JP2970144B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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- JP2970144B2 JP2970144B2 JP32076491A JP32076491A JP2970144B2 JP 2970144 B2 JP2970144 B2 JP 2970144B2 JP 32076491 A JP32076491 A JP 32076491A JP 32076491 A JP32076491 A JP 32076491A JP 2970144 B2 JP2970144 B2 JP 2970144B2
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の空燃比制
御装置に係り、詳しくは、空燃比センサを用いて空燃比
フィードバックする空燃比制御装置に関するものであ
る。
御装置に係り、詳しくは、空燃比センサを用いて空燃比
フィードバックする空燃比制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の空燃比制御装置が特開
平3−185244号公報に示されている。これは、排
気ガス中の空燃比をリニアに検出する空燃比センサを設
け、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリ
ッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定し、目標空燃
比と空燃比センサによる検出空燃比との偏差を求め、そ
の偏差を小さくすべく基本燃料噴射量を補正するもので
ある。
平3−185244号公報に示されている。これは、排
気ガス中の空燃比をリニアに検出する空燃比センサを設
け、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリ
ッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定し、目標空燃
比と空燃比センサによる検出空燃比との偏差を求め、そ
の偏差を小さくすべく基本燃料噴射量を補正するもので
ある。
【0003】一方、空燃比制御において学習制御が採用
されており、この学習制御を前記公報に示すシステムに
採用する際には、図11に示すように、目標空燃比の反
転タイミング毎(t1,t2,…)に空燃比補正係数F
AFの前回値Pi-1 と今回値Pi の平均値FAFAV
(=(Pi-1 +Pi )/2)を算出し、この平均値FA
FAVと理論空燃比λ=1とのズレ量τを求めてこのズ
レ量τにより学習値KGを更新することが考えられる。
されており、この学習制御を前記公報に示すシステムに
採用する際には、図11に示すように、目標空燃比の反
転タイミング毎(t1,t2,…)に空燃比補正係数F
AFの前回値Pi-1 と今回値Pi の平均値FAFAV
(=(Pi-1 +Pi )/2)を算出し、この平均値FA
FAVと理論空燃比λ=1とのズレ量τを求めてこのズ
レ量τにより学習値KGを更新することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、学習値KG
の更新にあたり、空燃比センサの出力が外乱により大幅
に乱れた場合には適切な更新動作を行うことができな
い。この外乱の要因としては、アクセルペダルの急激な
操作等の運転状態の変化やエバポパージや電気的ノイズ
等の予期せぬ空燃比変動による誤動作等がある。
の更新にあたり、空燃比センサの出力が外乱により大幅
に乱れた場合には適切な更新動作を行うことができな
い。この外乱の要因としては、アクセルペダルの急激な
操作等の運転状態の変化やエバポパージや電気的ノイズ
等の予期せぬ空燃比変動による誤動作等がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、外乱により学
習値が損なわれることが防止できる内燃機関の空燃比制
御装置を提供することにある。
習値が損なわれることが防止できる内燃機関の空燃比制
御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、図12に示
すように、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁M1
と、内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化する
ための触媒M2と、内燃機関の運転状態を検出する運転
状態検出手段M3と、前記触媒M2の上流側に設けら
れ、排気ガス中の空燃比をリニアに検出する空燃比セン
サM4と、前記運転状態検出手段M3による内燃機関の
運転状態に応じた前記燃料噴射弁M1による基本燃料噴
射量を算出する基本燃料噴射量算出手段M5と、強制的
に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリッチ側とリ
ーン側になる目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段
M6と、前記目標空燃比設定手段M6による目標空燃比
と前記空燃比センサM4による空燃比との偏差を求め、
その偏差を小さくするための空燃比補正値を算出する空
燃比補正値算出手段M7と、前記空燃比センサM4によ
る空燃比と理論空燃比との空燃比ズレ量を修正するため
の学習値を記憶した学習値記憶手段M8と、前記基本燃
料噴射量算出手段M5による基本燃料噴射量を、前記空
燃比補正値算出手段M7による空燃比補正値と前記学習
値記憶手段M8の学習値とにより補正する燃料噴射量補
正手段M9と、前記目標空燃比設定手段M6による目標
空燃比の反転タイミングにおいて前記空燃比センサM4
による空燃比が所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に
追従して空燃比センサM4による空燃比が反転したとき
のみ、前記空燃比センサM4による空燃比と理論空燃比
とのズレ量を小さくすべく前記学習値記憶手段M8の学
習値を更新する学習値更新手段M10とを備えた内燃機
関の空燃比制御装置をその要旨とするものである。
すように、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁M1
と、内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化する
ための触媒M2と、内燃機関の運転状態を検出する運転
状態検出手段M3と、前記触媒M2の上流側に設けら
れ、排気ガス中の空燃比をリニアに検出する空燃比セン
サM4と、前記運転状態検出手段M3による内燃機関の
運転状態に応じた前記燃料噴射弁M1による基本燃料噴
射量を算出する基本燃料噴射量算出手段M5と、強制的
に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリッチ側とリ
ーン側になる目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段
M6と、前記目標空燃比設定手段M6による目標空燃比
と前記空燃比センサM4による空燃比との偏差を求め、
その偏差を小さくするための空燃比補正値を算出する空
燃比補正値算出手段M7と、前記空燃比センサM4によ
る空燃比と理論空燃比との空燃比ズレ量を修正するため
の学習値を記憶した学習値記憶手段M8と、前記基本燃
料噴射量算出手段M5による基本燃料噴射量を、前記空
燃比補正値算出手段M7による空燃比補正値と前記学習
値記憶手段M8の学習値とにより補正する燃料噴射量補
正手段M9と、前記目標空燃比設定手段M6による目標
空燃比の反転タイミングにおいて前記空燃比センサM4
による空燃比が所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に
追従して空燃比センサM4による空燃比が反転したとき
のみ、前記空燃比センサM4による空燃比と理論空燃比
とのズレ量を小さくすべく前記学習値記憶手段M8の学
習値を更新する学習値更新手段M10とを備えた内燃機
関の空燃比制御装置をその要旨とするものである。
【0007】
【作用】基本燃料噴射量算出手段M5は運転状態検出手
段M3による内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射弁M
1による基本燃料噴射量を算出する。又、目標空燃比設
定手段M6は強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比
に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定し、
空燃比補正値算出手段M7は目標空燃比設定手段M6に
よる目標空燃比と空燃比センサM4による空燃比との偏
差を求め、その偏差を小さくするための空燃比補正値を
算出する。そして、燃料噴射量補正手段M9は基本燃料
噴射量算出手段M5による基本燃料噴射量を、空燃比補
正値算出手段M7による空燃比補正値と学習値記憶手段
M8の学習値とにより補正する。又、学習値更新手段M
10は、目標空燃比設定手段M6による目標空燃比の反
転タイミングにおいて空燃比センサM4による空燃比が
所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に追従して空燃比
センサM4による空燃比が反転したときのみ、空燃比セ
ンサM4による空燃比と理論空燃比とのズレ量を小さく
すべく学習値記憶手段M8の学習値を更新する。つま
り、学習値の更新にあたり、空燃比センサM4による空
燃比が外乱により大幅に乱れた場合にはその学習値更新
動作が禁止される。
段M3による内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射弁M
1による基本燃料噴射量を算出する。又、目標空燃比設
定手段M6は強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比
に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定し、
空燃比補正値算出手段M7は目標空燃比設定手段M6に
よる目標空燃比と空燃比センサM4による空燃比との偏
差を求め、その偏差を小さくするための空燃比補正値を
算出する。そして、燃料噴射量補正手段M9は基本燃料
噴射量算出手段M5による基本燃料噴射量を、空燃比補
正値算出手段M7による空燃比補正値と学習値記憶手段
M8の学習値とにより補正する。又、学習値更新手段M
10は、目標空燃比設定手段M6による目標空燃比の反
転タイミングにおいて空燃比センサM4による空燃比が
所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に追従して空燃比
センサM4による空燃比が反転したときのみ、空燃比セ
ンサM4による空燃比と理論空燃比とのズレ量を小さく
すべく学習値記憶手段M8の学習値を更新する。つま
り、学習値の更新にあたり、空燃比センサM4による空
燃比が外乱により大幅に乱れた場合にはその学習値更新
動作が禁止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
従って説明する。図1は、4気筒4サイクル型火花点火
式内燃機関1の燃料噴射制御システムに本発明が適用さ
れた例を示している。内燃機関1の吸気系において、エ
アクリーナ2と吸気管3とサージタンク4とインテーク
マニホールド5a,5b,5c,5dとが順に接続さ
れ、空気がエアクリーナ2から吸気管3内に流入してサ
ージタンク4及びインテークマニホールド5a,5b,
5c,5dを介して機関本体6の各気筒の燃焼室内に供
給される。又、吸気管3にはスロットルバルブ7が設け
られている。さらに、インテークマニホールド5a,5
b,5c,5dには燃料噴射弁8a,8b,8c,8d
が配置され、この燃料噴射弁8a,8b,8c,8dか
ら燃料タンクからの燃料が噴射され、吸入空気と混合し
て混合気を形成して各気筒の燃焼室内に供給される。機
関本体6には点火プラグ9a,9b,9c,9dが配置
され、このプラグ9a,9b,9c,9dの点火動作に
より各燃焼室において混合気が燃焼する。
従って説明する。図1は、4気筒4サイクル型火花点火
式内燃機関1の燃料噴射制御システムに本発明が適用さ
れた例を示している。内燃機関1の吸気系において、エ
アクリーナ2と吸気管3とサージタンク4とインテーク
マニホールド5a,5b,5c,5dとが順に接続さ
れ、空気がエアクリーナ2から吸気管3内に流入してサ
ージタンク4及びインテークマニホールド5a,5b,
5c,5dを介して機関本体6の各気筒の燃焼室内に供
給される。又、吸気管3にはスロットルバルブ7が設け
られている。さらに、インテークマニホールド5a,5
b,5c,5dには燃料噴射弁8a,8b,8c,8d
が配置され、この燃料噴射弁8a,8b,8c,8dか
ら燃料タンクからの燃料が噴射され、吸入空気と混合し
て混合気を形成して各気筒の燃焼室内に供給される。機
関本体6には点火プラグ9a,9b,9c,9dが配置
され、このプラグ9a,9b,9c,9dの点火動作に
より各燃焼室において混合気が燃焼する。
【0009】内燃機関1の排気系において、イグゾース
トマニホールド10を介して排気管12が接続され、こ
の排気管12には三元触媒11が配置されている。よっ
て、内燃機関1の排気ガスは三元触媒11を通して排出
される。又、各点火プラグ9a,9b,9c,9dは、
ディストリビュータ13から点火回路14との協働によ
り配電される高電圧を受けて点火する。さらに、三元触
媒11はイグゾーストマニホールド10からの排気ガス
中の有害成分(CO、HC、NOx等)を低減する役割
を果たす。
トマニホールド10を介して排気管12が接続され、こ
の排気管12には三元触媒11が配置されている。よっ
て、内燃機関1の排気ガスは三元触媒11を通して排出
される。又、各点火プラグ9a,9b,9c,9dは、
ディストリビュータ13から点火回路14との協働によ
り配電される高電圧を受けて点火する。さらに、三元触
媒11はイグゾーストマニホールド10からの排気ガス
中の有害成分(CO、HC、NOx等)を低減する役割
を果たす。
【0010】ディストリビュータ13には回転数センサ
15が配設され、この回転数センサ15は、機関本体6
の出力軸の現実の回転数(内燃機関1の現実の回転数に
相当する)を検出し、この検出結果に比例する周波数に
てパルス信号を順次発生する。ただし、回転数センサ1
5からのパルス信号の発生数は、内燃機関1の2回転
(即ち、720度クランク角)あたり、24個である。
15が配設され、この回転数センサ15は、機関本体6
の出力軸の現実の回転数(内燃機関1の現実の回転数に
相当する)を検出し、この検出結果に比例する周波数に
てパルス信号を順次発生する。ただし、回転数センサ1
5からのパルス信号の発生数は、内燃機関1の2回転
(即ち、720度クランク角)あたり、24個である。
【0011】スロットルセンサ16は、スロットルバル
ブ7の現実の開度を検出し開度検出信号を出力する。
又、スロットルセンサ16は、アイドルスイッチをも内
蔵しており、このアイドルスイッチは、スロットルバル
ブ7の全閉時にこれを検出し全閉検出信号を出力する。
負圧センサ17は、吸気管3内のスロットルバルブ7の
下流に生ずる現実の負圧を検出し負圧検出信号を出力す
る。
ブ7の現実の開度を検出し開度検出信号を出力する。
又、スロットルセンサ16は、アイドルスイッチをも内
蔵しており、このアイドルスイッチは、スロットルバル
ブ7の全閉時にこれを検出し全閉検出信号を出力する。
負圧センサ17は、吸気管3内のスロットルバルブ7の
下流に生ずる現実の負圧を検出し負圧検出信号を出力す
る。
【0012】水温センサ18は、機関本体6の冷却系統
内の現実の冷却水温を検出し、水温検出信号を出力す
る。吸気温センサ19は、吸気管3内のスロットルバル
ブ7の上流に流入する空気流の現実の温度を吸気温検出
信号として発生する。リニア空燃比センサ20は、排気
管12内の三元触媒11の上流における空燃比を検出し
空燃比検出信号を出力する。ここで、同空燃比検出信号
は、機関本体6に供給される混合気の現実の空燃比λに
対しリニアな値をとる。酸素濃度センサ21は、排気管
12内の三元触媒11の下流における排気ガス中の現実
の未燃焼酸素濃度を検出し酸素濃度検出信号として発生
する。ここで、この酸素濃度センサ21からの酸素濃度
検出信号は、空燃比λが理論空燃比λo に対しリッチか
リーンであるかを表す。
内の現実の冷却水温を検出し、水温検出信号を出力す
る。吸気温センサ19は、吸気管3内のスロットルバル
ブ7の上流に流入する空気流の現実の温度を吸気温検出
信号として発生する。リニア空燃比センサ20は、排気
管12内の三元触媒11の上流における空燃比を検出し
空燃比検出信号を出力する。ここで、同空燃比検出信号
は、機関本体6に供給される混合気の現実の空燃比λに
対しリニアな値をとる。酸素濃度センサ21は、排気管
12内の三元触媒11の下流における排気ガス中の現実
の未燃焼酸素濃度を検出し酸素濃度検出信号として発生
する。ここで、この酸素濃度センサ21からの酸素濃度
検出信号は、空燃比λが理論空燃比λo に対しリッチか
リーンであるかを表す。
【0013】マイクロコンピュータ22は、CPU2
3、ROM24、RAM25、バックアップRAM2
6、入力ポート27、出力ポート28及びバスライン2
9等により構成されている。CPU23は、回転数セン
サ15からのパルス信号、スロットルセンサ16からの
開度検出信号及び全閉検出信号、負圧センサ17からの
負圧検出信号、水温センサ18からの水温検出信号、吸
気温センサ19からの吸気温検出信号、リニア空燃比セ
ンサ20からの空燃比検出信号並びに酸素濃度センサ2
1からの酸素濃度検出信号を、入力ポート27及びバス
ライン29を通して受ける。又、CPU23は、ROM
24、RAM25及びバックップRAM26内の記憶デ
ータをバスライン29を通して受けて、コンピュータプ
ログラムを実行し、この実行中において、バスライン2
9及び出力ポート28を介し各燃料噴射弁8a,8b,
8c,8d及び点火回路14を駆動制御するに必要な演
算処理を行なう。尚、上述のコンピュータプログラムは
ROM24内に予め記憶されている。
3、ROM24、RAM25、バックアップRAM2
6、入力ポート27、出力ポート28及びバスライン2
9等により構成されている。CPU23は、回転数セン
サ15からのパルス信号、スロットルセンサ16からの
開度検出信号及び全閉検出信号、負圧センサ17からの
負圧検出信号、水温センサ18からの水温検出信号、吸
気温センサ19からの吸気温検出信号、リニア空燃比セ
ンサ20からの空燃比検出信号並びに酸素濃度センサ2
1からの酸素濃度検出信号を、入力ポート27及びバス
ライン29を通して受ける。又、CPU23は、ROM
24、RAM25及びバックップRAM26内の記憶デ
ータをバスライン29を通して受けて、コンピュータプ
ログラムを実行し、この実行中において、バスライン2
9及び出力ポート28を介し各燃料噴射弁8a,8b,
8c,8d及び点火回路14を駆動制御するに必要な演
算処理を行なう。尚、上述のコンピュータプログラムは
ROM24内に予め記憶されている。
【0014】又、バックップRAM26には、空燃比制
御で使用される空燃比学習値KG が記憶されている。
尚、本実施例では、回転数センサ15及び負圧センサ1
7にて運転状態検出手段を構成し、マイクロコンピュー
タ22にて基本燃料噴射量算出手段、目標空燃比設定手
段、空燃比補正値算出手段、学習値記憶手段、燃料噴射
量補正手段、学習値更新手段を構成している。
御で使用される空燃比学習値KG が記憶されている。
尚、本実施例では、回転数センサ15及び負圧センサ1
7にて運転状態検出手段を構成し、マイクロコンピュー
タ22にて基本燃料噴射量算出手段、目標空燃比設定手
段、空燃比補正値算出手段、学習値記憶手段、燃料噴射
量補正手段、学習値更新手段を構成している。
【0015】次に、このように構成した内燃機関の空燃
比制御装置の作用を説明する。CPU23は、図7にお
いてL1で示すように、強制的に所定期間毎(機関の1
5回転毎;以下、ディザ周期という)に空燃比λが中心
空燃比λTGC に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃
比λTGを設定する。この目標空燃比λTGの中心値λTGC
は、図8に示すように、酸素濃度センサ21の出力信号
に基づいて触媒ウィンド内の範囲で微調整される。詳し
くは、酸素濃度センサ21の検出信号がリッチの時には
中心値λTGC を所定値だけリーン側に、又、酸素濃度セ
ンサ21の検出信号がリーンの時には中心値λTGC を所
定値だけリッチ側に設定する。そして、CPU23は、
この目標空燃比λTGとすべくリニア空燃比センサ20の
リニアな空燃比の出力(図7のL2で示す)を用いて空
燃比補正係数FAFを設定して追従制御を行う。本実施
例では、この空燃比制御としてフィードバックの応答性
を高めるべく現代制御理論を用い、目標空燃比λTGに収
束させるようにしている。
比制御装置の作用を説明する。CPU23は、図7にお
いてL1で示すように、強制的に所定期間毎(機関の1
5回転毎;以下、ディザ周期という)に空燃比λが中心
空燃比λTGC に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃
比λTGを設定する。この目標空燃比λTGの中心値λTGC
は、図8に示すように、酸素濃度センサ21の出力信号
に基づいて触媒ウィンド内の範囲で微調整される。詳し
くは、酸素濃度センサ21の検出信号がリッチの時には
中心値λTGC を所定値だけリーン側に、又、酸素濃度セ
ンサ21の検出信号がリーンの時には中心値λTGC を所
定値だけリッチ側に設定する。そして、CPU23は、
この目標空燃比λTGとすべくリニア空燃比センサ20の
リニアな空燃比の出力(図7のL2で示す)を用いて空
燃比補正係数FAFを設定して追従制御を行う。本実施
例では、この空燃比制御としてフィードバックの応答性
を高めるべく現代制御理論を用い、目標空燃比λTGに収
束させるようにしている。
【0016】以下に、この燃料噴射制御システムにおけ
る空燃比制御の手法について説明する。 (1)制御対象のモデリング 本実施例では、内燃機関1の空燃比λを制御するシステ
ムのモデルに、無駄時間P=3を有する次数1の自己回
帰移動平均モデルを行い、さらに、外乱dを考慮して近
似している。
る空燃比制御の手法について説明する。 (1)制御対象のモデリング 本実施例では、内燃機関1の空燃比λを制御するシステ
ムのモデルに、無駄時間P=3を有する次数1の自己回
帰移動平均モデルを行い、さらに、外乱dを考慮して近
似している。
【0017】まず、自己回帰移動平均モデルを用いた空
燃比λを制御するシステムのモデルは、次の数1により
近似できる。
燃比λを制御するシステムのモデルは、次の数1により
近似できる。
【0018】
【数1】 λ(K)=a・λ(K−1)+b・FAF(K−3) ただし、この数1において、符合FAFは空燃比補正係
数を表す。又、各符合a、bは定数を表す。又、符合K
は、最初のサンプリング開始からの制御回数を示す変数
を表す。
数を表す。又、各符合a、bは定数を表す。又、符合K
は、最初のサンプリング開始からの制御回数を示す変数
を表す。
【0019】さらに、外乱dを考慮すると、制御システ
ムのモデルは、次の数2で近似できる。
ムのモデルは、次の数2で近似できる。
【0020】
【数2】 λ(K)=a・λ(K−1)+b・FAF(K−3)+d(K−1) 以上のようにして近似したモデルに対し、ステップ応答
を用いた回転周期(360°クランク角)サンプリング
で離散化して各定数a、bを定めること、即ち、空燃比
λを制御する系の伝達関数Gを求めることは容易であ
る。 (2)状態変数量IXの表示方法(ただし、IXはベク
トル量である) 上述の数2を次の数3により表される状態変数量IX
(K)を用いて書き直すと、数4及び数5のようにな
る。
を用いた回転周期(360°クランク角)サンプリング
で離散化して各定数a、bを定めること、即ち、空燃比
λを制御する系の伝達関数Gを求めることは容易であ
る。 (2)状態変数量IXの表示方法(ただし、IXはベク
トル量である) 上述の数2を次の数3により表される状態変数量IX
(K)を用いて書き直すと、数4及び数5のようにな
る。
【0021】
【数3】 IX(K)=〔X1(K)・X2(K)・X3(K)・X4(K)〕T 但し、数3において、符合Tは、転置行列を示す。
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】 X1(K+1)=aX1(K)+bX2(K)+d(K)=λ(K+1) X2(K+1)=FAF(K−2) X3(K+1)=FAF(K−1) X4(K+1)=FAF(K) (3)レギュレータの設計 上述の数3〜数5に基づいてレギュレータを設計する
と、空燃比補正係数は、最適フィードバックゲインIK
(ベクトル量を有する)に関する次の数6、及び状態変
数量IX(K)に関する数7を用いて、数8のように表
せる。
と、空燃比補正係数は、最適フィードバックゲインIK
(ベクトル量を有する)に関する次の数6、及び状態変
数量IX(K)に関する数7を用いて、数8のように表
せる。
【0024】
【数6】IK=[K1、K2、K3、K4]
【0025】
【数7】 IX(K)=〔λ(K)、FAF(K−3)、FAF(K−2)、FAF(K−1)〕
【0026】
【数8】 FAF(K)=IK・XK(K) =K1・λ(K)+K2・FAF(K−3)+K3・FAF(K−2) +K4・FAF(K−1) さらに、この数8において、誤差を吸収させるための積
分項ZI(K)を加えると、空燃比補正係数は、次の数
9によって与えられる。
分項ZI(K)を加えると、空燃比補正係数は、次の数
9によって与えられる。
【0027】
【数9】 FAF(K)=K1・λ(K)+K2・FAF(K−3) +K3・FAF(K−2)+K4・FAF(K−1) +ZI(K) 尚、上述の積分項ZI(K)は、目標空燃比λTG及び現
実の空燃比λ(K)間の偏差と積分定数Kaとから決ま
る値であって、次の数10により与えられる。
実の空燃比λ(K)間の偏差と積分定数Kaとから決ま
る値であって、次の数10により与えられる。
【0028】
【数10】 ZI(K)=ZI(K−1)+Ka・(λTG−λ(K)) 図2は、上述のようにモデルを設計した空燃比λの制御
システムのブロック線図を表す。ここではZ-1変換を示
し、これは過去の空燃比補正係数FAF(K−1)をR
AM25に記憶しておき、次の制御タイミングで読み出
して用いることを示す。
システムのブロック線図を表す。ここではZ-1変換を示
し、これは過去の空燃比補正係数FAF(K−1)をR
AM25に記憶しておき、次の制御タイミングで読み出
して用いることを示す。
【0029】又、図2において、一点鎖線で囲まれたブ
ロックP1が、空燃比λ(K)を目標空燃比λTGにフィ
ードバック制御している状態にて状態変数量IX(K)
を定める部分であり、ブロックP2が、積分項ZI
(K)を求める部分(累積部)であり、かつ、ブロック
P3が、ブロックP1で定められた状態変数量IX
(K)とブロックP2で求められた積分項ZI(K)と
から今回の空燃比補正係数FAF(K)を演算する部分
である。 (4)最適フィードバックゲインIK及び積分定数Ka
の決定 最適フィードバックゲイン及び積分定数Kaは、例え
ば、次の数11で示される評価関数Jを最小にすること
で設定できる。
ロックP1が、空燃比λ(K)を目標空燃比λTGにフィ
ードバック制御している状態にて状態変数量IX(K)
を定める部分であり、ブロックP2が、積分項ZI
(K)を求める部分(累積部)であり、かつ、ブロック
P3が、ブロックP1で定められた状態変数量IX
(K)とブロックP2で求められた積分項ZI(K)と
から今回の空燃比補正係数FAF(K)を演算する部分
である。 (4)最適フィードバックゲインIK及び積分定数Ka
の決定 最適フィードバックゲイン及び積分定数Kaは、例え
ば、次の数11で示される評価関数Jを最小にすること
で設定できる。
【0030】
【数11】
【0031】ただし、この数11において、評価関数J
は、空燃比補正係数FAF(K)の動きを制約しつつ、
空燃比λ(K)と目標空燃比λTGとの偏差を最小にする
ことを意図したものである。又、空燃比補正係数FAF
(K)に対する制約の重み付けは、重みのパラメータ
Q、Rの値によって変更できる。従って、重みパラメー
タQ、Rの値を種々換えて最適な制御特性が得られるま
でシュミレーションを繰り返して最適フィードバックゲ
インIK及び積分定数Kaを定めればよい。
は、空燃比補正係数FAF(K)の動きを制約しつつ、
空燃比λ(K)と目標空燃比λTGとの偏差を最小にする
ことを意図したものである。又、空燃比補正係数FAF
(K)に対する制約の重み付けは、重みのパラメータ
Q、Rの値によって変更できる。従って、重みパラメー
タQ、Rの値を種々換えて最適な制御特性が得られるま
でシュミレーションを繰り返して最適フィードバックゲ
インIK及び積分定数Kaを定めればよい。
【0032】さらに、最適フィードバックゲインIK及
び積分定数Kaは、両モデル定数a、bに依存してい
る。従って、現実の空燃比λを制御する系の変動(パラ
メータ変動)に対するシステムの安定性(ロバスト性)
を保証するためには、各モデル定数a、bの変動分を見
込んで最適フィードバックゲインIK及び積分定数Ka
を設定する必要がある。
び積分定数Kaは、両モデル定数a、bに依存してい
る。従って、現実の空燃比λを制御する系の変動(パラ
メータ変動)に対するシステムの安定性(ロバスト性)
を保証するためには、各モデル定数a、bの変動分を見
込んで最適フィードバックゲインIK及び積分定数Ka
を設定する必要がある。
【0033】よって、シュミレーションは、各モデル定
数a、bの現実に生じ得る変動を加味して行い、安全性
を満足する最適フィードバックゲインIK及び積分定数
Kaを定める。
数a、bの現実に生じ得る変動を加味して行い、安全性
を満足する最適フィードバックゲインIK及び積分定数
Kaを定める。
【0034】以上、制御対象のモデリング、状態変数量
の表示方法、レギュレータの設計並びに最適フィードバ
ックゲイン及び積分定数の決定について説明したが、こ
れらは、予め決定されており、本実施例においては、上
述の数7及び数8のみを用いて燃料噴射制御システムに
おける空燃比制御を行なう。
の表示方法、レギュレータの設計並びに最適フィードバ
ックゲイン及び積分定数の決定について説明したが、こ
れらは、予め決定されており、本実施例においては、上
述の数7及び数8のみを用いて燃料噴射制御システムに
おける空燃比制御を行なう。
【0035】一方、燃料噴射制御システムの作動状態に
おいて、マイクロコンピュータ22のCPU23は図3
〜6に示すようなフローチャートに従って作動する。ま
ず、図3に示すメインルーチンの動きを説明する。CP
U23はステップ100でイニシャライズ処理をした
後、ステップ200で内燃機関1の回転数NEを計算す
る。そして、CPU23はステップ300で各種の燃料
噴射補正量の計算を行い、ステップ400で空燃比フィ
ードバック学習量の算出を行う。この詳細は図6に示す
内容であり、後ほど説明する。
おいて、マイクロコンピュータ22のCPU23は図3
〜6に示すようなフローチャートに従って作動する。ま
ず、図3に示すメインルーチンの動きを説明する。CP
U23はステップ100でイニシャライズ処理をした
後、ステップ200で内燃機関1の回転数NEを計算す
る。そして、CPU23はステップ300で各種の燃料
噴射補正量の計算を行い、ステップ400で空燃比フィ
ードバック学習量の算出を行う。この詳細は図6に示す
内容であり、後ほど説明する。
【0036】次に、CPU23はステップ500で燃料
噴射量TAUの計算タイミングかどうか判定する。これ
は、360°CA経過したかということが判定される。
CPU23は燃料噴射量TAUの計算タイミングであれ
ば、ステップ600で燃料噴射量TAUの算出を行う。
この処理を図4で示し、後述する。
噴射量TAUの計算タイミングかどうか判定する。これ
は、360°CA経過したかということが判定される。
CPU23は燃料噴射量TAUの計算タイミングであれ
ば、ステップ600で燃料噴射量TAUの算出を行う。
この処理を図4で示し、後述する。
【0037】CPU23はステップ500において燃料
噴射量TAUの計算タイミングでないと、ステップ70
0で、点火時期等の他の制御を実行し、再びステップ2
00に戻って同様に周回する。
噴射量TAUの計算タイミングでないと、ステップ70
0で、点火時期等の他の制御を実行し、再びステップ2
00に戻って同様に周回する。
【0038】次に、図4に示すTAU計算ルーチンにつ
いて説明する。まず、CPU23はステップ610で吸
気管圧力、機関回転数により基本燃料噴射量Tpを求
め、ステップ620において前述の方法により空燃比補
正係数FAFを求める。次に、CPU23はステップ6
30で平均空燃比補正係数FAFAVを算出する。この
平均空燃比補正係数FAFAVの算出ルーチンを図5に
示し、詳細は後ほど説明する。最後に、CPU23はス
テップ640で次式のようにステップ610における基
本燃料噴射量TpにFAF、学習値KG 、さらに他の水
温等の補正係数Fall を乗じて燃料噴射量TAUを決定
する。
いて説明する。まず、CPU23はステップ610で吸
気管圧力、機関回転数により基本燃料噴射量Tpを求
め、ステップ620において前述の方法により空燃比補
正係数FAFを求める。次に、CPU23はステップ6
30で平均空燃比補正係数FAFAVを算出する。この
平均空燃比補正係数FAFAVの算出ルーチンを図5に
示し、詳細は後ほど説明する。最後に、CPU23はス
テップ640で次式のようにステップ610における基
本燃料噴射量TpにFAF、学習値KG 、さらに他の水
温等の補正係数Fall を乗じて燃料噴射量TAUを決定
する。
【0039】TAU=Tp・FAF・KG ・Fall 次に、図5に示す平均空燃比補正係数FAFAVの算出
について図7を用いて説明する。まず、CPU23はス
テップ631において、図7に示すように所定ディザ周
期(例えば、機関15回転分)毎の目標空燃比λTGの反
転タイミング(t1,t2,…)かどうかを判定する。
反転タイミングでない場合は終了する。又、反転タイミ
ングの場合、CPU23はステップ632で、今回のデ
ィザ区間(これは上記の機関15回転分と同一)におい
て、空燃比が所定範囲Δ内であったかどうかを判定す
る。図7では、所定範囲Δは、λTGC ±0.05として
いる。そして、CPU23は所定範囲Δ内であると、ス
テップ633に進み、今回のディザ区間内で空燃比が目
標空燃比λTGの反転に伴って中心目標空燃比λTGC を横
切ったかどうか判定する。
について図7を用いて説明する。まず、CPU23はス
テップ631において、図7に示すように所定ディザ周
期(例えば、機関15回転分)毎の目標空燃比λTGの反
転タイミング(t1,t2,…)かどうかを判定する。
反転タイミングでない場合は終了する。又、反転タイミ
ングの場合、CPU23はステップ632で、今回のデ
ィザ区間(これは上記の機関15回転分と同一)におい
て、空燃比が所定範囲Δ内であったかどうかを判定す
る。図7では、所定範囲Δは、λTGC ±0.05として
いる。そして、CPU23は所定範囲Δ内であると、ス
テップ633に進み、今回のディザ区間内で空燃比が目
標空燃比λTGの反転に伴って中心目標空燃比λTGC を横
切ったかどうか判定する。
【0040】以上のステップ632、633の判定によ
り空燃比が目標空燃比λTGの反転に伴って正規な動きを
示し、空燃比を大きく乱す外乱が生じなかったというこ
とが判断でき、学習をしてもよい状態であると判断でき
る。
り空燃比が目標空燃比λTGの反転に伴って正規な動きを
示し、空燃比を大きく乱す外乱が生じなかったというこ
とが判断でき、学習をしてもよい状態であると判断でき
る。
【0041】次に、CPU23はステップ634で今回
のFAFと、前回の目標空燃比反転のタイミング時のF
AFであるFAFOLDとから平均空燃比補正係数FA
FAVを算出する。次に、CPU23はステップ635
で今回のFAFを次回の計算用にFAFOLDへストア
しておく。最後に、CPU23はステップ636で学習
タイミングフラグXTGKSをセットして終了する。こ
れは、メインルーチンで処理される学習値更新部に対し
てFAFAVが正規に算出され、学習値KG を更新して
もよいかということを示すものである。
のFAFと、前回の目標空燃比反転のタイミング時のF
AFであるFAFOLDとから平均空燃比補正係数FA
FAVを算出する。次に、CPU23はステップ635
で今回のFAFを次回の計算用にFAFOLDへストア
しておく。最後に、CPU23はステップ636で学習
タイミングフラグXTGKSをセットして終了する。こ
れは、メインルーチンで処理される学習値更新部に対し
てFAFAVが正規に算出され、学習値KG を更新して
もよいかということを示すものである。
【0042】次に、図6に示す学習値KG の更新ルーチ
ンについて説明する。まず、CPU23はステップ41
0で各種の学習条件が成立しているか判定する。これ
は、空燃比のフィードバック条件の成立(水温が所定値
以上で、かつ、高負荷運転でない)、その学習領域に入
ってから所定時間以上経過している等である。学習条件
が成立していない場合は終了する。学習条件が成立して
いると、CPU23はステップ420で図5の学習タイ
ミングフラグXTGKSがセットされているか否か判定
することにより学習タイミングかどうかを判定する。
ンについて説明する。まず、CPU23はステップ41
0で各種の学習条件が成立しているか判定する。これ
は、空燃比のフィードバック条件の成立(水温が所定値
以上で、かつ、高負荷運転でない)、その学習領域に入
ってから所定時間以上経過している等である。学習条件
が成立していない場合は終了する。学習条件が成立して
いると、CPU23はステップ420で図5の学習タイ
ミングフラグXTGKSがセットされているか否か判定
することにより学習タイミングかどうかを判定する。
【0043】次に、学習タイミングであると、CPU2
3はステップ430,440において、学習値KG をど
う更新すべきかの判定を行なう。FAF初期値は1.0
であり、またFAF=1.0の時がベース空燃比がしっ
かり合っている状態、即ち、フィードバック制御を行っ
ていないか又は収束条件下である。CPU23はステッ
プ430,440において図7に示すように、平均空燃
比補正係数FAFAVに対し±2%の不感帯を設定して
学習値KG をどう更新すべきかの判断をする。即ち、ス
テップ430では平均空燃比補正係数FAFAVが1.
02により大きいかどうか判定する。大きい場合、学習
値KG が小さいと判断し、ステップ450で学習値を所
定値αだけ増量する。逆に学習値KG が大きすぎる場合
は、ステップ440でFAFAVが0.98より小さい
かという判定がYESとなり、ステップ460で学習値
KG を所定値αだけ減量する。このルーチンを繰り返す
ことによって、学習値KG は適切な値に更新される。
3はステップ430,440において、学習値KG をど
う更新すべきかの判定を行なう。FAF初期値は1.0
であり、またFAF=1.0の時がベース空燃比がしっ
かり合っている状態、即ち、フィードバック制御を行っ
ていないか又は収束条件下である。CPU23はステッ
プ430,440において図7に示すように、平均空燃
比補正係数FAFAVに対し±2%の不感帯を設定して
学習値KG をどう更新すべきかの判断をする。即ち、ス
テップ430では平均空燃比補正係数FAFAVが1.
02により大きいかどうか判定する。大きい場合、学習
値KG が小さいと判断し、ステップ450で学習値を所
定値αだけ増量する。逆に学習値KG が大きすぎる場合
は、ステップ440でFAFAVが0.98より小さい
かという判定がYESとなり、ステップ460で学習値
KG を所定値αだけ減量する。このルーチンを繰り返す
ことによって、学習値KG は適切な値に更新される。
【0044】図7には、外乱がなく正常な学習を行って
いる場合のタイムチャートを示したが、図9には、外乱
が発生した場合のタイムチャートを示す。この外乱があ
った場合には、図9でt4に示すタイミングにて、図5
のステップ632において空燃比が所定範囲Δ内から外
れるので平均空燃比補正係数FAFAVの更新及び学習
タイミングフラグXTGKSのセットは行わず学習値K
G の更新も行わない。同様の動作が、図9でt5,t6
のタイミングにて行われる。又、図9でのt7のタイミ
ングにおいては、図5のステップ633において今回の
ディザ区間内で空燃比が目標空燃比λTGの反転に伴って
中心目標空燃比λTGC を横切っていないので、平均空燃
比補正係数FAFAVの更新及び学習タイミングフラグ
XTGKSのセットは行わず学習値KG の更新も行わな
い。
いる場合のタイムチャートを示したが、図9には、外乱
が発生した場合のタイムチャートを示す。この外乱があ
った場合には、図9でt4に示すタイミングにて、図5
のステップ632において空燃比が所定範囲Δ内から外
れるので平均空燃比補正係数FAFAVの更新及び学習
タイミングフラグXTGKSのセットは行わず学習値K
G の更新も行わない。同様の動作が、図9でt5,t6
のタイミングにて行われる。又、図9でのt7のタイミ
ングにおいては、図5のステップ633において今回の
ディザ区間内で空燃比が目標空燃比λTGの反転に伴って
中心目標空燃比λTGC を横切っていないので、平均空燃
比補正係数FAFAVの更新及び学習タイミングフラグ
XTGKSのセットは行わず学習値KG の更新も行わな
い。
【0045】さらに、図10には、図5のステップ63
2,633の処理を行わない装置を用いたときにおい
て、外乱が発生した場合のタイムチャートを示す。この
場合には、外乱が発生しても平均空燃比補正係数FAF
AVの更新及び学習タイミングフラグXTGKSのセッ
トが行われて学習値KG の更新、つまりt1〜t5にお
いて学習値KG が小さく変更されてしまう。
2,633の処理を行わない装置を用いたときにおい
て、外乱が発生した場合のタイムチャートを示す。この
場合には、外乱が発生しても平均空燃比補正係数FAF
AVの更新及び学習タイミングフラグXTGKSのセッ
トが行われて学習値KG の更新、つまりt1〜t5にお
いて学習値KG が小さく変更されてしまう。
【0046】このように本実施例では、三元触媒11の
上流側に空燃比をリニアに検出するリニア空燃比センサ
20を設け、マイクロコンピュータ22(基本燃料噴射
量算出手段、目標空燃比設定手段、空燃比補正値算出手
段、学習値記憶手段、燃料噴射量補正手段、学習値更手
段)は、内燃機関1の運転状態に応じた燃料噴射弁8
a,8b,8c,8dによる基本燃料噴射量Tpを算出
するとともに、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃
比に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定
し、目標空燃比とリニア空燃比センサ20による空燃比
との偏差を求め、その偏差を小さくするための空燃比補
正係数FAFを算出する。又、マイクロコンピュータ2
2はリニア空燃比センサ20による空燃比と理論空燃比
との空燃比ズレ量を修正するための学習値KG を記憶し
ている。マイクロコンピュータ22は基本燃料噴射量T
pを空燃比補正係数FAFと学習値KG とにより補正す
るが、図5のステップ632,633で目標空燃比の反
転タイミングにおいてリニア空燃比センサ20による空
燃比が所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に追従して
リニア空燃比センサ20による空燃比が反転したときの
み、リニア空燃比センサ20による空燃比と理論空燃比
とのズレ量を小さくすべく学習値KG を更新する。その
結果、学習値KG の更新にあたり、リニア空燃比センサ
20の出力が外乱により大幅に乱れた場合にはその学習
が禁止され、外乱により学習値KG が損なわれることが
防止できることとなる。
上流側に空燃比をリニアに検出するリニア空燃比センサ
20を設け、マイクロコンピュータ22(基本燃料噴射
量算出手段、目標空燃比設定手段、空燃比補正値算出手
段、学習値記憶手段、燃料噴射量補正手段、学習値更手
段)は、内燃機関1の運転状態に応じた燃料噴射弁8
a,8b,8c,8dによる基本燃料噴射量Tpを算出
するとともに、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃
比に対しリッチ側とリーン側になる目標空燃比を設定
し、目標空燃比とリニア空燃比センサ20による空燃比
との偏差を求め、その偏差を小さくするための空燃比補
正係数FAFを算出する。又、マイクロコンピュータ2
2はリニア空燃比センサ20による空燃比と理論空燃比
との空燃比ズレ量を修正するための学習値KG を記憶し
ている。マイクロコンピュータ22は基本燃料噴射量T
pを空燃比補正係数FAFと学習値KG とにより補正す
るが、図5のステップ632,633で目標空燃比の反
転タイミングにおいてリニア空燃比センサ20による空
燃比が所定範囲内で、かつ目標空燃比の反転に追従して
リニア空燃比センサ20による空燃比が反転したときの
み、リニア空燃比センサ20による空燃比と理論空燃比
とのズレ量を小さくすべく学習値KG を更新する。その
結果、学習値KG の更新にあたり、リニア空燃比センサ
20の出力が外乱により大幅に乱れた場合にはその学習
が禁止され、外乱により学習値KG が損なわれることが
防止できることとなる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
外乱により学習値が損なわれることが防止できる優れた
効果を発揮する。
外乱により学習値が損なわれることが防止できる優れた
効果を発揮する。
【図1】実施例の構成図である。
【図2】空燃比制御を説明するためのブロック図であ
る。
る。
【図3】作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】作用を説明するためのフローチャートである。
【図5】作用を説明するためのフローチャートである。
【図6】作用を説明するためのフローチャートである。
【図7】作用を説明するためのタイムチャートである。
【図8】目標空燃比の中心値の変更を説明するためのタ
イムチャートである。
イムチャートである。
【図9】作用を説明するためのタイムチャートである。
【図10】比較のためのタイムチャートである。
【図11】従来技術を説明するためのタイムチャートで
ある。
ある。
【図12】クレーム対応図である。
1 内燃機関 8a,8b,8c,8d 燃料噴射弁 11 三元触媒 12 排気管 15 運転状態検出手段を構成する回転数センサ 17 運転状態検出手段を構成する負圧センサ 20 リニア空燃比センサ 22 基本燃料噴射量算出手段、目標空燃比設定手段、
空燃比補正値算出手段、学習値記憶手段、燃料噴射量補
正手段、学習値更新手段としてのマイクロコンピュータ
空燃比補正値算出手段、学習値記憶手段、燃料噴射量補
正手段、学習値更新手段としてのマイクロコンピュータ
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁
と、 内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化するため
の触媒と、 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の空燃比をリ
ニアに検出する空燃比センサと、 前記運転状態検出手段による内燃機関の運転状態に応じ
た前記燃料噴射弁による基本燃料噴射量を算出する基本
燃料噴射量算出手段と、 強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリッチ
側とリーン側になる目標空燃比を設定する目標空燃比設
定手段と、 前記目標空燃比設定手段による目標空燃比と前記空燃比
センサによる空燃比との偏差を求め、その偏差を小さく
するための空燃比補正値を算出する空燃比補正値算出手
段と、 前記空燃比センサによる空燃比と理論空燃比との空燃比
ズレ量を修正するための学習値を記憶した学習値記憶手
段と、 前記基本燃料噴射量算出手段による基本燃料噴射量を、
前記空燃比補正値算出手段による空燃比補正値と前記学
習値記憶手段の学習値とにより補正する燃料噴射量補正
手段と、 前記目標空燃比設定手段による目標空燃比の反転タイミ
ングにおいて前記空燃比センサによる空燃比が所定範囲
内で、かつ目標空燃比の反転に追従して空燃比センサに
よる空燃比が反転したときのみ、前記空燃比センサによ
る空燃比と理論空燃比とのズレ量を小さくすべく前記学
習値記憶手段の学習値を更新する学習値更新手段とを備
えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32076491A JP2970144B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32076491A JP2970144B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156988A JPH05156988A (ja) | 1993-06-22 |
JP2970144B2 true JP2970144B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=18125000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32076491A Expired - Fee Related JP2970144B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2970144B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3707221B2 (ja) * | 1997-12-02 | 2005-10-19 | スズキ株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP5796592B2 (ja) | 2013-03-22 | 2015-10-21 | トヨタ自動車株式会社 | 気筒間空燃比ばらつき異常検出装置 |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP32076491A patent/JP2970144B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05156988A (ja) | 1993-06-22 |
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