JP5793497B2 - 生分解ポリエステル - Google Patents
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Description
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は0〜13の間に含まれる整数である)
を有する。
本発明は、前記生分解ポリエステル BPを得る方法にも関する。
しかしながら、イソシアネート、エポキシアクリレート等のようなこれらの鎖延長剤は、通常、ポリエステルそれ自身より環境にかなり大きな影響を及ぼす。そのような鎖延長剤の使用に関連するもう一つの問題は、それらの化学残留物の存在による最終ポリエステルの臭いである。これらの鎖延長剤を特に食品包装に適用する包装製品の生産にもちいるとき、この化学的残留物は特に重大である。
一方、これらの添加剤の使用なしでは、これらのポリマーを用いて製造された物品の、最終的な性質、例えば不満足な機械的性質に関連したかなりの制限がある。
しかしながら、これらの開始剤(例えば有機過酸化物)の高い反応性は、鎖延長反応を管理することをしばしば困難にし、過度に分枝された構造の形成を生じる。そのような分枝された構造は、種々の変換技法でのポリエステルの適用範囲を限定し、同時に、強靭性に関するそれらの機械的性質に悪影響を及ぼす。
例えば、JP-2746525は、飽和イソシアネートとアクリレート基を有する不飽和イソシアネートとの混合物により延長され高分子量を有するヒドロキシ末端脂肪族ポリエステルの過酸化物での鎖延長方法を記載している。アクリル末端基は、過酸化物に対するポリエステルの反応性を制御するために鎖中に挿入される。
それゆえ、JP-2746525に記載された方法は、3つの工程の方法および多量の有機過酸化物の使用を含み、約30,000の数平均分子量(Mn)および非常に大きな分子量分布(MWD)によって特徴付けられるポリエステルを生じる。
実際、本発明は、少なくとも一つのジアシッドと少なくとも一つのジオールに由来する単位を含み、不飽和連鎖停止剤を備えた前駆体ポリエステル(PP)を原料とするラジカル開始剤との反応により得られる、実質的にゲルを含まず、実質的に直鎖状の生分解熱可塑性ポリエステル(BP)に関し、該停止剤は式:
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は0〜13の間に含まれる整数である)
を有する。
天然ポリマーとの高められた相容性の結果、本発明の生分解ポリエステルBPは、改善された機械的性質ならびに類似の生分解ポリエステルとの澱粉ベースの組成物より優れた引裂き強度を示す澱粉ベースの組成物の製造を可能にする。
本発明は、前記生分解ポリエステルBPを得るための方法にも関する。
本発明は、ポリエステルの鎖延長のための、式:
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は0〜13の間に含まれる整数である)
を有する連鎖停止剤の使用にも関する。
それゆえ、熱可塑性ポリエステルは、それとは対照的に、ポリマー鎖の架橋により不可逆的に硬化されるポリマーである硬化性ポリエステルとは異なる。この状態において、硬化性ポリエステルはネットワーク構造を示す。
好ましくは、本発明の生分解ポリエステルBPは、溶融状態で300〜2,000、好ましくは400〜1,800 Pasの間、より好ましくは500〜1500 Pasのせん断粘度(Shear Viscosity)によって特徴付けられる。
せん断粘度に関して、それは、標準ASTM D-3835-90「Standard Test Method for Determination of Properties of Polymeric Materials by Means of a Capillary Rheometer」に従い、180℃で、直径 = 1mmおよびL/D=30を有するキャピラリーを用い、フロー勾配γ = 103.7 s-1で測定される。
本発明の生分解ポリエステルBPの分子量Mnは、好ましくは40,000〜200,000の間、より好ましくは50,000〜180,000の間である。
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は0〜13の間に含まれる整数である)
を有する化合物として意図される。
該不飽和連鎖停止剤は、混合物でも用いることができる。
「T」に関しては、それは、好ましくはヒドロキシまたはカルボキシ基である。
整数「n」は、好ましくは1〜13、より好ましくは3〜13の間に含まれ、さらに好ましくは8または9であり、ω-ウンデセン酸、ω-ウンデシレンアルコールおよびそれらの混合物が、天然ポリマーとの相容性を最大にするため特に好ましい。
不飽和連鎖停止剤の含有量は、ポリエステル前駆体の繰返し単位のモルに対して、1モル%以下、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.01〜0.5モル%の間である。好ましくは、5%より少ないポリエステル前駆体鎖は、1より多い不飽和連鎖停止剤を有する。
脂肪族-芳香族の前駆体ポリエステルPPに関して、これらは、少なくとも一つの芳香族の多官能性酸により主に構成される芳香族部分ならびに不飽和連鎖停止剤、少なくとも一つの脂肪族ジアシッドおよび少なくとも一つの脂肪族ジオールにより構成される脂肪族部分を有する。
脂肪族ジアシッドの中で、C6 (アジピン酸)、C7 (ピメリン酸)、C8 (スベリン酸)、C9 (アゼライン酸)、C10 (セバシン酸)、C11 (ウンデカン二酸)、C12 (ドデカン二酸)およびC13 (ブラシル酸)が好ましい。これらの中で、再生可能資源からの脂肪族ジアシッドが特に好ましく、好ましくは、C8 (スベリン酸)、C9 (アゼライン酸)、C10 (セバシン酸)、C12 (ドデカン二酸)およびC13 (ブラシル酸)ならびにそれらのエステルである。再生可能資源からの脂肪族酸C9 (アゼライン酸)、C10 (セバシン酸)およびそれらのエステルがさらに好ましい。これらの酸の混合物もまた特に興味がある。
本発明によるジオールの例は、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-へプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメノール、プロピレングリコール、ネオ-ペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジアンヒドロソルビトール、ジアンヒドロマンニトール、ジアンヒドロイジトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンメタンジオールおよびそれらの混合物である。これらの中で、再生可能資源からのジオールが特に好ましく、1,2-エタンジオール、1,4-ブタンジオールおよびそれらの混合物がより好ましい。
前駆体ポリエステルPPは、ベースモノマーに加えて、繰返し単位のモル含量に対して、0〜49モル%の間、好ましくは0〜30モル%の間の量で、少なくとも一つのヒドロキシ酸またはそれらのラクチドもしくはラクトンを含むことができる。適当なヒドロキシ酸の例は、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ吉草酸、7-ヒドロキシヘプタン酸、8-ヒドロキシカプロン酸、9-ヒドロキシノナン酸、乳酸またはラクチドである。ヒドロキシ酸は、そのまま鎖中に挿入できるか、またはジアシッドまたはジオールと前もって反応させて作ることもできる。
アミン、アミノ酸およびアミノアルコールもまた、その他の全ての成分に対して、30モル%までのパーセントで存在することができる。
これらの分子の例は、グリセロール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、クエン酸、ジペンタエリトリトール、モノアンヒドロソルビトール、モノヒドロ-マンニトール、酸トリグリセリドおよびトリエタノールアミンである。
1.5〜3 gのポリエステルを、60 mlのクロロホルムと一緒に100 ml エーレンマイヤーフラスコに入れる。ポリエステルの完全溶解後、25 mlの2-プロパノールおよび分析直前に1 mlの脱イオン水を加える。そのようにして得られる溶液を予備標準KOH/エタノール溶液で滴定する。滴定の当量点を決定するため、非水性溶媒中での酸-塩基滴定に対するガラス電極のような適当な指示器を用いる。カルボキシ末端基含有量は、KOH/エタノール溶液の消費量から、次の式:
Vb = ブランク滴定の間にpH= 9.5に達するために必要なKOH/エタノール溶液のml;
T = モル/リットルで表されるKOH/エタノール溶液の濃度;
P = 試料のグラムでの重量)
により計算される。
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は0〜13の間に含まれる整数である)
を有する。
当業者は、ポリマーに対して望まれる性質との関連で要求される過酸化物の効果的な量を容易に特定することができるであろう。
前記過酸化物は、ポリエステル前駆体との混合を容易にするため、マスターバッチとして有利に加えることができる。
製造方法後にも、生分解ポリエステルBPは、末端2重結合および/または連鎖停止剤とラジカル開始剤との反応に由来の付加物を有することができる。
末端2重結合および/または連鎖停止剤とラジカル開始剤との反応に由来の付加物の存在は、当業者によく知られた異なる方法、例えばNMRスペクトロスコピーまたはマス分光分析と組み合わされたクロマトグラフ法と一体となったポリマー鎖のメタノリシス反応による方法を用いて測定できる。
当業者は、不飽和連鎖停止剤またはその末端2重結合の反応後の反応した連鎖停止剤のいずれかに属する構造を容易に確認することができるであろう。
本発明の生分解ポリエステルBPは、ブレンドでも用いることができるし、同じタイプのポリエステルおよび他の生分解ポリエステル(例えば、ポリ L 乳酸、ポリ D 乳酸および立体混合物のポリ D-L 乳酸、ポリ-ε-カプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、例えば、ヒドロキシブチレート-バレレート、ポリヒドロキシブチレート-プロパノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレート-デカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ドデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-オクタデカノエート、ポリアルキレンスクシネート)、ポリ-3-ヒドロキシブチレート、ポリ-4-ヒドロキシブチレート、ポリスクシネートの両方の反応性押出、特にポリアルキレンスクシネートならびにアジピン酸および乳酸とのそのコポリマーまたはアルキレンがブチレン、プロピレン、エチレンもしくはその他のアルキレンでも、およびそれらの混合物であることができるポリエステルとは異なる他のポリマーとの反応性押出によっても得ることができる。
本発明の生分解ポリエステルBPは、天然起源のポリマー、例えば、澱粉、セルロース、キチン、キトサン、アルギネート、グルテン、ゼイン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチンのようなタンパク質、天然ゴム、樹脂酸およびその誘導体、リグニン類およびそれらの誘導体とのブレンドでも用いらことができる。澱粉およびセルロースは修飾できるし、それらの中で、例えば、0.2〜2.5の間の置換度を有する澱粉またはセルロースエステル、ヒドロキシプロピル化澱粉および脂肪鎖で修飾された澱粉を挙げることができる。前記澱粉は、分解およびゼラチン化された形態の両方または増量剤としても用いらことができる。前記澱粉は、連続相もしくは分散相を表すか、または共-連続形態(co-continuous form)で存在できる。分散された澱粉の場合、澱粉は、平均直径が1ミクロンより小さい形態であるのが好ましく、0.5 μmより小さい形態であるのがより好ましい。
本発明の生分解ポリエステルBPおよび前駆体ポリエステルPPは、ポリウレタンおよびポリウレアを製造するためのプレポリマーとして用いられることもできる。
本発明の生分解ポリエステルBPは、合成起源のポリマーおよび前記の天然起源のポリマーとのブレンドでも用いられることができる。
生分解ポリエステルBPと澱粉およびポリ乳酸もしくはポリヒドロキシアルカノエートとの混合物が、特に好ましい。
− 単軸-および二軸-延伸フィルム、ならびに他のポリマー材料との多層フィルム;
− 農業部門での使用のフィルム、例えばマルチングでの使用のフィルム;
− 食品での使用、工業的用途、農業での梱包および包装屑用のクリングおよび延伸フィルム;
− 有機廃棄物収集、例えば生ゴおよび造園廃棄物収集用の袋およびゴミ袋;
− ミルク、ヨーグルト、肉、野菜等の容器におけるような、単層および多層の両方の熱成形食品包装;
− 押出コーティング法を用いて得られるコーティングまたは水性分散体を用いるラッカーリング(lacquering);
− 紙、プラスチック、アルミニウムまたは金属化フィルムの層を有する多層ラミネート;
− 予備発泡粒子を用いて形成された発泡ブロックを含む、発泡および半発泡製品
− 発泡シート、熱成形発泡シート、およびそれらから得られる食品包装における使用の容器;
− 一般的な果物および野菜容器;
− ゼラチン化、分解および/または複合化澱粉、天然澱粉、小麦粉または植物もしくは無機天然増量剤との複合体;
− 生理(sanitary)用品および衛生(hygiene)用品ならびに農業および服飾の部門での使用の繊維、超極細繊維、コアがPLA、PET、PTT等のような硬質ポリマーで構成され、シェルが本発明の物質により構成される複合超極細繊維、ブレンドからの複合繊維、円形から多重のローブ(multilobed)までの異なる断面を有する繊維、短繊維、織布および不織布(nonwoven fabrics)または不織布(spun bonded)もしくは熱結合布;
− 射出成形物、ブロー成形物または回転成形物
の製造に適する。
本発明の生分解ポリエステルBPは、異なるタイプのBPが、セロファン、分解澱粉、PLAまたは酸素および/もしくは脂肪に対して高い遮断性を有する層との組合せにおいても異なる層用として用いられる、多層フィルムの成分としても用いられることができる。
本発明は、本特許出願の保護の範囲の非限定的な例として提供されるいくつかの例で、いま説明される。
a) 0.15モル%のωウンデセン酸を含む56モル%の芳香族単位の前駆体ポリマーPP[ポリ(ブチレン テレフタレート-コ-ブチレンセバケート)]の合成
機械的攪拌器、窒素気流注入口、冷却器、真空ポンプへの接続を備えた25 l 反応器に、次の:
テレフタル酸のジメチルエステル (DMT):3313 g (17.08 モル)
セバシン酸:2711 g (13.42 モル)
1,4-ブタンジオール:3156 g (35.07 モル)
ω-ウンデセン酸:8.43 g (0.046 モル)
を入れた。
激しい撹拌と窒素気流下、温度を210℃まで徐々に上げた。軽い副生物の理論量の90%が蒸留されるまで反応を続けた。次いで、温度を240℃に上げ、系を0.6 mmHgの圧力に付した。反応を120分間続けた。
a)で得られた100 kgの前駆体ポリエステルPPを、主要特徴が:
− 押出機温度プロファイル:30-100-200-170-150×3-160℃
− 二軸スクリュー回転速度:240 rpm
− 能動的脱ガス(active degassing)
である、二軸スクリュー押出機中で、12 gのα,α'ジ-(tert-ブチルパーオキシ) ジイソプロピルベンゼン(0.012重量%に相当)と反応させた。
− 1011 Pasのせん断粘度
− 180℃での熱安定度定数0.51×10-4
− 180℃での溶融強度1.6 g
− ゲルフラクション:<1%
を有する生分解ポリエステルBPが得られる。
該ポリエステルは無臭である。
2 gの生分解ポリエステルを、100 mlのメタノールおよび0.5 gのリチウムメチレートと一緒に250 ml エーレンマイヤーフラスコに入れ、ポリマーが完全に溶解し、透明な溶液が得られるまで(約8時間)還流する。
ポリエステルを含む1 mlの溶液を、H+に荷電したカチオン性イオン交換樹脂により約7のpHにする。次いで、このようにして得られる試料を、メチルイソブチルケトンで1から50に希釈し、GC-MSにより分析する。用いられる機器は、スプレットレス構造で用いられるスプリット/スプレットレス注入器(注入器温度300℃)およびTrace TR-5MSキャピラリーカラム(長さ15 m、直径0.25 mm、固定相95% ジメチル-/ 5% ジフェニル- ポリシロキサンおよび固定相厚さ0.25 μm)を備えたThermo Trace-DSQ IIガスクロマトグラフである。分析に用いられるキャリアガスはHe (流量 1.2 ml/分)である。溶出プログラムは、15℃/分の勾配で100℃から出発し300℃までの温度傾斜にある。注入容積は1 マイクロリッターである。
図2-bは、保持時間3.52分に対応する図1-bのガスクロマトグラフの出力記録の詳細を示す。図2-bは、実施例 1のポリエステルのクロマトグラフピークに対応するピークを有しない。
澱粉ベースのブレンド
Haake Rheocord 90 Rheomex TW-100二軸スクリュー押出機中で、63重量部の実施例 1で得られた生分解ポリエステルBPを、5部のポリ-L-乳酸 (130 000のMn、190℃、2.16 kgで3.5 g/10分のMFR、0.2%より低いラクチド残渣および約6%のD-異性体含有)、23.4部の澱粉、3.5部の水および5部のグリセロールと混合した。温度プロファイルは、120〜190℃の間を維持した。顆粒中の最終含水量は0.8%に等しかった。
機械的性質(引裂き) (ASTM 1922 - 23℃および55%の相対湿度、フィルムの厚さ31 μm)
引裂き強度 (N/mm) 163
a) 1.2 モル%のω-ウンデセン酸を含む、56モル%の芳香族単位のポリ(ブチレン テレフタレート-コ-ブチレン セバケート)の合成
機械的攪拌器、窒素気流注入口、冷却器、真空ポンプへの接続を備えた25 l 反応器に、次の:
テレフタル酸のジメチルエステル (DMT):3313 g (17.08 モル)
セバシン酸:2711 g (13.42 モル)
1,4-ブタンジオール:3156 g (35.07 モル)
ω-ウンデセン酸:67.45 g (0.366 モル)
を入れた。
激しい撹拌と窒素気流下、温度を210℃まで徐々に上げた。軽い副生物の理論量の90%が蒸留されるまで反応を続けた。次いで、温度を240℃に上げ、系を0.6 mmHgの圧力に付した。反応を120分間続けた。
a)で得られた100 kgのポリエステルを、主要特徴が:
− 押出機温度プロファイル:30-100-200-170-150×3-160℃
− 二軸スクリュー回転速度:240 rpm
− 能動的脱ガス
である、二軸スクリュー押出機中で、600 gのα,α'ジ-(tert-ブチルパーオキシ) ジイソプロピルベンゼン(0.6重量%に相当)と反応させた。
− せん断粘度:検出不可能
− 熱安定度定数:検出不可能
− 溶融強度:検出不可能
− ゲルフラクション:> 5 %
を有するポリエステルが得られた。
a) 前駆体ポリマーPP [2 モル%のωウンデセン酸を含む56モル%の芳香族単位でのポリ(ブチレン テレフタレート-コ-ブチレンセバケート)]の合成
機械的攪拌器、窒素気流注入口、冷却器、真空ポンプへの接続を備えた25 l 反応器に、次の:
テレフタル酸のジメチルエステル (DMT):3313 g (17.08 モル)
セバシン酸:2711 g (13.42 モル)
1,4-ブタンジオール:3156 g (35.07 モル)
ω-ウンデセン酸:112.4 g (0.61 モル)
を入れた。
激しい撹拌と窒素気流下、温度を210℃まで徐々に上げた。軽い副生物の理論量の90%が蒸留されるまで反応を続けた。次いで、温度を240℃に上げ、系を0.6 mmHgの圧力に付した。反応を120分間続けた。
a)で得られた100 kgの前駆体ポリエステルPPを、主要特徴が:
− 押出機温度プロファイル:30-100-200-170-150×3-160℃
− 二軸スクリュー回転速度:240 rpm
− 活動的脱ガス
である、二軸スクリュー押出機中で、24 gのα,α'ジ-(tert-ブチルパーオキシ) ジイソプロピルベンゼン(0.024重量%に相当)と反応させた。
− 2674 Pasのせん断粘度
− 180℃での熱安定度定数0.41×10-4
− 180℃での溶融強度11 g
− ゲルフラクション:>5%
を有する生分解ポリエステルBPが得られる。
Claims (25)
- 不飽和連鎖停止剤の含有量が、ポリエステル前駆体の繰返し単位のモルに対して、1モル%より少ない、
式:
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は1〜13の間に含まれる整数である)
の不飽和連鎖停止剤を備えた前駆体ポリエステル(PP)をラジカル開始剤と反応させて得られる、5重量%より低いゲルフラクションを有し、ジアシッドまたはそれらの誘導体(および存在するならヒドロキシ酸またはそれらの誘導体)の量に対して、2より多い反応的に活性な部位を有する分子の1以上を多くても3モル%有するジアシッドとジオールの直鎖状配列の繰返し単位を含む構造を有する、生分解熱可塑性ポリエステル。 - 前記停止剤の「T」がカルボキシまたはヒドロキシ基であることを特徴とする請求項1に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の不飽和連鎖停止剤がω-ウンデセン酸、ω-ウンデシレンアルコールまたはそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項2に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記ラジカル開始剤の含量が、前駆体ポリエステルの量に対して0.08重量%より少ないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 300〜2,000 Pasのせん断粘度による溶融状態で特徴付けられる請求項1〜4のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の前駆体ポリエステルが、脂肪族および脂肪族-芳香族生分解ポリエステルから選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の脂肪族前駆体ポリエステルが、脂肪族ジアシッド、脂肪族ジアルコールおよび不飽和連鎖停止剤から構成されることを特徴とする請求項6に記載の熱可塑性生分解ポリエステル。
- 前記の脂肪族-芳香族前駆体ポリエステルが、芳香族多官能酸から構成される芳香族部分および不飽和連鎖停止剤、脂肪族ジアシッド、脂肪族ジオールから構成される脂肪族部分を有することを特徴とする請求項6に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の芳香族多官能酸が、テレフタル酸およびそのエステルならびに2,5-フランジカルボン酸およびそのエステルから選択されることを特徴とする請求項8に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の芳香族多官能酸が、テレフタル酸およびそのエステルならびに2,5-フランジカルボン酸およびそのエステルとの混合物であることを特徴とする請求項9に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の芳香族多官能酸が、テレフタル酸およびそのエステルから選択されることを特徴とする請求項9に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の芳香族多官能酸が、2,5-フランジカルボン酸およびそのエステルから選択されることを特徴とする請求項9に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の脂肪族ジアシッドがC2〜C22であることを特徴とする請求項7および8のいずれかに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の脂肪族ジアシッドが、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項13に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の脂肪族ジアシッドが植物再生可能起源であることを特徴とする請求項14に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の植物再生可能起源の脂肪族ジアシッドがアゼライン酸、セバシン酸およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項15に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 芳香族多官能酸の含量が、ジアシッドの全モル量に対して30〜80モル%の間に含まれることを特徴とする請求項8に記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の前駆体ポリエステルが、繰返し単位のモル含量に対して0〜49モル%の間に含まれる量で、少なくとも一つのヒドロキシ酸またはそれらのラクチドもしくはラクトンを含むことを特徴とする請求項1〜17のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエスエル。
- 前記の前駆体ポリエステルが、他の前駆体ポリエステルおよび/または不飽和末端基を有する天然もしくは合成起源の他のポリマーとブレンドされることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 他のポリエステルおよび合成または天然起源のいずれかの他の生分解ポリマーの両方とのブレンドに用いられることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステル。
- 前記の天然起源の生分解ポリマーが、澱粉;セルロース;キチン;キトサン;アルギネート;グルテン、ゼイン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチンを含むタンパク質;天然ゴム;ロジンおよびその誘導体;リグニンおよびそれらの誘導体から選択されることを特徴とする請求項20に記載の生分解熱可塑性ポリエステルのブレンド。
- 不飽和連鎖停止剤の含有量が、ポリエステル前駆体の繰返し単位のモルに対して、1モル%より少ない、
式:
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は1〜13の間に含まれる整数である)
の不飽和連鎖停止剤を備えた前駆体ポリエステルをラジカル開始剤と混合し、反応させて、生分解熱可塑性ポリエステルを製造する方法であって、5重量%より低いゲルフラクションを有し、ジアシッドまたはそれらの誘導体(および存在するならヒドロキシ酸またはそれらの誘導体)の量に対して、2より多い反応的に活性な部位を有する分子の1以上を多くても3モル%有するジアシッドとジオールの直鎖状配列の繰返し単位を含む構造を有する、生分解熱可塑性ポリエステルの製造方法。 - 前記のラジカル開始剤が有機過酸化物であることを特徴とする請求項22に記載の生分解熱可塑性ポリエステルの製造方法。
- − 単軸-もしくは二軸-延伸フィルム、または他のポリマー材料との多層フィルム;
− マルチングでの使用のフィルムを含む農業部門での使用のフィルム;
− 食品での使用、工業的用途、農業での梱包または包装屑用のクリングまたは延伸フィルム;
− 生ゴミおよび造園廃棄物収集を含む有機廃棄物収集用の袋またはゴミ袋;
− ミルク、ヨーグルト、肉、野菜等の容器における、単層または多層の両方の熱成形食品包装;
− 押出コーティング法を用いて得られるコーティング;
− 紙、プラスチック、アルミニウムまたは金属化フィルムの層を有する多層ラミネート;
− 焼結により得られる部品の製造用発泡または発泡性ビーズ;
− 予備発泡粒子を用いて形成された発泡ブロックを含む、発泡または半発泡製品;
− 発泡シート、熱成形発泡シート、またはそれらから得られる食品包装における使用の容器;
− 一般的な果物または野菜容器;
− ゼラチン化、分解および/または複合化澱粉、天然澱粉、小麦粉または植物もしくは無機天然増量剤との複合体;
− 生理用品もしくは衛生用品または農業もしくは服飾の部門での使用の繊維、超極細繊維、コアがPLA、PET、PTT等を含む硬質ポリマーで構成され、シェルが本発明の物質により構成される複合超極細繊維、ブレンドからの複合繊維、円形から多重のローブまでの異なる断面を有する繊維、短繊維、織布もしくは不織布または不織布もしくは熱結合布;
− 射出成形物、ブロー成形物または回転成形物
の製造のための、請求項1〜20のいずれか1つに記載の生分解熱可塑性ポリエステルの使用。 - 式:
T-(CH2)n-CH=CH2
(式中、「T」はヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミドまたはエステル基からなる群から選択され、「n」は1〜13の間に含まれる整数である)
を有する不飽和連鎖停止剤の含有量が、前駆体ポリエステル中、ジアッシドとジオールの繰返し単位のモルに対して、1モル%より少ない該ポリエステルをラジカル開始剤と混合し、反応させて前記ポリエステルを鎖延長するための前記連鎖停止剤の使用。
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