JP5790929B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池から出力された電力をモータに供給する燃料電池システムに関する。
この種のシステムとして、モータに並列に接続された蓄電装置(二次電池等)及び燃料電池と、モータと燃料電池との間に設けられた昇圧型のDC−DCコンバータ(以下、「FC昇圧コンバータ」と称する。)と、モータと蓄電装置との間に設けられた昇圧型のDC−DCコンバータ(以下、「バッテリ昇圧コンバータ」と称する。)と、を備えていて、状況に応じてFC昇圧コンバータにおける昇圧動作を停止させる構成のものが知られている(例えば、特開2007−209161号公報、特開2010−45889号公報、特開2010−124689号公報、等参照。)。
かかる従来のこの種のシステムにおいては、燃料電池の端子電圧を検出する電圧センサや、システム電圧(モータを駆動するためのインバータ等の負荷回路に対する入力電圧)を検出する電圧センサが設けられている。そして、かかる従来のシステムは、これらの電圧センサの検出値等に基づいて、システム全体の動作を制御するようになっている。
ここで、燃料電池の端子電圧やシステム電圧を検出するための電圧センサには、不可避的に公差が存在する。このため、上記した従来のこの種のシステムにおいては、かかる公差に伴う、燃料電池の端子電圧やシステム電圧の検出誤差に起因して、燃料電池からの予期しない過剰出力が生じることがあり得る。このような予期しない過剰出力が生じると、これによりエネルギー効率(燃費)の低下や蓄電装置の過充電等の不具合が生じるおそれがあった。本発明は、かかる課題を解決するためになされたものである。
本発明の燃料電池システムは、モータと、燃料電池と、蓄電装置と、第一電圧変換器と、第二電圧変換器と、負荷回路と、燃料電池電圧検知部と、負荷回路入力端子電圧検知部と、制御部と、を備えている。そして、かかる燃料電池システムは、前記燃料電池及び/又は前記蓄電装置から出力された電力を、前記負荷回路を介して前記モータに供給するようになっている(例えば、上記の従来技術公報の他、本出願人の先願である特開2009−165243号公報、特開2009−165244号公報、特開2009−193921号公報、等参照。)。なお、前記燃料電池は、「燃料電池スタック」と称されることもある。
前記燃料電池及び前記蓄電装置は、前記モータと並列に接続されている。前記第一電圧変換器は、前記モータと前記燃料電池との間に設けられた電圧変換器(昇圧型DC−DCコンバータ)であって、入力された前記燃料電池の端子電圧を昇圧して出力するようになっている。同様に、前記第二電圧変換器は、前記モータと前記蓄電装置との間に設けられた電圧変換器(昇圧型DC−DCコンバータ)であって、入力された前記蓄電装置の端子電圧を昇圧して出力するようになっている。前記負荷回路は、前記第一電圧変換器及び前記第二電圧変換器と前記モータとの間に設けられていて、前記第一電圧変換器を介して前記燃料電池から供給された電力を前記モータに供給するとともに、前記第二電圧変換器を介して前記蓄電装置から供給された電力を前記モータに供給するようになっている。
前記燃料電池電圧検知部は、前記燃料電池の前記端子電圧に対応した出力を生じるように、前記燃料電池と前記第一電圧変換器との間に(すなわち前記燃料電池の出力端子側に)設けられている。前記負荷回路入力端子電圧検知部は、前記負荷回路の入力端子電圧に対応した出力を生じるように、前記第一電圧変換器と前記負荷回路との間に(すなわち前記負荷回路の入力端子側に)設けられている。前記制御部は、前記燃料電池電圧検知部や前記負荷回路入力端子電圧検知部の出力に基づいて、当該燃料電池システムにおける各部の動作を制御するように設けられている。
本発明の特徴は、前記制御部が、(VFC+ΔV1+ΔV2)とVLCとのうちの高い方をVINVとして設定することにある。ここで、前記燃料電池電圧検知部による前記燃料電池の前記端子電圧の検出値をVFCとし、前記燃料電池電圧検知部の公差を±ΔV1とする。また、前記負荷回路の前記入力端子電圧の指令値をVINV、前記モータの運転状態に基づいて前記負荷回路の前記入力端子電圧として要求される電圧である要求電圧をVLC、前記負荷回路入力端子電圧検知部の公差を±ΔV2、とする。なお、VFC+ΔV1+ΔV2は、VFCの前記端子電圧を前記第一電圧変換器によって昇圧可能な最低限の電圧に相当するため、「FC昇圧コンバータ最低昇圧電圧」と称することもできる。
前記制御部は、負荷回路入力下限電圧VM_min(前記モータにおける必要なトルクを確保しつつ当該燃料電池システムにおける損失が最小になるような前記負荷回路の前記入力端子電圧)を、VLCとして設定するようになっていてもよい。
図1は、本発明の一実施形態である燃料電池システムを搭載した車両の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示されているFC昇圧コンバータの電気回路構成を示す図である。 図3は、図1に示されているECU内のROMに格納されている、モータ必要下限電圧VM_minの取得のためのマップの概略を示す図である。 図4は、図3に示されているモータ必要下限電圧VM_minのマップの導出過程を説明するための参考図である。 図5は、図3に示されているモータ必要下限電圧VM_minのマップの導出過程を説明するための参考図である。 図6は、図1に示されているFC電圧センサ及びインバータ電圧センサの公差によってシステム制御状態が受ける影響を説明するための図である。 図7は、図1に示されているECU内のCPUによって実行される、FC昇圧コンバータの動作制御処理の一具体例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に対して施され得る各種の変更(変形例:modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
[システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態である燃料電池システム10を搭載した車両WVの概略構成を示す図である。本実施形態の燃料電池システム10は、燃料電池11と、FC昇圧コンバータ12と、バッテリ13と、バッテリ昇圧コンバータ14と、インバータ15と、モータ16と、水素タンク17と、コンプレッサ18と、ECU20と、アクセルペダルセンサ21と、FC電圧センサ22と、バッテリ電圧センサ23と、インバータ電圧センサ24と、を備えている。この燃料電池システム10は、燃料電池11及び/又はバッテリ13から出力された電力を、インバータ15を介してモータ16に供給することで、駆動輪Wを駆動するようになっている。
燃料電池11及びバッテリ13は、インバータ15及びモータ16と並列に接続されている。すなわち、燃料電池11は、FC昇圧コンバータ12を介して、インバータ15と電気的に接続されている。また、バッテリ13は、バッテリ昇圧コンバータ14を介して、インバータ15と電気的に接続されている。そして、本発明の負荷回路に相当するインバータ15は、FC昇圧コンバータ12及びバッテリ昇圧コンバータ14と、モータ16と、の間に設けられている。換言すれば、インバータ15の入力端子側において、FC昇圧コンバータ12及びバッテリ昇圧コンバータ14の出力が合流するように、FC昇圧コンバータ12、バッテリ昇圧コンバータ14、及びインバータ15が接続されている。
本発明の第一電圧変換器に相当するFC昇圧コンバータ12は、昇圧型DC−DCコンバータであって、入力された燃料電池11の端子電圧(以下、「燃料電池電圧」と称する。)を昇圧してインバータ15側に出力可能に構成されている。本発明の第二電圧変換器に相当するバッテリ昇圧コンバータ14は、昇圧型DC−DCコンバータであって、入力されたバッテリ13の端子電圧(以下、「バッテリ電圧」と称する。)を昇圧してインバータ15側に出力可能に構成されている。
図2は、図1に示されているFC昇圧コンバータ12の電気回路構成を示す図である。なお、図2においては、図示の簡略化のため、バッテリ13及びバッテリ昇圧コンバータ14については図示が省略されているものとする。図2に示されているように、このFC昇圧コンバータ12は、昇圧動作時にはスイッチング素子S1におけるスイッチングデューティ比を調整することで昇圧比を変更可能であるとともに、昇圧動作の停止時にはコイルL1及びダイオードD5を介して燃料電池電圧を直接的にインバータ15に伝達可能に構成されている(なお、図2に示されている電気回路構成を見れば、当業者であればFC昇圧コンバータ12が具体的にどのように動作するものであるかは容易に理解可能であるが、必要であれば、本出願人の先願である特開2009−165244号公報等を参照。)。
本発明の制御部に相当するECU20は、燃料電池システム10における各部の動作を制御するための、いわゆるマイクロコンピュータであって、CPUと、ROMと、RAMと、バックアップRAMと、インターフェースと、これらを接続する双方向バスと、を備えている。ROMには、CPUが実行するルーチン(プログラム)、及びこのルーチンの実行時に参照されるテーブル(ルックアップテーブル、マップ)、等が、予め格納されている。
ECU20は、上述のインターフェースを介して、アクセルペダルセンサ21、FC電圧センサ22、バッテリ電圧センサ23、インバータ電圧センサ24、モータ16に設けられている図示しない回転数センサ等の各種センサ類、等と、電気的に接続されている。また、ECU20は、FC昇圧コンバータ12、バッテリ昇圧コンバータ14、インバータ15、及びモータ16と、上述のインターフェースを介して電気的に接続されていて、これらの動作を制御するようになっている。さらに、ECU20は、燃料ガス供給系や酸化ガス供給系(水素タンク17側に設けられたバルブ類、コンプレッサ18、コンプレッサ18側に設けられたバルブ類、等。)と電気的に接続されていて、これらの動作を制御するようになっている。
FC電圧センサ22は、燃料電池電圧に対応した出力を生じる電圧センサであって、燃料電池11とFC昇圧コンバータ12との間に設けられている。バッテリ電圧センサ23は、バッテリ電圧に対応した出力を生じる電圧センサであって、バッテリ13とバッテリ昇圧コンバータ14との間に設けられている。インバータ電圧センサ24は、インバータ15の入力端子電圧(以下、「インバータ電圧」と称する。)に対応した出力を生じるように、FC昇圧コンバータ12及びバッテリ昇圧コンバータ14とインバータ15との間に設けられている。
[システムの動作の概要]
ECU20は、モータ回転数やアクセルペダルセンサ21によって検知されたアクセルペダル操作量等に基づいて、燃料電池システム10全体の要求電力(車両走行電力と補機電力との合計値)を算出するとともに、燃料電池11とバッテリ13とのそれぞれの出力電力の配分を決定する。また、ECU20は、燃料電池11の発電量が目標電力に一致するように、上述の燃料ガス供給系や酸化ガス供給系を制御する。
さらに、ECU20は、FC昇圧コンバータ12やバッテリ昇圧コンバータ14の動作制御を介して、インバータ電圧、及び、燃料電池11の運転ポイント(動作点:端子電圧及び出力電流)を制御する。具体的には、ECU20は、バッテリ昇圧コンバータ14における昇圧動作によってインバータ電圧を制御するとともに、FC昇圧コンバータ12によって燃料電池11の運転ポイントを制御する。加えて、ECU20は、アクセルペダル操作量等に応じた目標トルクが得られるように、インバータ15を介して、モータ16の出力トルク及び回転数を制御する。
本実施形態の燃料電池システム10においては、燃料電池11とインバータ15との間に介在するFC昇圧コンバータ12における電力損失を低減することが、燃料電池システム10全体の効率向上に大きく寄与すると考えられる。そこで、本実施形態の燃料電池システム10においては、FC昇圧コンバータ12の間欠運転制御を行うことで、FC昇圧コンバータ12におけるスイッチング損失が可及的に抑制される。これにより、システム効率が向上する。
本実施形態においては、FC昇圧コンバータ最低昇圧電圧(VFC+ΔV1+ΔV2)と要求電圧VLCとのうちの高い方が、インバータ電圧指令値VINVとして設定される。このFC昇圧コンバータ最低昇圧電圧(VFC+ΔV1+ΔV2)におけるΔV1は、FC電圧センサ22の公差(±ΔV1)の絶対値であり、ΔV2は、インバータ電圧センサ24の公差(±ΔV2)の絶対値である。要求電圧VLCは、システム運転状態(負荷状態)に基づいてインバータ電圧として要求される電圧である。本実施形態においては、要求電圧VLCとして、モータ必要下限電圧(負荷回路入力下限電圧)VM_minが用いられる。モータ必要下限電圧VM_minは、モータ16における必要なトルクを確保しつつ、当該燃料電池システム10における損失が最小になるように設定された、インバータ電圧である。
図3は、図1に示されているECU20内のROMに格納されている、モータ必要下限電圧VM_minの取得のためのマップの概略を示す図である。なお、図3中、横軸はモータ回転数N、縦軸はモータトルクTをそれぞれ示し、最も右上側の点線はモータ16における発生可能な最大トルク線を示すものである。図3に示されているように、モータ必要下限電圧VM_minは、モータ回転数NとモータトルクTとに基づいて、図3に示されているようなマップから取得される。
図4及び図5は、図3に示されているモータ必要下限電圧VM_minのマップの導出過程を説明するための参考図である。図3に示されているようなマップは、インバータ電圧VMとモータ回転数Nとに応じたモータ16の発生可能な上限トルク(図4参照:図4中の実線は、図3に示されている最大トルク線と同一である。)と、燃料電池11の各運転ポイントにおける燃料電池システム10の損失特性と、に基づいて、計算上求められる。
ここで、FC昇圧コンバータ12やバッテリ昇圧コンバータ14やインバータ15におけるスイッチング損失は、印加電圧が低いほど小さい。また、モータ16における鉄損(ヒステリシス損及び渦電流損)もまた、印加電圧が低いほど小さい。すなわち、スイッチング損失及び鉄損の観点からは、インバータ電圧VMが低いほど損失が小さくなる。
一方、図5は、各インバータ電圧VMの値における最も効率の高い運転ポイントを等高線で示す図である。この図5から明らかなように、インバータ電圧VMを低くすることで、逆に、電流が大きくなることによる損失(例えば銅損)の増大が発生する場合もある。さらに、FC昇圧コンバータ12に設けられたリレー等の各回路要素によって定められる、連続定格電流の制約も存在する。
したがって、概念的には、以下のようにしてモータ必要下限電圧VM_minが求められる。まず、現在のモータ回転数N及び要求トルクTと、図4に示されているマップと、上述の連続定格電流とから、モータ16の駆動のために必要最低限のインバータ電圧VM1(要求トルクTが得られ且つ電流が連続定格値を超えない程度で最も低くすることができるインバータ電圧VM)が決定される。そして、かかるインバータ電圧VM1と、各運転ポイントにおける損失特性(図5等)と、に基づいて、モータ必要下限電圧VM_minが算出される。具体的には、例えば、上述のようにして決定されたインバータ電圧VM1よりも電圧を微小量ΔVM上げた場合にシステム効率が向上する場合には、当該ΔVMを加えた新たな値を新たなインバータ電圧VM1とし、これを繰り返すことによって、最終的にモータ必要下限電圧VM_minが求められる。すなわち、図3のマップは、図4のマップを図5のマップ等によって修正したものである、ということができる。
図6は、図1に示されているFC電圧センサ22及びインバータ電圧センサ24の公差によってシステム制御状態が受ける影響を説明するための図である。図6における(i)は、燃料電池電圧及びインバータ電圧のタイムチャートであり、(ii)は、これに対応する、車両負荷Lと電圧Vとの関係を示すグラフである。また、(iii)は、燃料電池電圧及びインバータ電圧の、真値(実線)と検出値(破線)とを示すタイムチャートである。なお、(i)においては、FC電圧センサ22及びインバータ電圧センサ24の公差がない状態、すなわち、FC電圧センサ22の出力に基づく燃料電池電圧の検出値が実際の燃料電池電圧と正確に一致し、且つインバータ電圧センサ24の出力に基づくインバータ電圧の検出値が実際のインバータ電圧と正確に一致する状態を示しているものとする。
まず、図6における(i)及び(ii)を参照しつつ、FC電圧センサ22及びインバータ電圧センサ24の出力が正確である理想的な状態を仮定すると、燃料電池電圧VFCと要求電圧VLC(モータ必要下限電圧VM_min)とのうちの高い方が、インバータ電圧指令値VINVとして設定される(図中太い実線参照)。ここで、図中“1”で示されている高〜中負荷領域から、“2”で示されている燃料電池電圧VFCと要求電圧VLCとの交点を通って、“3”で示されている低負荷領域となり、“4”で示されている燃料電池電圧VFCと要求電圧VLCとの交点を通って、“5”で示されている高〜中負荷領域となる、という運転履歴を想定する。
このとき、高〜中負荷領域“1”及び“5”においては、インバータ電圧の方が燃料電池電圧よりも高いため、燃料電池電圧がFC昇圧コンバータ12によって昇圧される。一方、燃料電池電圧VFCが要求電圧VLCよりも高い低負荷領域“3”においては、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作が停止され、燃料電池電圧VFCがインバータ電圧としてインバータ15に供給される(図中(ii)における矢印で示された領域参照)。
このように、燃料電池電圧VFCが要求電圧VLCよりも高い領域においてインバータ電圧を燃料電池電圧VFCとすること(すなわち、図6における(i)及び(ii)において太い実線に沿った制御を行うこと)で、バッテリ昇圧コンバータ14における昇圧動作によってインバータ電圧を制御するとともに、燃料電池11の運転ポイント(端子電圧)を制御する。これにより、FC昇圧コンバータ12の間欠運転によるシステム効率の向上が達成される。
もっとも、実際には、FC電圧センサ22及びインバータ電圧センサ24には公差が存在し、燃料電池電圧及びインバータ電圧の検出値には誤差が含まれる。そこで、図6における(iii)においては、燃料電池電圧の検出値が真値よりもΔV1低く、インバータ電圧の検出値が真値よりもΔV2高い場合を想定する。この場合も、上述と同様に、センサ出力(破線)に基づいて、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作が制御される。
このため、図中“A”で示されている高〜中負荷領域に相当する時点から、燃料電池電圧の検出値とインバータ電圧の検出値とが一致する時点(図中点“C”参照)までは、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作が行われる。このとき、燃料電池電圧の真値がインバータ電圧の真値と一致する時点と、燃料電池電圧の検出値とインバータ電圧の検出値とが一致する時点との間の領域(B−C間)においては、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作中であるにもかかわらず、燃料電池電圧の真値がインバータ電圧の真値よりも高い状態となっている。かかる状態においては、燃料電池11からの予期しない過剰出力が生じ、これによりエネルギー効率(燃費)の低下や蓄電装置の過充電等の不具合が生じるおそれがある。
燃料電池電圧の検出値とインバータ電圧の検出値とが一致する時点(図中点“C”参照)以降は、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作が停止する。このときのインバータ電圧は、燃料電池電圧の検出値とインバータ電圧の検出値とが一致する点からΔV2下がった点“C”から開始するため、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作停止領域である“C−DE”領域は、燃料電池電圧の真値よりも、(ΔV1+ΔV2)分オフセットした位置に生じる。その後、同様に、FC昇圧コンバータ12の昇圧動作中に、燃料電池電圧の真値がインバータ電圧の真値よりも高くなることで、燃料電池11からの予期しない過剰出力が生じる(図中E−F間の領域参照)。
そこで、本実施形態においては、上述のようにFC電圧センサ22及びインバータ電圧センサ24の公差がシステム制御に対して最大限影響を及ぼした場合を考慮して、FC昇圧コンバータ最低昇圧電圧(VFC+ΔV1+ΔV2)と要求電圧VLC(モータ必要下限電圧VM_min)とのうちの高い方がインバータ電圧指令値VINVとして設定される。これにより、上述のような、燃料電池11からの予期しない過剰出力の発生が、可及的に抑制される。
[動作の具体例]
図7は、図1に示されているECU20内のCPU(以下、単に「CPU」と称する。)によって実行される、FC昇圧コンバータ12の動作制御処理の一具体例を示すフローチャートである。なお、図7のフローチャートにおいて、「ステップ」は「S」と略記されている。
CPUは、図7に示されているFC昇圧コンバータ制御ルーチン700を、所定時間毎に実行する。かかるルーチン700の実行が開始されると、まず、CPUは、ステップ710において、現在のモータ回転数Nやアクセルペダル操作量等に基づいて、モータトルクTを算出する。次に、CPUは、ステップ720において、上述のように、モータ回転数NとモータトルクTとに基づいて、モータ必要下限電圧VM_minを取得する。続いて、CPUは、ステップ730において、FC電圧センサ22の出力に基づいて燃料電池電圧VFCを取得する。
続いて、CPUは、ステップ740において、上述のようにしてインバータ電圧指令値VINVを設定する。即ち、CPUは、ステップ740において、FC昇圧コンバータ最低昇圧電圧(V FC +ΔV1+ΔV2)と要求電圧V LC (モータ必要下限電圧V M_min )とのうちの高い方をインバータ電圧指令値V INV として設定する。
このように、本実施形態の燃料電池システム10によれば、インバータ電圧や燃料電池電圧が、良好に制御されるとともに、良好なシステム効率が達成される。また、燃料電池11やバッテリ13に接続された電圧変換器として、昇圧型のDC−DCコンバータを用いることで、装置内部のスイッチング素子の数を可及的に少なくすることができ、装置構成の簡略化及びさらなるシステム効率の向上が図られる。
[変形例の例示列挙]
なお、上述の実施形態は、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
本発明は、上述の実施形態にて開示された具体的な装置構成に限定されない。例えば、本発明は、燃料電池システムを搭載した車両に限定されない。また、本発明の「蓄電装置」は、バッテリに何ら限定されない。具体的には、例えば、「蓄電装置」として、キャパシタ等が利用可能である。さらに、複数の燃料電池スタックや複数の蓄電装置が設けられた構成に対しても、本発明は好適に適用可能である。
本発明は、上記の実施形態にて開示された具体的な処理に限定されない。例えば、マップで取得されたパラメータは、計算によって求めることも可能である。また、要求電圧VLCとして、モータ必要下限電圧VM_minに対して、他の補機類の負荷分を考慮した(加算した)値が用いられてもよい。
燃料電池11の運転ポイント(特に端子電圧)を良好に制御するためには、燃料電池11にて出力が生じるときにはバッテリ昇圧コンバータ14が常時動作していることが好ましい。これにより、燃料電池電圧が開放端子電圧近傍まで上昇することによるシンタリングの発生等の不具合の発生が、可及的に回避される。かかる観点からは、燃料電池11にて出力が生じるときは、バッテリ昇圧コンバータ14による電圧制御が可能な下限電圧よりもインバータ電圧の方が低くならないように、燃料電池システム10が制御されることが好ましい。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した各公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして援用され得る。
10…燃料電池システム WV…車両 W …駆動輪
11…燃料電池 12…FC昇圧コンバータ 13…バッテリ
14…バッテリ昇圧コンバータ 15…インバータ 16…モータ
17…水素タンク 18…コンプレッサ
20…ECU 21…アクセルペダルセンサ 22…FC電圧センサ
23…バッテリ電圧センサ 24…インバータ電圧センサ
特開2007−209161号公報 特開2010−45889号公報 特開2010−124689号公報

Claims (2)

  1. モータと、
    前記モータと並列に接続された燃料電池及び蓄電装置と、
    前記モータと前記燃料電池との間に設けられていて、入力された前記燃料電池の端子電圧を昇圧して出力する、第一電圧変換器と、
    前記モータと前記蓄電装置との間に設けられていて、入力された前記蓄電装置の端子電圧を昇圧して出力する、第二電圧変換器と、
    前記第一電圧変換器及び前記第二電圧変換器と前記モータとの間に設けられた、負荷回路と、
    前記燃料電池の前記端子電圧に対応した出力を生じるように、前記燃料電池と前記第一電圧変換器との間に設けられた、燃料電池電圧検知部と、
    前記負荷回路の入力端子電圧に対応した出力を生じるように、前記第一電圧変換器と前記負荷回路との間に設けられた、負荷回路入力端子電圧検知部と、
    前記燃料電池電圧検知部による前記燃料電池の前記端子電圧の検出値をVFC、前記燃料電池電圧検知部の公差を±ΔV1、前記負荷回路の前記入力端子電圧の指令値をVINV、前記モータの運転状態に基づいて前記負荷回路の前記入力端子電圧として要求される電圧である要求電圧をVLC、前記負荷回路入力端子電圧検知部の公差を±ΔV2、とすると、(VFC+ΔV1+ΔV2)とVLCとのうちの高い方をVINVとして設定する、制御部と、
    を備えたことを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の、燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記モータにおける必要なトルクを確保しつつ当該燃料電池システムにおける損失が最小になるような前記負荷回路の前記入力端子電圧である負荷回路入力下限電圧VM_minを、VLCとして設定することを特徴とする、燃料電池システム。
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