JP5790151B2 - 色変換テーブルの作成方法、作成装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

色変換テーブルの作成方法、作成装置およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像データ生成装置に依存する色空間の表色値を他の色空間の表色値に変換する技術に関する。
スキャナ、デジタルカメラなど対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置は、その装置に依存する色空間(機器依存色空間)における表色値で構成された画像データを生成する。一般的に、機器依存色空間における表色値を他の画像処理装置(例えば、プリンタ、ディスプレイ)にて適切に再現するために、機器依存色空間における表色値を、他の色空間(例えば、機器非依存色空間)における表色値に変換している。この変換には、機器依存色空間における表色値と、他の色空間における表色値との対応関係を記述した色変換テーブル(例えば、ICCプロファイル)が用いられている。
特許文献1は、スキャナに依存するRGB値を、プリンタの印刷データの生成に用いるCMY値に変換するための色変換テーブルを作成する技術を開示している。この技術では、複数の参照RGB値のそれぞれにCMY値を対応付けた参照データを用いて、代表RGB値に対応付けるべきCMY値を求めるために、いわゆる三角錐補間を採用している。
特開2003−174567号公報 特開2001−124242号公報 特開2008−312117号公報
しかしながら、上記技術は、単に最小の三角錐を形成する参照RGB値を用いて補間を行う技術である。したがって、所望のRGB値に適切なCMY値を対応付けることができず、CMY色空間においてスキャナが生成した画像データを適切に再現できない可能性があった。このような問題は、スキャナに依存するRGB値を、CMY値に変換する色変換テーブルに限らず、対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置用の色変換テーブルの作成において共通する問題であった。
本発明の主な利点は、対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置が生成した画像データを、当該装置に依存する色空間とは異なる色空間で適切に再現できる色変換テーブルを作成することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置に依存する機器依存RGB色空間における表色値である第1種表色値の複数の代表値に、前記機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値である第2種表色値をそれぞれ対応付けた色変換テーブルの作成方法であって、(a)前記機器依存RGB色空間とは異なるRGB色空間である参考RGB色空間における表色値である第3種表色値との対応関係が予め定められた複数のカラーパッチが配置されたカラーチャートを対象物として前記画像データ生成装置を用いて生成される、前記カラーチャートの各カラーパッチの色をそれぞれ表す複数の前記第1種表色値であるとともに前記第3種表色値と対応関係を有する複数のサンプル値を取得する工程と、(b)前記(a)工程において取得された複数の前記サンプル値のそれぞれに、前記サンプル値に対応する前記カラーパッチの色を表す前記第2種表色値を対応付けたサンプル対応データを生成する工程と、(c)前記サンプル対応データと、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、複数の前記サンプル値とは異なる前記第1種表色値である追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する工程と、(d)前記サンプル対応データと、前記追加対応データを用いて、前記第1種表色値の複数の代表値に対応付ける前記第2種表色値をそれぞれ決定する工程と、を備える、作成方法。
上記構成の作成方法によれば、追加値に対応付ける第2種表色値を決定する際に、サンプル値と第2種表色値との対応データに加えて、サンプル値と参考RGB色空間における表色値(第3種表色値)との対応関係を用いる。この結果、追加値に適切な第2種表色値を対応付けた追加対応データを生成することができる。例えば、サンプル値が参考RGB色空間においてどのような位置にある第3種表色値と対応しているかを考慮して追加値に対応付ける第2種表色値を適切に決定することができる。したがって、画像データ生成装置が生成した画像データを、機器依存RGB色空間とは異なる色空間で適切に再現できる色変換テーブルを作成することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、色変換テーブルを作成する作成装置、作成システム、これらの装置またはシステムの機能、または、上記作成方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
実施例における色変換テーブル作成システムの構成を示すブロック図である。 ICCプロファイルについて説明する図である。 プロファイル更新処理およびプロファイル作成処理の処理ステップを示すフローチャートである。 サンプル対応データについて説明する図である。 追加対応データ生成処理の処理ステップを示すフローチャートである。 色域表面に位置する参考RGB値RVと、これらの参考RGB値RVに対応するサンプル値SVとを示す概略図である。 ベクトルの形成とベクトルを用いた追加対応データの生成について説明する図である。 実施例においてスキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値について説明する図である。 比較例においてスキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値について説明する図である。 実施例の効果を説明するための図である。
A.実施例:
図1は、実施例における色変換テーブル作成システムの構成を示すブロック図である。図2は、ICCプロファイルについて説明する図である。本実施例の色変換テーブル作成システム1000(図1)は、色変換テーブルを作成するシステム、具体的には、スキャナRGB値をLab値に変換するためのICCプロファイル(図2(a))を作成するシステムである。ここで、スキャナRGB値は、スキャナに依存する機器依存RGB色空間SCP(図2(b):以下、スキャナRGB色空間SCPとも呼ぶ。)における表色値である。Lab値は、機器独立色空間であるCIELAB色空間(L*a*b*色空間)における表色値である。
ICCプロファイルPFDは、図2(a)に示すように、番号1〜4913までの4913のスキャナRGB値のそれぞれに、スキャナRGB値が表す色を表すLab値を対応付けた色変換テーブルである。本実施例では、スキャナRGB値におけるR(red)、G(Green)、B(blue)の各値は、8ビット(256階調)で表される。ICCプロファイルPFDにおける4913個のスキャナRGB値は、スキャナRGB色空間SCPにおいて、R(red)、G(Green)、B(blue)の各値を、0〜255の間にほぼ均等に設定された17の特定値のいずれかに設定して得られる値である。ここで、17の特定値は、16×n(nは0≦n≦15の整数)で表される16の値と255である。すなわち、4913個のスキャナRGB値は、3次元直交座標系でスキャナRGB色空間SCPを表現した場合に、立方体で表される色域に等間隔格子状に配置される(図2(b))。以下、これらの4913個のスキャナRGB値を、スキャナRGB値の代表値REV、あるいは、単に、代表値REVとも呼ぶ。
図2(b)において、K点(ブラック点)、R点(レッド点)、G点(グリーン点)、B点(ブルー点)は、それぞれ、スキャナRGB値が(0、0、0)、(255、0、0)、(0、255、0)、(0、0、255)である点を示している。同様に、C点(シアン点)、M点(マゼンタ点)、Y点(イエロー点)、W点(ホワイト点)は、それぞれ、スキャナRGB値が(0、255、255)、(255、0、255)、(255、255、0)、(255、255、255)である点を示している。以下、スキャナRGB色空間SCPや参考RGB色空間などのRGB色空間における立方体で表される色域の各頂点について、上述の用語(K点など)を用いる。また、図2(b)において、W点とK点とを結ぶ一点破線GLは、スキャナRGB色空間SCPにおける無彩色軸を表す。
・色変換テーブル作成システム1000の構成
図1の色変換テーブル作成システム1000は、色変換テーブル作成装置としてのサーバ100と、クライアントとしての複合機200とを備えている。サーバ100と複合機200は、LAN(Local Area Network)500およびインターネット700を介して、通信可能に接続されている。
サーバ100は、CPU110と、内部記憶装置(例えば、ROM、RAM)や外部記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)などの記憶装置140と、インターネット700などのネットワークに接続するためのインタフェースを含む通信部130と、を備えている。記憶装置140には、色変換テーブルを作成する機能をCPU110に実現させるコンピュータプログラムPMと、測色データSPDと、が格納されている。コンピュータプログラムPMは、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供され得る。
測色データSPDは、カラーチャート400aに配置された複数のカラーパッチ410を分光測色機(例えば、X-rite社のi1iSis)を用いて測色して得られるデータである。
本実施例のカラーチャート400aは、4913種類の異なる色をそれぞれ表す4913個のカラーパッチ410aが配置されている。4913個のカラーパッチ410aは、モニタなどで用いられる標準的な色空間であるsRGB(standard RGB)色空間において、R(red)、G(Green)、B(blue)の各値を、上述したスキャナRGB値の4913個の代表値REVと同じ値に設定して得られる4913種類の表色値に対応している。すなわち、カラーチャート400aは、上述したsRGB(standard RGB)色空間において4913個のカラーパッチ410aの色を表現した画像データを、所定のプリンタを用いて印刷することによって作成される。ここで、各カラーパッチ410aに予め対応付けられているsRGB色空間におけるRGB値を参考RGB値RVとも呼び、sRGB色空間を参考RGB色空間とも呼ぶ。カラーパッチ410aは、予め定められた順番で並べられている。
測色データSPDは、図1に示すように、カラーチャート400aの4913個のカラーパッチ410aの色をそれぞれ測色して得られた4913個のLab値である。測色データSPDにおけるLab値を、以下では、測色値MVとも呼ぶ。
CPU110は、コンピュータプログラムPMを実行することにより、プロファイル作成部M20として機能する。プロファイル作成部M20は、上述したICCプロファイルを作成する機能部である。プロファイル作成部M20は、スキャンデータ取得部M21と、測色データ取得部M22と、サンプル対応データ生成部M23と、追加対応データ生成部M24と、代表対応データ生成部M25とを備えている。これらの各機能部M21〜M24が行う処理については後述する。
複合機200は、CPU210と、内部記憶装置や外部記憶装置などの記憶装置240と、ネットワークに接続するためのインタフェースを含む通信部250と、操作パネルや各種のボタンを含む操作部260と、インクジェット式のプリンタ部270と、フラットベッド式のスキャナ部280と、を備えている。
スキャナ部280は、対象物(原稿)からの透過光または反射光を、光電変換素子(例えば、CCD(Charge Coupled Device))によって受光して、対象物を表す画像データを生成する。光電変換素子は、カラーフィルターを介して、対象物からの光を受光するように構成されており、生成される画像データは、光電変換素子、カラーフィルター、光源などの特性に依存した上述のスキャナRGB値で構成されている。
記憶装置240には、各種のプログラムやデータ(図示省略)とともに、スキャナ部280用の上述したICCプロファイルPFDが格納されている。また、記憶装置240には、スキャンデータSCDを格納する領域が確保されている。
CPU210は、記憶装置240に格納されたプログラムを実行することにより、複合機200の全体を制御する装置制御部M35として機能するとともに、後述するプロファイル更新処理を実行するプロファイル更新部M30として機能する。プロファイル更新部M30は、スキャンデータSCDを作成するスキャンデータ作成部M31を備えている。
スキャンデータSCDは、カラーチャート400bを複合機200のスキャナ部280を用いて読み取り、カラーチャート400bの画像データを生成することによって得られるデータである。
カラーチャート400bは、上述したカラーチャート400aと同一のカラーチャート、または、カラーチャート400aの複製品である。カラーチャート400bのカラーパッチ410bの色は、カラーチャート400aのカラーパッチ410aの色と比較して、実用上、同一とみなして良い程度の同一性を有していれば良い。カラーチャート400aにおけるカラーパッチ410aは、カラーチャート400bにおけるカラーパッチ410bと同じ順番で並んでいる。すなわち、図1において、カラーパッチ410aに付された番号と同じ番号が付されたカラーパッチ410bは、同じ色である。
スキャンデータSCDは、図1に示すように、カラーチャート400bの4913個のカラーパッチ410bの色をそれぞれ表す4913個のスキャナRGB値である。スキャンデータSCDにおけるスキャナRGB値を、以下では、サンプル値SVとも呼ぶ。
なお、色変換テーブル作成システム1000は、複合機200およびサーバ100と通信可能に接続された計算機300を備えても良い。計算機300はプロファイル更新部M40を備え、プロファイル更新部M40はスキャンデータ作成部M41を備えている。これらの機能部は、複合機200が備える同名の機能部M30、M31とそれぞれ同様の機能を有する。すなわち、後述するプロファイル更新処理は、複合機200によって行われても良いし、計算機300によって行われても良い。
・色変換テーブル作成システム1000によるICCプロファイルの作成
図3は、プロファイル更新処理およびプロファイル作成処理の処理ステップを示すフローチャートである。プロファイル更新処理は、複合機200または計算機300が、サーバ100を利用してスキャナ部280用のICCプロファイルPFDを更新する処理である。以下、複合機200または計算機300を、単にクライアントとも呼ぶ。プロファイル作成処理は、クライアントからの要求に応じてサーバ100がICCプロファイルPFDを作成する処理である。以下では、複合機200がクライアントである場合を例に説明する。
例えば、ユーザからICCプロファイルを更新する指示を操作部260を受け付けると、クライアントである複合機200のプロファイル更新部M30は、プロファイル更新処理を開始する。
ステップS210では、複合機200のスキャンデータ作成部M31は、スキャナ部280を用いて、上述したスキャンデータSCDを生成する。例えば、スキャンデータ作成部M31は、ユーザにカラーチャート400bを原稿としてスキャナ部280にセットするように促すメッセージを操作部260の操作パネルに表示する。スキャンデータ作成部M31は、カラーチャート400bをスキャナ部280を用いてスキャンして、カラーチャート400bの画像データ(JPEG形式などに変換される前のRAWデータ形式の画像データ)を取得する。スキャンデータ作成部M31は、取得した画像データに基づいて上述したスキャンデータSCDを生成する。なお、スキャンデータ作成部M31は、取得した画像データをそのままサーバ100に送信してサーバ100において、スキャンデータSCDを生成しても良い。
ステップS220では、プロファイル更新部M30は、生成されたスキャンデータSCDをサーバ100に対して送信する。サーバ100のプロファイル作成部M20のスキャンデータ取得部M21がスキャンデータSCDを取得する(ステップS110)と、プロファイル作成処理が開始される。
ステップS120では、プロファイル作成部M20の測色データ取得部M22は、記憶装置140に格納された測色データSPDを取得する。測色データSPDの取得は、他の計算機、例えば、サーバ100とは異なるサーバから取得するように構成されても良い。また、例えば、カラーチャート400bが記憶媒体(CD−ROM)などに格納された測色データSPDとセットで販売されるような場合には、複合機200から(ユーザから)、測色データSPDを取得するように構成されても良い。この場合には、複合機200において、後述するサンプル対応データCODを生成して、サーバ100に送信しても良い。
ステップS130では、プロファイル作成部M20のサンプル対応データ生成部M23は、サンプル対応データCODを生成する。
図4は、サンプル対応データについて説明する図である。図4(a)に示すようにサンプル対応データCODは、スキャンデータSCDのサンプル値SV(スキャナRGB値)と、測色データSPDのLab値との対応関係を規定したデータである。具体的には、同じ色のカラーパッチ410a、410bの色をそれぞれ表すサンプル値SVとLab値とが互いに対応付けられている。さらに、サンプル対応データCODにおいて、図4(a)に示すように、上述した各カラーパッチ410aに対応する参考RGB値RVが、各サンプル値SVに対応付けられている。
図4(b)は、スキャナRGB色空間SCPに、サンプル対応データCODに含まれるサンプル値SVをプロットした図である。図4(b)に示すように、サンプル値SVは、スキャナRGB色空間SCPの色域に均等に分布していない。特に、色域の表面近傍にはサンプル値SVが少ない。例えば、B点とC点を結ぶ辺の近傍、および、R点とY点とを結ぶ辺の近傍には、サンプル値SVが少ないことが解る。これは、スキャナはなるべく広い範囲の色を再現することができるように設計されるために、スキャナにおいて一般的に起こる現象である。つまり、スキャナ部280のCCDが、弱い光に対して反応しなかったり、強い光に対して飽和したりすると、これらの光の情報を適切な表色値に変換できない。これを避けるために、スキャナ部280のCCDが、容易に、無反応になったり飽和したりしないように、光源やCCDの特性が調整されている。この結果、スキャナ部280は、一般的な対象物(例えば、カラーチャート400bや写真)をスキャンした場合には、スキャナRGB値の最小値(0)や最大値(255)に対応する信号を出力しにくい特性を有する。このために、スキャナRGB値の最小値(0)や最大値(255)に対応する色域表面のサンプル値SVを得ることが困難である。
ステップS140(図3)では、プロファイル作成部M20の追加対応データ生成部M24は、サンプル対応データCODを用いて、追加対応データを生成する追加対応データ生成処理を実行する。追加対応データは、スキャナRGB色空間SCPにおいて、サンプル値SVとは異なるスキャナRGB値(以下、追加値とも呼ぶ)にLab値を対応付けたデータである。上述したように、スキャナRGB色空間SCPの色域表面の近傍は、サンプル値SVが少ない。本実施例の追加対応データ生成処理では、特に、スキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値を適切に決定するために、当該色域表面の近傍において、追加対応データを生成する。
図5は、追加対応データ生成処理の処理ステップを示すフローチャートである。追加対応データの生成には、サンプル値SVと当該サンプル値SVに対応付けられたLab値に加えて、サンプル値SVと参考RGB値RVとの対応関係を利用する。
ステップS1401(図5)では、追加対応データ生成部M24は、スキャナRGB色空間SCPの6つの色域表面の中から1つの追加対象表面を選択する。ここでは、上述したK点、B点、C点、G点の4点で囲まれた色域表面、すなわち、Rの値が0であるスキャナRGB値が位置する色域表面が追加対象平面として選択されたものとして説明する。
ステップS1402では、追加対応データ生成部M24は、サンプル値SVと参考RGB値RVとの対応関係を用いて、追加対応データの生成に用いるサンプル値SV(使用サンプル値)を選択する。具体的には、追加対応データ生成部M24は、参考RGB色空間において追加対象平面に対応する色域表面に位置する参考RGB値RVに対応するサンプル値SV(表面サンプル値とも呼ぶ。)の中から使用サンプル値を選択する。追加対象平面に対応する色域表面は、スキャナRGB色空間SCPにおけるK点、B点、C点、G点の4点で囲まれた色域表面が追加対象平面として選択されている場合には、参考RGB色空間においてK点、B点、C点、G点の4点で囲まれた色域表面である。
図6は、参考RGB色空間における色域表面に位置する参考RGB値RV(図6(a))と、これらの参考RGB値RVに対応するサンプル値SV(表面サンプル値)(図6(b))とを示す概略図である。実際には、17×17=289個の参考RGB値RVおよび表面サンプル値が存在するが、以下では、煩雑を避けるために、図6に示すように、9×9=81個の参考RGB値RVおよび表面サンプル値が存在するものとして説明する。
図6(a)に示すように、表面サンプル値に対応する参考RGB値RVは、参考RGB色空間において、格子状に均等に整然と並んでいる。一方で、これらの参考RGB値RVに対応する表面サンプル値は、スキャナRGB色空間SCPにおいて、不均等に散らばっている。図6(a)に示す参考RGB値RVは、Rの値が0であるが、図6(b)に示す使用サンプル値は、0より大きいR成分を有している。
図6(b)に示すように、表面サンプル値が密に分布している領域(例えば、破線で示す領域A1)もあれば、使用サンプル値の分布が少ない(疎である)領域(例えば、実線で示す領域A2)もある。表面サンプル値の中から、参考RGB値RVとの対応関係を用いることなく、適切な使用サンプル値を選択することは困難である。
追加対応データ生成部M24は、参考RGB色空間の色域表面において最小の正方形を形成する4つの参考RGB値RVの組み合わせに対応する4つのサンプル値SVを使用サンプル値として選択する。そして、4つの使用サンプル値を用いて行われる後述するステップS1404およびS1405の処理を、使用サンプル値を順次に変更しながら繰り返す。例えば、最初に、追加対応データ生成部M24は、図6(a)において、アルファベットのa、b、c、dを付した参考RGB値RVの組み合わせに対応する4つのサンプル値SVを使用サンプル値として選択する。そして、次回には、追加対応データ生成部M24は、図6(a)において、数字のc、d、e、fを付した参考RGB値RVの組み合わせに対応する4つのサンプル値SVを使用サンプル値として選択する。
以下では、図6(a)において数字の1、2、3、4を付した参考RGB値RVの組み合わせに対応する4つのサンプル値SV(図6(b)において数字の1、2、3、4を付したサンプル値SV)が使用サンプル値として選択されたものとして説明を続ける。以下、この4つの使用サンプル値を、それぞれ、使用サンプル値SV1、SV2、SV3、SV4と呼び、こららに対応する参考RGB値RVをそれぞれ参考RGB値RV1、RV2、RV3、RV4と呼ぶ。
ステップS1403(図5)では、追加対応データ生成部M24は、使用サンプル値を用いて3つのベクトルを形成する。図7は、ベクトルの形成と、ベクトルを用いた追加対応データの生成について説明する図である。本ステップで形成される1つのベクトルV3は、参考RGB色空間において無彩色投影軸GVLと平行な線分PL(図6(a))を形成する参考RGB値RV1と参考RGB値RV3にそれぞれ対応する使用サンプル値SV1と使用サンプル値SV3を結ぶベクトルである(図7)。このベクトルV3を無彩色方向ベクトルV3とも呼ぶ。無彩色投影軸GVLは、参考RGB色空間の無彩色軸を、参考RGB色空間の色域表面に垂直投影した軸である。本ステップで形成される他の2つのベクトルは、使用サンプル値SV1と使用サンプル値SV2とを結ぶベクトルV2と、使用サンプル値SV1と使用サンプル値SV4とを結ぶベクトルV4である。参考RGB色空間において無彩色投影軸GVLと垂直な線分を形成する参考RGB値RV2と参考RGB値RV4に対応する使用サンプル値SV2と使用サンプル値SV4とを結ぶベクトルは形成されない。
ステップS1404では、追加対応データ生成部M24は、上述した3つのベクトルV2、V3、V4のそれぞれについて追加ステップ数N2、N3、N4を決定する。追加ステップ数は、使用サンプル値SV1〜SV4が分布している範囲内に、上述した3つのベクトルを用いて、追加する追加値の数を決定する数値である。図7には、各ベクトルのステップ数が4である場合を例示している。図7において、白丸は追加される追加値ADを示している。
追加ステップ数は、スキャナRGB色空間SCPにおけるサンプル値SVの分布密度が低い領域に、分布密度が高い領域と比較して、追加値が多く設定されるように決定される。例えば、追加ステップを定める対象のベクトルの大きさ(長さ)をMとすると、追加ステップ数Nは、当該ベクトルについて、次のように定められる。
0<M≦2の場合には、N=1、2<M≦4の場合には、N=2、4<M≦8の場合には、N=4、8<M≦16の場合には、N=8、M>16の場合には、N=16
なお、追加ステップ数が予めベクトルV2、V3、V4の長さに依らず固定値に定められている場合には、本ステップは省略される。
ステップS1405では、追加対応データ生成部M24は、ステップS1403で形成された3つのベクトルV2、V3、V4と、各ベクトルについて決定された追加ステップ数N2、N3、N4を用いて、追加対応データを生成する。
追加対応データ(追加値および追加値に対応付けられるLab値)は、ベクトルV2、V4上に設定される追加値についての追加対応データを除いて、少なくとも無彩色方向ベクトルV3を用いて定められる。具体的には、図7においてクロスハッチングされた領域A3における追加対応データは、無彩色方向ベクトルV3とベクトルV2とを用いて定められる。図7においてハッチングされた領域A4における追加対応データは、無彩色方向ベクトルV3とベクトルV4とを用いて定められる。
より具体的には、3つのベクトルV2、V3、V4の単位ベクトルを、それぞれ、E2=V2/N2、E3=V3/N3、E4=V4/N4とする。そして、3つの単位ベクトルE2、E3、E4にそれぞれ対応するLab値の変化量を表すベクトルをΔL2、ΔL3、ΔL4とする。そして、使用サンプル値SV1を表すベクトルをV1とし、使用サンプル値SV1に対応付けられたLab値を表すベクトルをL1とすると、追加値を表すベクトルPおよび追加値に対応付けられるLab値を表すベクトルLは、以下の式で決定される。
1)ベクトルV2上の追加値
P=V1+m×E2、L=L1+m×ΔL2(mは、1≦m<Naを満たす自然数)
2)ベクトルV3上の追加値
P=V1+m×E3、L=L1+m×ΔL3(mは、1≦m<Ndを満たす自然数)
3)ベクトルV4上の追加値
P=V1+m×E4、L=L1+m×ΔL4(mは、1≦m<Ncを満たす自然数)
4)領域A3における追加値
P=V1+m×E2+n×E3、L=L1+m×ΔL2+n×ΔL3
(m、nは、Pが領域A3に位置するように設定可能な整数の全ての組み合わせ)
5)領域A4における追加値
P=V1+m×E3+n×E4、L=L1+m×ΔL3+n×ΔL4
(m、nは、Pが領域A4に位置するように設定可能な整数の全ての組み合わせ)
図7に示すように、3つのベクトルV2、V3、V4の追加ステップ数が全て4である場合には、21個の追加値分の追加対応データが生成される。
ステップS1406(図5)では、追加対応データ生成部M24は、対象表面に関する全ての追加対応データの生成が終了したか否かを判断する。すなわち、追加対応データ生成部M24は、参考RGB色空間において上述した正方形を形成する4つの参考RGB値RVの全ての組み合わせについて、対応する4つのサンプル値SVを使用サンプル値として選択したか否かを判断する。
追加対応データ生成部M24は、対象表面に関する全ての追加対応データの生成が終了したと判断すると(ステップS1406:YES)、ステップS1407に処理を進める。一方、追加対応データ生成部M24は、対象表面に関する全ての追加対応データの生成が終了していない判断すると(ステップS1406:NO)、ステップS1402に戻って新たな使用サンプル値を選択し、上述したステップS1403〜S1405の処理を繰り返す。
ステップS1407では、追加対応データ生成部M24は、スキャナRGB色空間SCPの全ての色域表面について追加対応データの生成が終了したか否かを判断する。追加対応データ生成部M24は、全ての色域表面について追加対応データの生成が終了したと判断すると(ステップS1407:YES)、追加対応データ生成処理を終了する。一方、追加対応データ生成部M24は、全ての色域表面について追加対応データの生成が終了していない判断すると(ステップS1407:NO)、ステップS1401に戻って新たな対象表面を選択し、上述したステップS1402〜S1406の処理を繰り返す。
追加対応データ生成処理が終了すると、プロファイル作成部M20の代表対応データ生成部M25は、サンプル対応データと、追加対応データの両方を用いて、ICCプロファイルPFD(図2)を作成する(ステップS150:図3)。具体的には、代表対応データ生成部M25は、上述したスキャナRGB色空間SCPにおける4913個の代表値REVのそれぞれについて、対応付けるLab値を決定する。
代表対応データ生成部M25は、三角錐補間によって対応付けるLab値を算出できる代表値REVについては、三角錐補間によって対応付けるLab値を算出する。代表対応データ生成部M25は、三角錐補間によって対応付けるLab値を算出することができない代表値REVについては、最近傍法によって対応付けるLab値を決定する。
三角錐補間は、サンプル値SVと追加値のうち、代表値REVを内部に含む最小の三角錐を形成する値を4つ選択し、選択された4つの値に対応付けられたLab値の重み付け平均値を、代表値REVに対応付けるLab値とする補間法である。重み付けは、選択された各値と代表値REVとのスキャナRGB色空間SCPにおける距離に応じて行われる。
最近傍法は、代表値REVに、サンプル値SVと追加値のうち、当該代表値REVとのスキャナRGB色空間SCPにおける距離が最も近い値に対応付けられたLab値を対応付ける方法である。
ステップS160では、サーバ100のプロファイル作成部M20は、作成されたICCプロファイルPFDを、クライアントである複合機200に対して送信する。ICCプロファイルPFDを複合機200に対して送信すると、プロファイル作成部M20は処理を終了する。
複合機200のプロファイル更新部M30は、サーバ100からICCプロファイルPFDを受信すると、当該ICCプロファイルPFDを記憶装置240に格納して、ICCプロファイルPFDを更新する。プロファイル更新部M30は、ICCプロファイルPFDを記憶装置240に格納すると処理を終了する。
以上説明した色変換テーブル作成システム1000によれば、追加対応データを生成することにより、代表値REVにLab値を対応付ける際に参照できる対応データが増加する。この結果、代表値REVに対応付けるLab値を決定するために、適切な対応データを選択できるので、代表値REVに対応付けるLab値を適切な値に決定することができる。具体的には、上述したように、スキャナRGB色空間SCPの色域表面は、般的に、サンプル対応データCODの密度が低くなりがちであるが、上記実施例によれば、当該領域におけるサンプル対応データCODを適切な追加対応データで補うことができる。スキャナRGB色空間SCPの色域表面付近の色を含む画像の画像データを、CIELAB色空間で適切に再現できるICCプロファイルを作成することができる。
図8は、実施例において、スキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値について説明する図である。図8には、スキャナRGB色空間SCPにおけるK点、B点、C点、G点の4点で囲まれた色域表面について図示されている。図8には、上記実施例において、追加ステップ数N2、N3、N4をそれぞれ16に設定した場合について図示している。この場合には、上述した4つの使用サンプル値SV1〜SV4の組み合わせごとに、285個分の追加値が設定される。この結果、サンプル値SVが分布する領域には、極めて密に追加値が設定されることになり、全ての点を図示できないため、図8では、密に追加値が設定されている領域にハッチングを付した。
スキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値は、三角錐補間によって算出できないので、最近傍法を用いて決定される。図8における黒丸は、この色域表面に位置する代表値REVの一部を示しており、白丸は、サンプル値SVおよび追加値のうち、黒丸で示された代表値REVに最も近い値(代表値REVの最近値CMと呼ぶ。)の位置を示している。白丸で示す値に対応付けられているLab値が黒丸で示された代表値REVに対応付けられる。ハッチングで示された追加値の分布領域には、追加値が密に分布している。したがって、色域表面に垂直な方向から見て、この分布領域と重なる代表値REVの最近値は、色域表面に垂直な方向から見て、代表値REVとほぼ重なる位置にあることが解る。
図9は、比較例において、スキャナRGB色空間SCPの色域表面に位置する代表値REVに対応付けるLab値について説明する図である。比較例では、追加対応データを生成することなく、サンプル対応データCODのみを用いて、代表値REVに対応付けるLab値を決定する場合について図示している。この場合には、サンプル値SVが十分に密に分布していないために、代表値REVの最近値は、実施例と比較して代表値REVとの距離が遠い値となることが解る。また、代表値REVと最近値との距離は、実施例と比較して、各代表値REVとの間でバラツキが大きくなることが解る。この状況で、最近傍法によって、代表値REVにLab値を対応付けると、色域表面における色の再現精度が低下するうえに、色域表面における色の変化にムラが発生してしまう。実施例によれば、色域表面に位置する代表値REVと、その最近値との距離を短くするとともに、各代表値REV間における当該距離のバラツキを抑制することによって、ICCプロファイルPFDの色域表面における色の再現精度を向上するとともに、色域表面における色の変化を滑らかにすることができる。
ここで、追加対応データを闇雲に増加させただけでは、追加対応データにおいて追加値に対応付けるLab値が適切でなくなる可能性があり、上述のようにICCプロファイルPFDにおける色の再現性の向上を達成できない可能性がある。この点、本実施例によれば、追加値に対応付けるLab値を決定する際に、サンプル対応データに加えて、サンプル値SVと参考RGB値RVとの対応関係を用いている。この結果、追加値に適切なLab値を対応付けた追加対応データを生成することができる。例えば、サンプル値SVが参考RGB色空間においてどのような位置にある参照RGB値と対応しているかを考慮して追加値に対応付けるLab値を適切に決定することができる。
具体的には、上記実施例では、参考RGB値RVとサンプル値SVとの対応関係を用いて、複数のサンプル値SVの中から、色域表面に位置する参考RGB値RVに対応するサンプル値SVを選択して、選択されたサンプル値SVのみを用いて、これらのサンプル値SVが分布している領域に設定された追加値に対応づけるLab値を決定している。この結果、不適切なサンプル値SVを用いて追加値に対応づけるLab値を決定してしまう可能性を抑制することができる。例えば、RGB色空間の色域表面では、1つの色成分は、最小値または最大値に固定され、他の2つの色成分の変化によって色が変化する。スキャナRGB色空間において、色域表面に位置する参考RGB値RVに対応するサンプル値SVが分布している領域でも、2つの色成分の変化によって色が変化する可能性が高い。この領域の追加値に対応付けるLab値を決定する際に、色域表面に位置する参考RGB値RVに対応するサンプル値SV以外のサンプル値SVを用いると、当該領域における色の変化の傾向を十分に再現できない可能性がある。しかしながら、上記実施例によれば、当該領域における色の変化の傾向を適切に反映した追加対応データを生成することができる。
さらに、上記実施例では、参考RGB色空間の色域表面における無彩色投影軸GVLと平行な線分を形成する2つの参考RGB値RVにそれぞれ対応する2つのサンプル値SVを、参考RGB値RVとサンプル値SVとの対応関係を用いて選択している。そして、選択された2つのサンプル値SVを結ぶベクトルV3を用いて、追加値に対応付けるLab値を決定している。参考RGB色空間の色域表面において、無彩色投影軸GVLと平行な方向の色相の変化は、無彩色投影軸GVLと交差する方向の色相の変化より小さい。上記実施例によれば、無彩色投影軸GVLと平行な方向のベクトルV3を用いるので、追加値に対応付けられるLab値が予期しない色相を有する可能性を低減することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、スキャナ部280が生成した画像データを、CIELAB色空間で適切に再現できるICCプロファイルPFDを作成することができる。特に、スキャナRGB色空間の色域表面近傍の色をCIELAB色空間において滑らかに再現することができる。
図10は、実施例の効果を説明するための図である。図9(a)は、上記実施例を用いて作成されたICCプロファイルPFDにおけるR色相(一点破線)、C色相(実線)、Y色相(破線)をCIELAB色空間上にプロットしたグラフである。図9(b)は、上記比較例(追加対応データを生成しない場合)によるICCプロファイルPFDにおけるR色相(一点破線)、C色相(実線)、Y色相(破線)をCIELAB色空間上にプロットしたグラフである。R色相は、スキャナRGB色空間SCP(図2)において、K点とR点、および、R点とW点とをそれぞれ結ぶ線上の値、C色相は、K点とC点、および、C点とW点とをそれぞれ結ぶ線上の値、Y色相は、K点とY点、および、Y点とW点とをそれぞれ結ぶ線上の値である。いずれの色相を見ても、比較例と比較して、実施例では、色相の変化が滑らかに再現されていることが解る。
また、上記実施例では、追加値を、サンプル値SVの分布密度が低い領域に、分布密度が高い領域より多く設定する。この結果、必要な追加対応データを効率良く生成することができる。この結果、ICCプロファイルPFDを作成するために必要なサーバ100のリソース(演算能力、メモリなど)を抑制することができる。
B.変形例:
この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施例では、スキャナRGB色空間の表色値をCIELAB色空間の表色値に変換するためのICCプロファイルを作成しているが、これに代えて、例えば、デジタルカメラの機器依存RGB色空間の表色値をCIELAB色空間の表色値に変換するためのICCプロファイルの作成に本発明を適用しても良い。また、CIELAB色空間にの代わりに、他のあらゆる機器独立色空間、例えば、CIEXYZ色空間、CIELUV色空間が採用され得る。また、ICCプロファイルに限らず、スキャナRGB色空間の表色値を、プリンタ等で用いられるCMY色空間に変換する色変換テーブルの作成に本発明を適用しても良い。一般的に言えば、対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置に依存する機器依存RGB色空間における表色値を、当該機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値に変換する色変換テーブルの作成に本発明を適用することができる。
(2)上記実施例において測色データSPDおよびスキャンデータSCDを生成するためのカラーチャート400a、400bは一例であり、他の種類のカラーチャートを用いても良い。例えば、IT8.7/2標準カラーチャートや、IT8.7/3標準カラーチャートを用いても良い。
(3)上記実施例では、追加対応データを生成するために、参考RGB値RVとサンプル値SVとの対応関係を用いて、参考RGB色空間の色域表面に対応するサンプル値SVを選択したり、参考RGB色空間において無彩色投影軸GVLと平行な方向に沿って配置された参考RGB値RVに対応するサンプル値SVを選択したりしている。これに代えて、参考RGB値RVとサンプル値SVとの対応関係を用いて、参考RGB色空間における他の特定面に対応するサンプル値SVを選択しても良い。一般的に言えば、参考RGB値RVとサンプル値SVとの対応関係を用いて、追加対応データを生成すれば良い。
(4)上記実施例では、追加対応データをスキャナRGB色空間SCPの色域表面の代表値REVに対応付けるLab値を決定するために用いているが、他の代表値REVに対応付けるLab値を決定するために用いても良い。こうすれば、他の代表値REVに対応付けるLab値を適切に決定することができる。
(5)上記実施例の色変換テーブル作成システム1000は、複合機200(スキャナ)のユーザがICCプロファイルを更新するために用いられているが、用途はこれに限られるものではない。例えば、スキャナ、スキャナを備える複合機やコピー機、デジタルカメラ等の画像データ生成装置の製造者がICCファイルを作成するために用いられても良い。この場合には、色変換テーブル作成システム1000の構成は、用途に応じて適宜に変更され得る。例えば、実施例におけるサーバ100と複合機200とは、通信可能に接続されていれば良く、インターネット700を介することなく、LANを介して接続されていても良いし、専用の通信ケーブルで接続されていても良い。
(6)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
100...サーバ、200...複合機、270...プリンタ部、280...スキャナ部、300...計算機、400a、400b...カラーチャート、M20...プロファイル作成部、M30...プロファイル更新部

Claims (7)

  1. 対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置に依存する機器依存RGB色空間における表色値である第1種表色値の複数の代表値に、前記機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値である第2種表色値をそれぞれ対応付けた色変換テーブルの作成方法であって、
    (a)前記機器依存RGB色空間とは異なるRGB色空間である参考RGB色空間における表色値である第3種表色値との対応関係が予め定められた複数のカラーパッチが配置されたカラーチャートを対象物として前記画像データ生成装置を用いて生成される、前記カラーチャートの各カラーパッチの色をそれぞれ表す複数の前記第1種表色値であるとともに前記第3種表色値と対応関係を有する複数のサンプル値を取得する工程と、
    (b)前記(a)工程において取得された複数の前記サンプル値のそれぞれに、前記サンプル値に対応する前記カラーパッチの色を表す前記第2種表色値を対応付けたサンプル対応データを生成する工程と、
    (c)前記サンプル対応データと、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、複数の前記サンプル値とは異なる前記第1種表色値である追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する工程と、
    (d)前記サンプル対応データと、前記追加対応データを用いて、前記第1種表色値の複数の代表値に対応付ける前記第2種表色値をそれぞれ決定する工程と、
    を備え
    前記(c)工程では、前記参考RGB色空間の色域表面に位置する前記第3種表色値である第3種表面表色値に対応する前記サンプル値を用いて、前記追加値に対応付ける前記第2種表色値が決定される、作成方法。
  2. 請求項1に記載の作成方法であって、
    前記(c)工程は、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、前記参考RGB色空間の色域表面に位置する前記第3種表面表色値に対応する前記サンプル値を選択する工程と、
    選択された前記サンプル値と、前記サンプル対応データにおいて、選択された前記サンプル値に対応付けられた前記第2種表色値と、を用いて、前記追加値と、前記追加値に対応付ける前記第2種表色値と、を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する工程と、を含む、作成方法。
  3. 請求項2に記載の作成方法であって、
    前記(c)工程の前記サンプル値を選択する工程で、前記参考RGB色空間の無彩色軸を前記参考RGB色空間の色域表面に垂直投影した軸である無彩色投影軸と平行な線分を形成する2つの前記第3種表面表色値にそれぞれ対応する2つの前記サンプル値、前記第3種表面表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて選択され
    前記(c)工程の前記追加対応データを生成する工程では、選択された2つの前記サンプル値を結ぶベクトルを用いて、前記第3種表面表色値に対応する前記サンプル値が分布している領域の前記追加値に対応付ける前記第2種表色値決定される、作成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の作成方法であって、
    前記追加値は、前記機器依存RGB色空間における前記サンプル値の分布密度が低い領域に、前記分布密度が高い領域より多く設定される、作成方法。
  5. 対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置に依存する機器依存RGB色空間における表色値である第1種表色値の複数の代表値に、前記機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値である第2種表色値をそれぞれ対応付けた色変換テーブルを作成する作成装置であって、
    複数のサンプル値のそれぞれに前記第2種表色値を対応付けたサンプル対応データを取得する取得部であって、
    複数の前記サンプル値は、前記機器依存RGB色空間とは異なるRGB色空間である参考RGB色空間における表色値である第3種表色値との対応関係が予め定められた複数のカラーパッチが配置されたカラーチャートを対象物として前記画像データ生成装置を用いて生成され、前記カラーチャートの各カラーパッチの色をそれぞれ表す複数の前記第1種表色値であるとともに前記第3種表色値と対応関係を有し、
    各サンプル値に対応付けられる複の前記第2種表色値は、前記サンプル値に対応する前記カラーパッチの色を表す、
    前記取得部と、
    前記サンプル対応データと、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、複数の前記サンプル値とは異なる前記第1種表色値である追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する追加対応データ生成部と、
    前記サンプル対応データと、前記追加対応データを用いて、前記第1種表色値の複数の代表値に対応付ける前記第2種表色値をそれぞれ決定する代表値対応データ生成部と、
    を備え
    前記追加対応データ生成部は、前記参考RGB色空間の色域表面に位置する前記第3種表色値である第3種表面表色値に対応する前記サンプル値を用いて、前記追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定する、作成装置。
  6. 対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置に依存する機器依存RGB色空間における表色値である第1種表色値の複数の代表値に、前記機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値である第2種表色値をそれぞれ対応付けた色変換テーブルを作成する機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムであって、
    複数のサンプル値のそれぞれに前記第2種表色値を対応付けたサンプル対応データを取得する取得機能であって、
    複数の前記サンプル値は、前記機器依存RGB色空間とは異なるRGB色空間である参考RGB色空間における表色値である第3種表色値との対応関係が予め定められた複数のカラーパッチが配置されたカラーチャートを対象物として前記画像データ生成装置を用いて生成され、前記カラーチャートの各カラーパッチの色をそれぞれ表す複数の前記第1種表色値であるとともに前記第3種表色値と対応関係を有し、
    各サンプル値に対応付けられる複の前記第2種表色値は、前記サンプル値に対応する前記カラーパッチの色を表す、
    前記取得機能と、
    前記サンプル対応データと、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、複数の前記サンプル値とは異なる前記第1種表色値である追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する追加対応データ生成機能と、
    前記サンプル対応データと、前記追加対応データを用いて、前記第1種表色値の複数の代表値に対応付ける前記第2種表色値をそれぞれ決定する代表値対応データ生成機能と、
    をコンピュータに実現させ
    前記追加対応データ生成機能は、前記参考RGB色空間の色域表面に位置する前記第3種表色値である第3種表面表色値に対応する前記サンプル値を用いて、前記追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定する、コンピュータプログラム。
  7. 機器依存RGB色空間における表色値である第1種表色値の複数の代表値に、前記機器依存RGB色空間とは異なる色空間における表色値である第2種表色値をそれぞれ対応付けた色変換テーブルを作成する作成システムであって、
    前記第1種表色値によって対象物を表す画像データを生成する画像データ生成装置と、
    前記機器依存RGB色空間とは異なるRGB色空間である参考RGB色空間における表色値である第3種表色値との対応関係が予め定められた複数のカラーパッチが配置されたカラーチャートを対象物として前記画像データ生成装置を用いて前記画像データを生成することによって、前記カラーチャートの各カラーパッチの色をそれぞれ表す複数の前記第1種表色値であるとともに前記第3種表色値と対応関係を有する複数のサンプル値を取得するサンプル値取得手段と、
    取得された複数の前記サンプル値のそれぞれに、前記サンプル値に対応する前記カラーパッチの色を表す前記第2種表色値を対応付けたサンプル対応データを生成するサンプル対応データ生成手段と、
    前記サンプル対応データと、前記第3種表色値と前記サンプル値との対応関係を用いて、複数の前記サンプル値とは異なる前記第1種表色値である追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定して、前記追加値に前記2種表色値を対応付けた追加対応データを生成する追加対応データ生成手段と、
    前記サンプル対応データと、前記追加対応データを用いて、前記第1種表色値の複数の代表値に対応付ける前記第2種表色値をそれぞれ決定する代表値対応データ生成手段と、
    を備え
    前記追加対応データ生成手段は、前記参考RGB色空間の色域表面に位置する前記第3種表色値である第3種表面表色値に対応する前記サンプル値を用いて、前記追加値に対応付ける前記第2種表色値を決定す作成システム。
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