JP5792095B2 - 現像ロール - Google Patents
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Description
すなわち、塗膜形成材料中に粗さ形成用粒子を添加して塗膜を形成する場合、ゴム弾性層表面の突出部を覆う塗膜に、添加した粗さ形成用粒子が保持されてしまうことを回避するのは困難である。突出部を覆う塗膜には、搬送するトナーを層状に形成したり、トナーを摩擦帯電したりするためのブレード部材が接地する。そのため、突出部を覆う塗膜に粗さ形成用粒子が存在すると、使用時に粗さ形成用粒子が削られたり、塗膜から脱落したりする。このような脱落等が生じると、そこを起点にトナーが固着しやすくなり、トナーフィルミングが発生しやすくなる。また、粒子の脱落跡から塗膜が剥がれやすくなる。それ故、これまで以上に耐久性を向上させようとすることは難易度が高い。
上記塗膜は、該塗膜を構成するマトリックスポリマーと、上記塗膜表面を粗面化するための粗さ形成用粒子と、シリコーングラフトアクリル樹脂およびフッ素含有基グラフトアクリル樹脂から選択される少なくとも1種以上とを含有しており、
上記突出部の高さHと上記粗さ形成用粒子の平均粒子径dの比d/Hが0.50以下であることを特徴とする現像ロールにある(請求項1)。
実施例に係る現像ロールの概略構成を図1〜図3を用いて説明する。図1〜図3に示す現像ロール1は、電子写真方式を採用する画像形成装置に組み込んで現像に使用されるものである。現像ロール1は、多数の突出部3aを外表面に有するゴム弾性層3と、ゴム弾性層3の外表面に沿って形成された塗膜4とを有している。ゴム弾性層3は、軸体2の外周面に沿って形成されている。但し、軸体2の両端部は、ゴム弾性層3の両端面から突出した状態とされている。
<軸体の準備>
外径6mm、長さ270mmの鉄製で、表面にNiめっきが施されている中実円柱状の軸体を準備した。
導電性シリコーンゴム(信越化学工業(株)製、「X−34−264A/B」、混合質量比30/70)をスタティックミキサにて混合することにより、ゴム弾性層形成材料を調製した。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(BASFジャパン(株)製、「エラストランET880」)と、ポリオール(三洋化成(株)製、「PPG2000」)と、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、「ミリオネートMT」)、カーボンブラック(電子導電剤)(電気化学工業(株)製、「デンカブラックHS−100」)と、第四級アンモニウム塩(イオン導電剤)と、ウレタン樹脂粒子(粗さ形成用粒子)(大日本インキ化学工業(株)製「バーノックCFB1000」)と、シリコーングラフトアクリル樹脂(東亞合成(株)製「サイマックUS−350」、COOH基を含有、粘度290mPa・s、アクリル骨格の重量平均分子量Mw>100000)またはフッ素含有基グラフトアクリル樹脂(DIC(株)製「メガファックF444」、フッ素含有基はパーフルオロアルキルエチレンオキシド基、OH基を含有、粘度200mPa・s、アクリル骨格の重量平均分子量Mw=90000)とを表1および表2に示す配合割合にて配合し、これらをボールミルにより混練した後、MEK400質量部を加えて混合、撹拌することにより、各塗膜形成材料を調製した。
(基本めっき浴の調製)
硫酸ニッケル6水和物を20g/L、次亜リン酸ナトリウム1水和物(還元剤)を25g/L、乳酸(錯化剤)を27g/L、プロピオン酸(錯化剤)2.5g/Lを配合して、pH4.8の基本めっき浴を調製した。
ロール成形型(1)〜(3)の中空空間に軸体を同軸にセットした。上記ロール成形型の内周面と軸体との間に形成された成形空間に各ゴム弾性層形成材料を注入するとともに型に蓋をし、これを150℃で30分間加熱した後、冷却、脱型した。これにより、軸体の外周面に沿ってロール状の各ゴム弾性層(厚み3mm)を形成した。
各現像ロールの作製時に、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、「VK−9510」)を用いて、各ゴム弾性層表面の両端からそれぞれ軸方向内側5mmの位置、および軸方向中央の位置の3箇所について、ゴム弾性層表面を1000倍で撮影した。モードのプロファイル計測にて、任意の突出部の頂点を通過する計測ラインを引き、計測した高さプロファイルにおいて、ノイズを除去するために高さスムージングを行い、さらにグラフの傾きを補正した。そして、突出部の頂点と裾部分とを選択し、頂点と裾部分との高度差を求めた。上記測定をロール周方向に等間隔で3箇所実施し、得られた計9点の高度差の平均値を突出部の高さHとした。
また、上記塗膜形成材料の調製時に用いた各粗さ形成用粒子について、レーザー回折・散乱式粒子径・粒度分布測定装置(日機装(株)製、「マイクロトラックHT3000」)を用い、平均粒子径dを測定した。
また、得られた各現像ロールについて、上記レーザー顕微鏡を用いて、ロール周方向の断面を観察し、ゴム弾性層の突出部を覆う塗膜の膜厚t1、ゴム弾性層の突出部周囲の平坦部を覆う塗膜の膜厚t2を測定した。
上記レーザー顕微鏡を用い、各現像ロールのロール表面を観察した。代表例として、図4に、試料1の現像ロールにおけるロール表面の観察写真を、図5に、試料18の現像ロールにおけるロール表面の観察写真をそれぞれ示す。なお、いずれも倍率は1000倍である。
市販のカラーレーザープリンター(キヤノン(株)、「LBP−2510」)に作製した各現像ロールを組み込み、32.5℃×85%RH環境下にて20,000枚(A4サイズ)の画像出し(画像種類:2%トナー印字パターン)を行った。その後、上記レーザー顕微鏡を用いて、ロール表面を観察した。
粗さ形成用粒子の脱落や削れがほとんど見られなかったもの「A」、粗さ形成用粒子の脱落や削れが僅かに見られたが、許容範囲内であるものを「B」、粗さ形成用粒子の脱落や削れが随所に見られたものを「C」とした。
また、ゴム弾性層の突出部を覆う塗膜の剥がれがほとんど見られなかったものを「A」、ゴム弾性層の突出部を覆う塗膜の剥がれが僅かに見られたが、許容範囲内であるものを「B」、ゴム弾性層の突出部を覆う塗膜が随所で剥がれているものを「C」とした。
また、塗膜表面にトナーフィルミングがほとんど見られなかったものを「A」、塗膜表面にトナーフィルミングが見られたが、許容範囲内であるものを「B」、塗膜表面にトナーフィルミングが見られたものを「C」とした。
そして、上記評価項目において、「C」を一つも含まず、全ての項目において「A」であった場合を、耐久性に優れると判断した。「C」を一つも含まないが、「B」を含む場合を、耐久性が良好であると判断した。「C」を一つでも含む場合を耐久性に劣ると判断した。
2 軸体
3 ゴム弾性層
3a 突出部
3b 平坦部
4 塗膜
4a 粗さ形成用粒子
Claims (4)
- 型転写によって形成された多数の突出部を外表面に有するゴム弾性層と、該ゴム弾性層の外表面に沿って形成された塗膜とを有する現像ロールであって、
上記塗膜は、該塗膜を構成するマトリックスポリマーと、上記塗膜表面を粗面化するための粗さ形成用粒子と、シリコーングラフトアクリル樹脂およびフッ素含有基グラフトアクリル樹脂から選択される少なくとも1種以上とを含有しており、
上記突出部の高さHと上記粗さ形成用粒子の平均粒子径dの比d/Hが0.50以下であることを特徴とする現像ロール。 - 請求項1に記載の現像ロールであって、
上記マトリックスポリマー100質量部に対し、上記シリコーングラフトアクリル樹脂およびフッ素含有基グラフトアクリル樹脂から選択される少なくとも1種以上を0.5〜20質量部の範囲内で含有することを特徴とする現像ロール。 - 請求項1または2に記載の現像ロールであって、
上記マトリックスポリマー100質量部に対し、上記粗さ形成用粒子を1〜20質量部の範囲内で含有することを特徴とする現像ロール。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像ロールであって、
上記粗さ形成用粒子の平均粒子径dは、0.1〜15μmの範囲内にあることを特徴とする現像ロール。
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