値αに対応するインバランス率は50(%)である。つまりこの異常検出装置は、実際のインバランス率が50(%)を超えなければ、センサ出力特性に因らず正確に異常と検出することができない。言い換えれば、実際に設置された触媒前センサ17が公差下限品であるときに、実際のインバランス率が50(%)を超えていなければ、正確に異常と検出することができない。公差下限品のときに正確に異常と検出できるインバランス率の実力は50(%)である。このような正確に異常と検出できるインバランス率の範囲をcで示す。また公差下限品の特性線LXL上において判定値αに対応するインバランス率By(=50(%))を下限品検出可能インバランス率と称す。
範囲aと範囲cの間の範囲bは、実際に設置されている触媒前センサ17が公差上限品であるときには異常と検出してもよい範囲である。
図7は、図6に示した比較例において、検出要求インバランス率Bz(%)が60(%)の場合を示す。この場合、検出要求インバランス率Bz(%)が下限品検出可能インバランス率By(%)より大きいので、比較例による異常検出装置でも問題なく、システム上成立する。
一方、図8は、図6に示した比較例において、検出要求インバランス率Bz(%)が40(%)の場合を示す。この場合だと、検出要求インバランス率Bz(%)が下限品検出可能インバランス率By(%)より小さいので、実際に設置されている触媒前センサ17が公差下限品であるときに正確に異常と検出できないことがある。すなわち、Bz(%)からBy(%)までの範囲dでは、本来異常と検出しなければならないのに、実際の出力変動パラメータXの値が判定値αを超えないために正常と誤検出してしまう。よって比較例による異常検出装置では問題があり、システム上も成立しない。
この図8の場合に次のような対策が考えられる。すなわち、図9に示すように、まず検出要求インバランス率Bz=40(%)に対し所定のマージンだけ小さい上限目標インバランス率BH(%)を定める。図示例ではこれを35(%)とし、マージンを5(%)としている。
そして、公差下限品の特性線LXL上において、上限目標インバランス率BH(%)に対応する出力変動パラメータXの値を求め、これを判定値α’とする。つまり公差下限品の特性線LXLに基づいて判定値をより小さい値α’に変更する。こうすれば、実際に設置されている触媒前センサ17が公差下限品のとき、実際のインバランス率が検出要求インバランス率Bz(%)に達する前に確実に異常と検出できる。また上記のような誤検出を未然に防止できる。
しかし、こうすると、実際に設置されている触媒前センサ17が公差上限品のとき、実際のインバランス率が下限目標インバランス率BL(=10(%))より小さいのに異常と検出してしまうことがある。図示例では、6〜10(%)の間の範囲eにおいて異常と検出してしまう。つまり下限目標インバランス率BLが実質的に低下してしまう。すると、本来異常と検出するのが不適切な範囲a内で異常と検出してしまい、上記の前提に反する。
このように、公差上限品の特性線LXHと公差下限品の特性線LXLとの二本の特性線のみに基づいて単一の判定値を定めようとしても、検出要求インバランス率Bz(%)が下限品検出可能インバランス率By(%)より小さい場合には、それを適切に定めるのが困難である。
そこで、本実施形態では、これら特性線以外の別の特性線に基づいて別の判定値を付加的に定め、これら判定値に基づいてばらつき異常を検出する。そしてこれにより、センサ出力特性に因らず、特に公差下限品の触媒前センサ17が実際に設置されている場合でも、好適且つ的確にばらつき異常を検出することを可能としている。
以下に、本実施形態におけるばらつき異常検出方法を詳細に説明する。まず本実施形態のばらつき異常検出は、概してECU20が次のステップ(A)〜(E)を実行することにより実行される。
(A)出力変動パラメータXを算出するステップ。
(B)算出された出力変動パラメータXが、所定の一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの間の値であるか否かを判定するステップ。
(C)算出された出力変動パラメータXが一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの間の値であると判定されたとき、最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒に対し、その空燃比ずれを減少するような強制アクティブ制御を実行するステップ。
(D)強制アクティブ制御の実行中に出力変動パラメータXを算出するステップ。
(E)強制アクティブ制御の実行中に算出された出力変動パラメータXを、所定の二次判定値α2と比較して、ばらつき異常の有無を判定するステップ。
ここで、一次判定上限値α1H、一次判定下限値α1Lおよび二次判定値α2の設定方法を図10を参照して説明する。この設定は適合段階においてなされ、設定された各判定値はECU20に予め記憶される。
図10は、インバランス率B(%)と出力変動パラメータXの間の関係を表す各特性もしくは特性線を示す。特に横軸のインバランス率B(%)は、成行状態、すなわち通常制御としてのストイキ制御が実行されている状態でのインバランス率B(%)をいい、強制アクティブ制御が実行されていないときのインバランス率B(%)をいう。なお強制アクティブ制御が実行されているときには、ベースとなるストイキ制御が実行されている上でさらに強制アクティブ制御が実行される。
前記同様、LXHは触媒前センサ17が公差上限品であるときの特性線、LXLは触媒前センサ17が公差下限品であるときの特性線であり、これらはいずれも強制アクティブ制御が実行されてないときの特性線である。
LXHAは、触媒前センサ17が公差上限品であり、且つ強制アクティブ制御が実行されているときの特性線である。またLXLAは、触媒前センサ17が公差下限品であり、且つ強制アクティブ制御が実行されているときの特性線である。なお詳しくは後述するが、図示例は、所定の強制アクティブ制御量Bfで強制アクティブ制御が実行されたときの特性線を示す。
図から理解されるように、強制アクティブ制御が実行されると各特性線LXH,LXLは出力変動パラメータXの減少側(ばらつき小側)にシフトし、また両特性線LXH,LXLの特性差は小さくなる。強制アクティブ制御は、最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒の空燃比ずれを減少するような制御だからである。
(1)まず前記同様、センサ出力特性に因らず異常と検出するのが不適切な(異常と検出したくない)インバランス率B(%)の範囲aを決定する。図示例ではこれを20(%)以下とする。すなわち、この範囲aの上限値を規定する下限目標インバランス率BLは20(%)である。
(2)次に、公差上限品の特性線LXH上において、下限目標インバランス率BL(%)に対応する出力変動パラメータXの値を求め、これを一次判定上限値α1Hとして決定する。図示例ではα1H=約0.19である。
(3)次に、公差上限品且つ強制アクティブ制御実行時の特性線LXHA上において、下限目標インバランス率BL(%)に対応する出力変動パラメータXの値を求め、これを二次判定値α2として決定する。図示例ではα2=約0.1である。
(4)次に、公差下限品且つ強制アクティブ制御実行時の特性線LXLA上において、二次判定値α2に対応するインバランス率の値B1(%)を求める。そしてこの値B1(%)が、検出要求インバランス率Bz(%)以下か否かを確認する。図示例ではB1=約35(%)、Bz=40(%)なので、B1(%)がBz(%)より小さい。よってこのB1(%)を上限目標インバランス率BH(%)として決定する。
(5)最後に、公差下限品の特性線LXL上において、上限目標インバランス率BH(%)に対応する出力変動パラメータXの値を求め、これを一次判定下限値α1Lとして決定する。図示例ではα1L=約0.14である。
図示例において、検出要求インバランス率Bz(=40%)が下限品検出可能インバランス率By(=約48%)より小さいので、前述したように、一次判定上限値α1Hだけだと、実際に公差下限品が設置されているときに範囲d内で正常と誤検出してしまう。
しかし、本実施形態では、まず、実際に算出された出力変動パラメータXが一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの間の値であるか否か、すなわち、実際に公差下限品が設置されているときに正常と誤検出する可能性があるグレーゾーンにあるか否かを判定する。そして判定がイエスの場合、強制アクティブ制御を実行し、その実行中に算出された出力変動パラメータXを二次判定値α2と比較してばらつき異常の有無を判定する。つまり、実際に算出された出力変動パラメータXがグレーゾーンにある場合、強制アクティブ制御を実行して特性線をより特性差の小さいLXHA,LXLAに変更し、検出要求インバランス率Bzより小さい上限目標インバランス率BHを確保した上で、ばらつき異常の有無を判定する。
結果的に、強制アクティブ制御の実行によって範囲d内の値は範囲d’内の値にシフトし、これが二次判定値α2より大きいことから、ばらつき異常有りと判定することができる。これによって誤検出を回避し、公差下限品の触媒前センサ17が実際に設置されている場合においても、好適且つ的確にばらつき異常を検出することができる。
また本実施形態によれば、成行状態においてBz〜Byの範囲にまで至らないBH〜Bzの範囲内のばらつき異常も好適且つ的確に検出できる。従って、実際のインバランス率B(%)が検出要求インバランス率Bz(%)を超えているときには必ず異常と検出しなければならないという法規上の要件も十分満足することができる。
上記において、B1(%)が検出要求インバランス率Bz(%)以下か否かを確認する理由は次の通りである。強制アクティブ制御実行時の特性線LXHA,LXLAは、どの程度の量の強制アクティブ制御を実行するか、言い換えれば強制アクティブ制御量をどのような値に設定するかによって変化する。よって場合によってはB1(%)が検出要求インバランス率Bz(%)より大きくなることもあり得る。しかしこうなるとシステム上成立しない。よってB1(%)が検出要求インバランス率Bz(%)以下の場合に限って、B1(%)を上限目標インバランス率BH(%)として決定する。逆にB1(%)が検出要求インバランス率Bz(%)より大きければ、強制アクティブ制御量を変更する等、適合作業をやり直すことになる。
なお、ここでは上限目標インバランス率BH(%)を検出要求インバランス率Bz(%)より小さい値に設定したが、検出要求インバランス率Bz(%)に等しい値に設定してもよい。
以上の説明から分かるように、特性線LXLAが本発明にいう「第1特性線」に該当し、上限目標インバランス率BH(%)が本発明にいう「第2パラメータの上限目標値」に該当し、特性線LXLが本発明にいう「第2特性線」に該当し、特性線LXHが本発明にいう「第3特性線」に該当し、下限目標インバランス率BL(%)が本発明にいう「第2パラメータの下限目標値」に該当する。
次に、強制アクティブ制御について説明する。強制アクティブ制御は、最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒の空燃比ずれを減少するような制御、所謂逆アクティブ制御である。
図11は、強制アクティブ制御を実行していないとき(実行前)と実行したとき(実行後)とで、インバランス率を比較するための表である。ここで(A)、(B)に示される燃料量と空燃比の値は全て、ストイキ制御の結果、トータルガスの空燃比がストイキ(14.5)に収束した後の値である。
図11(A)は、成行状態においてインバランスがあり且つ強制アクティブ制御実行前の状態を示す。図から分かるように、燃料量は全気筒共に1であるが、#1気筒の空気系異常に起因して空気量に違いが生じており、#1気筒のみ13、他の気筒は15となっている。よって空燃比も#1気筒のみ13、他の気筒は15となっている。よってインバランス率は15/13=1.15=15%である。#1気筒に空燃比のリッチずれが生じている。
なおこの状態は、例えば#1気筒において気筒別吸気通路(枝管4、吸気ポート)にデポジット等による詰まりが生じたり、吸気弁の開弁不良が生じたりしたときなどに起こり得る。
図11(B)は、図11(A)の状態から強制アクティブ制御を実行したときの状態を示す。このとき、#1気筒のリッチずれを減少するよう、#1気筒のみの燃料量が強制的に減量される。こうした減量とストイキ制御の結果、燃料量は#1気筒のみ0.91、他の気筒は1.03となり、空燃比は#1気筒のみ14.28、他の気筒は14.56となる。よってインバランス率は14.56/14.28=1.02=2%となる。
燃料量に着目すると、燃料量のインバランス率は1.03/0.91=1.13=13%である。これに対し図11(A)に示した強制アクティブ制御実行前だと、燃料量のインバランス率は1/1=1=0%である。強制アクティブ制御の実行により、燃料量のインバランス率で13%分だけ、リッチずれを起こしている#1気筒の燃料量が強制的に減量されたこととなる。
そこでこの燃料量のインバランス率=13%を、本実施形態における強制アクティブ制御による空燃比ずれの減少量、すなわち強制アクティブ制御量Bfとする。つまりある1気筒にリッチずれが生じている場合、その1気筒のみに対し、燃料量のインバランス率で13%分だけ、燃料量の強制減量がなされる。なお13%という値は例示であり適宜変更可能である。
かかる強制アクティブ制御量Bfは一定値として予めECU20に記憶される。また、図10に示した強制アクティブ制御実行時の特性線LXHA,LXLAは、同一の強制アクティブ制御量Bfで強制アクティブ制御を実行したときの特性線である。
ところで、強制アクティブ制御を実行するには、全気筒のうち最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒、すなわち強制アクティブ制御の実行対象となる1気筒(これを強制アクティブ気筒という)を特定する必要がある。そこで本実施形態では、かかる特定を以下の方法で行う。
図4に示すように、1エンジンサイクル中において#1、#3、#4、#2気筒の順に点火および燃焼が行われ、これら各気筒の排気空燃比に応じて触媒前センサ出力A/Fが変化する。図中、TDCは圧縮上死点を意味する。図示例は、成行状態において#4気筒にリッチずれインバランスが発生している場合を示す。図示するように、#4気筒の排ガスを触媒前センサ17が受けたときに触媒前センサ出力A/Fが比較的急激にリッチ側に減少し、それ以外のときでは触媒前センサ出力A/Fが比較的緩やかにリーン側に増大している。
よって本実施形態では、触媒前センサ出力A/Fおよび出力差ΔA/Fと各気筒との対応付けを行い、気筒毎に出力差ΔA/Fの平均値を求めると共に、この平均値がマイナス側に最も大きい気筒を強制アクティブ気筒として特定する。
なお、代替的もしくは付加的に、最も大きいリーンずれインバランスが発生している1気筒を強制アクティブ気筒とし、この強制アクティブ気筒に対し、燃料噴射量を強制的に増量する強制アクティブ制御を実行してもよい。この場合、気筒毎の出力差ΔA/Fnの平均値がプラス側に最も大きい気筒を強制アクティブ気筒として特定する。
なお、強制アクティブ気筒の特定方法は公知方法も含め他の方法も可能である。例えば図4に示すように、触媒前センサ出力A/Fの最大ピークおよび最小ピークとクランク角との関係から強制アクティブ気筒を特定してもよい。
次に、本実施形態のばらつき異常検出のより具体的な検出処理について説明する。
まず、本実施形態の基本的処理である出力変動パラメータXの算出処理について説明する。当該算出処理はECU20が図12に示すようなルーチンを所定の演算周期毎に繰り返し実行することによりなされる。
まずステップS101において、今回の演算時期ないしタイミングnにおける触媒前センサ出力A/Fが取得される。そして今回のタイミングにおけるセンサ出力差ΔA/Fが前式(2)より算出される。ここで触媒前センサ出力A/Fおよびセンサ出力差ΔA/Fの両値には、両値をもたらした排ガスの排出先の気筒の番号が対応づけられ、両値と気筒番号とがセットでECU20に記憶される。これは、後に強制アクティブ気筒を特定するためである。
次いでステップS102において、今回のタイミングにおけるセンサ出力差ΔA/Fがゼロより大きいか否かが判断される。
ゼロより大きい場合、すなわち今回タイミングのセンサ出力差(傾き)ΔA/Fがプラスであり、触媒前センサ出力の増加時の値である場合には、ステップS103で今回のタイミングにおけるプラスのセンサ出力差ΔA/Fが積算され、その積算値ΣΔA/Fn+が次式(3)より算出される。
Figure 0005796592
そしてステップS104において、プラスのセンサ出力差ΔA/Fの積算回数C1の値が1だけ増加(インクリメント)される。
他方、ステップS102において、今回のタイミングにおけるセンサ出力差ΔA/Fがゼロ以下の場合、すなわち今回タイミングのセンサ出力差(傾き)ΔA/Fがゼロまたはマイナスであり、触媒前センサ出力の無変化時または減少時の値である場合には、ステップS105で今回のタイミングにおけるマイナスのセンサ出力差ΔA/Fが積算され、その積算値ΣΔA/Fn−が次式(4)より算出される。
Figure 0005796592
そしてステップS106において、マイナスのセンサ出力差ΔA/Fの積算回数C1の値が1だけ増加(インクリメント)される。
次いで、ステップS107において、今回のタイミングにおけるクランク角θが、1エンジンサイクル(0〜720°CA)中の基準クランク角である0°CAであるか否かが判断される。この基準クランク角は、1エンジンサイクル中のセンサ出力差ΔA/Fの平均値を算出するタイミングを規定する。なお基準クランク角は0°CA以外の値に定めることも可能である。本実施形態の場合、基準クランク角である0°CAは#1気筒の圧縮上死点に等しくされている(図4参照)。
クランク角θが0°CAでない場合、ルーチンが終了される。他方、クランク角θが0°CAである場合、ステップS108において、今回の1エンジンサイクル終了時点におけるセンサ出力差ΔA/Fの平均値が算出されると共に、この平均値が積算される。まずプラスのセンサ出力差ΔA/Fについては、プラスのセンサ出力差の積算値ΣΔA/Fn+が積算回数C1で除算されてエンジンサイクル毎の平均値Rm+(=(ΣΔA/Fn+)/C1)が算出される。そしてこの平均値Rm+が、エンジンサイクル毎の平均値の積算値に加算され、平均値Rm+の積算値ΣRm+が求められる。積算値ΣRm+は次式(5)より算出される。
Figure 0005796592
同様に、マイナスのセンサ出力差ΔA/Fについては、マイナスのセンサ出力差の積算値ΣΔA/Fn−が積算回数C1で除算されてエンジンサイクル毎の平均値Rm−(=(ΣΔA/Fn−)/C1)が算出される。そしてこの平均値Rm−が、エンジンサイクル毎の平均値の積算値に加算され、平均値Rm−の積算値ΣRm−が求められる。積算値ΣRm−は次式(6)より算出される。
Figure 0005796592
次に、ステップS109において、エンジンサイクル毎のプラス平均値Rm+とマイナス平均値Rm−の積算回数C2、C2の値が1ずつ増加(インクリメント)される。
この後ステップS110において、プラスのセンサ出力差の積算値ΣΔA/Fn+とマイナスのセンサ出力差の積算値ΣΔA/Fn−との値がゼロにクリアされる。そしてステップS111において、プラスのセンサ出力差の積算回数C1とマイナスのセンサ出力差の積算回数C1との値がゼロにクリアされる。
次いでステップS112において、エンジンサイクル毎のプラス平均値の積算回数C2が所定のしきい値M以上に達し、且つエンジンサイクル毎のマイナス平均値の積算回数C2が所定のしきい値M以上に達したか否かが判断される。本実施形態においては例えばM=M=50とされる。ノーの場合にはルーチンが終了される。
他方、イエスの場合には、ステップS113において、積算値ΣRm+を積算回数C2で除してなるMエンジンサイクル中の平均値(ΣRm+)/C2と、積算値ΣRm−を積算回数C2で除してなるMエンジンサイクル中の平均値(ΣRm−)/C2とが算出される。そしてこれら両平均値に基づき出力変動パラメータXが算出される。
本実施形態では、両平均値の絶対値の平均値が出力変動パラメータXとして算出される。但し他の値も可能であり、例えば両平均値の絶対値のうち大きい方、あるいは両平均値の絶対値の和を出力変動パラメータXとして算出してもよい。こうして出力変動パラメータXが算出されたならばルーチンが終了される。
次に、本実施形態のばらつき異常検出処理について説明する。当該検出処理はECU20により、図13のフローチャートに表されるようなアルゴリズムに従って実行される。
まずステップS201において、ばらつき異常検出を実行するのに適した所定の前提条件が成立したか否かが判断される。例えば次の各条件が成立した場合に前提条件が成立する。
(1)エンジンの暖機が終了している。
(2)触媒前センサ17および触媒後センサ18が活性化している。
(3)上流触媒11および下流触媒19が活性化している。
(4)エンジンの回転数Neと負荷KLが所定範囲内にある。例えば回転数Neが1200〜2000(rpm)の範囲内にあり、且つ負荷KLが40〜60(%)の範囲内にある。
(5)ストイキ制御中である。
なお前提条件については他の例も可能である。例えば、(6)エンジンが定常運転中である、という条件を加えてもよい。
前提条件が成立してなければ待機し、前提条件が成立したならばステップS202に進む。なおここでは、S202以降の各ステップは前提条件が成立している場合に限って実行されるものとする。
ステップS202では、強制アクティブ制御を実行していないときの成行状態での出力変動パラメータXの値が算出される。この算出は図12に示したルーチンの実行によりなされる。
ステップS203においては、算出された出力変動パラメータXの値が一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの間の値であるか否か、すなわちα1L<X≦α1Hの範囲内にあるか否かが判断される。このような判断もしくは判定を一次判定という。
α1L<X≦α1Hの範囲内にある場合、いずれかの1気筒で上記のグレーゾーンにあるような空燃比ずれが起きていると予想される。従ってこの場合、ステップS204において、強制アクティブ気筒が特定される。このとき、図12のルーチンのステップS101で取得された、センサ出力差ΔA/Fと気筒番号との組データが利用される。
例えば、気筒番号毎のセンサ出力差ΔA/Fの平均値(プラスかマイナスかを問わない)が求められ、この平均値の絶対値が最も大きい気筒が強制アクティブ気筒として特定される。図4から理解されるように、成行状態でリッチずれインバランスが発生している#4気筒のセンサ出力差ΔA/Fの平均値の絶対値は、他の気筒のそれよりも大きい。よってこの方法で強制アクティブ気筒を特定することが可能である。
ここで、強制アクティブ気筒が成行状態でリッチずれインバランスしているのか、あるいはリーンずれインバランスしているのかの特定も、併せて実行される。このとき、強制アクティブ気筒のセンサ出力差ΔA/Fの平均値がプラスであればリーンずれインバランス、マイナスであればリッチずれインバランスと特定される。
次に、ステップS205において、強制アクティブ制御が実行される。すなわち強制アクティブ気筒に対して、その空燃比ずれを減少するよう、燃料噴射量が所定量減量または増量される。このとき、ステップS204で強制アクティブ気筒がリッチずれインバランスと特定されていれば、そのリッチずれを減少するよう燃料噴射量が減量される。逆に、ステップS204で強制アクティブ気筒がリーンずれインバランスと特定されていれば、そのリーンずれを減少するよう燃料噴射量が増量される。
ステップS206において、強制アクティブ制御が実行されているときの出力変動パラメータXの値が算出される。この算出は再び、図12に示したルーチンの実行によりなされる。
ステップS207においては、算出された出力変動パラメータXの値が二次判定値α2と比較され、その大小が判断される。このような判断もしくは判定を二次判定という。
出力変動パラメータXの値が二次判定値α2以下の場合、ステップS208においてばらつき異常なし、すなわち正常と判定される。
他方、出力変動パラメータXの値が二次判定値α2より大きい場合、ステップS209においてばらつき異常あり、すなわち異常と判定される。このときにはチェックランプ等の警告装置が起動され、異常の事実がユーザに知らされ、ユーザに対し修理が促される。
ところで、ステップS203において、成行状態の出力変動パラメータXの値がα1L<X≦α1Hの範囲内にない場合、明らかな正常状態または異常状態であることが予想される。従ってこの場合、ステップS210において、出力変動パラメータXの値が一次判定下限値α1Lと比較され、正常または異常が直接判定される。
すなわち、出力変動パラメータXの値が一次判定下限値α1L以下の場合、ステップS210においてばらつき異常なし、すなわち正常と判定される。
他方、出力変動パラメータXの値が一次判定下限値α1Lより大きい場合、これは、出力変動パラメータXの値が一次判定上限値α1Hより大きいことを意味するから、ステップS212においてばらつき異常あり、すなわち異常と判定される。
なお、正常または異常を直接判定する際の判定方法は、ここで述べたような一次判定下限値α1Lのみと比較する方法のほか、一次判定上限値α1Hのみと比較する方法、一次判定下限値α1Lおよび一次判定上限値α1Hの両方と比較する方法等が可能である。
このように本実施形態では、ECU20が次のステップ(F)をも実行する。
(F)ステップ(B)において出力変動パラメータXが一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの間の値でないと判定されたとき、当該出力変動パラメータXを一次判定上限値α1Hおよび一次判定下限値α1Lの少なくとも一方と比較して、ばらつき異常の有無を判定するステップ。
次に、本実施形態の変形実施例を説明する。
まず第1の変形実施例について説明する。上記の基本実施例においては、S202以降の各ステップを前提条件が成立している場合に限って実行することとした。
一方、図14に示すように、強制アクティブ制御の実行中に前提条件が一旦非成立となり(t1)、強制アクティブ制御が停止もしくは中断され(仮想線で示す)、その後前提条件が再成立して強制アクティブ制御が再開される(t2)場合がある。この前提条件の非成立および再成立の原因として、エンジンの回転数Neと負荷KLが一旦所定範囲から外れ、その後所定範囲に入る場合が挙げられる。強制アクティブ制御が停止されている間(t1〜t2)は当然に、出力変動パラメータXの算出が停止され、当該算出に要するデータの取得も停止される。
強制アクティブ制御が停止状態から再開されたとき、空燃比フィードバック制御と各センサ出力が落ち着くまでに例えば5〜10エンジンサイクル程度の時間がかかる。このため、強制アクティブ制御が再開された直後の所定時間の間(t2〜t3)は、信頼性の観点から、出力変動パラメータXの算出とデータの取得を停止している(仮想線で示す)。
しかしこうすると、前記所定時間の間(t2〜t3)で、前提条件が成立しているにも拘わらず出力変動パラメータXの算出とデータの取得を停止することとなり、出力変動パラメータXの算出機会、データの取得機会ひいては異常検出の機会を逸してしまう。
そこで本実施例においては、前記ステップ(D)の実行中に前提条件が非成立となったとき、出力変動パラメータXの算出(具体的にはそのためのデータ取得)は停止する一方、強制アクティブ制御は停止せず継続して実行する(実線で示す)。
強制アクティブ制御を継続して実行するので、前提条件が再成立した直後においても空燃比フィードバック制御と各センサ出力は適切な状態もしくは値に落ち付いている。よって、本実施例では、前提条件が再成立した時点(t2)から出力変動パラメータXの算出、具体的にはデータ取得が開始され(実線で示す)、これにより出力変動パラメータXの算出機会、データの取得機会ひいては異常検出の機会をより多く確保することが可能である。
しかも、強制アクティブ制御は空燃比ずれを減少し、インバランス状態を軽減させるような制御なので、排気エミッションやドライバビリティをむしろ向上させる。従って前提条件非成立中に強制アクティブ制御を実行しても、排気エミッションやドライバビリティへの影響を少なくすることができる。
次に、第2の変形実施例について説明する。
上記の基本実施例においては、ストイキ制御中に出力変動パラメータX,Xが算出される。またストイキ制御は、図15に示すように、触媒前センサ17の出力(空燃比A/Ffで表す)をストイキに一致させるような空燃比メインフィードバック制御と、触媒後センサ18の出力(出力電圧Vrで表す)をストイキに一致させるような空燃比サブフィードバック制御とからなる。
知られているように(例えば特開2009−30455号公報参照)、ある1気筒において、空燃比がストイキから比較的大きくリッチ側にずれるリッチずれが発生すると、図15(A)に示すように、当該気筒から発生される水素の影響で、触媒前センサ出力A/Ffが真の空燃比A/Fzからリッチ側にずれる。その一方で触媒前センサ出力A/Ffは空燃比メインフィードバック制御によりストイキ近傍に維持される。
他方、水素が上流触媒11を通過するときに除去されるので、触媒後センサ出力Vrは真の空燃比A/Fzすなわちストイキよりリーンな空燃比を指し示す。従って触媒後センサ出力Vrはストイキに対しリーン側にずれる。
この後、図15(B)に示すように、空燃比サブフィードバック制御に関する学習値Krが、触媒後センサ出力Vrのリーンずれを解消すべく、燃料噴射量をリッチ側(増大側)に補正するような値(プラスの値)に徐々に更新され、やがて収束する。つまり触媒後センサ出力Vrのリーンずれ量に相当する分だけ、学習値Krがプラス側に変更される。これにより、図15(C)に示すようにリーンずれが解消される。
ところで、図15(B)に示すように、強制アクティブ制御の開始前に学習値Krが収束していた場合、強制アクティブ制御を実行するとインバランス率が変化するので、これに伴って学習値Krが仮想線aで示すように現状に見合わない不適切な値に更新されてしまう。そして強制アクティブ制御の終了後、学習値Krが適切な値に更新されるまでの間、不適切な学習値Krによって空燃比サブフィードバック制御が実行されてしまい、排気エミッションが悪化する虞がある。
これを図15(D)の概念図を用いて説明する。ある1気筒のリッチずれを減少するように強制アクティブ制御を実行すると、水素影響に起因した真の空燃比A/Fzに対する触媒前センサ出力A/Ffのリッチずれ量が減少する。よって触媒後センサ出力Vrのストイキに対するリーンずれ量も減少する。この減少したリーンずれを解消するよう学習値Krが更新されるので、学習値Krの値は、図15(B)に仮想線aで示すように、減少することとなる。しかし、この減少した学習値Krは、強制アクティブ制御の終了後にはもはや不適切な値となる。
そこで本実施例においては、ステップ(D)の実行中、学習値Krを、強制アクティブ制御による空燃比ずれの減少量に応じた分だけ補正する。例えば空燃比ずれがリッチずれである場合、強制アクティブ制御によるリッチずれの減少量である強制アクティブ制御量Bf相当だけ、学習値Krを減少側に補正する。例えば、学習値Krを、その1(%)だけ少ない0.99Krに補正する。なお、強制アクティブ制御量Bfが予め定められているので、学習値Krの補正量も予め定められた値とすることができる。
補正は、強制アクティブ制御の開始時点から終了時点まで継続して行う。またその間、強制アクティブ制御の開始直前の学習値Krを補正し、補正後の学習値Krを用いて空燃比サブフィードバック制御を行う。
こうすることで、図15(B)に実線で示すように、強制アクティブ制御の実行中に学習値Krが不適切な値に更新されてしまうことを回避でき、強制アクティブ制御の終了後に不適切な学習値Krによって空燃比サブフィードバック制御が開始もしくは実行され、排気エミッションが悪化してしまうのを回避できる。
一方、こうすると強制アクティブ制御の実行中に学習値Krを元の適切な値に維持できる。図15(D)に示すように、補正後は、触媒後センサ出力Vrのストイキに対するずれが実質的にないので、学習値Krは変化しない。よって、図15(E)に示すように、強制アクティブ制御の実行中も学習値Krの更新は停止せず、継続して実行される。
本実施例に係るばらつき異常検出処理のフローチャートを図16に示す。当該検出処理は図13に示した基本実施例の検出処理と大略同様であり、同一のステップについては符号を300番台に変更して図示するに止め、説明を割愛する。
本実施例の検出処理が基本実施例の検出処理と異なるのは、ステップS305とステップS306の間にステップS305Aが追加されている点のみである。
すなわち、ステップS305において強制アクティブ制御が実行されたとき、ステップS305Aにおいて空燃比サブフィードバック制御に関する学習値Krが補正される。このとき、空燃比ずれを起こしている強制アクティブ気筒の空燃比ずれがリッチずれであれば、学習値Krが例えば0.99Krに補正され、空燃比ずれがリーンずれであれば、学習値Krが例えば1.01Krに補正される。
なお、この第2の変形実施例に関する特徴は、第1の変形実施例と組み合わせることも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば上記の数値は例示であり、種々の変更が可能である。また上記の説明において、リッチ側とリーン側の一方についてしか説明していない箇所があるが、一方への説明が他方へも適用可能であることが、当業者によって容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
6 排気管
11 上流触媒
12 インジェクタ
14 排気マニフォールド
17 触媒前センサ
18 触媒後センサ
X 出力変動パラメータ
B インバランス率
α1H 一次判定上限値
α1L 一次判定下限値
α2 二次判定値
LXH,LXL,LXHA,LXLA 特性線
Kr 学習値

Claims (5)

  1. 複数の気筒に共通の排気通路に設置された空燃比センサの出力変動度合いに相関する第1パラメータを算出し、算出された前記第1パラメータに基づいて気筒間空燃比ばらつき異常を検出する多気筒内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置であって、
    (A)前記第1パラメータを算出するステップと、
    (B)算出された前記第1パラメータが、所定の一次判定上限値および一次判定下限値の間の値であるか否かを判定するステップと、
    (C)算出された前記第1パラメータが前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の間の値であると判定されたとき、最も大きい空燃比ずれを起こしている1気筒に対し、その空燃比ずれを減少するように空燃比を変更する強制アクティブ制御を実行するステップと、
    (D)前記強制アクティブ制御の実行中に前記第1パラメータを算出するステップと、
    (E)前記強制アクティブ制御の実行中に算出された前記第1パラメータを、所定の二次判定値と比較して、前記第1パラメータが前記二次判定値よりも出力変動度合いが大きい側にある場合にばらつき異常ありと判定するステップと、
    を実行するように構成されており、
    前記二次判定値が、前記空燃比センサが公差下限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行中であるときの、前記第1パラメータと、気筒間空燃比ばらつき度合いを表す第2パラメータとの関係を表す第1特性線上において、前記第2パラメータの所定の上限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められており、
    前記一次判定下限値が、前記空燃比センサが公差下限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行されてないときの、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの関係を表す第2特性線上において、前記第2パラメータの前記上限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められており、
    前記一次判定上限値が、前記空燃比センサが公差上限品であり、且つ前記強制アクティブ制御が実行されてないときの、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの関係を表す第3特性線上において、前記第2パラメータの所定の下限目標値に対応した前記第1パラメータの値として、予め定められており、
    前記第1特性線上において、前記二次判定値に対応する前記第2パラメータの値が、異常検出が要求される前記第2パラメータの下限値と等しいかこれよりも小さい
    ことを特徴とする気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
  2. (F)前記ステップ(B)において前記第1パラメータが前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の間の値でないと判定されたとき、当該第1パラメータを前記一次判定上限値および前記一次判定下限値の少なくとも一方と比較して、ばらつき異常の有無を判定するステップ、をさらに実行するように構成された
    ことを特徴とする請求項に記載の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
  3. 前記ステップ(D)の実行中に、これを実行するための所定の前提条件が非成立となったとき、前記第1パラメータの算出は停止する一方、前記強制アクティブ制御は停止せず継続して実行する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
  4. 前記前提条件が非成立状態から再成立したとき、その再成立時点から前記第1パラメータの算出を開始する
    ことを特徴とする請求項に記載の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
  5. 前記ステップ(D)の実行中に、前記空燃比センサの出力に基づく空燃比メインフィードバック制御と、前記空燃比センサの下流側の前記排気通路に触媒を挟んで設置された別の空燃比センサの出力に基づく空燃比サブフィードバック制御とを併せて実行し、且つ、前記空燃比サブフィードバック制御に関する学習値を、前記強制アクティブ制御による空燃比ずれの減少量に応じた分だけ補正する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置。
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