JP2007286272A - 帯電ローラー - Google Patents

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Akihisa Yamada
晃久 山田
Masayuki Hashimoto
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Abstract

【課題】静電潜像を形成する感光体を均一に充分に帯電することができる導電性、硬度を有し、圧縮永久歪に対して優れた耐久性を有し、画像形成性能を長期に亘って維持することができる帯電ローラーを提供すること。
【解決手段】導電性軸体aと、エピクロロヒドリン系ゴムを主体とする導電性のゴム層bと、1層以上の抵抗調整層cとを含む帯電ローラーにおいて、ゴム層が、重質炭酸カルシウムをエピクロロヒドリン系ゴム100質量部に対して20質量部から100質量部の範囲で、且つ、全フィラーに対して50質量%以上の範囲で含み、重質炭酸カルシウムが、体積基準による粒度分布において粒径1.0μm以下の粒子を全粒子数の30%以下の範囲で含み、且つ、50%の平均粒径が1.0μmから2.0μmの範囲にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンターおよびファクシミリ等に代表される電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置に使用される帯電ローラーに関する。
複写機、プリンターおよびファクシミリ等に代表される電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置においては、均一に帯電された感光体を露光して得られた静電潜像に、現像剤であるトナーを付着させ、それを紙等の転写材に転写して画像を形成している。感光体の帯電はコロナ放電による非接触の帯電方式や、導電性ゴム製の帯電ローラーの接触、摩擦による接触型の帯電方式があるが、近年、放電によるオゾン発生等の問題がない、帯電ローラーを用いた接触方式が主流となっている。
上記帯電ローラーは感光体を均一に帯電させるという機能から、また、表面の凹凸はトナーや添加剤などの微粒子が付着し汚れに繋がり、汚れが原因となって帯電不良など機能に支障を来たすことから、その表面の粗さは小さく均一であることが要求されている。
このような帯電ローラーは、例えば、所定の配合を混練りしたゴム組成物を導電性軸体の外周上に配置して加硫し、表面を研削して所望の形状の弾性層を成形した後、被覆あるいは塗工により表面に抵抗調整層などを設けて製造されている。
上記ゴム層は、一般的に、押出しの加工性を向上させるために、炭酸カルシウムやカーボンブラック等の導電性フィラーをゴム成分の単量体100質量部当たり30質量部から100質量部配合したゴム組成物を用いて作製されている。ゴム組成物にフィラーを配合しない場合、ゴムの収縮が激しく、加工困難になることが多い。しかし、加工性改善のために配合したフィラーは、その種類やその物性によって、ローラー表面形状をはじめ、導電性や硬さ等の特性にも影響を及ぼし、画像形成装置用の帯電ローラーにおいて要求される性能を満足できない場合がある。
このような問題を解決するために、炭酸カルシウムとして最大粒径30μm以下であり、平均粒径が1〜8μmであり、かつ粒径15μm以上の分散粒子の割合が10%以下のものを分散した導電性ゴム材料を用いる方法(特許文献1)が報告されている。しかし、特許文献1には、特定の炭酸カルシウムを用いて押出成形時の表面欠陥を抑制する導電性ゴム材料が記載されてはいるものの、これらを用いて作製された導電性ローラーにおいては長期に亘り優れた画像形成を行うことについて充分満足がいくものではない。これらの導電性ゴム材料では、静電潜像を形成するため感光体を均一に充分に帯電することができる表面を有する帯電ローラーを得られない。このため、静電潜像を形成するための感光体を均一に充分に帯電し、優れた画像形成を行うことができる帯電ローラーの要請がある。
特開2002−194203
本発明の課題は、静電潜像を形成する被帯電体を均一に充分に帯電することができる導電性、硬度を有し、圧縮永久歪に対して優れた耐久性を有し、画像形成性能を長期に亘って維持することができる帯電ローラーを提供することにある。
本発明は、 導電性軸体と、エピクロロヒドリン系ゴムを主体とする導電性のゴム層と、1層以上の抵抗調整層とを含む帯電ローラーにおいて、
ゴム層が、重質炭酸カルシウムをエピクロロヒドリン系ゴム100質量部に対して20質量部から100質量部の範囲で、且つ、全フィラーに対して50質量%以上の範囲で含み、
重質炭酸カルシウムが、体積基準における粒度分布において粒径1.0μm以下の粒子を全粒子数の30%以下の範囲で含み、且つ、50%の平均粒径が1.0μmから2.0μmの範囲にあることを特徴とする帯電ローラーに関する。
本発明の帯電ローラーは、静電潜像を形成する被帯電体を均一に充分に帯電することができる導電性、硬度を有し、圧縮永久歪に対して優れた耐久性を有し、画像形成性能を長期に亘って維持することができる。
本発明の帯電ローラーは、導電性軸体と、エピクロロヒドリン系ゴムを主体とする導電性のゴム層と、1層以上の抵抗調整層とを含む帯電ローラーにおいて、ゴム層が、重質炭酸カルシウムをエピクロロヒドリン系ゴム100質量部に対して20質量部から100質量部の範囲で、且つ、全フィラーに対して50質量%以上の範囲で含み、重質炭酸カルシウムが、体積基準における粒度分布において粒径1μm以下の粒子を全粒子数の30%以下の範囲で含み、且つ、50%の平均粒径が1.0μmから2.0μmの範囲にあることを特徴とする。
本発明の帯電ローラーに用いられる導電性軸体としては、導電性であってローラーを支持し必要とされる形状精度を維持できるものであれば、いずれのものであってもよい。導電性軸体の材質としては、金属製のものが好ましく、アルミニウム、銅合金、鉄、鋼鉄、ステンレス鋼等の金属または合金など挙げることができる。耐腐蝕性、耐摩擦性を向上させるため、これらの金属または合金にクロム、ニッケル等のメッキ処理を施したものを適用することができる。
かかる導電性軸体の形状は、中空状あるいは中実状いずれものであってもよく、またその外径は、搭載される画像形成装置との関連において適宜選択することができ、例えば、通常4〜10mmの範囲のものを例示することができる。
本発明の帯電ローラーにおける導電性のゴム層は、ソリッド体であってもスポンジ状などの発泡体であってもよいが、ソリッド状であることが好ましい。ゴム層がスポンジ状の発泡体の場合、発泡セルにより形成される表面の凹凸は、炭酸カルシウムにより形成される表面の凹凸と比較して非常に大きく、凝集が生じた炭酸カルシウム粒子により形成される凹凸が及ぼす影響が比較的小さくなる。後述する炭酸カルシウムにより形成される微細凹凸の効果はソリッド体のゴム層でより顕著に得ることができる。
上記ゴム層はエピクロロヒドリン系ゴムを主体として含むものであれば、その他いずれのものを含むものであってもよい。ゴム層に含まれるエピクロロヒドリン系ゴムとしては、エピクロロヒドリンホモポリマー、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体などを挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうちエチレンオキサイド共重合体は、電気抵抗が比較的低く、エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドの共重合比によって電気特性の調整が可能な上、他のポリマーとのブレンド等により容易に所望の抵抗値に調整できることから好ましい。特に、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、不飽和結合を有し硫黄や硫黄供与体の硫黄系加硫剤による加硫が可能である上、加硫方法や製造上の制約が少なく、耐熱軟化・劣化性や耐オゾン性を有するため好ましい。
上記エピクロロヒドリン系ゴムにブレンド可能なポリマーとしては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、アクリルゴムなどを挙げることができる。
このようなブレンド可能なポリマーは、エピクロロヒドリン系ゴムが有する体積抵抗特性を損なわないように、主成分とするエピクロロヒドリン系ゴムとの混合比としては、例えば、エピクロロヒドリン系ゴムを含む全ポリマーに対し、3質量%以上50質量%未満の範囲でブレンドすることができる。これらのポリマーはゴム層におけるフィラーには含めず、重炭酸カルシウムの含有量を特定する。
このようなゴム層に含まれる重質炭酸カルシウムは、体積基準による粒度分布において粒径1μm以下の粒子を全粒子数の30%以下の範囲で含み、且つ、50%の平均粒径が1.0μmから2.0μmの範囲にある。
上記重質炭酸カルシウムは石灰石を機械的に粉砕して製造されたものであり、溶液中の消石灰と二酸化炭素の反応により沈殿乾燥等により合成して製造された軟質炭酸カルシウムと異なり、製造中の炭酸カルシウム粒子の凝集が抑制され、凝集粒子の含有率が低い。重質炭酸カルシウムを用いることにより、一般的に小粒径であり凝集し易い軟質炭酸カルシウムを用いる場合には困難である本発明におけるゴム層に含まれる特定の粒子径を有する炭酸カルシウムを、容易に得ることができる。重質炭酸カルシウムは脂肪酸等で表面処理されたものであってもよい。
上記重質炭酸カルシウムの体積基準による粒度分布において粒径1.0μm以下の粒子が全粒子数の30%以下であれば、凝集粒子が表面に露出したり、あるいは脱落することによる帯電ローラー表面の平滑性不良の発生を抑制することができる。これは、粒径が小さい程、混練り時の凝集が発生し易く、粒径1.0μmを超える粒径を有する粒子は混練りによる凝集が起こりにくいと考えられる。また、粒径が1.0μmより小さい粒径を有する粒子を含有している場合であっても、その含有量が重質炭酸カルシウム全粒子数に対して、30%以下であれば、混練り時の凝集の発生を抑制することができる。また均一な分散状態を得るために、長時間の混練りを必要とせず、生産効率がよく、生産コストの低減を図ることができる。
上記体積基準による粒度分布における粒径およびその含有割合は、レーザー回折散乱法を用いた測定方法によりJIS R 1629に準じた測定方法による測定値とすることができる。
更に、重質炭酸カルシウムの体積基準の粒度分布から得られる50%の平均粒径が1.0μm以上であれば、混練り時の粒子の凝集を抑制することができる。また、平均粒径が2.0μm以下であれば、表面粗さの増大を抑制することができ、帯電ローラーにおけるトナーや外添剤等の堆積による汚れの起因となる凹凸の発生を抑制し、表面平滑性を有し、感光体を均一に帯電することができる。さらに、上層を塗工液を使用して設ける場合、炭酸カルシウムが露出した部分で塗工液がはじかれて表面全面に亘って均一な膜厚の塗膜を形成することが困難となることを抑制することができ、高品位の帯電ローラーを作製することができる。
上記体積基準による粒度分布における50%の平均粒径は、レーザー回折散乱法を用いた測定方法によりJIS R 1629に準じた測定方法による測定値とすることができる。
上記重質炭酸カルシウムは、ゴム成分100質量部に対し、20質量部から100質量部で含有される。重質炭酸カルシウムの含有量がゴム成分100質量部に対して20質量部以上であれば、表面が適度な平滑性を有し、押出し加工性や研削加工性に優れたものとなる。また、ゴム成分100質量部に対し重質炭酸カルシウムの含有量が100質量部以下であれば、トナーや外添剤等の堆積による汚れの起因となる凹凸の発生を抑制し、帯電ローラーとして感光体の均一な帯電を行うことができる。
また、重質炭酸カルシウムはゴム層に含まれる全フィラー中、50質量%以上含有される。重質炭酸カルシウムの含有量が全フィラー中50質量%以上であれば、他のフィラーによる重質炭酸カルシウムの作用の阻害を抑制し、トナーや外添剤の堆積による汚れの起因となる凹凸の発生を抑制し、帯電ローラーとして感光体の均一な帯電を行うことができる。
上記ゴム層に含まれるその他のフィラーとしては、充填剤、補強剤、導電剤、加硫剤、加硫促進剤などを挙げることができる。充填剤としては、重質炭酸カルシウムの他、軽質炭酸カルシウム、クレー等を挙げることができる。補強剤としてはカーボンブラックやシリカなどを挙げることができる。また、導電剤としては酸化亜鉛等の金属酸化物などの粒径5μm以下の微粒子の他、上記カーボンブラックも導電剤として用いることができる。
加硫剤としては、硫黄または有機系硫黄化合物の他、従来公知の架橋剤を使用することができる。加硫剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対し、0.1から10質量部とすることができ、好ましくは0.3から5質量部である。その他加硫系の薬品としてメルカプトベンゾチアゾール等のチアゾール類、テトラメチルチウラムジスルフィド等の加硫促進剤、酸化亜鉛などの加硫促進助剤等を用いることができる。これらの配合量としては、ゴム成分100質量部に対し、各々0.1から20質量部とすることができ、好ましくは0.3〜10質量部である。
上記ゴム層の厚さとしては、例えば、0.5mmから20mmとすることができる。
本発明の帯電ローラーは、1層以上の抵抗調整層を含む。抵抗調整層は、ゴム層上、帯電ローラーの表面に設けられ、帯電ローラーの表面を保護すると共に、被帯電部材である感光体の帯電量の調整を行うものである。抵抗調整層の材質としては、感光体表面に直接接触するため、これを汚染しない材質であることが好ましい。抵抗調整層の基材樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン・オレフィン共重合体(CEBC)等を挙げることができる。これらの樹脂は1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、フッ素樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂は滑り性や離型性に優れる点から好ましい。
また、抵抗調整層には、グラファイト、雲母、二硫化モリブデン及びフッ素樹脂粉末等の固体潤滑剤、あるいはフッ素系界面活性剤、ワックス又はシリコーンオイル等を添加してもよい。さらに、所望の電気抵抗を得るために、導電性カーボン、グラファイト、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉及び金属酸化物である導電性酸化錫や導電性酸化チタン等の導電剤を含有することが好ましい。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記抵抗調整層は、1層以上を有し、全体として、10〜50μmの厚さを有することが好ましく、より好ましくは10〜30μmである。抵抗調整層の厚さが50μm以下であれば、柔軟性を損なうことがなく、帯電ローラーにおいてクラックの発生を抑制することができ、優れた耐久性を有するものとなる。抵抗調整層の厚さが10μm以上であれば、ゴム層にブリードが生じた場合があっても、ブリード物質の帯電ローラー表面へのブリードを抑制し、感光体の汚染を抑制することができる。
このような本発明の帯電ローラーの製造方法としては、まず、エピクロロヒドリン系ゴムを主体とするゴム成分のモノマーと重質炭酸カルシウムを含む上記添加剤とを、上記範囲で混練り分散してゴム組成物を調製する。このゴム組成物を架橋硬化してゴム層を成形する。ゴム層の成形は、ゴム組成物を円筒形状に押出し成形し、架橋硬化後、導電性軸体を圧入し研削して製造する方法を挙げることができる。また、型によるプレス成形等により所望の形状に架橋硬化し、研削する方法を挙げることができる。
上記ゴム組成物の架橋硬化には熱風炉加硫、蒸気缶加硫、プレス加硫など公知の方法を使用することができ、その条件として、例えば160℃〜180℃で10分〜60分などの条件を挙げることができる。
上記ゴム組成物の架橋硬化後、研削工程を経てゴム層を成形することが好ましい。研削により現れるゴム層表面には炭酸カルシウムの粒子が出現する。上記重質炭酸カルシウムを使用しそれが均一に分散されたゴム組成物を用い、これを架橋硬化することにより、重質炭酸カルシウムによる微小な凹凸が均一に形成された表面を形成することができる。
上記ゴム層上に抵抗調整層を作製する方法としては、上記抵抗調整層を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した分散装置を用いて分散して塗工液を調製する。この塗工液を用いてゴム層外周上に塗膜を形成し、硬化する方法を挙げることができる。塗工液の塗工方法としてはディッピング法やスプレーコート法等を挙げることができ、塗工液の利用効率を考慮すると、ディッピング法が特に好ましい。
上記本発明の帯電ローラーの一例として、図1の軸方向に垂直断面に示すものを挙げることができる。図1に示す帯電ローラーとしては、中実導電性軸体aと、その外周に順次設けられるゴム層bと、抵抗調整層cとを有する。
また、本発明の帯電ローラーを備えた電子写真装置の画像形成装置の一例としては、図2に示すものを挙げることができる。図2に示す画像形成装置には、被帯電体であって、像担持体である感光体1が設けられる。感光体の周囲には、これと接触し感光体の表面の帯電を行うバイアス印加電源S1に接続された本発明の帯電ローラー2が設けられる。帯電ローラーにより摩擦・帯電された感光体に潜像を形成するための露光手段3、感光体上の潜像に現像ローラー4aによりトナーを供給し潜像の現像を行う現像手段4が設けられる。更に、バイアス印加電源S2に接続された転写ローラー5が設けられ、転写ローラーと感光体間に搬送される転写材Pに裏面からバイアス電源を印加して、感光体上のトナー像を転写材上に転写するようになっている。転写材上のトナー像は図示しない定着装置において加熱などにより転写材上に定着され、転写材への画像形成が行われる。感光体表面はクリーニング手段により残留トナーが除去され、次の画像形成を待機するようになっている。
次に本発明について実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ゴム組成物の調製]
エピクロロヒドリン(エピクロマーCG102:ダイソー株式会社製)100質量部、酸化亜鉛(酸化亜鉛2種:ハクスイテック株式会社製)5質量部、ステアリン酸(ステアリン酸S:花王株式会社製)1質量部、カーボンブラック(シーストSO:東海カーボン株式会社製)2質量部、可塑剤(セバシン酸系ポリエステル)(ポリサイザーP−202: 大日本インキ(株)社製)、イオン導電剤(第4級アンモニウム塩)(KS−555:花王(株)社製)2質量部、ジベンゾチアジルジサルファイド(ノクセラーDM:大内新興化学株式会社製)1質量部、テトラメチルチウラムモノスルフィド(ノクセラーTS:大内新興化学株式会社製)1質量部、硫黄(サルファックス200S:鶴見化学株式会社製)1質量部と、表1に記載の重質炭酸カルシウム(すべて丸尾カルシウム株式会社製)とを表2、3に示す割合で使用し、密閉型混練機およびオープンロール機を用いて混練し未加硫のゴム組成物(実施例1から6、比較例1から7)を得た。実施例6および比較例7では用いた軽質炭酸カルシウムはMSK−C:丸尾カルシウム株式会社製を使用した。
表1、2中の重質炭酸カルシウムの粒度分布体積50%径の平均粒子径、および粒子径1μm以下の粒子の割合は、レーザー回折散乱法を用いたJIS R 1629に準じた測定方法により測定した。
[ゴム層の調製]
押出し機を用いて上記ゴム組成物を押出すと同時に、接着剤を塗布した外径6mm長さ250mmの導電性軸体を連続的にクロスヘッドダイを通過させ、導電性軸体上にゴム組成物を被覆した。これを熱風炉にて160℃で1時間加熱することにより架橋ゴム層を有する未研磨のゴムローラーを作製した。さらに両端部から10mm位置にカッター刃をいれて両端部のゴム層を剥離した後、研磨砥石GC80を取り付けた研磨機にセットし、研磨条件として回転速度2000rpm、送り速度500m/分で外径9mmになるように研磨し、ソリッドゴム層を作製した。
[帯電ローラーの作製]
ソリッドゴム層の外周に作製する抵抗調整層(ポリウレタン層)として以下の材料を使用した。
ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液 100質量部
(希釈溶剤:MEK、固形分20質量%、OH価50)
導電性酸化スズ 20質量部
この混合液をジルコニアビーズ(平均粒径0.5mm)を分散メディアとして、横型サンドミルを3回通して分散した。ビーズを瀘過分離した分散液にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)をOH/NCO=1.0になるように添加して、抵抗調整層用塗料を得た。ついでソリッドゴム層の表面上に、この抵抗調整層用塗料をディッピングによりコートした後、熱風循環乾燥機中、150℃で1時間乾燥することにより帯電ローラーを得た。乾燥後の抵抗調整層厚さは塗料の粘度を適宜調整して行った。
[ゴム層の表面粗さ]
研削して得られたゴム層の表面粗さについては接触式表面粗さ計を用いて十点平均表面粗さ(Rz−JIS)を測定した。このとき測定長さは8mm、測定速度0.5mm/秒とした。結果を表2、3に示す。
[帯電ローラーの画像形成評価]
得られた帯電ローラを図2に示すような電子写真方式の画像形成装置に装着し、低温低湿環境下(温度15℃/湿度10%)において画像出し(モノカラーハーフトーン印刷と2色重ねハーフトーン印刷)を行った。得られた画像が優秀なものは○、若干のムラが見られるが実用可能なレベルのものは△、画像不良は×とした。得られた結果を表2、3に示す。
実施例1〜3は重質炭酸カルシウムとして体積基準による粒度分布において粒径1μm以下の粒子が全粒子数の30%以下、且つ、50%の平均粒径が1.0〜2.0μmにあり、かつ、ゴム層中に含有される全フィラーに対する重質炭酸カルシウム質量が50質量%以上である。いずれの場合も良好な表面性を示し、かつ得られた画像についても非常に良好であった。これに対し、比較例1および2は、重質炭酸カルシウムとして体積基準による粒度分布における50%の平均粒径が2.0μmを超えるものを使用した。比較例3は、50%の平均粒径が1.0μm〜2.0μmではあるものの、粒径1μm以下の粒子が全粒子数の30%を超える。比較例4は、重質炭酸カルシウムとして平均粒径が1.0μm未満で粒径1μm以下の粒子が全粒子数の30%を超える。これら比較例1から4については、表面粗さ(Rz−jis)には特に問題はなかったが、画像上、帯電不良に起因すると思われる微小なスジ状の不良と分散不良に起因すると思われる黒ポチ状の不良が発生した。これらのことから平均粒径としては1.0μm〜2.0μm、かつ粒径1μm以下の粒子が30%以下であると、帯電不良に起因する画像形成を抑制することが明らかである。
実施例4は重質炭酸カルシウムを20質量部添加したもの、実施例5重質炭酸カルシウムを100質量部添加したものである。また、比較例5は、重質炭酸カルシウムを15質量部添加したもの、比較例6は重質炭酸カルシウムを110質量部添加したものである。これらの比較より、重質炭酸カルシウムの添加量としては、20質量部から100質量部が好ましいことがわかる。比較例5では研削加工性が著しく低下し、良好な画像が得られず、比較例6ではゴム組成物の粘度が高くなってしまい、押出し成形時にベントアップして成形することができなかった。これらのことから重質炭酸カルシウムの含有量はゴム成分100質量部に対して20質量部から100質量部であると、良好な画像が得られることが明らかである。
実施例6は軽質炭酸カルシウムを使用し、全フィラーに対する重質炭酸カルシウムの割合を52.2質量%にしたものである。比較例7は同様にして重質炭酸カルシウムの割合を44.8質量%にしたものである。これにより、全フィラーに対する重質炭酸カルシウムの割合は50質量%以上であると良好な画像が得られることが明らかである。
Figure 2007286272
Figure 2007286272
Figure 2007286272
本発明の帯電ローラーの一例を示す断面図である。 本発明の帯電ローラーを適用した電子写真方式の画像形成装置を示す概略構成図である。
符号の説明
a 導電性軸体
b ゴム層
c 抵抗調整層
1 感光体(被帯電体)
2 帯電ローラー
3 露光手段
4 現像手段
5 転写ローラー
S1、S2 バイアス印加電源
P 転写材

Claims (5)

  1. 導電性軸体と、エピクロロヒドリン系ゴムを主体とする導電性のゴム層と、1層以上の抵抗調整層とを含む帯電ローラーにおいて、
    ゴム層が、重質炭酸カルシウムをエピクロロヒドリン系ゴム100質量部に対して20質量部から100質量部の範囲で、且つ、全フィラーに対して50質量%以上の範囲で含み、
    重質炭酸カルシウムが、体積基準における粒度分布において粒径1.0μm以下の粒子を全粒子数の30%以下の範囲で含み、且つ、50%の平均粒径が1.0μmから2.0μmの範囲にあることを特徴とする帯電ローラー。
  2. エピクロロヒドリン系ゴムが、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を含むことを特徴とする請求項1記載の帯電ローラー。
  3. 1層以上の抵抗調整層が10μmから50μmの厚さを有することを特徴とする請求項1または2に記載の帯電ローラー。
  4. ゴム層がソリッド状であって、研削工程を経て成形されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の帯電ローラー。
  5. 抵抗調整層がゴム層上に塗工工程により成形されたものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の帯電ローラー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015068884A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 住友理工株式会社 導電性材料

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JP2015068884A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 住友理工株式会社 導電性材料

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