JP5794364B2 - 床材用化粧シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、床材用化粧シート及びその製造方法に関する。
従来知られている床材用化粧シートには、例えば、下記特許文献1、2等がある。
特許文献1には、「印刷層が印刷されたオレフィン系熱可塑性樹脂フィルム上に、厚さ300〜500μmのオレフィン系熱可塑性樹脂層および厚さ3〜30μmの表面保護層を少なくとも有する、床材用化粧シート。」が記載されている(請求項1等)。
特許文献2には、「ポリオレフィン系樹脂からなる基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性ポリプロピレン系樹脂層及び電離放射線硬化型樹脂からなる透明性表面保護層が順に形成されてなる床材用化粧シートであって、透明性ポリプロピレン系樹脂層の厚みが150〜500μmであることを特徴とする床材用化粧シート。」が記載されている(請求項1等)。
これらの特許文献1、2に記載の床材用化粧シートは、表面保護層の直下に位置する透明性樹脂層が比較的厚いことを特徴とし、それにより良好な表面特性(例えば高磨耗性)を発揮することを効果としている。このような良好な表面特性は、とりわけ透明性樹脂層が200μm以上である場合に得られ易い。
しかしながら、これらの従来の床材用化粧シートには次のような問題がある。それは、200μm以上の厚膜の透明性樹脂層は高価でありコスト的に不利である上、ドライラミネートにより接着する場合には、経時的に層間強度が低下して剥離するという問題がある。また、既製の厚膜のフィルムはコロナ処理等の表面処理の効果が得られ難いという問題もある。これに対し、200μm以上の厚膜の透明性樹脂層を押し出し製膜して熱ラミネートする場合には、厚膜故に冷却時に結晶化によるひずみや熱収縮に起因する変形が大きく、層間強度が低下し易い。
よって、これらの問題を改善した床材用化粧シートの開発が望まれている。
特開2005−290734号公報 特開2005−290568号公報
本発明は、基材シート上に、少なくとも透明性接着剤層、透明性樹脂層及び透明性表面保護層が順に積層されている床材用化粧シートであって、透明性樹脂層の厚さが200μm以上と厚い場合であっても優れた層間強度を発揮する床材用化粧シートを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、透明性樹脂層を特定の2層構成とすることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の床材用化粧シートに関する。
1.基材シート上に、少なくとも透明性接着剤層、透明性樹脂層及び透明性表面保護層が順に積層されている床材用化粧シートであって、
(1)前記透明性樹脂層は厚さが200μm以上であり、前記透明性接着剤層側から第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されており、
(2)前記第1透明性樹脂層は厚さが40〜120μmであり、前記第2透明性樹脂層は厚さが前記第1透明性樹脂層の厚さの7倍以下であり、前記第1透明性樹脂層は押し出し製膜により形成されている、
ことを特徴とする床材用化粧シート。
2.前記第1透明性樹脂層は、接着性樹脂層を含む2層で構成されており、当該2層は同時押し出し製膜により形成されている、上記項1に記載の床材用化粧シート。
3.前記透明性表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂層である、上記項1又は2に記載の床材用化粧シート。
4.上記項1〜3のいずれかに記載の床材用化粧シートと被着材とを貼着してなる床用化粧材。
以下、本発明の床材用化粧シートについて説明する。
本発明の床材用化粧シートは、基材シート上に、少なくとも透明性接着剤層、透明性樹脂層及び透明性表面保護層が順に積層されている床材用化粧シートであって、
(1)前記透明性樹脂層は厚さが200μm以上であり、前記透明性接着剤層側から第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されており、
(2)前記第1透明性樹脂層は厚さが40〜120μmであり、前記第2透明性樹脂層は厚さが前記第1透明性樹脂層の厚さの7倍以下であり、前記第1透明性樹脂層は押し出し製膜により形成されていることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の床材用化粧シートは、特に透明性樹脂層の厚さが200μm以上であることにより優れた耐摩耗性を発揮する。また、特に透明性樹脂層が特定の第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されていることにより、常態及び経時的にも優れた層間強度を発揮する。
以下、本発明の床材用化粧シートを構成する各層について説明する。なお、本発明の床材用化粧シートにおいて絵柄模様層の形成は任意であるが、一般に基材シート上には絵柄模様層が形成される場合が多い。そこで、以下では基材シートと透明性接着剤層との間に絵柄模様層が形成されている場合について説明する。
≪基材シート≫
基材シートは、その表面(おもて面)には絵柄模様層等が積層される。
基材シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂により形成されたものが好適である。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等が挙げられる。
基材シートは、着色されていても良い。この場合は、上記のような熱可塑性樹脂に対して着色材(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色材としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色材の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
基材シートには、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていても良い。
基材シートの厚みは、最終製品の用途、使用方法等により適宜設定できるが、一般には50〜250μmが好ましい。
基材シートは、必要に応じて、絵柄模様層を形成するインキの密着性を高めるために表面(おもて面)にコロナ放電処理を施してもよい。コロナ放電処理の方法・条件は、公知の方法に従って実施すれば良い。また、必要に応じて、基材シートの裏面にコロナ放電処理を施したり、裏面プライマー層を形成したりしてもよい。
≪絵柄模様層≫
絵柄模様層は、化粧シートに所望の絵柄(意匠)を付与するものであり、絵柄の種類等は限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた印刷法により、基材シート表面に形成すればよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等がさらに配合してもよい。
結着材樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、親水性処理されたポリエステル系ウレタン樹脂のほか、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリスチレン−アクリレート共重合体、ロジン誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコール付加物、セルロース系樹脂なども併用できる。
より具体的には、例えば、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、水溶性アミノ系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、その他の水溶性合成樹脂;ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類等の水溶性天然高分子;等を使用できる。また、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂変性又は混合樹脂、その他の樹脂も使用できる。上記結着材樹脂は、単独又は2種以上で使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層(「着色隠蔽層」とも言う)を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法も挙げられる。この着色隠蔽層は、基材シートと絵柄模様層との間に設けることもできる。
上記以外にも、例えば、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法などを用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
≪透明性接着剤層≫
透明性接着剤層は、絵柄模様層と透明性樹脂層との間に存在する。透明性接着剤層で使用する接着剤は、絵柄模様層又は透明性樹脂層を構成する成分等に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂等を含む各種接着剤を使用できる。また、反応硬化タイプのほか、ホットメルトタイプ、電離放射線硬化タイプ、紫外線硬化タイプ等の接着剤でもよい。
透明性接着剤層は、絵柄層が認識できる限り、透明でも半透明でもよい。
なお、本発明では、必要に応じ、コロナ放電処理、プラズマ処理、脱脂処理、表面粗面化処理等の公知の易接着処理を接着面に施すこともできる。
透明性接着剤層の厚みは、透明性保護層、使用する接着剤の種類等によって異なるが、一般的には0.1〜30μm程度とすれば良い。
≪透明性樹脂層≫
本発明の透明性樹脂層は、厚さが200μm以上(好ましくは300μm以上であって200〜500μm)であって、透明性樹脂層側から第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されたものを用いる。上記厚さの範囲内とすることにより、床材用化粧シートの良好な表面特性(例えば高摩耗性)が得られる。
本発明では、上記第1透明性樹脂層の厚さは40〜120μmであり、80〜100μmとすることが好ましい。また、上記第2透明性樹脂層の厚さは第1透明性樹脂層の厚さの7倍以下であり、80〜450μmの範囲内から選択されることが好ましい。
上記第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層は、透明である限り着色されていてもよく、絵柄模様層が視認できる範囲内で半透明であってもよい。
上記樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリメチルペンテン、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテート等が挙げられる。上記の中でも、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
なお、第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層は、同じ樹脂であってもよく、他の樹脂の組み合わせであってもよい。
上記第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層には、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤が含まれていても良い。
本発明では、透明性樹脂層を形成するに当たり、透明性接着剤層上に、先ず第1透明性樹脂層を押し出し製膜により形成する。そして、第2透明性樹脂層を積層するに先立ち、第1透明性樹脂層を養生することが好ましい。養生条件は限定的ではないが、押し出し製膜により形成後、10〜80℃(好ましくは30〜40℃)で12時間以上(好ましくは12〜60時間)養生することが好ましい。養生する際は、透明性樹脂層が長尺物である場合にはロールに巻き取って養生することもできる。
なお、本発明では、第1透明性樹脂層は通常は1層構成で良いが、基材シートとの密着性を更に促進するために、接着性樹脂層を含む2層構成としてもよく、2層構成とする場合には、当該2層は同時押し出し製膜により形成することが好ましい。
上記接着性樹脂層としては、例えば、酸変性ポリオレフィン樹脂層が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はエチレン/プロピレン共重合体、若しくはこれらと他のα−オレフィンや酢酸ビニル等との共重合体である広義のポリオレフィン類に、マレイン酸、アクリル酸、もしくはフマル酸を10−4〜10重量%、好ましくは10−3〜5重量%の範囲でグラフト共重合させてなる接着性樹脂層が好ましい。グラフト共重合させる物質の中でも、マレイン酸が好ましい。接着性樹脂層の厚さは限定的ではないが、5〜60μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。
第2透明性樹脂層の形成方法は限定的ではない。例えば、押し出し製膜又はカレンダー法により製膜後に熱ラミネートする方法でもよく、既製の樹脂フィルムを熱ラミネートする方法でもよい。
このように、透明性樹脂層を2層構成とすることにより、所定厚みの第1透明性樹脂層を押し出し製膜により形成した後に第2透明性樹脂層を積層することにより、透明性樹脂層と基材シートとの間の優れた層間強度を確保することができる。
≪透明性表面保護層≫
透明性樹脂層の上には、透明性表面保護層が積層されている。
透明性表面保護層としては、電離放射線硬化型樹脂層又は2液硬化型ウレタン樹脂層が好適である。以下では、電離放射線硬化型樹脂層について例示する。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量としては、通常250〜100000程度が好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
これらの電離放射線硬化型樹脂は、必要に応じて減摩材、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、顔料等を含んでもよい。特に減摩材としては、例えば、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモンド、金剛砂、ガラス繊維等が挙げられ、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜80重量部が適当である。このような減摩材を添加することにより、最終的に得られる透明性表面保護層の磨耗性をより高めることができる。
未硬化の電離放射線硬化型保護層は、例えば、透明性樹脂層の上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアコート、ロールコート等の塗工法により塗工することにより形成できる。
電離放射線硬化型樹脂を硬化させるために用いる電離放射線としては、電離放射線硬化型樹脂(組成物)中の分子を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常は紫外線又は電子線を用いればよいが、可視光線、X線、イオン線等を用いてもよい。
紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常190〜380nmが好ましい。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。その中でも、特に100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射できるものが好ましい。
透明性表面保護層の厚さは限定的ではなく、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1〜50μm、好ましくは1〜20μm程度である。
床用化粧材
本発明の床材用化粧シートは、各種被着材と接合することにより、床用化粧材とできる。被着材の材質は特に限定されず、例えば、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等の材質が挙げられる。
具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス材料などが挙げられる。
金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料(金属鋼板)が挙げられる。
木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
プラスチック系では、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料からなる単板又は合板が挙げられる。また、前記の樹脂を発泡させた発泡樹脂材料も使用できる。このようなプラスチック系材料は、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー等の無機充填剤を含んでもよい。
このような被着体の形状は特に限定されず、通常はフローリング等への設置を考慮して平板とすればよい。
被着材と接合後は、例えば、最終製品の特性に応じて、裁断、テノーナーを用いてサネ加工、V字形状の条溝付与、四辺の面取り等を施してもよい。
本発明の床材用化粧シートは、特に透明性樹脂層の厚さが200μm以上であることにより優れた耐摩耗性を発揮する。また、特に透明性樹脂層が特定の第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されていることにより、常態及び経時的にも優れた層間強度を発揮する。
従来の床材用化粧材の一態様を示す模式図である。 本発明の床材用化粧材の一態様を示す模式図である。 本発明の床材用化粧材の一態様を示す模式図である。
1.基材シート
2.絵柄模様層
3.透明性接着剤層
4.透明性樹脂層
4−1.第1透明性樹脂層
4−2.第2透明性樹脂層
5.透明性表面保護層
6.接着性樹脂層
以下に実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1〜14及び比較例1〜10
(床材用化粧シートの作製)
(1)両面コロナ処理を施した厚さ80μmの基材シート(着色ポリエチレン)の表面に、2液硬化型のアクリル−ウレタン樹脂からなる印刷インキで絵柄印刷層を形成した。
(2)絵柄模様層の上に、ウレタン樹脂系接着剤を固形分量が3g/mとなるように塗工し、透明性接着剤層を形成した。
(3)Tダイ押出し機により、ポリプロピレンと、マレイン酸変性したポリプロピレン(接着性樹脂層成分)とを同時押し出し製膜することにより、接着性樹脂層(10μm)を含む第1透明性樹脂層を形成した。その後、40℃で12時間養生した。なお、第1透明性樹脂層の厚さは表1に示す通りとした。
(4)第1透明性樹脂層上に、ポリプロピレンをTダイ押出し機により押し出し製膜することにより、第2透明性樹脂層を熱ラミネートした。なお、第2透明性樹脂層の厚さは表1に示す通りとした。
(5)第2透明性樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、コロナ放電処理面にアクリル−ウレタン系樹脂溶液をグラビア印刷法により固形分量が1g/mとなるように塗工して表面保護層形成用プライマー層を形成した。
(6)表面保護層形成用プライマー層の上に、ウレタンアクリレート系電子線硬化型樹脂をロールコート法により固形分が15g/mとなるように塗工・乾燥して未硬化の電子線硬化型樹脂層を形成した。その後、酸素濃度200ppmの環境下において、未硬化の電子線硬化型樹脂層に加速電圧125KeV、5Mradの条件で電子線を照射して樹脂硬化させて厚さ15μmの電子線硬化型樹脂層(透明性表面保護層)を形成した。
試験例1
実施例及び比較例で作製した床材用化粧シートについて、
(1)耐摩耗性
(2)層間強度(常態)
(3)層間強度(環境試験後)
について調べた。結果を下記表1に示す。
各試験方法と評価基準は次の通りとした。
(耐磨耗性)
JASフローリング磨耗A試験により耐磨耗性を調べた。具体的には、床材用化粧シートの柄取られ(つまり、絵柄模様層が削り取られる)がどの段階で生じるかを確認した。
評価基準は、試験装置の回転盤の回転数:3000回転を基準とし、3000回転以上の回転数で柄取られが生じた場合を○、3000回転未満の回転数で柄取られが生じた場合を×と評価した。
(層間強度)
テンシロン試験機を用いて、25mm巾のサンプルを剥離スピード100mm/minにてT字剥離し、3回ずつ測定した。
評価基準は、20N以上を◎、15〜19Nを○、10〜14Nを△、9N以下を×と評価し、評価データは、3回の測定値の最低値を用いた。
(環境試験)
UVランプ(商品名「M04−L21WB/SUV」岩崎電気製)、ランプジャケット(商品名「WJ50−SUV」岩崎電気製)及び照度計(商品名「UVD−365PD」岩崎電機製)を備えた超促進耐候性試験装置(商品名「アイ スーパー UVテスター SUV−W131」岩崎電気製)を使用して環境試験を行った。
環境試験は、ブラックパネル温度63℃、照度60mW/cmの条件において20時間照射・4時間結露を繰り返し、合計200時間行った。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜14の本発明の床材用化粧シートは、耐摩耗性に優れるとともに、常態(初期)及び環境試験後においても優れた層間強度を有することが分かる。

Claims (5)

  1. 基材シート上に、少なくとも透明性接着剤層、透明性樹脂層及び透明性表面保護層が順に積層されている床材用化粧シートの製造方法であって、前記床材用化粧シートは、以下の(1)〜(2):
    (1)前記透明性樹脂層は厚さが200μm以上であり、前記透明性接着剤層側から第1透明性樹脂層及び第2透明性樹脂層の2層で構成されており、
    (2)前記第1透明性樹脂層は、厚さが40〜120μmであり、
    前記第2透明性樹脂層は、厚さが前記第1透明性樹脂層の厚さの7倍以下であり、且つ、80〜450μmである、
    ことを満たし、以下の工程(i)〜(iii):
    (i)前記透明性接着剤層上に、前記第1透明性樹脂層を押し出し製膜により形成する工程1、
    (ii)前記第1透明性樹脂層を10〜80℃で12時間以上養生する工程2、及び
    (iii)前記第1透明性樹脂層上に、前記第2透明性樹脂層を積層する工程3、
    を順に含むことを特徴とする、床材用化粧シートの製造方法。
  2. 前記工程3における前記第2透明性樹脂層の積層方法が、熱ラミネートする方法である、請求項1に記載の床材用化粧シートの製造方法。
  3. 前記工程1が、前記透明性接着剤層上に、接着性樹脂層を含む2層で構成される前記第1透明性樹脂層を同時押し出し製膜により形成する工程である、請求項1又は2に記載の床材用化粧シートの製造方法。
  4. 前記透明性表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂層である、請求項1〜3のいずれに記載の床材用化粧シートの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の床材用化粧シートの製造方法により得られた床材用化粧シートを被着材に貼着する工程を含む、床用化粧材の製造方法。
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