JP5796537B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関の制御装置に関する。更に具体的には、排気ガスの一部を内燃機関の吸気ポートに還流させるEGR機構を有する内燃機関の制御装置として好適なものである。
内燃機関の排気弁の開弁期間と吸気弁の開弁期間とが重なるバルブオーバーラップ期間中の、吸気ポートの新気が燃焼室内に流入し排気ポートへ吹き抜ける掃気効果を利用することで、燃焼室内を新気により掃気し、燃焼室に残る高温の残留ガスが排出させることができる。しかし排気ポート側にまで新気が吹き抜けるため、触媒に酸素過剰なガスが流出し、触媒の劣化が進行しやすい状態となる。
従って、実際の内燃機関の制御においては、触媒の劣化を防止するため、吸気弁のバルブタイミングを遅角して、バルブオーバーラップ量が小さくなるよう抑制する場合がある。これにより、新気による掃気が抑制され、触媒への新気の吹き抜けが抑制される。しかしながら吸気弁の遅角制御により却って、吸入空気量が減少し、トルクが低下することが考えられる。
また排気ポート側への新気の吹き抜けを抑制するため、例えば、特許文献1には、各気筒に吸気弁とは別に、掃気弁を設けたシステムが開示されている。この掃気弁は、加圧、冷却されたEGRガスを燃焼室内に噴出するための掃気開口を開閉する。このシステムにおいて掃気弁は、排気行程の所定のタイミングで開弁されるよう制御される。掃気弁が開放されると、加圧、冷却されたEGRガスの一部が、掃気弁を介してシリンダ内に導入される。これにより、新気を導入することなく、EGRガスにより燃焼室が掃除される。
特開2009−138548号公報
上記特許文献1のように、シリンダヘッドに専用の掃気弁を設ける構成では、新気を導入するための吸気弁の面積が通常より小さくなる。このため、特に、通路面積の影響が大きくなる高回転域で、WOT(Wide-Open-Throttle)トルクが低下することが考えられる。
この発明は上記課題を解決することを目的とし、新気の吹き抜けによる触媒劣化を抑制すると共に、高回転域でのトルク低下を抑制し、低回転域でのトルク向上を図る内燃機関の制御装置を提供するものである。
本発明は、上記の目的を解決するため、内燃機関の制御装置であって、内燃機関の複数の気筒には、それぞれの燃焼室に連通する、第1吸気ポートと、第2吸気ポートと、排気ポートが配置される。排気ポートには、排気ポートを開閉する排気弁が配置される。第1吸気ポートには、第1吸気ポートを開閉する第1吸気弁が配置される。第2吸気ポートには、第2の吸気ポートを開閉する第2吸気弁が配置されると共に、第2吸気弁の設置位置より上流側に配置され、第2吸気ポートを開閉するポート弁が配置され、更に、内燃機関の排気ガスの一部をEGRガスとして第2吸気ポートに還流させるEGR通路の一端が、第2吸気ポートの第2吸気弁とポート弁との間に接続される。EGR通路には、EGR通路を開閉するEGR弁が配置される。そして、この内燃機関の制御装置は、排気弁と第2吸気弁とが共に開いた状態となる期間であるバルブオーバーラップ期間中に、吸気圧力が排気圧力より高い第1状態になると推定される場合に、EGR弁を開弁する手段と、ポート弁を閉弁する手段とを備える。更に、このように第1状態になると推定される場合に、第2吸気弁を、排気弁の開弁中に開弁し、排気弁の閉弁以前に閉弁する手段と、第1状態になると推定される場合に、第1吸気弁を、排気弁の閉弁以降に開弁する手段とを備える。
なお、ここで、第2吸気弁を排気弁の閉弁以前に閉弁するとしているが、厳密には排気弁の閉弁の方が第2吸気弁の閉弁完了よりも僅かに早く完了するものについても、実質的には同じ時期に閉弁するものであり、「第2吸気弁の排気弁の閉弁以前に閉弁する」ものに含まれる。また、第1吸気弁についても同様であり、厳密には、排気弁の完全な閉弁完了よりも、僅かに早くに、第1吸気弁の開弁を開始するものについても、実質的には同じ時期に開弁するものであり「第1吸気弁を排気弁の閉弁以降に開弁する」ものに含まれるものとする。
また、本発明の制御手段は、更に、バルブオーバーラップ期間中に、吸気圧力よりも排気圧力が高い第2状態になると推定される場合に、EGR弁を閉弁する手段と、ポート弁を開弁する手段と、第1吸気弁及び第2吸気弁を、排気弁の閉弁以前に開弁する手段とを、備えるものとしてもよい。
また、本発明において、内燃機関の回転数が所定の低回転域であって、かつ、内燃機関のスロットルバルブが全開の場合に、第1状態にあると推定されるものとしてもよい。
この発明によれば、バルブオーバーラップ期間中に吸気圧力が排気圧力より高くなると推定される場合、排気弁と第2吸気弁とを共に開弁してバルブオーバーラップを設ける。一方、第1吸気弁はこのバルブオーバーラップ期間には開かれず、排気弁の閉弁以降に開かれる。これにより吸気圧力が排気圧力より高くなると予想される運転領域でのバルブオーバーラップ期間においては、第2吸気ポートから排気ポート側への吹き抜けを起こすことができる。このとき、EGR弁は開弁状態、ポート弁は閉弁状態となるよう制御されている。従って、第2吸気ポートには、EGRガスが導入され新気が流入しない状態となっている。つまりバルブオーバーラップ期間に、EGRガスによって燃焼室を掃除することができる。これにより、新気の吹き抜けによる触媒の劣化を防止することができる。また本発明のこのような制御は、従来の気筒の一方の吸気ポートの上流側にポート弁を加えた構成の内燃機関に適用することができる。従って、吸気ポートの面積を十分に確保することができ、高回転域でのWOTトルクの低下を抑制することができる。
この発明の実施の形態におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。 この発明の実施の形態における吸・排気弁の制御について説明するための図である。 この発明の実施の形態における吸・排気弁の制御について説明するための図である。 この発明の実施の形態において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態.
図1は、この発明の実施の形態のシステムの全体構成について説明するための図である。図1に示されるシステムは、内燃機関2を有している。内燃機関2には4つ気筒10が配置されている。内燃機関2は、火花点火式内燃機関であって、各気筒10のシリンダヘッドには、それぞれ、点火プラグ12が設置されている。
各気筒10の燃焼室には、2つの排気ポート14が連通している。排気ポート14それぞれには、燃焼室に対して排気ポート14を開閉するための排気弁16が設置されている。1の気筒10の排気ポート14の1箇所には、排気ポート14内の排気圧力を検出するための第1圧力センサ18が取付けられている。排気ポート14それぞれには、排気マニホールド20の分岐管部が連通している。排気マニホールド20の分岐管部は下流側において1本の集合管部に集合し、触媒22に連通している。
また、各気筒10の燃焼室には、第1吸気ポート301と第2吸気ポート302との2つの吸気ポートが連通している。第1吸気ポート301には、第1吸気ポート301を燃焼室に対して開閉する第1吸気弁321が設置され、第2吸気ポート302には、燃焼室に対して第2吸気ポート302を開閉する第2吸気弁322が設置されている。第1吸気弁321及び第2吸気弁322のそれぞれは、可変動弁機構(VVT)34に接続されている。VVT34は、気筒10それぞれの第1吸気弁321の動弁特性(位相と作用角)と、気筒10それぞれの第2吸気弁322の動弁特性(位相と作用角)とを、別途独立して変更することができる。つまり、VVT34により第1吸気弁321と第2吸気弁322とを、異なる開閉タイミング、異なるリフト量に制御することができる。
第1吸気ポート301には、第1吸気ポート301内に燃料を噴射するための燃料噴射弁36が取り付けられている。第2吸気ポート302の上流側端部付近であって、シリンダヘッドの外端面近傍には、ポート弁38が設置されている。ポート弁38は、第2吸気ポート302の上流側で、第2吸気ポート302を開閉する弁である。1の気筒10の第2吸気ポート302の一箇所には、第2吸気ポート302内の圧力を検出するための第2圧力センサ40が設置されている。なお、第1圧力センサ18が設置された排気ポート14と、第2圧力センサ40が設置された第2吸気ポート302とは、同じ気筒に連通するポートである。
第1、第2吸気ポート301、302には、吸気マニホールド42の分岐管部が接続している。吸気マニホールド42の上流側は分岐管部と一体に形成された集合管部に集合している。吸気マニホールド42の集合管部の上流側端部は、サージタンク44に接続している。図示を省略するが、サージタンク44の上流側には、更に、吸気通路が接続されており、サージタンク44上流側から大気が導入される構成となっている。
このシステムはEGR装置50を備えている。EGR装置50は、内燃機関2から排出された排気ガスの一部を吸気側に還流させて、再び各気筒10の燃焼室に導くための装置である。具体的に、EGR装置50はEGR管52(EGR通路)を備えている。EGR管52は、一端において排気マニホールド20の集合管部に接続する。EGR管52の他端は、4つの分岐管に分岐している。EGR管52の分岐管それぞれは、その端部において、各気筒10の第2吸気ポート302の、ポート弁38の設置位置より下流側、かつ、第2吸気弁322の設置位置より上流側に接続している。
EGR管52には、EGRクーラ54とEGR弁56とが設置されている。EGRクーラ54は、EGR管52内を還流するEGRガスを冷却する機能を有している。EGR弁56は、EGR管52を開閉する弁である。
このシステムは制御装置60を備えている。制御装置60の入力側には、第1圧力センサ18、第2圧力センサ40、クランク角エンコーダ62の他、内燃機関2の各種センサが接続されている。また、制御装置60の出力側は、VVT34、燃料噴射弁36、ポート弁38、EGR弁56その他各種の機構や弁等のアクチュエータに接続されている。制御装置60は、各種センサからの入力情報に基づいて所定のプログラムを実行し、各種アクチュエータ等を作動させることにより、内燃機関2の運転に関しプログラミングされた種々の制御を実行する。
本実施の形態において制御装置60が行う制御には、第1、第2吸気弁321、322、ポート弁38、及びEGR弁56の制御による、燃焼室内掃除のための制御が含まれる。
図2、3は、本発明の実施の形態における制御について説明するための図であり、図2はバルブオーバーラップ期間中、排気圧力が吸気圧力より高くなる場合であり、図3は、吸気圧力が排気圧力より高くなる場合の例を表している。また図2、3において横軸は、クランク角を表し、縦軸の下側はバルブリフト量、縦軸上側は脈動(圧力)を表している。
[バルブオーバーラップ期間中に吸気圧力≦排気圧力となる運転領域の制御]
内燃機関の運転中、中、高回転数の領域では、図2に示されるように、排気圧力が吸気圧力以上の状態(第2状態)となると予想される。このように、排気圧力の方が吸気圧力より高くなる状態であれば、従来どおりにバルブオーバーラップ期間を設けても、吸気ポート側から排気ポート側への新気の吹き抜けが起こりにくい。
従って、本実施の形態では、バルブオーバーラップ期間中、吸気圧力≦排気圧力の関係が成立すると推定される領域では、図2の例のように、排気行程の終わりから吸気行程の途中にかけて、排気弁16と、第1、第2吸気弁321、302との開弁期間が重なるように制御される。
図2の例では、排気弁16は同じバルブタイミングで制御され、膨張行程の後半以降に開き、吸気行程の途中に閉弁するように制御される。一方、第1、第2吸気弁321、302は同じバルブタイミングで制御され、共に、排気行程の後半以降に開弁され、圧縮行程の途中で閉弁される。
また吸気圧力≦排気圧力となる運転領域では、少なくともバルブオーバーラップ期間中は、EGR弁56が全閉とされ、ポート弁38は全開とされる。この結果、EGRガスが還流しないEGR停止状態となり、かつ、吸気ポート301と同様、吸気ポート302にもサージタンク44側から新気が導入される状態となる。
バルブオーバーラップ期間中、EGR停止状態とし、吸気ポート302を全開とすることで、中・高回転域における新気量が十分に確保される。また、吸気圧力より排気圧力が高い状態にあるから、このようにバルブオーバーラップ期間が設けられても、吸気ポート301、302側から排気ポート14側への新気の吹き抜けがない(少ない)。従って、触媒の劣化抑制のため、新気による掃気抑制のために第1、第2吸気弁321、322の遅角制御をする必要がない。従って、新気を十分に確保することができ、中・高回転域のトルク低下を抑制することができる。
なお、図2では、排気弁16及び第1、第2吸気弁321、322の開閉タイミングの1例を示したが、吸気圧力≦排気圧力となる運転領域において、排気弁16と第1、第2吸気弁321、322のバルブタイミングは、この例に限られない。これらは、運転状態に応じて、制御装置60に別途設定された制御プログラムに従って、適正なタイミングに制御される。また、燃料噴射期間についても同様であり、排気行程の途中から、圧縮行程の途中までの適正な時期に設定される。
[バルブオーバーラップ期間中、吸気圧力>排気圧力となる運転領域の制御]
内燃機関の一部低回転WOT領域では、吸気圧力の方が排気圧力よりも高くなることがわかっている。このように吸気圧力より排気圧力が高くなるような一部低回転WOT領域では、上記のように通常通りのオーバーラップ期間を設ける制御を行うと、第1、第2吸気ポート301、302側からの新気の吹き抜けが起こってしまう。従って、吸気圧力>排気圧力となる運転領域では、以下の制御が行われる。
まず2つの排気弁16は、通常通りの、同じバルブタイミングで制御される。一方、第1、第2吸気弁321、322は、異なるバルブタイミングで制御される。具体的に、図3に示される例では、第2吸気弁322は、排気弁の開弁期間中に開弁され、排気弁の開弁期間中、または排気弁16の閉弁と同時に閉弁される。つまり、第2吸気弁322の全開弁期間は、排気弁16の開弁期間に重なっている。この期間、第1吸気弁321は閉じられている。第1吸気弁は、排気弁16の閉弁と同じタイミングで開弁されて、圧縮行程の途中で閉弁される。
この制御により、排気行程の終わりから吸気行程の途中(排気弁16の閉弁まで)にかけて、排気弁16と第2吸気弁322とが開弁されている状態となる。なお、この制御においては、排気弁16の開弁期間と第2吸気弁322との開弁期間が重なっている期間が、バルブオーバーラップ期間となる。
また、少なくともバルブオーバーラップ期間の間、EGR弁56を全開とし、ポート弁38を全閉とする。これにより、バルブオーバーラップ期間中には、第2吸気ポート302には、新気が導入されず、EGRガスのみが流入する。従って、第2吸気弁322が開弁されても、吸気ポート302から燃焼室へ流入され燃焼室を掃除するのは、EGR管52から還流され、かつ、冷却されたEGRガスとなる。
従って、触媒22への新気の吹き抜けを抑制しつつ、燃焼室内をEGRガスにより十分に掃気することができる。また、その後、排気弁16の閉弁と共に第2吸気弁302が閉弁され、第1吸気弁321が開弁される。従って、吸気行程では、EGRガスにより掃除された燃焼室に、第1吸気ポート301からの新気が導入されることとなる。これにより、低回転域においても十分に新気量を確保することができる。
燃焼噴射期間は、排気弁16が閉弁し、第1吸気弁321の開弁した時以降の期間に設定される。従って第1吸気ポート301から新気と共に噴射された燃料が燃焼室内に流入するが、排気弁16は閉弁されているため、燃料の排気ポート14側への排出は抑制される。
なお、図3では、排気弁16及び第1、第2吸気弁321、322の開閉タイミング、燃料噴射期間の1例を示したが、吸気圧力>排気圧力となる運転領域であっても、排気弁第1、第2吸気弁321、322の開閉タイミング、及び燃料噴射期間は、この例に限られない。
ただし、少なくとも吸気圧力>排気圧力となる領域では、EGR弁56が全開とされ、ポート弁38は全閉とされる。そして、この状態で、第2吸気弁322は、図3にハッチングされた期間の間、即ち、吸気圧力が排気圧力より大きくなるタイミング以降に開かれ、吸気圧力が排気圧力より小さくなるタイミング以前に閉じられるように制御される。また、第1吸気弁321は、排気弁16の閉弁以降に開かれるように制御される。これにより、新気の吹き抜けが防止される。
なお、運転条件に応じた吸気圧力、排気圧力の変化は、シミュレーション等により予測することができる。従って、上記のような吸気圧力が排気圧力より大きくなるタイミング、及び、吸気圧力が排気圧力より小さくなるタイミングについても、予め推定することができる。従って、この推定された吸気圧力と排気圧力との関係の変化に応じて、吸気圧力>排気圧力となる場合の第2吸気弁322のバルブタイミング(位相及び作用角)は予め設定され、制御装置60に記憶される。
また、本実施の形態において、上記の2つの運転領域を判別するための、吸気圧力と排気圧力との比較は、排気ポート14と吸気ポート302とのそれぞれ一箇所に設置された第1、第2圧力センサ18、40の出力に基づいて実行される。即ち、第1圧力センサ18と、第2圧力センサ20との出力をモニタリングすることで、現在の運転状態におけるバルブオーバーラップ期間中の、吸気圧力と排気圧力とが推定される。この吸気圧力と排気圧力との推定値を比較することで、上記のいずれの運転領域に対応した制御が行われるかが決定される。
図4は、本発明の実施の形態において制御装置60が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図4のルーチンは、内燃機関2の運転中、一定の演算周期で繰り返し実行されるルーチンである。図4のルーチンでは、前提条件が成立しているか否かが判別される(S102)。前提条件は、例えば、内燃機関2の運転中であるか、第1、第2圧力センサ18、40が故障していないか等、本制御を適正に実施するに当たり必要な条件であり、予め記憶されている。ステップS102において前提条件の成立が認められない場合には、今回の処理は終了する。
ステップ102において前提条件の成立が認められた場合、次に、バルブオーバーラップ期間中の吸気圧力と排気圧力との推定値がそれぞれ求められる(S104)。吸気圧力と排気圧力とは、前回までの運転で検出された第1、第2圧力センサ18、40の検出値に応じて求められる。
次に、ステップS104において推定された吸気圧力が排気圧力より高いか否かが判別される(S106)。ステップS106において、吸気圧力>排気圧力の成立が認められない場合、次に、ポート弁38が開弁される(S108)。ポート弁38は制御装置60からの制御信号によって開かれ、これにより第2吸気ポート302は、サージタンク44側からの新気が流入する状態となる。
次に、EGR弁56が全閉とされる(S110)。EGR弁56は制御装置60からの制御信号によって閉じられ、これによりEGR管52が閉鎖され、EGRガスの還流が停止される。
排気弁16、第1、第2吸気弁321、302は、通常通りのバルブタイミングで制御される(S112)。ここでの排気弁16、第1、第2吸気弁321、302のバルブタイミングは、別の制御プログラムに従って、運転領域に応じた適正なタイミングに制御される。その後、今回の処理は終了する。
一方、ステップS106において、吸気圧力>排気圧力の成立が認められた場合、次に、EGR弁56が全開とされる(S114)。EGR弁56は制御装置60からの制御信号によって開かれ、これによりEGR管52が開かれて、第2吸気ポート302にEGRガスが流入する。
次にポート弁38が全閉とされる(S116)。ポート弁38は、制御装置60からの制御信号により閉じられる。これにより、第2吸気ポート302は上流端部において閉じられ、第2吸気ポート302に新気が導入されない状態となる。
次に、第2吸気弁322、第1吸気弁321のバルブタイミングが設定される(S118)。第2吸気弁322は、排気弁16の開弁期間と重なって、オーバーラップ期間中のみ開弁している所定のタイミングとなるように設定される。一方、第1吸気弁321は、排気弁16の閉弁以降の吸気行程の間に開く所定のタイミングに設定される。その他のバルブタイミング(閉弁時期)等は、例えば運転領域等に応じて、別の制御プログラムに従って設定され、これらの設定されたタイミングに従って、第1、第2吸気弁301、302及び排気弁16が制御される。その後、今回の処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、吸気圧力>排気圧力となる場合に、第2吸気ポート302の上流を閉じて、EGRガスのみが第2吸気ポート302に導入される状態として、EGRガスにより燃焼室内を掃除させることができる。従って、新気の吹き抜けを抑制し触媒22の劣化を防止することができる。
なお、実施の形態では、第1、第2圧力センサ18、40の出力に基づいて、吸気圧力と排気圧力とを比較する場合について説明した。しかし、本発明は、これに限るものではない。例えば、バルブオーバーラップ期間において、吸気圧力が排気圧力より高くなる領域は、一部の低回転領域かつスロットルバルブがWOT状態となる運転領域であると予想される。従って、例えば、スロットルバルブがWOT状態あるいはWOT状態を含む所定開度内にある状態であり、内燃機関2の回転数が所定の低回転領域にある場合を、吸気圧力が排気圧力より大きくなる運転領域と推定し、上記の制御を実行するようにしてもよい。
より具体的な手法としては、WOT領域の回転数ごとに、第1、第2吸気弁301、302の位相や作用角をマップとして記憶しておいて、回転数に応じて、第1、第2吸気弁301、302のバルブタイミングが設定されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、吸気圧力>排気圧力となる運転領域の場合に、第2吸気弁322は、吸気圧力が排気圧力より大きくなるタイミング以降に開かれ、吸気圧力が排気圧力より小さくなるタイミング以前に閉じられるように制御され、第1吸気弁321は、排気弁16の閉弁以降に開かれるように制御される場合について説明した。
しかし、本発明において、例えば、第2吸気弁322の開閉タイミングは、このように、吸気圧力と排気圧力との関係の変化により設定されるものに限るものではない。例えば、本発明において、第2吸気弁322は、排気弁の開弁中に開弁し排気弁の閉弁以前に閉弁するように、即ち、第2吸気弁322の開弁期間が、排気弁の開弁期間に含まれるように設定されたものであってもよい。ここで、第2吸気弁322を、排気弁16の閉弁以前に閉弁するとしているが、厳密には排気弁16の閉弁の方が第2吸気弁322の閉弁完了よりも僅かに早く完了するものについても、実質的には同じ時期に閉弁するものであり、「第2吸気弁322を排気弁16の閉弁以前に閉弁する」ものに含まれる。
また、同様に、本実施の形態では、第1吸気弁321は、排気弁16の閉弁以降に開かれるように制御されるとしているが、厳密には、排気弁16の完全な閉弁完了よりも、僅かに早く第1吸気弁321の開弁を開始するものについても、実質的には同じ時期に開弁するものであり「第1吸気弁321を排気弁16の閉弁以降に開弁する」ものに含まれるものとする。
また、本実施の形態では、吸気圧力が排気圧力以下となる運転領域では、EGR弁56を全閉とする制御を行う場合について説明した。しかし本発明は、吸気圧力が排気圧力より大きくなる運転領域で、EGR弁56が開かれるものであればよく、その他のEGR弁56の制御を限定するものではない。即ち、吸気圧力が排気圧力以下となる領域では、運転状態に応じた他の制御プログラムに従って、EGR弁56が制御されるものであってもよく、従って、この領域では必要に応じてEGR弁56が開かれるものであってもよい。
また、本発明においては、第1圧力センサ18と第2圧力センサ40とを、1つずつ設置するものとし、それぞれを、同じ気筒の排気ポート14と第2吸気ポート302に設置する場合について説明した。しかし、この発明において、第1圧力センサ18と第2圧力センサ40の設置位置や設置数は、これに限られるものではなく、各気筒4のバルブオーバーラップ期間における吸気圧力と排気圧力とを推定できるものであれば、他の位置に設置されたものであってもよい。
また、本実施の形態の制御は4気筒の内燃機関2に適用される場合について説明した。しかし、この発明は、これに限るものではなく、他の気筒数の内燃機関にも同様に適用することができる。
なお、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、本実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 内燃機関
10 気筒
12 点火プラグ
14 排気ポート
16 排気弁
18 第1圧力センサ
20 排気マニホールド
22 触媒
301 第1吸気ポート
302 第2吸気ポート
321 第1吸気弁
322 第2吸気弁
34 可変動弁機構(VVT)
36 燃料噴射弁
38 ポート弁
40 第2圧力センサ
42 吸気マニホールド
44 サージタンク
50 EGR装置
52 EGR管
54 EGRクーラ
56 EGR弁
60 制御装置
62 クランク角エンコーダ

Claims (3)

  1. 内燃機関の複数の気筒それぞれの燃焼室に連通する、第1吸気ポートと、第2吸気ポートと、排気ポートと、
    前記第1吸気ポートを開閉する第1吸気弁と、
    前記第2吸気ポートを開閉する第2吸気弁と、
    前記排気ポートを開閉する排気弁と、
    前記第2吸気ポートの、前記第2吸気弁の設置位置より上流側に配置され、前記第2吸気ポートを開閉するポート弁と、
    一端が前記第2吸気ポートの前記第2吸気弁と前記ポート弁との間に接続されて、前記内燃機関の排気ガスの一部をEGRガスとして前記第2吸気ポートに還流させるEGR通路と、
    前記EGR通路を開閉するEGR弁と、
    前記排気弁と前記第2吸気弁とが共に開いた状態となる期間であるバルブオーバーラップ期間中に、吸気圧力が排気圧力より高い第1状態になると推定される場合に、前記EGR弁を開弁する手段と、
    前記第1状態になると推定される場合に、前記ポート弁を閉弁する手段と、
    前記第1状態になると推定される場合に、前記第2吸気弁を、前記排気弁の開弁中に開弁し、前記排気弁の閉弁以前に閉弁する手段と、
    前記第1状態になると推定される場合に、前記第1吸気弁を、前記排気弁の閉弁以降に開弁する手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記バルブオーバーラップ期間中に、吸気圧力よりも排気圧力が高い第2状態になると推定される場合に、前記EGR弁を閉弁する手段と、
    前記第2状態になると推定される場合に、前記ポート弁を開弁する手段と、
    前記第2状態になると推定される場合に、前記第1吸気弁及び前記第2吸気弁を、前記排気弁の閉弁以前に開弁する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関の回転数が所定の低回転域であって、かつ、前記内燃機関のスロットルバルブが全開の場合に、前記第1状態にあると推定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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